JP2002242919A - ボルト・ナット締結具 - Google Patents

ボルト・ナット締結具

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JP2002242919A
JP2002242919A JP2001043251A JP2001043251A JP2002242919A JP 2002242919 A JP2002242919 A JP 2002242919A JP 2001043251 A JP2001043251 A JP 2001043251A JP 2001043251 A JP2001043251 A JP 2001043251A JP 2002242919 A JP2002242919 A JP 2002242919A
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preventing plate
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Masataka Ishii
正孝 石井
Sumiko Ishii
素已子 石井
Noriko Soneta
紀子 曽根田
Hisashi Ishii
尚志 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ねじのゆるみ止めを施すボルト・ナット締結
具を提供する。 【解決手段】 ねじ部に平坦部11または溝12を有す
るボルト1と、六角ナット2と、六角ナット2の外側面
に被さるナットキャップ3と、ボルト1の平坦部11ま
たは溝12に係合する直線部42または舌状突起43を
設けてボルト1に嵌まるナットキャップ回動阻止板4と
を設け、被締結部材10a、10bを締結した六角ナッ
ト2にナットキャップ3を装着し、ナットキャップ回動
阻止板4をボルト1に嵌め、ナットキャップ3とナット
キャップ回動阻止板4を、接着剤8、熔接、または尖状
突起44により固着する。これにより、ナットキャップ
回動阻止板4がボルト1に対して回動不能となり、六角
ナット2に装着するナットキャップ3がナットキャップ
回動阻止板4に固着して六角ナット2が回動不能とな
り、ねじのゆるみ止めが施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はねじのゆるみ止めを
施すボルト・ナット締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】ねじのゆるみ止めを施すボルト・ナット
締結具については、従来数多くの工夫がなされている
が、その中で、本発明と比較されるべき、技術には以下
のものがある。
【0003】先ず、ボルトとナットと座金との間に係止
部を設け、その相互係止によりねじのゆるみ止めを施す
手段がある。この例としては、ボルトに軸方向の溝を設
け、座金にボルトの溝と係合する係合突起を設けて当該
座金をボルトに対して回動不能に装着し、座金とナット
とにそれぞれ係止部を設け、各係止部に係止具を係止さ
せてナットを座金に対して回動不能にして、ねじのゆる
み止めを施すものがある。(特開平9−32835参
照)
【0004】次ぎに、ナットにその外側面に被さるキャ
ップを装着し、キャップとボルトとの間に係止部を設
け、その相互係止によりねじのゆるみ止めを施す手段が
ある。この例としては、ボルトの軸部に軸線を含む平面
に平行な平坦部を設け、ナットにその外側面に被さるキ
ャップを装着し、キャップの外周にナットの角部に係合
可能な複数の凹凸部を設けるとともに、キャップの上面
にボルトの軸部が挿入され前記平坦部に係合する直線部
と湾曲部とからなる穴を形成し、この湾曲部にナットか
ら突出するボルトの軸部のねじ溝に係止可能な係止部を
設け、ボルトとナットにキャップを装着したとき、前記
穴と凹凸部とでナットのゆるみを防止し、前記係止部に
よりキャップの脱落を防止するもの(実開昭57−83
911参照)がある。
【0005】また、接着剤によりねじのゆるみ止めを施
す手段がある。この例としては、ボルト・ナットの締付
けにあたり、ボルトとナットのねじ部を接着剤で直接接
着し、ねじのゆるみ止めを施す手段が周知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術につ
いては、先ず、ボルトとナットと座金との間に係止部を
設け、その相互係止によりねじのゆるみ止めを施す手段
においては、上記の参照例を見ると、被締結部材の厚み
がどのように異なっても、ボルトの軸部の溝に座金の係
合突起は必ず係合するので、ボルトに対する座金の回動
は常に不能になる。だが、座金とナットにそれぞれ係止
部(穴)を設け、そこに係止具を差込んで係止させる手
段を施すので、被締結部材の厚みが異なると、その都度
座金とナットの係止部(穴)の相互対向位置が変化して
ずれを生じてしまう。そこでこの手段では、そのずれに
対応するため、係止具に線状のバネ鋼材等を用い、これ
を変形して係止部(穴)への差込みができるようにして
いる。だがこの際、変形しやすい材料を用いると、係止
具の差込作業はやり易いが、これではナットがゆるみ方
向に回動しようとすると、それにつれて係止具が変形し
てしまうので、その変形分だけねじのゆるみが止められ
ない問題点がある。逆に、ナットの回動では変形しない
硬さの材質を用いると、係止具が小さい部品だけに、こ
れを変形させて係止部(穴)へ差込む作業が極めてやり
難い問題点がある。この参照例に限らず、ボルトとナッ
トと座金との間に係止部を設け、その相互係止によりね
じのゆるみ止めを施す従来の手段では、被締結部材の厚
みが異なる都度、係止部の相互対向位置がずれて係止に
ゆるみが生じる問題は避けられない。本発明はそこで、
被締結部材の厚みがどのように異なっても、ボルトとナ
ットと座金との間の係止にずれを生ぜず、ねじのゆるみ
止めが徹底し、しかもねじのゆるみ止め作業が容易な手
段を提供することを目的とする。
【0007】次いで、ナットにその外側面に被さるキャ
ップを装着し、キャップとボルトとの間に係止部を設
け、その相互係止によりねじのゆるみ止めを施す手段に
おいても、被締結部材の厚みによってボルトに螺合する
ナットの締付位置が変わり、それにつれキャップの凹凸
部とナットの角部の係合にずれが生じるので、そのずれ
の分だけねじのゆるみが止められない問題点がある。
【0008】また、接着剤によりねじのゆるみ止めをす
る手段については、ボルトとナットのねじ部を接着剤で
直接接着すると、ゆるみ止め性能が極めて優れ、標準の
ボルト・ナットをそのまま使える利点があるが、接着剤
で接着後、ナットを強引にボルトから外すと、大部分の
ボルトとナットのねじ溝に固まった接着剤の残滓が残る
ので、そのボルトとナットが再使用できず、ボルト・ナ
ット資源の無駄使いになる問題点がある。本発明はそこ
で、接着剤を使用してもボルト・ナットの締付けとその
解除を自由に行い、そのボルト・ナットを再使用できる
手段を提供し、優れたゆるみ止め性能を有する接着剤使
用の利便性を一層高めることを目的とする。
【0009】ところで、ねじのゆるみ止めを施したボル
ト・ナットのゆるみ止めの点検管理を徹底するには、ゆ
るみ止めを施した後、ナットの締付けを随時点検し、ゆ
るみがあったら直ちにゆるみ止めをやり直すことが肝要
である。ところが、上記の各手段や他の従来のボルト・
ナットのねじのゆるみ止め手段においては、ゆるみ止め
の点検にあたっては、小型の締結部品であるボルト・ナ
ットのねじのゆるみを目視で判断するのは多くの場合難
しいので、ナットに逐一スパナを当ててゆるみの有無を
調べることが一般に行われている。この際、強い振動を
継続して受け、ゆるみがひどいと故障や事故を起こす虞
のある機械装置等にあっては、操業度等に対応する点検
ルールを定め、適時点検を繰返す必要があるが、この作
