JP3535162B2 - α−ガラクトシダーゼ酵素 - Google Patents

α−ガラクトシダーゼ酵素

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はα−ガラクトシダーゼ酵素及びα−ガラクト
シダーゼ活性を有するその変異体をコードするDNA構築
物、組換え体発現ベクター及び上記DNA構築物を保有す
る細胞、並びに組換え体DNA技術を用いることによるα
−ガラクトシダーゼ酵素製剤の製造方法に関する。本発
明のDNA構築物によりコードされるα−ガラクトシダー
ゼ酵素は、とりわけ、種々の植物生成物中に存在するα
−ガラクトシダーゼの分解のために、又は消化補助剤と
して用い得る。
発明の背景 α−ガラクトシダーゼは、例えば豆類、野菜、穀粒、
穀物植物等のような栄養摂取のために用いられる種々の
重要な植物中又は植物の一部分中に存在するα−ガラク
トシダーゼの加水分解に関与する十分公知の酵素であ
る。α−ガラクトシダーゼは、種々の微生物、植物及び
動物により産生される。しかしながら哺乳類は腸α−ガ
ラクトシダーゼ産生を欠き、その結果としてそれら自身
で消化α−ガラクトシダーゼを分解できない。その代わ
りに、消化α−ガラクトシダーゼは腸内に存在する微生
物により分解される。この微生物による分解は、一般に
鼓腸を引き起こし、さらにα−ガラクトシダーゼ含有植
物又は食事の消化時に哺乳類に消化性不快を与える。α
−ガラクトシダーゼの生理学的作用は、Rackis,J.J.,19
75により詳細に考察されている。
哺乳類α−ガラクトシダーゼ欠損に関連する問題を克
服するために、例えばα−ガラクトシダーゼの作用によ
り酵素的に、消化前に食物又は食事中に含有されるα−
ガラクトシダーゼを修飾した。あるいは、α−ガラクト
シダーゼは消化補助剤として示唆されている(WO90/141
01と比較)。
α−ガラクトシダーゼの産生は、細菌、例えばBacill
us stearothermophilus(米国特許第3,846,239号)、酵
母菌、例えばビール酵母菌Saccharomyces cereviciae
(米国特許第4,431,737号)、真菌類、例えばアカパン
カビ属Neurospora及びクモノスカビ属Rhizopusの株(Wo
rthing−tonとBeuchat,1974)、Aspergillus oryzae(C
ruzとPark,1982)、A.ficuum(形態的に黒色アスペルギ
ルスA.nigerに類似)(Zapater et al.,1990)及び黒色
アスペルギルスA.niger(BahlとAgrawal(1969及び197
2),Christakopoulos et al.,(1990),ChunとLee(198
8),JungとLee(1986),LeeとWacek(1970),AdyaとElb
ein(1976),Kaneko et al.,(1991))から報告されて
いる。しかしながらこれらの参考文献はすべて、天然又
は突然変異微生物株の慣用的発酵によるα−ガラクトシ
ダーゼ産生を記載する。
Overbeeke等(1990)は、Bacillus subtilis中でマメ
科植物のグアからのα−ガラクトシダーゼの産生を記載
し、そしてAslandis等(1989)は大腸菌E.coliからのα
−ガラクトシダーゼを記載する。
慣用的発酵により産生される黒色アスペルギルスα−
ガラクトシダーゼ酵素製剤(アルファ−ガルAlpha−Gal
TM)は、Novo Nordisk A/S(デンマーク)から販売され
ている。黒色アスペルギルスの発酵によるα−ガラクト
シダーゼ産生に関連した欠点の一つは、黒色アスペルギ
ルスにより望ましくない副生成物である相当な量のシュ
ウ酸がα−ガラクトシダーゼと同時に生成されることで
ある。
シュウ酸生成を低減するか又は同時生成しないように
し、そしてさらにそのように生成されるα−ガラクトシ
ダーゼ製剤の収率及び純度を増大するように、黒色アス
ペルギルスα−ガラクトシダーゼ酵素製剤を生成できる
ことが望ましい。
本発明の目的は、組換え体DNA技術によるα−ガラク
トシダーゼ酵素の生成のための手段及び方法を考案する
ことである。このような技術の使用により、慣用的発酵
技術の使用により可能なものより実質的に大量に且つよ
り経済的にα−ガラクトシダーゼを生成でき、そして同
時にシュウ酸が生成されないようにするか又は生成され
るシュウ酸の量を低減し得ると考えられる。
本発明の簡単な説明 したがって第一の態様において、本発明は、α−ガラ
クトシダーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDN
A配列を包含するDNA構築物であって、DNA配列がa)添
付の配列番号3で示されるアミノ酸配列を包含するポリ
ペプチドをコードし、又はb)a)のDNA配列の類似体
であって、 i)添付の配列番号1又は2で示されるDNA配列あるい
は上記DNA配列を基礎にして又は配列番号3で示される
アミノ酸配列を基礎にして本明細書に記載の条件下で調
製されるオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズ
し; ii)添付の配列番号3で示されるアミノ酸配列を包含す
るポリペプチドの少なくとも1つのエピトープと反応す
る抗体に反応するポリペプチドをコードし; iii)添付の配列番号3で示されるアミノ酸配列を有す
るポリペプチドと少なくとも50%同一であるポリペプチ
ドをコードするDNA構築物に関する。
配列番号1で示されるヌクレオチド配列は、黒色アス
ペルギルスAspergillus niger株から単離され、特性表
示されたZn1B8α−ガラクトシダーゼ遺伝子(イントロ
ンを含む)を例示し、配列番号2で示されるヌクレオチ
ド配列は、対応するcDNA配列である。ヌクレオチド配列
はさらに、後述の実施例で説明する。配列番号3で示さ
れるアミノ酸配列は、配列番号2で示されるDNA配列か
ら推論したもので、そのシグナルペプチドを含めた黒色
アスペルギルスα−ガラクトシダーゼ酵素のアミノ酸配
列を例示する。
さらに別の態様において、本発明は本発明のDNA構築
物を保有する組換え体発現ベクター、及び本発明のDNA
構築物又は発現ベクターを保有する細胞に関する。
本発明のさらに別の態様は、α−ガラクトシダーゼ活
性を示すポリペプチドの製造方法であって、ポリペプチ
ドを発現させる条件下で適切な培地中で本発明のDNA構
築物を保有する上記のような細胞を培養し、その結果生
じるポリペプチドを培養から回収することから成る方法
に関する。
α−ガラクトシダーゼ活性を示すポリペプチドは、配
列番号3で示されるアミノ酸配列を包含するか、又はそ
の変異体である。変異体は、あらゆる供給源又は生物か
ら、特に天然微生物、その突然変異体又は誘導体から得
られる天然変異体である。さらに、”変異体”は、例え
ば本発明のDNA配列を適切に修飾することにより調製さ
れる遺伝子工学的処理変異体であって、未修飾DNA配列
によりコードされるポリペプチドのN−及びC−末端の
いずれか又は両方への1つ又はそれ以上のアミノ酸残基
の付加、アミノ酸配列の1つ又はそれ以上の異なる部位
での1つ又はそれ以上のアミノ酸残基の置換、ポリペプ
チドの一端又は両端でのもしくはアミノ酸配列の1つ又
はそれ以上の部位での1つ又はそれ以上のアミノ酸残基
の欠失、あるいはアミノ酸配列の1つ又はそれ以上の部
位での1つ又はそれ以上のアミノ酸残基の挿入を引き起
こす。
本発明の方法の使用により、先天的にα−ガラクトシ
ダーゼを産生する親微生物、例えば黒色アスペルギルス
の慣用的発酵により可能であるものより高含量のα−ガ
ラクトシダーゼを有する酵素製剤を生成できる。さらに
その結果生じるα−ガラクトシダーゼ製剤は、親微生物
から得られる他のあらゆる成分、特に望ましくない酵素
的副活性を生じる成分を本質的に含まない。したがって
本発明の方法の使用により、α−ガラクトシダーゼ酵素
成分の生成を最善の状態にし、それにより当業界で公知
の方法により可能なものより高い特異的α−ガラクトシ
ダーゼ活性を有する酵素製剤を低コストで生成すること
ができる。同時に、シュウ酸の望ましくない生成を実質
的に低減するか又は生成しないようにし得る。
本発明の詳細な開示 本発明のDNA構築物において、α−ガラクトシダーゼ
活性を有するポリペプチドをコードするDNA配列の類似
体は、例えば上記DNA配列の部分列、十分公知の手法に
