JP3525319B2 - 輪転式孔版印刷機の排版装置 - Google Patents
輪転式孔版印刷機の排版装置Info
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- JP3525319B2 JP3525319B2 JP05409697A JP5409697A JP3525319B2 JP 3525319 B2 JP3525319 B2 JP 3525319B2 JP 05409697 A JP05409697 A JP 05409697A JP 5409697 A JP5409697 A JP 5409697A JP 3525319 B2 JP3525319 B2 JP 3525319B2
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Classifications
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41L—APPARATUS OR DEVICES FOR MANIFOLDING, DUPLICATING OR PRINTING FOR OFFICE OR OTHER COMMERCIAL PURPOSES; ADDRESSING MACHINES OR LIKE SERIES-PRINTING MACHINES
- B41L31/00—Devices for removing flexible printing formes from forme cylinders
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷機の分野
に係り、特に輪転式孔版印刷機の版胴より使用済み孔版
原紙を排版する排版装置に係る。
に係り、特に輪転式孔版印刷機の版胴より使用済み孔版
原紙を排版する排版装置に係る。
【０００２】
【従来の技術】円筒状の版胴を備えた輪転式孔版印刷機
が知られている。このような孔版印刷機においては、版
胴のインク透過性周壁の外周面に孔版原紙（マスター）
がその先端をクランプ装置により保持された状態に巻装
され、版胴と押圧ローラとの間に印刷用紙を挾んで搬送
することにより、版胴の内側より供給されマスターの穿
孔部を経て押し出されたインクにより印刷用紙への印刷
が行われるようになっている。
が知られている。このような孔版印刷機においては、版
胴のインク透過性周壁の外周面に孔版原紙（マスター）
がその先端をクランプ装置により保持された状態に巻装
され、版胴と押圧ローラとの間に印刷用紙を挾んで搬送
することにより、版胴の内側より供給されマスターの穿
孔部を経て押し出されたインクにより印刷用紙への印刷
が行われるようになっている。
【０００３】印刷終了後に使用済みマスターを版胴より
取り外して廃棄するため、本件出願人と同一の出願人に
よる特開平７−３２７１６号公報に記載された排版装置
が提案されている。これは版胴に近接して配置された一
対の排版ローラを有し、版胴の外周面に巻き付けられた
マスターを版胴の回転に伴って先端より引き剥し、排版
収納部へ向けて搬送するように構成されている。
取り外して廃棄するため、本件出願人と同一の出願人に
よる特開平７−３２７１６号公報に記載された排版装置
が提案されている。これは版胴に近接して配置された一
対の排版ローラを有し、版胴の外周面に巻き付けられた
マスターを版胴の回転に伴って先端より引き剥し、排版
収納部へ向けて搬送するように構成されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】マスターは一般に合成
樹脂製のフィルムと和紙の如き多孔性シートとの重合体
であり、両者間の膨張差によりフィルム側へ湾曲し易い
性質がある。マスターはフィルム側を外側にして版胴に
