JP4191874B2 - 無停電電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無停電電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無停電電源装置は、通電時に入力電圧(例えば100V商用交流電圧)を降圧してバッテリを充電しておき、停電時に当該バッテリに充電された充電電圧を上記入力電圧に昇圧して出力する電源装置であり、電源の供給を停止することができない機器に接続して用いられる。
【0003】
かかる無停電電源装置の構成を図面を用いて説明すると、以下の通りである。図5は従来の一般的な無停電電源装置の回路図である。無停電電源装置100は、図5に示すように、FETブリッジ回路102、スイッチング素子としてのMOSFET140、降圧トランス106、整流ダイオード108、平滑化回路110、バッテリ112、スイッチング素子としてMOSFET148、昇圧トランス118、フライホイールダイオード120、整流ダイオード122及び平滑化コイル124を備えて構成される。また、FETブリッジ回路102は4つのMOSFET128,130,132,134をブリッジ型に接続して構成され、充電時にはMOSFET128,130,132,134の寄生ダイオード分を利用した整流回路として作用する。また、FETブリッジ回路102は、放電時にはインバータとして作用し、低周波インバータ制御回路136を用いてMOSFET128,130,132,134それぞれのゲート電圧を制御することで、直流交流変換を可能とする。MOSFET140は、充電制御回路142を用いてそのゲート電圧を制御することでスイッチング動作を可能とする。平滑化回路110はコイル144及びコンデンサ146とからなる。また、MOSFET148は、昇圧制御回路150を用いてそのゲート電圧を制御することでスイッチング動作を可能とする。
【0004】
かかる無停電電源装置100の動作は以下の通りである。すなわち、通電時に入力された入力電源(例えば100V商用交流電圧)はFETブリッジ回路102によって整流され、コンデンサ126によって平滑化される。FETブリッジ回路102から出力され、平滑化された電源は、スイッチング素子104によりピーク電流値を制御され、降圧トランス106の2次側に入力される。入力電圧は、降圧トランス106の作用によってその巻数比に応じて降圧され、降圧トランス106の2次側から出力される。降圧トランス106の1次側から出力された電圧は、整流ダイオード108、平滑化回路110によって、整流、平滑化され、バッテリ112を所定の充電電圧(例えば直流12V)に充電する。
【0005】
一方、停電時は、バッテリ112から出力された電圧が平滑化回路110によって平滑化されるとともに、スイッチング素子116によってピーク値を制御された電流が昇圧トランス118に入力される。バッテリ112の電圧は、昇圧トランス118の作用によってその巻数比に応じて昇圧され、昇圧トランス118の2次側から出力される。昇圧トランス118の2次側から出力された電圧は整流ダイオード122によって整流され、平滑化コイル124、平滑化コンデンサ126、フライホイールダイオード120によって平滑される。平滑された電圧はFETブリッジ回路102により直流交流変換され、周波数が入力電源と同じで、規定電圧(例えば100V)の疑似交流として出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術にかかる無停電電源装置100は、入力電圧と充電電圧間相互の電圧変換を行うべく、降圧トランス106と昇圧トランス118との2つのトランスを備え、昇圧及び降圧の夫々に対して制御回路を必要とするため、装置が複雑化、大型化し、製造コストも大きくなるという問題点を有する。
【0007】
ここで、単一のトランスを昇圧降圧用に用いることなく、降圧トランス106と昇圧トランス118との2つのトランスを備えている理由は以下の通りである。すなわち、無停電電源装置100として扱う電力の関係から昇圧及び降圧はフォワードモードが前提となり、トランスの巻線比も昇圧を基準に決められているため、例えば、バッテリ112の充電電圧を12V、入力電圧、すなわち停電時に出力する電圧を141V(100V商用交流電圧のピーク値)とすると、昇圧トランス118の巻線比を1:12とすることが必要とされる。これに対して、バッテリ112をその充電電圧(12V)に充電するためには、充電電圧以上の電圧(17V以上)が必要とされる。従って、巻線比が1:12の昇圧トランス118を降圧用として用いても、バッテリ112の充電に必要な電圧を得ることができず、バッテリ112を十分充電することができない。ここで、昇圧時と降圧時とで巻線比を切り替えるトランスを用いることも考えられるが、装置が複雑化、大型化し、製造コストも大きくなるという問題点を有することは、トランスを2つ備える場合と同様である。
【0008】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、本発明は、簡易な構成で小型化が可能な無停電電源装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る無停電電源装置は、交流入力電圧を降圧してバッテリを充電するとともに、該バッテリに充電された直流充電電圧を交流入力電圧に昇圧及び変換して出力する無停電電源装置において、交流入力電圧を所定の直流電圧に変換する整流回路と、整流回路により変換された所定の直流電圧をバッテリの充電に必要な直流電圧に降圧するとともに、バッテリに充電された直流充電電圧を交流入力電圧の形成に必要な電圧に昇圧するDC/DCコンバータ回路と、を備え、DC/DCコンバータ回路は昇降圧トランスを有しており、停電時にはDC/DCコンバータ回路をフォワードモードにて動作させることにより直流充電電圧を昇圧し、通電時にはDC/DCコンバータ回路をフライバックモードにて動作させることにより所定の直流電圧を降圧することを特徴としている。