より、例えば特定部位の突然変異誘発により調製される
上記の配列の遺伝子工学的修飾、及び/又は別の生物か
ら単離され、配列番号3で示されるアミノ酸配列を有す
るα−ガラクトシダーゼとの実質的類似性を有するα−
ガラクトシダーゼ酵素をコードするDNA配列である。類
似体が上記の特性i)〜iii)の少なくとも1つを有し
ていさえすれば、類似体の実際の配列は重大ではない。
これらの特性を下記でさらに考察する。
特性i)、即ちDNA配列の配列番号1又は2で示され
るDNA配列との、あるいは上記のDNA配列を基礎にして又
は配列番号3で示されるポリペプチドを基礎にして調製
される適切なオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリ
ダイゼーションは、DNA配列をハイブリダイズさせるあ
らゆる適切な条件下で実施し得る。例えば類似DNA配列
を保有することが予測される全DNA 1μgを、例えばE
coR I、BamH I又はHind IIIで完全消化して、1%アガ
ロースゲルに加える。DNA断片を電気泳動で分離し、次
いでメーカーの指示に従って、イモビロンImmobilonTM
−N膜(Millipore Corporation)に移す。メーカーの
指示に従って膜を予備ハイブリダイズした後、プライマ
ーエクステンション(Sambrook et al.,1989)により32
Pで標識した配列番号1又は2で示されるDNA配列あるい
はその代表的断片をプローブとして付加し、温度を45℃
に下げる。18時間ハイブリダイゼーション後、膜を45℃
で6xSSC、0.1%SDSで繰り返し洗浄する。次に膜をオー
トラジオグラフィー処理して、評価する。
特性ii)、即ち免疫学的交差反応性は、配列番号3で
示されるアミノ酸配列を包含するα−ガラクトシダーゼ
酵素の少なくとも1つのエピトープに対して生じる又は
それと反応する抗体を用いて検定し得る。モノクローナ
ル又はポリクローナルである抗体は、例えばHudson等
(1989)が記載しているような当業界で公知の方法によ
り生成し得る。免疫学的交差反応性は、当業界で公知の
検定、例えばウエスタンブロッティング又は放射免疫拡
散法(例えばHudson et al.,1989)を用いて測定し得
る。
特性iii)は、十分公知の算法、例えばLipmanとPears
on(1985)が記載の算法を用いて、類似体によりコード
されるポリペプチドのアミノ酸配列及び配列番号3で示
されるポリペプチド配列を比較することにより確定し得
る。本文中で、”同一性”という用語は、その慣用的意
味で、即ち比較される2つ(又はそれ以上)のアミノ酸
配列中の同一位置を占める同一アミノ酸残基の数を示す
ことを意図して用いられる。
配列番号3で示されるアミノ酸配列との50%以上の、
例えば約70%、75%、80%、90%以上の、特に約95%以
上の同一性は、配列番号1及び2で示されるDNA配列に
よりコードされるα−ガラクトシダーゼと相同であるこ
とを示すと考えられる。配列番号3で示されるアミノ酸
配列及びAslandis et al.,1989により開示された大腸菌
α−ガラクトシダーゼをコードするアミノ酸配列の整列
試験から、約30%の同一性が見出された。本発明が知る
かぎり、これは本発明のDNA構築物によりコードされる
α−ガラクトシダーゼとの何らかの匹敵する同一性を示
す公知のアミノ酸配列を有する唯一のα−ガラクトシダ
ーゼである。
異なる起源のポリペプチド間に相同性が存在すること
は十分公知であって、酵母菌からのα−ガラクトシダー
ゼと相同なα−ガラクトシダーゼが植物並びに哺乳類で
見出されている。これと同様に、本発明のDNA構築物に
おいては、DNA配列は哺乳類及び昆虫類を含めた動物、
植物又は微生物から得られると考えられる。本文におい
て、特に興味深い起源生物は細菌及び真菌である。”真
菌”という用語は、酵母菌及び糸状菌を含むものとす
る。
上記のように、α−ガラクトシダーゼをコードする配
列番号1及び2で示されるDNA配列は、真菌類、特に黒
色アスペルギルスから得られる。他の真菌α−ガラクト
シダーゼは、DNA又はアミノ酸レベルで、本明細書に開
示した黒色アスペルギルスα−ガラクトシダーゼとの実
質的相同性を示し、したがって本発明のDNA構築物のDNA
配列は真菌、特にアスペルギルス属の株、例えば黒色ア
スペルギルス株から得られると考えられる。このような
株の例としては、American Type Culture Collectionに
ATCC番号16882として寄託された黒色アスペルギルス株
が挙げられる。
黒色アスペルギルスから単離される場合、α−ガラク
トシダーゼ酵素は、おそらくは重度のグリコシル化のた
めに、多数のアイソザイムとして存在すると考えられ
る。本発明のDNA構築物によりコードされるα−ガラク
トシダーゼは、それが生成される環境により、特に問題
の酵素産生の場合の宿主細胞によって、異なるアイソザ
イムの形態をとると予測される。
下記の実施例1では、黒色アスペルギルスα−ガラク
トシダーゼ酵素(黒色アスペルギルスから単離)につい
ての特性を記載する。意外にも、本発明のDNA構築物か
ら発現されるα−ガラクトシダーゼのいくつかの特性は
黒色アスペルギルスから単離されたα−ガラクトシダー
ゼの対応する特性とは異なることが判明した。
したがって単離α−ガラクトシダーゼは3.8〜6.0の範
囲のpH最適値を有するが、一方Aspergillus oryzae宿主
細胞において配列番号2で示されるDNA配列から発現さ
れるα−ガラクトシダーゼは5.0〜7.0の範囲のpH最適値
を有することが見出された(後述の実施例5と比較)。
精製黒色アスペルギルスα−ガラクトシダーゼの対応
する特性に基づいて、本発明のDNA構築物によりコード
されるα−ガラクトシダーゼ酵素は本明細書に記載のよ
うにIEFにより測定して4.0〜5.0の範囲(当該アイソザ
イムにより)の、例えば約4.3のpI、50〜70℃の温度最
適値、約170kDaの分子量、及び/又は約250GALU/mgタン
パク質を超える特異的活性を有すると考えられる。1GAL
Uは下記の材料と方法の項でさらに明記されるα−ガラ
クトシダーゼ強度の単位である。
本発明の好ましいDNA構築物は、DNA配列が添付の配列
番号1又は2で示されるのと同じであるものであると理
解される。
本発明のDNA構築物のDNA配列は、十分公知の方法によ
り単離し得る。したがってDNA配列は、例えばその配列
を保有すると予測される生物、例えば上記のあらゆる起
源生物の細胞からのcDNA又はゲノムライブラリーを確立
し、慣用的手法により陽性クローンに関してスクリーニ
ングすることによって単離し得る。このような手法の例
としては、標準的技法にしたがって配列番号3で示され
るアミノ酸配列を包含する黒色アスペルギルスα−ガラ
クトシダーゼの全部又は一部アミノ酸配列を基礎にして
合成されるオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダ
イゼーション、及び/又は上記のような適切な生物学的
活性を発現するクローンに関する選択、及び/又は黒色
アスペルギルスα−ガラクトシダーゼに対して生じる抗
体と反応するタンパク質を産生するクローンに関する選
択が挙げられる。
cDNA又はゲノムライブラリーから本発明のDNA構築物
を単離する好ましい方法は、配列番号3で示されるアミ
ノ酸配列を基礎にして調製される縮退オリゴヌクレオチ
ドプローブを用いるポリメラーゼ鎖反応(PCR)を用い
る方法である。例えばPCRは、米国特許第4,683,202号に
又はR.K.Saiki等(1988)が記載の技法を用いて実施し
得る。
あるいは、本発明のDNA構築物のDNA配列は、確立され
た標準的方法、例えばBeaucageとCaruthers(1981)が
記載したホスホアミド化法、又はMatthes等(1984)が
記載した方法により合成法に調製し得る。ホスホアミド
化法によれば、オリゴヌクレオチドは、例えば自動DNA
合成機で合成し、精製し、アニーリングし、結紮して、
適切なベクター中にクローニングする。
最後にDNA構築物は、標準的技法により合成DNA、ゲノ
ムDNA又はcDNAオリジン(適切な場合には)の断片(断
片は全組換え体DNA分子の種々の部分に対応する)を結
紮して調製されるゲノムと合成の混合、合成とcDNAの混
合又はゲノムとcDNAオリジンの混合である。
