JP3534576B2 - バイポーラトランジスタおよびそれを用いた光受信システム - Google Patents

バイポーラトランジスタおよびそれを用いた光受信システム

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JP3534576B2 JP18241797A JP18241797A JP3534576B2 JP 3534576 B2 JP3534576 B2 JP 3534576B2 JP 18241797 A JP18241797 A JP 18241797A JP 18241797 A JP18241797 A JP 18241797A JP 3534576 B2 JP3534576 B2 JP 3534576B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバイポーラトランジ
スタおよびその製造方法に係り、特に単結晶シリコン・
ゲルマニウムを真性ベース層として用いたバイポーラト
ランジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の単結晶シリコン・ゲルマニウムを
真性ベース層として用いたバイポーラトランジスタは、
例えば1991年の電子情報通信学会技術研究報告SD
M91−124の第19頁〜第24頁に記載されてい
る。この従来例のバイポーラトランジスタの断面構造を
図2に示す。
【0003】以下、図2を用いて、この従来例のバイポ
ーラトランジスタの製造方法について簡単に説明する。
図2において、参照符号21はシリコン基板を示し、こ
のシリコン基板21に形成した高濃度n型埋込層22上
に、コレクタ層となる低濃度n型シリコン層23のエピ
タキシャル成長を行った後、選択酸化により素子分離絶
縁膜24を形成する。更に、コレクタ層となる低濃度n
型シリコン層23上にベース・コレクタ分離絶縁膜25
と多結晶シリコンからなるベース引き出し電極26とエ
ミッタ・ベース分離絶縁膜27を形成し、エミッタ・ベ
ース分離絶縁膜27とベース引き出し電極26をエッチ
ングして開口部を形成する。ベース引き出し電極26の
側壁を絶縁膜27aによって覆った後、単結晶シリコン
・ゲルマニウムをエピタキシャル成長し、真性ベース層
28を形成する。単結晶シリコン・ゲルマニウムのエピ
タキシャル成長と同時に、ベース引き出し電極26のせ
りだしの底面から多結晶シリコン・ゲルマニウムからな
る外部ベース29が堆積するため、成長を続けることに
より真性ベース層28とベース引き出し電極26とが外
部ベース29を介して接続する。外部ベース29とエミ
ッタとの導通を防ぐため、この後さらにエミッタ・ベー
ス分離絶縁膜30を形成する。そして、砒素が高濃度に
ドープされたn型多結晶シリコン31を開口部に堆積
し、アニールを行って砒素を真性ベース層28へ拡散さ
せることにより、エミッタ層32を形成する。絶縁膜3
3を形成後、電極35を形成する。尚、参照符号34は
高濃度n型コレクタ引き出し層である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の単結晶
シリコン・ゲルマニウムを真性ベース層に用いたバイポ
ーラトランジスタにおけるゲルマニウム及び不純物プロ
ファイルを図3に示す。同図(a)はゲルマニウム組成
比のプロファイルであり、(b)は不純物濃度プロファ
イルである。図中、破線で示したjEBおよびjBCは、そ
れぞれエミッタ・ベース接合の界面とベース・コレクタ
接合の界面を表している。
【0005】同図(a)から分かるように、単結晶シリ
コン・ゲルマニウムの成長中にドーピングを行うため
に、単結晶シリコンからなるコレクタ領域上に単結晶シ
リコン・ゲルマニウムからなる真性ベース層が直接形成
されている。このプロファイルを持つバイポーラトラン
ジスタのエネルギーバンド構造を図4に示す。ベース・
コレクタ界面jBCに単結晶シリコンと単結晶シリコン・
ゲルマニウムのバンドギャップ差に起因したエネルギー
障壁ができ、エミッタから注入されたキャリアの走行時
間が長くなるという問題がある。
【0006】一方、特開平3−125476号公報に
は、ベース層と低不純物濃度コレクタ層の間にコレクタ
電流に対するエネルギー障壁が発生するのを防止するた
めに、ベース層と低不純物濃度コレクタ層の両方をシリ
コン・ゲルマニウムの混晶で形成したヘテロバイポーラ
トランジスタ構造が開示されている。これを前述したよ
うな自己整合的にベース電極を取り出すバイポーラトラ
ンジスタ構造に適用した場合、例えば、図2において真
性ベース層28と低濃度コレクタ層23の間に単結晶シ
リコン・ゲルマニウム層を自己整合的に形成した場合、
多結晶シリコンからなるベース引き出し電極26下に低
濃度の多結晶シリコン・ゲルマニウムが堆積してしま
う。このため、ベース引き出し電極26と真性ベース層
28の間に抵抗の高い外部ベースが形成され、今度はベ
ース抵抗が増大して回路動作が遅くなるという問題が生
じる。
【0007】また、ドーピングをしながら形成した単結
晶シリコン・ゲルマニウム層28中にエミッタ電極であ
る高濃度多結晶シリコン31から型不純物を拡散させ
るために、図3(b)に示すように、エミッタ・ベース
接合の不純物濃度が高くなる。このため、エミッタ・ベ
ース界面でトンネル効果が起こり、ベース領域のリーク
電流が増加するという問題がある。
【0008】同様に、特開平7−147287号公報に
もベース・コレクタ接合領域における寄生エネルギー障
壁の発生を防止し、遮断周波数の低下を抑制したバイポ
ーラトランジスタが開示されている。これには、ベース
層およびコレクタ層がゲルマニウムを含む単結晶シリコ
ン層からなるバイポーラトランジスタのベース層中のG
e濃度をエミッタ層側が低く、コレクタ層側が高い分布
にし、コレクタ層中のGe濃度をベース層側が高く、コ
レクタ層内部のn形高濃度埋込層側が低い分布とし、か
つ、このコレクタ層内のGe濃度がベース層側で急激に
減少し、埋込層側で緩やかに減少するように構成したバ
イポーラトランジスタが記載されている。しかし、この
ベース・コレクタ間の構造を、図2に示したベース電極
を自己整合的に取り出す構造に適用してエネルギー障壁
を回避することができても、前記と同様にベース引き出
し電極26下に低濃度の多結晶シリコン・ゲルマニウム
が堆積するため、ベース抵抗が増大して回路動作が遅く
なるという問題が依然として残る。
【0009】また、特開平5−206151号公報に
は、外部ベース領域並びにベース電極用多結晶シリコン
に対してエミッタ領域の位置が自己整合的に形成された
バイポーラトランジスタが開示されている。単結晶シリ
コン・ゲルマニウム層からなる真性ベース層とp+ベー
ス電極用多結晶シリコンとが、p+ベース電極用多結晶
シリコンからの不純物拡散で形成した外部ベース領域を
介して接続されている。この構造によれば、図2に示し
たベース電極を真性ベース層と直接接続する多結晶シリ
コン層を介して自己整合的に取り出す場合に比べて、外
部ベース領域の拡散層とコレクタ間の接合容量が大きく
なる難点がある。
【0010】そこで、本発明の目的は、単結晶シリコン
・ゲルマニウム層を真性ベース層として用いたバイポー
ラトランジスタにおいて高速動作を可能にするために、
コレクタ・ベース界面にエネルギー障壁が無く、ベース
抵抗が小さく、かつ、エミッタ・ベース間容量及びコレ
クタ・ベース間容量が小さいバイポーラトランジスタお
よびその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るバイポーラ
トランジスタは、第1導電型単結晶シリコン層、例えば
図1で言えば、第1のコレクタ領域となる低濃度n型コ
レクタ層3と、該第1導電型単結晶シリコン層表面上に
設けられた開口部を有する第1の絶縁膜(すなわちコレ
クタ・ベース分離絶縁膜5)と前記第1導電型と反対導
電型の第2導電型多結晶層(すなわちp型多結晶シリコ
ンからなるベース引き出し電極6)と第2の絶縁膜(す
なわちエミッタ・ベース分離絶縁膜7)とからなる多層
膜と、前記開口部に設けられた第1導電型単結晶シリコ
ン・ゲルマニウム層(すなわち単結晶シリコン・ゲルマ
ニウムからなる低濃度n型コレクタ層8)と、該第1導
電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に設けられた第
2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層(すなわち単
結晶シリコン・ゲルマニウムからなるp型真性ベース層
9)と、第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層と
