JP3533935B2 - 回路基板の製造方法 - Google Patents

回路基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高導電部と絶縁部
からなるパターンを有し、電気、電子、通信などの分野
で有用な回路基板を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリシ
ランは、炭素に比べてそのケイ素のもつ金属性と電子非
局在性、高い耐熱性と柔軟性、良好な薄膜形成特性から
非常に興味深いポリマーであり、ヨウ素をドーピングす
る方法や、塩化第二鉄をドーピングする方法により、ポ
リシランを利用した高導電性の材料が製造されていた。
また、様々な微細なパターンを高精度で形成するフォト
レジストの開発を目的として、ポリシランを用いた研究
が活発に行われ、例えば特開平6−291273号、同
7−114188号公報に提案がなされている。
【0003】更に、特開平5−72694号公報におい
ては、ポリシランを用いた半導体集積回路の製造方法が
提案されている。この方法は、導電層としてポリシラン
やヨウ素等をドーピングしたポリシラン膜を用い、絶縁
層として光照射によりポリシランから変換したシロキサ
ン層を用いることを特徴としたものであり、このように
ポリシランのSi−Si結合を持つポリマーは、導電材
料への応用が考えられていた。
【0004】しかしながら、上記方法により得られる半
導体集積回路は、ポリシランのみでは導電部の導電性が
十分ではなく、また、腐食性のあるヨウ素等を用いるこ
とは電子材料へ応用するときの大きな障害になってお
り、しかも、大気中の水分、酸素、光等により容易にシ
ロキサンに変化し得るポリシランそのものを導電材料と
して用いているため、特に信頼性を必要とする電子材料
に応用するには非常に困難を伴うものであった。
【0005】また、特開昭57−11339号公報に
は、Si−Si結合を有する化合物を露光後、金属塩溶
液と接触させることで金属画像を形成する方法が記載さ
れている。この方法は、Si−Si結合を有する化合物
と金属塩溶液を接触させることにより金属塩が金属まで
還元されることを利用し、未露光部に金属層を形成した
ものである。
【0006】しかし、この方法で鮮明な描画を行うため
には、露光部の還元性を完全になくす必要があることか
ら、大量の光を照射する必要があった。また、この場
合、ポリシランは露光によりシロキサンに変換されてし
まうが、紫外線照射によって微細回路を形成した後で、
このシロキサンを更に耐熱性が高く靭性のある絶縁性セ
ラミックスの前駆体であるポリカルボシランやポリシラ
ザンなどに転換することは非常に困難であるという問題
があった。
【0007】従って、より高品質な回路基板を工業的に
有利に製造する技術の開発が望まれる。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、優れた耐熱性及びパターン精細度を持ち、電気、電
子、通信分野等で広く応用可能な高導電部と絶縁部との
パターンを有する回路基板を安価で簡便な工程で製造す
ることができる回路基板の製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、本発明に到達したもので、本発明は、 (1)基板上に形成した後述する一般式(1)のポリシ
ラン膜を酸素の存在下に選択的に光照射し、その露光部
にSi−O結合を表層に持つ親水化ポリシラン部の潜像
パターンを形成する工程、 (2)次いで、上記親水化ポリシラン部の表層にパラジ
ウム塩を接触させ、パラジウムの吸着された潜像層を形
成する工程、 (3)上記潜像層に無電解メッキ液を接触させ、この潜
像層上に金属画像を形成する工程、更に望むならば、
(4)引き続き高温熱処理を行い、残部のポリシラン層
を絶縁性のセラミックス化する工程を含むことを特徴と
する高導電部を形成した回路基板の製造方法を提供す
る。
【0010】本発明によれば、基板上に形成されたポリ
シラン膜を酸素の存在下に選択的に弱い光を照射してそ
の露光部のポリシランの表層のみにSi−O結合を形成
させることができ、これにより露光部の表面状態が非極
性から極性に変化し、親水化される。この親水化された
露光部にパラジウム塩を接触させると、パラジウム塩が
非常に容易に還元されて、パラジウム金属粒子が生成、
吸着される一方、未露光部ではパラジウム金属粒子は生
成せず、容易に洗浄して除去することができる。更に、
処理基板を無電解メッキ液に接触させた場合、パラジウ
