JP3531053B2 - アンカープレート - Google Patents
アンカープレートInfo
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Description
トに関し、さらに詳細には、例えば免震ゴム支承をコン
クリート構造物に取り付けるために用いられるアンカー
プレートに関する。
ート構造物との間に配置され、下部コンクリート構造物
に作用する地震動を長周期化して上部コンクリート構造
物に伝達することにより、免震作用を発揮するゴム支承
が知られている。この免震ゴム支承は、従来、図6に示
すような態様でこれらの構造物に取り付けられている。
び下部コンクリート構造物11に、それらの内部に埋め
込まれる複数本のアンカーバー12を有するアンカープ
レート13が固定される。免震ゴム支承14は上下部に
取付プレート15,15を有し、この上下部取付プレー
ト15,15がボルト16によりアンカープレート1
3,13に固定され、このようにして免震ゴム支承14
が上部コンクリート構造物10及び下部コンクリート構
造物11にそれぞれ固定される。
て、従来、アンカーバー12は円形若しくは四角形のプ
レート本体17にスタッド溶接により固定されている。
このため、プレート本体17が溶接の熱により歪みを起
こして反りあがり、ゴム支承14の取付プレート15と
接触する面の平面度が悪くなり、ゴム支承14を組み込
んだとき接触面の外周方向に隙間が生じる。このような
隙間があると、ゴム支承14に加わる加重が等分布にな
らないため、ゴム支承の耐久性が低下する。
板からなるプレート本体17の外周を定盤の上に拘束し
た状態でスタッド溶接する手法が採られている。しかし
ながら、歪みの発生を完全に防止することは困難で、そ
の後プレス等で歪み取りを行っている。このため、手間
がかかり、コストも高くなっていた。
にねじ孔を設け、アンカーバー12をねじ込む手法も考
えられる。しかしながら、この場合、アンカーバー12
のねじ底径が、胴部よりも小さくなるので、アンカーバ
ーに水平力が加わると、ねじ底部で剪断破壊し易いとい
う問題が生じる。
体17には、免震ゴム支承14を固定するためのボルト
16が螺着される段付きの袋ナット18が固定されてい
る。この袋ナット18は、プレート本体17に設けた孔
に差し込んで溶接されるが、この場合、溶接位置はプレ
ート本体17の外周側にあり、その溶接脚長も小さいた
め歪みの問題は特に生じていない。
な技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目
的を達成するものである。この発明の目的は、アンカー
バーをプレート本体に固定するに際し、熱による歪みの
発生をなくすべく、スタッド溶接に代えてねじ込み方式
を採用するが、それに伴う剪断破壊の問題を解消したア
ンカープレートを提供することにある。この発明の別の
目的は、袋ナットについても溶接に代えてねじ込み方式
を採用することとし、精度よく強固に固定することがで
きるアンカープレートを提供することにある。
成するために、次のような手段を採用している。すなわ
ち、この発明は、プレート本体と、その一方の面に固定
されるアンカーバーとを備えたアンカープレートであっ
て、前記プレート本体に雌ねじ孔を設け、前記アンカー
バーの胴部先端に大径部を形成して、該大径部の外周面
に前記雌ねじ孔に螺着される雄ねじ部を設け、前記雄ね
じ部のねじ底径を前記アンカーバーの胴部径よりも大き
くするとともに、前記アンカーバーの大径部の前記胴部
側に所定長さ範囲の無ねじ部を形成したことを特徴とす
るアンカープレートにある。
の一方の面に固定されるアンカーバーと、このアンカー
バーよりも外周側に位置するように前記プレート本体の
一方の面に固定され、かつ内部の雌ねじ孔が前記プレー
ト本体の他方の面側に開口する袋ナットとを備えたアン
カープレートであって、前記プレート本体の前記アンカ
ーバー及び前記袋ナットに対応した位置にそれぞれ第1
及び第2の雌ねじ孔を設け、前記アンカーバーの胴部先
端に大径部を形成して、該大径部の外周面に前記第1の
雌ねじ孔に螺着される雄ねじ部を設け、前記雄ねじ部の
ねじ底径を前記アンカーバーの胴部径よりも大きくする
とともに、前記アンカーバーの大径部の前記胴部側に所
定長さ範囲の無ねじ部を形成し、前記袋ナットの外形を
多角形とするとともに、先端に小径部を形成して、該小
径部の外周面に前記第2の雌ねじ孔に螺着される雄ねじ
部を設けたことを特徴とするアンカープレートにある。
とした場合、0.5p〜5pの範囲にするとよい。この
発明によるアンカープレートは、例えば、免震ゴム支承
をコンクリート構造物に取り付けるために適用され、こ
の場合、前記プレート本体の一方の面は、コンクリート
構造物に埋設される前記アンカーバーを介して該構造物
に固定され、前記プレート本体の他方の面に免震ゴム支
承が固定される。
下部の取付プレートが前記プレート本体の袋ナットに螺
着されるボルトを介して、アンカープレートに固定され
る。したがって前記袋ナットの雄ねじ部と、該袋ナット
内部の雌ねじ孔とは互いに逆ねじとすることが好まし
い。このようにすることより、ボルトを締め付けると、