【0010】
本発明に係る無停電電源装置では、交流入力電圧を所定の直流電圧に変換する整流回路と、整流回路により変換された所定の直流電圧をバッテリの充電に必要な直流電圧に降圧するとともに、バッテリに充電された直流充電電圧を交流入力電圧の形成に必要な電圧に昇圧するDC/DCコンバータ回路と、を備え、DC/DCコンバータ回路が昇降圧トランスを有し、停電時にはDC/DCコンバータ回路をフォワードモードにて動作させることにより直流充電電圧を昇圧し、通電時にはDC/DCコンバータ回路をフライバックモードにて動作させることにより所定の直流電圧を降圧するので、昇圧を基準にしたトランスであっても通電時にDC/DCコンバータ回路をフライバックモードにて動作させることによりバッテリーの充電電圧の不足が抑制され、トランスを昇圧用、降圧用に分けることなく、一つの昇降圧トランスを用いるのみで無停電電源装置を実現することができる。
【0011】
また、昇降圧トランスは、複数に分割された1次側巻線と1次側巻線と同数に分割された2次側巻線とを有し、1次側巻線及び2次側巻線の分割された夫々の巻線に対して、スイッチング素子が接続されており、DC/DCコンバータ回路は、停電の発生状態に基づいて各スイッチング素子の動作を制御する昇圧降圧制御回路を更に有していることが好ましい。このように構成した場合、停電時にはDC/DCコンバータ回路をフォワードモードにて動作させ、通電時にはDC/DCコンバータ回路をフライバックモードにて動作させ得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。また、1つの昇圧降圧制御回路によりDC/DCコンバータ回路における昇圧及び降圧動作を制御することができ、比較的高価な制御回路の数を減らすことができ、昇圧降圧制御回路の実装スペース及びコストの低減が可能となる。
【0012】
また、各スイッチング素子として、MOSFETが用いられており、昇圧降圧制御回路は、1次側巻線に接続されるスイッチング素子と2次側巻線に接続されるスイッチング素子とを同時にオンさせるように各スイッチング素子の動作を制御することが好ましい。このように、各スイッチング素子としてMOSFETが用いられ、昇圧降圧制御回路が、1次側巻線に接続されるスイッチング素子と2次側巻線に接続されるスイッチング素子とを同時にオンさせるように各スイッチング素子の動作を制御することにより、DC/DCコンバータ回路の昇圧動作時に、MOSFETが用いられたスイッチング素子の内部ダイオードにおいて整流動作が行われるのを抑制して、昇圧整流時の損失を低減することができ、MOSFETの発熱を抑制することができると共に、バッテリからの電力を効率よく利用することができる。
【0013】
また、DC/DCコンバータ回路は、2次側巻線に接続されるスイッチング素子を整流回路から切り離すためのスイッチング素子を更に有していることが好ましい。このように、DC/DCコンバータ回路が、2次側巻線に接続されるスイッチング素子を整流回路から切り離すためのスイッチング素子を更に有することにより、バッテリを充電するときに電力が整流回路に返還されるのを抑制し、バッテリの充電を効率よく行うことができる。
【0014】
また、DC/DCコンバータ回路は、昇圧降圧制御回路からの信号に基づいて、2次側巻線に接続されるスイッチング素子を整流回路と切り離すためのスイッチング素子を動作させるためのフォトカプラを更に有し、昇降圧トランスは、2次側巻線に接続されるスイッチング素子を整流回路と切り離すためのスイッチング素子に電圧を出力するための巻線を更に有していることが好ましい。このように構成した場合、2次側巻線に接続されるスイッチング素子を整流回路と切り離すためのスイッチング素子を動作させ得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明による無停電電源装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】
本実施形態にかかる無停電電源装置10は、入力電圧を降圧してバッテリ20を充電するとともに、当該バッテリ20に充電された充電電圧を上記入力電圧に昇圧して出力する無停電電源装置であって、図1に示すように、バッテリ20、整流回路30、ACインバータ回路40、DC/DCコンバータ回路50等を備えて構成される。図1は、本発明の実施形態に係る無停電電源装置を示すブロック図である。
【0017】
整流回路30は、ダイオードブリッジ及びコンデンサ等を有し、入力端子(ACプラグ)11を介して外部電源(100V商用交流電源)が接続されており、外部電源からの交流入力電圧(100V交流電圧)を所定の直流電圧(140V直流電圧)に変換する。ACインバータ回路40は、基準発振器、制御素子(MOSFET)、コイル及びコンデンサ等を有した既知の回路であり、DC/DCコンバータ回路50にて昇圧された直流電圧(140V直流電圧)を外部電源と同じ交流電圧(100V交流電圧)に変換する。
【0018】
DC/DCコンバータ回路50は、整流回路30により変換された所定の直流電圧をバッテリ20の充電に必要な直流電圧(17V〜42V直流電圧)に降圧するとともに、バッテリ20に充電された直流充電電圧(12V〜36V直流電圧)を交流入力電圧の形成に必要な直流電圧に昇圧する。なお、DC/DCコンバータ回路50の構成については、後に説明する。
