JP3538217B2 - 長尺物箱詰め装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、胡瓜、人
参、長芋、長茄子等の長尺物を箱詰めする作業に用いら
れる長尺物箱詰め装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述例のような胡瓜を箱詰めする
方法としては、例えば、等階級別に選別された適宜本数
の各胡瓜を並列に揃えた後、同各胡瓜の上部周面に合成
ゴム製の各吸着パッドを夫々密着させたとき吸引用ブロ
ワの負圧により吸着保持する。次に、各吸着パッドで吸
着保持した適宜本数の各胡瓜を段ボール箱内に一括収納
したとき吸引用ブロワの負圧を遮断又は停止して、適宜
本数の各胡瓜を箱詰めする方法がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
適宜本数の各胡瓜を各吸着パッドで吸着保持する場合、
各胡瓜の上部周面に対して各吸着パッドを隙間無く密着
させることが困難であり、各吸着パッドの吸着面に形成
された隙間から大気が吸引されるため、吸着保持に必要
な気密性及び負圧力を確保することができない。且つ、
各胡瓜の上部周面に対応して各吸着パッドの吸着面が追
随変形せず、吸引用ブロワによる負圧力が低下するた
め、吸着位置及び吸着姿勢が不安定となり、適宜本数の
各胡瓜を確実に吸着保持することが困難であるという問
題点を有している。

【０００４】この発明は上記問題に鑑み、長尺物載置部
に載置された各長尺物の一側端部を長尺物保持手段によ
り夫々保持して箱詰めするので、長尺物の保持作業及び
箱詰め作業が確実に行え、作業の能率アップを図ること
ができる長尺物箱詰め装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明は、上記長尺物載置部の下部位置に、該長尺物載
置部の載置面に対して各長尺物の一側端部を適宜高さに
持上げる長尺物持上げ手段を設け、上記長尺物載置部に
載置された各長尺物の一側端部と対向する上方位置に、
前記長尺物持上げ手段により持上げられた各長尺物の一
側端部を保持する長尺物保持手段を設けた長尺物箱詰め
装置であることを特徴とする。

【０００６】この発明の請求項２記載の発明は、上記長
尺物載置部の載置面を、該長尺物載置部に載置された各
長尺物の一側端部が適宜長さ突出される形状に形成し、
上記長尺物載置部に載置された各長尺物の一側端部と対
向する上方位置に、該長尺物載置部の載置面より突出し
た各長尺物の一側端部を保持する長尺物保持手段を設け
た長尺物箱詰め装置であることを特徴とする。

【０００７】この発明の請求項３記載の発明は、上記長
尺物載置部に載置された各長尺物の一側端部と対向する
上方位置に、該長尺物載置部に載置された各長尺物の一
側端部又は該長尺物載置部の載置面より離間された各長
尺物の一側端部に保持体を巻付けて保持する長尺物保持
手段を設けた長尺物箱詰め装置であることを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】請求項１記載の発明は、長尺物持上げ手段を駆
動して、長尺物載置部に載置された各長尺物の一側端部
を適宜高さに持上げ、長尺物保持手段を駆動して、長尺
物持上げ手段により持上げられた各長尺物の一側端部を
夫々保持するので、適宜本数の各長尺物を保持した状態
のまま箱体内部に箱詰めすることができ、長尺物の保持
作業及び箱詰め作業が容易に行える。

【０００９】請求項２記載の発明は、長尺物載置部の載
置面よりも各長尺物の一側端部を適宜長さ突出して載置
し、長尺物保持手段を駆動して、長尺物載置部の載置面
より適宜長さ突出された各長尺物の一側端部を夫々保持
するので、適宜本数の各長尺物を保持した状態のまま箱
体内部に箱詰めすることができ、長尺物の保持作業及び
箱詰め作業が容易に行える。

【００１０】請求項３記載の発明は、長尺物保持手段を
駆動して、長尺物載置部に載置された各長尺物の一側端
部に保持体を巻付けて夫々保持し、或いは、長尺物載置
部の載置面より離間された各長尺物の一側端部に保持体
を巻付けて夫々保持するので、適宜本数の各長尺物を保
持した状態のまま箱体内部に箱詰めすることができ、近
接する各長尺物の保持作業及び箱詰め作業が容易に行え
る。

【００１１】

【発明の効果】この発明によれば、長尺物載置部に載置
された各長尺物の一側端部を長尺物保持手段により夫々
保持して箱詰めするので、従来方法のように各胡瓜を保
持することができなかったり、各胡瓜が途中で脱落した
りするのを防止でき、適宜本数の各長尺物を保持する保
持作業と、同各長尺物を箱詰めする箱詰め作業とが迅速
且つ確実に行える。しかも、適宜本数の各長尺物を一括
保持して箱詰めするので、多数本の各長尺物を１本ずつ
手で箱詰めするような手間及び作業が省け、箱詰め作業
に要する時間を短縮して、作業の省力化及び能率アップ
を図ることができる。

