JP3538562B2 - 引き戸装置 - Google Patents
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Description
式等の引き戸装置において、扉を全開状態に保持する装
置の改良に関するものである。
本願出願人の先願に係る特開平9─235938号公報
に記載されているように、出入口の上方に、戸袋の上方
まで延びる吊支部材を配置して、この吊支部材に、固定
レールを、戸袋の奥部に行くに従って高さが高くなるよ
うに若干の傾斜をもって固定し、この固定レールにスラ
イド自在に装着したハンガーレールに扉を吊懸け、更
に、レールや吊支部材を覆う点検パネル(欄間パネル)
を着脱自在に取付けた構造になっている。
が、人の出入りや荷物の出し入れ等のために、引き戸装
置には、扉を全開状態に保持する装置を設けることが一
般に行われている。
を折り曲げて形成した第1係合部材と、扉の開閉動によ
って前記第1係合部材が係脱する剛体製の第2係合部材
とからなっている。
出入口と反対側に位置した部位)に第1係合部材を設け
る一方、戸袋の奥部に第2係合部材を設けており、扉を
全開させると第1係合部材が弾性変形して第2係合部材
に係合して扉の全開状態が保持され、全開状態からある
程度の力をかけて扉を閉じ方向に引くと第1係合部材が
弾性変形して第2係合部材から離脱するようになってい
る。
は、戸袋の表面は簡単に着脱できるパネルで覆われてい
るが、例えば建物の基礎壁に設けた出入口の箇所に引き
戸装置を設けた場合など、壁全体の調和等の点から、戸
袋を、ねじで固定される石膏ボードのようなボードで覆
うことがある(一般に、ボードの表面に壁紙を貼ってい
る)。この場合、ボードはいったん取付けると殆ど着脱
不能な状態になってしまう。
全開状態保持装置は、扉の後端部と戸袋の奥部とに設け
た係合部材からなっており、戸袋のボードが取り外しで
きな状態ではこれらの係合部材に人の手が届かないた
め、これらの係合部材を点検・調節するメンテナンス
や、変形・破損した場合の交換がきわめて厄介であると
いう問題があった。
の取付け構造に関係なく、全開状態保持装置のメンテナ
ンスや交換等を簡単に行える引き戸装置を提供すること
を目的とするものである。
前提の構成として、建物の基礎壁や間仕切等に設けた出
入口を塞ぐスライド式の扉と、開いた状態の扉を収納す
る戸袋と、前記扉を開閉動自在に吊支するために出入口
の上方に配置した固定レールと、この固定レールを取付
けるために出入口の上方に配置した吊支部材と、扉を全
開状態に保持す る全開状態保持装置とを備えている。
成として、前記全開状態保持装置は、扉の上端面のうち
閉じた状態で前記戸袋と反対側の前部に設けた第1係合
部材と、扉を全開させると前記第1係合部材に上方から
係合する第2係合部材とから成っており、これら両係合
部材のうちいずれか一方又は両方を弾性体製とすること
により、両係合部材が扉の開閉動によって係脱すること
を許容しており、更に、前記第2係合部材を、扉の開口
部に配置した上下長手の縦枠か、又は、前記吊支部材の
うち扉の開口部に位置した部位に設けている。
前記戸袋は、その開口縁を構成する上下長手の縦枠と、
ねじ等によって容易に取り外しできない状態に固定され
たボードとを備えている一方、前記全開状態保持装置
は、扉における前部の上端面に設けた第1係合部材と、
前記戸袋の縦枠に設けた第2係合部材とから成ってお
り、前記出入口の上方には、前記レールや係合部材を覆
うパネルが着脱自在に装着されている。
の構成の下で、前記全開状態保持装置は、扉の上端面の
うち閉じた状態で戸袋と反対側の前部に設けた第1係合
部材と、扉を全開させると前記第1係合部材に上方から
係合するように戸袋の開口部に位置した部材に設けられ
た第2係合部材とから成っており、これら両係合部材の
うちいずれか一方又は両方を弾性体製とすることによ
り、両係合部材が扉の開閉動によって係脱することを許
容しており、更に、前記第2係合部材をハンガーブラケ
ットの前後外側にずらすことにより、第2係合部材がハ
ンガーブラケットに干渉することなく第1係合部材に係
脱することを許容している。
を構成する係合部材は、扉の前端部と戸袋の開口部近傍
とに設けているから、これら係合部材は人の手が届く箇
所にある。したがって、戸袋の表面を構成するパネルや
ボードの取付け構造に関係なく、それらの係合部材の点
検や調節等のメンテナンス、或いは、係合部材の交換を
簡単に行うことができる。
着脱自在なパネルで覆われているため、係合部材が露出
することによる外観の悪化を防止することができる。