前記第2導電型多結晶層との双方に接して設けられた第
2導電型多結晶シリコン・ゲルマニウム層(すなわち多
結晶シリコン・ゲルマニウムからなるp型外部ベース層
10)と、から少なくとも構成されることを特徴とする
ものである。
【0012】前記バイポーラトランジスタにおいて、第
2導電型多結晶層は、多結晶シリコン層または多結晶シ
リコン・ゲルマニウム層とすればよい。
【0013】また、前記第1導電型単結晶シリコン・ゲ
ルマニウム層の厚さ、すなわち図1で言えば、第2のコ
レクタ層となる低濃度n型コレクタ層8の厚さが少なく
とも5nmであれば好適である。
【0014】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
ウム層上に設けられ、かつ第2導電型単結晶シリコン・
ゲルマニウム層よりも不純物濃度の低い第2の第2導電
型単結晶層を更に設ければ、すなわち図1に示すよう
に、真性ベース領域9とベース引き出し電極6とがドー
ピングされた外部ベース10によって接合した構造に単
結晶からなる低濃度のキャップ層11を更に設ければ好
適である。この場合、前記第2の第2導電型単結晶層
は、単結晶シリコン層または単結晶シリコン・ゲルマニ
ウム層とすればよい。
【0015】また、前記第2導電型単結晶シリコン・ゲ
ルマニウム層上に設けられた第2の第1導電型単結晶
層、すなわち真性ベース上にエピタキシャル成長を用い
て形成されたエミッタ層となる単結晶層を更に設ければ
好適である。この場合、前記第2の第1導電型単結晶層
は、単結晶シリコン層または単結晶シリコン・ゲルマニ
ウム層とすればよい。
【0016】前記いずれかのバイポーラトランジスタに
おいて、前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム
層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型単結晶
シリコン層側から表面に向かうに従い減少するプロファ
イル、すなわち図15に示すように、ベース層中のゲル
マニウム組成比がコレクタ側からエミッタ側に向かって
減少するプロファイルを有すれば好適である。
【0017】或いは、前記第2導電型単結晶シリコン・
ゲルマニウム層および前記第1導電型単結晶シリコン・
ゲルマニウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1
導電型単結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少
するプロファイル、すなわち図17に示すように、低濃
度コレクタ層を含めてゲルマニウム組成比のプロファイ
ルをコレクタ側からエミッタ側に向かうに従って減少す
るプロファイルとしてもよい。
【0018】また、前記第2導電型単結晶シリコン・ゲ
ルマニウム層および前記第1導電型単結晶シリコン・ゲ
ルマニウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導
電型単結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少
し、その傾きが前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマ
ニウム層中と前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
ウム層中とで異なるプロファイル、すなわち図19に示
すように真性ベース層中と低濃度n型コレクタ層中でゲ
ルマニウム組成比プロファイルの傾きが異なるようにし
てもよい。
【0019】さらに、前記第2導電型単結晶シリコン・
ゲルマニウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1
導電型単結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少
し、前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層中
のゲルマニウムの組成比が表面から前記第1導電型単結
晶シリコン層側に向かうに従い減少するプロファイル、
すなわち図21に示すように真性ベース中ではコレクタ
側からエミッタ側にかけてゲルマニウム組成比が減少
し、逆に低濃度n型コレクタ層中ではゲルマニウム組成
比をベース側からコレクタ側に向かって減少するプロフ
ァイルとすることもできる。
【0020】本発明に係るバイポーラトランジスタの製
造方法は、第1導電型単結晶シリコン層表面上に開口部
を有する第1の絶縁膜と、前記第1導電型と反対導電型
の第2導電型多結晶層と、第2の絶縁膜とからなる多層
膜を形成する工程と、前記開口部に第1導電型単結晶シ
リコン・ゲルマニウム層を形成する工程と、該第1導電
型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に第2導電型単結
晶シリコン・ゲルマニウム層と、該第2導電型単結晶シ
リコン・ゲルマニウム層および前記第2導電型多結晶層
の双方に接する第2導電型多結晶シリコン・ゲルマニウ
ム層とを同時に形成する工程と、を少なくとも有するバ
イポーラトランジスタの製造方法であって、前記第1導
電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層を形成する工程
と、前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層を
形成する工程が、それぞれエピタキシャル成長によって
形成する工程であって、前記エピタキシャル成長を、成
長時の温度が500℃〜700℃で、かつ、成長時の圧
力が100Paを越えない条件で行うことを特徴とす
る。
【0021】また、本発明に係る光受信システムは、光
信号を受け電気信号を出力する受光素子と、該受光素子
からの電気信号を受ける第1の増幅回路と、該第1の増
幅回路の出力を受ける第2の増幅回路と、所定のクロッ
ク信号に同期して前記第2の増幅回路の出力をディジタ
ル信号に変換する識別器とを有する光受信システムであ
って、前記第1の増幅回路は、前記受光素子にそのベー
スが接続された第1のバイポーラトランジスタと、該第
1のバイポーラトランジスタのコレクタにベースが接続
されると共にコレクタが前記第2の増幅回路の入力に接
続された第2のバイポーラトランジスタとを有し、前記
第1又は第2のバイポーラトランジスタの少なくとも一
つが前述したいずれかに記載のバイポーラトランジスタ
により構成されたことを特徴とするものである。また、
前記光受信システムにおいて、前記第1及び第2のバイ
ポーラトランジスタのいずれもが、前述したいずれかの
バイポーラトランジスタにより構成してもよい。さら
に、前記第1及び第2のバイポーラトランジスタが単一
の半導体チップ上に形成されると共に、該半導体チップ
と前記受光素子とが単一の基板上に実装されていれば好
適である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係るバイポーラトランジ
スタの好適な実施の形態は、シリコン基板上の第1のコ
レクタ領域に形成された第1の絶縁膜の開口部上のみ
に、低濃度の単結晶シリコン・ゲルマニウムからなる第
2のコレクタ層が設けられていて、しかも多結晶シリコ
ンからなるベース引き出し電極と、前記第2のコレクタ
層上に設けられ、かつ、不純物がドーピングされた単結
晶シリコン・ゲルマニウムからなる真性ベース領域と
が、不純物がドーピングされた多結晶シリコン・ゲルマ
ニウムからなる外部ベースを介して接触する構造を有す
るものである。
【0023】このように、単結晶シリコン・ゲルマニウ
ムからなる第2のコレクタ層を、第1のコレクタ層と単
結晶シリコン・ゲルマニウムからなる真性ベースとの間
に設けたことにより、コレクタ・ベース間にエネルギー
障壁ができなくなるため、エミッタから注入されたキャ
リアの走行時間が短縮できる。しかも、真性ベースとベ
ース引き出し電極とが、ドーピングされた低抵抗の外部
ベースのみで接続される構造としたことによりベース抵
抗も低減できる。更に、エミッタ、ベース及びコレクタ
を自己整合的に形成するため、エミッタ・ベース間及び
コレクタ・ベース間容量が低減できる。従って、本発明
に係るバイポーラトランジスタは、高速動作が可能とな
る。
【0024】また、本発明に係るバイポーラトランジス
タの製造方法の好適な実施の形態は、上記バイポーラト
ランジスタを構成する第2の低濃度コレクタ層および真
性ベース層および低濃度キャップ層の単結晶シリコン・