袋ナットもプレート本体に対して締まる方向に力が働く
こととなる。
照しながら以下に説明する。図1は、この発明によるア
ンカープレートが適用される免震ゴム支承の取付態様を
示す断面図である。アンカープレート1は、従来と同様
に、そのプレート本体2の一方の面が複数本のアンカー
バー3を介して上部コンクリート構造物10及び下部コ
ンクリート構造物11にそれぞれ固定される。プレート
本体2の他方の面には、免震ゴム支承14の取付プレー
ト15がボルト16により固定され、これにより免震ゴ
ム支承14が上部コンクリート構造物10及び下部コン
クリート構造物11にそれぞれ固定される。
免震ゴム支承14の形状に応じて円形若しくは四角形の
鋼板からなっている。図2は、プレート本体2へのアン
カーバー3の取付状態を拡大して示す正面図である。プ
レート本体2には複数の雌ねじ孔4が周方向に間隔を置
いて設けられ、これらの雌ねじ孔4にアンカーバー3が
螺着される。
形成された大径部6とからなり、大径部6の外周面には
雌ねじ孔4に螺着される雄ねじ部7が形成されている。
この雄ねじ部7のねじ底径φDは、胴部5の径φdより
も大きくなっている。雄ねじ部7は大径部6の先端から
形成されているが、大径部6の全体に亘っては形成され
ず、その結果、無ねじ部8が残されている。
り、アンカーバー3をプレート本体2にねじ込んだと
き、位置決めが確実になされ、また緩み止めがなされ
る。無ねじ部8の長さは、ねじのピッチをpとした場
合、0.5p〜5p程度とすることが望ましい。
によれば、アンカーバー3に水平力F又は引張り力F’
が働いた場合、アンカーバー3の胴部径φdよりもねじ
底径φDの方が大きいため、このねじ部で破断が生じる
ことはない。
工を施して大径部6を形成した後、この大径部6にねじ
加工を施して得られる。頭部9の形状は、スパナがかか
る形状であれば、図3に示すように、円盤状のものを切
り欠いた互いに平行な2つの平坦面を有する形状として
もよいし、あるいは六角頭としてもよい。なお、アンカ
ーバー3の締結時には、雄ねじ部7に止水のための接着
剤を塗布するとよい。
じ底径φD)を示すと、次の通りである。 胴部径φd ふさわしいねじ径(ねじ底径φD) 13φ M16(13.8φ) 16φ M20(17.3φ) 19φ M22(19.3φ)又はM24(20.8φ) 22φ M27(23.7φ)
態を示している。この実施の形態は、アンカーバー3の
みならず袋ナット30もプレート本体2にねじ込み方式
により固定するようにしたものである。プレート本体2
にはアンカーバー3のための第1の雌ねじ孔4と、袋ナ
ット30のための第2の雌ねじ孔31とが設けられてい
る。
形態では六角形)となっていて、従来と同様に段付きと
することにより、先端に小径部32が形成されている。
この小径部32の外周には第2の雌ねじ孔31に螺着さ
れる雄ねじ部33が設けられている。袋ナット30は内
部に雌ねじ孔34を有し、この雌ねじ孔34は雄ねじ部
33と互いに逆ねじとなっている。
ねじ孔31に螺着することにより、プレート本体2の一
方の面に固定され、この状態で袋ナット30の内部の雌
ねじ孔34はプレート本体2の他方の面側に開口する。
この結果、袋ナット30の段付き部35がプレート本体
2に締め付けられ、袋ナット30を精度良く、強固に締
結できる。
取り付けるためのボルト16は、上下部の取付プレート
15に設けられた穴36に挿入され、袋ナット30の雌
ねじ孔34に螺着される。袋ナット30の雄ねじ部33
と雌ねじ孔34とは逆ねじとなっていることから、ボル
ト16を締め付けると、袋ナット30も締まる方向に力
が働く。メンテナンスの際にボルト16を緩めても、袋
ナット30の外周はコンクリートで固められているの
で、袋ナット30が回ることはない。なお、止水のため
に、雄ねじ部33に接着剤を塗布するとよい。
がないためプレート本体2を極力薄くでき、しかもアン
カーバー3と袋ナット30がコンパクトで組立作業性が
良いため、歪みの少ない低コストのアンカープレートを
得ることができる。
カープレートを用い、免震ゴム支承をコンクリート構造
物に取り付ける場合について例示したが、これのみに適
用されるものではなく、この発明によるアンカープレー
トは他の用途にも適用することができる。
ば、アンカーバーをプレート本体に固定するに際し、ス
タッド溶接を採用しないので、プレート本体に歪みが発
生することがない。したがって、プレート本体も必要ね
じ長さを確保できるだけの板厚があればよく、スタッド
溶接方式よりも板厚を薄くでき、コストも低減する。
ので、ねじ込み方式を採用したことによる、ねじ底部で
の剪断破壊が生じることもない。さらに、袋ナットもね
じ込み方式にすることにより、プレート本体を極力薄く
でき、しかもアンカーバーと袋ナットがコンパクトで組
立作業性が良いため、歪みの少ない低コストのアンカー
プレートを得ることができる。
用される免震ゴム支承の取付態様を示す断面図である。
状態を拡大して示す正面図である。
視図である。
ム支承の取付態様を示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】プレート本体と、その一方の面に固定され
