JP3539833B2 - 釣竿 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は釣竿外周に突設させた釣糸ガイドを有する、所謂外通し釣竿に関し、こうした釣糸ガイド間領域が長い場合等において、釣糸が特に濡れた釣竿表面に接触して糸の繰出しが悪くなることを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
外通し釣竿において、遊動式ガイドを保持するための受座は圧入式であり、ガイド内径の製造誤差や受座外径の製造誤差等を考慮し、前後方向にテーパを形成してその外径寸法に選択幅を持たせるべく長幅(ガイドの幅に比べて大きな幅)に形成している。一方、本出願人の実開平7−28356号公報において、釣竿外周に突設させた釣糸ガイドやリールとの間の領域に、釣糸案内を補助すべく釣竿表面よりも突出した表面を有する環状ガイドを一体化させた構造が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、例えば振出式釣竿ではこうした環状ガイド表面の高さを高くしたい場合には竿管が収納ができないことになり、不都合である。従って、環状ガイドを遊動式に構成したい。また、製造を容易にするためにも環状ガイドを部品として別体に製造し、成形品の釣竿に対して装着組付けするようにし、更には、部品交換等のメンテナンスを可能にしたい。こうした場合、誘導環状ガイドを所定の位置に保持するために製造誤差を考慮した上述の圧入式の受座の形態を採用しては、この釣竿の受座領域のみ撓み剛性が上昇し、釣竿全体の滑らかな撓みが得られなくなる。
【0004】
依って本発明は、突設釣糸ガイド間において釣糸案内を補助するガイド部材を所定の位置に装着させる構造が容易に製造でき、しかも釣竿の撓み性の阻害を防止できる釣竿の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑みて本発明は、釣竿の外側に、釣糸を挿通させて案内するガイドリングを突設した釣糸ガイドとリール装着装置とを設けており、前記釣糸ガイド間又は釣糸ガイドとリール装着装置との間の釣竿所定位置外周に環状の位置規制部又は点状部を複数個環状に並べた位置規制部を突出形成し、内周側に凹部を形成していると共に、外周面中央部が高く形成された環状遊動ガイドが配設され、該環状遊動ガイドの凹部は節度感を有して前記位置規制部に係止できると共に、該係止状態を外すこともでき、該位置規制部の釣竿長手方向に沿った幅が前記環状遊動ガイドの幅よりも小さいことを特徴とする釣竿を提供する。
【0006】
環状遊動ガイドを釣竿とは別部品としたため容易に製造でき、また位置規制部の釣竿長手方向に沿った幅が環状遊動ガイドの幅よりも小さいため、釣竿外部に位置規制部を設けたことによる釣竿撓み性の阻害を最小限に防止できると共に、位置規制部の所定位置の存在によって所定の位置に環状遊動ガイドを配設できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明を添付図面に示す実施の形態例に基づき、更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る釣竿を振出式に構成した例であるが、並継式等でもよい。元竿10には第1中竿12が、該第1中竿12には第2中竿14が、該第2中竿14には第3中竿16が夫々振出式に継ぎ合わされており、第3中竿から先部は図示を省略している。元竿10にはリール18を装着するリール装着装置20が取付けられており、第1中竿12の先部には、釣糸22を挿通させて案内するガイドリングを突設した釣糸ガイド12Tが保持されており、第2中竿14の先部には同様な釣糸ガイド14Tが保持されている。
【0008】
例えば、釣竿表面が濡れていると釣糸が付着し易く、こうした場合でも釣糸放出時に釣糸が弛んでも釣竿表面への付着を防止できるように、リール装着装置20と釣糸ガイド12Tとの間の領域の所定位置に釣糸を外周に接触させて案内する遊動環状ガイド12Yを、釣糸ガイド12Tと釣糸ガイド14Tとの間の領域の所定位置には同様な遊動環状ガイド14Yを、夫々配設している。
【0009】