ゲルマニウムをエピタキシャル成長によって形成すると
きの温度が500℃以上700℃以下で、かつ、形成す
るときの圧力が100Paを越えないことを特徴とす
る。
【0025】このようなエピタキシャル成長条件で行う
ことにより、単結晶シリコン上に、単結晶シリコン・ゲ
ルマニウムを成長しても、ゲルマニウムの組成比と成長
膜厚によっては多結晶シリコン上には多結晶シリコン・
ゲルマニウムが堆積しないようにすることができる。こ
のため、第2の低濃度コレクタ層を形成する際に多結晶
層からなるベース引き出し電極のせり出し部の底面から
低濃度多結晶シリコン・ゲルマニウムが成長するのを抑
制できる。一方、高濃度の真性ベースを形成するときに
は、この成長条件で成長を行うことにより、ベース引き
出し電極のせり出し部の底面から高濃度の多結晶層が成
長して外部ベース層が形成され、真性ベースと外部ベー
スの膜厚の合計がコレクタ・ベース分離絶縁膜と第2の
低濃度コレクタ層の膜厚の差に等しくなった時点で、真
性ベースとベース引き出し電極とが外部ベースにより接
続された状態とすることができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明に係るバイポーラトランジスタ
およびその製造方法の更に具体的な実施例につき、添付
図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0027】<実施例1>図1は、本発明に係るバイポ
ーラトランジスタの第1の実施例を示す断面構造図であ
る。以下、図1に示した構造を有するバイポーラトラン
ジスタの製造方法を説明する。まず、エミッタおよびコ
レクタ領域に高濃度n型埋込層2を形成したp型シリコ
ン基板1の全面に低濃度n型コレクタ層3をエピタキシ
ャル成長し、エミッタ領域を除く部分に素子分離絶縁膜
4を形成する。
【0028】次いで、コレクタ・ベース分離絶縁膜5、
多結晶シリコンからなるベース引き出し電極6、エミッ
タ・ベース分離絶縁膜7の開口部およびベース引き出し
電極6の側壁のエミッタ・ベース分離絶縁膜7aを形成
する。
【0029】開口部に、単結晶シリコン・ゲルマニウム
からなる低濃度n型コレクタ層8、単結晶シリコン・ゲ
ルマニウムからなるp型真性ベース層9、多結晶シリコ
ン・ゲルマニウムからなるp型外部ベース層10、単結
晶シリコンからなる低濃度p型キャップ層11、低濃度
p型多結晶シリコン層12を形成する。
【0030】エミッタ・ベース分離絶縁膜13で外部ベ
ースを覆った後、高濃度n型多結晶シリコンからなるエ
ミッタ電極14を堆積し、アニールを行うことによって
低濃度キャップ層11内にエミッタ領域15を形成す
る。
【0031】絶縁膜16を堆積した後、絶縁膜5,7,
16のコレクタ部分に開口部を形成し、開口部に高濃度
n型コレクタ引き出し層17を形成する。その後レジス
トをマスクに、絶縁膜5,7,16のエミッタとベース
部分にも開口部を形成し、最後に、エミッタ、ベースお
よびコレクタの各開口部に電極18を形成する。
【0032】なお、上記バイポーラトランジスタにおい
て、ベース引き出し電極6に多結晶シリコン・ゲルマニ
ウムを、低濃度キャップ層11に単結晶シリコン・ゲル
マニウムをそれぞれ用いてもよく、また、低濃度多結晶
シリコン層12の代わりに低濃度シリコン・ゲルマニウ
ム層を用いてもよい。以下の実施例でも、これらの層に
関しては同様である。
【0033】ここで、上記のように形成した本実施例の
バイポーラトランジスタのゲルマニウム組成比および不
純物濃度プロファイルを図5に、エネルギーバンド構造
を図6にそれぞれ示す。図5(a)から分かるように、
ゲルマニウムはベース層だけでなくコレクタ領域にも含
まれている。その結果、図6に示すように、シリコンと
シリコン・ゲルマニウムのバンドギャップの違いによる
エネルギー障壁はコレクタ・ベース間の空乏層中に含ま
れることになり、エミッタから注入されたキャリアは電
界によって加速されている。このため、注入されたキャ
リアは、障壁の影響を受けることなくコレクタへ達する
ことができる。また、図5(b)に示すように、真性ベ
ース9の上に低濃度のキャップ層11を設けているた
め、エミッタ・ベース接合における不純物濃度が図3
(b)に示した従来例よりも低くなっている。その結
果、エミッタ・ベース接合におけるトンネル電流を低減
することができる。尚、図5(b)において、エミッタ
領域はリン(P)の不純物濃度、ベース領域はボロン
(B)の不純物濃度を示し、コレクタ領域には低濃度n
型層8と3があるが、これらのn型層8,3は1016
-3以下の不純物濃度であるので、砒素(As)を不純
物とする高濃度n型埋込層2の不純物プロファイルしか
示していない。
【0034】図7および図8に、本実施例のバイポーラ
トランジスタの要部である活性領域の製造方法のフロー
図を示す。単結晶シリコンからなる低濃度n型コレクタ
層3上に、コレクタ・ベース分離絶縁膜5と、多結晶シ
リコン(または、多結晶シリコン・ゲルマニウム)から
なるベース引き出し電極6と、エミッタ・ベース分離絶
縁膜7を形成し、エッチングによりエミッタ・ベース分
離絶縁膜7とベース引き出し電極6の開口部を形成す
る。ベース引き出し電極6の側壁にもエミッタ・ベース
分離絶縁膜7aを形成した後、ベース引き出し電極6下
の開口部周辺のコレクタ・ベース分離絶縁膜5をエッチ
ングし、ベース引き出し電極のせりだし6aを形成する
(図7(a)参照)。
【0035】次いで、ベース・コレクタ界面にエネルギ
ー障壁ができないよう、低濃度n型コレクタ層3上に単
結晶シリコン・ゲルマニウムからなる第2の低濃度コレ
クタ層8をエピタキシャル成長によって形成する。この
とき、単結晶シリコン上における単結晶シリコン・ゲル
マニウムの成長開始時間と多結晶シリコン上における多
結晶シリコン・ゲルマニウムの成長開始時間の差を利用
し、ベース引き出し電極のせりだし6aの底面に多結晶
シリコン・ゲルマニウムが堆積しない条件で成長を行
う。
【0036】例えば、エピタキシャル成長温度が575
℃、且つ成長圧力が1Paの場合、多結晶シリコン上に
多結晶シリコン・ゲルマニウムが堆積を始めるまでに単
結晶シリコン上に成長する単結晶シリコン・ゲルマニウ
ムの膜厚すなわち選択成長の臨界膜厚と、単結晶シリコ
ン・ゲルマニウム中に含まれるゲルマニウムの組成比と
の関係を図9に示す。図9より、シリコンだけの場合
(Ge組成比=0%)でも、単結晶シリコン上に成長す
る単結晶シリコンの厚さが5nm以下では多結晶シリコ
ン上に多結晶シリコンは堆積しない。
【0037】また、シリコン・ゲルマニウムの場合、ゲ
ルマニウムの組成比を上げるに従いこの膜厚は大きくな
り、組成比が15%では単結晶シリコン上に約20nm
の単結晶シリコン・ゲルマニウムが成長しても、多結晶
シリコン上には多結晶シリコン・ゲルマニウムは堆積し
ない。従ってこの臨界膜厚以下の低濃度コレクタ層を選
択成長しても、ベース引き出し電極のせりだし6aの底
面には低濃度多結晶シリコン・ゲルマニウム層は堆積し
ない(図7(b)参照)。
【0038】なお、このような成長を行うにはガスソー
スMBE(Molecular Beam Epitaxy)法やCVD(Chem
ical Vapor Deposition)法を用いることができるが、選
択性の制御が良好なことからCVD法がより好適であ
る。また、温度範囲は、多結晶シリコンと単結晶シリコ
ンとの選択性や絶縁物と単結晶シリコンとの選択性が良
好に得られる500℃以上で、上限は結晶欠陥が生じ始
める700℃以下の範囲である。成長圧力の条件は、こ
の温度範囲内でベース引き出し電極のせりだし6aの底
面から多結晶シリコン・ゲルマニウム層が成長し始める
圧力である100Pa以下であればよい。
【0039】そして、高濃度に不純物をドーピングした
単結晶シリコン・ゲルマニウムからなる真性ベース層9
を形成する時には、低濃度コレクタ層8と真性ベース層
9の膜厚の合計を選択成長の臨界膜厚以上にし、単結晶
シリコン・ゲルマニウムの成長と共にベース引き出し電
極6のせりだし6aの底面から多結晶シリコン・ゲルマ
ニウムが堆積する事によって外部ベース10が形成さ
れ、真性ベース層9と外部ベース10の膜厚の合計がコ
レクタ・ベース分離絶縁膜5と低濃度コレクタ層8の膜
厚の差に等しくなった時点で、真性ベース層9とベース
引き出し電極6とが接続される(図7(c)参照)。
【0040】真性ベース層9とベース引き出し電極6が
外部ベース10によって接続された後、エミッタ・ベー
ス接合のトンネル電流を抑制するため単結晶シリコン
(または、単結晶シリコン・ゲルマニウム)からなる低
濃度キャップ層11を形成する(図8(a)参照)。こ