【0019】
上述した構成の無停電電源装置10は、以下のように動作する。商用電源の停電時には、バッテリ20に充電された直流充電電圧がDC/DCコンバータ回路50に入力されて、交流入力電圧の形成に必要な直流電圧に昇圧される。昇圧された直流電圧はACインバータ回路40に入力され、商用電源と同じ交流電圧に変換される。変換された交流電圧は、無停電電源装置10に設けられた出力端子(タップ)12を介して各種負荷に出力される。
【0020】
一方、商用電源の通電時には、ACコンセントに接続された入力端子11を介して交流入力電圧が整流回路30に入力される。入力された交流入力電圧は、整流回路30のダイオードブリッジ等にて整流され、また、整流回路30のコンデンサによって平滑されて、所定の直流電圧として出力される。出力された所定の直流電圧はACインバータ回路40に入力されて商用電源と同じ交流電圧に変換され、変換された交流電圧は出力端子12を介して各種負荷に出力される。また、整流回路30から出力された所定の直流電圧はDC/DCコンバータ回路50に入力されて、DC/DCコンバータ回路50にてバッテリ20の充電に必要な直流電圧に降圧されて、降圧された直流電圧はバッテリ20に出力される。バッテリ20に出力された直流電圧により、バッテリ20が所定の電圧まで充電される。
【0021】
次に、DC/DCコンバータ回路50の構成について、図2に基づいて詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態に係る無停電電源装置に含まれる、DC/DCコンバータ回路を示す回路図である。
【0022】
DC/DCコンバータ回路は、バッテリ用入出力端子51と、直流高電圧入力端子52と、昇圧降圧回路60とを有している。バッテリ用入出力端子51は、停電時にバッテリ20からの直流充電電圧を入力すると共に、通電時にバッテリ20に直流電圧を出力するためのものである。直流高電圧入力端子52は、通電時に整流回路30から所定の直流電圧を入力すると共に、停電時に交流入力電圧の形成に必要な直流電圧を出力するためのものである。なお、バッテリ用入出力端子51は必ずしも設ける必要はなく、バッテリ20をDC/DCコンバータ回路50(昇圧降圧回路60)に直接接続するように構成してもよい。
【0023】
昇圧降圧回路60は、昇降圧トランス61、スイッチング素子としての第1MOSFET71、第2MOSFET72、第3MOSFET73、第4MOSFET74、第5MOSFET75、フォトカプラ81、及び、昇圧降圧制御回路91等を有している。昇降圧トランス61は、バッテリ20側に接続される1次側巻線62と、整流回路30(ACインバータ回路40)側に接続される2次側巻線63とを有している。1次側巻線62と2次側巻線63の巻線比は、1:11に設定されている。
【0024】
1次側巻線62は、複数に分割(本実施形態においては、2分割)されており、第1の1次側巻線62Aと第2の1次側巻線62Bとを含んでいる。第1の1次側巻線62Aと第2の1次側巻線62Bとの中点(中央タップ)は、バッテリ用入出力端子51に接続されている。これにより、バッテリ20の陽極は第1の1次側巻線62Aと第2の1次側巻線62Bとの中点に接続される。2次側巻線63は、1次側巻線62と同数に分割(2分割)されており、第1の2次側巻線63Aと第2の2次側巻線63Bとを含んでいる。第1の2次側巻線63Aと第2の2次側巻線63Bとの中点(中央タップ)は、2次側電源出力のコモンラインとして直流高電圧入力端子52に接続されている。コンデンサ53は、第3MOSFET73(のソース)と第4MOSFET74(のソース)が接続されるアースと、第1の2次側巻線63Aと第2の2次側巻線63Bとの中点とに接続されている。
【0025】
第1MOSFET71(のドレイン)は第1の1次側巻線62Aの端部に接続されている。第1MOSFET71のソースは接地されている。また、第1MOSFET71のゲート電圧は、昇圧降圧制御回路91によって制御可能となっている。これらの構成により、第1MOSFET71のスイッチング動作により、第1の1次側巻線62Aの通電がオン/オフ制御されることになる。
【0026】
第2MOSFET72(のドレイン)は第2の1次側巻線62Bの端部に接続されている。第2MOSFET72のソースは接地されている。また、第2MOSFET72のゲート電圧は、第1MOSFET71と同様に、昇圧降圧制御回路91によって制御可能となっている。これらの構成により、第2MOSFET72のスイッチング動作により、第2の1次側巻線62Bの通電がオン/オフ制御されることになる。
【0027】
第3MOSFET73(のドレイン)は第1の2次側巻線63Aの端部に接続されている。第3MOSFET73のソースは接地されている。また、第3MOSFET73のゲート電圧は、第1MOSFET71及び第2MOSFET72と同様に、昇圧降圧制御回路91によって制御可能となっている。これらの構成により、第3MOSFET73のスイッチング動作により、第1の2次側巻線63Aの通電がオン/オフ制御されることになる。
【0028】
第4MOSFET74(のドレイン)は、第5MOSFET75を経由して、第2の2次側巻線63Bの端部に接続されている。第4MOSFET74のソースは接地されている。また、第4MOSFET74のゲート電圧は、第1MOSFET71〜第3MOSFET73と同様に、昇圧降圧制御回路91によって制御可能となっている。これらの構成により、第4MOSFET74のスイッチング動作により、第2の2次側巻線63Bの通電がオン/オフ制御されることになる。