業は労働負荷が大きい場合が多い。しかも点検で分かる
のは、ねじのゆるみ止めが万全であったか、あるいはゆ
るんでいたかである。これではねじがゆるんでいた場
合、それがゆるみの許容限界内なら問題ないが、万一許
容限界を超えていたら、故障や事故がたまたま起きなか
ったに過ぎず、故障や事故が起きる危険性の問題を孕ん
でいたことになる。従来の手段でこの問題を避けるに
は、ねじの点検の頻度を増し、ゆるみを許容限界に至ら
ぬ前に発見する機会を増やす他はないが、これには作業
負荷が一層かかることになり、しかも結果としてゆるん
でいないねじを大部分点検することになる。これを、例
えば乾電池を使用する携帯用の電子機器が乾電池のパワ
ー切れが近づくとこれをランプの点滅等で警告表示する
ように、ボルト・ナットにおいても、ナットがゆるむ兆
候を目視可能に示すことができれば、ゆるむ兆候を示し
たものだけゆるみ止めをやり直せばよく、ねじのゆるみ
止めがなされているナットまでスパナを当てる作業が不
要になる。本発明は、そこで目下ねじのゆるみ止めがな
されていても、やがてゆるむ可能性のあるねじを、目視
で容易に発見し、再度ゆるみ止めを施すことのできる手
段を提供し、ねじのゆるみ止めの点検作業の負荷を軽減
し、ゆるみ止めを徹底させることを目的とする。このね
じのゆるみの可能性を事前に発見し、当該ねじがゆるむ
前にゆるみ止めを再徹底できる手段は、従来の技術にな
い本発明の最も特徴的な工夫である。
【0010】以上要するに、本発明はねじのゆるみ止め
を施し、かつボルト・ナットの締付けとその解除が容易
で、同一のボルト・ナットをくり返し使用することがで
きるボルト・ナット締結具を提供する。そして更に、い
かにゆるみ止めを施すとはいえ、万一ゆるみの可能性が
生じた場合は、その兆候を容易に発見し、その対応を施
してゆるみの点検管理を徹底させる手段を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のボルト・ナット締結具は、以下のねじの
ゆるみ止め手段を施す。
【0012】先ず、請求項1の発明は、ねじ部の全長に
わたり軸線に平行な平坦部を有するボルトと、ボルトの
ねじ部に螺合して被締結部材を締結する六角ナットと、
六角ナットの外側面に緊密に被さる内壁を有するキャッ
プ体で、冒頭部の頂面がボルトの軸線に直交する平面を
なし、その中央にボルトのねじ部に遊嵌する開口部を有
し、六角ナットに装着するナットキャップと、平板体
で、ボルトの平坦部に係合する直線部を設ける貫通孔を
板央に有し、ボルトのねじ部に緊密に嵌まるナットキャ
ップ回動阻止板とで構成し、ボルトと六角ナットとで被
締結部材を締結し、ナットキャップを六角ナットに装着
し、次いでナットキャップ回動阻止板をボルトのねじ部
に嵌め、ナットキャップとナットキャップ回動阻止板と
を固着手段で固着し、六角ナットの回動を不能にして、
ねじのゆるみ止めを施す。
【0013】そして、当該手段にあっては、ボルトの平
坦部に代えて溝を、ナットキャップ回動阻止板の直線部
に代えて舌状突起を、それぞれ備えることができる。
【0014】次いで、請求項3の発明は、ねじ部の全長
にわたり軸線に平行な平坦部を有するボルトと、ボルト
のねじ部に螺合して被締結部材を締結する六角ナット
と、六角ナットの外側面に緊密に被さる内壁を有するキ
ャップ体で、冒頭部の頂面がボルトの軸線に直交する平
面をなし、その中央にボルトのねじ部に遊嵌する開口部
を有し、六角ナットに装着するナットキャップと、平板
体で、ボルトの平坦部に係合する直線部を設ける貫通孔
を板央に有し、ボルトのねじ部に緊密に嵌まるナットキ
ャップ回動阻止板と、平板体で、ボルトの平坦部に係合
する直線部を設ける貫通孔を板央に有し、ボルトのねじ
部に緊密に嵌まる座金とで構成し、座金を被締結部材と
六角ナットとの間に介在させてボルトのねじ部に嵌め
て、ボルトと六角ナットとで被締結部材を締結し、ナッ
トキャップを六角ナットに装着し、次いでナットキャッ
プ回動阻止板をボルトのねじ部に嵌め、ナットキャップ
とナットキャップ回動阻止板とを固着手段で固着し、六
角ナットの回動を不能にし、更に座金とナットキャップ
回動阻止板とを係止手段で係止し、六角ナットに対する
ナットキャップの装着が外れるのを止めて、ねじのゆる
み止めを施す。
【0015】そして、当該手段にあっては、ボルトの平
坦部に代えて溝を、ナットキャップ回動阻止板の直線部
に代えて舌状突起を、座金の直線部に代えて舌状突起
を、それぞれ備えることができる。
【0016】上記の請求項1または請求項3の発明にお
けるナットキャップとナットキャップ回動阻止板とを固
着する固着手段には以下のものがある。
【0017】先ず、ナットキャップの冒頭部の頂面とナ
ットキャップ回動阻止板の座面との接合面を接着剤で接
着する手段がある。この際、ナットキャップの頂面がボ
ルトの軸線に直交する平面をなしているので、ナットキ
ャップ回動阻止板の座面との接合面が密になり、接着剤
を塗布したときボイドのない接着層を作り強い接着力を
保持できるようになっている。
【0018】次ぎに、ナットキャップの冒頭部の頂面と
ナットキャップ回動阻止板の座面との接合縁を熔接する
手段がある。ボルトとナットの材料には、鋼鉄や鋳鉄が
一般に用いられており、ナットキャップとナットキャッ
プ回動阻止板もこれに合わせ鋼鉄や鋳鉄を用いるなら、
両者の固着には熔接が最も堅固である。
【0019】また、ナットキャップの冒頭部に開口部を
囲みゴム弾性体を充填する環状溝を設け、ナットキャッ
プ回動阻止板の座面に尖状突起を設け、ナットキャップ
回動阻止板の尖状突起をナットキャップの環状溝に挿着
する手段がある。この際、ナットキャップ回動阻止板に
尖状突起を設ける座面の部位は、ボルトに螺合する六角
ナットにナットキャップが装着して、ナットキャップ回
動阻止板がボルトのねじ部に嵌まる場合にナットキャッ
プの環状溝に対向する環状帯域にある。これにより被締
結部材の厚みに応じボルトのねじ部に対する六角ナット
の螺合位置がどう変わろうと尖状突起は環状溝に挿着で
きるようになっている。
【0020】更に、前記のナットキャップの冒頭部の頂
面とナットキャップ回動阻止板の座面との接合面を接着
剤で接合する手段と、前記のナットキャップの冒頭部に
開口部を囲みゴム弾性体を充填する環状溝を設け、ナッ
トキャップ回動阻止板の尖状突起をナットキャップの環
状溝に挿着する手段とを併用する手段がある。
【0021】上記の請求項1の発明におけるねじのゆる
み止めを施す手段にあっては、ボルトのねじ部に螺合す
る第2の六角ナットを設け、第2の六角ナットでナット
キャップ回動阻止板の頂面を締付ける方法により、六角
ナットに対するナットキャップの装着が外れるのを止め
ることができる。
【0022】続いて、上記の請求項3の発明における座
金とナットキャップ回動阻止板とを係止する係止手段は
以下のものがある。
【0023】即ち、座金に外側面の一箇所から他箇所に
真直ぐに貫通する係止孔を設け、ナットキャップ回動阻
止板にも外側面の一箇所から他箇所に真直ぐに貫通する
係止孔を設け、かつ、可撓性金属線で作られる略コの字
状の線状体で、その一方の折端に座金の係止孔に挿入す
る係止子と、他方の折端にナットキャップ回動阻止板の
係止孔に挿入する係止子とを有し、両係止子の少なくと
もいずれか一方はその先端部が挿入する係止孔から突出
する係止具を設け、係止具の両係止子をそれぞれ座金の
係止孔とナットキャップ回動阻止板の係止孔に挿入さ
せ、係止孔から突出する先端部を曲げ、係止具が両係止
孔から抜落ちるのを止める手段である。この際、ナット
キャップ回動阻止板の係止孔は座金とナットキャップ回
動阻止板がボルトのねじ部に嵌まる場合に座金の係止孔
に平行に対向して設けられる。
【0024】更に、上記の請求項1または請求項3の発
明においては、ボルトを植込みボルトにして、該ボルト
の植込み側のおねじ部が螺合するめねじ部を被締結部材