のとき、低濃度キャップ層と共に外部ベース10の側壁
に低濃度多結晶シリコン(または、低濃度多結晶シリコ
ン・ゲルマニウム)12が堆積するが、真性ベース層9
とベース引き出し電極6は外部ベース10を介して接続
しているため、ベース抵抗は増大しない。
【0041】外部ベース10および多結晶シリコン(ま
たは、多結晶シリコン・ゲルマニウム)12を覆うよう
に第2のエミッタ・ベース分離絶縁膜13を形成した
後、エミッタの拡散源およびエミッタ電極となる高濃度
n型多結晶シリコン14を堆積し、アニールを行うこと
によってn型不純物を低濃度キャップ層11に拡散し、
エミッタ領域15を形成する(図8(b)参照)。
【0042】その後、絶縁膜16を堆積し、エミッタ、
ベースおよびコレクタの各領域に開口部を形成して電極
18を形成すると、図1に示した断面構造が得られる。
【0043】本実施例により、ベース抵抗やエミッタ・
ベース界面およびコレクタ・ベース界面の容量を増加さ
せることなく、シリコンとシリコン・ゲルマニウムのバ
ンドギャップに起因したコレクタ・ベース界面に生じる
エネルギー障壁の影響を低減できる。加えて、ベース領
域におけるリーク電流を低減することができるため、遮
断周波数fTおよび最大周波数fmaxがそれぞれ10GH
z以上と言った高速のバイポーラトランジスタが可能と
なる。従って、このトランジスタを用いることにより、
回路の高速化・高性能化を図ることができる。
【0044】<実施例2>図10は、本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第2の実施例を示す断面構造図で
ある。本実施例の構造のバイポーラトランジスタの製造
方法は、以下の通りである。実施例1と同様に、シリコ
ン基板1上に高濃度n型埋込層2、低濃度n型コレクタ
層3、素子分離絶縁膜4、コレクタ・ベース分離絶縁膜
5、ベース引き出し電極6、エミッタ・ベース分離絶縁
膜7を形成する。次いで、エミッタ・ベース分離絶縁膜
7と、ベース引き出し電極6と、コレクタ・ベース分離
絶縁膜5とをエッチングして開口部を形成後、低濃度n
型コレクタ層8、p型真性ベース層9、p型外部ベース
層10、低濃度キャップ層11、低濃度多結晶シリコン
(または、多結晶シリコン・ゲルマニウム)12を形成
する。
【0045】その後、エミッタ・ベース分離絶縁膜13
で外部ベースを覆った後、高濃度n型多結晶シリコンか
らなるエミッタ電極14を堆積し、アニールを行うこと
によって低濃度キャップ層11内にエミッタ領域15を
形成する。
【0046】最後に、実施例1と同様に絶縁膜16を堆
積し、絶縁膜5,7,16のコレクタ部分に開口部を形
成して高濃度n型コレクタ引き出し層17を形成後、絶
縁膜5,7,16のエミッタおよびベース部分にも開口
部を形成し、電極18を形成する。
【0047】このときのバイポーラトランジスタのゲル
マニウム組成比および不純物濃度プロファイルは実施例
1の図5に示したプロファイルと同様であり、同じ効果
が得られる。
【0048】図1に示した実施例1との相違は、コレク
タ・ベース分離絶縁膜5の膜厚が低濃度n型コレクタ層
8の膜厚と同程度であり、エッチングによりコレクタ・
ベース分離絶縁膜5の開口部を形成する際のエッチ量が
低減できることである。それに伴い、ベース引き出し電
極のせりだし6aが不要となり、コレクタ・ベース間容
量を低減できるうえ、開口部のサイズのばらつきを抑え
ることができる。これにより、このトランジスタを用い
た回路の動作特性が向上し、特性のばらつきが抑えられ
る。また、コレクタ・ベース分離絶縁膜5のエッチング
量が少ないことから、真性ベース層9を形成後にウェハ
上部から外部ベース10の形状や真性ベースと外部ベー
スの接続を検査することが可能となる。
【0049】図11および図12に、本実施例のバイポ
ーラトランジスタの要部である活性領域の製造方法のフ
ロー図を示す。まず、単結晶シリコンからなる低濃度n
型コレクタ3上にコレクタ・ベース分離絶縁膜5と、多
結晶シリコン(または、多結晶シリコン・ゲルマニウ
ム)からなるベース引き出し電極6と、エミッタ・ベー
ス分離絶縁膜7とを形成し、エッチングにより開口部を
形成する(図11(a)参照)。
【0050】次に、ベース・コレクタ界面にエネルギー
障壁ができないよう、真性ベース層9と低濃度コレクタ
領域3の間に単結晶シリコン・ゲルマニウムからなる第
2の低濃度コレクタ層8をエピタキシャル成長によって
形成する。このとき、実施例1と同様にベース引き出し
電極6の側壁に多結晶シリコン・ゲルマニウムが堆積し
ない条件で成長を行う(図11(b)参照)。
【0051】その後、高濃度に不純物をドーピングした
単結晶シリコン・ゲルマニウムからなる真性ベース層9
を形成するのと同時に、ベース引き出し電極6の側壁に
多結晶シリコン・ゲルマニウムが堆積する事によって真
性ベース層9とベース引き出し電極6とが接続される
(図11(c)参照)。
【0052】次いで、真性ベース層9とベース引き出し
電極6が外部ベース10によって接続された後、エミッ
タ・ベース接合のトンネル電流を抑制するため単結晶シ
リコン(または、単結晶シリコン・ゲルマニウム)から
なる低濃度キャップ層11を形成する(図12(a)参
照)。このとき、低濃度キャップ層11と共に外部ベー
ス10上に低濃度多結晶シリコン(または、低濃度多結
晶シリコン・ゲルマニウム)12が堆積するが、真性ベ
ース層9とベース引き出し電極6は外部ベース10を介
して接続しているため、ベース抵抗は増大しない。
【0053】更に、外部ベース10および多結晶シリコ
ン(または、多結晶シリコン・ゲルマニウム)12を覆
うように第2のエミッタ・ベース分離絶縁膜13を形成
した後、エミッタの拡散源およびエミッタ電極となる高
濃度n型多結晶シリコン14を堆積し、アニールを行う
ことによってn型キャリアを低濃度キャップ層11に拡
散し、エミッタ領域15を形成する(図12(b))。
その後、絶縁膜16を堆積し、絶縁膜5,7,16のコ
レクタ部分に開口部を形成し、高濃度n型コレクタ引き
出し層17を形成後、絶縁膜5,7,16のエミッタお
よびベース部分に開口部を形成し、エミッタ、ベースお
よびコレクタの各開口部に電極18を形成すると、図1
0に示した断面構造が得られる。
【0054】<実施例3>図13は、本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第3の実施例を示す断面構造図で
ある。本実施例の構造のバイポーラトランジスタの製造
方法は、以下の通りである。
【0055】実施例1と同様の方法によりエミッタ開口
部、低濃度n型コレクタ層8、p型真性ベース層9およ
びp型外部ベース層10を形成する。この外部ベース層
10を覆うように第2のエミッタ・ベース分離絶縁膜1
3を形成した後、エピタキシャル成長によってエミッタ
層19を形成する。
【0056】次に、エミッタ電極となる高濃度n型多結
晶シリコン14と絶縁膜16を堆積後、絶縁膜5,7,
16のコレクタ部分に開口部を形成し、高濃度n型コレ
クタ引き出し層17を形成する。その後、絶縁膜5,
7,16のエミッタおよびベース部分に開口部を形成
し、エミッタ、ベースおよびコレクタの各開口部に電極
18を形成すると、図13に示した断面構造が得られ
る。
【0057】本実施例では、エミッタ層19中の不純物
濃度をエミッタ・ベース界面で小さくすることにより、
ベース領域でのリーク電流を低減することができ、実施
例1と同様な効果が得られる。また、エミッタ層19を
エピタキシャル成長を用いて形成するため、エミッタ層
19中の不純物濃度、膜厚の制御性がよくなり、トラン
ジスタの性能ばらつきを低減することができる。
【0058】さらに、エミッタ・ベース界面の面積を低
減することができるため、エミッタ・ベース間容量を低
減することができ、このトランジスタを用いた回路の特
性を向上させることができる。
【0059】<実施例4>図14は、本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第4の実施例を示す断面構造図で
ある。実施例2と同様にコレクタ・ベース分離絶縁膜5
の膜厚が低濃度n型コレクタ層8の膜厚と同程度であ
り、エッチングによりコレクタ・ベース分離絶縁膜5の
開口部を形成する際のエッチ量を低減する。そして、実
施例2と同様の方法によりエミッタ開口部、低濃度n型
コレクタ層8、p型真性ベース層9およびp型外部ベー
ス層10を形成する。その後、実施例3と同様にエピタ
キシャル成長によってエミッタ層19を形成することに
より、エミッタ層19中の不純物濃度、膜厚の制御性が
よくなり、トランジスタの性能ばらつきを低減すること
