JP3534132B2 - プラスチゾル組成物 - Google Patents
プラスチゾル組成物Info
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Description
関する。さらに詳しくは、本発明は、光沢のない、すな
わち艶消し表面を有する成形品を与える塩化ビニル系樹
脂プラスチゾル組成物に関する。
剤に混合、分散したものであり、常温又は低温で冷成形
して所望の形状を与えたのち、高温で溶融ゲル化して製
品とする。プラスチゾルの中でも、塩化ビニル系樹脂プ
ラスチゾルは、巾広い用途で利用されている。特に、床
材又は壁紙などは基体上に樹脂組成物を一定の厚さに高
速で塗布し、続いて加熱成形するものであり、このよう
な高速塗布加工は生産性の高さや意匠性の広さから需要
が増大している。従来から床材の表面層や塩化ビニル被
覆鋼板に対し、光沢のない艶消しの仕上がりやサラッと
した乾いた感触が求められてきた。艶消し表面を実現す
るための方法としては、これまでさまざまな提案がなさ
れている。例えば、「ラバーダイジェスト」1966年
6月号の「塩化ビニルペースト加工技術ノート」には、
粗粒ブレンドのプラスチゾルが提示されている。これ
は、平均粒径20〜70μmの、通常プラスチゾルの粘
度低下又はコスト低減のために樹脂粒子の一部を置換し
て用いられる、懸濁重合による製品としては微細な粒径
を有するブレンド用樹脂粉末をプラスチゾル用樹脂に配
合して塗膜表面を粗くする方法である。この方法による
と、減粘効果から可塑剤の量を減少することができるの
で、艶消しであって、乾いた感触の表面が得られるが、
表面に突起が目立ち、外観が不良となるという欠点が避
けられない。また、特公昭63−58858号公報に
は、プラスチゾル用樹脂として溶剤に不溶性のゲル分を
多く含有する樹脂を用いる方法が提案されているが、こ
の方法では、成形品のゲル化が不十分になりやすく、成
形品の機械的強度が小さいという欠点があった。
事情のもとで、艶消し状で乾いた感触の成形膜表面を与
えることができ、十分な機械的強度を有する成形品を与
える塩化ビニル系樹脂プラスチゾル組成物を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
ましい性質を有するプラスチゾル組成物を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、架橋重合体を多く含有するプラス
チゾル用樹脂粒子と架橋重合体を含まない微細粒子を併
用することによりその目的が達せられることを見いだ
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、 (1)(A)粒径0.5〜10μmの粒子が80重量%
以上であって、テトラヒドロフラン不溶分が30〜60
重量%である塩化ビニル系樹脂60〜95重量部と、
(B)粒径0.1〜0.4μmの粒子が80重量%以上で
あって、実質的にテトラヒドロフラン可溶分のみからな
る塩化ビニル系樹脂40〜5重量部からなる塩化ビニル
系樹脂100重量部、及び(C)可塑剤30〜250重
量部からなるプラスチゾル組成物、及び、 (2)さらに平均粒径20〜70μmのブレンド用樹脂
を30〜70重量部配合してなる請求項1記載のプラス
チゾル組成物、を提供するものである。
5〜10μmの粒子が80重量%であって、テトラヒド
ロフラン不溶分30〜60重量%を含有する塩化ビニル
系樹脂としては、塩化ビニル単独重合体又は塩化ビニル
単位を60重量%以上有する塩化ビニル共重合体を使用
することができる。塩化ビニル共重合体の他の単量体成
分は、塩化ビニルと共重合し得るものであれば特に制限
はなく、例えば、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニ
ル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸
ビニルエステル;メチルビニルエーテル、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、セチルビニルエーテルなどのビニ
ルエーテル;アリルクロリド、アリルアルコール、アリ
ルエチルエーテル、アリル−2−ヒドロキシエチルエー
テルなどのアリル化合物;塩化ビニリデン、フッ化ビニ
リデンなどのビニリデン化合物;マレイン酸モノメチ
ル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸モノブチル、マレ
イン酸ブチルベンジル、マレイン酸−ジ−2−ヒドロキ
シエチル、イタコン酸ジメチル、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸−2−N,N−ジメチルアミノ
エチルなどの不飽和カルボン酸エステル;無水マレイン
酸、無水イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、(メタ)
アクリル酸などの不飽和カルボン酸及びその酸無水物;
N−フェニルマレイミド、アクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミド;エ
チレン、プロピレンなどのオレフィン;(メタ)アクリ
ロニトリルなどの不飽和ニトリル;スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化
合物;アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸
グリシジルなどのエポキシ基含有化合物などを挙げるこ
とができる。本発明の(A)成分の粒径は、粒径0.5
〜10μmの粒子が重量基準で80重量%以上、好まし
くは90重量%以上である。上記範囲の粒径の粒子が8
0重量%未満であると、プラスチゾルの粘度が高くなっ
たり、粘度を下げようとして可塑剤を増量して成形品表
面がべたついたりする。また、(A)成分の粒径の主要
成分が10μmを超える大きさであればゾルを形成し難
くなり、逆に0.5μmより小さいとゾル粘度が高くな
り、また艶消し効果が小さくなる。
ロフラン不溶分を30〜60重量%含有する。テトラヒ
ドロフラン不溶分は、塩化ビニル系樹脂試料1gをテト
ラヒドロフラン50gに加え、40℃にて24時間撹拌
下に置いたのち、10分間2,500Gの遠心力で不溶
物を沈降分離し、40℃にて真空乾燥して求めた不溶物
の重量の樹脂試料の重量に対する割合である。(A)成
分である塩化ビニル系樹脂中のテトラヒドロフラン不溶
分が30重量%未満であると、十分な艶消し性が得られ
ないおそれがある。(A)成分である塩化ビニル系樹脂