【００１２】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は長尺物の一例として整列用トレイに載置
された各胡瓜の後端部を保持して箱詰めする第１実施例
の胡瓜箱詰め装置を示し、図１、図２に於いて、この胡
瓜箱詰め装置１は、周回用コンベア２上に設定した投入
位置、揃え位置、保持位置の順に多数の各整列用トレイ
Ｔ…を周回移動し、等階級別に選別された多数本の各胡
瓜Ｋ…を投入用コンベア３に順次載置して、周回用コン
ベア２上の投入位置に搬送される各整列用トレイＴ…に
多数本の各胡瓜Ｋ…を順次載置する。各整列用トレイ
Ｔ，Ｔを揃え位置に搬送停止したとき、同位置上部に配
設した胡瓜揃え機４を駆動して、後列側の整列用トレイ
Ｔに載置された各胡瓜Ｋ…の後端部を横一列に揃える。

【００１３】次に、各整列用トレイＴ，Ｔを保持位置に
搬送停止したとき、同位置下部に配設した胡瓜持上げ機
５を駆動して、各整列用トレイＴ，Ｔに載置された各胡
瓜Ｋ…の後端部を適宜高さに夫々持上げ、同位置上部に
配設した胡瓜保持機６を駆動して、適宜高さに持上げら
れた各胡瓜Ｋ…の後端部を保持して箱詰め位置に移動す
る。同時に、箱詰め位置下部に配設した箱昇降機７を駆
動して、上面開放形態に組立てられた段ボール箱Ｂを箱
詰め位置に供給し、同位置上部に配設した箱開放機８を
駆動して、適宜高さに上昇された段ボール箱Ｂの各フラ
ップＢａ…を開放し、上述の胡瓜保持機６により保持し
た１８本の各胡瓜Ｋ…を段ボール箱Ｂ内に箱詰めする構
成である。

【００１４】上述の整列用トレイＴは、図６に示すよう
に、横長形状に形成したトレイ本体Ｔａの上面側短手方
向に対して１本分の胡瓜Ｋを載置するための凹状載置部
Ｔｂを形成し、同トレイ本体Ｔａの上面側長手方向に対
して９本分の各胡瓜Ｋ…を載置するための各凹状載置部
Ｔｂ…を形成し、同トレイ本体Ｔａの長手側両端部に各
胡瓜Ｋ…の前後端部と対向して各整列板Ｔｃ，Ｔｃを形
成している。且つ、トレイ本体Ｔａの上面側中央部に出
没孔Ｔｄを各凹状載置部Ｔｂ…と直交して形成すると共
に、同出没孔Ｔｄを後述する胡瓜持上げ機５の持上げ板
２２が出没許容される大きさ及び形状に形成している。
なお、く字形に変形した各胡瓜Ｋ…を載置する場合、各
凹状載置部Ｔｂ…の底面中央部が長手方向に対して谷形
又は山形に形成された整列用トレイＴを選択使用する。

【００１５】前述の周回用コンベア２は、４本の各コン
ベア２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄを周回経路上に順次配設
し、後述する投入用コンベア３の送り側終端部に対して
コンベア２ａを直交して配設すると共に、同投入用コン
ベア３の送り側終端部と対応するコンベア２ａの一側縁
部を高く、他側縁部を低くなるように斜設している。す
なわち、減速機付きモータ（図示省略）の駆動力により
各コンベア２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄを周回方向に回転駆
動して、同各コンベア２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ上に載置
された多数の各整列用トレイＴ…を投入位置、揃え位
置、保持位置の順に周回移動すると共に、同コンベア２
ａにより搬送される各整列用トレイＴを適宜角度に傾斜
して搬送し、同整列用トレイＴの長手側前端部に形成し
た整列板Ｔｃに各胡瓜Ｋ…の前端部を当接して横一線に
揃える。

【００１６】前述の投入用コンベア３は、周回用コンベ
ア２のコンベア２ａ上に設定した投入位置の一側部に、
同コンベア２ａの長手側縁部に対して送り用ベルト９
と、各加速用ローラ１０，１０と、加速用ベルト１１と
を適宜間隔に近接して送り方向に順次配設し、減速機付
きモータ（図示省略）の駆動力により、送り用ベルト９
の送り速度よりも各加速用ローラ１０，１０及び加速用
ベルト１１を速く回転させて、送り用ベルト９から各加
速用ローラ１０，１０及び加速用ベルト１１に多数本の
各胡瓜Ｋ…を乗り移らせるとき、同各胡瓜Ｋ…の先端側
を送り方向に加速して真っ直ぐとなる姿勢に向き修正す
る。同時に、周回用コンベア２のコンベア２ａ上に設定
した投入位置に多数の各整列用トレイＴ…を順次移動し
て、同整列用トレイＴの各凹状載置部Ｔｂ…に対して向
き修正された多数本の各胡瓜Ｋ…を長手方向に整列して
順次載置する。