巻装され、その先端にてはクランプ装置により版胴上に
固定されているが、その後端は固定されていないので、
マスターの後端はフィルム側即ち版胴から離れる方向に
湾曲（以後、上カールという）する傾向がある。又上記
の湾曲に加えて版胴が回転する印刷工程中には固定され
ていないマスター後端は遠心力によっても版胴から浮き
上がろうとする。かかるマスター後端の上カールや版胴
回転による浮上がりによってマスター後端のフィルム側
表面が排版ローラに接触すると、該ローラの表面に付着
しているインクがこれに転移し、版胴の回転に伴ってマ
スター後端が押圧ローラに接触することによって押圧ロ
ーラへインクが転移し、かかる過程の繰返しにより押圧
ローラに大きなインク汚染が生じ、延いては版胴にまで
インク汚染が生ずる恐れがある。
樹脂製のフィルムと和紙の如き多孔性シートとの重合体
であり、両者間の膨張差によりフィルム側へ湾曲し易い
性質がある。マスターはフィルム側を外側にして版胴に
巻装され、その先端にてはクランプ装置により版胴上に
固定されているが、その後端は固定されていないので、
マスターの後端はフィルム側即ち版胴から離れる方向に
湾曲（以後、上カールという）する傾向がある。又上記
の湾曲に加えて版胴が回転する印刷工程中には固定され
ていないマスター後端は遠心力によっても版胴から浮き
上がろうとする。かかるマスター後端の上カールや版胴
回転による浮上がりによってマスター後端のフィルム側
表面が排版ローラに接触すると、該ローラの表面に付着
しているインクがこれに転移し、版胴の回転に伴ってマ
スター後端が押圧ローラに接触することによって押圧ロ
ーラへインクが転移し、かかる過程の繰返しにより押圧
ローラに大きなインク汚染が生じ、延いては版胴にまで
インク汚染が生ずる恐れがある。
【０００５】上述の事情に鑑み、本発明は、使用済みマ
スターを巻き取る排版ローラに付着したインクとマスタ
ー後端との接触により輪転式孔版印刷機にインク汚染が
生ずることのない排版装置を提供することを目的として
いる。
スターを巻き取る排版ローラに付着したインクとマスタ
ー後端との接触により輪転式孔版印刷機にインク汚染が
生ずることのない排版装置を提供することを目的として
いる。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よれば、輪転式式孔版印刷機において版胴の外周面から
取り外された孔版原紙を排版収納部へ向けて搬送する一
対の排版ローラを有する排版装置にして、前記一対の排
版ローラの少なくとも一部と前記版胴の間に介在する遮
蔽部材を有することを特徴とする排版装置によって達成
される。
よれば、輪転式式孔版印刷機において版胴の外周面から
取り外された孔版原紙を排版収納部へ向けて搬送する一
対の排版ローラを有する排版装置にして、前記一対の排
版ローラの少なくとも一部と前記版胴の間に介在する遮
蔽部材を有することを特徴とする排版装置によって達成
される。
【０００７】上記の如き排版装置において、前記遮蔽部
材は前記一対の排版ローラの少なくとも一部と前記版胴
の間に介在する作動位置と前記一対の排版ローラを前記
版胴に対し露出する非作動位置との間で移動可能とされ
ていてよい。
材は前記一対の排版ローラの少なくとも一部と前記版胴
の間に介在する作動位置と前記一対の排版ローラを前記
版胴に対し露出する非作動位置との間で移動可能とされ
ていてよい。
【０００８】或いは又、上記の目的は、本発明によれ
ば、輪転式孔版印刷機において版胴の外周面から取り外
された孔版原紙を排版収納部へ向けて搬送する一対の排
版ローラと、前記一対の排版ローラの一方より隔置され
た回転体と、該一方の排版ローラと該回転体の間に掛け
渡された無端ベルトとを含む排版装置にして、排版装置
の非作動時には前記一対の排版ローラの間の孔版原紙受
入口近傍と前記版胴の間にある遮蔽位置に位置し前記一