中のテトラヒドロフラン不溶分が60重量%を超える
と、成形品の機械的強度が低下するおそれがある。テト
ラヒドロフラン不溶分を含有する塩化ビニル系樹脂は、
塩化ビニル又は塩化ビニルと共重合し得る単量体との混
合物に、さらにエチレン性二重結合を分子内に2個以上
有する多官能性単量体を加え、微細懸濁重合又は播種乳
化重合することにより得ることができる。このようなエ
チレン性二重結合を分子内に2個以上有する多官能性単
量体としては、例えば、ジアリルフタレート、ジアリル
イソフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルマ
レエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネー
ト、ジアリルアジペート、ジアリルアセテート、ジアリ
ルセバケートなどの飽和又は不飽和二塩基酸のジアリル
エステル類;ジビニルエーテル、ジアリルエーテル、エ
チレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジ
オールジビニルエーテル、1,18−オクタデカンジオ
ールジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、トリメチロールエ
タントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどの多
価アルコールのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エ
ステル類;トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレートなどのシアヌル酸又はイソシアヌル酸のアリ
ル化合物;ビスメタクリロイルオキシエチレンフタレー
ト、1,3,5−トリアクリロイルヘキサハイドロトリア
ジンなどがあげられ、上記多官能性単量体の1種又は2
種以上を併用してもよい。多官能性単量体の添加量はそ
の種類及び重合温度により異なるが、一般に塩化ビニル
又は塩化ビニルと他の単量体の混合物100重量部当た
り0.01〜5重量部を添加することにより、テトラヒ
ドロフラン不溶分が30〜60重量%である塩化ビニル
系樹脂を得ることができる。
ル系樹脂は通常微細懸濁重合又は播種乳化重合によって
製造される。微細懸濁重合は、油溶性重合開始剤を用
い、重合開始前に単量体油滴の粒径を均質化処理によっ
てあらかじめ調節し、均質分散させたのち重合する。使
用する油溶性重合開始剤としては、塩化ビニル又は塩化
ビニルと共重合する単量体の混合物に溶解し、重合温度
において適当な半減期を有するものであれば特に制限は
なく、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、ジ−3,5,
5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド、ジラウロイ
ルペルオキシドなどのジアシルペルオキシド類、ジイソ
プロピルペルオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチル
ペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペ
ルオキシジカーボネートなどのペルオキシジカーボネー
ト類、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペ
ルオキシネオデカノエートなどのペルオキシエステル
類、あるいはアセチルシクロヘキシルスルホニルペルオ
キシド、ジサクシニックアシッドペルオキシドなどの有
機過酸化物、さらには2,2'−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2'−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、
2,2'−アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化
合物などを使用することができる。これらの重合開始剤
は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが
でき、その使用量は、単量体の種類と量及び重合温度な
どによって適宜選ばれるが、通常使用単量体100重量
部当たり、0.001〜5重量部の範囲で選択すること
ができる。
用いられる。界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫
酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキ
ル硫酸エステル塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムなどのア
ルキルアリールスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム
などのスルホコハク酸エステル塩類、ラウリン酸アンモ
ニウム、ステアリン酸カリウムなどの脂肪酸塩類、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシ
エチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類などのアニ
オン性界面活性剤類、ソルビタンモノオレエート、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのソル
ビタンエステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類などのノニ
オン性界面活性剤類、セチルピリジニウムクロリド、セ
チルトリメチルアンモニウムブロミドなどのカチオン性
界面活性剤などが挙げられ、これらは1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その使用量
は、通常使用単量体100重量部当たり、0.05〜5
重量部、好ましくは0.2〜4重量部の範囲で適宜選択
することができる。微細懸濁重合においては、まず水性
媒体中に、油溶性重合開始剤、単量体、界面活性剤及び
所望に応じて用いられる高級脂肪酸類や高級アルコール
類などの分散助剤、その他の添加剤を加えプレミックス
し、ホモジナイザーなどにより均質化処理して、油滴の
粒径調節を行う。ホモジナイザーとしては、例えば、コ
ロイドミル、振動撹拌機、二段式高圧ポンプ、渦巻剪断
流均質器、ノズルやオリフィスからの高圧噴出、超音波
撹拌などが挙げられる。さらに、油滴の粒径の調節は、
均質化処理時の剪断力の制御、重合中の撹拌条件、反応