【0029】
第5MOSFET75は、第2の2次側巻線63Bの端部と第4MOSFET74との間に設けられる。第5MOSFET75のドレインは第4MOSFET74のドレインに接続されており、第5MOSFET75のソースは第2の2次側巻線63Bの端部に接続されている。第5MOSFET75は、第4MOSFET74を整流回路30から切り離すスイッチング素子として作用する。
【0030】
フォトカプラ81は、第5MOSFET75のゲート電圧を制御するためのもので、昇降圧トランス61の第3の巻線64に接続されている。フォトカプラ81には、主制御部(図示せず)に含まれる停電検出回路92からの出力が接続されており、停電検出回路92から出力される出力信号に基づいて、第3の巻線64から出力される電圧を第5MOSFET75のゲートに出力するか否かを制御する。停電検出回路92は、商用電源に停電が発生した否かを検出するもので、商用電源に停電が発生した場合には、フォトカプラ81及び昇圧降圧制御回路91に停電信号を出力する。フォトカプラ81は、停電信号が入力された場合にはオンとなり、停電信号が入力されない場合にはオフとなる。
【0031】
フォトカプラ81がオンの場合には、第3の巻線64から出力される電圧が第5MOSFET75のゲートに出力され、第5MOSFET75は、第4MOSFET74を整流回路30に接続するように作動する。一方、フォトカプラ81がオフの場合には、第3の巻線64から出力される電圧が第5MOSFET75のゲートに出力されずに、第5MOSFET75は、第4MOSFET74を整流回路30から切り離すように作動する。第3の巻線64の一方の端部には、整流用のダイオード54が直列に接続されており、また、第3の巻線64の両端部には、平滑化用のコンデンサ55が並列に接続されている。
【0032】
昇圧降圧制御回路91は、第1MOSFET71〜第4MOSFET74の動作を直接的にPWM(Pulse Width Modulation)制御するためのものである。昇圧降圧制御回路91の出力は、図2に示されるように、複数の出力を有しており、昇圧降圧制御回路91の出力の一方は、同時にオン/オフさせるために、第1MOSFET71及び第3MOSFET73のゲート同士を接続した部分に接続されている。昇圧降圧制御回路91の出力の他方は、同時にオン/オフさせるために、第2MOSFET72及び第4MOSFET74のゲート同士を接続した部分に接続されている。また、昇圧降圧制御回路91には、上述した停電検出回路92の出力が接続されている。更に、降圧(充電)時、昇圧降圧制御回路91は昇降圧トランス61の1次側電圧を監視している(図示せず)。
【0033】
昇圧降圧制御回路91は、停電検出回路92から出力される停電信号を検出しており、図3に示される昇圧降圧制御処理動作を行う。
【0034】
まず、S101において、昇圧降圧制御回路91は、停電検出回路92からの停電信号に基づいて、商用電源に停電が発生したか否かを判断する。停電検出回路92から停電信号が出力された、すなわち商用電源に停電が発生した状態である場合には(S101で「Yes」)、S103に進む。停電検出回路92から停電信号が出力されず、すなわち商用電源に停電が発生していない通電状態である場合には(S101で「No」)、後述するS105に進む。
【0035】
停電が発生して昇圧降圧制御回路91に停電信号が入力されると、S103に示すように、昇圧動作処理が開始される。ここでは、昇圧降圧制御回路91は、第1MOSFET71〜第4MOSFET74が昇圧のためのスイッチング動作を行うように第1MOSFET71〜第4MOSFET74にPWM制御パルス信号を出力する。このPWM制御パルス信号の出力により、第1MOSFET71と第3MOSFET73との組合せと、第2MOSFET72と第4MOSFET74との組合せとで、交互にオン/オフ(プッシュプル動作)することになる。
【0036】
昇圧降圧制御回路91に停電信号が入力されておらず、通電時には、S105に示すように、降圧動作処理が開始される。ここでは、昇圧降圧制御回路91は、フライバックエネルギーが第2の2次側巻線63Bを通して2次側に戻らないようにするために、第2MOSFET72及び第4MOSFET74のゲート信号をオフし、第2の2次側巻線63Bを回路から切り離す。また、昇圧降圧制御回路91は、バッテリ20の充電のために第3MOSFET73にPWM制御パルス信号(例えば25〜30kHz、デューティ比25%)を出力する。
【0037】
続く、S107では、昇降圧トランス61の1次側に接続されているバッテリ20の電圧の値を読み、S109にて、バッテリ20の充電が必要か否かを判断する。バッテリ20の充電が必要である場合には(S109で「Yes」)、後述するS111に進む。バッテリ20の充電が必要でない場合には(S109で「No」)、S101にリターンする。バッテリ20の充電が必要か否かは、バッテリ20の電圧を監視することにより判断される。
【0038】
S111では、昇降圧トランス61の1次側電圧の値が所定の基準電圧値と一致するか否かが判断される。昇降圧トランス61の1次側電圧の値が所定の基準電圧値と一致した場合には(S111で「Yes」)、前述したS107にリターンする。昇降圧トランス61の2次側電圧の値が所定の基準電圧値と一致しない場合には(S111で「No」)、S113に進む。
【0039】