図2に示すように、先細形状の第2中竿14の所定位置外周には環状の位置規制部14Kが突出形成されており、これに係止でき、外周面14Sの中央部が高く形成された環状遊動ガイド14Yが装着されて図1の状態に構成されている。環状遊動ガイド14Yは、図2に示すように内周側の中央に位置規制部14Kに係止可能な凹部14Mが形成されており、内周側の両縁部14Cは平面状や曲面状の面取が形成されており、第2中竿14の先端部(図2の左側)から矢印の方に移動させて、環状位置規制部14Kにかかる際に節度感ある抵抗を奏しつつ凹部14Mが係合して保持される。また、適度な力で逆方向に移動させて係止状態を外すこともできる。例えば、環状遊動ガイド14Yの外径は17.6mmであり、第2中竿表面から1.75mm程突出しており、環状遊動ガイド14Yの凹部の内径は14.8mm、環状遊動ガイドの内径は14.2mmである。この程度で節度感が生じ、遊動ガイドの装着時に信頼感が持てる。また、この実施形態例の環状遊動ガイドの幅は3.5mmであり、凹部14Mの幅は1.1mmである。
【0010】
環状位置規制部14Kの幅は環状遊動ガイド14Yの幅よりも小さく、釣竿の撓みに対しては殆ど影響が無い。この環状位置規制部14Kは、特に材料を限定する必要は無いが、竿管本体層用プリプレグ以外の材料、例えば第2中竿14表面に塗装する塗料で形成すれば釣竿強度を低下させないで済む。また、環状遊動ガイド14Yはジュラコン(商品名)等の滑り性のよい材料が好ましいが、外側を撥水性のよい材料で構成し、内側を係止が容易なようにゴム材等で形成した複合構成でもよい。また、環状遊動ガイドの他に、半環状の遊動ガイド等であってもよい。釣糸ガイド12Tや釣糸ガイド14Tの側に半環状遊動ガイドを配設すればよい。また、環状遊動ガイド14Yが環状位置規制部14Kに係止しても遊嵌状であれば、釣竿が撓んだ際にこの環状遊動ガイド14Yの剛性の影響を受けず、撓み性が更に向上すると共に、環状遊動ガイド14Yから釣竿に力が作用せず、釣竿強度の低下が防止できる。
以上のことは、他の環状遊動ガイド12Yについても同様である。
【0011】
図3は参考形態を示す。第2中竿表面の適宜幅離隔した位置に2個の環状位置規制部14K1と14K2とが形成されており、この間の領域に環状遊動ガイド14Y’が遊嵌状に配置されている。環状遊動ガイドはその内周側の両側縁14C’が面取形成されている。各環状位置規制部の幅は環状遊動ガイドの幅よりも小さく形成されている。また、環状遊動ガイド14Y’は先細状の第2中竿14の先部方向(図の左側)に適宜な抵抗力に打ち勝ちつつ移動させて環状位置規制部14K1を乗り越えることができる。また、逆に第2中竿14の先部から元側に移動させて適宜な抵抗力に打ち勝ちつつ図3の状態にできる。この適宜な抵抗力とその直後の力の開放とが節度感をもたらす。元側の環状位置規制部14K2は環状遊動ガイド14Y’によって乗り越え難く形成されている。釣り状態において、環状遊動ガイド14Y’が2個の環状位置規制部の間で移動可能であることを除けば、図2の場合と同様な作用効果を奏する。
【0012】
この他、図4に示すように環状の位置規制部の代りに、点状の位置規制部14K’を複数個環状に並べてもよい。位置規制部の幅は環状遊動ガイド14Yの幅よりも小さい。図4の場合、環状遊動ガイド14Yは図2と同じ構造でもよく、また、異なってもよい。図2の形態と比較して作用、効果は同じといえるが、図4の場合の方が更に釣竿の撓み性に与える影響が少ない。
【0013】
その他、参考例としての図5に示すように溝状の環状位置規制部14K”に環状遊動ガイド14Y”の内側頂部14YTを係止させる構造を採用することもできる。環状位置規制部14K”の幅は環状遊動ガイド14Y”の幅以下でよいが、大きくてもよい。この環状遊動ガイド14Y”には幅方向に割りを有しており、このため半径方向に弾力性を有し、先細の釣竿表面を摺動させながら拡径させつつ元側に移動させ、環状位置規制部14K”の位置で弾性力を開放させ、節度感を生じせしめつつ係止でき、係止後は回動可能である。環状遊動ガイド14Y”の弾性力は、割りの代りに内側頂部14YTに相当する部分を、半径方向に作用する内蔵したばね部材等で支承せしめても発生できる。
上記溝状の環状位置規制部14K”の形成は、釣竿竿管表面に塗装する塗料の膜厚範囲で行えば、釣竿の強度に影響を与えないで済み、撓み性にも影響を与えない。また、環状遊動ガイド14Y”の装着構造が簡便に構成できる。