装置の形式、界面活性剤や添加剤の量などにより影響さ
れるが、これらは簡単な予備実験により、適当な条件を
選択することができる。次に、このようにして均質化処
理された液は重合缶に送られ、ゆっくりと撹拌しながら
昇温し、通常30〜80℃の範囲の温度において重合を
行う。微細懸濁重合により、単一粒径が0.2〜5μm
程度の粒径分布の広い塩化ビニル系樹脂粒子が分散した
ラテックスが得られる。塩化ビニル系樹脂中の可溶分の
重合度は、目的に応じて反応温度や連鎖移動剤により適
宜調節することができる。
播種乳化重合は、あらかじめ乳化重合や微細懸濁重合に
より調製された塩化ビニル系樹脂粒子を核として、アニ
オン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤とノニオン
性界面活性剤とを用い、水性媒体中で粒子の肥大化重合
反応を通常30〜80℃にて行う重合方法である。この
際用いられる核となる粒子の径は、通常平均0.03〜
0.7μmの範囲にあり、またその使用量は重合する単
量体100重量部当たり、通常0.5〜50重量部の範
囲で選択することができる。播種乳化重合に用いるアニ
オン性界面活性剤又はノニオン界面活性剤としては、前
記の微細懸濁重合で用いる界面活性剤を同様に使用する
ことができる。播種乳化重合に用いるアニオン性界面活
性剤は、通常、単量体100重量部当たり、0.1〜5
重量部使用し、また場合によって併用されるノニオン性
界面活性剤は、通常、単量体100重量部当たり0〜5
重量部使用することができる。播種乳化重合において
は、重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム、過酸化水素などの水溶性重合開始剤、又は水溶性
還元剤と有機過酸化物との組合せが用いられる。水溶性
重合開始剤の使用量は、使用する単量体100重量部当
たり、通常0.005〜1重量部の範囲で選ばれる。水
溶性還元剤としては、例えば、水に可溶な通常のラジカ
ル酸化還元重合開始剤成分として用いられる還元剤、例
えば、エチレンジアミン四酢酸又はそのナトリウム塩や
カリウム塩、あるいはこれらと鉄、銅、クロムなどの重
金属との錯化合物、スルフィン酸又はそのナトリウム塩
やカリウム塩、l−アスコルビン酸又はそのナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩、ピロリン酸第一鉄、硫
酸第一鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、亜硫酸ナトリウ
ム、酸性亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキ
シル酸ナトリウム、還元糖類などを使用することがで
き、これらは1種または2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。これらの還元剤の使用量は、使用する
単量体100重量部当たり、通常0.00001〜5重
量部の範囲で選択することができる。有機過酸化物とし
ては、例えば、クメンヒドロペルオキシド、p−サイメ
ンヒドロペルオキシド、t−ブチルイソプロピルベンゼ
ンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロ
ペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、デカ
リンヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシ
ド、t−ブチルヒドロペルオキシド、イソプロピルヒド
ロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド類が挙げられ
る。これらの有機過酸化物は、1種または2種以上を組
み合わせて使用することができ、その使用量は、通常使
用する単量体100重量部当たり、0.001〜5重量
部の範囲で選択することができる。
とする多官能性単量体を、核の粒子の重合反応と肥大化
の重合反応の双方において添加するか、あるいは肥大化
の重合反応の段階で添加する。播種乳化重合において
は、通常粒径が約1μmのシャープな粒径分布を有する
塩化ビニル系樹脂粒子が分散したラテックスが得られる
が、しばしば約0.2μmの粒径のシャープな分布を有
する粒子成分が副生して、2つのピークを有する粒径分
布となる。本発明の目的には、この副生小粒子は20重
量%未満の量であることが必要である。本発明において
は、微細懸濁重合又は播種乳化重合により得られた塩化
ビニル系樹脂ラテックスから、噴霧乾燥等により樹脂粒
子を回収することができる。使用する噴霧乾燥機の種類
には特に制限はなく、例えば「化学工学便覧」、(化学
工学協会、改訂四版、昭和53年、丸善発行)第746
〜754ページに記載されている加圧ノズル式や回転円
板式などの噴霧乾燥機を使用することができる。乾燥工
程の後、特に、噴霧の際の液滴の単位の粗大な凝集粒子
を崩壊させる目的で粉砕機に通すと、コーティング用途
などでの塗布表面の粒状突起やすじ引きの発生の防止に
有効である。本発明組成物の(A)成分は、プラスチゾ
ルにおいて、可塑剤が浸透し難いことにより、成形塗膜
の表面において粒子形状が比較的に保持された状態を保
つので艶消し効果を発現するものである。(A)成分の
テトラヒドロフラン可溶分の平均重合度(JIS K 6
721による)は1,000〜10,000が好ましく、
より好ましくは1,200〜3,000である。
〜0.4μmの粒子が80重量%以上であって、テトラ
ヒドロフラン可溶分のみからなる塩化ビニル系樹脂であ
り、塩化ビニル単独重合体又は塩化ビニル単位を60重
量%以上有する塩化ビニル共重合体を使用することがで
きる。塩化ビニル共重合体の他の単量体成分は、塩化ビ
ニルと共重合し得るものであれば特に制限はなく、前記
(A)成分において例示した共単量体を挙げることがで
きる。本発明組成物の(B)成分は、実質的にテトラヒ
ドロフラン可溶分のみからなるので、多官能性単量体の
共重合は行わないのが通常であるが、実質的にテトラヒ
ドロフラン不溶分を生成しない程度に重合度を上げるこ
とはさまたげない。勿論、本発明の目的を損なわない範
囲で(B)成分が微少量のテトラヒドロフラン不溶分を
含有することは妨げない。本発明の(B)成分の粒径
は、粒径0.1〜0.4μmの粒子が重量基準で80重量
%以上、好ましくは90重量%以上である。上記範囲の
粒径の粒子が80重量%未満であると、艶消し効果が小
さくなる。また(B)成分の粒径の主要成分が0.4μ
mを超えると艶消し効果が小さくなり、逆に0.1μm
より小さいとゾル粘度が高くなり、また艶消し効果が小