対の排版ローラの少なくとも一部を前記版胴に対し遮蔽
する遮蔽部材と、該遮蔽部材を該遮蔽位置に支持し且つ
前記回転体を前記版胴より離れた退避位置に支持する支
持部材とを有し、前記支持部材は排版装置の作動時には
前記回転体を前記一方の排版ローラの中心の周りに前記
版胴に接近した前進位置へ移動させると同時に前記遮蔽
部材を前記遮蔽部材が前記版胴に対する前記孔版原紙受
入口の露出を妨げない開放位置へ移動させるよう可動に
構成されていることを特徴とする排版装置によっても達
成される。
ば、輪転式孔版印刷機において版胴の外周面から取り外
された孔版原紙を排版収納部へ向けて搬送する一対の排
版ローラと、前記一対の排版ローラの一方より隔置され
た回転体と、該一方の排版ローラと該回転体の間に掛け
渡された無端ベルトとを含む排版装置にして、排版装置
の非作動時には前記一対の排版ローラの間の孔版原紙受
入口近傍と前記版胴の間にある遮蔽位置に位置し前記一
対の排版ローラの少なくとも一部を前記版胴に対し遮蔽
する遮蔽部材と、該遮蔽部材を該遮蔽位置に支持し且つ
前記回転体を前記版胴より離れた退避位置に支持する支
持部材とを有し、前記支持部材は排版装置の作動時には
前記回転体を前記一方の排版ローラの中心の周りに前記
版胴に接近した前進位置へ移動させると同時に前記遮蔽
部材を前記遮蔽部材が前記版胴に対する前記孔版原紙受
入口の露出を妨げない開放位置へ移動させるよう可動に
構成されていることを特徴とする排版装置によっても達
成される。
【０００９】この場合、前記遮蔽部材は付勢部材により
前記遮蔽位置へ付勢されており、前記支持部材により前
記付勢部材による付勢力に抗して前記開放位置へ選択的
に移動されるよう構成されていてよい。
前記遮蔽位置へ付勢されており、前記支持部材により前
記付勢部材による付勢力に抗して前記開放位置へ選択的
に移動されるよう構成されていてよい。
【００１０】更に又、前記支持部材は前記回転体の軸を
偏倚可能に支持する長孔を備えた枢動部材であり、前記
遮蔽部材は腕部を備えた枢動部材であり、前記支持部材
の一側部に前記遮蔽部材の前記腕部の一端が摺動接触す
ることにより、前記脚部の枢動に応じて前記回転体が前
記退避位置と前記前進位置の間に移動されることに同期
して前記遮蔽部材が前記遮蔽位置と前記開放位置の間に
移動されるよう構成されていてよい。
偏倚可能に支持する長孔を備えた枢動部材であり、前記
遮蔽部材は腕部を備えた枢動部材であり、前記支持部材
の一側部に前記遮蔽部材の前記腕部の一端が摺動接触す
ることにより、前記脚部の枢動に応じて前記回転体が前
記退避位置と前記前進位置の間に移動されることに同期
して前記遮蔽部材が前記遮蔽位置と前記開放位置の間に
移動されるよう構成されていてよい。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下に図１を参照して本発明の排
版装置を一つの実施例について詳細に説明する。図１は
１０にて全体的に示された該排版装置を版胴１の一部と
共に示す側面図であり、排版装置の非作動時を示す。回
転駆動される版胴１はインク透過性の周壁を有し、その
内部には不図示のインク供給手段が設けられている。版
胴１の外周面２上にはマスター３が巻装され、その先端
は版胴の外周の一部に円筒の一つの母線に沿って設けら
れたクランプ装置４により保持されている。排版装置１
０は版胴１の外周面に近接して使用済みマスターを版胴
１より剥ぎ取ってこれを排版ボックス１２へ搬送する排
版ローラ１４、１６を有している。尚、図示の例におい
ては、版胴に巻装されたマスターの後端３ａの上カール
の度合は、版胴に近い側の排版ローラ１６にのみ接する
程度のものであり、これが一般にみられる現象である。
但し稀には排版ローラ１４に接する程大きい上カールが
発生することがあり、これに対しては後述する排版装置
の修正が有効である。