【００１７】前述の胡瓜揃え機４は、図３に示すよう
に、周回用コンベア２上の揃え位置下部にストッパ１２
を出没自在に設け、同位置下部に配設した出没用シリン
ダ１３のピストンロッドをストッパ１２の下端部に固定
して、同出没用シリンダ１３の作動によりストッパ１２
を搬送面上に出没させ、後続の各整列用トレイＴ…を揃
え位置に一時停止し、先行する二つの各整列用トレイ
Ｔ，Ｔを保持位置に搬送停止する。

【００１８】且つ、周回用コンベア２上の揃え位置に受
け板１４と固定板１５とを相対向して左右配置し、同位
置側部に配設した固定用シリンダ１６のピストンロッド
を固定板１５に連結固定し、同揃え位置上部に配設した
後退用シリンダ１７のピストンロッドを支持板１８に連
結固定し、同支持板１８に垂直固定した押圧用シリンダ
１９のピストンロッドを押圧板２０の上面側中央部に固
定し、同押圧板２０の下面側を整列用トレイＴの各凹状
載置部Ｔｂ…に載置された各胡瓜Ｋ…の上部周面と対向
する大きさ及び形状に形成すると共に、同押圧板２０の
下面全体に合成ゴム又は合成樹脂等の軟質材で形成した
押圧パッド２１を貼着している。

【００１９】すなわち、周回用コンベア２上の保持位置
直前に二つの各整列用トレイＴ，Ｔを搬送停止した後、
固定用シリンダ１６を作動して、後列側の整列用トレイ
Ｔを受け板１４と固定板１５とで挾持固定する。同時
に、後退用シリンダ１７及び押圧用シリンダ１９を作動
して、後列側の整列用トレイＴに載置された各胡瓜Ｋ…
を押圧パッド２１で押圧して一括後退させ、同整列用ト
レイＴの長手側後端部に形成した整列板Ｔｃに各胡瓜Ｋ
…の後端部を当接して横一線に揃える。に順次移動する
と共に、同整列用トレイＴの各凹状載置部Ｔｂ…に対し
て１本ずつ胡瓜Ｋが載置される送り間隔だけコンベア２
ａを間欠送りする。同コンベア２ａにより搬送される整
列用トレイＴの各凹状載置部Ｔｂ…に各胡瓜Ｋ…を斜め
に載置し、同整列用トレイＴの長手側前端部に形成した
整列板Ｔｃに各胡瓜Ｋ…の前端部を当接して横一線に揃
える。

【００２０】前述の胡瓜持上げ機５は、図４、図５に示
すように、周回用コンベア２上の挾持位置下部に整列用
トレイＴの出没孔Ｔｄと対向して持上げ板２２を昇降板
２３上に鉛直固定し、同持上げ板２２を整列用トレイＴ
の出没孔Ｔｄに対して出没許容される大きさ及び形状に
形成すると共に、同位置下部に配設した出没用シリンダ
２４のピストンロッドを昇降板２３の下面側中央部に固
定している。すなわち、周回用コンベア２上の保持位置
に各整列用トレイＴ，Ｔを搬送停止したとき、同位置下
部に配設した各出没用シリンダ２４，２４を作動して、
各整列用トレイＴ，Ｔの各出没孔Ｔｄ，Ｔｄよりも上方
に突出した上昇位置と、周回用コンベア２の搬送面より
も下方に没入した降下位置とに各持上げ板２２，２２を
上下動する。

【００２１】前述の胡瓜保持機６は、周回用コンベア２
上に設定した保持位置上方と、同位置側部に設定した箱
詰め位置上方との間に各ガイドレール２５，２５を架設
し、各ガイドレール２５，２５間に取付けた移動枠２６
と、同位置上部に配設した移動用シリンダ２７のピスト
ンロッドとを固定して、同移動用シリンダ２７の作動に
より、保持位置上方と箱詰め位置上方とに移動枠２６全
体を水平移動する。且つ、移動枠２６下部に垂設した昇
降枠２８と、同枠上部に立設した昇降用シリンダ２９の
ピストンロッドとを固定して、同昇降用シリンダ２９の
作動により、保持位置直上と箱詰め位置直上とで昇降枠
２８全体を垂直昇降する。

