JPS63179168A - 通しボルト式横吸気孔型気化器本体の製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 横吸気孔の下方に浮子室を持ち、両側に通しボルト孔を
持つ所謂通しボルト式横吸気孔型気化器は小型化と取付
簡単化のため近時汎用エンジン、二輪車等比較的小排気
量エンジンに使用される小型気化器であり、気化器本体
はダイキャスト鋳造素材より加工されるが、之を低価格
、高品質に生産する気化器本体の製法に関するものであ
る。

（従来の技術）及び（翻案が解決しようとする問題点） 通しボルト式横吸気孔型気化器は横吸気孔下方に浮子室
、横吸気孔の両側に通しボルト孔が設けられ、浮子室内
には浮子弁系統、高速及び低速燃料系統、絞弁軸孔、チ
ョーク弁軸孔等の燃料孔、補正空気孔、軸孔等が極めて
近接して配置されているため之等孔部周辺に鋳巣のない
鋳造素材が品質上からも特に必要である。

然し乍ら従来の気化器本体鋳造金型は図面中第１図〜第
３図に示す如く、金型割面は横吸気孔中心の左右横断面
とし、横吸気孔前部引抜中子、横吸気孔后部引抜中子、
浮子室引抜中子、気化器上面引抜中子と４方向の引抜中
子を使用して鋳造している。このため湯口は一般に横吸
気孔后部引抜中子外周部に位置しているため、湯口より
入った溶湯は４方向の引抜中子に衝突して湯流れが渦流
状となり離型剤ガスを巻込み鋳巣が発生し易い。

更に離型剤ガスを素材外へ排出するガス抜きや溶湯の余
剰分を素材外へ排出する湯だまりも４方向引抜中子のた
め金型割面に設ける余地がなく、引抜中子摺動面に設け
る他ないため、ガス流れ、湯流れも複雑となり離型剤ガ
スが抜け難いため鋳巣が発生し易く、孔加工により加工
孔間に気密不良が生ずる不具合が多い。

特に浮子室引抜中子内では浮子弁通路、高速及び低速燃
料通路、絞弁軸孔、チョーク弁軸孔等の突出ボスが近接
して長く重下し、ボス内の鋳抜ピンも密封固定されて袋
小路のため離型剤ガスは抜けずに溶湯に巻込まれて鋳巣
が出来易く気密不良により気化器性能が損なはれる問題
点がある。

このため気密テスト或いは機密漏れ修正処理等も行う必
要があり品質面、コスト面で問題となっている。

又コスト面でも従来は４方向引抜中子のため１個取り金
型であり、鋳造素材１個当りの金型費、鋳造費が割高で
あり、４方向引抜中子のため鋳バリも素材全縁に出来鋳
バリ取りも困難なためバリ取費も割高となる等コスト低
減が極めて困難であった。

本発明は上記気密不良、割高コストの問題点を解決する
気化器本体の製法に関するものである。

（問題点を解決するための手段）及び（作用）本発明で
は従来の問題点を解決するため金型割面は両側に通しボ
ルト引抜中子を並設した横吸気孔前部引抜中子の中心横
断面とし、固定金型は気化器上半部を、可動金型は浮子
室部とし、湯口は横吸気孔后部の取付面内におき、押出
ピンは鋳込口、湯道、湯だまり等通常の素材外部押出ピ
ンの他に、浮子室内の独立する突出ボスにも浮子室内突
出ボス押出ピンを設ける様に手段を講じた。

本発明では以上の様な手段により離型剤ガスは溶湯によ
り通しボルト外側の金型割面の湯だまり、ガス抜きの隙
間から円滑に押出されると共に浮子室内突出ボス押出ピ
ンの摺動隙間からも押出されるため金型内の離型剤ガス
残留減少作用で溶湯に巻込まれて発生する鋳巣が減少し
気密不良の問題点が解消され品質の安定向上が確保出来
る。

（発明の実施例）及び（発明の効果） 図面に於て第１図と第２図及び第３図は通しボルト式横
吸気孔型気化器本体の従来例金型要部の気化器本体前後
中心ＡＡ矢視縦断面図と、気化器本体左右中心ＢＢ矢視
縦断面図及び可動金型割面部を示す。第４図と第５図及
び第６図は通しボルト式横吸気孔型気化器本体の本発明
実施例金型要部の気化器本体前後中心ＣＣ矢視縦断面図
と気化器本体左右中心ＤＤ矢視縦断面図及び４個取り可
動金型型割部ＥＥ矢視縦断面図を示す。

第１図〜第３図に於て、１と２は気化器本体の左右外側
部を形成する固定金型と可動金型である。３は横吸気孔
前部引抜中子、４は横吸気孔后部引抜中子、５は浮子室
引抜中子、６は上半部孔引抜中子、７は通しボルト引抜
中子である。