S113では、昇降圧トランス61の1次側電圧の値が所定の基準電圧値より高いか否かが判断される。昇降圧トランス61の1次側電圧の値が所定の基準電圧値より高い場合には(S113で「Yes」)、S115に進む。S115に進むと、昇圧降圧制御回路91は、第1及び第3MOSFET73の駆動デューティ比を上述した所定の基準デューティ比からデューティ比が小さくなる(オン時間が短くなる)ように変更して制御信号を出力する。一方、昇降圧トランス61の1次側電圧の値が所定の基準電圧値より高くない、すなわち昇降圧トランス61の1次側電圧の値が所定の基準電圧値より低い場合には(S113で「No」)、S117に進み、昇圧降圧制御回路91は、第1MOSFET71及び第3MOSFET73の駆動デューティ比を上述した所定の基準デューティ比からデューティ比が大きくなる(オン時間が長くなる)ように変更して制御信号を出力する。これにより、駆動デューティ比は、昇降圧トランス61の1次側電圧の値に応じて、50%以下の5%〜45%の範囲で変化することになる。なお、バッテリ20の充電中に停電が発生した場合には、図示しない割り込み処理により、S103にて示される昇圧動作処理が開始されることになる。
【0040】
つぎに、上述した構成のDC/DCコンバータ回路50の昇圧及び降圧動作について説明する。
【0041】
まずは、停電時の昇圧動作について詳細に説明する。停電時には、停電検出回路92からの停電信号により、フォトカプラ81がオンして第5MOSFET75がオンする。なお、停電時には、第5MOSFET75は常時オンとなる。同じく、昇圧降圧制御回路91は、停電検出回路からの停電信号により、第1MOSFET71〜第4MOSFET74に昇圧のためのPWM制御パルス信号を出力する。このスイッチング動作は、休止時間がほとんど無いプッシュプル動作であって、スイッチング周波数は、80kHz程度とされている。昇圧降圧制御回路91からの制御信号により、第1MOSFET71及び第3MOSFET73とが同時にオン/オフし、第2MOSFET72及び第4MOSFET74とが同時にオン/オフする。また、第1MOSFET71及び第3MOSFET73と、第2MOSFET72及び第4MOSFET74とは、交互にオン/オフすることになる。
【0042】
第1MOSFET71がオンすると、昇降圧トランス61の第1の1次側巻線62Aにバッテリ20の直流充電電圧が印加される。第1の1次側巻線62Aにバッテリ20の直流充電電圧が印加されることにより、昇降圧トランス61の第1の2次側巻線63Aには、第1の2次側巻線63Aと第2の2次側巻線63Bとの中点側が正の電位となる電圧が誘起され、アースから第3MOSFET73を介して電流が流れ、コンデンサ53が蓄電される。なお、第3MOSFET73は、その内部の寄生ダイオードによっても整流動作を行うことが可能であるが、第1及び第3MOSFET73とを同時にオンすることで、上述した寄生ダイオードではなく、内部抵抗の低い第3MOSFET73に電流を流し、寄生ダイオードによる整流に比して損失を1/3程度に抑えている。
【0043】
次に、第2MOSFET72がオンすると、昇降圧トランス61の第2の1次側巻線62Bにバッテリ20の直流充電電圧が印加される。第2の1次側巻線62Bにバッテリ20の直流充電電圧が印加されることにより、昇降圧トランス61の第2の2次側巻線63Bには、第1の2次側巻線63Aと第2の2次側巻線63Bとの中点側が正の電位となる電圧が誘起され、アースから第5MOSFET75及び第4MOSFET74を介して電流が流れ、コンデンサ53が蓄電される。なお、第4MOSFET74は、その内部の寄生ダイオードによっても整流動作を行うことが可能であるが、第2及び第4MOSFET74とを同時にオンすることで、上述した寄生ダイオードではなく、内部抵抗の低い第4MOSFET74に電流を流し、寄生ダイオードによる整流に比して損失を1/3程度に抑えている。
【0044】
第1MOSFET71及び第3MOSFET73と、第2MOSFET72及び第4MOSFET74とが、交互にオン/オフすることにより、昇降圧トランス61の2次側の電圧は最終的にバッテリ20の電圧と昇降圧トランス61の巻線比で決まる、100V〜140V程度まで上昇し、ACインバータ回路40に供給される。
【0045】
このように、昇圧動作時には、DC/DCコンバータ回路50は、昇降圧トランス61の第1の1次側巻線62Aの巻方向と第1の2次側巻線63Aの巻方向とが同方向とされ、また、昇降圧トランス61の第2の1次側巻線62Bの巻方向と第2の2次側巻線63Bの巻方向とが同方向とされたフォワードモードで動作することになり、休止時間のほとんど無いプッシュプル方式でバッテリ20の充電直流電圧が交流入力電圧の形成に必要な電圧に昇圧される。以上のことから、DC/DCコンバータ回路50は、昇圧時においては、フォワードプッシュプル型DC/DCコンバータとして機能する。なお、電圧安定化制御はDC/DCコンバータ回路50においては行われず、ACインバータ回路40にて行われる。
【0046】
次に、通電時の降圧動作について詳細に説明する。通電(非停電)時には、DC/DCコンバータ回路50には、整流回路30により変換された所定の直流電圧(140V直流電圧)が入力される。また、通電時には、停電検出回路92から停電信号が出力されず、フォトカプラ81がオフして第5MOSFET75がオフする。なお、通電時には、第5MOSFET75は常時オフとなる。昇圧降圧制御回路91は、停電検出回路から停電信号が出力されないことから、第2及び第4MOSFET74がオフとなるように第2及び第4MOSFET74に制御信号を出力する。同じく、昇圧降圧制御回路91は、停電検出回路92から停電信号が出力されないことから、第1MOSFET71及び第3MOSFET73が降圧のためのスイッチング動作を行うように第1MOSFET71及び第3MOSFET73に制御信号を出力する。このスイッチング動作は、上述したようにデューティ比50%以下、周波数25kHz程度とされている。昇圧降圧制御回路91からの制御信号により、第1MOSFET71及び第3MOSFET73とが同時にオン/オフする。