【００２２】上述の昇降枠２８は、同枠両側部に架設し
た各ガイドレール３０，３０上の前後端部に各可動台３
１，３１を前後摺動可能に取付け、同各可動台３１，３
１間に架設した各ガイドレール３２，３２上に９個の各
可動板３３…を左右摺動可能に取付け、同各可動板３３
…に垂設した各支持管３４…の下端部に各保持アーム３
５…を取付けている。且つ、同枠両側部に取付けた各進
退用シリンダ３６，３６のピストンロッドを後端側の各
可動台３１，３１に連結して、各進退用シリンダ３６，
３６の作動により、前端側の各可動台３１，３１を基準
として、各整列用トレイＴ，Ｔ上に載置された各胡瓜Ｋ
…の後端部を各保持アーム３５…により保持する離間位
置と、同各保持アーム３５…により保持した各胡瓜Ｋ…
を箱詰めする集合位置とに各可動台３１，３１を前後移
動する。

【００２３】上述の各可動板３３…は、同各可動板３３
…の下端部間を各調節ボルト３７…と各調節ナット３８
…とで連結して、整列用トレイＴ上に載置された各胡瓜
Ｋ…と対応する左右間隔に規制すると共に、各可動台３
１，３１に取付けた各拡縮用シリンダ３９，３９のピス
トンロッドを左右の各可動板３３，３３に夫々固定し
て、各拡縮用シリンダ３９，３９の作動により、中間位
置の可動板３３を基準として、整列用トレイＴ上に載置
された各胡瓜Ｋ…の後端部を各保持アーム３５…により
保持する離間位置と、同各保持アーム３５…により保持
した各胡瓜Ｋ…を箱詰めする集合位置とに各可動板３３
…を左右移動する。

【００２４】上述の各保持アーム３５…は、各可動板３
３…に垂設した各支持管３４…の下端部を各支持板４０
…の上面側中央部に固定し、同各支持板４０…の下面側
中央部に各保持板４１…を上下摺動可能に取付け、同各
支持板４０…の下面側後端部に各保持板４２…を上下回
動可能に取付け、上述の胡瓜持上げ機５により持上げら
れた各胡瓜Ｋ…の後端部を上下の各保持板４１，４２に
より夫々保持する。

【００２５】一方の各保持板４１…は、各支持板４０…
の下面側中央部に各支持軸４１ａ…を上下摺動可能に軸
受し、同各支持軸４１ａ…の下端部を各板体４１ｂ…の
上面側中央部に固定し、同各支持軸４１ａ…の軸周面に
各コイルスプリング４１ｃ…を圧縮装填して、上述の胡
瓜持上げ機５により持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端部に
対して押圧される方向に各保持板４１…を付勢してい
る。

【００２６】他方の各保持板４２…は、各支持板４０…
の下面側後端部に各支持軸４２ａ…を回転可能に軸支
し、同各支持軸４２ａ…の軸周面に各板体４２ｂ…の上
端部を固定すると共に、同各支持軸４２ａ…の軸端部に
固定した各連結アーム４２ｃ…と、各支持板３６…の上
面側中央部に配設した各保持用シリンダ４３…のピスト
ンロッドとを連結固定して、各整列用トレイＴ，Ｔに載
置された各胡瓜Ｋ…の後端部を保持する高さ位置に各保
持アーム３５…を降下停止したとき、各保持用シリンダ
４３…を作動して、各整列用トレイＴ，Ｔに載置された
各胡瓜Ｋ…の後端部を保持する閉位置と、同各胡瓜Ｋ…
の保持が解除される開位置とに各保持板４２…を上下回
動する。なお、各保持板４１，４２の保持面には、例え
ば、合成ゴム又は合成樹脂等の軟質材で形成した各押圧
パッド４４…を夫々貼着している。

【００２７】前述の箱昇降機７は、図２に示すように、
箱詰め位置下部に配設した昇降台４５の下部中央にナッ
ト部４６を固定し、同位置下部に垂直軸受したネジ軸４
７上にナット部４６を螺合して、下部一側に配設した減
速機付き昇降用モータ４８の駆動力により、各スプロケ
ット４９，５０及び駆動チェーン５１を介してネジ軸４
７を正逆回転させ、後述する搬入用コンベア５５及び搬
出用コンベア５６と水平となる降下位置と、上面開放形
態に組立てられた段ボール箱Ｂを箱詰め位置に供給する
上昇位置とに昇降台４５を垂直昇降する。

【００２８】前述の箱開放機８は、箱詰め位置の前後及
び左右に各開放板５２…を上下開閉自在に軸支し、同各
開放板５２…の軸端部に固定した傘形の各ギャ５３…を
噛合すると共に、同位置側部に配設した開閉用シリンダ
５４のピストンロッドを開放板５２の軸端部に連結し
て、同開閉用シリンダ５４の作動により、箱詰め位置に
供給された段ボール箱Ｂの各フラップＢａ…と対向する
閉位置と、同段ボール箱Ｂの各フラップＢａ…を開放す
る開位置とに各開放板５２…を連動して上下開閉する。