鋳込口８を出た溶湯は環状湯道９、湯口１０を通り矢印
の如く金型内空間１１内に噴射され気化器本体素材とな
り点線で示す部位が加工される。

１２は浮子室引抜中子５の側面に設けた湯だまり、１３
は押出ピン、１４は金型案内ピン、１５は引抜中子の傾
斜ピンを示す。

第４図〜第６図に於て、金型割面は両側に通しボルト引
抜中子２１を一体並設する横吸気孔前部引抜中子２２の
中心横断面ＥＥとし、固定金型２３に気化器上半部を、
可動金型２４に浮子室部を夫々形成する。２５は横吸気
孔前部引抜中子２２の引抜用傾斜ピン、２６は金型案内
ピンである。２７は鋳込プランジャー、２８は鋳込口、
２９は湯道、３０は湯口で気化器本体取付面３１内に開
口し、溶湯は矢印の如く流れる。通しボルト引抜中子２
１の両外側部の金型割面に湯だまり３２が設けられる。

３３は素材外部押出ピンで、鋳込口２８、湯道２９、湯
だまり３２等に設けられている 浮子室３４内の浮子弁孔ボス、主墳口孔ボス、絞弁軸孔
ボス、主墳口補正空気孔ボス、浮子支持軸孔ボス等の独
立する浮子室内突出ボス３５の先端には浮子室内突出ボ
ス押出ピン３６が設けられ素材外部押出ピン３３と同じ
押出板に装着され連動される。図中点線３７は鋳造素材
の切削加工線である。尚図示気化器は■型絞弁気化器を
例示したが摺動絞弁気化器にも本発明が応用できること
は言う迄もない。

本発明は以上の如く構成されているため、離型剤ガスは
溶湯により通しボルト外側の金型割面の湯だまり、ガス
抜き隙間から円滑に押出されると共に浮子室内突出ボス
押出ピンの摺動隙間からも押出されるため金型内の離型
剤ガス残留減少作用で溶湯に巻込まれて発生する鋳巣が
減少し気密不良の問題点が解消され品質の安定向上が確
保できる。又引抜中子が一方向となることにより金型の
多数個取りが可能となり、素材１個当りの金型費、鋳造
費が大幅に低減され、更に鋳バリも金型割面部のみとな
りバリ取り費も低減される。

金型構成上必要となる一部厚肉化による原料費増は多用
される実施例の試算では浮子室外周壁部が約２円増、吸
気孔後部抗弁孔、ベンチュリー孔切削部は切粉処分をし
て２円前後増であり、合計４円前後の原料費増額である
。

その切削加工費も抗弁孔、ベンチュリー孔部加工は切削
量は多いものの加工工程数の増加はなく切削工具の変更
のみのため切削加工費は微増に止まり、むしろ同一素材
より各種の絞弁■、ベンチュリー■が切削出来るため素
材計画、在庫が単純化され在庫費低減と短納期化の効果
がある。

即ち金型費、鋳造費、バリ取り費、在庫費の数十円に上
る大幅低減に比べ、原料費、切削加工費は４円前後の微
増に止まるため、差引き数十円のコスト低減効果は極め
て大であり、鋳巣減少による品質の安定向上効果を含め
本発明の工業的効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図及び第３図は通しボルト式横吸気孔型気
化器本体の従来例金型要部の気化器本体前後中心ＡＡ矢
視縦断面図と、気化器本体左右中心ＢＢ矢視縦断面図及
び可動金型割面部を示す。 第４図と第５図及び第６図は通しボルト式横吸気孔型気
化器本体の本発明実施例金型要部の気化器本体前後中心
ＣＣ矢視縦断面図と気化器本体左右中心ＤＤ矢視縦断面
図及び４個取り可動金型型割部ＥＥ矢視縦断面図を示す
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋳造素材の金型割面は横吸気孔の両側に通しボルト引抜
   中子２１を一体並設する横吸気孔前部引抜中子２２の中
   心横断面ＥＥとし、固定金型２３に気化器上半部を、可
   動金型２４に浮子室部をそれぞれ形成し、湯口３０は横
   吸気孔后部の取付面３１内におき、押出ピンは鋳込口２
   ８、湯道２９、湯だまり３２等の素材外部押出ピン３３
   の他に浮子室３４内の独立する突出ボス３５にも浮子室
   内突出ボス押出ピン３６を設けて鋳造した気化器本体素
   材より絞弁孔、ベンチュリー孔等を切削加工線３７の如
   く切削加工することを特徴とする通しボルト式横吸気孔
   型気化器本体の製法