さくなる。本発明組成物の(B)成分は、通常乳化重合
により得ることができる。乳化重合は、アニオン性界面
活性剤又はアニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性
剤とを用い、その際しばしば粒径調整等の目的でラウリ
ルアルコール、セチルアルコールなどの高級アルコール
やソルビタントリアルキルエステルなどのノニオン界面
活性剤などの親油性物質も単量体100重量部当たり
0.05〜1重量部添加し、水性媒体中に単量体を乳化
し、通常35〜80℃にて行う重合方法である。乳化重
合に用いるアニオン性界面活性剤又はノニオン界面活性
剤としては、前記の微細懸濁重合で用いる界面活性剤を
同様に使用することができる。乳化重合に用いるアニオ
ン性界面活性剤は、通常、単量体100重量部当たり、
0.1〜5重量部使用し、また場合によって併用される
ノニオン性界面活性剤は、通常、単量体100重量部当
たり0〜5重量部使用することができる。
しては、前記(A)成分の播種乳化重合の重合開始剤と
して例示したと同様のものが挙げられ、またその単量体
当たりの使用量も同様である。乳化重合においては、通
常0.1〜0.3μmの狭い粒径分布を有する樹脂粒子の
ラテックスが得られる。乳化重合により得られた塩化ビ
ニル系樹脂ラテックスから、噴霧乾燥、又は凝固、ろ過
及び回転乾燥等により樹脂粒子を回収することができ
る。使用する噴霧乾燥機の種類は特に制限はなく、前記
(A)成分の樹脂粒子の乾燥に用いるのと同じ加圧ノズ
ル式や回転円板式などの噴霧乾燥機を使用することがで
きる。乾燥工程の後、特に噴霧された際の液滴単位の粗
大な凝集粒子を崩壊させる目的で粉砕機に通すと、コー
ティング用途などでの塗布表面の粒状突起やすじ引きの
発生の防止に有効である。 本発明の組成物の(A)成分と(B)成分は、重合後の
ラテックスの状態で混合した後乾燥する方法が、より均
一に混合されて好ましい。本発明組成物の(B)成分
は、プラスチゾルにあって、可塑剤の浸透し難い(A)
成分に介在し、可塑剤の浸透によって十分にゲル化して
成形塗膜の機械的強度の発現に寄与するものである。微
細懸濁重合や播種乳化重合による粒子のように約1μm
の成分を主とするものは、この(B)成分の作用効果を
発揮できない。(B)成分の平均重合度は、(A)成分
のテトラヒドロフラン可溶分の平均重合度より低いこと
が好ましい。具体的には500〜2,000(JIS K
6721による)であることが好ましく、より好まし
くは800〜1,500である。
て可塑剤を使用する。使用する可塑剤には特に制限はな
く、従来塩化ビニル系樹脂プラスチゾルの可塑剤として
慣用されているもの、例えば、ジメチルフタレート、ジ
エチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エ
チルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレー
ト、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、
ジノニルフタレート、ジ(ヘプチル、ノニル、ウンデシ
ル)フタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシ
ルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジフェニルフ
タレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタ
レート、ジシクロヘキシルフタレートなどのフタル酸誘
導体;ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキ
シル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート
などのイソフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシ
ル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラ
ヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレー
トなどのテトラヒドロフタル酸誘導体;ジ−n−ブチル
アジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、
ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペートなど
のアジピン酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アゼ
レート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシル
アゼレートなどのアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチル
セバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケートな
どのセバシン酸誘導体;ジメチルマレエート、ジエチル
マレエート、ジ−n−ブチルマレエート、ジ−(2−エ
チルヘキシル)マレエートなどのマレイン酸誘導体;ジ
−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)
フマレートなどのフマル酸誘導体;トリ−n−ヘキシル
トリメリテート、トリ−(2−エチルヘキシル)トリメ
リテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイ
ソオクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテ
ート、トリイソノニルトリメリテートなどのトリメリッ
ト酸誘導体;テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリ
テート、テトラ−n−オクチルピロメリテートなどのピ
ロメリット酸誘導体;トリエチルシトレート、トリ−n
−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、
アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレートなど
のクエン酸誘導体;モノメチルイタコネート、モノブチ
ルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタ
コネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘ
キシル)イタコネートなどのイタコン酸誘導体;ブチル
オレエート、グリセリルモノオレエート、ジエチレング
リコールモノオレエートなどのオレイン酸誘導体;メチ
ルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレー
ト、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコー
ルモノリシノレートなどのリシノール酸誘導体;n−ブ
チルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエ
チレングリコールジステアレートなどのステアリン酸誘
導体;ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレ
ングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール
脂肪酸エステルなどのその他の脂肪酸誘導体;トリエチ
ルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2
−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチル
ホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジ
フェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ト
リキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホ
スフェートなどのリン酸誘導体;ジエチレングリコール
ジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエー
ト、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチ
レングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエ
チレングリコールジ−(2−エチルヘキサノエート)、
ジブチルメチレンビスチオグリコレートなどのグリコー
ル誘導体;グリセロールモノアセテート、グリセロール
トリアセテート、グリセロールトリブチレートなどのグ
リセリン誘導体;エポキシ化大豆油、エポキシブチルス
テアレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エ
チルヘキシル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデ
シル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン
酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシルなどのエポキ
シ誘導体;アジピン酸系ポリエステル、セバシン酸系ポ
リエステル、フタル酸系ポリエステルなどのポリエステ
ル系可塑剤;あるいは部分水添ターフェニル、接着性可
塑剤、さらにはジアリルフタレート、アクリル系モノマ
ーやオリゴマーなどの重合性可塑剤などが挙げられる
が、これらの中でフタル酸エステル系可塑剤が好適であ
る。これらの可塑剤は1種用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよく、また可塑剤にゴム、樹脂な
どの高分子化合物を溶解させたものも任意に使用するこ
とができる。本発明組成物は、(A)成分60〜95重
量部、(B)成分40〜5重量部、また(A)成分と
(B)成分の合計100重量部に対し(C)成分30〜
250重量部を必須成分として構成されるが、必要に応
じて、他のブレンド用樹脂又は他の添加剤成分を添加す
ることができる。本発明組成物において、(A)成分が
60重量部未満、換言すれば(B)成分が40重量部を
超えると、十分な艶消し性が得られないおそれがある。
(A)成分が95重量部を超えると、換言すれば(B)
成分が5重量部未満であると、成形品の機械的強度が低
下するおそれがある。本発明組成物において、(C)成
分が30重量部未満であると、プラスチゾルを加熱した
とき、ゲル化が十分に進まないおそれがある。(C)成
分が250重量部を超えると、成形品の硬度が低く触感
が悪くなるおそれがある。
プラスチゾルに慣用されている他の添加剤成分、例え
ば、熱安定剤、充填剤、発泡剤、発泡促進剤、界面活性
剤、増粘剤、接着性付与剤、顔料、希釈剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、補強剤、その他樹脂などを含有させる
ことができる。熱安定剤としては、炭素数10〜20の
脂肪酸のカドミウム、バリウム、亜鉛塩などの脂肪酸金
属塩;塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛などの鉛系安定
剤;ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫メルカプチド
などの錫系安定剤;エポキシ化大豆油;亜りん酸トリエ
ステルなどが挙げられる。これらは通常塩化ビニル系樹
脂100重量部当たり0.5〜5重量部用いられる。充
填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、マイカ、タル
ク、カオリン、クレー、セライト、アスベスト、パーラ
イト、バライタ、シリカ、ケイ砂、りん片状黒鉛、ドロ
マイト、石灰石、セッコウ、アルミニウム微粉、中空バ
ルーンなどが挙げられる。発泡体を得るために用いられ
る発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミドやア
ゾビスホルムアミドなどのアゾ系発泡剤をはじめ、ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニル
ヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'−
ヒドロキシベンゼンスルホニルヒドラジドなどが、発泡
促進剤としては、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸鉛、
ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸バリウムや、ナトリウム系、カリウム系化合物、尿
素などが挙げられる。なお、均質なセル径と剛質なセル
膜厚を有する微細な発泡体を得るには、発泡剤粒子は粒
径が小さいほど好ましい。特にマトリックスポリマー中