版装置を一つの実施例について詳細に説明する。図１は
１０にて全体的に示された該排版装置を版胴１の一部と
共に示す側面図であり、排版装置の非作動時を示す。回
転駆動される版胴１はインク透過性の周壁を有し、その
内部には不図示のインク供給手段が設けられている。版
胴１の外周面２上にはマスター３が巻装され、その先端
は版胴の外周の一部に円筒の一つの母線に沿って設けら
れたクランプ装置４により保持されている。排版装置１
０は版胴１の外周面に近接して使用済みマスターを版胴
１より剥ぎ取ってこれを排版ボックス１２へ搬送する排
版ローラ１４、１６を有している。尚、図示の例におい
ては、版胴に巻装されたマスターの後端３ａの上カール
の度合は、版胴に近い側の排版ローラ１６にのみ接する
程度のものであり、これが一般にみられる現象である。
但し稀には排版ローラ１４に接する程大きい上カールが
発生することがあり、これに対しては後述する排版装置
の修正が有効である。
【００１２】一対の互いに突合わされて互いに反対方向
に回転する排版ローラ１４、１６の間にマスター受入口
Ｐが郭定される。排版ローラ１４、１６は各々軸１８、
２０により不図示の印刷機本体より軸受支持されてお
り、又これらの軸に沿って隔置され且つこれらの軸に固
設された複数のローラ片よりなっている。排版ローラ１
４の上方にはこれに平行に回転体２２が設けられてお
り、排版ローラ１４と回転体２２の間には複数個の無端
ベルト２４が掛け渡されている。これらの無端ベルト２
４は排版に際してマスターの先端をマスター受入口Ｐへ
向けて上方より案内する手段である。排版ローラ１４は
無端ベルト２４の厚みに相当する周縁溝を有し、無端ベ
ルト２４がこの周縁溝に係合することで排版ローラ１４
の外周面は滑らかな表面を呈している。図示の実施例で
は回転体２２もまた該当する位置に無端ベルト２４の厚
みに相当する周縁溝を有し、該溝により無端ベルト２４
を受けている。
に回転する排版ローラ１４、１６の間にマスター受入口
Ｐが郭定される。排版ローラ１４、１６は各々軸１８、
２０により不図示の印刷機本体より軸受支持されてお
り、又これらの軸に沿って隔置され且つこれらの軸に固
設された複数のローラ片よりなっている。排版ローラ１
４の上方にはこれに平行に回転体２２が設けられてお
り、排版ローラ１４と回転体２２の間には複数個の無端
ベルト２４が掛け渡されている。これらの無端ベルト２
４は排版に際してマスターの先端をマスター受入口Ｐへ
向けて上方より案内する手段である。排版ローラ１４は
無端ベルト２４の厚みに相当する周縁溝を有し、無端ベ
ルト２４がこの周縁溝に係合することで排版ローラ１４
の外周面は滑らかな表面を呈している。図示の実施例で
は回転体２２もまた該当する位置に無端ベルト２４の厚
みに相当する周縁溝を有し、該溝により無端ベルト２４
を受けている。
【００１３】軸１８、２０の一端には各々不図示の歯車
が固設され、それらが互いに噛合されており、軸２０の
他端にはこれを排版の際に回転駆動する不図示の駆動装
置が連結されている。
が固設され、それらが互いに噛合されており、軸２０の
他端にはこれを排版の際に回転駆動する不図示の駆動装
置が連結されている。
【００１４】支持部材２６が枢軸２８により印刷機本体
に枢着されている。支持部材２６はその先端部に長孔２
９が設けられており、該長孔内にそれに沿って摺動可能
に設けられたシュー部材３０により回転体２２が軸３２
を介して回転可能に支持されている。軸１８と軸３２の
間の軸間距離はロッド部材３１により一定に維持されて
いる。支持部材２６はその枢着部近傍にフォーク状の腕
部３４を有し、ソレノイドアクチュエータ３６の作動子
３８とピン４０を介して係合されていることにより、ア
クチュエータ３６により枢軸２８の周りに選択的に傾動
されるようになっている。
に枢着されている。支持部材２６はその先端部に長孔２
