JP3524514B2 - タイルカッター用回転刃 - Google Patents

タイルカッター用回転刃

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  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用資材として
壁や床などに張り付けて仕上げる陶磁器製のタイルを切
断するタイルカッターに設けられ、タイル面に切れ目を
入れる回転刃に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】タイルを所定寸法に切断するタイルカッ
ターとして、従来より、タイルが置かれる基台上方にガ
イドレールを架設し、該ガイドレールに案内されて移動
自在に操作レバーを設け、該操作レバーの基部下端に、
タイル面に切れ目を入れる回転刃と、切れ目を境にして
タイルを押し割りする押圧板を設けたタイルカッターが
実用されている。
【０００３】図４は、この種タイルカッターの一例を示
す。このタイルカッターは、略長方形状をなす基台１の
中央長手方向に突起条２を有し、突起条２の両側に突起
条２と略同じ高さで弾性シート３を貼着してタイル載置
面を形成し、突起条２の上方に位置して基台１の前後部
に立設した支持台５にガイドレール４を架設し、このガ
イドレール４に移動自在に移動台６を設け、この移動台
６に操作レバー７をヒンジ結合し、操作レバー７の基部
８下端に、基台１上に置かれたタイル面に切れ目を入れ
る回転刃９を設け、同じく操作レバー基部８の下端に、
回転刃９と位置的に前後して基台１上に置かれたタイル
を押し割りする押圧板１０を設けている。
【０００４】本発明の出願人は、上記するようなタイル
カッターに使用する回転刃９として、先に、実用新案登
録第２５０２３２４号において、図５に示すような、ベ
アリング体１１と、環状の切刃体１２を組み合わせた回
転刃９を提案している。この回転刃９を構成するベアリ
ング体１１は、外輪１１ａと内輪１１ｂを有し、両輪１
１ａ，１１ｂの間で両端寄りに、それぞれにボール装着
部を設けて両方のボール装着部に多数のボール１１ｃを
環状に配列して装着し、切刃体１２を、ベアリング体１
１の外輪外面中央に設けた周溝１３に固着したもので、
操作レバー基部８へ取り付けは、ベアリング体１１の内
輪１１ｂの中心孔に取付け軸１４をがた付きなく挿入し
て操作レバー基部８に固定したものである。
【０００５】上記構成からなる回転刃９は、基台１上に
置かれたタイルの一方の縁部からタイル面に切刃体１２
の刃先１２ａを押し当てて移動させて切れ目を入れる時
に、切刃体１２はベアリング体１１を介して回転するの
で、タイル面に押し進めてふら付きがなく、また、回転
摩擦も小さくしてスムーズに回転移動するので、タイル
面には確りした切れ目が入れられて、この後の押圧板１
０による押し割りを確実にするものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記するタ
イルカッターの回転刃９は、図４に示すように、ガイド
レール４の下方に位置し、回転刃９の手前には近接して
突起条２の上方で両側に張り出す押圧板１０を設けてい
るため、タイルの押し割り作業に先だって基台１上に置
かれたタイル面の一方の縁に、切刃体１２の刃先１２ａ
を押し当てる位置を確認したり、タイル面上に刃先１２
ａを移動させて切れ目を入れる時に、タイル面上の刃先
１２ａの動きを目で追っ掛けて切れ目の入り具合を確認
したりするのは、ガイドレール４や押圧板１０等を避け
て斜め上方から行われるようになる。
【０００７】ここで、図５に示す回転刃のように、ベア
リング体１１の外輪１１ａと内輪１１ｂの両端寄りにそ
れぞれボール装着部を設けて多数のボール１１ｃを内装
し、外輪外面中央に設けた周溝１３に環状の切刃体１２
を固着した構成のものは、切刃体１２を挟んでその両側
に、比較的径大のボール装着部が突出し、切刃体１２の
刃先１２ａは、この両側のボール装着部の間に突出する
ので、基台１上でタイル面に押し当てる切刃体１２の刃