に設け、該被締結部材と他の被締結部材を締結し、ねじ
のゆるみ止めを施すことができる。
【0025】同様に、上記の請求項1または請求項3の
発明においては、ボルトを基礎ボルトにして、該ボルト
の頭部を土台となる被締結部材に埋込んで、該被締結部
材と他の被締結部材を締結し、ねじのゆるみ止めを施す
ことができる。
【0026】本発明のボルト・ナット締結具は、上記の
ような手段が施されているので、ボルトのねじ部の平坦
部または溝に、ナットキャップ回動阻止板の貫通孔の直
線部または舌状突起がそれぞれ係合し、ナットキャップ
回動阻止板はボルトに対して常に回動不能になる。そし
て六角ナットにはその外側面に緊密に被さる内壁を有す
るナットキャップが装着し、被締結部材の厚み対応して
ボルトのねじ部に対する六角ナットの螺合位置がどう変
わろうと、ナットキャップとナットキャップ回動阻止板
が固着手段により固着されるので、六角ナットは回動不
能となり、ねじのゆるみ止めがなされる。
【0027】この際、いかにナットキャップ回動阻止板
をボルトに対して回動不能にし、ナットキャップトナッ
トキャップ回動阻止板を固着しても、ナットキャップの
六角ナットに対する装着が外れてしまってはねじのゆる
み止めが果たされない。そこで本発明では、振動を受け
た場合、ボルトの取付け姿勢(ボルトのねじ先が下向き
か、水平か、上向きか)により装着が外れる可能性が異
なるのに対応して、以下の工夫を施しねじのゆるみ止め
を実現している。
【0028】先ず、ボルトと六角ナットとナットキャッ
プとナットキャップ回動阻止板とから構成されるボルト
・ナット締結具においては、ナットキャップ回動阻止板
を押えつける手段を有しないので、いかにナットキャッ
プを緊密に六角ナットに装着しても、ボルトのねじ先が
下向きに取付けられて強い振動を継続して受けると、六
角ナットに対するナットキャップの装着がずれて、ナッ
トキャップ回動阻止板ともどもボルトのねじ先の方に移
動し、終いにナットキャップが六角ナットから外れてし
まう可能性がある。そうなるとねじのゆるみ止めが徹底
しないので、この構成にあっては、強い振動を継続して
受けても、六角ナットに対するナットキャップの装着が
ずれない、ボルトのねじ先が水平または上向きに取付け
られる場合においてねじのゆるみ止めが徹底する。但
し、ボルトのねじ先が下向きに取付けられる場合でも、
振動が断続的で軽微なら、ナットキャップが六角ナット
の外側面に緊密に被さるので、装着が多少ずれても全面
的に外れる可能性は小さいので、ねじのゆるみ止めは効
果を奏する。また、六角ナットに対するナットキャップ
の装着のずれを見れば、ねじがやがてゆるむ可能性を察
知でき、ナットキャップを再度六角ナットに装着し直す
ことで、ねじのゆるみ止めを施し直すことができるの
で、ねじのゆるみ止めの点検管理に怠りがなければ、ボ
ルトのねじ先が下向きに取付けられていてもねじのゆる
み止めの効果を果たすことができる。
【0029】また、ボルトと六角ナットとナットキャッ
プとナットキャップ回動阻止板と第2の六角ナットとか
ら構成されるボルト・ナット締結具においては、ナット
キャップ回動阻止板の頂面を第2の六角ナットが締付け
るので、第2の六角ナットの螺合がゆるまない限り、六
角ナットに対するナットキャップの装着は第2の六角ナ
ットに遮られてずれることはなく、ねじのゆるみ止めが
なされる。但しこの構成にあっては、第2の六角ナット
のゆるみを防ぐ手段を持たないので、ボルトのねじ先が
下向きに取付けられて強い振動を継続的に受けると、第
2の六角ナットがゆるむにつれナットキャップのナット
キャップ回動阻止板への装着がずれることは避けられな
い。だが第2の六角ナットがゆるんでも、そのゆるみに
よりボルトのねじ先の方に移動する距離が六角ナットに
対するナットキャップの被さりの距離を超えなければ、
ナットキャップの六角ナットへの装着がずれても、ナッ
トキャップが六角ナットから外れることがないので、ね
じのゆるみ止めは徹底する。この点強い振動を継続して
受けても、第2六角ナットがゆるみにより移動する距離
が六角ナットに対するナットキャップの被さりの距離を
超える可能性は小さいので、この第2の六角ナットを用
いる手段は、ボルトのねじ先が下向きに取付けられる場
合でも、実務上簡便で極めて有用である。また、この手
段も六角ナットに対するナットキャップの装着のずれを
発見すれば、その装着をやり直し、第2六角ナットを締
直すことで、ねじのゆるみ止めの効果を果たすことがで
きる。
【0030】尚、この第2の六角ナットは、一般に使用
されるダブルナットとは機能を異にする。ダブルナット
は羽交い締めによるロッキング操作を施してねじのゆる
みを防止するものであるが、本手段の第2の六角ナット
は、ナットキャップとナットキャップ回動阻止板がボル
トの先端に向かうずれを阻止するものである。
【0031】そして、ボルトと六角ナットとナットキャ
ップとナットキャップ回動阻止板と座金と係止具とで構
成されるボルト・ナット締結具においては、可撓性金属
線で作られる略コの字状の線状体の係止具の両折端に設
けた両係止子を座金の係止孔とナットキャップ回動阻止
板の係止孔にそれぞれ挿入させ、両係止子の少なくとも
いずれか一方の係止孔より突出する先端部を曲げて、係
止具が両係止孔から抜落ちるのを防ぐことにより、座金
とナットキャップ回動阻止板とを係止させるので、六角
ナットに対するナットキャップの装着がずれることはな
い。この際、被締結部材の厚さがいかに変わろうと、座
金とナットキャップ回動阻止板との距離は一定で、その
両係止孔は互いに平行に対向するので、係止具は座金と
ナットキャップ回動阻止板に係止され、ボルトのねじ先
が下向きに取付けられた場合でも、ねじのゆるみ止めが
徹底する。こうして本手段の係止具は、前記の[従来の
技術]の欄で例示したボルトとナットと座金との間に係
止部を設けその相互係止によりねじのゆるみ止めを施す
手段における係止具のように、六角ナットのゆるみ方向
のトルクに直接抵抗するのではなく、六角ナットに対す
るナットキャップ回動阻止板の装着のずれに抵抗するす
るものなので、可撓性金属線で作り、係止孔から突出す
る先端部の曲げの操作を容易にすることでその機能を果
たすことができる。
【0032】ところで、本発明のボルト・ナット締結具
におけるねじの締付けと解除方法は、下記の操作により
容易である。
【0033】ボルトと六角ナットとナットキャップとナ
ットキャップ回動阻止板とで構成するボルト・ナット締
結具において、ねじの締付けを行うには、先ず六角ナッ
トで被締結部材を締結し、ナットキャップを六角ナット
に装着する。次いでナットキャップ回動阻止板をボルト
のねじ部に嵌め、ナットキャップとナットキャップ回動
阻止板とを接着剤または熔接または尖状突起または接着
剤と尖状突起との併用により固着する。ねじの締付けを
解除するには、ナットキャップ回動阻止板が固着したナ
ットキャップをナットキャップ回動阻止板ともどもボル
トのねじ先の方に強く引き、六角ナットに対するナット
キャップの装着を外し、次いで六角ナットの締付けをゆ
るめる。尚、ナットキャップを六角ナットに装着するに
あたっては、六角ナットで被締結部材を締結した後でな
く、六角ナットをボルトのねじ部に螺合させる前に装着
し、装着したナットキャップの上から六角ナットを締付
けて被締結部材を締結することもできる。これは、後記
のボルトと六角ナットとナットキャップとナットキャッ
プ回動阻止板と第2の六角ナットとで構成するボルト・
ナット締結具におけるねじの締付け及びボルトと六角ナ
ットとナットキャップとナットキャップ回動阻止板と座
金とで構成するボルト・ナット締結具におけるねじの締
付けにおいても同様である。
【0034】ボルトと六角ナットとナットキャップとナ
ットキャップ回動阻止板と第2の六角ナットとで構成す
るボルト・ナット締結具において、ねじの締付けを行う