９が設けられており、該長孔内にそれに沿って摺動可能
に設けられたシュー部材３０により回転体２２が軸３２
を介して回転可能に支持されている。軸１８と軸３２の
間の軸間距離はロッド部材３１により一定に維持されて
いる。支持部材２６はその枢着部近傍にフォーク状の腕
部３４を有し、ソレノイドアクチュエータ３６の作動子
３８とピン４０を介して係合されていることにより、ア
クチュエータ３６により枢軸２８の周りに選択的に傾動
されるようになっている。
【００１５】本発明の要部をなすローラカバー４２が枢
軸４４により印刷機本体に枢着され、排版ローラ１６の
外周面に沿って延在し、排版ローラ１６を版胴１に対し
遮蔽している。ローラカバー４２はその枢着部より延び
る腕部４６を有し、該腕部に軸４８にて回転可能に装着
されたローラ５０が支持部材２６の一側部に設けられた
ガイド面５２に当接している。この当接状態はローラカ
バー４２に設けられた係止片５４と印刷機本体に設けら
れた係止片５６との間に掛け渡された引張コイルばね５
８によりローラカバー４２が枢軸４４の周りに図１にお
いて反時計廻り方向に付勢されていることによって保持
されている。
軸４４により印刷機本体に枢着され、排版ローラ１６の
外周面に沿って延在し、排版ローラ１６を版胴１に対し
遮蔽している。ローラカバー４２はその枢着部より延び
る腕部４６を有し、該腕部に軸４８にて回転可能に装着
されたローラ５０が支持部材２６の一側部に設けられた
ガイド面５２に当接している。この当接状態はローラカ
バー４２に設けられた係止片５４と印刷機本体に設けら
れた係止片５６との間に掛け渡された引張コイルばね５
８によりローラカバー４２が枢軸４４の周りに図１にお
いて反時計廻り方向に付勢されていることによって保持
されている。
【００１６】図示の状態において、版胴１が図１の矢印
方向に回転する印刷時には、マスター後端３ａは、イン
クの付着した排版ローラ１６に接する位置迄上カールし
たとしても、排版ローラ１６を遮蔽するローラカバー４
２により排版ローラ１６との接触を免れ、これにインク
が転移することはない。
方向に回転する印刷時には、マスター後端３ａは、イン
クの付着した排版ローラ１６に接する位置迄上カールし
たとしても、排版ローラ１６を遮蔽するローラカバー４
２により排版ローラ１６との接触を免れ、これにインク
が転移することはない。
【００１７】次に排版装置１０の作動時を、その状態を
示す図２に基づいて説明する。クランプ装置４がマスタ
ーの先端を開放すると同時に、軸２０に連結された前述
の駆動装置が起動され、互いに噛合した歯車を介して排
版ローラ１４、１６は図２の矢印方向に回転し、また同
時にソレノイド３６が通電されることにより作動子３８
が上方へ移動し、これによって支持部材２６は枢軸２８
の周りに版胴１へ接近する方向に傾動し、無端ベルト２
４を版胴１へ近付け、排版されるマスターの先端に対し
より有効な案内作用を行う。このとき無端ベルト２４の
掛かった回転体２２の軸３２はロッド部材３１によりロ
ーラ１４の軸１８に対し一定の距離を保ちつつシュー部
材３０を介して長孔２９に沿って移動する。また、この
とき支持部材２６の回動により、そのガイド面５２がロ
ーラカバーの腕部４６に設けられたローラ５０を押すこ
とによって、ローラカバー４２は引張コイルばね５８の
付勢力に抗して軸４４の周りに図にて時計廻り方向に回
動し、排版ローラ１６から隔離されてその排版作動を妨
げない位置へもたらされる。
示す図２に基づいて説明する。クランプ装置４がマスタ
ーの先端を開放すると同時に、軸２０に連結された前述
の駆動装置が起動され、互いに噛合した歯車を介して排
版ローラ１４、１６は図２の矢印方向に回転し、また同
時にソレノイド３６が通電されることにより作動子３８
が上方へ移動し、これによって支持部材２６は枢軸２８
の周りに版胴１へ接近する方向に傾動し、無端ベルト２