上記のように、本発明のDNA構築物はさらに遺伝的修
飾DNA配列を包含する。このような配列は、例えば十分
公知の手法により相同的組換えのための望ましいアミノ
酸配列をコードする合成オリゴヌクレオチドを用いる特
定部位の突然変異誘発により、又は例えば照射又は化学
的処理による無作為突然変異誘発を用いることによりア
ミノ酸置換を導入するのが望ましいポリペプチドの部位
に対応する部位に適切に修飾された本発明のゲノム又は
cDNA配列を基礎にして調製し得る。
DNA配列の適切な修飾の例としては、ポリペプチドの
別のアミノ酸配列を生じないがしかし組換え体DNA分子
が導入される宿主生物のコドン使用に対応し得るヌクレ
オチド置換(即ち発現された場合に例えば添付の配列番
号3で示されるアミノ酸配列を包含するα−ガラクトシ
ダーゼを生じる修飾)、又は異なるアミノ酸配列を、し
たがって異なるポリペプチド構造を生じるが、しかしな
がらその酵素特性といったようなポリペプチドの特性を
損なわないヌクレオチド置換が挙げられる。考え得る修
飾の他の例としては、配列中への1つ又はそれ以上のヌ
クレオチドの挿入、配列の一端での1つ又はそれ以上の
ヌクレオチドの付加、及び配列の一端又は配列内での1
つ又はそれ以上のヌクレオチドの欠失がある。
本発明のDNA構築物を保有する組換え体発現ベクター
は、組換え体DNA操作を施すと便利であるあらゆるベク
ターであって、ベクターの選択はしばしば導入される宿
主細胞に依っている。したがってベクターは自動的複製
ベクター、即ち染色体外存在物として存在するベクター
であって、その複製は染色体性複製とは関係なく、例え
ばプラスミド又はバクテリオファージである。あるいは
ベクターは、宿主細胞中に導入された場合に宿主細胞ゲ
ノム中に組み込まれ、それが組み込まれた染色体と一緒
に複製される。
ベクター中では、DNA配列は操作できるように適切な
プロモータ配列と結合される必要がある。プロモーター
は、選択の宿主細胞中で転写活性を示すあらゆるDNA配
列であり、宿主細胞と相同性の又は異種のタンパク質を
コードする遺伝子に由来する。例えば真菌宿主細胞中で
の本発明のDNA構築物の転写を指図するのに適したプロ
モーターの例は、Aspergillus oryzaeのTAKAプロモータ
ー及びトリオースリン酸イソメラーゼプロモーター、黒
色アスペルギルスAspergillus nigerのアミログリコシ
ダーゼプロモーター及びグリセラルデヒド−3−ホスフ
ェートデヒドロゲナーゼプロモーター、並びにTrichode
rme reseeiのセロビオヒドラーゼIプロモーターであ
る。
本発明の発現ベクターはさらに、本発明のDNA構築物
と操作可能的に結合される適切なターミネーターを包含
する。ターミネーターは選択のプロモーターと同一供給
源から得られるのが適切である。
ベクターはさらに、当該宿主細胞中でベクターを複製
させ得るDNA配列を包含する。このような配列の例とし
ては、プラスミドpUC19、pACYC177、pUB110、pE194、pA
MB1及びpIJ702の複製のオリジンが挙げられる。
ベクターはさらに、選択可能なマーカー、例えばその
生成物が宿主細胞に欠けているものを捕足する遺伝子、
例えばB.subtilis又はB.licheniformisからのdal遺伝
子、あるいはアンピシリン、カナマイシン、クロラムフ
ェニコール又はテトラサイクリン耐性といったような抗
生物質耐性を賦与する遺伝子を包含する。
例えば宿主細胞としてあある種の細菌を用いる場合、
細胞内発現はいくつかの点で有益ではあるが、発現は細
胞外性であるのが一般的には好ましい。細胞外発現を生
じるためには、発現ベクターは一般に発現α−ガラクト
シダーゼ又はその変異体を培地中に分泌させる予備領域
をコードするDNA配列、即ちシグナルペプチドをさらに
包含する必要がある。
本発明のDNA構築物、プロモーター、ターミネーター
及び他の要素を結紮し、それらを複製に必要な情報を含
有する適切なベクター中に挿入するために用いられる手
法は、当業者には十分公知である(例えばSambrook et
al.(1989)を比較)。
上記のような本発明のDNA構築物又は発現ベクターを
包含する本発明の細胞は、本発明のポリペプチドの組換
え体産生に際して宿主細胞として用いると有益である。
便宜上宿主染色体にDNA構築物を組み入れることによ
り、細胞を本発明のDNA構築物で形質転換する。この組
み入れは、DNA配列が細胞中で安定に保持されそうな場
合に有益であると一般的に考えられる。宿主染色体中へ
のDNA構築物の組み入れは、慣用的方法により、例えば
相同的組換えにより実施する。あるいは異なる種類の宿
主細胞とともに下記の発現ベクターで細胞を形質転換し
得る。
本発明の細胞は、哺乳類又は昆虫類のようなより高度
な生物の細胞であってもよいが、しかし好ましくは培養
した場合に多量のポリペプチドを産生する微生物細胞、
例えば細菌又は真菌(酵母菌を含む)細胞である。
適切な細菌の例としては、グラム陽性細菌例えば枯草
菌Bacillus subtilis、Bacillus licheniformis、Bacil
lus lentus、短バチルスBacillus brevis、Bacillus st
earothermophilus、Bacillus alkalophilus、デンプン
液化バチルスBacillus amyloliquefaciens、Bacillus c
oagulans、Bacillus circulans、Bacillus lautus、Bac
illus thuringiensis又はStreptomyces lividans、Stre
ptomyces murinus、あるいはグラム陰性細菌、例えば大
腸菌E.coliが挙げられる。細菌の形質転換は、例えば原
形質体形質転換により、又はそれじたい公知の方法でコ
ンピテント細胞を用いて実行し得る。
酵母菌生物は、好ましくはサッカロミセス属Saccharo
myces又はシゾサッカロミセス属、例えばビール酵母菌S
accharomyces cerevisiaeから選択される。糸状真菌
は、アスペルギルス属Aspergillus、例えばAspergillus
oryzae又は黒色アスペルギルスAspergillus nigerであ
ると有益である。真菌細胞は、それ自体公知の方法での
原形質体形成又は形質転換、その後の細胞壁の再生を包
含する工程により形質転換し得る。宿主生物としてのア
スペルギルス属の使用は、例えば欧州特許第238 023号
に記載されている。
さらに別の態様において、本発明は、ポリペプチドの
製造を促す条件下で上記のような宿主細胞を培養し、細
胞及び/又は培地からポリペプチドを回収することから
成る本発明のポリペプチドの製造方法に関する。
細胞を培養するために用いる培地は、当該宿主細胞を
増殖させるのに適したあらゆる慣用的培地である。適切
な培地は、市販されているものから入手可能であり、又
は発表済のレシピ(例えばATCCのカタログの)にしたが
って調製し得る。
ポリペプチドは、遠心分離又は濾過により培地から細
胞を分離し、必要な場合には細胞破裂後、塩、例えば硫
酸アンモニウムを用いて上清又は濾液のタンパク様成分
を沈殿させ、その後種々のクロマトグラフィー法、例え
ばイオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロ
マトグラフィー等により精製することを含めた慣用的手
法によりポリペプチドを培地から回収し得るが、実際の
回収方法は当該ポリペプチドの種類並びに所望のその最
終純度に依る。
本発明の方法により生成されるポリペプチドの精製度
に依って、その結果生じるポリペプチド製剤は、生成の
ために用いた宿主細胞により固有に産生される少量の他
の酵素成分を含有する。例えば真菌細胞、例えばアスペ
ルギルス属のものを組換え体真菌α−ガラクトシダーゼ
酵素の生成のための宿主細胞として用いる場合、親真菌
株の慣用的発酵により生成されるα−ガラクトシダーゼ
製剤に一般に認められるある種の酵素副活性も生じ、本
発明により生成される組換え体ポリペプチドと一緒に回
収される。慣用的技法により調製されるα−ガラクトシ
ダーゼ製剤中に一般に見出される酵素の例としては、イ
ンベルターゼが挙げられる。この酵素は多数のアスペル
ギルス属株により固有に生成され、その結果として本発
明によりアスペルギルス属株により生成されるα−ガラ
クトシダーゼ製剤中に認められるが、しかしα−ガラク