ができる。従って、実施例3と同様に、本実施例のトラ
ンジスタを用いた回路の特性を向上させることができ
る。
【0060】<実施例5>図15は、本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第5の実施例を示す図であり、同
図(a)はトランジスタのゲルマニウム組成比、同図
(b)は不純物濃度プロファイルをそれぞれ示す特性線
図である。トランジスタの構造は、図1、図10、図1
3及び図14に示したものが全て適用可能である。本実
施例では断面構造図は省略するが、以下の説明における
参照符号については、例えば図1の断面構造図を参照す
ればよい。尚、後述する実施例6〜8においても同様で
ある。
【0061】図15(a)に示すように、本実施例のト
ランジスタの真性ベース層9におけるゲルマニウム組成
比は、コレクタ側からエミッタ側に向かうに従って小さ
くしてある。このときのエネルギーバンド構造を、図1
6に示す。図16から分かるように、ベース層におい
て、ゲルマニウム組成比に対応してエネルギーバンドに
傾斜をつけることができる。これにより、エミッタから
注入されたキャリアは傾斜型エネルギーバンドに起因す
る電界によってベース層中で加速されるため、トランジ
スタのより一層の高速動作が可能となる。その結果、こ
のトランジスタを用いることによって、実施例1、実施
例2、実施例3および実施例4で述べた効果に加えて、
さらに回路の特性を向上させることができる。尚、図1
5(b)の不純物濃度プロファイルに示したように、本
実施例のエミッタ・ベース接合jEB界面における不純物
濃度も、図3(b)に示した従来例よりも低くなってい
る。従って、エミッタ・ベース接合におけるトンネル電
流を低減することができる。
【0062】<実施例6>図17は、本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第6の実施例を示す図であり、同
図(a)はトランジスタのゲルマニウム組成比、同図
(b)は不純物濃度プロファイルをそれぞれ示す特性線
図である。トランジスタの構造は、図1、図10、図1
3および図14に示したものが全て適用可能である。従
って、本実施例でも実施例5と同様に断面構造図は省略
する。
【0063】図17(a)に示すように、本実施例のト
ランジスタは真性ベース層9だけでなく、低濃度n型コ
レクタ層8を含めてゲルマニウム組成比のプロファイル
をコレクタ側からエミッタ側に向かうに従って小さくし
ている。このときのエネルギーバンド構造を、図18に
示す。図18から分かるように、ベース層中のエネルギ
ーバンドの傾斜に加え、コレクタ・ベース間の空乏層に
おいてもエネルギーバンドに傾斜をつけることができ
る。これにより、エミッタから注入されたキャリアはベ
ース層中や、コレクタ・ベース界面の空乏層に加え、低
濃度n型コレクタ層8中においても加速されるため、ト
ランジスタのより一層の高速動作が可能となる。その結
果、このトランジスタを用いることによって、実施例5
の効果に加えて、さらに回路の特性を向上させることが
できる。
【0064】<実施例7>図19は、本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第7の実施例を示す図であり、同
図(a)はトランジスタのゲルマニウム組成比、同図
(b)は不純物濃度プロファイルをそれぞれ示す特性線
図である。トランジスタの構造は、図1、図10、図1
3および図14に示したものが全て適用可能であり、実
施例5と同様に断面構造図は省略する。
【0065】本実施例のバイポーラトランジスタは、真
性ベース層9だけでなく、低濃度n型コレクタ層8を含
めてゲルマニウム組成比のプロファイルをコレクタ側か
らエミッタ側に向かうに従って小さくしている点は、実
施例6のトランジスタと同様である。しかし、本実施例
のバイポーラトランジスタでは、真性ベース層9中と低
濃度n型コレクタ層8中でプロファイルの傾きが異な
る。すなわち、コレクタ側のゲルマニウム組成比を、低
濃度n型コレクタ層8と真性ベース層9に歪に起因する
欠陥が入らない最大量以下としている点で、実施例6の
トランジスタと異なる。
【0066】ここで、本実施例のトランジスタのエネル
ギーバンド構造を図20に示す。ベース層中のエネルギ
ーバンドの傾斜に加え、コレクタ・ベース間の空乏層に
おいてもエネルギーバンドに傾斜をつけることができる
うえ、結晶欠陥によるリーク電流を低減できる。その結
果、このトランジスタを用いることによって、実施例6
の効果に加えて、さらに回路の特性を向上させることが
できる。
【0067】<実施例8>図21は、本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第8の実施例を示す図であり、同
図(a)はトランジスタのゲルマニウム組成比、同図
(b)は不純物濃度プロファイルをそれぞれ示す特性線
図である。トランジスタの構造は、図1、図10、図1
3および図14に示したものが全て適用可能である。従
って、本実施例でも実施例5と同様に、断面構造図は省
略する。
【0068】本実施例のバイポーラトランジスタの真性
ベース層9中ではコレクタ側からエミッタ側にかけてゲ
ルマニウムの組成比を小さくし、低濃度n型コレクタ層
8中では、逆にゲルマニウム組成比をコレクタ側に向か
って小さくする。このときのエネルギーバンド構造を図
22に示す。図22に示したように、本実施例では、第
1の低濃度n型コレクタ層3および第2の低濃度n型コ
レクタ層8の界面にエネルギー障壁は存在しない。この
ため、真性ベース層9中のエネルギーバンドの傾斜によ
り加速されたキャリアは、エネルギー障壁の影響を全く
受けずにコレクタに到達する。その結果、トランジスタ
のより一層の高速動作が可能となる。このトランジスタ
を用いることによって、実施例1、実施例2、実施例
3、実施例4の効果に加えて、さらに回路の高速性を向
上させることができる。
【0069】<実施例9>図23は本発明に係るバイポ
ーラトランジスタの第9の実施例を示す図であり、光伝
送システムに用いられる前置増幅回路の回路図である。
周知のとおり、光伝送システムは数十Gb/sの高速伝
送が必要であり、その前置増幅回路は特に高速動作が要
求される。従って、この増幅回路を構成するトランジス
タとして本発明によるトランジスタを採用することによ
り、増幅回路全体での性能を著しく向上することができ
る。
【0070】図23において、参照符号300は単一の
半導体基板上に形成された前置増幅回路を構成する半導
体集積回路を示す。この半導体集積回路300の入力端
子INにはフォトダイオードPDが外付けされ、電源端
子301と接地端子302間にはデカップリング容量3
03が外付けされている。フォトダイオードPDは光伝
送ケーブルを通して送信されてくる光信号を受ける受光
素子であり、デカップリング容量303は電源ラインと
接地ラインとの間の交流成分をショートするための容量
である。
【0071】バイポーラトランジスタQ1及びQ2は、
増幅回路を構成するバイポーラトランジスタであり、実
施例1〜8で説明した構造を有する本発明に係るバイポ
ーラトランジスタのいずれでも好適に用いることができ
る。ダイオードD1はレベルシフト用ダイオードであ
り、本発明に係るバイポーラトランジスタのベース・コ
レクタ間を短絡して形成してもよい。また、必要に応じ
て複数個のダイオードを直列接続して適用することも可
能である。なお、参照符号R1、R2、R3は抵抗、O
UTは出力端子である。また、必要に応じて出力端子O
UTとトランジスタQ2のエミッタとの間に出力用バッ
ファ回路が挿入される。
【0072】本実施例の光伝送システム用前置増幅回路
を構成する半導体集積回路300は、光伝送ケーブルを
介して伝送されてきた光信号がフォトダイオードPDに
より変換された電気信号を入力端子INの入力として、
この入力された電気信号を増幅用トランジスタQ1及び
Q2により増幅して出力端子OUTから出力するように
動作する。実施例1〜8で説明した本発明に係るいずれ
かのバイポーラトランジスタを用いることにより、本実
施例の前置増幅回路は40GHz以上の帯域特性を実現
することができる。
【0073】尚、40Gb/s光伝送システム用前置増
幅回路の性能としては、周波数特性における利得の−3
dB落ちの帯域が、40Gb/sでなければならない。
このためには、バイポーラトランジスタの性能として、
遮断周波数fT≧100GHz、ベース抵抗rbb'≦10
0Ω、コレクタ接合容量CTC≦2fFが要求される。こ
のような性能を満足するには、例えば、図1の構造のバ
イポーラトランジスタでいえば、エミッタ幅WEを0.