４を版胴１へ近付け、排版されるマスターの先端に対し
より有効な案内作用を行う。このとき無端ベルト２４の
掛かった回転体２２の軸３２はロッド部材３１によりロ
ーラ１４の軸１８に対し一定の距離を保ちつつシュー部
材３０を介して長孔２９に沿って移動する。また、この
とき支持部材２６の回動により、そのガイド面５２がロ
ーラカバーの腕部４６に設けられたローラ５０を押すこ
とによって、ローラカバー４２は引張コイルばね５８の
付勢力に抗して軸４４の周りに図にて時計廻り方向に回
動し、排版ローラ１６から隔離されてその排版作動を妨
げない位置へもたらされる。
【００１８】尚、クランプ装置４から開放されたマスタ
ーの先端は、不図示のファンによるＱ方向の送風によっ
て無端ベルト２４へ向けて煽られてよく、これによって
排版されるマスターは無端ベルト２４の回転と版胴１の
矢印方向の回転によりマスター受入口Ｐへ確実に誘導さ
れる。マスターの先端が排版ローラ１４、１６により挾
持された後は、マスターは、版胴１との間である程度の
張力を保ちつつ、排版ローラ１４、１６の回転と版胴１
の回転に伴って版胴１の外周面から取り外され、排版ボ
ックス１２へ搬送され、廃棄される。
ーの先端は、不図示のファンによるＱ方向の送風によっ
て無端ベルト２４へ向けて煽られてよく、これによって
排版されるマスターは無端ベルト２４の回転と版胴１の
矢印方向の回転によりマスター受入口Ｐへ確実に誘導さ
れる。マスターの先端が排版ローラ１４、１６により挾
持された後は、マスターは、版胴１との間である程度の
張力を保ちつつ、排版ローラ１４、１６の回転と版胴１
の回転に伴って版胴１の外周面から取り外され、排版ボ
ックス１２へ搬送され、廃棄される。
【００１９】又ローラカバー４２はマスターの先端がマ
スター受入口Ｐへ挿入されるのを阻害しないよう排版ロ
ーラ対の前面より後退されているので、ローラカバーが
マスターの多孔性シート側に付着しているインクにより
汚染されることもない。
スター受入口Ｐへ挿入されるのを阻害しないよう排版ロ
ーラ対の前面より後退されているので、ローラカバーが
マスターの多孔性シート側に付着しているインクにより
汚染されることもない。
【００２０】排版作動が終了すると、軸２０に連結され
た駆動装置が停止され、排版ローラ１４、１６の回転は
止まり、ソレノイド３６への通電が停止されることで支
持部材２６はローラカバー４２を介して作用する引張コ
イルばね５８の付勢力により枢軸２８の周りに図にて反
時計廻り方向に回動し、無端ベルト２４の掛かった回転
体２２は排版ローラ１４の周りに反時計廻り方向に回動
し、ローラカバー４２はその腕部４６の先端に設けられ
たローラ５０が支持部材２６のガイド面５２に沿って転
動しつつ軸４８の周りに反時計廻り方向に回動し、排版
ローラ１６を版胴１に対し遮蔽し、かくして各作動部材
は図１に示された位置に復する。
た駆動装置が停止され、排版ローラ１４、１６の回転は
止まり、ソレノイド３６への通電が停止されることで支
持部材２６はローラカバー４２を介して作用する引張コ
イルばね５８の付勢力により枢軸２８の周りに図にて反
時計廻り方向に回動し、無端ベルト２４の掛かった回転
体２２は排版ローラ１４の周りに反時計廻り方向に回動
し、ローラカバー４２はその腕部４６の先端に設けられ
たローラ５０が支持部材２６のガイド面５２に沿って転
動しつつ軸４８の周りに反時計廻り方向に回動し、排版
ローラ１６を版胴１に対し遮蔽し、かくして各作動部材
は図１に示された位置に復する。
【００２１】図３は図１及び図２に示された実施例をロ
ーラカバー４２が搬送ローラ１６だけでなく排版ローラ
１４をも版胴１に対し遮蔽するよう修正された実施例を
示す図１と同様の側面図である。図３においては図１に
示す実施例と同一箇所には同一の符号を付して説明を省
略する。この実施例では、排版装置の非作動時には、ロ
