JP3526166B2 - レジンインジェクション用成形金型および該金型を用いた成形方法 - Google Patents

レジンインジェクション用成形金型および該金型を用いた成形方法

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JP3526166B2
JP3526166B2 JP7101597A JP7101597A JP3526166B2 JP 3526166 B2 JP3526166 B2 JP 3526166B2 JP 7101597 A JP7101597 A JP 7101597A JP 7101597 A JP7101597 A JP 7101597A JP 3526166 B2 JP3526166 B2 JP 3526166B2
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尚博 小林
昇明 井出
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジンインジェク
ション(RTM,RI)用成形金型に関する。さらに詳
しくは、レジンインジェクション法により、繊維強化熱
硬化性樹脂の成形をする成形型に関するものであり、と
くに、強化繊維体に織物やシート状の積層構造体を用い
て、それらの含有率を、成形のし易さと外観品質を損な
うことなく、高めることのできるレジンインジェクショ
ン用成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、繊維強化熱硬化性樹脂成形体に
用いられる強化繊維体は、ガラス繊維や炭素繊維などか
らなる不織布(ランダムマット)や織物などシート状の
ものである。この成形体の成形に際しては、シート状の
強化繊維体をそのまま、または予備成形して上下一対の
金型のキャビティ内に配置する。中空成形体を形成する
ばあいは、芯となる中子の周りに強化繊維体を巻き付け
てプリフォーム体を作成し、それをキャビティ内にセッ
トする。そののち、上下金型を閉じ、液体状の樹脂原料
をキャビティ内に注入し、硬化させて成形体をうる。金
型から出された成形体は、製品外部分(バリ)をカット
され、仕上げ処理をされて製品になる。
【0003】液体状の樹脂原料を注入して硬化させるレ
ジンインジェクション法の利点は、低い粘度の液体状の
樹脂原料を高速で注入でき、短時間で硬化できる点に有
る。しかしながら、強化繊維体をキャビティ内に配設す
ると、注入される樹脂の流動を阻害し、とくに、繊維の
重なり部(クリンプ部)や結繊部近傍では、キャビティ
内の空気をトラップし易く、これが気泡(ボイド)とな
って成形体表面や内部に残り、製品の外観および強度な
どの品質を、著しく低下せしめている。通常、このボイ
ドは、樹脂粘度が高く、樹脂のゲル化時間が短く、樹脂
の注入速度が大きいほど、発生しやすい傾向にあり、強
化繊維体の充填率が高くなると一層この傾向は顕著にな
る。
【0004】そこで、ボイドを残さないように金型構造
を最適化することが、強化繊維体の含有率を上げるため
にも重要な課題となってくる。このことは、一見、外部
に空気を導くためのエアベントを多数設けることで簡単
に解決されそうである。ところが、エアベントを多数設
けることは、そのために複雑な金型構造が必要となるこ
とから好ましくない。すなわち、それら多数のエアベン
トからオーバーフローする樹脂の量が増えるだろうこと
は容易に予想され、歩留りの低下を招くとともに、金型
が一回の成形ごとに樹脂まみれになったり、吹き出した
樹脂を作業者が被ったりすることのないような工夫がそ
れぞれのベント出口に必要となってくる。また、製品に
多数のベント口跡が残ることになり美観を損ないかねな
い。さらに、注入された樹脂がエアベントの有る方向へ
優先的に流れるので、エアベントのない部分に気泡の淀
みを生じさせないように、樹脂流動を確保するような金
型の設計が必要となってくる。したがって、エアベント
を多数設けることは、他の面での問題を増加させるた
め、良い解決方法とはいえない。
【0005】すなわち、成形加工性(金型の構造が簡単
で成形条件を制御し易く、かつバリの処理などの仕上げ
工程に手間がかからないような性質)を犠牲にすること
なく、ボイドを低減し、かつ強化繊維体の充填率を高め
れるような構造を有する金型が求められている。
【0006】最近では、金型キャビティ内にある空気