には、先ず六角ナットで被締結部材を締結し、ナットキ
ャップを六角ナットに装着する。次いでナットキャップ
回動阻止板をボルトのねじ部に嵌め、ナットキャップと
ナットキャップ回動阻止板とを接着剤または熔接または
尖状突起または接着剤と尖状突起との併用により固着
し、更に第2の六角ナットでナットキャップ回動阻止板
の頂面を締付ける。ねじの締付けを解除するには、第2
の六角ナットをボルトから外した後に、ナットキャップ
回動阻止板が固着したナットキャップをナットキャップ
回動阻止板ともどもボルトのねじ先の方に強く引き、六
角ナットに対するナットキャップの装着を外し、次いで
六角ナットの締付けをゆるめる。
【0035】ボルトと六角ナットとナットキャップとナ
ットキャップ回動阻止板と座金とで構成するボルト・ナ
ット締結具において、ねじの締付けを行うには、先ず座
金を被締結部材と六角ナットの間に介在させるようにボ
ルトに嵌めた後、六角ナットで被締結部材を締結し、ナ
ットキャップを六角ナットに装着する。次いでナットキ
ャップ回動阻止板をボルトのねじ部に嵌め、ナットキャ
ップとナットキャップ回動阻止板とを接着剤または熔接
または尖状突起または接着剤と尖状突起との併用により
固着し、更に座金の係止孔とナットキャップ回動阻止板
の係止孔に、係止具の両係止子をそれぞれ挿入させ、係
止孔より突出する係止子の先端部を曲げ、係止具により
座金とナットキャップ回動阻止板を係止させる。ねじの
締付けを解除するには、ナットキャップ回動阻止板の係
止孔より突出した係止子の先端部を曲げを真直ぐに直
し、係止具を座金とナットキャップ回動阻止板の係止孔
より抜取ってから、ナットキャップ回動阻止板が固着し
たナットキャップをナットキャップ回動阻止板ともども
ボルトのねじ先の方に強く引き、ナッ六角ナットに対す
るナットキャップの装着を外し、次いで六角ナットの締
付けをゆるめる。
【0036】いったん締付けを解除したボルト・ナット
締結具を再び元の位置に再締付けしてねじのゆるみ止め
を施すには、六角ナットで被締結部材を再締結した後
に、締付けを解除したときにナットキャップ回動阻止板
が固着したまま六角ナットから外されたナットキャップ
をそのままの状態でボルトに嵌め、六角ナットに再装着
する。また第2の六角ナットや座金を用いた場合は、上
記の締付けに準じた操作を行う。 この際、本発明のボ
ルト・ナット締結具を構成する各ねじ部品が精密に加工
されおり、かつボルト頭部座面や六角ナット座面が被締
結部材の表面に陥没したり、ボルト頭部座面、六角ナッ
ト座面、被締結部材同士の接合面に加工時にできた小さ
な凹凸があり、その凹凸のヘタリが進行したりしていな
ければ、ボルト・ナットの締付けを解除し、再締付けし
ても、ボルトに対する六角ナットの螺合締付位置は締付
けを解除する前と少しも変わらないので、ナットキャッ
プとナットキャップ回動阻止板を元通り取付けることが
できるのである。
【0037】かくして本発明のボルト・ナット締結具に
おいては、ボルト・ナットの締付けとその解除及びその
再締付けを自由に行い、ねじのゆるみ止めを施し、同一
のボルト・ナットをくり返し使用することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき図面を参照して説明する。
【0039】第1実施例を説明する。(参照する図面の
中で、図1は、ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止
めを施した第1実施例の一部断面を表す正面図である
が、ここで一部断面とは、ボルトの頭部を除いたボルト
の軸線に平行な上半分を、軸線に垂直に断った断面をい
う。そして、この一部断面の表し方は、後述する図2な
いし図9のいずれにおいても同様である。)図1におい
て、ボルト・ナット締結具は、ボルト1と六角ナット2
とで被締結部材10a、10bを締結し、六角ナット2
にナットキャップ3を装着し、次いで、ボルト1のねじ
部の平坦部11とナットキャップ回動阻止板4の貫通孔
41の直線部42を係合させてナットキャップ回動阻止
板4をボルト1に嵌め、ナットキャップ3の冒頭部32
の頂面とナットキャップ回動阻止板4の座面との接合面
を接着剤8で接着し、ナットキャップ3とナットキャッ
プ回動阻止板4とを固着している。(図1では貫通孔4
1は隠れて見えない。)
【0040】当第1実施例において、ボルト1は、図1
または図10に示すように、ねじ部に軸線に平行な平坦
部11を有しており、この平坦部11はねじ部の全長に
わたっている。(このボルト1の形状は、後述する第2
実施例ないし第6実施例のいずれにおいても同様であ
る。)ナットキャップ3は、図1または図14に示すよ
うに、六角ナット2の外側面に緊密に被さる周囲六角形
の内壁31を有するキャップ体であり、冒頭部32の頂
面がボルト1の軸線に直交する平面をなし、その中央に
ボルト1のねじ部が遊嵌する開口部33を有している。
そして外側面は六角ナット2の外側面に相似させて周囲
六角形状をなし、装着したナットキャップ3の上からス
パナで六角ナット2を締付けて被締結部材10a、10
bを締結することもできるようにしてある。ナットキャ
ップ回動阻止板4は、図11に示すように、周囲四角形
の平板状で、ボルト1の平坦部11に係合する直線部4
2を設けてボルト1のねじ部に嵌まる貫通孔41を板央
に有している。この平板の周囲は四角形に限らず円形に
しても良い。ここで、ナットキャップ3の冒頭部32の
頂面がボルト1の軸線に直交する平面をなし、平板体を
なすナットキャップ回動阻止板4の座面との接合面を密
にしているので、接着剤8を塗布したときボイドのない
接着層を作り強い接着力を保持できるようになってい
る。
【0041】尚、図1において、ナットキャップ3は六
角ナット2の外側面の全部を被わず、六角ナット2の座
面方向が露出しているが、これは図面の説明上六角ナッ
ト2の存在を明瞭に示すためにしたものであり、本来は
ナットキャップ3は六角ナット2の外側面の座面側まで
全部緊密に被さるのが装着を堅固にする上で好ましい。
更に図1では、接着剤8が本来極薄の層をなすべきとこ
ろを肉厚の塗潰し枠で表示しているが、これも接着剤8
の塗布を明瞭にするためである。また図10では、ボル
ト1の平坦部11がボルト1のねじ部を切取る横幅が長
く、ねじ部の欠けを大きく表示しているが、これも図1
において六角ナット2が螺合した場所のボルト1の平坦
部11と六角ナット2のめねじを明瞭に表示する整合上
そうしたのであって、本来は切取った横幅をもっと短く
して、ねじ部の欠けを少なくするのが六角ナット2の螺
合に好ましい。この図10のボルト1の平坦部11の表
示に合わせ、図11でもナットキャップ回動阻止板4の
貫通孔41の直線部42の距離を長く表示してある。
(このナットキャップ回動阻止板4の貫通孔41の直線
部42の距離を長く表示するのは、後記の図12、図1
3、図16、図17、図18においても同様である。)
【0042】図9は第1実施例のボルト・ナット締付具
のねじのゆるみ止め操作工程を示すもので、(a)はボ
ルト1と六角ナット2とで被締結部材10a、10bを
締結した第1の工程、(b)はナットキャップ3を六角
ナット2に装着した第2の工程、(c)はナットキャッ
プ回動阻止板4をボルト1に嵌め、ナットキャップ3の
冒頭部32の頂面とナットキャップ回動阻止板4の座面
との接合面を接着剤8で接着した第3の工程である。
尚、後記の第2実施例ないし第8実施例についても、そ
れぞれ図示しないが、これに準じる操作工程を行う。
【0043】当第1実施例において、ナットキャップ3
とナットキャップ回動阻止板4とを接着剤8で接着する
方法には、図1では見分けられないが、以下の3方法が
ある。
【0044】第1の方法は、ナットキャップ3の冒頭部
32の頂面とナットキャップ回動阻止板4の座面との接
合面に接着剤8を直接塗布する方法である。この方法