トシダーゼと比較して慣用的発酵で観察されるものより
かなり低量である。したがって本発明の情況では、α−
ガラクトシダーゼの総収量の増大に加えて、α−ガラク
トシダーゼ対他の酵素活性の比の実質的増大が得られ
る。
実質的に純粋なα−ガラクトシダーゼあるいはある種
の望ましくない酵素副活性(この例としては、α−ガラ
クトシダーゼのいくつかの使用に関しては、インベルタ
ーゼが挙げられる)を示さないα−ガラクトシダーゼ製
剤を生成するのが望ましい場合は、精製により副活性
(単数又は複数の)を除去するか又は問題の副活性(単
数又は複数の)を生じ得ない生成生物を選択する。
本発明のDNA構築物によりコードされるα−ガラクト
シダーゼは、α−ガラクトシドのガラクトース及びスク
ロースへの加水分解を含めた多数の目的のために用い得
る。
例えば本発明の構築物によりコードされ本発明の方法
により生成されるα−ガラクトシダーゼ製剤は、例えば
哺乳類の栄養のための又は微生物の発酵のための例えば
植物又は植物の一部分中に存在するα−ガラクトシダー
ゼの加水分解のために用い得る。上記のように、このよ
うな植物又は植物の一部分は豆類、例えばエンドウマメ
及びソラマメ、木の実、種子、穀粒、穀類並びにジャガ
イモ、サトウダイコン及びチコリを含めた野菜、並びに
細粉、粗粉、ふすま、糖蜜等を含めたその加工品を包含
する。したがって本発明により調製されるα−ガラクト
シダーゼ酵素は、α−ガラクトシドを含有する食物又は
食餌の前処理に、及び微生物の発酵における基質として
用いられるダイズ又はサトウダイコン糖蜜の修飾のため
に用い得る。
本発明にしたがって調製されたα−ガラクトシダーゼ
製剤の1つの重要な使用は、ダイズ又はダイズ生成物、
例えばダイス糖蜜、醤油、豆乳及びダイズホエーの修飾
の場合である。
したがってさらに別の態様において、本発明は、修飾
すべきダイズ生成物を含有する組成物に本発明により生
成されるα−ガラクトシダーゼ製剤の存在下で酵素処理
を施すことを包含する酵素修飾ダイズ生成物の製造方法
に関する。酵素処理は、当業界で公知の方法を用いて実
施する。例えば水にダイズ生成物を懸濁してダイズ粗粉
を修飾して、乾燥物質含量がその結果生じる懸濁液の約
15〜20%となるようにし、pHを約4.5〜6に調製して、
その結果生じる懸濁液を約500GALU/g包含する0.5%の本
発明のα−ガラクトシダーゼ製剤で50℃で2〜8時間処
理する。その結果生じた修飾物質をその後噴霧乾燥す
る。さらにダイズ生成物はOlsen等(1981)及びEriksen
(1983)が記載したように生成し得るし、適切な場合に
は製造中にα−ガラクトシダーゼ製剤を加えてもよい。
豆乳の調製の場合には、ダイズ物質から固体粒子を分離
後に又は蒸発中にα−ガラクトシダーゼ製剤をその結果
生じる抽出物に加えるかあるいは最終濃縮豆乳生成物に
加える。
あるいは以下の: a)任意に適切な発現ベクター中に存在するα−ガラク
トシダーゼをコードするDNA構築物を適切な宿主生物中
に挿入し; b)DNA構築物によりコードされるポリペプチドを発現
させる条件下で適切な培地中で宿主生物を培養し、その
結果生じるポリペプチドを培養から回収し;そして c)工程b)で回収されたポリペプチドの存在下で修飾
すべきダイズ生成物を含有する組成物に酵素処理を施す ことから成る方法によりダイズ生成物を処理する。
工程a)及びb)は本明細書中に開示されているよう
に実施する。
本発明により生成されるα−ガラクトシダーゼ製剤は
さらに、ラフィノース及びスタキオースをガラクトース
又はスクロースに加水分解することにより糖収量を改良
するために十分公知の手法にしたがってサトウダイコン
から糖を生成するために用い得る。
本発明により調製されるα−ガラクトシダーゼの別の
重要な使用は、例えば国際特許WO90/14101に記載されて
いるような哺乳類におけるα−ガラクトシド結合糖のin
vivo転化のためである。
したがってα−ガラクトシダーゼ製剤は、消化補助剤
として用い得る。この目的のために、α−ガラクトシダ
ーゼ製剤を適切なキャリアー又は賦形剤と配合して、錠
剤、カプセル、粉末、液体の形態にするか、又はソフト
ゲルカプセル形態にする。このような処方物中のα−ガ
ラクトシダーゼの量は、500〜20000GALU/Gの範囲であ
る。
さらに別の態様において、本発明は、本発明により調
製されるα−ガラクトシダーゼ製剤を包含する食物又は
食餌に関する。α−ガラクトシダーゼ製剤は、一般的に
は食物又は食餌1g当たり約1〜20GALUに相当する量で含
まれる。α−ガラクトシダーゼ製剤が含まれる食物又は
食餌の例は、上記してある。
添付の図面を参照しながら本発明を以下に説明する。
図1は、実施例4に記載されているようなpCaHj413の
構築を示す。
図2は、実施例4に記載されているようなpCaHj414の
構築を示す。
図3は、実施例4に記載されているようなpCaHj424の
構築を示す。
図4は、α−ガラクトシダーゼのpH最適値を示す。
図5は、α−ガラクトシダーゼによるラフィノースの
分解を示すHPLCクロマトグラムである。
図6は、α−ガラクトシダーゼによるスタキオースの
分解を示すHPLCクロマトグラムである。
以下の実施例により本発明をさらに説明するが、それ
らはいかなる意味でも本明細書に記載の発明を限定する
ものではない。
材料と方法 出発物質 以下の実施例で使用するα−ガラクトシダーゼ製剤
は、Novo Nordisk A/S(デンマーク)から入手可能な市
販の黒色アスペルギルスα−ガラクトシダーゼ製剤(Al
pha−GalTM,Batch KAN 0001)である。
α−ガラクトシダーゼ活性(GALU)の測定 1GALUは、以下の条件下で1分間に1μmoleのp−ニ
トロフェニルα−D−ガラクトピラノシドを(p−ニト
ロフェノール+ガラクトースに)加水分解するのに必要
なα−ガラクトシダーゼの量と定義される: 基質:0.8mM P−NPGal pH:5.5−酢酸塩緩衝液0.0333M 温度:37℃ 反応時間:15分 試薬: 1.緩衝液:酢酸塩緩衝液0.05M,pH5.5 2.基質:1.2mM p−ニトロフェニル−α−D−ガラクト
ピラノシド 3.停止試薬:Borax−NaOH緩衝液0.0625M,pH9.7 4.色基準:4−ニトロフェノール,240μM 手順 基質2mlと色基準(脱イオン水を用いて調製)の種々
の希釈液1mlを混合し、停止試薬5mlを加えて標準曲線を
作成する。色基準をブランクにする場合には、色基準の
代わりに脱イオン水を用いる。OD405を測定。
酵素製剤を約0.0015GALU/mlの活性に対応する濃度に
計量、希釈する。
活性の算出: 色基準曲線を作成する(濃度に対する▲OD)。以下の
式により活性を算出する: 式中、 AS=試料に関するOD405に対応するμM 4−NPでの標準
曲線上の読み取り値 AB=試料ブランクに関するOD405に対応するμM 4−NP
での標準曲線上の読み取り値 FS=試料に関する希釈因子 T=反応時間(分)(=15) M=計り分けた試料の量 10-3=換算係数1/ml 供給バッチ発酵 炭素源としてのマルトデキストリン、窒素源としての
尿素及び酵母菌抽出物を包含する培地中で供給バッチ発
酵を実施した。問題のAspergillus oryzae宿主細胞のフ
ラスコ振盪培養を3.5%の炭素源及び0.5%の窒素源を含
む培地中に接種することにより、供給バッチ発酵を実施
した。pH7.0で34℃で24時間培養後、付加的炭素及び窒
素源の連続供給を開始した。炭素源は限定因子として維
持され、酸素が余分に存在するのを確保した。供給バッ
チ培養を4日間継続し、その後遠心分離、限外濾過、透
明濾過及び無菌濾過により酵素を回収できた。
本発明の酵素の特性表示 pH最適値は、基質として0.1Mクエン酸塩/リン酸塩緩
衝液pH2.5〜10中の2mM PNP−α−ガラクトシダーゼを
用いて測定する。基質0.5mlに酵素溶液10μlを加え(3
mg/ml BSA中で100倍に希釈)、混合物を30℃で15分間イ
ンキュベートして、酵素を95℃で熱不活性化する。3つ
の試料及び1つのブランクを調製する。100μlを微小
滴定プレートウエル中にピペットで移して、100μlの1
M Tris緩衝液,pH7.0を加え、405nmで微小滴定読み取り
器で吸光度を測定する。パラニトロフェノールを基準と
して用いる。最適pHでの特異的活性を算出する。
温度安定性は、異なる温度で1及び2時間酵素溶液