【0014】
以上の形態例では釣竿は外通しタイプであったが、図6では竿管成形後にガイドリングを装着させる手法によってガイドリングの配設を容易にしたり、メンテナンスのために着脱が可能なよう構成した中通し釣竿に適用した例を示す。中通し釣竿の竿管15内部の適宜位置には、竿管形成用プリプレグの樹脂によって、或いは他の樹脂や繊維強化樹脂素材等によって内側に突出した環状位置規制部15Kを一体形成している。これとは別に成形したセラミックスやジュラコン等による環状のガイド部材15Yを係止装着させる。ガイド部材15Yはその幅方向の外周中央に前記環状位置規制部15Kと係合可能な環状溝15Mが形成されており、更には、竿管成形後に元側(図の右側)からガイド部材15Yを挿入装着させる作業を容易にさせたり、また、逆に外して元側から取り出してガイド部材15Yを掃除したり交換したりのメンテナンスが容易なように、その両側縁15Cには面取が施されている。
【0015】
装着後の係合状態は、ガイド部材15Yが回動可能な状態であり、ガイド部材15Yの存在は釣竿が撓む際にも抵抗になり難く、釣竿の撓み性が向上する。また、環状位置規制部15Kの幅はガイド部材15Yの幅以下であり、釣竿の撓み性に与える影響は小さい。また、図2の場合と同様に、係合時に節度感のあることが装着の信頼感を与える。中通し釣竿では内部が見えないので装着時の節度感は更に重要である。
【0016】
上記環状位置規制部15Kを竿管本体に一体化させるには、製造時に2点鎖線S1で示す芯金の表面に、所定厚さの耐熱性のテープやシートを環状位置規制部15Kの幅だけ離隔させて巻回したり、或いは、環状位置規制部15Kに対応した断面形状の溝を形成したテープ等を巻回し、これらのテープ等の上に竿管本体用のプリプレグを巻回して、常法に従って加圧加熱成形し、芯金除去後にテープ等を除去すればよい。前述のテープ等を離隔巻回させる場合では、更にその離隔隙間を覆うように薄いテープ等を介在させると、環状位置規制部15Kの横断面形状が曲線状に滑らかに形成できる。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明では、突設釣糸ガイド間において釣糸案内を補助するガイド部材を所定の位置に装着させる構造が容易に製造でき、しかも釣竿の撓み性の阻害を防止できる釣竿が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る釣竿の要部側面図である。
【図2】図2は図1の要部の拡大部分破断図である。
【図3】図3は図2に対応する参考例の図である。
【図4】図4は図2に対応する他の形態例の図である。
【図5】図5は図2に対応する参考例の図である。
【図6】図6は中通し釣竿に応用する場合の説明用要部断面図である。
【符号の説明】
12T,14T ガイドリングを突設した釣糸ガイド
12Y,14Y 遊動ガイド部材
14K 位置規制部
Claims (1)
- 釣竿の外側に、釣糸を挿通させて案内するガイドリングを突設した釣糸ガイドとリール装着装置とを設けており、前記釣糸ガイド間又は釣糸ガイドとリール装着装置との間の釣竿所定位置外周に環状の位置規制部又は点状部を複数個環状に並べた位置規制部を突出形成し、内周側に凹部を形成していると共に、外周面中央部が高く形成された環状遊動ガイドが配設され、該環状遊動ガイドの凹部は節度感を有して前記位置規制部に係止できると共に、該係止状態を外すこともでき、該位置規制部の釣竿長手方向に沿った幅が前記環状遊動ガイドの幅よりも小さいことを特徴とする釣竿。
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JPH10191843A JPH10191843A (ja) | 1998-07-28 |
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1996
- 1996-12-28 JP JP35907996A patent/JP3539833B2/ja not_active Expired - Fee Related
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