【0047】
第3MOSFET73がオンすると、整流回路からの電源供給により、昇降圧トランス61の第1の2次側巻線63Aに電力が蓄電される。第3MOSFET73がオンした場合、上述したようにフォワードモードでの動作により昇降圧トランス61の第1の1次側巻線62Aには、第1の1次側巻線62Aと第2の1次側巻線62Bとの中点側が正の電位となり且つ巻線比の関係により決まる電圧が誘起される。このときに、バッテリ20の電圧が放電直後等で誘起された電圧より低くなっていれば、電流はアースから第1MOSFET71、第1の1次側巻線62Aを通って、第1の1次側巻線62Aと第2の1次側巻線62Bとの中点に並列に接続されているバッテリ20に充電電流として流れてバッテリ20が充電されることになる。バッテリ20がある程度(10%〜20%)の充電量になると、誘起された電圧が昇降圧トランス61の巻線比の関係によりバッテリ20の充電の可能電圧に満たないため、第1の1次側巻線62Aには電流が流れない。これにより、第1の2次側巻線63Aにも電流が流れない。
【0048】
次に、第3MOSFET73がオフすると、第1の2次側巻線63Aに蓄電された電力(フライバックエネルギー)は第2の1次側巻線62Bに誘起され、第1の1次側巻線62Aと第2の1次側巻線62Bとの中点側が正の電位となり、アースから第2MOSFET72(その内部の寄生ダイオード)、第2の1次側巻線62Bを経由してバッテリ20に充電電流として流れる。この時の充電は、前述したフォワード動作の時の電圧型動作と異なり、インダクタンスに蓄えられたエネルギーを電流型動作で放出することになるので、第2の1次側巻線62Bに生じる電圧は、その時のバッテリ20の電圧より高くなり、充電電圧が不足することはない。
【0049】
第3MOSFET73がオンして第1の2次側巻線63Aに蓄電された電力は、第3MOSFET73がオフしたときに、第2の2次側巻線63Bにも誘起(第1の2次側巻線63Aとの接点がプラス電位となる)され、アースから、第4MOSFET74、第2の2次側巻線63Bを経由して、2次側の電源入力部に電力を返還してしまうことになる。しかし、第4MOSFET74に直列に接続された第5MOSFET75をオフし、第2の2次側巻線63Bを切り離して、2次側の電源入力部への電力の返還を止めることができる。
【0050】
なお、本実施形態においては、降圧時において充電電流を一定にするために、昇圧降圧制御回路91により昇降圧トランス61の第1の2次側巻線63Aに入力される電圧(整流回路により変換された所定の直流電圧)に応じて第3MOSFET73のデューティ比(オンデューティ時間)を制御している。昇圧降圧制御回路91は、第3MOSFET73のデューティ比を昇降圧トランス61の第1の2次側巻線63Aに入力される電圧の大きさに反比例させて充電電流を一定に制御しており、上述したように、5%〜45%の範囲でデューティ比が制御される。第3MOSFET73のデューティ比が大きくなると充電電流が多くなる。充電電流は、昇圧降圧制御回路91により0.1A〜10Aの範囲で既定値に制御される。
【0051】
このように、降圧動作時には、DC/DCコンバータ回路50は、昇降圧トランス61の第1の2次側巻線63Aと、それと逆相に巻かれた第1の1次側巻線62Aとの間ではフォワードモードで、第1の2次側巻線63Aと、それと逆相に巻かれた第2の1次側巻線62Bとの間ではフライバックモードで動作することになり、バッテリ20の電圧に応じて、第1の1次側巻線62Aあるいは第2の1次側巻線62Bから、バッテリ20に充電電流が供給される。以上のことから、DC/DCコンバータ回路50は、降圧(充電)時においては、フライバックシングル型DC/DCコンバータとして機能する。
【0052】
上述したように、無停電電源装置10にあっては、整流回路30と、DC/DCコンバータ回路50と、を備え、DC/DCコンバータ回路50が昇降圧トランス61を有し、停電時にはDC/DCコンバータ回路50をフォワードモードにて動作させることにより直流充電電圧を昇圧し、通電時にはDC/DCコンバータ回路50をフライバックモードにて動作させることにより所定の直流電圧を降圧するので、トランスを昇圧用、降圧用に分けることなく、一つの昇降圧トランス61を用いるのみで無停電電源装置10を実現することができる。また、停電時にはDC/DCコンバータ回路50をフォワードモードにて動作させ、通電時にはDC/DCコンバータ回路50をフライバックモードにて動作させることにより、1つの昇降圧トランスを用いた場合のバッテリ20の充電電圧が不足するのを抑制することができ、バッテリ20の充電に必要な電圧を得ることができる。
【0053】
また、昇降圧トランス61は、第1の1次側巻線62A及び第2の1次側巻線62Bと第1の2次側巻線63A及び第2の2次側巻線63Bとを有し、夫々の巻線62A,62B,63A,63Bに対して、スイッチング素子としての第1MOSFET71〜第4MOSFET74が接続されており、DC/DCコンバータ回路50は、停電の発生状態に基づいて第1MOSFET71〜第4MOSFET74の動作を制御する昇圧降圧制御回路91を更に有しているので、停電時にはDC/DCコンバータ回路50をフォワードモードにて動作させ、通電時にはDC/DCコンバータ回路50をフライバックモードにて動作させることで、通常では昇圧及び降圧のそれぞれに対して必要とされる比較的高価な制御回路である昇圧降圧制御回路91を1つにすることができ、実装スペース及びコストの低減が可能となる。