(BSA中又は0.25%ラフィノース中)を放置し、その後P
NP−α−ガラクトシド中で最適pHでインキュベーション
を実施することにより測定する。測定は上記のように実
施する。
比活性(ラフィノースに対する)は、最適pHで、異な
るラフィノース濃度(2〜32mM)でインキュベーション
を実施することにより測定する。還元糖の量により放出
ガラクトースを確定する。
還元糖は、反応により、微小滴定プレート中で、0.15
gのパラヒドロキシ安息香酸ヒドラジド(Sigma H−988
2)、0.50gのカリウム−ナトリウム酒石酸塩(Merck 80
87)及び10.0mlまでの2%NaOH溶液を包含するPHBAH試
薬を用いて測定する。ブランクの結果を引き算する。
ガラクトース及びスクロースの存在下及び非存在下で
のラフィノース及びスタキオースに対する活性を試験す
るために、下表にしたがって溶液を混合する。緩衝液
は、各酵素に関して最適pHでの0.1M酢酸塩緩衝液であ
る。酵素溶液(10倍に希釈)10μlを加え、30℃で0、
1、2、4及び24時間インキュベーションを実施する。
全サッカリドを分離するDionex HPLC系(PA1カラム,0.
12M NaOH溶離液,流速1ml/分,パルス電流滴定検出)
で上清25μlを分析する。この実験はさらに、あらゆる
トランスフェラーゼ活性がα−ガラクトシダーゼに帰せ
られるか否かを明らかにする必要がある。
実施例1 黒色アスペルギルスAspergillus nigerからのα−ガラ
クトシダーゼの精製及び特性表示 塩沈殿 α−ガラクトシダーゼの試料を、Amicon−UF−cell
(膜GR 60PP,カットオフ25.000)で5容積のイオン水で
洗浄した。α−ガラクトシダーゼが沈殿することが示さ
れている飽和度である60%飽和(385g/l)で(NH42SO
4を用いて塩沈殿を達成した。室温で攪拌しながら(N
H42SO4を徐々に(1時間以上かけて)加えた。塩基を
付加することによりpHを5.5で一定に保持した。
沈澱物を水に再溶解させて、電導度が約0.9mSに達す
るまでAmicon−UF−cellで洗浄した。
イオン交換 再溶解及び洗浄沈殿物に、クエン酸塩/リン酸塩緩衝
液,pH5.5(0.002Mクエン酸/0.006M Na2HPO4),電導度
約0.9mSで平衡させたDEAE−セファロース−CL−6Bカラ
ム上で陰イオン交換処理を施した。α−ガラクトシダー
ゼを0〜0.5M NaClで溶離し、α−ガラクトシダーゼ活
性を含有する分画をプールした。
ゲル濾過 プールα−ガラクトシダーゼ分画を10倍に濃縮して、
タンパク質含量を約16mg/mlとした。ゲル濾過は、上記
の緩衝液で平衡させたセファデックスSephadex G100
(分子量4000−150000)ゲル濾過カラム上で実施した。
上記のようなIEF Phast系及びSDS−PAGE Phast系を用
いて、前分画中に存在し、タンパク質5.6%を含有する
α−ガラクトシダーゼを引き続いて純度に関して分析し
た。
前分画の特異的活性は、上記のように264GALU/mgタン
パク質に確定された。タンパク質含量は280nmで分光光
度分析で確定した。
IEF IEF−PAA,pH4〜6.5(Pharmacia Phast Systemファイ
ル番号100及び200)上でα−ガラクトシダーゼ分画を試
験した。強いバンドがpH4.3で、弱い影がpH4.2で観察さ
れた。精製酵素のpIは4.3であると結論された。
SDS−PAGE SDS勾配ゲルPAA10〜15(上記のPharmacia Phast Syst
em)上でα−ガラクトシダーゼ分画を試験した。試料を
載せる前に、煮沸及びDTT(1.4−ジチオ−DL−トレイト
ール)の付加によりタンパク質を変性、還元させた。強
いバンドが分子量90,000で、弱い影が分子量100,000で
観察された。DTTとともに煮沸しなかった場合は、SDS分
析は分子量170,000でバンドを生じたが、これは無傷タ
ンパク質の分子量を示す。無傷タンパク質の分子量が17
0,000であるという事実は、α−ガラクトシダーゼがゲ
ル分析から得られた前分画中に含有され、この場合、前
分画に含有されるタンパク質の分子量は150,000より高
いと予測されたという事実と一致する。
したがって、本明細書に記載の黒色アスペルギルスか
らのα−ガラクトシダーゼ酵素は各々約90,000の分子量
を有する2つのタンパク質鎖の二量体であると結論づけ
られる。
実施例2 α−ガラクトシダーゼペプチドの調製及び特性表示 70%HCOOH中で25℃で24時間、過剰CNBrを用いた調製
α−ガラクトシダーゼ製剤の化学的分解を実施した。1:
40(W:W)の酵素:基質比で、37℃で5時間、0.05M NH
4HCO3中で、キモトリプシンを用いた酵素的分解を実施
した。0.1%水性TFA(トリフルオロ酢酸)に溶解した75
%水性2−プロパノールの直線勾配で溶離するC4又はC1
8'カラムを用いる微小内径逆相HPLCを用いてペプチドを
精製した。Applied Biosystems 473Aタンパク質シーケ
ンサーを用いて精製ペプチドをシーケンシングした。
CNBrを用いた化学的分解から以下の2つのペプチドを
得た: CNBr−ペプチド1: CNBr−ペプチド2: キモトリプシンを用いた酵素的分解から以下のペプチ
ドを得た: キモトリプシン−ペプチド1: キモトリプシン−ペプチド2: キモトリプシン−ペプチド3: キモトリプシン−ペプチド4: キモトリプシン−ペプチド5: キモトリプシン−ペプチド5のアミノ酸残基3〜19が
CNBr−ペプチド2(アミノ酸残基1〜17)中に存在する
ことは注目される。
実施例3 黒色アスペルギルスα−ガラクトシダーゼのクローニン
グ α−ガラクトシダーゼプローブの生成 実施例2で注目したように、上記のキモトリプシン−
ペプチド5とCNBr−ペプチド2は重複している。ともに
それらは以下のペプチドを示す: このペプチド配列をコードするDNAを増幅するため
に、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)プライマーを設計し
た。
5'末端(センス鎖)に、以下の縮退プライマーを用い
た: このプライマーの5'末端にSpe I部位(ACTAGT)を固
定した。
3'末端(センス鎖)に、以下の縮退プライマーを用い
た: 5'#1を3'#1、3'#2又は3'#3と一緒に用いた。
Leach等(1986)が記載しているように黒色アスペル
ギルスからゲノムDNAを調製した。
このDNAをPCR反応(全容積100μl中にゲノムDNA 0.0
5μg,各縮退プライマー100pmol,200μMのdATP、dCTP、
dGTP及びdTTP,1.5mMのMgCl2,50mMのKCl,0.01%のゼラチ
ン,10mMのTris−HCl,pH8.3)において鋳型として用い
て、以下のPCRプログラムを進めた: 94℃で2分間,1サイクル(0.5μlのamplitaq'taqポ
リメラーゼ(Perkin Elmer−Cetus)をこのインキュベ
ーション中に加えた)。
72℃で5分間,1サイクル。
PCR増幅の生成物を濃縮し、アガロースゲル上で試験
した。3'#1及び3'#3を用いる増幅においては、’プ
ライマー二量体’を除く生成物は認められなかったが、
しかし3'#2を用いる増幅では、約80bpの明白な断片が
観察された。この断片を単離し、制限酵素Spe I及びSac
Iで消化して、Xba I及びSac Iで消化されたベクターpU
C19(Yanish−Perron et al.,1980)に結紮した。結紮
混合物を、慣用的方法によりrm+を作成される大腸菌MC1
000(Casadaban et al.,1980)中に形質転換した。
形質転換体から単離されたプラスミドDNAを、メーカ
ーの指示通りにSequenaseキット(United States Bioch
emicals)を用いてシーケンシングした。配列は、クロ
ーン化PCR断片が上記のペプチド断片を実際にコードす
ることを示した。α−ガラクトシダーゼ遺伝子をクロー
ニングするために、このプラスミドの挿入物(86bp)を
プローブとして用いた。
プローブの標識 以下の方法で放射能標識化プローブを調製した:プラ
スミド5μgをEcoR I及びSal Iで消化し、アガロース
ゲルから86bp断片を単離して、水20μlに溶解させた。
これをPCR反応(全容積100μl中に断片2μg,50pmolの