は、今日各種の接着剤が製品化されているので、ボルト
・ナット締付具の使用環境(取付け場所の振動、温度
等)に合わせて、ナットキャップとナットキャップ回動
阻止板の材料に適した接着剤をユーザが適宜使用できる
利点がある。但し、ボルト・ナット締付具とは別に、ユ
ーザは接着剤を準備しなければならない。
【0045】第2の方法は、互いに接合するナットキャ
ップ3の冒頭部32の頂面とナットキャップ回動阻止板
4の座面のいずれか一方または双方にあらかじめ接着剤
8を塗布し、そこに剥離可能な保護紙を貼付したナット
キャップ3とナットキャップ回動阻止板4をメーカーが
製品として提供し、ユーザは実用に際して、その保護紙
を剥離して露出する接着剤8で、ナットキャップ3とナ
ットキャップ回動阻止板4とを固着する方法である。こ
の方法は、メーカがユーザの一般的な使用環境に合わせ
て、ナットキャップとナットキャップ回動阻止板の材料
に適した接着剤を提供するので、ユーザにとって接着剤
の準備が不要で便利である。但し、ボルト・ナット締付
具の使用環境(取付け場所の振動、温度等)が特別な場
合は、使用した接着剤が接着効果の上から不適当な場合
があり、また、製品化後あまり月日がたつと保護紙で保
護した接着剤が徐々に酸化、硬直化して接着力が劣化す
るのは避けられないので、あまり長期間当該製品を未使
用のまま放っておくことはできず、製品化後使用期間が
限定される。
【0046】第3の方法は、互いに接合するナットキャ
ップ3の冒頭部32の頂面とナットキャップ回動阻止板
4の座面のいずれか一方または双方にあらかじめ接着剤
8を封入した微細なカプセル塗布したナットキャップ3
とナットキャップ回動阻止板4をメーカーが製品として
提供し、ユーザは実用に際して、そのカプセルを破裂さ
せて、露出する接着剤8で、ナットキャップ3とナット
キャップ回動阻止板4とを固着する方法である。この方
法の便利さと問題点は、上記の接着剤を保護紙で保護し
た方法と同様である。
【0047】第2実施例を説明する。図2において、ボ
ルト・ナット締結具は、ナットキャップ3とナットキャ
ップ回動阻止板4との固着手段が異なる他は、第1実施
例と同様である。第1実施例がナットキャップ3の冒頭
部32の頂面とナットキャップ回動阻止板4の座面との
接合面を接着剤8で接着するのに代えて、ここではナッ
トキャップ3の冒頭部32とナットキャップ回動阻止板
4の座面との接合縁を熔接して、ナットキャップ3とナ
ットキャップ回動阻止板4とを固着している。接合縁の
どの箇所を熔接するかは任意であるが、図2では正面の
接合縁を熔接したものとし、その箇所は熔接部9として
塗潰し枠で示してある。従来、強い振動を継続して受け
る機械装置等において、フレーム等を固着するのに熔接
が多く用いられているが、熔接は固着は完璧だが一端熔
接してしまうとフレーム等を簡単に分解することができ
ない。こうした際、本実施例のボルト・ナット締結具に
よりフレーム等を締結すると、固着が徹底するとともに
分解も容易になるので、機械装置等のメンテナンスが便
利になる。
【0048】第3実施例を説明する。図3において、ボ
ルト・ナット締結具は、ボルト1と六角ナット2とで被
締結部材10a、10bを締結し、六角ナット2にナッ
トキャップ3を装着し、次いで、ボルト1のねじ部の平
坦部11とナットキャップ回動阻止板4の貫通孔41の
直線部42を係合させてナットキャップ回動阻止板4を
ボルト1に嵌め、ナットキャップ回動阻止板4の2個の
尖状突起44、44をナットキャップ3の環状溝34に
挿着させて、ナットキャップ3とナットキャップ回動阻
止板4とを固着している。(図3では尖状突起44は断
面図部分で1個のみ表示され、他の1個は隠れて見えな
い。また貫通孔41も隠れて見えない。)
【0049】当第3実施例において、ナットキャップ3
は、図3または図15に示すように、冒頭部32に開口
部33を囲みゴム弾性体を充填する環状溝34を有する
他は、上記の第1実施例のナットキャップ3と形状が同
じである。ナットキャップ回動阻止板4は、図12に示
すように、周囲四角形の平板状で、ボルト1の平坦部1
1に係合する直線部42を設けてボルト1のねじ部に嵌
まる貫通孔41を坂央に有し、座面より突出する2個の
針状の尖状突起44、44を板部に取付けてある。この
2個の尖状突起44,44を取付けた座面の部位は、ボ
ルト1に螺合する六角ナット2にナットキャップ3を装
着し、ナットキャップ回動阻止板4をボルト1のねじ部
に嵌めた場合にナットキャップ3の環状溝34が対向す
る環状帯域である。そして、ナットキャップ3の冒頭部
32の頂面がボルト1の軸線に直交する平面をなし、ナ
ットキャップ回動阻止板4が平板状をなしているので、
両者の接合面は蜜になり、かつナットキャップ3の冒頭
部32は、第1実施例に示したナットキャップ3とナッ
トキャップ回動阻止板4を接着剤8で固着する場合より
も肉厚にしてあるので、その分2個の尖状突起44、4
4が先端から根元まで環状溝34に深く挿着され、堅固
に支持されるようになっている。
【0050】図13は、当第3実施例におけるナットキ
ャップ回動阻止板4の別な形状を示すもので、周囲四角
形の平板の上下の外側面にそれぞれ短冊状の切込みを入
れ、そこを直角に座面方向に折曲げて、短冊の先端を鋭
角にして2個の尖状突起44、44を形成している。当
図では、平板が厚く、尖状突起44,44の胴部が太く
表示されているが、これは平板の側面に切込みを入れた
短冊部分の先端を鋭角にした形状を明瞭に表示するため
にしたものであり、この胴太の形状では尖状突起44、
44がナットキャップ3の環状溝34に挿着し難いの
で、本来は平板を薄厚にして尖状突起44、44の胴部
を細く、先端をより鋭角にすることが必要である。
【0051】第4実施例を説明する。第4実施例は、第
3実施例のボルト・ナット締結具に対してナットキャッ
プ3とナットキャップ回動阻止板4とを接着剤8で固着
する手段を併用するものである。図4において、ナット
キャップ回動阻止板4の2個の尖状突起44、44がナ
ットキャップ3の環状溝34に挿着するとともに、ナッ
トキャップ3の冒頭部32の頂面とナットキャップ回動
阻止板4の座面との接合面を接着剤8で接着している。
このように尖状突起44、44による固着手段と接着剤
8による固着手段とを併用することにより、接着剤8に
よる接着の剥がれを尖状突起44、44が防ぎ、尖状突
起44、44の挿着のゆるみを接着剤8が防ぐので、両
固着手段が相俟ってナットキャップ3とナットキャップ
回動阻止板4との固着を一層堅固にすることができる。
【0052】尚、図4においてナットキャップ回動阻止
板4の尖状突起44、44が根元までナットキャップ3
の環状溝34に挿着せずナットキャップ3の冒頭部32
とナットキャップ回動阻止板4の座面との隙間が現れて
いるが、これは前記図1同様接着剤8を肉厚の塗潰し枠
で表したためで、本来は接着剤8が極薄の層をなして尖
状突起44、44が根元まで環状溝34に挿着され、ナ
ットキャップ3の冒頭部32とナットキャップ回動阻止
板4の座面は接合するものである。
【0053】第5実施例を説明する。第5実施例は、第
3実施例のボルト・ナット締結具に対して、ボルト1の
ねじ部に螺合する第2の六角ナット5を設けたものであ
る。図5において、第3実施例と同様のねじのゆるみ止
めを施した後、第2の六角ナット5をボルト1に螺合さ
せ、ナットキャップ回動阻止板4の頂面を締付けてい
る。これにより、ナットキャップ3の六角ナット2への
装着が外れることを防いでいる。
【0054】第6実施例を説明する。第6実施例は、第
3実施例のボルト・ナット締結具に対して、座金6を設
け、座金6とナットキャップ回動阻止板4とを係止具7
で係止し、六角ナット2に対するナットキャップ3の装
着が外れるのを止めて、ねじのゆるみ止めを徹底するも
のである。図6において、ボルト・ナット締結具は、座