ム金属粒子を核として無電解メッキ液からの金属析出に
より金属パターンを形成でき、更には熱処理により耐熱
性に優れる絶縁性良好なセラミックスに変えることがで
きる。それ故、上記方法を用いることにより、優れた耐
熱性及びパターン精細度を持ち、電気、電子、通信分野
等で広く応用可能な上記金属パターンによる高導電部と
上記セラミックスによる絶縁部とからなるパターンを有
する回路基板を安価で簡便な工程で製造することができ
る。
【0011】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の回路基板の製造方法は、上記の工程(1)
〜工程(3)、更に必要により工程(4)を順次行って
基板上にパターン化した高導電部を形成させるものであ
る(図1参照)。上記各工程について詳しく説明すると
以下の通りである。
【0012】工程(1):工程(1)では、例えば図1
に示すように基板1上に形成されたポリシラン膜2に酸
素の存在下で選択的光照射を行い、光照射部(露光部)
のポリシラン膜表層のみにSi−O結合を持つ潜像パタ
ーン3を形成させる。
【0013】ここで、基板上に形成されるポリシラン
は、主鎖がSi−Si結合からなる下記一般式(1)で
示されるポリシランを主成分とするものにより形成され
る。
【0014】 (R1 m2 npSi)q (1) (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は一
価炭化水素基を示し、XはR1と同様の基、アルコキシ
基又はハロゲン原子を示す。m、n、pは、0.1≦m
≦1、0≦n≦1、0≦p≦0.5、1≦m+n+p≦
2.5を満足する数、qは10≦q≦100,000の
整数である。)
【0015】上記R1、R2の一価炭化水素基としては、
置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基
又は芳香族炭化水素基が挙げられる。脂肪族又は脂環式
炭化水素基としては、炭素数が1〜12、特に1〜8の
ものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、芳香族
炭化水素基としては、炭素数が6〜14、特に6〜10
のものが好ましく、例えばフェニル基、トリル基、キシ
リル基、ナフチル基等のアリール基やベンジル基等のア
ラルキル基などが挙げられる。更に、置換炭化水素基と
しては、上記非置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水
素基又は芳香族炭化水素基の水素原子の一部又は全部を
ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、アミノアルキ
ル基等で置換したもの、例えばp−ジメチルアミノフェ
ニル基、m−ジメチルアミノフェニル基等が挙げられ
る。
【0016】XはR1と同様の基、アルコキシ基又はハ
ロゲン原子であり、アルコキシ基としては、例えばメト
キシ基、エトキシ基等の炭素数1〜4のもの、ハロゲン
原子としては塩素原子、臭素原子等が好適であり、特に
塩素原子、メトキシ基、エトキシ基が好適に用いられ
る。なお、このXは、ポリシラン膜の基板に対する剥離
を防止し、密着性を改善する作用を有する基である。
【0017】mは0.1≦m≦1、好ましくは0.5≦
m≦1、nは0≦n≦1、好ましくは0.5≦n≦1、
pは0≦p≦0.5、好ましくは0≦p≦0.2で、か
つ1≦m+n+p≦2.5、好ましくは1.5≦m+n
+p≦2.5を満足する数である。qは10≦q≦10
0,000、好ましくは10≦q≦10,000の範囲
の整数である。
【0018】上記式(1)のポリシランは、例えば窒素
気流下、金属ナトリウム等のアルカリ金属触媒をトルエ
ン等の有機溶媒中に添加し、高速で撹拌しながら加熱し
て分散させた後、これに原料、例えばジクロルジオルガ
ノシラン等を金属ナトリウム2〜3モルに対してケイ素
化合物1モル程度の割合で撹拌下にゆっくり滴下し、原
料が消失するまで1〜8時間撹拌し、反応を完結させ、
次いで放冷後、塩を濾過して濃縮することにより簡単に
得ることができる。
【0019】ここに用いる基板としては、特に制限はな
く、使用目的に応じたものを使用でき、例えば石英ガラ
ス、セラミックス等の絶縁体、シリコン等の半導体、ア
ルミニウム等の導体などを使用することができる。
【0020】上記ポリシランを用いて上記基板上にポリ
シラン膜を形成する方法としては、特に制限されない