をスムーズに排出する目的で、予め強化繊維体を得よう
とする成形体より大きい寸法に裁断あるいは賦形してお
き、意図的にその端部を金型キャビティからはみ出さ
せ、その端部を金型ピンチオフ部のシールゴムに挟ん
で、その挟み代部分の繊維間の空隙から空気を排出する
方法(強化プラスチック 38(10)(1993)参
照)、強化繊維体をピンチオフ部に挟まずに上下金型
の嵌合面間の距離をゼロに近い当たり構造として、当た
り面を薄いゴム弾性体でシールしながら空気を排出する
方法(特開平6─47765号公報参照)、真空ライ
ンを使用して樹脂含浸前に系内の空気を除去したり、樹
脂粘度の低減など成形条件の制御を適正化したり、樹脂
注入ゲートをファンゲートとしたりて、樹脂流動を助長
することによりキャビティ内の空気を抜き樹脂を導いた
りする方法、などが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
の方法では、上下金型の嵌合面間に強化繊維体を意図的
に挟ませており、上下金型が完全に嵌合せず、成形体の
寸法(肉厚)が不均一になるという問題がある。
【0008】前記の方法では、嵌合面間が密閉状態
(ゼロ当たり)に近くなるために、バリ量が減少し、仕
上げ工数は低減されるものの、ボイドの除去は不完全で
あるという問題がある。また、嵌合面間に強化繊維体を
挟み込ませないように、強化繊維体の含有率を下げなけ
ればならないという問題も生じていた。
【0009】さらに、前記の方法では、いずれも、装
置や装置制御が複雑で、樹脂粘度や樹脂注入条件などの
制約条件も多く、成形加工性が悪いという問題がある。
また、ボイドの低減効果も完全ではない。
【0010】とくに、異形パイプなど、中空パイプ形状
の成形体を形成する場合には、中子と金型によって形成
されるキャビティ内の筒状の空間に樹脂を均一に注入す
ることは困難であり、樹脂の流動・ゲル化中の気泡の残
留が顕著であった。加えて、強化材の繊維が金型の嵌合
面間に挟まりやすく、成形体の寸法が不安定になりやす
いばかりか、意図的でない繊維のはみ出しやほつれのた
めに外観上見苦しい部分が生じていることもあった。し
たがって、筒状の空間に充填する繊維の量を繊維の挟み
込みが生じない程度に下げなければならず、必然的に繊
維含有率の高い成形体を得にくいのが現状であった。
【0011】前述の問題点に鑑み、本発明は、構造およ
び成形条件の制御が簡単で、成型後の仕上げ加工も手数
がかからない成形加工性の良好な金型であって、強化繊
維体の含有率が高く、しかも製品内にボイドが無く、強
度、外観品質および寸法精度に優れた樹脂成形体を形成
することのできるレジンインジェクション用成形金型を
提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明
は、強化繊維体を内蔵する製品の外形に沿って形成され
るキャビティを分割して有する一対の分割型からなり、
前記キャビティに樹脂を注入する樹脂注入ゲートと、
記一対の分割型の少なくとも一方に形成され、前記強化
繊維体の端部を製品外部分として挟むと共に、前記挟ん
だ強化繊維体とのあいだの空間に前記キャビティ内の空
気が通るように、前記キャビティの分割線の外周に沿っ
て設けられ薄溝と、該薄溝に直結し前記薄溝を通る空
気を外部に導くエアベントを有してなることを特徴とし
ている。樹脂注入ゲート、薄溝、エアベントはそれぞ
れ、どちらの分割型に設けられてもよく、また両方に設
けられていてもよい。キャビティ外周に沿って連続する
薄溝に強化繊維体の端部を意図的に挟み込むことによ
り、製品外観の向上と製品寸法の安定化を図り、さら
に、挟み込まれた繊維と繊維の間の空隙を利用して空気
が抜け易くなる。薄溝には型外部に通じるエアベントが
直結されており、キャビティ内の空気は、繊維間の空隙
から薄溝を通りエアベントに集められて外部に抜ける。
薄溝内に残るボイドは、製品外部分(バリ)として切削
すればよく、キャビティ内にできる成形体(製品部分)
にはボイドが残らない。エアベントは、2本以上あって
もよいが、挟み込まれた繊維とで空気抜きの役目をする
薄溝と連通しており、1本のみ設けるだけでも、十分に
ボイドを抜くことができる。したがって金型の構造及び
成形条件の制御が簡単である。樹脂注入ゲートは、薄溝
と直結していないことが、キャビティ内への充填不良を
おこすおそれがないという観点より好ましい。したがっ
