JP3535384B2 - 鋳造金型 - Google Patents

鋳造金型

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JP3535384B2 JP14112998A JP14112998A JP3535384B2 JP 3535384 B2 JP3535384 B2 JP 3535384B2 JP 14112998 A JP14112998 A JP 14112998A JP 14112998 A JP14112998 A JP 14112998A JP 3535384 B2 JP3535384 B2 JP 3535384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貫通孔の外周の一部に
バックテーパーが付いた薄肉部を備えた鋳物製品を鋳造
するための鋳造金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、大径の貫通孔W1
有する鋳物製品Wを鋳造すべく、固定金型01側に前記
貫通孔W1 に対応する中子ピン03を設けた鋳造金型に
おいて、貫通孔W1 の外周の湯廻りが悪くなって鋳造不
良が発生するのを防止するために、中子ピン03の先端
と可動金型02との間に凹部04を形成して湯廻りを良
好にし、鋳造の完了後に前記凹部04により成形された
キャップ部W2 を除去するものが、特開平6−2104
21号公報により公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、貫通孔の外
周にバックテーパーが付いた薄肉部が存在する場合、前
記バックテーパーによって鋳物製品が離型不能になるの
を回避するために、薄肉部を成形する中子ピンを可動金
型側に設ける必要があるが、このように中子ピンを可動
金型側に設けると、前記薄肉部の湯廻りを良好にするた
めの凹部を設けることができなくなって鋳造不良が発生
し易くなる問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、貫通孔の外周の一部にバックテーパーが付いた薄肉
部を有する鋳物製品を鋳造する際に、前記薄肉部の湯廻
りを良好にして鋳造不良の発生を防止することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、貫通孔の外周の一部
にバックテーパーが付いた薄肉部を有する鋳物製品を鋳
造するためのキャビティが、固定金型と可動金型との間
に区画される鋳造金型であって、可動金型には、前記薄
肉部を成形すべく固定金型側に突出する第1の中子ピン
が設けられる一方、固定金型には、前記貫通孔の、前記
薄肉部と対応しない領域の内周面を成形すべく可動金型
側に突出する第2の中子ピンが設けられ、固定金型と可
動金型の型締め状態で、前記第2の中子ピンの先端面と
可動金 型との間には、前記第1の中子ピンを避けて前記
薄肉部に溶湯を導く空間を形成したことを特徴とする。
【0006】上記構成によれば、金型に注入された溶湯
鋳物製品の貫通孔に対応する固定・可動金型相互
合わせ面(即ち第2の中子ピンの先端面と可動金型との
間)に形成した空間を通って、可動金型側の中子ピン
(即ち第1の中子ピン)を避けながら鋳物製品の薄肉部
に流入することができるため、前記薄肉部の湯廻りが良
好になって鋳造不良の発生が確実に防止される。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記空間は1個の溶湯入口から二股
に分岐した2個の溶湯出口を備えており、前記薄肉部に
おける溶湯の流れ方向上流側に位置する溶湯出口の開口
面積を、溶湯の流れ方向下流側に位置する溶湯出口の開
口面積よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、1個の溶湯入口から金
型の合わせ面に形成した空間に流入した溶湯は二股に分
岐して2個の溶湯出口から薄肉部に流入するが、その際
に薄肉部における溶湯の流れ方向上流側に位置する溶湯
出口の開口面積が溶湯の流れ方向下流側に位置する溶湯
出口の開口面積よりも大きく設定されているので、開口
面積が大きい上流側の溶湯出口からの溶湯の流入量が開
口面積が小さい下流側の溶湯出口からの溶湯の流入量よ
りも多くなり、そのために薄肉部における溶湯の流れが