づいて説明する。
している。図1は引き戸装置の正面図であり、この図に
示すように、引き戸装置は、出入口1を塞ぐ右開き式の
扉2と、出入口1の上方に配置した点検パネル(欄間パ
ネル)3と、開いた状態の扉2を覆う戸袋4とを備えて
いる。
れる錠6を設けている。扉2の前部には、錠6の操作で
上下動するロッド7が内蔵されている。また、扉2には
ガラス窓8を設けている。
は第1縦枠9が立設されており、戸袋4は、開口部の箇
所に立設した第2縦枠10と、奥部に立設した第3縦枠
11と、戸袋4の表面を構成する石膏ボード等の戸袋ボ
ード12と、床にアンカービス等で固定された地レール
(下固定枠)13とを備えている。
ド等のボードで構成された建築壁14になっている。建
築壁14は組み立て式の間仕切壁ではないという意味
で、例えば、コンクリート等の基礎壁の表裏両側(又は
片側)に桟木を介して石膏製等のボード15を張った
り、或いは、天井スラブと床スラブとの間に井桁状の枠
体を配置して、その表裏両面にボード15を張るなどの
構造になっている。
平面状になっている。なお、一般に、建築壁14と戸袋
4とのボード15の表面には一連に壁紙が貼られること
が多い。
概略部分正面図であり、この図に示すように、第1縦枠
9の上部と第3縦枠11の上部との相互間に左右長手の
吊支部材16を取付け、この吊支部材16に、間口方向
に延びる固定レール17を固定し、固定レール17にス
ライド自在に装着したハンガーブラケット18に戸袋4
を吊懸けている。
延びており、扉2をその自重で自閉させるため、第3縦
枠11に近づくに従って高さが高くなるように緩く傾斜
させている。吊支部材16のうち第1縦枠9の近くの部
位には、閉じ移動した扉2の衝撃を緩和するためのアブ
ソーバ(エアシリンダ)19を配置している。図面では
表示していないが、ハンガーブラケット19には、前記
アブソーバ19のピストンロッドに当たるストッパーを
設けている。
各部位の詳細を説明する。図3は図1の III-III視平断
面図、図4(A)は図1の IVA-IVA視側断面図、図4
(B)は図1の IVB-IVB視側断面図、図5は図4(A)
の部分拡大図、図6は図1のVI−VI視断面図、図7は図
3のVII-VII 視断面図、図8は図1のVIII-VIII 視断面
図である。
図9(A)は一部破断正面図、図9(B)は図9(A)
の B-B視図、図10及び図11はそれぞれ方向を変えて
見た部分的な斜視図、図12は扉2を開いた状態での全
体の正面図、図13は部分拡大図である。
字状に形成されており、建築壁14を構成する支柱21
に適宜個数のブラケット22を介して固定されている。
図3では明瞭に示していないが、建築壁14のボード1
5は図示しない桟木等に固定されている。
当するもので、戸袋4の開口部を挟んだ両側に一対ずつ
配置されており、ボード15の表面から突出した中空状
に形成されている。
によって固着されており、この補助枠23に、戸袋4に
おける戸袋ボード12の一側部をタッピンねじ等のねじ
24で固定している。また、戸袋4における戸袋ボード
12の内面にはハニカム材等の不燃性心材25を貼着し
ている。
おり、建築壁14を構成する支柱21にブラケット22
を介して固定されている。また、第3縦枠11の前後両
側板に、戸袋4における戸袋ボード12の他側部をねじ
24で固定している。第3縦枠11の内面には、扉2を
開き切ったときに当たるゴム等のストッパー26を取付
けている(図7も参照)。ストッパー26は1個だけで
も良いし、上下に適当な間隔を隔てて複数個設けても良
い。
に開口した樋状の天レール(天枠体)27を備えてい
る。天レール27は、建築壁14を構成する上向き開口
コ字状の水平枠27aに固定されており、水平枠27a
は梁材27bにロッド27cを介して取付けられてい
る。なお、天レール27の取付け構造は、建物の構造等
に応じて適宜変更できる。
(図4で左側)のみに点検パネル3を着脱自在に装着
し、吊支部材16の裏側には、石膏製等の欄間ボード2
8を配置している。
心材25を貼着しており、欄間ボード28の上端部は天
レール27の背面にねじ24で固定されている。欄間ボ
ード28の下端部は後部水平枠29にねじ24で固定さ
れており、この後部水平枠29は、第1縦枠9と第2縦
枠10とに固定されている。
製であり、上部は中空角形に形成されている。そして、
図8や図10に示すように、吊支部材16は、第1縦枠
9と第3縦枠11とに突設した支持ブラケット30に、
ボルト31及びナット32で固定されている(なお、吊
支部材16の取付け構造は、本願出願人の先願に係る特