2μm、エミッタ長LEを2μm、ベース中のキャリア
濃度NBを1×1019cm-3、ベース幅WBを30nm、
エミッタ拡散源用の高濃度n型多結晶シリコン14のド
ーピング量を2×1020cm-3とし、エミッタアニール
の条件を900℃、30秒程度の条件とすればよい。
【0074】ここで、フォトダイオードPD及び前置増
幅回路が実装基板に集積された光伝送システムのフロン
トエンドモジュールの断面図を、図24に示す。図24
において、参照符号401は光ファイバー、402はレ
ンズ、403はフォトダイオード、404は前置増幅器
が形成された半導体集積回路を示す。
【0075】フォトダイオード403及び前置増幅器I
C404が基板407に実装されている。フォトダイオ
ード403及び前置増幅器IC404は、ダイオード及
び増幅器等を接続する配線405を介して出力端子40
6に接続される。また、基板407は金属ケースなどの
気密封止パッケージ408内に収納されている。図示し
ていないが、基板407上には図23に示すコンデンサ
303も実装されている。このように、フロントエンド
を構成するフォトダイオード及び前置増幅器を同一のモ
ジュールに構成することにより、信号経路を短くするこ
とができ、ノイズの乗りにくく寄生のL成分(インダク
タ成分)やC成分(容量成分)も小さく抑えることがで
きる。
【0076】図24に示したフロントモジュールにおい
て、光ファイバー401から入力した光信号はレンズ4
02により集光され、フォトダイオ−ド403で電気信
号に変換される。この電気信号は、基板407上の配線
405を通して前置増幅器IC404で増幅され、出力
端子406から出力される。
【0077】図25及び図26には、図23及び図24
に示した前置増幅回路及びフロントエンドモジュールを
利用した光伝送システムのシステム構成図を示す。図2
5は、光伝送システムの送信モジュール500を示して
いる。伝送すべき電気信号501はマルチプレクサMU
Xに入力され、例えば4:1などに多重化され、その出
力信号がドライバ502に伝達される。半導体レーザー
LDは、常時一定の強度の光を出力している。この半導
体レーザーLDの出力光は、ドライバ502の出力に応
じて光を吸収あるいは非吸収する外部変調器503を介
して光ファイバー504に伝送される。図25に示した
送信モジュールは、いわゆる外部変調型とよばれるもの
である。これに変えて、半導体レーザーLDの発光を直
接制御する直接変調型を採用することも可能であるが、
一般的に外部変調型での送信のほうがチャープによるス
ペクトル発振の広がりがなく、高速、長距離の伝送に適
する。
【0078】図26は、光伝送システムの光受信型モジ
ュール510を示している。図26において、参照符号
520はフロントエンドモジュール部を示し、このフロ
ントエンドモジュール部520は、光ファイバ544を
介して伝送されて来る光信号を受光して電気信号に変換
出力する受光器521と、受光器出力を増幅するプリア
ンプ522とから構成される。プリアンプ522により
増幅された電気信号は、メインアンプ部530に入力さ
れ増幅される。メインアンプ部530は、光伝送の距離
や製造偏差によるバラツキを避け、出力を一定に保つた
め、メインアンプ532の出力が自動利得調整器(AG
C)531に帰還されるように構成されている。なお、
メインアンプ部530は利得を調整する構成の他、出力
振幅を制限するリミットアンプを採用することもでき
る。また、参照符号580は受光器521用の電源であ
る。
【0079】識別器540は、所定のクロックに同期し
て1ビットのアナログ−ディジタル変換を行うように構
成され、メインアンプ部530の出力をディジタル化す
る。このディジタル信号は、分離器DMUXにより例え
ば1:4に分離されて後段のディジタル信号処理回路5
60に入力され、所定の処理が行われる。
【0080】クロック抽出部550は、識別器540及
び分離器DMUXの動作タイミングを制御するためのク
ロックを、変換した電気信号から形成するためのもので
ある。クロック抽出部550では、メインアンプ部53
0の出力を全波整流器551により整流し、帯域の狭い
フィルタ552によりフィルタリングしてクロック信号
となる信号を抽出する。フィルタ552の出力は、位相
器553に入力される。この位相器553は、フィルタ
出力とアナログ信号の位相をあわせるための位相器であ
り、予め定められた遅延量に基づきフィルタ出力を遅延
させる。位相器553の出力は、リミットアンプ554
を介して識別器540とDMUX570へ入力される。
【0081】ここで述べた光通信システムにおいては、
その各所に先の実施例1〜8に述べた構成の本発明に係
るバイポーラトランジスタを用いて回路を構成すること
ができる。また、同様にメインアンプ532を構成する
回路も、図23に示した回路により構成することが可能
である。
【0082】前記実施例に従って製造した本発明に係る
バイポーラトランジスタは、遮断周波数fT、及び最大
遮断周波数fmaxが100GHzと高速動作が可能なた
め、1秒当たり40Gビットと大容量の信号を高速で送
受信することができる。また、従来このような高速動作
が必要な回路については、シリコンバイポーラトランジ
スタに比べて動作速度が速いGaAsトランジスタを用
いる必要があった。しかし、このような回路に対して、
本発明に係る安価なシリコンバイポーラトランジスタを
用いることができるため、光伝送システム全体のコスト
を低減することが可能となる。
【0083】<実施例10>図27は本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第10の実施例を示す図であり、
本発明に係るバイポーラトランジスタを適用する移動体
無線携帯機のブロック構成図である。本実施例は、前記
実施例1〜8で説明した本発明に係るバイポーラトラン
ジスタを、低雑音増幅器603、シンセサイザー60
6、PLL(Phase Locked Loop:フェーズ・ロックド・
ループ)611等の移動体無線携帯機の各ブロックを構
成する回路に適用した例である。
【0084】図27に示した本実施例の移動体無線携帯
機は、次のように動作する。アンテナ601からの入力
信号は低雑音増幅器603で増幅される。シンセサイザ
606で合成した周波数により発振器605で発振さ
せ、低雑音増幅器603からの信号を、発振器605で
発振した信号を用いて、ダウンミキサ604でより低い
周波数へダウンコンバージョンする。
【0085】さらに、PLL611で生成した周波数に
より発振器610で発振させ、ダウンミキサ604から
の信号を、発振器610から発振した信号を用いて、復
調器609で復調する。復調された信号は、より低周波
を扱うベースバンドユニット613において信号処理が
行なわれる。
【0086】また、ベースバンドユニット613から発
せられた信号は、変調器612においてPLL611か
らの信号を用いて変調される。変調された信号は、さら
に、アップミキサ608において、シンセサイザ606
で合成した信号に基づき発振器605で発振した信号を
用いて高周波へアップコンバートされる。この高周波信
号は、電力増幅器607により増幅されてアンテナ60
1より送信される。
【0087】ここで、スイッチ602は信号の送信・受
信を切り換えるスイッチであり、ベースバンドユニット
613から図示しない制御信号を受けて、その送信・受
信が制御される。さらに、ベースバンドユニット613
には図示しないスピーカ、マイク等が接続され音声信号
の入出力が可能となっている。
【0088】本実施例の移動体無線携帯機を構成する図
27に示した各ブロック、特に低雑音増幅器603、シ
ンセサイザ606およびPLL611のブロックに、前
記実施例1〜8で説明した本発明に係るいずれかのバイ
ポーラトランジスタを適用して、それぞれの回路を構成
することができる。本発明によるトランジスタは、ベー
ス抵抗およびベース・コレクタ間容量の低減が可能であ
るため、低雑音増幅器603、シンセサイザ606およ
びPLL611において、低雑音化と低消費電力化が図
れる。これにより、システム全体として低雑音かつ長時
間使用可能な移動体無線携帯機を実現することができ
る。
【0089】<実施例11>図28は本発明に係るバイ
ポーラトランジスタの第11の実施例を示す図であり、
本発明に係るバイポーラトランジスタを適用する移動体
無線携帯機のPLLのプリスケーラ用Dフリップフロッ
プの回路図である。本実施例は、前記実施例1〜8で説
明した本発明に係るバイポーラトランジスタを図28に
示した回路上のトランジスタ701から712に用いた
例である。
【0090】このDフリップフロップ回路の入力信号と
クロック信号及び出力信号は、高電位と低電位の2状態
のみを有する。入力信号と反転入力信号をそれぞれ端子
719と端子720に、また、クロック信号と反転クロ
ック信号をそれぞれ端子721と端子722に入力し、
端子723と端子724より出力信号と反転出力信号を
得る。
【0091】電流源717718を流れる電流経路
は、クロック信号によりそれぞれトランジスタ709か
710、711か712のいずれかに切り替わる。さら
に、トランジスタ701から706のオンオフは入力信
号とクロック信号及び抵抗713と714を流れる電流
によって生じる抵抗下端の電位により決定される。本回
路においては出力信号は、クロック信号が低電位から高
電位に変化した場合に入力値を出力し、それ以外の場
合、前入力値を保持する。
【0092】前記実施例1〜8で説明した本発明に係る
いずれかのバイポーラトランジスタを適用して、それぞ
れの回路を構成することができる。本発明によるトラン
ジスタは、ベース抵抗およびベース・コレクタ間容量の
低減が可能であるため、移動体無線携帯機のPLLの低
消費電力化が図れる。
【0093】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