るアンカーバーとを備えたアンカープレートであって、 前記プレート本体に雌ねじ孔を設け、前記アンカーバー
の胴部先端に大径部を形成して、該大径部の外周面に前
記雌ねじ孔に螺着される雄ねじ部を設け、 前記雄ねじ部のねじ底径を前記アンカーバーの胴部径よ
りも大きくするとともに、前記アンカーバーの大径部の
前記胴部側に所定長さ範囲の無ねじ部を形成したことを
特徴とするアンカープレート。 - 【請求項2】プレート本体と、その一方の面に固定され
るアンカーバーと、このアンカーバーよりも外周側に位
置するように前記プレート本体の一方の面に固定され、
かつ内部の雌ねじ孔が前記プレート本体の他方の面側に
開口する袋ナットとを備えたアンカープレートであっ
て、 前記プレート本体の前記アンカーバー及び前記袋ナット
に対応した位置にそれぞれ第1及び第2の雌ねじ孔を設
け、 前記アンカーバーの胴部先端に大径部を形成して、該大
径部の外周面に前記第1の雌ねじ孔に螺着される雄ねじ
部を設け、前記雄ねじ部のねじ底径を前記アンカーバー
の胴部径よりも大きくするとともに、前記アンカーバー
の大径部の前記胴部側に所定長さ範囲の無ねじ部を形成
し、 前記袋ナットの外形を多角形とするとともに、先端に小
径部を形成して、該小径部の外周面に前記第2の雌ねじ
孔に螺着される雄ねじ部を設けたことを特徴とするアン
カープレート。 - 【請求項3】前記袋ナットの雄ねじ部と、該袋ナット内
部の雌ねじ孔とは互いに逆ねじとなっていいることを特
徴とする請求項2記載のアンカープレート。 - 【請求項4】前記無ねじ部の長さは、ねじのピッチをp
とした場合、0.5p〜5pの範囲にあることを特徴と
する請求項1,2又は3記載のアンカープレート。 - 【請求項5】前記プレート本体の一方の面は、コンクリ
ート構造物に埋設される前記アンカーバーを介して該構
造物に固定され、前記プレート本体の他方の面に免震ゴ
ム支承が固定されることを特徴とする請求項1乃至4の
いずれか1記載のアンカープレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12138599A JP3531053B2 (ja) | 1998-12-28 | 1999-04-28 | アンカープレート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-371824 | 1998-12-28 | ||
JP37182498 | 1998-12-28 | ||
JP12138599A JP3531053B2 (ja) | 1998-12-28 | 1999-04-28 | アンカープレート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000248637A JP2000248637A (ja) | 2000-09-12 |
JP3531053B2 true JP3531053B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=26458760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12138599A Expired - Lifetime JP3531053B2 (ja) | 1998-12-28 | 1999-04-28 | アンカープレート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3531053B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
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JP6189598B2 (ja) * | 2013-01-25 | 2017-08-30 | 株式会社三門 | デッキプレート用インサート及びその取付方法 |
CN113294021A (zh) * | 2020-02-21 | 2021-08-24 | 北京拾壹德圣科技有限公司 | 一种抗拉隔震橡胶支座 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3049985U (ja) | 1997-08-21 | 1998-06-30 | 充 杉沢 | 免震部材のベースプレート |
-
1999
- 1999-04-28 JP JP12138599A patent/JP3531053B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3049985U (ja) | 1997-08-21 | 1998-06-30 | 充 杉沢 | 免震部材のベースプレート |
Also Published As
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---|---|
JP2000248637A (ja) | 2000-09-12 |
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