金6を被締結部材10bと六角ナット2との間に介在さ
せてボルト1に嵌め、ボルト1と六角ナット2とで被締
結部材10a、10bを締結し、六角ナット2にナット
キャップ3を装着し、次いで、ボルト1のねじ部の平坦
部11とナットキャップ回動阻止板4の貫通孔41の直
線部42を係合させてナットキャップ回動阻止板4をボ
ルト1に嵌め、ナットキャップ回動阻止板4の2個の尖
状突起44、44をナットキャップ3の環状溝34に挿
着させて、ナットキャップ3とナットキャップ回動阻止
板4とを固着し、更に係止具7の2個の係止子71a、
71bをそれぞれ座金6の係止孔64とナットキャップ
回動阻止板4の係止孔45に挿入させ、ナットキャップ
回動阻止板4から突出する先端部を曲げ、係止具7を座
金6とナットキャップ回動阻止板4に係止させている。
この際、2個の係止子71a、71bの先端部の曲げは
どちらか一方または双方いずれでもよい。(図5では尖
状突起44は断面図部分で1個のみ表示され、他の1個
は隠れて見えず、貫通孔41も隠れて見えない。また係
止具7は座金6とナットキャップ回動阻止板4に跨る梁
部72のみ表示され、2個の係止子71a、71bと先
端部は隠れて見えない。)
【0055】図16は、当第6実施例における、係止具
7と頂面側から見た座金6と頂面側から見たナットキャ
ップ回動阻止板4との対照斜視図である。座金6は周囲
四角形の平板状で、ボルト1の平坦部11に係合する直
線部62を設けてボルト1のねじ部に嵌まる貫通孔61
を坂央に有し、外側面65の左下部の一箇所から反対側
の外側面の右下部の他箇所に真直ぐに貫通する係止孔6
4を設けている。ナットキャップ回動阻止板4は、周囲
四角形の平板状で、ボルト1の平坦部11に係合する直
線部42を設けてボルト1のねじ部に嵌まる貫通孔41
を板央に有し、外側面46の左下部の一箇所から反対側
の外側面の右下部の他箇所に真直ぐに貫通する係止孔4
5を設けている。この際、ナットキャップ回動阻止板4
の係止孔45は、座金6とナットキャップ回動阻止板4
がボルト1のねじ部に嵌まる場合に座金6の係止孔64
に対向する位置にあり、両係止孔64、45は互いに平
行してボルト1の軸線に直交している。係止具7は、可
撓性金属線で作られて略コの字の線状体をなし、中央部
に梁部72を設け、該梁部72の両折端にそれぞれ係止
子71a、71bを設けている。両係止子71a、71
bの少なくとも一方は、挿入する係止孔より先端部を突
出させる長さを有するものであり、図16ではナットキ
ャップ回動阻止板4の係止孔45に挿入される係止子7
1bの方を長く表示してある。尚、ナットキャップ回動
阻止板4は座面に2個の尖状突起44、44を有する
が、図16では隠れて見えない。また、係止具7の係止
子71bの先端部は真直ぐに表示してある。
【0056】図17は上記図16のナットキャップ回動
阻止板4を座面側から見たものであり、座面より突出す
る2個の針状の尖状突起44、44を板部に取付けてあ
り、板部の左右の外側面の下部を貫通して係止孔45を
形成している。図18はこれとは別に、前記第3実施例
の図13で示したナットキャップ回動阻止板4と同様の
形状に対して、外側面46の右を管状に丸めて係止孔4
5を形成したものである。この際ナットキャップ回動阻
止板4の左右の幅は、管状に丸めた係止孔45の外面が
ボルトのねじ部に螺合する六角ナット2がぶつからない
ように広く形成しなければならない。また、図示しない
が、座金6も図18のナットキャップ回動阻止板4に同
様、外側面65の右を管状に丸めて係止孔64を形成す
ることができる。尚、図17は係止孔45が平板の左右
に貫通し図6に整合しているが、図18は係止孔45が
平板の上下に貫通しているので、図6とは係止具7の取
付け姿勢がボルト1の軸線に対し90度異なるものであ
る。
【0057】第7実施例を説明する。第7実施例は、第
1実施例のボルト・ナット締結具の六角ボルトを植込み
ボルトに代えたものである。図7において、ボルト・ナ
ット締結具は、ボルトの形態が植込みボルトである他は
第1実施例と同様である。ここでは、被締結部材10a
にめねじ部を設け、ボルトの植込み側のおねじ部13が
これと螺合し、他の被締結部材10bを六角ナット2が
締付けている。このように、六角ボルトを植込みボルト
に代える手段は、上記の第2実施例ないし第6実施例に
おいてもそれぞれ同様に施すことができる。
【0058】第8実施例を説明する。第8実施例は、第
1実施例のボルト・ナット締結具の六角ナットを基礎ボ
ルトに代えたものである。図8において、ボルト・ナッ
ト締結具は、ボルトの形態が基礎ボルトである他は第1
実施例と同様である。ここでは、ボルトの頭部14を土
台(被締結部材10aに同じ)に埋込み、他の被締結部
材10bを六角ナット2が締付けている。このように六
角ボルトを基礎ボルトに代える手段は、上記の第2実施
例ないし第6実施例においてもそれぞれ同様に施すこと
ができる。
【0059】上記の第1実施例ないし第6実施例では、
いずれもボルト1の平坦部11に代えて溝12を、ナッ
トキャップ回動阻止板4の直線部42に代えて舌状突起
43をそれぞれ備え、更に第6実施例については、座金
6の直線部62に代えて舌状突起63を備えることがで
きる。これらの形状を図示すると、図19はボルト1を
ねじ先側より見た右側面図であり、軸線に平行な1個の
溝12を有しており、この溝はねじ部の全長にわたって
いる。図20はナットキャップ回動阻止板4を座面側よ
り見た斜視図であり、貫通孔41にボルト1の溝12に
係合する1個の舌状突起43を有している。図21は座
金6を座面より見た斜視図であり、貫通孔61にボルト
1の溝12に係合する1個の舌状突起63を有してい
る。そして、第7実施例または第8実施例においても、
同様に、ボルト1の平坦部11に代えて溝12を、ナッ
トキャップ回動阻止板4の直線部42に代えて舌状突起
43を、そして座金6を有する場合は座金6の直線部6
2に代えて舌状突起63をそれぞれ備えることができ
る。
【0060】ところで、上記の各実施例においてねじの
ゆるみ止めを徹底するには、ボルト・ナット締結具の構
成部品の材料と接着剤に適当なものを選定しなければな
らない。そこで、ボルト1と六角ナット2には鋼鉄や鋳
鉄が一般に広く用いられているので、以下これに合わせ
た構成部品の一例を示す。先ず第2の六角ナット5も鋼
鉄や鋳鉄がよい。そしてナットキャップ3とナットキャ
ップ回動阻止板4を接着剤8または熔接で固着するな
ら、ナットキャップ3とナットキャップ回動阻止板4に
は鋼鉄や鋳鉄、接着剤8には嫌気性接着剤が適する。ナ
ットキャップ3とナットキャップ回動阻止板4を尖状突
起44で固着するなら、ナットキャップ3の本体には鋼
鉄や鋳鉄、その環状溝34に充填するゴム弾性体には挿
着されるナットキャップ回動阻止板4の尖状突起44を
ぐらつかないよう支持できる適度の弾性と硬度を形成で
きる熱可塑性エラストマー(例えばPEBAX)が適す
る。そしてナットキャップ回動阻止板4には、板部と尖
状突起44の全体を同一材料で作るならばね鋼材が適
し、板部と尖状突起44を別な材料で作るなら、板部に
はエンジニアリングプラスチック(例えばナイロン樹
脂)、そこに取付ける尖状突起44には鋭い先端を形成
できる鋼鉄が適する。座金6とナットキャップ回動阻止
板4を係止具7で係止する場合は、係止具7には手では
曲げにくいが、ペンチ等で曲げ可能な硬度を形成できる
合金鉄の針がねが適する。
【0061】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような手段を施
しているので、以下の効果を奏する。
【0062】先ず、被締結部材を締結した際、ねじのゆ
るみ止めを施すことができる。ボルトと六角ナットとナ
ットキャップとナットキャップ回動阻止板とで構成する
ボルト・ナット締結具にあっては、ボルトのねじ先が水
