JP3531793B2 - ハイブリッド車用充電装置 - Google Patents
ハイブリッド車用充電装置Info
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Description
充電装置に関する。
主機用バッテリや走行モータへ給電する従来のハイブリ
ッド車では、主機用蓄電手段から給電されるエンジン始
動用モータによりエンジンが始動される。尚、この始動
用のモータとしては通常は上記回転電機などを用いる。
化などのために主機用バッテリを300V以上の高圧仕
様に構成するが、従来定格の各種車載電気機器駆動のた
めに低圧(12V)の補機用バッテリを設けるのが通常
である。
車では、長期の休止後などにおいて主機用バッテリがエ
ンジン始動不能な状態まで放電してしまう場合が考えら
れ、この場合、もし補機用バッテリにエンジン始動に十
分な電力が残っていれば補機用バッテリの電力を昇圧し
て主機用バッテリを充電することによりエンジン始動を
行うことが考えられる。また、補機用バッテリも放電し
ていても、ブースターケーブルなどで他の車両の車載バ
ッテリから自車の補機用バッテリを通じて主機用バッテ
リを充電することが考えられる。
から主機用バッテリへの充電時間は最悪の条件でもエン
ジン始動可能なように十分長く設定する必要がある。と
ころが、場合によっては車両を素早く発進させる必要が
あり、このような場合、補機用バッテリから主機用バッ
テリへの上記緊急充電が長いと運転者に不快感を与えて
しまう。
あり、エンジン始動性を確保しつつ補機用バッテリから
主機用バッテリへの充電時間短縮が可能なハイブリッド
車用充電装置を提供することをその目的としている。
ッド車用充電装置によれば、エンジン始動エネルギーを
補機用蓄電手段から主機用蓄電手段へ充電するに際し
て、エンジンの始動に必要な主機用蓄電手段の必要充電
量に関連する状態量を検出し、この状態量に基づいて、
この必要充電量が減少する場合には主機用蓄電手段への
充電量を低減し、この必要充電量が増大する場合には主
機用蓄電手段への充電量を増加する制御を行う。
なエネルギーが小さい場合には充電量を低減することが
できるので、充電に要する時間を短縮することができ
る。更に本発明では、充電量が上記必要充電量に達する
まで充電を行う。このようにすれば、補機用蓄電手段の
電圧不足や配線抵抗損失などにより出力電流値が所定の
制御目標としての充電電流値に達しない場合であっても
必要充電量の充電を確実に行うことができる。更に具体
的に説明すると、充電手段の出力電流が大きいと、それ
に応じて補機用蓄電手段からこのハイブリッド車用充電
装置への入力電流が増加し、それにより補機用蓄電手段
とハイブリッド車用充電装置との間の配線の電圧降下が
増大して充電手段は必要な充電電流値すなわち上記制御
目標としての充電電流値を出力できなくなる。その他、
補機用蓄電手段の電圧低下や、救援車からブースターケ
ーブルにより補機用蓄電手段へ充電する場合におけるこ
のブースターケーブルの電圧降下などの上述したハイブ
リッド車用充電装置への入力電圧低下が生じ、これによ
り充電手段の出力電流の上記低下が生じる。本構成で
は、充電量が所定値(必要充電量)を満足する制御を行
うので、出力電流の定レベル制御における上記原因によ
る充電不足の発生を回避することができる。請求項2記
載の構成によれば請求項1記載のハイブリッド車用充電
装置において更に、上記状態量は、エンジンの温度、前
記主機用蓄電手段の温度及び外気温度の少なくとも一つ
とされる。
は、エンジンの温度、主機用蓄電手段の温度により大き
く変動する。たとえば、エンジンの温度が低ければその
摩擦抵抗の増大により必要エンジン始動エネルギーは増
大し、逆にそれが高ければ、必要エンジン始動エネルギ
ーは減少する。また、主機用蓄電手段の温度が低すぎれ
ば充電効率すなわち単位充電電力あたりのその放電可能
電力の比率が低下するので充電すべき必要エンジン始動
エネルギーは増大し、逆に主機用蓄電手段の温度が高け
れば、充電効率が向上するので充電すべきエンジン始動
エネルギーは減少する。
わゆるあがりとなっている状態では、エンジンの温度お
よび主機用蓄電手段の温度は外気温度に一致していると
考えることができるので、外気温度の検出でエンジン温
度の検出または主機用蓄電手段の温度の検出を代用する
こともできる。すなわち、本構成では、これらエンジン
の温度、主機用蓄電手段の温度及び外気温度の少なくと
も一つを検出し、それに基づいて必要充電量を充電可能