スムーズになって鋳造不良の発生が一層確実に防止され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。図
1〜図5は本発明の一実施例を示すもので、図1はクラ
ンクケースの鋳造金型の縦断面図、図2は図1の2−2
線拡大断面図、図3はクランクケースの正面図、図4は
図3の要部拡大図、図5は図4の5−5線断面図であ
る。
【0010】図3〜図5は、本発明による鋳造金型Dで
鋳造された鋳物製品であるエンジンのクランクケースW
を示すもので、そのクランクケースWの端部にスタータ
モータが嵌合する貫通孔W1 を備えている。前記貫通孔
1 の外周部のうちクランクケースWの端部側に位置す
る部分に、その肉厚がクランクケースWの割り面W
3 (図5参照)側に向けて増加する薄肉部W2 が形成さ
れる。つまり、薄肉部W2 は鋳造金型Dの開閉方向に対
してバックテーパーを有することになる。
【0011】図1および図2は前記クランクケースWの
鋳造金型Dを示すものである。鋳造金型Dは固定プラテ
ン1′および可動プラテン2′にそれぞれ支持された固
定金型1および可動金型2からなり、両金型1,2間に
クランクケースWを成形するためのキャビティ3が区画
される。ホッパー41 を一体に備えた射出シリンダ4が
固定プラテン1′および固定金型1に跨がって設けられ
ており、この射出シリンダ4に摺動自在に嵌合するプラ
ンジャロッド6の先端に設けたプランジャチップ7によ
り、ホッパー41 に供給された溶湯を加圧して湯道5を
経てキャビティ3に供給する。
【0012】クランクケースWの貫通孔W1 の外周の一
部を構成するバックテーパーを有する薄肉部W2 を成形
すべく、可動金型2側から中子ピン8が固定金型1側に
突出しており、可動金型2の中子ピン8の円弧面により
貫通孔W1 の内周面の略4分の1が成形される。また貫
通孔W1 の内周面の残りの4分の3は、固定金型1側か
ら可動金型2側に突出する中子ピン9の円弧面により成
形される。而して中子ピン8は本発明の第1の中子ピン
を、また中子ピン9は本発明の第2の中子ピンをそれぞ
れ構成する。
【0013】図2に最も良く示されているように、固定
金型1の中子ピン9の頂面には、可動金型2に隙間なく
当接する一対のランド91 ,92 と、このランド91
2 よりも若干後退したグルーブ93 とが形成される。
従って、固定金型1および可動金型2を型締めしたとき
に前記グルーブ93 と可動金型2との間に二股形状の空
間10が形成され、その空間10の下端には1個の溶湯
入口101 が形成され、上端には2個の溶湯出口1
2 ,103 が形成される。
【0014】溶湯を注入する湯道5は鋳造金型Dに下端
に設けられているので、キャビティ3内の溶湯は下から
上へと、かつ湯道5に近い側から遠い側へと流れ、図2
に示す薄肉部W2 では溶湯が矢印aで示す方向に流れる
ことになる。前記2個の溶湯出口102 ,103 のう
ち、薄肉部W2 における溶湯の流れ方向aの上流側に開
口する溶湯出口102 の開口面積A1 は、下側に開口す
る溶湯出口103 の開口面積A2 よりも大きくなるよう
に設定されている。
【0015】次に、本発明の実施例の作用について説明
する。
【0016】鋳造金型Dの固定金型1および可動金型2
を型締めした状態で、射出シリンダ4のホッパー41
供給した溶湯をプランジャチップ7で加圧して湯道5か
らキャビティ3に供給すると、キャビティ3内に充填さ
れた溶湯によってクランクケースWが鋳造される。鋳造
終了後に鋳造金型Dを型開きするとき、貫通孔W1 の外
周のバックテーパーを有する薄肉部W2 が可動金型2側
から突出する中子ピン8によって成形されるため、前記
バックテーパーの存在にも拘わらず鋳造金型Dの型開き
を支障なく行うことができる。
【0017】さて、溶湯が図2の矢印a方向に流れて薄
肉部W2 を成形するとき、該薄肉部W2 の断面積が充分
でないために溶湯がスムーズに流れることができず、そ
の部分に巣孔等の鋳造不良が発生する可能性がある。し
かしながら本実施例によれば、固定金型1の中子ピン9
の先端面のグルーブ93 と可動金型2との間に空間10
が形成されており、その空間10の下端の溶湯入口10
1 から矢印b方向に流入した溶湯が二股に分岐して矢印
c,d方向に流れ、一対の溶湯出口102 ,103 から