【0054】
また、昇圧降圧制御回路91は、第1MOSFET71及び第3MOSFET73とが同時にオン/オフし、第2MOSFET72及び第4MOSFET74とが同時にオン/オフするように第1MOSFET71〜第4MOSFET74の動作を制御するので、DC/DCコンバータ回路50の昇圧動作時に、第3MOSFET73及び第4MOSFET74の内部ダイオードにおいて整流動作が行われるのを抑制して、昇圧整流時の損失を低減することができ、第3MOSFET73及び第4MOSFET74の発熱を抑制することができると共に、バッテリ20からの電力を効率よく利用することができる。
【0055】
また、DC/DCコンバータ回路50は、第2の2次側巻線63Bに接続される第4MOSFET74を整流回路30と切り離すための第5MOSFET75を更に有しているので、バッテリ20を充電するときに電力が整流回路30に返還されるのを抑制し、バッテリ20の充電を効率よく行うことができる。
【0056】
また、DC/DCコンバータ回路50は、昇圧降圧制御回路91からの信号に基づいて、第5MOSFET75を動作させるためのフォトカプラ81を更に有し、昇降圧トランス61は、第5MOSFET75に電圧を出力するための第3の巻線64を更に有しているので、第2の2次側巻線63Bに接続される第4MOSFET74を整流回路30と切り離すための第5MOSFET75を動作させ得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。
【0057】
次に、DC/DCコンバータ回路50の変形例について、図4に基づいて詳細に説明する。図4は、本発明の実施形態に係る無停電電源装置に含まれる、DC/DCコンバータ回路の変形例を示す回路図である。図2に示された実施形態と、図4に示された変形例とでは、2つの高速フォトカプラ82,83を設けた点で相違する。
【0058】
第1の高速フォトカプラ82は、第3MOSFET73を第1MOSFET71と同時に動作させるためのもので、昇降圧トランス61の第4の巻線65に接続されている。第1の高速フォトカプラ82には、昇圧降圧制御回路91からの出力が接続されており、昇圧降圧制御回路91から出力される出力信号に基づいて、第4の巻線65から出力される電圧を第3MOSFET73のゲートに出力するか否かを制御する。
【0059】
第1の高速フォトカプラ82がオンの場合には、第4の巻線65から出力される電圧が第3MOSFET73のゲートに出力され、第3MOSFET73はオンとなる。一方、第1の高速フォトカプラ82がオフの場合には、第4の巻線65から出力される電圧が第3MOSFET73のゲートに出力されずに、第3MOSFET73はオフとなる。第4の巻線65の一方の端部には、整流用のダイオード56が直列に接続されており、また、第4の巻線65の両端部には、平滑化用のコンデンサ57が並列に接続されている。
【0060】
第2の高速フォトカプラ83は、第4MOSFET74を第2MOSFET72と同時に動作させるためのもので、昇降圧トランス61の第3の巻線64に接続されている。第2の高速フォトカプラ83には、昇圧降圧制御回路91からの出力が接続されており、昇圧降圧制御回路91から出力される出力信号に基づいて、第3の巻線64から出力される電圧を第4MOSFET74のゲートに出力するか否かを制御する。
【0061】
第2の高速フォトカプラ83がオンの場合には、第3の巻線64から出力される電圧が第4MOSFET74のゲートに出力され、第4MOSFET74はオンとなる。一方、第2の高速フォトカプラ83がオフの場合には、第3の巻線64から出力される電圧が第4MOSFET74のゲートに出力されずに、第4MOSFET74はオフとなる。
【0062】
図4に示された変形例においても、図2に示された実施形態と同様に、昇圧動作時には、DC/DCコンバータ回路50は、昇降圧トランス61の第1の1次側巻線62Aの巻方向と第1の2次側巻線63Aの巻方向とが同方向とされ、また、昇降圧トランス61の第2の1次側巻線62Bの巻方向と第2の2次側巻線63Bの巻方向とが同方向とされたフォワードモードで動作することになり、休止時間のほとんど無いプッシュプル方式でバッテリ20の直流電圧が交流出力の形成に必要な電圧に昇圧される。
【0063】
また、降圧動作時には、DC/DCコンバータ回路50は、昇降圧トランス61の第1の2次側巻線63Aの巻方向と第1の1次側巻線62Aの巻方向とが逆方向とされ、また、昇降圧トランス61の第1の2次側巻線63Aの巻方向と第2の1次側巻線62Bの巻方向とが逆方向とされたフライバックモードで動作することになり、バッテリ20の電圧に応じて第1の1次側巻線62Aと第2の1次側巻線62Bのどちらかからバッテリ20に電流が供給されてバッテリ20が充電される。
【0064】
以上のことから、図4に示された変形例においても、図2に示された実施形態と同様の作用、効果を奏する。
【0065】
図4に示された変形例では、2つの高速フォトカプラ82,83を使用することにより、第3MOSFET73及び第4MOSFET74のスイッチング速度を高め、昇降圧トランス61の駆動周波数を高めているが30kHz程度が上限となる。しかしながら、図2に示された実施形態では、昇圧降圧制御回路91で第1MOSFET71〜第4MOSFET74を直接的に駆動しているので、100kHz以上の駆動周波数で昇降圧トランス61を駆動することが可能となる。したがって、図2に示された実施形態の方が、図4に示された変形例に比して、昇降圧トランス61の小型化を容易に図ることができる。