て、薄溝は、キャビティ分割線の全周から樹脂注入ゲー
ト近傍を除いた部分を連続して設けられることが好まし
い。また、薄溝により形成されるバリは薄いので、成形
体脱型後に容易に除去することができ、処理工程の簡略
化を図ることができる。また、仕上がり後の製品の外観
も綺麗である。さらに、薄溝は、意図的に強化繊維体を
キャビティからはみ出させる一方で、はみ出し部分を嵌
合面間へ持ち込ませない役割をも果たす。したがって、
嵌合面間はゼロ当たり(密閉状態)となり、成形品の寸
法が安定すると同時に、嵌合面間へのはみ出しを無くす
目的で強化繊維体のキャビティへのチャージ量を下げる
必要がないので、製品中に含まれる強化繊維体の割合を
大きくすることができる。なお、分割型の両方に薄溝が
形成される必要はなく、いずれか一方でもよい。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に加えて、前記製品が中空パイプ形状であって、製品
部分に該当するキャビティ内の筒状の空間の長さ方向の
両端に前記樹脂注入ゲートと前記エアベントを配設して
なるものである。筒状の空間を長さ方向に一端側から他
端側へ、液体状の樹脂原料が効率よく注入されるので樹
脂の充填不足がなく、ボイドが残留することもない。樹
脂注入ゲートとエアベントの数が最も少なくてすむ効率
のよい構成である。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または2
に記載の発明に加えて、一対の前記分割型が合わされて
できる合体薄溝の容積が、前記キャビティの製品部分の
容積に対して1%以上、10%以下であり、前記分割型
の少なくとも一方に形成されている薄溝の深さが、0.
1mm以上、1.0mm以下であるものである。キャビ
ティの製品部分とは、樹脂が注入される部分をいい、中
空成形体の場合は、中空部分を形成するためにキャビテ
ィ内に置かれる中子を除いた筒状の空間を指す。合体薄
溝とは、一対の分割型を合わせて出来る、3方が囲まれ
た状態の薄溝を指す。この部分に繊維を挟む。この部分
は成形後は製品外部分(バリ)として除去される。合体
薄溝の容積比率は、一対の分割型を合わせてできるキャ
ビティの製品部分の容積に対するものであり、薄溝の深
さは、合体薄溝ではなくて一方の薄溝の深さを示す。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3に記載の発明に加えて、前記強化繊維体の体積含有
率が40%以上、70%以下である。薄溝に強化繊維体
の端部を挟ませる構成は、繊維間の隙間を疑似空気抜き
孔として利用する一方で、嵌合面間に繊維を挟ませずゼ
ロ当たりにできる利点を有する。また、キャビティ外に
不意にはみ出した繊維の嵩張りを薄溝にて収納すること
ができるので繊維充填量を多くすることができる。した
がって、ボイドの低減と成形体の寸法精度を確保しつ
つ、強化繊維体の含有率の高い製品をうることができ
る。具体的には、従来、ボイド発生のために製品化が困
難であった強化繊維体積含有率が50%以上のものにお
いてもボイドの発生を実用に耐えうるレベルにまで抑え
た成形が可能となった。
【0016】請求項5に記載の発明は、金型を用いた成
形方法であって、薄溝に強化繊維体の端部を製品外部分
として挟ませて一対の分割型を嵌合面同志が密着するよ
うに閉じる工程、樹脂注入ゲートより液体状の樹脂原料
をキャビティ内に注入する工程、キャビティ内の空気を
薄溝に挟まれた繊維と繊維の間を通して薄溝の外形線方
向に抜き、さらに、薄溝の外形線を沿わせてエアベント
から外部に抜く工程、および樹脂原料を硬化させる工程
を備えてなることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明のレジンインジェク
ション用成形金型を図に基づいて説明する。図1は本発
明の金型の一実施例の斜視図、図2は中空パイプ形状の
成形体を作成する場合のプリフォーム体の成形方法を示
す説明図、図3および図4は、強化繊維体の含有率とボ
イドの発生率および成形体の寸法偏差との関係を示す図
である。
【0018】本発明の金型は、製品の外形に沿って形成
されるキャビティを分割して有する一対の分割型からな
る。図1において、分割型1は、一対の分割型のうちの
一方を示すものであり、分割されたキャビティ2のほ
か、樹脂注入ゲート3、薄溝4、エアベント5を有して