レクタ・ベース界面にエネルギー障壁ができないため
に、エミッタから注入されたキャリアの走行時間が短縮
され、トランジスタの高速動作が可能となる。また、真
性ベースとベース引き出し電極がドーピングされた外部
ベースによって接続されてベース抵抗が低減できるた
め、バイポーラトランジスタを用いた回路の高速動作が
可能となる。更に、エミッタ・ベース・コレクタを自己
整合的に形成するため、エミッタ・ベースおよびコレク
タ・ベース間容量が低減でき、バイポーラトランジスタ
を用いた回路の高速動作が可能となる。
【0095】すなわち、本発明に係るバイポーラトラン
ジスタおよびその製造方法によれば、エミッタ・ベース
間容量の低減、ベース・コレクタ間容量の低減、さらに
はベース抵抗の低減が可能となり、高速かつ高周波で動
作可能なバイポーラトランジスタを構成することが可能
となる。従って、特に高速動作が必要とされる回路やシ
ステムに本発明によるバイポーラトランジスタを用いる
ことで、回路及びシステム全体での性能の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイポーラトランジスタの第1の
実施例を示す断面図である。
【図2】真性ベースに単結晶シリコン・ゲルマニウムを
用いた従来のバイポーラトランジスタを示す断面図であ
る。
【図3】図2に示したバイポーラトランジスタのゲルマ
ニウム組成比および不純物濃度プロファイルを示す特性
線図である。
【図4】図3に示したプロファイルを有する従来例のバ
イポーラトランジスタのエネルギーバンド構造を模式的
に示した図である。
【図5】図1に示した本発明に係るバイポーラトランジ
スタのゲルマニウム組成比および不純物濃度プロファイ
ルを示す特性線図である。
【図6】図5に示したプロファイルを有する本発明に係
るバイポーラトランジスタのエネルギーバンド構造を模
式的に示した図である。
【図7】図1に示した本発明に係るバイポーラトランジ
スタの活性領域の製造方法を工程順に示す部分拡大断面
図である。
【図8】図7の次の工程以降を順に示す部分拡大断面図
である。
【図9】多結晶シリコン上に対して単結晶シリコン上に
選択的に成長できる単結晶シリコン・ゲルマニウムの最
大膜厚とゲルマニウム組成比との関係を示す特性線図で
ある。
【図10】本発明に係るバイポーラトランジスタの第2
の実施例を示す断面図である。
【図11】図10示した本発明に係るバイポーラトラン
ジスタの活性領域の製造方法を工程順に示す部分拡大断
面図である。
【図12】図11の次の工程以降を順に示す部分拡大断
面図である。
【図13】本発明に係るバイポーラトランジスタの第3
の実施例を示す断面図である。
【図14】本発明に係るバイポーラトランジスタの第4
の実施例を示す断面図である。
【図15】本発明に係るバイポーラトランジスタの第5
の実施例を示すゲルマニウム組成比と不純物濃度プロフ
ァイルを示す特性線図である。
【図16】図15に示したプロファイルを有する本発明
に係るバイポーラトランジスタのエネルギーバンド構造
を模式的に示した図である。
【図17】本発明に係るバイポーラトランジスタの第6
の実施例を示すゲルマニウム組成比と不純物濃度プロフ
ァイルを示す特性線図である。
【図18】図17に示したプロファイルを有する本発明
に係るバイポーラトランジスタのエネルギーバンド構造
を模式的に示した図である。
【図19】本発明に係るバイポーラトランジスタの第7
の実施例を示すゲルマニウム組成比と不純物濃度プロフ
ァイルを示す特性線図である。
【図20】図19に示したプロファイルを有する本発明
に係るバイポーラトランジスタのエネルギーバンド構造
を模式的に示した図である。
【図21】本発明に係るバイポーラトランジスタの第8
の実施例を示すゲルマニウム組成比と不純物濃度プロフ
ァイルを示す特性線図である。
【図22】図21に示したプロファイルを有する本発明
に係るバイポーラトランジスタのエネルギーバンド構造
を模式的に示した図である。
【図23】本発明に係るバイポーラトランジスタの第9
の実施例を示す図であり、光伝送システムに用いられる
前置増幅回路の回路図である。
【図24】図23に示した前置増幅回路を実装基板に集
積した光伝送システムのフロントエンドモジュールの断
面図である。
【図25】図23及び図24に示した回路及びモジュー
ルを利用した光伝送システムの送信側モジュールのブロ
ック図である。
【図26】図23及び図24に示した回路及びモジュー
ルを利用した光伝送システムの光受信型モジュールのブ
ロック構成図である。
【図27】本発明に係るバイポーラトランジスタの第1
0の実施例を示す図であり、本発明に係るバイポーラト
ランジスタを適用する移動体無線携帯機のブロック構成
図である。
【図28】本発明に係るバイポーラトランジスタの第1
1の実施例を示す図であり、本発明に係るバイポーラト
ランジスタを適用する移動体無線携帯機のPLLのプリ
スケーラ用Dフリップフロップの回路図である。
【符号の説明】
1,21…シリコン基板、2,22…高濃度n型埋込
層、3,23…低濃度n型コレクタ層(単結晶シリコ
ン)、4,24…素子分離絶縁膜、5,25…コレクタ
・ベース分離絶縁膜、6,26…ベース引き出し電極
(多結晶シリコンもしくは多結晶シリコン・ゲルマニウ
ム)、7,7a,13,16,27,27a,30,3
3…エミッタ・ベース分離絶縁膜、8…低濃度n型コレ
クタ層(単結晶シリコン・ゲルマニウム)、9,28…
p型真性ベース層(単結晶シリコン・ゲルマニウム)、
10,29…p型外部ベース層(多結晶シリコン・ゲル
マニウム)、11…低濃度キャップ層(単結晶シリコン
もしくは単結晶シリコン・ゲルマニウム)、12…低濃
度多結晶シリコン(もしくは低濃度多結晶シリコン・ゲ
ルマニウム)、14,31…エミッタ電極(高濃度n型
多結晶シリコン)、15,32…エミッタ領域、16…
絶縁膜、17,34…高濃度n型コレクタ引き出し層、
18,35…電極、19…エミッタ層(単結晶シリコン
もしくは単結晶シリコン・ゲルマニウム)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷲尾 勝由 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平7−86293(JP,A) 特開 平5−299429(JP,A) 特開 平5−315342(JP,A) 特開 平6−333933(JP,A) 特開 平5−182980(JP,A) 特開 平5−136160(JP,A) 特開 平5−211158(JP,A) 特開 平8−83805(JP,A) 特開 平7−147287(JP,A) 特開 平6−326343(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/331 H01L 29/165 H01L 29/737 H01L 31/10 H03F 3/08

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型単結晶シリコン層と、該第1導
    電型単結晶シリコン層表面上に設けられた開口部を有す
    る第1の絶縁膜と前記第1導電型と反対導電型の第2導
    電型多結晶層と第2の絶縁膜とからなる多層膜と、 前記開口部全体に設けられた第1導電型単結晶シリコン
    ・ゲルマニウム層と、 該第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に設け
    られた第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層と、 該第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層と前記第
    2導電型多結晶層との双方に接して設けられた第2導電
    型多結晶シリコン・ゲルマニウム層と、 前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に設
    けられ、かつ第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム
    層よりも不純物濃度の低い第2の第2導電型単結晶層
    と、 を少なくとも有することを特徴とするバイポーラトラン
    ジスタ。
  2. 【請求項2】前記第2導電型多結晶層は、多結晶シリコ
    ン層または多結晶シリコン・ゲルマニウム層である請求
    項1記載のバイポーラトランジスタ。
  3. 【請求項3】前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
    ウム層の厚さが少なくとも5nmである請求項1または
    請求項2に記載のバイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】前記第2の第2導電型単結晶層は、単結晶
    シリコン層または単結晶シリコン・ゲルマニウム層であ
    る請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバイポーラト
    ランジスタ。
  5. 【請求項5】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
    ウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型単
    結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少して成る
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のバイポーラトラ
    ンジスタ。
  6. 【請求項6】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