薄肉部W2 に流入するため、該薄肉部W2 の湯廻りが良
好になって前記鋳造不良の発生を確実に防止することが
できる。
【0018】しかも、薄肉部W2 における溶湯の流れ方
向aの上流側に開口する溶湯出口102 の開口面積A1
は、下流側に開口する溶湯出口103 の開口面積A2
りも大きいため、開口面積が大きい上流側の溶湯出口1
2 からの溶湯の流入量が開口面積が小さい下流側の溶
湯出口からの溶湯の流入量よりも多くなり、そのために
薄肉部W2 における矢印a方向の溶湯の流れがよりスム
ーズになって鋳造不良の発生が一層確実に防止される。
【0019】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0020】例えば、実施例ではクランクケースWの鋳
造金型Dを例示したが、本発明は他の任意の用途の鋳造
金型に対して適用することができる。
【0021】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、金型に注入された溶湯は鋳物製品の貫通孔
に対応する固定・可動金型相互の合わせ面(即ち第2の
中子ピンの先端面と可動金型との間)に形成した空間を
通って、可動金型側の中子ピン(即ち第1の中子ピン)
を避けながら鋳物製品の薄肉部に流入することができる
ため、前記薄肉部の湯廻りが良好になって鋳造不良の発
生が確実に防止される。
【0022】また請求項2に記載された発明によれば、
1個の溶湯入口から金型の合わせ面に形成した空間に流
入した溶湯は二股に分岐して2個の溶湯出口から薄肉部
に流入するが、その際に薄肉部における溶湯の流れ方向
上流側に位置する溶湯出口の開口面積が溶湯の流れ方向
下流側に位置する溶湯出口の開口面積よりも大きく設定
されているので、開口面積が大きい上流側の溶湯出口か
らの溶湯の流入量が開口面積が小さい下流側の溶湯出口
からの溶湯の流入量よりも多くなり、そのために薄肉部
における溶湯の流れがスムーズになって鋳造不良の発生
が一層確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】クランクケースの鋳造金型の縦断面図
【図2】図1の2−2線拡大断面図
【図3】クランクケースの正面図
【図4】図3の要部拡大図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】従来の鋳造金型の縦断面図
【符号の説明】
1 開口面積 A2 開口面積 D 鋳造金型(金型) W クランクケース(鋳物製品) W1 貫通孔 W2 薄肉部 固定金型 可動金型 キャビティ第1の中子ピン 第2の中子ピン 10 空間10 101 溶湯入口 102 溶湯出口 103 溶湯出口

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔(W1 )の外周の一部にバックテ
    ーパーが付いた薄肉部(W2 )を有する鋳物製品(W)
    を鋳造するためのキャビティ(3)が、固定金型(1)
    と可動金型(2)との間に区画される鋳造金型であっ
    て、可動金型(2)には、 前記薄肉部(W2 )を成形すべく
    固定金型(1)側に突出する第1の中子ピン(8)が設
    けられる一方、固定金型(1)には、前記貫通孔
    (W1 の、前記薄肉部(W 2 )と対応しない領域の内
    周面を成形すべく可動金型(2)側に突出する第2の中
    子ピン(9)が設けられ、 固定金型(1)と可動金型(2)の型締め状態で、前記
    第2の中子ピン(9)の先端面と可動金型(2)との間
    には、前記第1の 中子ピン(8)を避けて前記薄肉部
    (W2 )に溶湯を導く空間(10)を形成したことを特
    徴とする鋳造金型。
  2. 【請求項2】 前記空間(10)は1個の溶湯入口(1
    1 )から二股に分岐した2個の溶湯出口(102 ,1
    3 )を備えており、前記薄肉部(W2 )における溶湯
    の流れ方向上流側に位置する溶湯出口(102 )の開口
    面積(A1 )を、溶湯の流れ方向下流側に位置する溶湯
    出口(103 )の開口面積(A2 )よりも大きく設定し
    たことを特徴とする、請求項1に記載の鋳造金型。
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