平または上向きに取付けられていれば、強い振動を継続
的に受けても、ナットキャップの六角ナットに対する装
着が外れることはないので、ねじのゆるみ止めが徹底す
る。また、ボルトと六角ナットとナットキャップとナッ
トキャップ回動阻止板と第2の六角ナットとで構成する
ボルト・ナット締結具にあっては、ボルトのねじ先が下
向きに取付けられ、強い振動を継続的に受けても、第2
の六角ナットがナットキャップの動きを押えるのでねじ
のゆるみ止めが施される。この際、第2の六角ナットが
ゆるんでボルトのねじ先に移動する距離が六角ナットに
対するナットキャップの被さりの距離を超えると、六角
ナットに対するナットキャップの装着が外れる可能性が
生じ、ねじのゆるみ止めは徹底できないが、第2の六角
ナットがゆるんでもボルトのねじ先に移動する距離が六
角ナットに対するナットキャップの被さりの距離を超え
る可能性は小さいので、ねじのゆるみ止めはほとんどの
場合徹底する。そして、ボルトと六角ナットとナットキ
ャップとナットキャップ回動阻止板と座金と係止具とで
構成するボルト・ナット締結具にあっては、ボルトのね
じ先が下向きに取付けられ、強い振動を継続的に受けて
も、座金とナットキャップ回動阻止板とが係止具で係止
されるので、六角ナットに対するナットキャップの装着
が外れることはなく、ねじのゆるみ止めは完全に徹底す
る。
【0063】次ぎに、ねじのゆるみの可能性の兆候を容
易に発見できるので、ねじのゆるみ止め管理を効率的か
つ確実に行うことができる。従来の標準のボルト・ナッ
トもしくはねじのゆるみ止め手段を有するボルト・ナッ
ト締結具では、機械装置等において目下ねじのゆるみ止
めがなされているか、否かは、一般にスパナを当てるこ
とにより点検できるが、それには総てのボルト・ナット
にスパナを当ててゆるみの有無を確かめる等の手間をか
けなければならない。だが、これではねじのゆるみ止め
が徹底しているボルト・ナットまで無差別に点検するこ
とになり点検作業が効率的ではない。しかもゆるんだね
じを発見し場合、これを締直せば事後の故障や事故を未
然に防ぐことにはなるが、ゆるんでいたねじを発見する
までの間故障や事故の危険性の問題を孕んでいたことに
なる。これに対し、本発明のボルト・ナット締結具によ
れば、ねじのゆるみは六角ナットに対するナットキャッ
プの装着が外れているかいないかで容易かつ確実に目視
点検することができる。この際、六角ナットに対するナ
ットキャップの装着にずれを生じていれば、それは目下
のねじはゆるみ止めが施されているが、やがてゆるみを
生じる可能性を示す兆候であるので、この六角ナットに
対してのみナットキャップの装着のずれを直せば、ねじ
のゆるみによる故障や事故を未然に防ぎ、ねじのゆるみ
止め管理を効率的かつ確実に行うことができる。
【0064】更に、ねじのゆるみ止めを施したボルトナ
ットが再使用できる。即ち、同一ボルト・ナットで、ナ
ットキャップとナットキャップ回動阻止板を用いて、被
締結部材の締結の解除と再締結を行うことができるの
で、そのボルト・ナットをくり返し使用できる。従来ボ
ルト・ナットのねじ部に接着剤を使用すると、優れたゆ
るみ止め効果が得られる反面、そのボルト・ナットが大
部分再使用できず、ボルト・ナット資源が無駄使いされ
る問題点があったが、本発明では、接着剤を使用しても
そのボルトとナットが再使用でき、資源の有効活用がで
きる。
【0065】そして、機械装置等の組立てにあたり、従
来熔接や金型により固形成形していたフレーム等の結合
を、当ボルト・ナット締結具を用いることにより、結合
を万全にし、かつ当該フレーム等の分解を容易に可能に
するので、機械装置等のメンテナンスが便利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第1実施例の一部断面を表す正面図
【図2】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第2実施例の一部断面を表す正面図
【図3】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第3実施例の一部断面を表す正面図
【図4】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第4実施例の一部断面を表す正面図
【図5】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第5実施例の一部断面を表す正面図
【図6】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第6実施例の一部断面を表す正面図
【図7】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第7実施例の一部断面を表す正面図
【図8】ボルト・ナット締結具がねじのゆるみ止めを施
した第8実施例の一部断面を表す正面図
【図9】第1実施例におけるねじのゆるみ止めを施す操
作工程図で、(a)はボルトと六角ナットとで被締結部
材を締結した第1の工程、(b)はナットキャップを六
角ナットに装着した第2の工程、(c)はナットキャッ
プとナットキャップ回動阻止板とを固着した第3の工程
【図10】ねじ部に平坦部を有するボルトの実施例の右
側面図
【図11】直線部を設ける貫通孔を有するナットキャッ
プ回動阻止板の実施例の座面側から見た斜視図
【図12】直線部を設ける貫通孔を有し、座面に尖状突
起を設けるナットキャップ回動阻止板の実施例の座面側
から見た斜視図
【図13】直線部を設ける貫通孔を有し、座面に尖状突
起を設けるナットキャップ回動阻止板の実施例の座面側
から見た斜視図
【図14】ナットキャップの実施例の斜視図で、(a)
は冒頭部の頂面側から見たもの、(b)は冒頭部の裏側
から見たもの
【図15】環状溝を設けるナットキャップの実施例の斜
視図で、(a)は冒頭部の頂面側から見たもの、(b)
は冒頭部の裏側から見たもの
【図16】座金とナットキャップ回動阻止板と係止具の
実施例の頂面側から見た対照斜視図
【図17】図16のナットキャップ回動阻止板の実施例
の座面側から見た斜視図
【図18】直線部を設ける貫通孔を有し、座面に尖状突
起を設けるナットキャップ回動阻止板の実施例の座面側
から見た斜視図
【図19】ねじ部に溝を有するボルトの実施例の右側面
【図20】舌状突起を設ける貫通孔を有するナットキャ
ップ回動阻止板の実施例の座面側すら見た斜視図
【図21】舌状突起を設ける貫通孔を有する座金の実施
例の座面側から見た斜視図
【符号の説明】
1 ボルト 11 平坦部 12 溝 13 植込み側のおねじ部 14 ボルトの頭部 2 六角ナット 3 ナットキャップ 31 内壁 32 冒頭部 33 開口部 34 環状溝 4 ナットキャップ回動阻止板 41 貫通孔 42 直線部 43 舌状突起 44 尖状突起 45 係止孔 46 外側面 5 第2の六角ナット 6 座金 61 貫通孔 62 直線部 63 舌状突起 64 係止孔 65 外側面 7 係止具 71a 係止子 71b 係止子 72 梁部 8 接着剤 9 熔接部 10a 被締結部材 10b 被締結部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 398066136 石井 尚志 栃木県宇都宮市鶴田町2154番地 コーポラ スコーワ101 (72)発明者 石井 正孝 神奈川県藤沢市羽鳥3丁目20番22号 (72)発明者 石井 素已子 神奈川県藤沢市羽鳥3丁目20番22号 (72)発明者 曽根田 紀子 東京都練馬区豊玉北3丁目24番13号シャト ルエフ101 (72)発明者 石井 尚志 栃木県宇都宮市鶴田町2154番地コーポラス コーワ101

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ部の全長にわたり軸線に平行な平坦