願平10−373615号に詳述している)。
図8に示すように、その四周は内側に折り曲げられてい
る。そして、天レール27の前端縁に階段状の折り曲げ
部27aを形成し、この折り曲部27aに取付けた合成
樹脂製の吊り具33に点検パネル3の上部を吊り下げて
いる。
両側の部位を、第1縦枠9に固着した第1パネル受け3
4と、手前側の第2縦枠10に固定した第2パネル受け
35とにねじ36で固定している。
上下に長く延びており、図8に示すように、その後部に
は欄間ボード28をねじ24で固定している。また、例
えば図11に示すように、第2パネル受け35も上下に
長く延びている。
おり、図5で扉2の具体的な吊支構造を表示している。
すなわち、吊支部材16の上下中途部に、断面コ字状の
固定スペーサ38を介して固定レール17を固着する一
方、ハンガーブラケット18に、断面コ字状の可動スペ
ーサ39を介してハンガーレール40をねじ41で固着
し、固定レール17の上下内面とハンガーレール40の
上下外面との間に、リテーナ42で保持されたボール4
3を配置している。
側に嵌り込んでいる。ハンガーブラケット18は、扉2
の上面に固着した複数個のボルト44に固定されてい
る。
開口の樋状に形成されており、これに戸袋ボード12の
下端部をねじ24で固定している。図7に一点鎖線で示
すように、戸袋ボード12の下端部には合成樹脂製等の
化粧巾木45を取付けても良い。
46が形成されている一方、地レール13のうち出入口
1に近い端部には、扉2を開閉するに際しての振れ止め
のため、扉2のガイド溝46に転動自在に嵌まるガイド
ローラ47が、上向き凸形のブラケット48を介して水
平回転自在に取付けられている。
の下端は地レール13の端部にねじ止め等によって固定
されている(第2縦枠10は、前記特願平10−373
615号の例えば図7に示したアジャスター装置を使用
して立設しても良い)。
字状(中空角形でも良い)の側枠50によって中空に形
成されており(中空部を符号51で示す)、この中空部
51に前記ロック用のロッド7が挿入されている。ま
た、扉2の前端縁にはゴム製や合成樹脂製等のエッジ
(シール材)52を装着している。
や中実でも良い)の天枠53で構成されている。そし
て、図10に明瞭に示すように、扉2の前端部の上端に
第1係合部材54をねじ55で固定している。
から成っており、扉2の表裏両面を覆う足片54aを一
体に設けることにより、1本のねじ55で回動不能に固
定されている。
に向けて斜め上向きにゆるく傾斜するように形成されて
おり、その先端部に、断面山形の突起54aを折り曲げ
形成している。突起54bは、扉2の前後厚さと略同じ
程度の幅寸法であり、したがって、突起54bは吊り下
げ用ボルト44の前後外側にはみ出した状態になってい
る。
されるデッドボルト56を備えており、このデッドボル
ト56の回動に連動してロッド(閂杆)7が上下動す
る。そして、図9,10,11に示すように、吊支部材
16の端部下端にロック部材58をねじ止め等によって
固着し、このロック部材58に、ロッド7が上昇すると
嵌合するロック穴57を形成している。
ド穴59にロッド7を貫通させることにより、ロッド7
の昇降動のガイドと振れ止めとを行っている。すなわ
ち、扉2をロックするためのロッド7の昇降ガイドと振
れ止めとに、扉2を開き状態に保持するための第1係合
部材54を兼用している。
良いし、吊支部材16に一体に折り曲げ形成(又は切り
起こし形成)してもよい。また、ロック部材58にロッ
ク穴57を空けることには限らず、ロッド7をロック部
材58の端面に当てても良い。
した第2縦枠10に取付けた第2パネル受け35の下端
部に、ローラから成る第2係合部材61を、ブラケット
62を介して取付けている。
合部材(ローラ)61は、その下部が第1係合部材54
における突起54bの上面よりもやや下方に位置するよ
うに設定されている。ブラケット62はタッピンねじ等
のねじ63で第2縦枠10に固定されている。
4は上下に長い長穴になっており、このため、第2係合
部材61の高さを調節することができ、また、第1係合
部材54と係合しない状態にもすることができる(すな
わち、扉2を全開状態に保持しない状態にもすることが
できる)。なお、各縦枠9,10,11は吊支部材16
にねじで固定されている(各縦枠9,10,11を天レ
ール27に固定しても良い)。
る。この状態では、扉2の前部が僅から戸袋4から露出
している。そして、扉2を全開させると、図13に示す
ように、第1係合部材54の突起54bが、当該第1係
合部材54の弾性変形によって第2係合部材61の下方