な範囲で充電時間を短縮するので、車両を常に素早く走
行可能状態に復帰させることができる。
2記載のハイブリッド車用充電装置において更に、充電
手段の温度が高い場合には充電電流を低減し、充電手段
の温度が低い場合には充電電流を増加する。具体的に説
明すれば、充電開始時における充電手段の温度が高けれ
ば、充電手段内部の半導体スイッチング素子などの許容
温度上昇の余地があまりないので充電電流を低減して充
電時間を長くする必要があが、充電開始時における充電
手段の温度が低い場合には前記許容温度上昇の余地が大
きいので充電電流を増加して充電時間を短縮することが
できる。
3のいずれかに記載のハイブリッド車用充電装置におい
て更に、充電中も主機用蓄電手段の温度を検出し、検出
した温度に基づいて充電量を制御するので、充電時間の
一層の最適化を図ることができる。
用蓄電手段の温度は、主機用蓄電手段の内部抵抗及び充
電電流により規定されるジュール熱により上昇し、その
結果として、主機用蓄電手段の充電効率が変動する。そ
こで、本構成では、主機用蓄電手段の温度変化に基づい
て上記充電量を制御するので、上記した主機用蓄電手段
の温度変化に起因する充電効率の変化による上記充電量
の変動を補償することができる。
機用蓄電手段はエンジン始動用のモ−タに給電してエン
ジンを始動させる。エンジン始動用のモ−タとしては、
エンジンにより駆動されて発電して主機用蓄電手段を充
電する発電機が一般に用いられる。この発電機として走
行モ−タを用いることもできる。主機用蓄電手段や補機
用蓄電手段としては、電池又は電気二重層コンデンサを
用いることができる。
参照して説明する。
流電源から給電される交流電力(たとえばAC100
V)を整流する整流回路1、低圧(定格12V)の補機
用バッテリ(本発明でいう補機用蓄電手段)2、高低一
対の電源ラインに設けられる一対の切り換えリレー3、
昇圧チョッパ回路4、入力側平滑コンデンサ5、DC/
DCコンバ−タ6、定格約300Vの主機バッテリ(本
発明でいう主機用蓄電手段)7、制御回路8、電流セン
サ9、10を備えている。
び補機用バッテリ2の直流電圧の一方を選択して昇圧チ
ョッパ回路4へ入力する。昇圧チョッパ回路4は、チョ
ークコイル(リアクトル)41、スイッチング素子であ
るパワ−MOSFET42、ダイオード43からなる。
パワ−MOSFET42のソース電極は、接地ライン
L、低位側の切り換えリレー3を通じて整流回路1又は
低圧の補機用バッテリ2の低位端に接続されている。パ
ワ−MOSFET42のドレイン電極はチョークコイル
41及び高位側の切り換えリレー3を通じて整流回路1
又は低圧の補機用バッテリ2の高位端に接続され、更に
ダイオード43のアノード電極に接続されている。パワ
−MOSFET42を一定周期で断続制御することによ
り、チョークコイル41とパワ−MOSFET42との
接続点に生じた高電圧(リップル含有直流電圧)はダイ
オード43を通じてDC/DCコンバ−タ6の入力端に
印加される。
4のパワ−MOSFET42は入力される電圧に基づい
てそのデューティ比が制御されることによりダイオード
43を通じて出力する直流電圧レベルを一定レベルに昇
圧する。入力側平滑コンデンサ5は、DC/DCコンバ
−タ6の一対の入力端間に接続されており、ダイオード
43を通じて入力される上記リップル含有直流電圧の交
流成分を接地ラインLを通じて整流回路1又は補機用バ
ッテリ2の低位端にバイパスする。
うに、入力直流電力を交流電力に変換するためのインバ
ータ回路としての一対のパワ−MOSFET61、パワ
−MOSFET61の出力電圧を昇圧するトランス6
2、トランス62の出力電圧を整流する全波整流回路6
3、及び、全波整流回路63の出力電圧を平滑化する出
力平滑化回路64を有する。これらパワ−MOSトラン
ジスタの交互逆相断続によりトランス62の二次側に生
じた交流電圧は全波整流回路63で整流され、出力平滑
化回路を構成するチョークコイル65及び平滑コンデン
サ66で平滑されて主機バッテリ7に印加される。全波
整流回路63は4つのダイオードDをブリッジ接続して
なる。
う発電電動機MGに発電電動機制御回路11を通じて電
力授受可能に接続されている。これら発電電動機MG、
エンジンEおよび車輪(図示せず)間の連結方式には各
種の方式があるが、本発明の要旨ではないので説明は省
略する。制御回路8は、マイコンを含み、切り替えリレ
ー3から入力される直流電圧の大きさに略逆比例するよ
うにそのデューティ比を変更し、これによりダイオード