【００２９】且つ、箱詰め位置下部の搬入側に、前工程
（例えば、箱製函工程、袋敷設工程）から供給される段
ボール箱Ｂを箱詰め位置下部に搬送する搬入用コンベア
５５を配設し、同位置下部の搬出側に、箱詰め済みの段
ボール箱Ｂを後工程（例えば、袋封函工程、箱封函工
程）に搬送する搬出用コンベア５６を配設している。な
お、上述の段ボール箱Ｂには、例えば、合成樹脂製又は
紙製の包装袋Ｐを上向きに開口して敷設すると共に、同
包装袋Ｐの投入口Ｐａを二つに折返して段ボール箱Ｂの
各フラップＢａ…に被覆している。

【００３０】図示実施例は上記の如く構成するものとし
て、以下、胡瓜箱詰め装置１による胡瓜Ｋの箱詰め動作
を説明する。先ず、図１に示すように、周回用コンベア
２上の投入位置に各整列用トレイＴ…を順次移動して、
投入用コンベア３により向き修正された多数本の各胡瓜
Ｋ…を整列用トレイＴの各凹状載置部Ｔｂ…に１本ずつ
載置する。同時に、周回用コンベア２上に載置された各
整列用トレイＴ…を適宜角度に傾斜して搬送し、同整列
用トレイＴの長手側前端部に形成した整列板Ｔｃに各胡
瓜Ｋ…の前端部を当接して横一線に揃える。周回用コン
ベア２上の揃え位置に二つの各整列用トレイＴ，Ｔを搬
送停止したとき、図３に示すように、胡瓜揃え機４を駆
動して、後列側の整列用トレイＴに載置された各胡瓜Ｋ
…を一括後退させ、同整列用トレイＴの長手側後端部に
形成した整列板Ｔｃに各胡瓜Ｋ…の後端部を当接して横
一線に揃える。

【００３１】次に、周回用コンベア２上の保持位置に二
つの各整列用トレイＴ，Ｔを搬送停止したとき、図４、
図５に示すように、胡瓜持上げ機５の各出没用シリンダ
２４，２４を上昇作動して、各整列用トレイＴ，Ｔの各
出没孔Ｔｄ，Ｔｄに各持上げ板２２，２２を下方から夫
々挿入し、同各整列用トレイＴ，Ｔの各凹状載置部Ｔｂ
…に載置された各胡瓜Ｋ…の後端部を各持上げ板２２，
２２により適宜高さに持上げる。

【００３２】同時に、胡瓜保持機６の昇降用シリンダ２
９を降下作動して、同位置上方に待機する昇降枠２８を
垂直降下させ、各保持アーム３５…を構成する各保持板
４１…を適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端側上
面部に夫々押圧する。同時に、各保持用シリンダ４３…
を閉作動して、各保持アーム３５…を構成する各保持板
４２…を適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端側下
面部に夫々押圧した後、各出没用シリンダ２４，２４を
降下作動して、周回用コンベア２の搬送面よりも下方に
各持上げ板２２，２２を没入させることで、図６に示す
ように、１８本分の各胡瓜Ｋ…を各保持アーム３５…に
より斜め姿勢に夫々保持することができる。

【００３３】この後、図２に示すように、移動用シリン
ダ２７を前進作動し、昇降用シリンダ２９を上昇作動し
て、各保持アーム３５…により保持した１８本分の各胡
瓜Ｋ…を保持位置から箱詰め位置に水平移動すると共
に、各進退用シリンダ３６，３６及び各拡縮用シリンダ
３９，３９を作動して、同各保持アーム３５…により保
持した１８本分の各胡瓜Ｋ…を箱詰め間隔に集合する。
同時に、搬入用コンベア５５に載置された段ボール箱Ｂ
を箱詰め位置下部に搬送し、箱昇降機７を駆動して、上
面開放形態に組立てられた段ボール箱Ｂを昇降台４５に
より垂直上昇して箱詰め位置に供給する。

【００３４】箱詰め直前に於いて、箱開放機８を駆動し
て、昇降台４５上に載置された段ボール箱Ｂの各フラッ
プＢａ…を４枚の各開放板５２…により夫々開放し、１
８本分の各胡瓜Ｋ…を箱詰め位置上方に移動停止した
後、昇降用シリンダ２９を降下作動して、各保持アーム
３５…により保持した１８本分の各胡瓜Ｋ…を段ボール
箱Ｂに一括収納する。この後、各保持用シリンダ３６…
を開作動して、各保持アーム３５…を構成する各保持板
４２…を開位置に回動復帰させ、昇降用シリンダ２９を
上昇作動して、段ボール箱Ｂ内に収納された各胡瓜Ｋ…
の後端側から各保持アーム３５…を夫々抜取ると共に、
移動用シリンダ２７及び昇降用シリンダ２９を復帰作動
して、周回用コンベア２上の保持位置上方に昇降枠２８
を回帰させることで、１段分の各胡瓜Ｋ…の箱詰め作業
が完了する。以下同様に、次列の各整列用トレイＴ，Ｔ
に載置された各胡瓜Ｋ…を各保持アーム３５…により保
持して段ボール箱Ｂに適宜段数箱詰めする。