いる。樹脂注入ゲート3、薄溝4およびエアベント5
は、図示されないもう一方の分割型にはなくてもよい。
なお、以下の説明では、中空パイプ形状にされた繊維強
化熱硬化性樹脂の成形体(例えば、義足フレームなど)
を形成するための金型を例に挙げている。しかしなが
ら、本願ではこれに限定されることなく、強化繊維体を
含有する、中実または中空の樹脂成形体一般に利用され
るものである。強化繊維体としてもガラス繊維や炭素繊
維などからなるシート状の不織布(ランダムマット)や
織物などのほか、短繊維をバインダーで固めた予備賦形
体や組物、編組体なども利用することができる。また、
樹脂原料としては、粘度、反応性などの観点から、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウ
レタン樹脂、アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂が好適に
利用されるが、ナイロンプレポリマーなどの樹脂前駆体
であってもよい。
【0019】図1において、キャビティ2は、図示され
ないもう一方の分割型に形成されているものと合わせ
て、製品の外形を構成する。キャビティ2の分割線8
は、図示されないもう一方の分割型の分割線と薄溝4を
挟んで対峙し、この分割線8の内側(キャビティ2内)
部分が製品部で、外側(薄溝4)部分が製品外部分(バ
リ)となる。バリは、後に除去される。また、嵌合面7
は、分割型1をもう一つの分割型を合わせたときに接触
し合う面であり、キャビティ2、薄溝4、注入ゲート
3、エアベント5を囲む閉ループ状に形成されるシール
材6によってシールされる。なお、一対の分割型を閉じ
たあとの型締めは、簡易クランプを数カ所設けることな
どによって行うことができるが、適切な型締結力を得ら
れるものであればよく限定はされない。
【0020】薄溝4は、キャビティ2の外周に連続して
設けられており、キャビティ2内に充填される強化繊維
体の端部を挟み、その繊維と繊維のあいだの空間を空気
抜き孔として利用できるようにするものである。これに
より、エアベントを多数設けなくてもキャビティ内の空
気を外周方向に向けて均一に抜くことができる。なお、
エアベントに抜けきれない空気が薄溝4内に残留してい
たとしても、製品外部分のボイドとして切削除去される
ので製品内には残らない。
【0021】図1において、薄溝4の外形線9は、樹脂
注入ゲート3の近傍を除くほぼ全周に渡って分割線8と
ほぼ幅Wの間隔を保っている。樹脂注入ゲート3が薄溝
4と直結すると、注入された樹脂が製品部(キャビティ
2)よりも薄溝4を優先的に流れてしまう可能性がある
ため、このように樹脂注入ゲート3の近傍を除くほぼ全
周を連続していることが好ましい。しかしながら、本発
明では、キャビティ2に樹脂が確実に充填され充填不良
を起こす可能性がなければ、これに限定されない。ま
た、薄溝4の深さDは、図示されないもう一方の分割型
の薄溝の深さD′(図示せず)と合わせて、その大きさ
が決定される。すなわち、分割型を閉じることによって
合体する薄溝(合体薄溝)の深さは、D+D′であり、
この間で形成されるバリを容易に削除できるという観点
からは、D+D′はなるべく薄いほうが好ましいが、D
+D′の間に挟まれた繊維と繊維の間を空気がエアベン
トに向けて移動しやすいようにするという観点からは、
ある程度の大きさを要する。一方、薄溝の幅Wとも合わ
せて、一対の分割型を閉じたあとの合体薄溝の容積(W
×(D+D′)×L(L:薄溝の周長))が大きすぎる
と、液体状の樹脂原料は、キャビティ2内よりも薄溝4
を通る傾向が生じ、樹脂の充填不良を起こす。バリの切
削性の問題も生じてくる。これらを考慮して、薄溝およ
び合体薄溝の大きさ(幅W、深さD、D′、および周長
L)は、決められる。すなわち、合体薄溝の容積(W×
(D+D′)×L)は、キャビティの製品部分の容積に
対して、1%以上、10%以下であることが好ましく、
かつ、この範囲内で、分割型に形成される薄溝の深さD
(またはD′)は、0.1〜1.0mm、望ましくは、
0.2〜0.6mmの範囲で有ることが好ましい。な
お、強化繊維体の1本の繊維の太さは、5〜50μmく
らいである。
【0022】このような薄溝4の効果を、より効果的に
利用するために、薄溝4の外形線9は、キャビティ2の
分割線8と多少異なった形状となるようにしてもよい。
また、薄溝4の深さを部分的に深く、または浅く削り込