43を通じて出力する直流電圧レベルを一定レベルにま
で昇圧する。なお、マイコンによるこの制御自体は簡単
であるので、フローチャート図示は省略する。
流電圧と補機用バッテリ2から出力される直流電圧の差
異、ならびに、補機用バッテリ2の容量変化に基づくそ
の出力直流電圧の差異にかかわらず、DC−DCコンバ
ータ回路6に一定の直流電圧を出力することができる。
100はパワ−MOSFET42の温度を検出する温度
センサ(サーミスタなど)、101はエンジン水温を検
出する温度センサ、102は主機用バッテリ7の温度を
検出する温度センサであり、これらの温度情報は制御回
路8に入力される。
機用バッテリ7によるエンジン始動不能の場合における
主機用バッテリ7の充電動作について、図3に示すフロ
ーチャートを参照して更に詳しく説明する。まず、運転
者が主機用バッテリ7の残容量がエンジン始動不能なレ
ベルであると判定し、補機用バッテリ2から主機用バッ
テリ7へのエンジン始動エネルギーの充電を指令したか
どうかを判定し(S100)、判定の結果、充電指令が
発せられていればS102に進み、そうでなければメイ
ンルーチンにリターンする。なお、この実施例ではこの
判定を運転者による図示しないスイッチのオン動作の検
出で行っているが、IGスイッチの始動動作後のエンジ
ン始動失敗を検出して自動的にこのルーチンをスタート
させてもよい。
圧すなわちこの実施例ではチョークコイル41の入力端
の電圧が上記充電に十分な値となっているかどうかを調
べ、まだ達していなければメインルーチンにリターン
し、達していれば、エンジン温度Te、主機用バッテリ
7の温度Tb及びパワ−MOSFET42近傍の温度
(充電装置温度)Taをそれぞれ検出する各温度センサ
100〜102の出力値を順次読み込む(S104)。
いて、あらかじめ記憶するマップから充電電流Icを求
める(S106)。なお、このマップは、パワ−MOS
FET42の温度Taとそれらの最大許容温度Tmax
との差異ΔTと充電電流との関係を示すものであって、
最大許容温度Tmaxは一定値であるから充電装置温度
taをこのマップに入力すれば、充電装置温度taが最
大許容温度Tmaxを超えない範囲での運転可能な充電
電流Icを求めることができる。
c、エンジン温度Te、主機用バッテリ7の温度Tbに
基づいて、あらかじめ記憶するマップから充電時間Tc
を設定する(S108)。なお、このマップは次の関数
関係を表すものであり、マップの代わりに次の関数を計
算して充電時間Tcを求めてもよい。
は、所定の基準エンジン温度における必要エンジン始動
エネルギーに対する任意のエンジン温度Teにおける必
要エンジン始動エネルギーの変化割合を示し、この実施
例ではエンジン温度TeとKとの関係を示すマップから
読み出すものとする。
の充電量に対する放電可能電力量の割合を示し、この実
施例では充電効率ηと主機用バッテリの温度Tbとの関
係を示すマップから読み出すものとする。したがって、
Ahoを、基準のエンジン温度、基準の主機用バッテリ
7の温度における必要エンジン始動エネルギーとすれ
ば、それに今回のf(Te)を掛けて今回の必要エンジ
ン始動エネルギーを決定でき、それを今回の充電効率η
で割ることにより今回充電すべき電力量が決定され、こ
の充電電力量を今回の平均充電電流Icで割ることによ
り、今回の充電時間を決定できることになる。
電時間をカウントするタイマをスタートし(S11
2)、タイマのカウント時間TがS112で設定された
今回の充電時間Tcに達するまで待機し(S114)、
達したらエンジン始動可能を知らせるか、または、直ち
にエンジンの始動を指令して(S116)、ルーチンを
終了する。
て充電時間を設定した後は、充電装置温度Taの温度変
化にかからわず、設定充電時間だけ定電流充電を行った
が、充電期間中の主機用バッテリ7の温度Tbや充電装
置温度Taの変動に基づいて充電量を変化させてもよ
い。
ーの充電を確保しつつ、充電時間を可能な限り短縮する
ことができる。 (変形態様)上記実施例では、主機用蓄電手段の温度と
して、温度センサ100から出力されるパワーMOSF
ET42近傍温度(充電装置温度)Taに基づいて、更
に言えば、この充電装置温度Taと、パワーMOSFE
T42の最大許容温度Tmaxとの間の差に基づいて充
電電流Icを決定したが、主機用蓄電手段のあがりが生
じる長期休止時には、充電装置温度Taはエンジンの温
度や外気温度に等しいと考えられるので、エンジンの温
度や外気温度を充電装置温度Taとみなすことにより、
温度センサ100を省略することもできる。