【００３５】所定本数分の胡瓜Ｋを箱詰めした後、昇降
台４５を垂直降下して、箱詰め済の段ボール箱Ｂを搬出
用コンベア５６に移載し、同段ボール箱Ｂを次工程（例
えば、袋封函工程、箱封函工程）に搬送供給する。続い
て、各機４，５，６，７を駆動して、二つの各整列用ト
レイＴ，Ｔに載置された各胡瓜Ｋ…を次の段ボール箱Ｂ
に順次箱詰めする。

【００３６】以上のように、整列用トレイＴに載置され
た各胡瓜Ｋ…の後端部を胡瓜持上げ機５の持上げ板２２
により適宜高さに持上げた後、適宜高さに持上げられた
各胡瓜Ｋ…の後端部を胡瓜保持機６の各保持アーム３５
…により夫々保持して箱詰めするので、各保持アーム３
５…の保持動作が妨げられず、１８本分の各胡瓜Ｋ…を
保持する保持作業と、同各胡瓜Ｋ…を箱詰めする箱詰め
作業とが迅速且つ確実に行える。しかも、１８本分の各
胡瓜Ｋ…を一括保持して箱詰めするので、多数本の各胡
瓜Ｋ…を１本ずつ手で箱詰めするような手間及び作業が
省け、箱詰め作業に要する時間を短縮して、作業の省力
化及び能率アップを図ることができる。

【００３７】図７は整列用トレイＴに載置された各胡瓜
Ｋ…の後端部を各保持アーム３５…により夫々保持して
箱詰めする第２実施例の胡瓜保持機６を示し、同機は、
整列用トレイＴを構成するトレイ本体Ｔａの各凹状載置
部Ｔｂ…を前端側が低く、後端側が高くなる適宜角度に
傾斜すると共に、同トレイ本体Ｔａの上面側後端部に上
述した各保持アーム３５…の保持動作が許容される保持
空間Ｔｅを形成して、整列用トレイＴの各凹状載置部Ｔ
ｂ…に対して各胡瓜Ｋ…の後端側が保持空間Ｔｅ側に適
宜長さ突出されるように載置する。

【００３８】つまり、周回用コンベア２上の保持位置に
各整列用トレイＴ，Ｔを搬送停止したとき、胡瓜保持機
６を駆動して、各整列用トレイＴ，Ｔに載置された各胡
瓜Ｋ…の後端部を保持する高さ位置に各保持アーム３５
…を降下停止し、各保持用シリンダ４３…を作動して、
整列用トレイＴの保持空間Ｔｅ側に突出した各胡瓜Ｋ…
の後端部を各保持アーム３５…により夫々保持するの
で、上述の第１実施例と同様に、整列用トレイＴに載置
された各胡瓜Ｋ…を保持する保持作業と、同各胡瓜Ｋ…
を箱詰めする箱詰め作業とが迅速且つ確実に行える。且
つ、整列用トレイＴに載置された各胡瓜Ｋ…の後端部を
持上げるための工程及び機構が不要となり、装置全体の
構成を簡素化して、箱詰め作業の能率アップを図ること
ができる。

【００３９】図８は整列用トレイＴの前後部を適宜角度
に折曲げて、適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端
部を各保持アーム３５…により夫々保持して箱詰めする
第３実施例の胡瓜保持機６を示し、同機は、整列用トレ
イＴを構成するトレイ本体Ｔａの前部側と後部側とを折
曲げ可能に連結している。

【００４０】つまり、周回用コンベア２上の保持位置に
各整列用トレイＴ，Ｔを搬送停止したとき、胡瓜持上げ
機５を駆動して、各整列用トレイＴ，Ｔの下面側中央部
を各持上げ板２２，２２により下方から夫々持上げ、各
整列用トレイＴ，Ｔに載置された各胡瓜Ｋ…の後端部を
適宜高さに持上げる。同時に、胡瓜保持機６を駆動し
て、適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端部を各保
持アーム３５…により夫々保持するので、上述の第１実
施例と同様に、整列用トレイＴに載置された各胡瓜Ｋ…
を保持する保持作業と、同各胡瓜Ｋ…を箱詰めする箱詰
め作業とが迅速且つ確実に行える。