プライマー5'#1,50pmolのプライマー3'#2,10pmolのα
32PdATP,10pmolのdTTP,10pmolのdCTP,10pmolのdGTP,1.5
mMのMgCl2,50mMのKCl,0.01%のゼラチン,10mMのTris−H
Cl,pH8.3)において鋳型として用いた。
以下の温度周期プログラムを進めた: 94℃で2分間,1サイクル(0.5μlのamplitaq'taqポ
リメラーゼ(Perkin Elmer−Cetus)をこのインキュベ
ーション中に加えた)。
72℃で5分間,1サイクル。
Maniatis等(Maniatis et al.,1982)が記載したよう
にSephadex G50スパンカラムを用いて、標識化断片を単
離した。プローブを100℃で5分間熱変性した後、ハイ
ブリダイゼーション混合物に加えた。
α−ガラクトシダーゼのゲノムクローニング 黒色アスペルギルスからのゲノムDNAを上記のように
調製し、種々の制限酵素で消化して、消化物は前記のα
−ガラクトシダーゼプローブを用いるサザーンブロット
分析に用いた。
4.5kbのBamH I断片をプローブとハイブリダイズし
た。この断片を以下の方法でクローニングした: 黒色アスペルギルスゲノムDNAをBamH Iで消化し、4
〜5kbの断片をアガロースゲルから単離した。断片をBam
H Iで消化したpUC19と結紮し、子牛小腸アルカリ性ホス
ファターゼで脱リン酸化した。アンピリシン選択を用い
て大腸菌を形質転換するために結紮混合物を用いた。上
記のα−ガラクトシダーゼプローブを用いるコロニーハ
イブリダイゼーションにより5000クローンを4.5kbα−
ガラクトシダーゼ断片に関してスクリーニングし、ハイ
ブリダイズ中のクローンを選択した。
これらのクローンの1つから単離されたプラスミドDN
Aのプライマー3710及び3711を用いた配列分析により、
クローン化断片がα−ガラクトシダーゼコード配列を含
有することが確証された。このプラスミドをpCaHj409と
名付けた。M13普遍プライマー(United States Biochem
icals)から推論される配列は、遺伝子の3'末端が欠け
ていることを明示した。
α−ガラクトシダーゼ遺伝子のクローン化部分を含む
2178bpの挿入物を、種々のプライマーを用いて両鎖から
シーケンシングした。
PCRによるcDNAクローニング 新鮮な菌糸体を用いて、グアニジニウムチオシアネー
ト抽出とその後の塩化セシウム溶液中での遠心分離(Sa
mbrook et al.,1989)により、mRNAを調製した。
メーカーの指示通りにBRL superscript cDNAキット
を用いて、一次鎖cDNAをオリゴdTプライマーから合成し
た。
cDNA末端の迅速増幅(RACE)法(Frohman,1990)を用
いて、cDNAを5'断片及び3'断片としてクローニングし
た。
5'末端の増幅のためにプライマー3710を配列特異的プ
ライマーとして用い、3'末端の増幅のためにプライマー
3711を配列特異的プライマーとして用いた。いずれの場
合も、プライマー2010及び4433をそれぞれハイブリッド
オリゴdTプライマー及びアダプターとして用いた。
PCR反応混合物の組成及びサイクルプロフィールは、F
rohman(前記)の記載と同様である。
得られた430bp 5'断片をBamH I及びXho Iで消化し、B
amH I及びSal Iで消化されたpUC19と結紮した。結紮混
合物を、アンピシリン選択を用いて大腸菌中に形質転換
した。種々のプライマーを用いて、挿入物を含有するプ
ラスミドを両鎖からシーケンシングした。配列は、断片
がα−ガラクトシダーゼcDNA断片であることを確証し
た。
得られた1300bp3'断片をXho I及びXba Iで消化し、Sa
l I及びXba Iで消化されたpUC19と結紮した。結紮混合
物を、アンピシリン選択を用いて大腸菌中に形質転換し
た。種々のプライマーを用いた両鎖からの配列分析によ
り、プラスミドからの1300bp挿入物はα−ガラクトシダ
ーゼ断片であることが確証された。このプラスミドをpC
aHj410と名付けた。
ゲノム配列及びcDNA配列をそれぞれ配列番号1及び2
に示す。ゲノム配列のヌクレオチド断片302−371、628
−716、978−1032は、イントロン配列を示す。
α−ガラクトシダーゼタンパク質配列は、遺伝子rafA
(Aslandis et al.,1989)によりコードされる大腸菌α
−ガラクトシダーゼと約30%の相同を示した。
実施例4 α−ガラクトシダーゼの発現 α−ガラクトシダーゼ発現ベクターの構築 pCaHj409をSal I及びPst Iで消化し、1.5kb断片を単
離して、Sal I及びPst Iで消化されたpUC19と結紮し
た。大腸菌中に形質転換し、プラスミドを単離後、その
結果生じたプラスミドをSal I及びEcoR Iで消化して、
4.2kb断片を単離した。pCaHj410をEcoR I及びSal Iで消
化し、0.8kb断片を単離して、上記の4.2kb断片中に挿入
した。その結果生じたプラスミドをpCaHj412と名付け
た。このプラスミドをApaL Iで消化し、クレノウポリメ
ラーゼを用いて3'陥凹末端を充填し、フェノール/クロ
ロホルム抽出後、混合物をHind IIIで消化した。その結
果生じた2.2kb断片を単離した。
アスペルギルス発現プラスミドpToC68(国際特許WO91
/17243に記載)をBgl IIで消化し、クレノウポリメラー
ゼを用いて3'陥凹末端を充填し、フェノール/クロロホ
ルム抽出後、混合物をHind IIIで消化した。4.6kb断片
を単離し、上記の2.2kb断片に結紮した。その結果生じ
たpCaHj413と呼ばれるプラスミドは、黒色アスペルギル
スのアミログリコシダーゼのターミネーター(Tamg)と
融合するaglN遺伝子の一部を含有した。pCaHj413の構築
を図1に要約する。
pCaHj413をHind III及びXho Iで消化し、4.1kb断片を
単離した。pCaHj409をHind III及びXho Iで消化し、agl
N遺伝子の5'末端を含有する4.0kb断片を単離して、pCaH
j413断片と結紮した。その結果生じたpCaHj414と呼ばれ
る発現プラスミドはaglNプロモーターと、その後にAMG
ターミネーターと融合したaglN遺伝子を含有する。pCaH
j414の構築を図2に要約する。
pMT1560(4169bp)は、鋳型としてのpHD414及び以下
のプライマー: を用いて、pHD414のBamH I−EcoR I断片をPCR反応から
得られたBamH I−EcoR I消化PCR断片と置き換えること
によりpHD414(国際特許WO92/16634に記載)から得られ
る。
pMT1560をNco I及びHind IIIで消化し、3.9kb断片を
単離した。pCaHj414をNco I及びHind IIIで消化し、agl
N遺伝子を含有する5.2kb断片を単離して、3.9kb pMT15
60断片に挿入した。その結果生じたプラスミドをpCaHj4
19と名付けた。このプラスミドをHind III及びXho Iで
消化し、A.oryzaeのTAKAプロモーター及びAMGターミネ
ーターと融合するaglN遺伝子の3'末端を含有する5.2kb
を単離した。
pCaHj414をPCR鋳型としてプライマー3710及び4982(H
ind III部位、その後にaglN遺伝子のATG開始コドンを含
有する)とともに用いた: PCR条件は、上記の実施例3に記載した(”α−ガラ
クトシダーゼプローブの生成”)。PCR断片をHind III
及びXho Iで消化し、5.2kb pCaHj419断片に挿入した。
その結果生じた発現プラスミドはpCaHj424と呼ばれ、5'
末端でTAKAプロモーターに、3'末端でAMGターミネータ
ーに融合するaglN遺伝子を含有した。pCaHj424の構築を
図3に要約する。
A.oryzaeの形質転換 国際特許wo91/17243に記載されているようにpToC90と
の同時形質転換によりアセトアミドに関する選択を用い
て、プラスミドpCaHj414をAspergillus oryzae IFO4177
中に形質転換した。
同時形質転換体のフラスコ振盪又はタンク浸漬発酵で
の培養により、活性をブイヨン中に蓄積した。
同一方法を用いて、pCaHj424をA.oryzae IFO4177中
に形質転換した。同時形質転換体は、pCaHj414形質転換