【0066】
なお、第4MOSFET74をダイオードに置き換えてDC/DCコンバータ回路50を構成することも可能である。しかしながら、両極の動作条件を揃えておかないと、昇降圧トランス61をプッシュプル方式で動作させる場合に偏磁により昇降圧トランス61が飽和する惧れがあることから、第4MOSFET74をダイオードに置き換えることは好ましくない。
【0067】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、上述した数値等も適宜変更して設定することができる。また、本実施形態においては、昇降圧トランス61に第3の巻線64及び第4の巻線65を設けるように構成しているが、これに限られることなく、第3の巻線64及び第4の巻線65を昇降圧トランス61とは別のトランスに設けるように構成してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、簡易な構成で小型化が可能な無停電電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る無停電電源装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る無停電電源装置に含まれる、DC/DCコンバータ回路を示す回路図である。
【図3】本発明の実施形態に係る無停電電源装置に含まれる、昇圧降圧制御回路において実行される制御処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係る無停電電源装置に含まれる、DC/DCコンバータ回路の変形例を示す回路図である。
【図5】従来の無停電電源装置を示す回路図である。
【符号の説明】
10…無停電電源装置、11…入力端子、12…出力端子、20…バッテリ、30…整流回路、40…ACインバータ回路、50…DC/DCコンバータ回路、51…バッテリ用入出力端子、52…直流高電圧入力端子、53…コンデンサ、60…昇圧降圧回路、61…昇降圧トランス、62…1次側巻線、62A…第1の1次側巻線、62B…第2の1次側巻線、63…2次側巻線、63A…第1の2次側巻線、63B…第2の2次側巻線、64…第3の巻線、65…第4の巻線、71…第1MOSFET、72…第2MOSFET、73…第3MOSFET、74…第4MOSFET、75…第5MOSFET、81…フォトカプラ、82…第1の高速フォトカプラ、83…第2の高速フォトカプラ、91…昇圧降圧制御回路、92…停電検出回路、100…無停電電源装置、106…降圧トランス、118…昇圧トランス、142…充電制御回路、150…昇圧制御回路。

Claims (5)

  1. 交流入力電圧を降圧してバッテリを充電するとともに、該バッテリに充電された直流充電電圧を前記交流入力電圧に昇圧及び変換して出力する無停電電源装置において、
    前記交流入力電圧を所定の直流電圧に変換する整流回路と、
    前記整流回路により変換された前記所定の直流電圧を前記バッテリの充電に必要な直流電圧に降圧するとともに、前記バッテリに充電された前記直流充電電圧を前記交流入力電圧の形成に必要な電圧に昇圧するDC/DCコンバータ回路と、を備え、
    前記DC/DCコンバータ回路は昇降圧トランスを有しており、
    停電時には前記DC/DCコンバータ回路をフォワードモードにて動作させることにより前記直流充電電圧を昇圧し、通電時には前記DC/DCコンバータ回路をフライバックモードにて動作させることにより前記所定の直流電圧を降圧することを特徴とする無停電電源装置。
  2. 前記昇降圧トランスは、複数に分割された1次側巻線と前記1次側巻線と同数に分割された2次側巻線とを有し、
    前記1次側巻線及び前記2次側巻線の分割された夫々の巻線に対して、スイッチング素子が接続されており、
    前記DC/DCコンバータ回路は、停電の発生状態に基づいて前記各スイッチング素子の動作を制御する昇圧降圧制御回路を更に有していることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  3. 前記各スイッチング素子として、MOSFETが用いられており、
    前記昇圧降圧制御回路は、前記1次側巻線に接続される前記スイッチング素子と前記2次側巻線に接続される前記スイッチング素子とを同時にオンさせるように前記各スイッチング素子の動作を制御することを特徴とする請求項2に記載の無停電電源装置。
  4. 前記DC/DCコンバータ回路は、前記2次側巻線に接続される前記スイッチング素子を前記整流回路から切り離すためのスイッチング素子を更に有していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の無停電電源装置。
  5. 前記DC/DCコンバータ回路は、前記昇圧降圧制御回路からの信号に基づいて、前記2次側巻線に接続される前記スイッチング素子を前記整流回路と切り離すための前記スイッチング素子を動作させるためのフォトカプラを更に有し、
    前記昇降圧トランスは、前記2次側巻線に接続される前記スイッチング素子を前記整流回路と切り離すための前記スイッチング素子に電圧を出力するための巻線を更に有していることを特徴とする請求項4に記載の無停電電源装置。
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