【００４１】図９は整列用コンベア５７上に載置された
各胡瓜Ｋ…の後端部を適宜高さに持上げて、適宜高さに
持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端部を各保持アーム３５…
により夫々保持して箱詰めする第４実施例の胡瓜保持機
６を示し、同機は、整列用コンベア５７を構成する送り
ベルト５７ａを各スプロケット５８，５８及び各スプロ
ケット５９，５９に張架し、同送りベルト５７ａの上面
側長手方向に多数の各凹状載置部５７ｂ…を連続形成す
ると共に、同送りベルト５７ａの上面側長手方向に上述
した持上げ板２２が出没許容される出没空間５７ｃを各
凹状載置部５ｂ…と直交して形成している。

【００４２】つまり、各整列用コンベア５７，５７上の
送り側終端部に設定した保持位置に１８本分の各胡瓜Ｋ
…を搬送停止したとき、胡瓜持上げ機５を駆動して、各
整列用コンベア５７，５７の各出没空間５７ｃ，５７ｃ
に各持上げ板２２，２２を下方から夫々挿入し、各整列
用コンベア５７，５７の各凹状載置部５７ｂ…に載置さ
れた各胡瓜Ｋ…の後端部を各持上げ板２２，２２により
適宜高さに持上げる。同時に、胡瓜保持機６を駆動し
て、適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端部を各保
持アーム３５…により夫々保持するので、上述の第１実
施例と同様に、適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…を保
持する保持作業と、同各胡瓜Ｋ…を箱詰めする箱詰め作
業とが迅速且つ確実に行える。且つ、整列用トレイＴの
各凹状載置部Ｔｂ…に各胡瓜Ｋ…を載置するような手間
及び作業が省け、箱詰め作業の能率アップを図ることが
できる。

【００４３】図１０、図１１は整列用トレイＴ上に載置
された各胡瓜Ｋ…の後端部を適宜高さに持上げて、適宜
高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…の後端部を後述する各保
持バンド６０…により夫々保持して箱詰めする第５実施
例の胡瓜保持機６を示し、同機は、胡瓜保持機６を構成
する各支持管３４…の下端部に、中空形状に形成したＹ
字形の各ガイド管６１…を下向きに取付け、同各ガイド
管６１…の内部に挿入した各保持バンド６０…の基端部
と、同各ガイド管６１…の上端部に固定した各出没用シ
リンダ６２…のピストンロッドとを連結固定して、同各
出没用シリンダ６２…の作動により、各胡瓜Ｋ…の後端
部を保持する突出位置と、同各胡瓜Ｋ…の保持が解除さ
れる没入位置とに各保持バンド６０…を出没動作する。

【００４４】上述の各保持バンド６０…は、予め胡瓜Ｋ
の後端部が保持される曲面形状に合成樹脂製又は金属製
の各保持板６０ａ，６０ａを形状記憶させた後、同各保
持板６０ａ，６０ａをガイド管６１の両端部に形成した
各ガイド孔６１ａ，６１ａに夫々挿入している。

【００４５】例えば、周回用コンベア２上の保持位置に
二つの各整列用トレイＴ，Ｔを搬送停止したとき、胡瓜
持上げ機５を駆動して、各整列用トレイＴ，Ｔに載置さ
れた各胡瓜Ｋ…の後端部を各持上げ板２２，２２により
適宜高さに持上げる。同時に、胡瓜保持機６を駆動し
て、適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…間に各保持バン
ド６０…の各保持板６０ａ，６０ａを夫々差込み、同各
胡瓜Ｋ…の後端部に各挾持バンド６０…の各保持板６０
ａ，６０ａを夫々巻付けて保持するので、上述の第１実
施例と同様に、適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…を保
持する保持作業と、同各胡瓜Ｋ…を箱詰めする箱詰め作
業とが迅速且つ確実に行える。且つ、保持バンド６０の
各保持板６０ａ，６０ａを各胡瓜Ｋ…間に夫々差込む機
構であるため、適宜高さに持上げられた各胡瓜Ｋ…間に
差込むときの差込み動作と、段ボール箱Ｂ内に収納され
た各胡瓜Ｋ…間から抜取るときの抜取り動作とが容易に
行え、各胡瓜Ｋ…を箱詰め間隔に集合した状態のまま箱
詰めすることができる。

【００４６】また、整列用トレイＴ上に載置された各胡
瓜Ｋ…の前後端部を一対の各保持バンド６０…により夫
々保持して箱詰めするもよい。

【００４７】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の長尺物箱詰め装置は、実施例の胡
瓜箱詰め装置１に対応し、以下同様に、長尺物は、胡瓜
Ｋに対応し、箱体は、段ボール箱Ｂに対応し、長尺物載
置部は、整列用トレイＴと、整列用コンベア５７とに対
応し、長尺物持上げ手段は、胡瓜持上げ機５を構成する
持上げ板２２及び出没用シリンダ２４に対応し、長尺物
保持手段は、胡瓜保持機６を構成する保持アーム３５及
び保持用シリンダ４３と、保持バンド６０及び出没用シ
リンダ６２とに対応し、保持体は、保持バンド６０の各
保持板６０ａ，６０ａに対応するも、この発明は、上述
した各実施例の構成のみに限定されるものではない。