ーラカバー４２′は排版ローラ１６の版胴１側を覆い、
更にマスター受入口Ｐを越えて排版ローラ１４の版胴１
側を覆う位置迄延在する。マスター後端３ａの上カール
の度合が甚だしい場合、即ちマスター後端３ａがインク
の付着した排版ローラ１４に接する位置迄大きく湾曲し
た場合でも、印刷時の版胴１の回転時に、ローラカバー
４２′が排版ローラ１４、１６を遮蔽することにより、
マスター後端３ａにインクが付着し、その後にインク転
移により押圧ローラや版胴を汚すことが防止される。
ーラカバー４２が搬送ローラ１６だけでなく排版ローラ
１４をも版胴１に対し遮蔽するよう修正された実施例を
示す図１と同様の側面図である。図３においては図１に
示す実施例と同一箇所には同一の符号を付して説明を省
略する。この実施例では、排版装置の非作動時には、ロ
ーラカバー４２′は排版ローラ１６の版胴１側を覆い、
更にマスター受入口Ｐを越えて排版ローラ１４の版胴１
側を覆う位置迄延在する。マスター後端３ａの上カール
の度合が甚だしい場合、即ちマスター後端３ａがインク
の付着した排版ローラ１４に接する位置迄大きく湾曲し
た場合でも、印刷時の版胴１の回転時に、ローラカバー
４２′が排版ローラ１４、１６を遮蔽することにより、
マスター後端３ａにインクが付着し、その後にインク転
移により押圧ローラや版胴を汚すことが防止される。
【００２２】
【発明の効果】本発明は、使用済みの孔版原紙を排版収
納部へ搬送するための一対の排版ローラの少なくとも一
方を版胴に対し遮蔽する遮蔽部材が、非排版作動時の排
版ローラを版胴に対し遮蔽する位置と、排版作動時の排
版ローラを版胴に対し露出する位置の間に移動可能とさ
れる構成により、印刷時には、版胴に巻装された孔版原
紙の後端が一対の排版ローラの少なくとも一方に接する
位置迄湾曲したとしても、上記の遮蔽部材の存在によ
り、孔版原紙の後端が排版ローラに接触してインクにて
汚染され、その後インクが更に押圧ローラや延いては版
胴に転移して印刷用紙を汚すようなことは生じない。ま
た、排版作動時には、遮蔽部材が排版ローラを露出させ
ることにより、孔版原紙の先端が一対の排版ローラ間の
排版受入口へ挿入されることが阻害されることはなく、
また、一つの枢動式支持部材の枢動により版胴より引き
剥がされた孔版原紙の先端を排版装置へ案内する無端ベ
ルトが版胴に近付けられた作動位置とこれより引き離さ
れた非作動位置との間に移動されることに連動して、遮
蔽部材が一対の排版ローラを版胴に対し露出させる位置
と該一対の排版ローラの少なくとも一方を版胴に対し遮
蔽する位置との間に移動される構成が用いられるときに
は、遮蔽装置を部品点数の少ない簡単な構造とすること
ができる。
納部へ搬送するための一対の排版ローラの少なくとも一
方を版胴に対し遮蔽する遮蔽部材が、非排版作動時の排
版ローラを版胴に対し遮蔽する位置と、排版作動時の排
版ローラを版胴に対し露出する位置の間に移動可能とさ
れる構成により、印刷時には、版胴に巻装された孔版原
紙の後端が一対の排版ローラの少なくとも一方に接する
位置迄湾曲したとしても、上記の遮蔽部材の存在によ
り、孔版原紙の後端が排版ローラに接触してインクにて
汚染され、その後インクが更に押圧ローラや延いては版
胴に転移して印刷用紙を汚すようなことは生じない。ま
た、排版作動時には、遮蔽部材が排版ローラを露出させ
ることにより、孔版原紙の先端が一対の排版ローラ間の
排版受入口へ挿入されることが阻害されることはなく、
また、一つの枢動式支持部材の枢動により版胴より引き
剥がされた孔版原紙の先端を排版装置へ案内する無端ベ
ルトが版胴に近付けられた作動位置とこれより引き離さ
れた非作動位置との間に移動されることに連動して、遮
蔽部材が一対の排版ローラを版胴に対し露出させる位置
と該一対の排版ローラの少なくとも一方を版胴に対し遮
蔽する位置との間に移動される構成が用いられるときに