での背圧に抗して、0.1〜0.6mm、好ましくは0.3m
m前後の最適泡径を効率的に得るには20μm以下、好
ましくは10μm以下の均質な粒径を有するものが有利
である。さらに、良好なセル構造を得るために、界面活
性剤を併用することができる。界面活性剤としては、イ
オン性のもの、特にアニオン性のものが好ましく、例え
ば、ラウリル硫酸エステルナトリウム、ミリスチル硫酸
エステルナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩類、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルホン酸カリウムなどのアルキルアリールスルホ
ン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘ
キシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸
エステル塩類、ラウリン酸アンモニウム、ステアリン酸
カリウムなどの脂肪酸塩類、ポリオキシエチレンアルキ
ル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ール硫酸エステル塩類、ロジン酸塩類などを用いること
ができる。これらの界面活性剤の配合量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部に対し、通常0.05〜5重量部、
好ましくは0.2〜3重量部の範囲で選ばれる。界面活
性剤の添加方法としては、樹脂粒子に対して予め噴霧し
て均質に乾燥吸着させてもよいし、重合後のラテックス
段階で樹脂粒子に添加混合してもよく、あるいはプラス
チゾルに分散させてもよい。
水ケイ酸などのケイ酸系、炭酸カルシウムなどの無機質
微粒子、有機・無機複合系チクソトロープ剤、有機ベン
トナイトなどのベントナイト系やサイロデックスなどの
アスベスト系やジベンジリデンソルビトールのような有
機チクソトロープ剤などが挙げられる。接着性をさらに
向上させるために用いられる接着性付与剤としては、例
えば、ポリエチレンイミン、ポリアミド樹脂、エポキシ
樹脂、シラン系やチタネート系のカップリング剤などが
挙げられる。該エポキシ樹脂としては、ポリグリシジル
化合物、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、レゾルシンなどをベースとするジグリシジルエーテ
ル、フェノールボラック樹脂やクレゾールノボラック樹
脂のポリグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールA
のジグリシジルエーテル、グリシジルアミン型、線状脂
肪族エポキシド型、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、
テトラヒドロフタル酸などのジグリシジルエステルなど
が挙げられる。また、これらのエポキシ樹脂とともに、
ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジル
エーテル、バーサティック酸グリシジルエーテルなどの
反応性希釈剤、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレ
ート、ブチルベンジルフタレート、トリクレジルホスフ
ェート、アセチルトリブチルクエン酸エステル、アロマ
ティックプロセスオイル、パインオイル、ハイソール、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイ
ソブチレートなどの非反応性希釈剤などのエポキシ樹脂
希釈剤も使用できるし、さらに硬化剤、例えば、ジシア
ンジアミド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
2−n−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール
誘導体、イソフタル酸ジヒドラジド、N,N'−ジアルキ
ル尿素誘導体、テトラヒドロ無水フタル酸などの酸無水
物、イソホロンジアミン、m−フェニレンジアミン、N
−アミノエチルピペラジン、三フッ化ホウ素錯化合物、
カルボン酸イミド類、トリスジメチルアミノメチルフェ
ノール、メラミン、グアナミン、ポリカルボン酸ポリヒ
ドラジドなどを、単独で又は2種以上を組み合わせて使
用してもよい。これらの硬化剤はエポキシ樹脂を不溶、
不融の架橋生成物にするのに十分な量用いられる。ま
た、エポキシ樹脂の硬化促進剤として、例えば、アルコ
ール類、フェノール類、メルカプタン系、ジメチルウレ
ア系、脂肪族系、さらにはイミダゾール、モヌロン、ク
ロロトルエンなどを用いることができる。
られ、着色顔料としては、例えば、二酸化チタン、亜鉛
華、鉛白などの白色系無機顔料、カーボンブラック、ア
セチレンブラック、黒鉛などの黒色系無機顔料、朱、カ
ドミウム赤、アンチモン朱、ベンガラなどの赤色系無機
顔料、紺青、群青、コバルト青などの青色系無機顔料、
酸化クロム緑、ギネー緑、クロム緑、亜鉛緑、緑土など
の緑色系無機顔料、種々の色調を有する酸化鉄系無機顔
料、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、キナクリド
ン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系有機顔料な
どが挙げられ、体質顔料としては、例えば、白亜、沈降
性炭酸カルシウム、ごふん、バライト粉、沈降性硫酸バ
リウム、クレイ、タルク、ケイ石粉、ケイソウ土、アル
ミナ、セッコウなどが挙げられる。希釈剤としては、例
えば、キシレン、ソルベントナフサ、ミネラルスピリッ
ト、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチルなどの溶剤な
どが、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系が好
ましく、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキ
シ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−
3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロ−ベン
ゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクト
キシフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられ、ま