【００４８】上述した第５実施例の胡瓜保持機６は、整
列用トレイＴ上に載置された各胡瓜Ｋ…の後端部を適宜
高さに持上げて各保持バンド６０…により夫々保持する
作業に用いられるが、例えば、第２実施例に示すよう
に、整列用トレイＴの保持空間Ｔｅ側に突出された各胡
瓜Ｋ…の後端部を各保持バンド６０…により夫々保持し
たり、第３実施例のように、整列用トレイＴを適宜角度
に折曲げて各胡瓜Ｋ…の後端部を適宜高さに持上げた
後、同各胡瓜Ｋ…の後端部を各保持バンド６０…により
夫々保持したり、第４実施例のように、整列用コンベア
５７上に載置された各胡瓜Ｋ…の後端部を適宜高さに持
上げた後、同各胡瓜Ｋ…の後端部を各挾持バンド６０…
により夫々保持したりする作業にも適用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の胡瓜箱詰め装置を示す全体構成
図。

【図２】胡瓜箱詰め装置による胡瓜の箱詰め動作を示す
側面図。

【図３】胡瓜揃え機による胡瓜の揃え動作を示す側面
図。

【図４】胡瓜保持機による胡瓜の保持動作を示す側面
図。

【図５】胡瓜保持機による胡瓜の保持動作を示す正面
図。

【図６】保持アームによる胡瓜の保持状態を示す斜視
図。

【図７】第２実施例の胡瓜保持機を示す側面図。

【図８】第３実施例の胡瓜保持機を示す側面図。

【図９】第４実施例の胡瓜保持機を示す側面図。

【図１０】第５実施例の胡瓜保持機を示す側面図。

【図１１】保持バンドによる胡瓜の保持動作を示す断面
図。

【符号の説明】

Ｂ…段ボール箱 Ｋ…胡瓜 Ｔ…整列用トレイ Ｔｂ…凹状載置部 Ｔｄ…出没孔 Ｔｅ…保持空間 １…胡瓜箱詰め装置 ２…周回用コンベア ３…投入用コンベア ４…胡瓜揃え機 ５…胡瓜持上げ機 ６…胡瓜保持機 ７…箱昇降機 ８…箱開放機 ３５…保持アーム ４１，４２…保持板 ４３…保持用シリンダ ５７…整列用コンベア ５７ｂ…凹状載置部 ５７ｃ…出没空間 ６０…保持バンド ６０ａ…保持板 ６１…ガイド管 ６２…出没用シリンダ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−36219（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−68220（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−65142（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−253604（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−205903（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−205904（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−72707（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−107888（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−72806（ＪＰ，Ｕ) 実開 平７−40408（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭48−8901（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65B 5/00 - 5/12 B65B 25/04 B65B 35/36

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】長尺物載置部に並列載置された適宜本数の
   各長尺物を長尺物保持手段により保持して箱体内部に箱
   詰めする長尺物箱詰め装置であって、上記長尺物載置部
   の下部位置に、該長尺物載置部の載置面に対して各長尺
   物の一側端部を適宜高さに持上げる長尺物持上げ手段を
   設け、上記上記長尺物載置部に載置された各長尺物の一
   側端部と対向する上方位置に、前記長尺物持上げ手段に
   より持上げられた各長尺物の一側端部を保持する長尺物
   保持手段を設けた長尺物箱詰め装置。
2. 【請求項２】長尺物載置部に並列載置された適宜本数の
   各長尺物を長尺物保持手段により保持して箱体内部に箱
   詰めする長尺物箱詰め装置であって、上記長尺物載置部
   の載置面を、該長尺物載置部に載置された各長尺物の一
   側端部が適宜長さ突出される形状に形成し、上記長尺物
   載置部に載置された各長尺物の一側端部と対向する上方
   位置に、該長尺物載置部の載置面より突出した各長尺物
   の一側端部を保持する長尺物保持手段を設けた長尺物箱
   詰め装置。
3. 【請求項３】長尺物載置部に並列載置された適宜本数の
   各長尺物を長尺物保持手段により保持して箱体内部に箱
   詰めする長尺物箱詰め装置であって、上記長尺物載置部
   に載置された各長尺物の一側端部と対向する上方位置
   に、該長尺物載置部に載置された各長尺物の一側端部又
   は該長尺物載置部の載置面より離間された各長尺物の一
   側端部に保持体を巻付けて保持する長尺物保持手段を設
   けた長尺物箱詰め装置。