体より有意に高量のα−ガラクトシダーゼを発現した。
α−ガラクトシダーゼの精製 組換え体酵素を発現するAspergillus oryzaeの発酵か
らの培養上清を遠心分離し、0.2μmフィルターを通し
て濾過して、菌糸体を除去する。35〜50mlの濾過上清
(α−ガラクトシダーゼ30〜60mg)を10kDa膜を有するF
iltron ultracette又はAmicon限外濾過装置で限外濾過
して、10倍の濃度にする。この濃縮物を、同一装置で連
続2回の限外濾過において、25mMのTris pH8.0中で100
倍に希釈する。この限外濾過試料を、25mM Tris pH8.0
で平衡させたPharmacia HR16/20 Fast Flow Q Sepharos
e陰イオン交換体の上に1.5ml/分で載せる。試料を適用
後、カラムを2カラム容積の25mM Tris pH8.0で洗浄
し、結合タンパク質を25mM Tris pH8.0中の0〜0.6MのN
aClの直線的漸増NaCl勾配で溶離する。α−ガラクトシ
ダーゼは約0.25〜0.3M NaClで溶離するが、しかしこの
分画中の酵素は完全に純粋ではない(純度約80%)。し
たがって、10kDa膜を有するAmicon限外濾過装置で限外
濾過して、α−ガラクトシダーゼ含有分画を濃縮し、容
積を4.5mlにして、1ml/分の一定流速で0.25Mの酢酸アン
モニウムpH5.5中のHR26/60Sephacryl S200ゲル濾過カラ
ムに適用した。α−ガラクトシダーゼは、約90%の純度
を有する1つの明瞭なピークとして溶離される。物質を
精製して電気泳動的に等質にするために、α−ガラクト
シダーゼ含有分画をプールし、10mMリン酸ナトリウムpH
6.8中に限外濾過した。試料を8mlのBioRad HTPヒドロキ
シアパタイトカラム(内径10mm)上に1ml/分の一定流速
で適用する。40分間でリン酸ナトリウム濃度を10mMから
0.2Mに増大することにより、結合酵素を溶離する。α−
ガラクトシダーゼは、約0.1Mリン酸ナトリウムで溶離
し、この分画中での純度は95%以上である。
実施例5 α−ガラクトシダーゼの特性表示 上記の材料と方法の項に記載した方法により、A.oryz
ae中で発現され、それから精製されるα−ガラクトシダ
ーゼの下記の特性を確定した。
得られた結果を下表に要約する: 分子量 95kDa pH最適値 6.0 水中での安定度 非常に安定 BSA中で1時間の温度安定度 〈60℃ ラフィノース存在下での温度安定度〈70℃ 下記のものに対する特異的活性 (μmol/mg酵素/分) a)PNP−α−ガラクトシダーゼ 90 b)ラフィノース 145(100) c)スタキオース (350) d)グアーゴム (0) ガラクトースによる阻害 なし トランスフェラーゼ活性 なし 括弧内の結果はHPLC結果から算出する。
pH最適値 図4に示されたpH最適値は、酵素はpH6で最も活性で
あるが、しかしpH4〜8の全範囲で多少の活性を保持す
ることを示す。これは黒色アスペルギルスから単離され
る酵素が4〜6の範囲にpH最適値を有することで意外で
ある。
スタキオース及びラフィノースの分解並びにHPLC分析 図5及び6のHPLCクロマトグラムから、ラフィノース
(ピーク4)の分解は24時間以内に完了し、反応生成物
はスクロース(ピーク39)、ガラクトース(ピーク1)
及び少量のフルクトース(ピーク2)である。スタキオ
ースの分解は、ラフィノース(ピーク4)、スクロース
(ピーク39)及びガラクトース(ピーク1)の生成を引
き起こす。24時間後、スタキオース及びラフィノースは
すべてスクロース、ガラクトース及び少量のフルクトー
スに転化された。
酵素はガラクトースに阻害されないことが意外にも判
明した。
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chrift fr Lebensmittel−Technologie und Verfahrenstechnik 3
1.Jahrgang 1980−Heft 8−(Teil I);32.Jahrgang 19
81−Heft 2−(Teil II) Eriksen S.,J.Food Sci.48(2):445−557,1983. 配列表 (1)一般的情報: (i)出願人: (A)氏名:NOVO NORDISK A/S (B)番地:NOVO Alle (C)都市名:Bagsvaerd (E)国名:デンマーク (F)郵便番号(ZIP):DK−2880 (G)電話番号:+45 44448888 (H)ファクシミリ番号:+45 4449 3256 (I)テレックス:37304 (ii)発明の名称:黒色アスペルギルスA.nigerα−
ガラクトシダーゼ (iii)配列数:22 (iv)コンピューター読み取り形式: (A)媒体の種類:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC コンパチブル (C)操作システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウエア:パテントインリリースPatent
In Release#1.0,バージョン1.25(EPO) 配列番号:1 配列の長さ:2476 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:黒色アスペルギルスA.niger 配列:配列番号1: 配列番号:2 配列の長さ:2028 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:黒色アスペルギルスA.niger 配列:配列番号2: 配列番号:3 配列の長さ:676 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:黒色アスペルギルスA.niger 配列:配列番号3: 配列番号:4 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号4: 配列番号:5 配列の長さ:21 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号5: 配列番号:6 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号6: 配列番号:7 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号7: 配列番号:8 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号8: 配列番号:9 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号9: 配列番号:10 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号10: 配列番号:11 配列の長さ:23 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 配列:配列番号11: 配列番号:12 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成DNAプライマー 配列:配列番号12: 配列番号:13 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成DNAプライマー 配列:配列番号13: 配列番号:14 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成DNAプライマー 配列:配列番号14: 配列番号:15 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号15: 配列番号:16 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号16: 配列番号:17 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号17: 配列番号:18 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号18: 配列番号:19 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号19: 配列番号:20 配列の長さ:106 