度Taに基づいて決定した充電電流Icを一定とすると
ともに、Te、Tb、Icにより充電時間を補正する制
御を行ったが、図4のフローチャートに示すように実際
の充電電流を検出し、それに基づいて制御を行うことも
できる。
て説明する。ただし、このフローチャートは図3のステ
ップS108、S112、S114を省略し、ステップ
S110の後にステップS200、S202、S20
4、S206を追加しただけであるので、変更部分のみ
を説明する。まず、電流センサ10から実際の充電電流
Ic’を入力し(S200)、充電スタート時点からの
この充電電流Ic’を累算して累積充電量ΣQ’を求め
る(S202)。
て上記実施例と必要充電量ΣQを演算し(S204)、
累積充電量ΣQ’が必要充電量ΣQを超えたかどうかを
判断し(S206)、超えたならS116へ進み、超え
ていなければS200へリターンする。この実施態様に
よれば、実際の充電電流Ic’がS106で設定した値
より変動しても正確に充電を行うことができる。
Ta、Te、Tbをモニタしているので、充電中におけ
るそれらの変動の影響を必要充電量ΣQに反映すること
ができる。たとえば、主機用バッテリ7の充電中の温度
変動による充電効率の変化を検出してそれに基づいて必
要充電量ΣQに反映することができる。
路図である。
路図である。
チャートである。
ートである。
段)、3は切り替えリレー、4は昇圧チョッパ回路(充
電手段)、6はDC−DCコンバータ回路(充電手
段)、7は主機用バッテリ(主機用蓄電手段)、8は制
御回路(充電手段)
Claims (4)
- 【請求項1】エンジン及び回転電機の両方により走行す
るハイブリッド車のエンジン始動用モータに給電する主
機用蓄電手段と、車載補機駆動用の補機用蓄電手段と、
前記主機用蓄電手段の残容量が前記エンジン始動に必要
な容量に満たないエンジン始動不能状態時に前記補機用
蓄電手段から前記主機用蓄電手段に充電する充電手段
と、前記エンジンの始動に必要な前記主機用蓄電手段の
必要充電量に関連する状態量を検出する検出手段とを備
え、 前記充電手段は、前記必要充電量の変化に正の相関を有
して追従するように、かつ、前記主機用蓄電手段への充
電量が前記必要充電量に達するように、前記主機用蓄電
手段への充電量を制御することを特徴とするハイブリッ
ド車用充電装置。 - 【請求項2】請求項1記載のハイブリッド車用充電装置
によれば、 前記状態量は、前記エンジンの温度、前記主機用蓄電手
段の温度及び外気温度の少なくとも一つからなることを
特徴とするハイブリッド車用充電装置。 - 【請求項3】請求項1又は2記載のハイブリッド車用充
電装置において、 前記検出手段は、前記充電手段の温度を更に検出し、 前記充電手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前
記充電手段の温度が高い場合に充電電流を低減し、前記
充電手段の温度が低い場合に充電電流を増加することを
特徴とするハイブリッド車用充電装置。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか記載のハイブリ
ッド車用充電装置において、 前記検出手段は、充電中における前記主機用蓄電手段の
温度を検出し、 前記充電手段は、充電中における前記主機用蓄電手段の
温度の変化に基づいて前記主機用蓄電手段への充電量を
制御することを特徴とするハイブリッド車用充電装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP29550198A JP3531793B2 (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | ハイブリッド車用充電装置 |
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ID=17821439
Family Applications (1)
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JP29550198A Expired - Lifetime JP3531793B2 (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | ハイブリッド車用充電装置 |
Country Status (1)
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