たヒンダードアミン系光安定剤なども好適に使用するこ
とができる。酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止
剤が好ましく、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−
クレゾール、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオ
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)などを
使用することができる。補強剤としては、例えば、アス
ベスト、アルミナホワイト、ガラス繊維、単結晶チタン
酸カリウム、アルミナ繊維、炭素繊維、セラミックス繊
維、各種ウイスカーなどが挙げられる。その他樹脂とし
ては、例えば、N−アシルアルキレンイミン重合体やマ
レイミド重合体などを用いることができる。また、通常
プラスチゾル用樹脂の希釈用又はプラスチゾル粘度低下
用に用いられる、プラスチゾルのブレンド用レジンであ
る平均粒径20〜70μmの、懸濁重合によって製造さ
れる塩化ビニル系樹脂を添加することは有用である。該
ブレンド用樹脂は、本発明の(A)成分と(B)成分の
合計100重量部に対し、その等重量以下の範囲の量、
好ましくは30〜70重量部を添加する用い方ができ
る。従来は通常のプラスチゾル用樹脂に該ブレンド用樹
脂を添加すると、艶消しされるものの成形品は表面に粗
い突起が目立って外観を損ねる上に機械的強度が落ちる
問題があった。しかし、本発明組成物にあっては、該ブ
レンド用樹脂を添加することにより一層艶消しの効果が
増す上に、成形品は機械的強度が強く、表面の外観も損
われないという大きな特徴がある。これは可塑剤の浸透
し易い(B)成分のゲル化により機械的強度が確保で
き、可塑剤を吸収しにくいブレンド用樹脂の間に、やは
り可塑剤を吸収しにくい(A)成分が介在することによ
り突起が目立たなくなるためと考えられる。本発明のプ
ラスチゾル組成物の調製方法については特に制限はな
く、従来プラスチゾルの調製に慣用されている方法を用
いることができる。例えば、樹脂粒子、可塑剤及び所望
に応じて用いられる他の添加成分を、プラネタリーミキ
サー、ニーダー、ロールなどの公知の混合機を用いて、
十分に混合撹拌することにより、本発明のプラスチゾル
組成物を調製することができる。このようにして得られ
たプラスチゾル組成物は、例えば床材表面層、壁装材、
塗装鋼板などに用いることにより、艶消し状で、乾いた
感触の表面を有しかつ機械的強度の大きい成形塗膜を得
ることができる。
以上であって、テトラヒドロフラン不溶分が30〜60
重量%である塩化ビニル系樹脂60〜95重量部と、
(B)粒径0.1〜0.4μmの粒子が80重量%以上で
あって、実質的にテトラヒドロフラン可溶分のみからな
る塩化ビニル系樹脂40〜5重量部からなる塩化ビニル
系樹脂100重量部、及び(C)可塑剤30〜250重
量部からなるプラスチゾル組成物。 (2)さらに平均粒径20〜70μmのブレンド用樹脂
を30〜70重量部配合してなる第(1)項記載のプラス
チゾル組成物。 (3)テトラヒドロフラン不溶分を含有する塩化ビニル
系樹脂が、塩化ビニル単独重合体又は塩化ビニル単位を
60重量%以上有する共重合体である第(1)〜(2)項記
載のプラスチゾル組成物。 (4)実質的にテトラヒドロフラン可溶分のみからなる
塩化ビニル系樹脂が、塩化ビニル単独重合体又は塩化ビ
ニル単位を60重量%以上有する共重合体である第(1)
〜(3)項記載のプラスチゾル組成物。 (5)可塑剤がフタル酸エステル系可塑剤である第(1)
〜(4)項記載のプラスチゾル組成物。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 製造例1[塩化ビニル系樹脂(A)の合成] 脱気したオートクレーブに、ジアリルフタレート0.5
重量部、ラウロイルパーオキサイド0.2重量部、ラウ
リルアルコール1.2重量部、水150重量部及びドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8重量部を仕込
み、脱気後、塩化ビニル100重量部を仕込んで、28
℃にて40分間混合した後、この混合液を2段式高圧ポ
ンプにかけ、均質化した。この液を脱気した耐圧反応器
に導入し、反応器を50℃に昇温して重合反応を行い、
缶圧降下差2kg/cm2になった時点で冷却して反応を停
止した。重合転化率は89.5%であった。得られたラ
テックスを噴霧乾燥機で乾燥し、粉砕機でほぐして樹脂
aを得た。高速遠心沈降式粒径測定機にて測定した結
果、樹脂粒子は重量平均粒径1.2μmで、広い粒径分
布を有していた。又、0.5〜10μmの粒径の粒子の
割合は94重量%であった。テトラヒドロフラン不溶分
は42重量%であった。また、テトラヒドロフラン可溶
分の平均重合度は1,100であった。 製造例2[塩化ビニル系樹脂(A)の合成] オートクレーブに、播種乳化重合の核となる重量平均粒
径0.2μmで、平均重合度800の塩化ビニル樹脂粒
子1重量部を含む固形分濃度34重量%のラテックス
2.9重量部、水117重量部及びジアリルフタレート
0.4重量部を入れて脱気後、塩化ビニル100重量部
を仕込んだ。撹拌下に50℃に昇温し、過酸化水素−ホ
ルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムの水溶液を純
分で0.003重量部/時の割合で50℃到達時点より
連続添加する一方、ラウリル硫酸ナトリウムの水溶液を
純分で0.05重量部/時の割合で重合反応1時間目か
ら連続添加して重合反応を行った。缶圧降下差1kg/cm
2になった時点で冷却して反応を停止した。重合転化率
は88.0%であった。得られたラテックスを噴霧乾燥
機及び粉砕機にかけ、樹脂bを得た。高速遠心沈降式粒
径測定機にて測定した結果、樹脂粒子は重量基準で0.
2μmと1.1μmの2箇所に狭い分布を有する2成分
の粒度からなるものであった。又、0.5〜10μmの
粒径の粒子の割合は91重量%であった。テトラヒドロ
フラン不溶分は31重量%であった。また、テトラヒド
ロフラン可溶分の平均重合度は1,150であった。 参考例1[塩化ビニル系樹脂の合成] オートクレーブに、ジアリルフタレートを仕込まない他
は、製造例1と同様に行い、樹脂cを得た。樹脂粒子の
重量平均粒径は1.2μmで、広い粒径分布を有してい
た。又、0.5〜10μmの粒径の粒子の割合は94重
量%であった。この樹脂はテトラヒドロフランに完全に
溶解した。また、平均重合度は1,380であった。 参考例2[塩化ビニル系樹脂の合成] オートクレーブに仕込むジアリルフタレートの量を0.