が、スピンコート法、ディッピング法、キャスト法、真
空蒸着法、LB法(ラングミュアー・ブロジェット法)
などの通常のポリシラン薄膜形成法が好適に採用される
が、特に基板上にポリシランの溶液を展開し、基板を高
速で回転させながら成型するスピンコート法が好適に用
いられる。
【0021】このスピンコート法を採用してポリシラン
膜を形成する場合、ポリシランを溶解させる溶媒として
は、具体的にベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
系炭化水素、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル等
のエーテル系溶剤が好適に用いられる。上記溶媒の使用
量は、ポリシラン溶液濃度が1〜20重量%となるよう
な範囲が好適である。
【0022】基板上に形成するポリシラン膜の膜厚は、
0.01〜1,000μm、特に0.1〜20μmの厚
さが好ましい。
【0023】上記ポリシラン膜形成後は、しばらく乾燥
雰囲気下で静置するか、あるいは減圧下で40〜60℃
程度の温度下に放置して乾燥させることが望ましい。
【0024】本発明の工程(1)では、上記基板上にパ
ターン形成用マスクを通して、酸素の存在下で光を照射
する。これにより、露光部分のみのSi−Si結合がS
i−O結合に変換し、パターンに応じて潜像を持ち、露
光部のみがパラジウム塩と速やかに反応し得る基板が作
成される。
【0025】この場合、光源としては、紫外光源、可視
光源が使用でき、具体的には水素放電管、希ガス放電
管、タングステンランプ、ハロゲンランプのような連続
スペクトル光源、各種レーザー、水銀灯のような不連続
スペクトル光源などを使用できるが、特に安価で取扱い
が容易な水銀灯が好適に用いられる。光源の光量は、ポ
リシランの厚さ1μm当たり0.1mJ/cm2〜10
J/cm2、特に0.1mJ/cm2〜1J/cm2の範
囲が好適であり、0.1mJ/cm2未満ではSi−S
i結合がSi−O結合に変換しない場合があり、10J
/cm2を超える光照射は経済的ではない。
【0026】なお、上記工程(1)では、従来ポリシラ
ンのパターニングにおいて行われていたような露光部の
ポリシランをすべてポリシロキサンに変える必要はな
く、露光部のポリシランの表層のみを疎水性から親水性
に変えることであり、ポリシラン膜内部にはSi−Si
結合が残っている状態であってよい。従って、光の照射
時間は短時間にするか、あるいはエネルギーの低い30
0nm以上の光でも十分パターニングすることができ
る。
【0027】工程(2):工程(1)の後、親水化した
ポリシラン部(潜像パターン)3にパラジウム塩を接触
させ、親水化ポリシラン部のみにパラジウム金属粒子が
吸着された潜像層4を形成させる。
【0028】ここで、パラジウム塩は、Pd2+ を含んで
なるもので、通常Pd−Z2の形で表すことができる。
上記式において、Zは、例えばCl、Br、I等のハロ
ゲン原子又はアセテート、トリフルオロアセテート、ア
セチルアセトナート、カーボネート、パークロレート、
ナイトレート、スルフォネート、オキサイド等の基であ
る。このようなパラジウム塩として具体的には、PdC
2、PdBr 2、PdI2、Pd(OCOCH32、P
d(OCOCF32、PdSO4、Pd(NO32、P
dO等が例示される。
【0029】パラジウム塩との接触方法としては、パラ
ジウム塩を溶解又は分散させるが、ポリシランを溶解し
ない溶媒を用いて作成したパラジウム塩溶液又は分散液
に基板を浸漬することが好ましい。ポリシラン膜はその
側鎖基の種類あるいは重合度により溶解性が異なるため
一概には言えないが、このような溶媒としては、水、あ
るいはアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢
酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール等の
アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プ
ロトン性極性溶媒や、ニトロメタン、アセトニトリル等
が好適である。特にフェニルメチルポリシランからなる
ポリシラン膜を使用した場合は、エタノール等のアルコ
ール類が好適に使用される。なお、溶媒の使用量は、パ
ラジウム塩濃度が0.1〜20重量%、特に1〜10重
量%となる範囲が好適である。
【0030】上記溶媒にパラジウム塩を溶解又は分散さ
せ、これに基板上に形成された露光後のポリシラン膜を