    ウム層および前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
    ウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型単
    結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少して成る
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のバイポーラトラ
    ンジスタ。
  7. 【請求項7】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
    ウム層および前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
    ウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型単
    結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少し、その
    傾きが前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層
    中と前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層中
    とで異なる請求項1乃至4のいずれか1項に記載のバイ
    ポーラトランジスタ。
  8. 【請求項8】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニ
    ウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型単
    結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少し、前記
    第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層中のゲルマ
    ニウムの組成比が表面から前記第1導電型単結晶シリコ
    ン層側に向かうに従い減少して成る請求項1乃至4のい
    ずれか1項に記載のバイポーラトランジスタ。
  9. 【請求項9】光信号を受け電気信号を出力する受光素子
    と、該受光素子からの電気信号を受ける第1の増幅回路
    と、該第1の増幅回路の出力を受ける第2の増幅回路
    と、所定のクロック信号に同期して前記第2の増幅回路
    の出力をディジタル信号に変換する識別器とを有する光
    受信システムであって、 前記第1の増幅回路は、前記受光素子にそのベースが接
    続された第1のバイポーラトランジスタと、該第1のバ
    イポーラトランジスタのコレクタにベースが接続される
    と共に ミッタが前記第2の増幅回路の出力に接続され
    た第2のバイポーラトランジスタとを有し、前記第1又
    は第2のバイポーラトランジスタの少なくとも一つは、 第1導電型単結晶シリコン層と、 該第1導電型単結晶シリコン層表面上に設けられた開口
    部を有する第1の絶縁膜と前記第1導電型と反対導電型
    の第2導電型多結晶層と第2の絶縁膜とからなる多層膜
    と、 前記開口部全体に設けられた第1導電型単結晶シリコン
    ・ゲルマニウム層と、 該第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に設け
    られた第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層と、 該第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層と前記第
    2導電型多結晶層との双方に接して設けられた第2導電
    型多結晶シリコン・ゲルマニウム層と、 前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に設
    けられ、かつ第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム
    層よりも不純物濃度の低い第2の第2導電型単結晶層
    と、 を少なくとも有することを特徴とする光受信システム。
  10. 【請求項10】前記第1及び第2のバイポーラトランジ
    スタが単一の半導体チップ上に形成されると共に、該半
    導体チップと前記受光素子とが単一の基板上に実装され
    て成る請求項9に記載の光受信システム。
  11. 【請求項11】光信号を受け電気信号を出力する受光素
    子と、 該受光素子からの電気信号を受けるために前記受光素子
    に接続されたベースを有する第1のバイポーラトランジ
    スタと、該第1のバイポーラトランジスタのコレクタに
    接続されたベースを有し、かつ、その出力を与えるコレ
    クタ・エミッタ経路を有する第2のバイポーラトランジ
    スタとを具備して成る増幅回路とを具備して成る光受信
    システムであって、 前記第1又は第2のバイポーラトランジスタの少なくと
    も一つは、 第1導電型単結晶シリコン層と、 該第1導電型単結晶シリコン層表面上に設けられた開口
    部を有する第1の絶縁膜と前記第1導電型と反対導電型
    の第2導電型多結晶層と第2の絶縁膜とからなる多層膜
    と、 前記開口部全体に設けられた第1導電型単結晶シリコン
    ・ゲルマニウム層と、 該第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に設け
    られた第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層と、 該第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層と前記第
    2導電型多結晶層との双方に接して設けられた第2導電
    型多結晶シリコン・ゲルマニウム層と、 前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層上に設
    けられ、かつ第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム
    層よりも不純物濃度の低い第2の第2導電型単結晶と、 を少なくとも有することを特徴とする光受信システム。
  12. 【請求項12】前記第2導電型多結晶層は、多結晶シリ
    コン層または多結晶シリコン・ゲルマニウム層である請
    求項11に記載の光受信システム。
  13. 【請求項13】前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマ
    ニウム層の厚さが少なくとも5nmである請求項11ま
    たは請求項12に記載の光受信システム。
  14. 【請求項14】前記第2の第2導電型単結晶層は、単結
    晶シリコン層または単結晶シリコン・ゲルマニウム層で
    ある請求項11乃至13のいずれか1項に記載の光受信
    システム。
  15. 【請求項15】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマ
    ニウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型
    単結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少して成
    る請求項11乃至14のいずれか1項に記載の光受信シ
    ステム。
  16. 【請求項16】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマ
    ニウム層および前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマ
    ニウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型
    単結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少して成
    る請求項11乃至14のいずれか1項に記載の光受信シ
    ステム。
  17. 【請求項17】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマ
    ニウム層および前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマ
    ニウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型
    単結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少し、そ
    の傾きが前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム
    層中と前記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層
    中とで異なる請求項11乃至14のいずれか1項に記載
    の光受信システム。
  18. 【請求項18】前記第2導電型単結晶シリコン・ゲルマ
    ニウム層中のゲルマニウムの組成比が、前記第1導電型
    単結晶シリコン層側から表面に向かうに従い減少し、前
    記第1導電型単結晶シリコン・ゲルマニウム層中のゲル
    マニウムの組成比が表面から前記第1導電型単結晶シリ
    コン層側に向かうに従い減少して成る請求項11乃至1
    4のいずれか1項に記載の光受信システム。
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