むことも有用である。さらに、薄溝の効果を妨げない範
囲で合体薄溝の深さを小さくすれば、バリの切断に、ウ
ォータージェットなどの切断機を用いないでも、手で折
り取ることができるようになり、あとは、グラインダー
やペーパー仕上げなどで簡単に済ませるなど、作業時間
の短縮、エネルギーや設備投資の節減に寄与できる。
【0023】エアベント5は、薄溝4と直結しており、
樹脂注入ゲート3とキャビティ2を挟んで対峙する位置
に設けられている。エアベントは、薄溝4から、分割型
1の外部に空気を導くものである。エアベントは、2本
以上あってもよいが、薄溝4が挟み込まれた繊維とで空
気抜きの役目をするので、図示例のように1本のみ設け
るだけでも、十分にボイドを抜くことができる。多く設
けると成形加工性がよくないので特に限定はされないが
1本であることが好ましく、そのように位置および大き
さなどが考慮される。
【0024】図1に示される分割型1は、樹脂注入ゲー
ト3とエアベント5を結ぶ線を長手方向(開口する一端
から他端へ向かう方向)とする中空パイプ形状の成形体
を形成するものである。図2に示されるように、中空パ
イプ形状の成形体は、中子10を芯にしてその周りにシ
ート状の強化繊維体を巻き付けて、中子10ごとキャビ
ティ2内に配する。したがって、強化繊維体は、中子1
0と分割型1を合わせた金型とによって形成される筒状
の空間内に配設され、この筒状の空間が製品部分とな
る。樹脂注入ゲート3およびエアベント5は、筒状の空
間の長手方向の両端に位置するよう設けられている。こ
れによって、樹脂注入ゲート3およびエアベント5を少
ない本数(例えば1本)にして、効率よく樹脂が筒状の
空間内に充填され、充填不足を生じず、ボイドも生じさ
せないようにすることができる。
【0025】次に、この分割型1を用いた中空パイプ形
状の成形体の製造方法を図2に基づいて説明する。図2
において、10は、アルミ製の分割式中子であり、この
中子10を、所定枚数の薄布(シート)状の炭素繊維ク
ロス12で包み込むようにして積層することによりプリ
フォーム体11を形成する。最外層となる炭素繊維クロ
ス13は、その端部13aが薄溝4に挟まれるようにキ
ャビティ2に沿わせておき、プリフォーム体11をその
上に置く。そして、嵌合面7がゼロ当たりとなるように
分割型1と図示されないもう一方の分割型を閉じ、数カ
所に配設された簡易クランプで型締めを行う。つぎに、
金型(一対の分割型)を外部温調装置により、一定温度
に保持し、樹脂吐出機より所定圧で所定の温度に加熱さ
れた液体状の樹脂原料(エポキシ樹脂混合液など)を、
樹脂注入ゲート3より注入し、硬化させる。このとき、
キャビティ2内の空気は薄溝4を通ってエアベント5よ
り外部に抜ける。一定時間経過後、金型を開いて成形体
を取り出し、成形体の内部から分割式中子10を抜き取
り、薄溝4によって形成されたバリをウォータージェッ
ト機で切断した後、切断面を研磨機により仕上げて、最
終的な製品を得る。
【0026】
【実施例】次に、強化繊維体の含有率を一定(60%)
にして、薄溝の大きさを変え、樹脂含浸性、外観品質、
寸法のバラツキ、ボイド発生率、2次加工性を比較した
ものを表1に示す。なお、ボイド発生率の測定は、JI
S−K5400に規定されている空隙率の測定方法にし
たがって行った。
【0027】
【表1】
【0028】実施例1、2および比較例1〜3の成形に
あたっては、図2に示されるように、アルミ製の分割式
中子と、アルミ製の成形金型を用い、中子10に、成型
後の体積含有率が60%となるようにシート状の炭素繊
維クロスを積層してプリフォーム体11を形成し、金型
内にセットした。金型は、簡易クランプによって数カ所
型締めし、80℃に保持され、0.02〜0.5MPa
の吐出圧で加熱されたエポキシ樹脂混合液を注入した。
注入後15分して、金型を開き、成形体を取り出した。
中子10は分割しながら成形体の中から取り出し、薄溝
4に形成されたバリはウォータージェット機で切断し、
切断面は研磨機により仕上げた。
【0029】次に、実施例1、2および比較例1〜3の
成形にあたって用いられた分割型に形成されている薄溝
の形状を示す。 実施例1 両方の分割型に深さD=0.3mm(合体薄溝の深さ2
D=0.6mm)、幅W=20mmとなる薄溝がキャビ
ティのほぼ全周に渡って設けられている。キャビティの
製品部分の容積に対する合体薄溝の容積(以下、容積比