1秒〜10分間程度浸漬した後、通常10〜200℃で
常圧又は減圧で乾燥することにより、親水化ポリシラン
部3ではパラジウム塩がパラジウム金属粒子に還元され
るが、未露光部分ではパラジウム粒子が生成せず、パラ
ジウム塩は容易に洗浄できるので、潜像形成されたポリ
シラン基板を得ることができる。また、パラジウム塩に
接触させる際、必要に応じて40〜200℃の温度で熱
処理することにより、上記光照射部でのパラジウム塩か
らパラジウム金属粒子への還元を促進することができ
る。
【0031】工程(3):次に、この工程(2)の基板
を無電解メッキ液と接触させ、パラジウム金属粒子の吸
着された潜像層4に金属画像からなる導電層5を形成さ
せる工程を行う。
【0032】無電解メッキ液としては、例えば銅、ニッ
ケル、パラジウム、金、白金、ロジウム等の金属イオン
を含んでなるものが好適に用いられる。この無電解メッ
キ液は、通常水溶性金属塩に次亜リン酸ナトリウム、ヒ
ドラジン、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤、酢酸ナ
トリウム、フェニレンジアミンや酒石酸ナトリウムカリ
ウム等の錯化剤を配合して調製され、無電解メッキ液と
して市販されており、安価に入手することができる。
【0033】無電解メッキ液との接触条件は、15〜1
20℃、特に25〜85℃で1分〜16時間、特に10
〜60分間接触させることが好適であり、目的によって
も相違するが、厚さ0.01〜100μm、特に0.1
〜20μmのメッキ皮膜を形成することが実用的であ
る。
【0034】更に望むならば、本発明においては、工程
(4)として、最後に高温処理を行い、ポリシラン膜全
体をセラミックス化して絶縁層6に変換させることがで
きる。
【0035】高温処理条件は、通常200〜1,200
℃、特に300〜900℃で1分〜24時間、特に30
分〜4時間とすることが好適である。この高温処理によ
り形成されたセラミックス層は、より高い耐熱性と絶縁
性と密着性を持つことになるもので、処理温度が200
℃より低いと耐熱性に劣る場合がある。なお、無電解メ
ッキによる金属層は、無電解メッキが無電解ニッケルメ
ッキなどである場合、上記高温処理により硬度が高くな
り、密着性が向上する。
【0036】この高温処理では、ポリシランのSi−S
i結合が切断され、様々な元素が入り安定化するため、
このときの雰囲気を空気中のような酸化系で行った場合
は酸化ケイ素系、また、アンモニアガスのような還元性
雰囲気下で行った場合は窒化ケイ素系、アルゴン等の不
活性雰囲気下や真空系で行った場合は炭化ケイ素系のセ
ラミックスにすることができる。
【0037】本発明の製造方法で製造される回路基板
は、基板上に優れた耐熱性及びパターン精細度を持つ高
導電部と絶縁部とからなるパターンが形成されたもの
で、各種微小なマイクロ発熱体、バッテリー電極、太陽
電池、センサー、集積回路、微小なマイクロモーター用
筐体等に応用可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明の回路基板の製造方法によれば、
安価で簡便な工程により、優れた耐熱性を持つ高導電部
と絶縁部からなる回路を形成した基板を工業的に有利に
得ることができる。更に、本発明方法により得られた回
路基板は、各種微小なマイクロ発熱体、バッテリー電
極、太陽電池、センサー、集積回路、微小なマイクロモ
ーター用筐体等に応用可能な優れたパターン精細度を持
つ回路基板であり、電気、電子、通信分野等で広く用い
ることができる。
【0039】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示して本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。なお、各例中の部はいずれも重量
部である。
【0040】〔合成例1〕フェニルメチルポリシランの
製造 窒素気流下、金属ナトリウム5.06g(220mmo
l)をトルエン60ml中に添加し、高速で撹拌しなが
ら110℃に加熱して分散させた。これにフェニルメチ
ルジクロルシラン19.1g(100mmol)を撹拌
下にゆっくり滴下した。原料が消失するまで4時間撹拌
し、反応を完結させた。次いで、放冷後、塩を濾過して
濃縮したところ、ポリシラン粗生成物10.0g(粗収
率83%)が得られた。このポリマーを再度30mlの
トルエンに溶解させ、その溶液にヘキサン120mlを
添加して析出したものを分離したところ、重量平均分子