は、遮蔽装置を部品点数の少ない簡単な構造とすること
ができる。
【図１】本発明の排版装置の一つの実施例を非作動時の
状態にて示す側面図。
状態にて示す側面図。
【図２】同実施例を作動時の状態にて示す側面図。
【図３】図１に示す実施例の一つの修正例を示す側面
図。
図。
１…版胴
２…版胴の外周面
３…マスター
４…クランプ装置
１０…排版装置
１２…排版ボックス
１４，１６…排版ローラ
１８，２０…軸
２２…回転体
２４…無端ベルトー
２６…支持部材
２８…枢軸
２９…長孔
３０…シュー部材
３１…ロッド部材
３２…軸
３４…腕部
３６…ソレノイド
３８…作動子
４０…ピン
４２，４２′…ローラカバー
４４…枢軸
４６…腕部
４８…軸
５０…ローラ
５２…ガイド面
５４，５６…係止片
５８…引張コイルばね
Ｐ…孔版原紙受入口
Ｑ…ファンによる風向き方向
Claims (5)
- 【請求項１】輪転式孔版印刷機において版胴の外周面か
ら取り外された孔版原紙を排版収納部へ向けて搬送する
一対の排版ローラを有する排版装置にして、前記一対の
排版ローラの少なくとも一部と前記版胴の間に介在する
遮蔽部材を有することを特徴とする排版装置。 - 【請求項２】前記遮蔽部材は前記一対の排版ローラの少
なくとも一部と前記版胴の間に介在する作動位置と前記
一対の排版ローラを前記版胴に対し露出する非作動位置
との間で移動可能であることを特徴とする請求項１に記
載の排版装置。 - 【請求項３】輪転式孔版印刷機において版胴の外周面か
ら取り外された孔版原紙を排版収納部へ向けて搬送する
一対の排版ローラと、前記一対の排版ローラの一方より
隔置された回転体と、該一方の排版ローラと該回転体の
間に掛け渡された無端ベルトとを含む排版装置にして、
排版装置の非作動時には前記一対の排版ローラの間の孔
版原紙受入口近傍と前記版胴の間にある遮蔽位置に位置
し前記一対の排版ローラの少なくとも一部を前記版胴に
対し遮蔽する遮蔽部材と、該遮蔽部材を該遮蔽位置に支
持し且つ前記回転体を前記版胴より離れた退避位置に支
持する支持部材とを有し、前記支持部材は排版装置の作
動時には前記回転体を前記一方の排版ローラの中心の周
りに前記版胴に接近した前進位置へ移動させると同時に
前記遮蔽部材を該遮蔽部材が前記版胴に対する前記孔版
原紙受入口の露出を妨げない開放位置へ移動させるよう
可動に構成されていることを特徴とする排版装置。 - 【請求項４】前記遮蔽部材は付勢部材により前記遮蔽位
置へ付勢されており、前記支持部材により前記付勢部材
による付勢力に抗して前記開放位置へ選択的に移動され
るよう構成されていることを特徴とする請求項３に記載
の排版装置。 - 【請求項５】前記支持部材は前記回転体の軸を偏倚可能
に支持する長孔を備えた枢動部材であり、前記遮蔽部材
は腕部を備えた枢動部材であり、前記支持部材の一側部
に前記遮蔽部材の前記腕部の一端が摺動接触することに
より、前記支持部材の枢動に応じて前記回転体が前記退
避位置と前記前進位置の間に移動されることに同期して
前記遮蔽部材が前記遮蔽位置と前記開放位置の間に移動
されるよう構成されていることを特徴とする請求項３に
記載の排版装置。
Priority Applications (4)
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|---|---|---|---|
| JP05409697A JP3525319B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 輪転式孔版印刷機の排版装置 |
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1998
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