率という)は、4%である。 実施例2 薄溝を両方の分割型ではなく、一方の分割型のみに形成
した。形成された薄溝は、深さD=0.6mm(合体薄
溝の深さD=0.6mm)で、幅W=20mmである。
薄溝の容積比率は、実施例1と同様に、4%である。 比較例1 薄溝を設けていない(合体薄溝の深さD=0)。 比較例2 両方の分割型に深さD=0.2mm(合体薄溝の深さ2
D=0.4mm)、幅W=20mmとなる薄溝が設けら
れている。容積比率は、25%である。 比較例3 両方の分割型に深さD=0.1mm(合体薄溝の深さ2
D=0.2mm)、幅W=20mmとなる薄溝が設けら
れている。容積比率は、1%である。
【0030】従来のレジンインジェクション法で繊維強
化熱硬化性樹脂を製造した場合のボイドの発生率は3〜
5%である。表1に示されるように、本発明の成形金型
により成形された製品中のボイドの発生率は1%以下で
ある。
【0031】また、表1に示されるように、実施例1お
よび実施例2は樹脂の含浸性や外観品質に優れ、寸法の
ばらつきやボイド発生率も小さい良好な成形体が得られ
た。一方、比較例1は薄溝がないために、外観品質や寸
法精度が劣り、成形体表面にも多くのボイドが観察され
た。さらには、成形体上端部には樹脂未含浸部も発生し
た。比較例2および比較例3は、薄溝寸法(容積比率)
が適正範囲から外れた場合の結果を示す。比較例2では
溝の幅が大きすぎると注入された樹脂が選択的に(キャ
ビティの方ではなくて、薄溝の方を)通過するために、
プリフォーム体への樹脂の充填不良を引き起こし、比較
例3では溝の幅が小さく、深さも十分ではないため、ボ
イドの多い成形体が得られた。
【0032】このような薄溝寸法の適正範囲を割り出す
ために、さらに薄溝の大きさを種々変更し、同様の条件
で実験を行った。結果、薄溝の容積は、金型のキャビテ
ィ容積(製品部分のみの容積)に対しておおよそ1〜1
0パーセントの範囲にあることが好ましく、その範囲内
で薄溝の深さが0.1〜1.0mmの範囲にあることが
好ましく、最も好ましくは、0.2〜0.6mmにある
ことがよいという結果を得た。なお、薄溝の幅は、容積
と深さとの関係から算出される。
【0033】次に、繊維含有率とボイドの発生率との関
係を図3に示す。薄溝のボイド抜きに対する効果は、製
品の繊維体積含有率が高くなるにつれて顕著になる。図
3に示されるように、繊維含有率が30%程度までの比
較的低繊維含有率(従来はボイド発生のためこれぐらい
がむしろ一般的である)の成形品では薄溝があっても無
くてもさほど差がないものの、40%から明らかに本発
明による金型構造にボイド低減効果が認められる。例え
ば、薄溝がない金型で製品を形成したばあい、ボイド発
生のために繊維含有率が50%以上のものは製品として
の価値が全くなかった。しかし、薄溝が形成された金型
を用いることにより、繊維含有率が50%以上のもので
も製品として実用に耐えうるレベルにまでボイドの発生
を抑えることができるようになった。なお、図3におい
て、70%を超える成形品については調査されていない
が、これ以上の繊維含有率を有する製品は実用的ではな
いので調査の対象から外されている。
【0034】さらに、繊維含有率と寸法偏差の関係を図
4に示す。図4に示されるように、本発明の金型により
成形された繊維強化熱硬化性樹脂成形品の寸法精度は、
薄溝のない金型による製品に比べて飛躍的に高く、正確
である。本発明では、金型嵌合時における強化繊維体の
嵌合面へのはみ出しや嵩張りをこの薄溝内に封じ込める
こともできるため、金型嵌合面は常にゼロ当たりで接触
しており、成形体寸法は常に金型キャビティ寸法を反映
したものとなるからである。特に、従来、繊維強化材の
嵩張りによって型閉めをすることが困難であったような
高レベル(例えば、40%以上)の繊維充填が、繊維を
金型の嵌合面ではなくて、薄溝の深さ内に意図的に収容
することによって可能となった。すなわち、従来の薄溝
のない金型構造では、繊維含有率(キャビティ内への繊
維の充填量)を増やすにつれて成形体寸法が型寸法から
+側にシフトするが、本発明による成形型ではその偏差
は一定に保たれていることがわかる(図4では成形体の
ある特定箇所の肉厚を例にとっている)。さらには、繊
維体の端部や嵩張り部に生じている繊維の乱れ、ほつ
れ、裁断跡などが薄構内に収容されるため、成形後これ
をバリとして除去すれば金型嵌合部近傍の成形体外観が