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号20: 配列番号:21 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号21: 配列番号:22 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO フラグメント型:中間部フラグメント 起源: 生物名:合成プライマー 配列:配列番号22:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 9/40 C12P 19/02 C12P 19/02 C12R 1:69 //(C12N 1/15 1:685 C12R 1:69) C12N 15/00 ZNAA (C12N 9/40 C12R 1:685) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:685) (72)発明者 ハルキール,トーベン デンマーク国,デーコー―1900 フレデ リクスベルク セー,フォドロフスバイ 4アー.7 (72)発明者 コフォト,レーネ ベンケ デンマーク国,デーコー―4350 ウッゲ ルレーゼ,ブローフェルデバイ 8 (56)参考文献 J Biol Chem,1969,Vo l.244,No.11,p.2970−2978 Arch Biochem Biop hys,1970,Vol.138,No.1, p.264−271 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/09 - 15/90 C12N 9/40 SwissProt/PIR/GeneS eq GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−ガラクトシダーゼ活性を有するポリペ
    プチドをコードするDNA配列を含んで成るDNA構築物であ
    って、DNA配列が a)添付の配列番号3で示されるアミノ酸配列を包含す
    るポリペプチドをコードするか、又は b)a)のDNA配列の類似体であって、添付の配列番号
    2で示されるDNA配列と45℃でのハイブリダイゼーショ
    ン及び45℃にて6×SSC、0.1%SDSでの洗浄の条件下で
    ハイブリダイズする; DNA構築物。
  2. 【請求項2】前記DNA配列がアスペルギルスの株に由来
    する、請求項1記載のDNA構築物。
  3. 【請求項3】前記DNA配列がアスペルギルス・ニガーの
    株に由来する、請求項2記載のDNA構築物。
  4. 【請求項4】前記DNA配列がIEFにより測定して4.0〜5.5
    の範囲のpI、5.0〜7.0の範囲のpH最適値、50〜70℃の範
    囲内の温度最適値、約170,000Daの分子量及び/又は250
    GALU/mgタンパク質以上の比活性を有するα−ガラクト
    シダーゼをコードする、請求項1〜3のいずれか1項記
    載のDNA構築物。
  5. 【請求項5】前記DNA配列が添付の配列番号1又は2で
    示される通りである、請求項1〜4のいずれかに記載の
    DNA構築物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のDNA構築
    物を包含する組換え体発現ベクター。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかに記載のDNA構築
    物又は請求項6記載のベクターを含んで成る細胞。
  8. 【請求項8】微生物細胞である、請求項7記載の細胞。
  9. 【請求項9】細菌細胞、酵母細胞又は真菌細胞である、
    請求項8記載の細胞。
  10. 【請求項10】i)バチルス・スブチリス(Bacillus s
    ubtilis)、バチルス・リシェニフォルミス(Bacillus
    licheniformis)、バチルス・レンタス(Bacillus lent
    us)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチ
    ルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearotherm
    ophilus)、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus al
    kalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Ba
    cillus amyloliquefaciens)、バチルス・コアギュラン
    ス(Bacillus coagulans)、バチルス・サーキュランス
    (Bacillus circulans)、バチルス・ロータス(Bacill
    us lautus)、バチルス・スリンジエンシス(Bacillus
    thuringiensis)、ストレプトマイセス・リビダンス(S
    treptomyces lividans)及びストレプトマイセス・ミュ
    リヌス(Streptomyces murinus)から成る群から選ばれ
    グラム陽性細菌細胞、又は ii)大腸菌であるグラム陰性細菌細胞、又は iii)サッカロマイセス(Saccharomyces)及びシゾサッ
    カロミセス属(Schizosaccharomyces)から成る群から
    選ばれる酵母細胞、又は vi)アスペルギルス属の細胞である真菌細胞 である請求項9記載の細胞。
  11. 【請求項11】ビール酵母菌(Saccharomyces cerevisi
    ae)、又はアスペルギルス・オリザ(Aspergillus oryz
    ae)、又はアスペルギルス・ニガー(Aspergillus nige
    r)である、請求項9記載の細胞。
  12. 【請求項12】請求項1〜5のいずれかに記載のDNA構
    築物によりコードされるα−ガラクトシダーゼ調製物。
  13. 【請求項13】α−ガラクトシダーゼ活性を示し、且つ a)添付の配列番号3で示されるアミノ酸配列を包含す
    るか、又は b)その変異体であって、添付の配列番号2で示される
    DNA配列と45℃でのハイブリダイゼーション及び45℃に
    て6×SSC、0.1%SDSでの洗浄の条件下でハイブリダイ
    ズするDNA配列によりコードされる; ポリペプチド。
  14. 【請求項14】α−ガラクトシダーゼ酵素又はα−ガラ
    クトシダーゼ活性を示すその変異体の製造方法であっ
    て、α−ガラクトシダーゼ酵素又はその変異体を発現さ
    せる条件下で適切な培地中で請求項7〜11のいずれか1
    項記載の細胞を培養し、その結果生じる酵素又は変異体
    を培養物から回収することを含んで成る方法。
  15. 【請求項15】α−ガラクトシドをガラクトース及びス
    クロースに加水分解するため、請求項12記載のα−ガラ
    クトシダーゼ調製物又は請求項13記載のポリペプチドを
    使用する方法。
  16. 【請求項16】α−ガラクトシドが豆類、木の実、種
    子、穀粒、穀類又は野菜から調製される組成物中に存在
    する、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】α−ガラクトシドを含有する食物又は食
    餌の前処理のための請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】請求項12記載のα−ガラクトシダーゼ調
    製物又は請求項13記載のポリペプチドを含んで成る食物
    又は食餌。
  19. 【請求項19】哺乳類におけるα−ガラクトシド結合糖
    の転換のために使用される、請求項12記載のα−ガラク
    トシダーゼ調製物又は請求項13記載のポリペプチド。
  20. 【請求項20】請求項12記載のα−ガラクトシダーゼ調
    製物は又は請求項13記載のポリペプチドの存在下で修飾
    すべきダイズ生成物を含有する組成物に酵素処理を施す
    ことを含んで成る酵素修飾ダイズ生成物の製造方法。
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