量45,000のフェニルメチルポリシラン6.6gが
得られた。
【0041】〔実施例1〕合成例1で製造したフェニル
メチルポリシランをトルエンに溶解させ、8%の溶液に
した。石英ガラス板上にこのポリシラン溶液を3,00
0rpm、10秒でスピンコートし、2mmHg/50
℃で乾燥させて、厚さ0.5μmの薄膜を作り、パター
ン形成用基板とした。
【0042】図1に示すようにこの基板1のポリシラン
膜2上にフォトマスクを重ね、20Wの低圧水銀灯を用
いて254nmの紫外線を10mJ/cm2の光量で照
射してパターン形成を行い、疎水性のままのポリシラン
未露光層2と親水性のポリシラン露光層3のパターン形
成された膜を持つ石英ガラス基板を作成した(工程
(1))。
【0043】次に、工程(2)として塩化パラジウムの
5%エタノール溶液を作成し、上記基板を5分間浸漬し
た後、エタノールで洗浄し、未露光部に付着したパラジ
ウム塩を除去し、次いで60℃、常圧下で乾燥させ、パ
ラジウムの潜像層4の形成を行った。
【0044】次いで、工程(3)としてこれを塩化ニッ
ケル20g、次亜リン酸ナトリウム10g、酢酸ナトリ
ウム30g、水1,000gからなる無電解メッキ液に
50℃で30分間浸漬することにより、優れたパターン
精細度を有する金属画像からなる導電層5(厚さ1μm
の高導電金属回路)が形成された。
【0045】更に、工程(4)として純水で洗浄後、6
0℃で5分間乾燥し、最後に電気炉の中に入れ、空気中
で450℃で1時間高温焼結処理したところ、ポリシラ
ンが酸化ケイ素セラミックス層に変わり、ニッケルによ
る導電層5とセラミックスによる絶縁層6が形成された
石英ガラス基板が得られた。この基板の導電率を測定し
たところ、表1に示すような結果が得られた。
【0046】また、この基板を窒素雰囲気下400℃で
100時間加熱し、放冷により室温まで温度を下げた
後、電気特性を測定したところ、表1に示すとおり高温
披瀝を受けても変化しない電気特性であった。
【0047】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ポリシラン膜 3 親水化ポリシラン部 4 パラジウム潜像層 5 金属回路からなる導電層 6 セラミックス層からなる絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−62295(JP,A) 特開 平4−326719(JP,A) 特開 平6−267934(JP,A) 特開 平9−5784(JP,A) 特開 平7−188936(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/00 - 3/26 C23C 18/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)基板上に形成した下記一般式
    (1)で示されるポリシラン膜を酸素の存在下に選択的
    に光照射し、その露光部にSi−O結合を表層に持つ親
    水化ポリシラン部の潜像パターンを形成する工程、 (R1 m2 npSi)q (1) (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又は一
    価炭化水素基を示し、XはR1と同様の基、アルコキシ
    基又はハロゲン原子を示す。m、n、pは、0.1≦m
    ≦1、0≦n≦1、0≦p≦0.5、1≦m+n+p≦
    2.5を満足する数、qは10≦q≦100,000の
    整数である。) (2)次いで、上記親水化ポリシラン部の表層にパラジ
    ウム塩を接触させ、パラジウムの吸着された潜像層を形
    成する工程、 (3)上記潜像層に無電解メッキ液を接触させ、この潜
    像層上に金属画像を形成する工程を含むことを特徴とす
    る高導電部と絶縁部とからなる回路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 無電解メッキ液が銅、ニッケル、パラジ
    ウム、金、白金又はロジウムから選ばれる1種又は2種
    以上の金属イオンを含むものである請求項1記載の回路
    基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリシラン膜を200〜1200℃で高
    温処理する請求項1又は2記載の回路基板の製造方法。
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