極めて良好なものとして仕上がる。よって、本発明は成
形体からボイドを除去する有効な方法であると同時に、
成形体外観および寸法精度など品質的にも安定した繊維
含有率の高い中空パイプ形状成形体を得ることを可能と
した。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
金型構造を適正化、つまり、金型の嵌合部とキャビティ
部との境界部に所定形状の気泡トラップ用の溝部を設
け、かつこの溝部をエアベント口と連結させることによ
り、樹脂注入時の金型内の空気を効率よく排出し、さら
には金型を閉じた際に強化材繊維のはみ出し部を該溝部
に挟み込むことにより、二次加工性、樹脂含浸性を犠牲
にすることなくボイドが低減でき、外観品質および寸法
精度に優れる中空パイプ形状成形体を安定して製造する
ことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型の一実施例の斜視説明図である。
【図2】本発明の金型を用いて中空パイプ形状の成形体
を形成する方法を示す図である。
【図3】本発明の金型によって成形された製品の繊維含
有率とボイド率との関係を、従来の金型と比較した図で
ある。
【図4】本発明の金型によって成形された製品の繊維含
有率と寸法偏差との関係を、従来の金型と比較した図で
ある。
【符号の説明】
1 分割型 2 キャビティ 3 樹脂注入ゲート 4 薄溝 5 エアベント 8 キャビティの分割線 9 薄溝の外形線 12、13 炭素繊維クロス(強化繊維体)
フロントページの続き (72)発明者 秋山 幸次 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (56)参考文献 特開 平5−193023(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 39/00 - 39/44 B29C 45/00 - 45/84 B29C 33/00 - 33/76

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維体が含有された製品の外形に沿
    って形成されるキャビティを分割して形成する一対の分
    割型からなる金型であって、 前記キャビティに樹脂を注入する樹脂注入ゲートと、前記一対の分割型の少なくとも一方に形成され、前記強
    化繊維体の端部を製品外部分として挟むと共に、前記挟
    んだ強化繊維体とのあいだの空間に前記キャビティ内の
    空気が通るように、 前記キャビティの分割線の外周に沿
    って設けられ薄溝と、 該薄溝に直結し前記薄溝を通る空気を外部に導くエアベ
    ントを有してなることを特徴とするレジンインジェクシ
    ョン用成形金型。
  2. 【請求項2】 前記製品が中空パイプ形状であって、製
    品部分に該当するキャビティ内の筒状の空間の長さ方向
    の両端に前記樹脂注入ゲートと前記エアベントを配設し
    てなる請求項1記載のレジンインジェクション用成形金
    型。
  3. 【請求項3】 一対の前記分割型が合わされてできる合
    体薄溝の容積が、前記キャビティの製品部分の容積に対
    して1%以上、10%以下であり、前記分割型の少なく
    とも一方に形成されている薄溝の深さが、0.1mm以
    上、1.0mm以下である請求項1または2記載のレジ
    ンインジェクション用成形金型。
  4. 【請求項4】 前記製品に含まれる強化繊維体の割合
    が、体積含有率で40%以上、70%以下である請求項
    1、2または3記載のレジンインジェクション用成形金
    型。
  5. 【請求項5】型を用いた成形方法であって、 薄溝に強化繊維体の端部を製品外部分として挟ませて一
    対の分割型を嵌合面同志が密着するように閉じる工程、 樹脂注入ゲートより液体状の樹脂原料をキャビティ内に
    注入する工程、 キャビティ内の空気を薄溝に挟まれた繊維と繊維の間を
    通して薄溝の外形線方向に抜き、さらに、薄溝の外形線
    を沿わせてエアベントから外部に抜く工程、および樹脂
    原料を硬化させる工程を備えてなることを特徴とするレ
    ジンインジェクション用成形金型を用いた成形方法。
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