    部(11)を有するボルト(1)と、ボルト(1)のね
    じ部に螺合して被締結部材(10a、10b)を締結す
    る六角ナット(2)と、六角ナット(2)の外側面に緊
    密に被さる内壁(31)を有するキャップ体で、冒頭部
    (32)の頂面がボルト(1)の軸線に直交する平面を
    なし、その中央にボルト(1)のねじ部に遊嵌する開口
    部(33)を有し、六角ナット(2)に装着するナット
    キャップ(3)と、平板体で、ボルト(1)の平坦部
    (11)に係合する直線部(42)を設ける貫通孔(4
    1)を板央に有し、ボルト(1)のねじ部に緊密に嵌ま
    るナットキャップ回動阻止板(4)と、で構成し、ボル
    ト(1)と六角ナット(2)とで被締結部材(10a、
    10b)を締結し、ナットキャップ(3)を六角ナット
    (2)に装着し、次いでナットキャップ回動阻止板
    (4)をボルト(1)のねじ部に嵌め、ナットキャップ
    (3)とナットキャップ回動阻止板(4)とを固着手段
    で固着し、六角ナット(2)の回動を不能にして、ねじ
    のゆるみ止めを施すことを特徴とするボルト・ナット締
    結具
  2. 【請求項2】 請求項1記載のボルト・ナット締結具に
    おいて、ボルト(1)の平坦部(11)に代えて溝(1
    2)を、ナットキャップ回動阻止板(4)の直線部(4
    2)に代えて舌状突起(43)を、それぞれ備えるボル
    ト・ナット締結具
  3. 【請求項3】 ねじ部の全長にわたり軸線に平行な平坦
    部(11)を有するボルト(1)と、ボルト(1)のね
    じ部に螺合して被締結部材(10a、10b)を締結す
    る六角ナット(2)と、六角ナット(2)の外側面に緊
    密に被さる内壁(31)を有するキャップ体で、冒頭部
    (32)の頂面がボルト(1)の軸線に直交する平面を
    なし、その中央にボルト(1)のねじ部に遊嵌する開口
    部(33)を有し、六角ナット(2)に装着するナット
    キャップ(3)と、 平板体で、ボルト(1)の平坦部(11)に係合する直
    線部(42)を設ける貫通孔(41)を板央に有し、ボ
    ルト(1)のねじ部に緊密に嵌まるナットキャップ回動
    阻止板(4)と、 平板体で、ボルト(1)の平坦部(11)に係合する直
    線部(62)を設ける貫通孔(61)を板央に有し、ボ
    ルト(1)のねじ部に緊密に嵌まる座金(6)と、で構
    成し、座金(6)を被締結部材(10b)と六角ナット
    (2)との間に介在させてボルト(1)のねじ部に嵌め
    て、ボルト(1)と六角ナット(2)とで被締結部材
    (10a、10b)を締結し、ナットキャップ(3)を
    六角ナット(2)に装着し、次いでナットキャップ回動
    阻止板(4)をボルト(1)のねじ部に嵌め、ナットキ
    ャップ(3)とナットキャップ回動阻止板(4)とを固
    着手段で固着し、六角ナット(2)の回動を不能にし、
    更に座金(6)とナットキャップ回動阻止板(4)とを
    係止手段で係止し、六角ナット(2)に対するナットキ
    ャップ(3)の装着が外れるのを止めて、ねじのゆるみ
    止めを施すことを特徴とするボルト・ナット締結具
  4. 【請求項4】 請求項3記載のボルト・ナット締結具に
    おいて、ボルト(1)の平坦部(11)に代えて溝(1
    2)を、ナットキャップ回動阻止板(4)の直線部(4
    2)に代えて舌状突起(43)を、座金(6)の直線部
    (62)に代えて舌状突起(63)を、それぞれ備える
    ボルト・ナット締結具
  5. 【請求項5】 ナットキャップ(3)とナットキャップ
    回動阻止板(4)との固着手段が、ナットキャップ
    (3)の冒頭部(32)の頂面とナットキャップ回動阻
    止板(4)の座面との接合面を接着剤(8)で接着する
    手段である請求項1または請求項3記載のボルト・ナッ
    ト締結具
  6. 【請求項6】 ナットキャップ(3)とナットキャップ
    回動阻止板(4)との固着手段が、ナットキャップ
    (3)の冒頭部(32)の頂面とナットキャップ回動阻
    止板(4)の座面との接合縁を熔接する手段である請求
    項1または請求項3記載のボルト・ナット締結具
  7. 【請求項7】 ナットキャップ(3)とナットキャップ
    回動阻止板(4)との固着手段が、ナットキャップ
    (3)の冒頭部(32)に開口部(33)を囲みゴム弾
    性体を充填する環状溝(34)を設け、ボルト(1)に
    螺合する六角ナット(2)にナットキャップ(3)が装
    着してナットキャップ回動阻止板(4)がボルト(1)
    のねじ部に嵌まる場合にナットキャップ(3)の環状溝
    (34)に対向するナットキャップ回動阻止板(4)の
    座面の部位に尖状突起(44)を設け、 ナットキャップ回動阻止板(4)の尖状突起(44)を
    ナットキャップ(3)の環状溝(34)に挿着する手段
    である請求項1または請求項3記載のボルト・ナット締
    結具
  8. 【請求項8】 ナットキャップ(3)とナットキャップ
    回動阻止板(4)との固着手段が、 請求項5記載の固着手段と、請求項7記載の固着手段と
    を併用する手段である請求項1または請求項3記載のボ
    ルト・ナット締結具
  9. 【請求項9】 請求項1記載のボルト・ナット締結具に
    おいて、 ボルト(1)のねじ部に螺合する第2の六角ナット
    (5)を設け、 前記請求項記載のねじのゆるみ止めを施した後、第2の
    六角ナット(5)でナットキャップ回動阻止板(4)の
    頂面を締付けて、六角ナット(2)に対するナットキャ
    ップ(3)の装着が外れるのを止めるボルト・ナット締
    結具
  10. 【請求項10】座金(6)とナットキャップ回動阻止板
    (4)との係止手段が、座金(6)に外側面(65)の
    一箇所から他箇所に真直ぐに貫通する係止孔(64)を
    設け、座金(6)とナットキャップ回動阻止板(4)と
    がボルト(1)のねじ部に嵌まる場合に座金(6)の係
    止孔(64)に対向して外側面(46)の一箇所から他
    箇所に真直ぐに貫通する係止孔(45)をナットキャッ
    プ回動阻止板(4)に設け、かつ、可撓性金属線で作ら
    れる略コの字状の線状体で、その一方の折端に座金
    (6)の係止孔(64)に挿入する係止子(71a)
    と、他方の折端にナットキャップ回動阻止板(4)の係
    止孔(45)に挿入する係止子(71b)とを有し、両
    係止子(71a、71b)の少なくともいずれか一方の
    先端部が挿入する係止孔から突出する係止具(7)を設
    け、 係止具(7)の両係止子(71a、71b)をそれぞれ
    座金(6)の係止孔(64)とナットキャップ回動阻止
    板(4)の係止孔(45)に挿入し、係止孔から突出す
    る先端部を曲げ、係止具(7)が両係止孔(64、4
    5)から抜落ちるのを止める手段である請求項3記載の
    ボルト・ナット締結具
  11. 【請求項11】 ボルト(1)が植込みボルトであり、
    該ボルトの植込み側のおねじ部(13)が螺合するめね
    じ部を被締結部材(10a)に設ける請求項1または請
    求項3記載のボルト・ナット締結具
  12. 【請求項12】 ボルト(1)が基礎ボルトであり、該
    ボルトの頭部(14)を被締結部材(10a)に埋込む
    請求項1または請求項3記載のボルト・ナット締結具
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