3重量部とした他は、製造例1と同様に行い、樹脂dを
得た。樹脂粒子の重量平均粒径は1.2μmで、広い粒
径分布を有していた。又、0.5〜10μmの粒径の粒
子の割合は93重量%であった。テトラヒドロフラン不
溶分は19重量%であった。また、テトラヒドロフラン
可溶分の平均重合度は1,280であった。 製造例3[塩化ビニル系樹脂(B)の合成] オートクレーブに水150重量部、ラウリルアルコール
1重量部、過硫酸カリウム0.02重量部を仕込み、脱
気後塩化ビニル100重量部を仕込んで撹拌下に50℃
に昇温し、50℃到達後1時間目からラウリル硫酸ナト
リウムの水溶液を純分で0.04重量部/時の割合で連
続添加して重合反応を行った。缶圧降下差1kg/cm2に
なった時点で冷却して反応を停止した。重合転化率は9
0.2%であった。得られたラテックスを噴霧乾燥機及
び粉砕機にかけ、樹脂eを得た。樹脂粒子は重量平均粒
径0.2μmであり、狭い粒径分布を有していた。0.1
〜0.4μmの粒径の粒子の割合は100重量%であっ
た。この樹脂はテトラヒドロフランに完全に溶解した。
また、平均重合度は830であった。 実施例1〜3及び比較例1〜8 第1表に示す種類と量の塩化ビニル系樹脂と、可塑剤ジ
−(2−エチルヘキシル)フタレート50重量部、熱安定
剤AC−303[旭電化(株)製]3重量部(ただし、実
施例2の可塑剤及び熱安定剤の添加部数は各83.5及
び5.01重量部、比較例2では各71.5及び4.3重
量部、比較例5では各55.5及び3.3重量部とするこ
とにより、全実験で樹脂総量と可塑剤、樹脂総量と熱安
定剤の比を各々一定にした。)を擂漬機で混合し、減圧
脱泡してプラスチゾルを調製した。次いでプラスチゾル
をフェロー板上にアプリケーターで50mm×100mm×
0.40mmに展延塗布し、これを200℃で5分間加熱
して成形シートを得た。シートの艶消し性、表面平滑
性、触感及び引張り強さを調べた。これらの結果を第1
表に示す。それぞれの試験法は下記に記す。 艶消し性 グロスメーターGM−3D[村上カラーラボ(株)製]を
用いて、成形シートに入射角30°で照射された光の反
射率を測った。反射率が小さいほど艶消しの度合が大き
い。 表面平滑性 針により表面凸部と凹部の微小距離を求める表面粗さ計
SE−3C[(株)小坂研究所製]により粗さを測定し、
次により表示した。 ○:5μm未満 △:5〜10μm ×:10μmより大 触感 シートのフェロー板側でない方の表面を指で触って、サ
ラッとした乾いた感触を5、可塑剤のブリードによるべ
たついた感触を1とし、これらの間を段階的に4、3、
2として表記する。 引張り強さ JIS K 7127にしたがって測定した。
ン(株)製、平均粒径40μm。 本願発明の要件を満たす実施例1〜3はいずれも艶消し
効果が著しく、かつ表面が平滑で乾いた感触を与えるシ
ートを与えた。また、これらの引張り強さはいずれも十
分大きかった。樹脂成分に通常のプラスチゾル用樹脂c
のみ用いて得られるシートは、表面が平滑で十分な引張
り強さを有するが、艶があってウェットな触感を与える
(比較例1)。これに粗粒のブレンド用樹脂を30重量
%置換混入した樹脂成分構成にすると、ある程度艶と触
感は改善されるもののシート表面は突起粒子が多く現れ
て外観が損なわれる(比較例2)。その点本発明例にお
いてはブレンド用樹脂を40重量%置換する形で混入さ
せても、表面平滑性は良好である(実施例2)。 (A)成分の樹脂単独で用いた比較例4及び7ではやや
艶があり、引張り強さが低下する。(A)成分の樹脂a
に微細な(B)成分の樹脂eを等重量併用すると(B)
成分は多すぎてやや艶があるシートを与える(比較例
6)。(B)成分の樹脂eを規定量併用しても、(A)
成分の樹脂のゲル量が少ないと艶消しは不十分になる
(比較例3)。また、実施例1の(B)成分の樹脂eの
代わりに通常のプラスチゾル用の樹脂cを配合する場合
はやや艶が出る(比較例8)。
際して、テトラヒドロフラン不溶分を含有する樹脂粒子
は旨ねその形状を保って艶消し効果を発揮し、実質的に
テトラヒドロフラン可溶分のみからなる樹脂粒子は十分
にゲル化するので、優れた艶消し外観をもち、かつ機械
的強度の大きい成形品を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】(A)粒径0.5〜10μmの粒子が80
重量%以上であって、テトラヒドロフラン不溶分が30
〜60重量%である塩化ビニル系樹脂60〜95重量部
と、(B)粒径0.1〜0.4μmの粒子が80重量%以
上であって、テトラヒドロフラン可溶分のみからなる塩
化ビニル系樹脂40〜5重量部からなる塩化ビニル系樹
脂100重量部、及び(C)可塑剤30〜250重量部
からなるプラスチゾル組成物。 - 【請求項2】さらに平均粒径20〜70μmのブレンド
用樹脂を30〜70重量部配合してなる請求項1記載の
プラスチゾル組成物。
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