を通過することにより、第1係合部材54の突起54b
と第2係合部材61とが係合し、これにより、扉2は全
開状態に保持される。
閉じ方向に引くと、第1係合部材54が弾性変形して突
起54bが第2係合部材61から離脱して、扉2の閉じ
移動が許容される。
てローラを使用すると、両係合部材54,61の係脱が
スムースに行われる利点がある。また、本実施形態のよ
うに第1係合部材54にロック用ロッド7を挿入する
と、構造を複雑化することなく、ロック用ロッド7のガ
イド及び振れ止めを行える利点がある。
61を上下方向に大きく移動可能な構成とすると、扉2
を全開状態に保持する機能を必要な状態と不要な状態と
に、一々係合部材54,61を取り外すことなく簡単に
切り換えできる利点がある。更に、実施形態のように第
1係合部材54を平面視で前後対称形に形成すると、右
開きの引き戸装置と左開きの引き戸装置に兼用できる利
点である。
うち図14に示す第2実施形態では、扉2の前部上端に
突起状の第1係合部材54を設ける一方、第2縦枠10
に設けた第2係合部材61を板ばね製としている。
2実施形態と同様に扉2の前部上端に突起状の第1係合
部材54を設ける一方、吊支部材16の左右中途部に、
板ばね製等の第2係合部材61を設けている。このよう
に、第2係合部材61を設ける箇所は第2縦枠(補強
枠)10に限らず、吊支部材16等の他の部材でも良
い。
の形態にも具体化することができる。例えば係合手段と
しては実施形態のような板ばねを使用したものには限ら
ず、コイルスプリングやゴム等の他の弾性体を使用して
も良い。
る。
る。
の IVB-IVB視側断面図である。
である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】建物の基礎壁や間仕切等に設けた出入口を
塞ぐスライド式の扉と、開いた状態の扉を収納する戸袋
と、前記扉を開閉動自在に吊支するために出入口の上方
に配置した固定レールと、この固定レールを取付けるた
めに出入口の上方に配置した吊支部材と、扉を全開状態
に保持する全開状態保持装置とを備えており、 前記全開状態保持装置は、扉の上端面のうち閉じた状態
で前記戸袋と反対側の前部に設けた第1係合部材と、扉
を全開させると前記第1係合部材に上方から係合する第
2係合部材とから成っており、 これら両係合部材のうちいずれか一方又は両方を弾性体
製とすることにより、両係合部材が扉の開閉動によって
係脱することを許容しており、 更に、前記第2係合部材を、扉の開口部に配置した上下
長手の縦枠か、又は、前記吊支部材のうち扉の開口部に
位置した部位に設けている、 引き戸装置。 - 【請求項2】前記戸袋は、その開口縁を構成する上下長
手の縦枠と、ねじ等によって容易に取り外しできない状
態に固定されたボードとを備えている一方、 前記全開状態保持装置は、扉における前部の上端面に設
けた第1係合部材と、前記戸袋の縦枠に設けた第2係合
部材とから成っており、前記出入口の上方には、前記レ
ールや係合部材を覆うパネルが着脱自在に装着されてい
る、 請求項1に記載した引き戸装置。 - 【請求項3】 建物の基礎壁や間仕切等に設けた出入口を
塞ぐスライド式の扉と、開いた状態での扉を収納する戸
袋と、前記扉を開閉動自在に吊支するために出入口の上
方に配置した固定レールと、扉をレールに吊支するため
に扉の上端面に取付けたハンガーブラケットと、扉を全
開状態に保持する全開状態保持装置とを備えており、 前記全開状態保持装置は、扉の上端面のうち閉じた状態
で戸袋と反対側の前部 に設けた第1係合部材と、扉を全
開させると前記第1係合部材に上方から係合するように
戸袋の開口部に位置した部材に設けられた第2係合部材
とから成っており、これら両係合部材のうちいずれか一
方又は両方を弾性体製とすることにより、両係合部材が
扉の開閉動によって係脱することを許容しており、 更に、前記第2係合部材をハンガーブラケットの前後外
側にずらすことにより、第2係合部材がハンガーブラケ
ットに干渉することなく第1係合部材に係脱することを
許容している、 引き戸装置。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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- 1999-02-12 JP JP03462899A patent/JP3538562B2/ja not_active Expired - Fee Related
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