先１２ａを作業者が見るのに、ボール装着部が邪魔して
刃先１２ａが見ずらくなる。そこで、タイル面に押し当
てる刃先１２ａをしっかり見ようとする時は、作業者
は、頭部を下げて低い位置からボール装着部とタイル面
との隙間から覗き込むようにして刃先１２ａを見るよう
な無理な姿勢を採らなければならないようなことがあ
り、作業性に影響する。
【０００８】本発明は上述の点に鑑みなされたものであ
って、切刃体の両側に突出するベアリング体の突出量を
極力少なくし、基台上でタイル面に押し当てられる切刃
体の刃先を作業者が見やすくし、タイルを切断予定線か
ら確実に切断することができるタイルカッター用回転刃
を提供することを目的としたものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のタイルカッター用回転刃は、基台上方に架
設したガイドレールに案内されて移動する操作レバーを
有するタイルカッターにおいて、前記操作レバーの基部
下端に設けられ、タイルを押し割する前にタイル面に切
れ目を入れる回転刃であって、ベアリング体と、環状の
切刃体と、固定環からなり、ベアリング体を構成する外
輪外面中央に切刃体を配し、該切刃体両側の外輪上に固
定環を嵌着して切刃体を挟持したことを特徴とする。
【００１０】このように構成された本発明のタイルカッ
ター用回転刃によれば、ベアリング体に内装した多数の
ボールは、外輪外面中央に配した切刃体の丁度真下に位
置し、ベアリング体は、切刃体両側に突出する突出量を
極力少なくする形態となるので、基台上でタイル面に押
し当てられる切刃体の刃先を作業者が見やすくなって作
業性を向上できる。
【００１１】また、ベアリング体に切刃体を組み付ける
作業は、切刃体の中孔にベアリング体を挿入し、そのフ
ラットな外輪外面中央に切刃体を配し、切刃体を挟んで
外輪外面にしまり嵌めで固定用環を嵌着すればよいの
で、ベアリング体等に対し特別な加工等を必要とせず、
作業工程も少なくして均質な製品を安価に提供できる。
【００１２】また、外輪外面に圧着される固定環の中孔
面を、内側に向けて拡径するテーパ面に形成すると、外
輪外面中央に切刃体を配し、その両側の外輪外面に、し
まり嵌めで固定用環を嵌着した状態で、固定環の中孔面
は、径小の外端部が外輪外面に強圧着となり、ここを支
点にして固定環は全体的に切刃体側に向けに傾斜傾向を
示し、固定環の内面外周部が切刃体面に強圧着して両方
の固定環による切刃体の挟持力を強め、固定環と切刃体
の一体化が図られるので、切刃体の薄肉化が可能とな
る。従って、切刃体の周縁に断面Ｖ状をなす両刃形の切
刃を形設するに当たっては、タイル面に入る切れ目が、
幅狭で深い目に入いる鋭角な刃付けができるので、タイ
ルの種類や厚み等に無関係に確りした切れ目を入れるこ
とができる。また、切刃体の薄肉化で資材の節約とな
り、製作も容易になる。
【００１３】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。
【００１４】図１は、本発明の回転刃の一部を切欠した
正面図である。図２は、操作レバー基部に回転刃を取り
付けた状態を示す正面図である。
【００１５】図において、本発明に係る回転刃１５は、
ベアリング体１６と環状の切刃体１７と固定環１８から
なる。
【００１６】ベアリング体１６は、外輪１６ａと内輪１
６ｂを有し、両輪１６ａ，１６ｂの中央部に、それぞれ
ボール装着用の凹溝を対向的に周設して多数のボール１
６ｃを環状に配列して装着している。
【００１７】なお、ベアリング体１６の外輪１６ａと内
輪１６ｂとの両側面に生じる隙間にはカバー１６ｄを被
着している。
【００１８】切刃体１７はタングステンカーバイトなど
の超硬合金で作られており、ベアリング体１６の外輪外
面に当接する中孔１７ｂを有し、周縁には断面Ｖ状をな
す両刃形の切刃１７ａを形設している。
【００１９】固定環１８は、断面四角形をなす金属製の
もので、ベアリング体１６の外輪外面に当接する中孔面
１８ａを有し、実施の形態では、この中孔面１８ａを、
図２に示すように、中孔外側開口径ａに比べて中孔内側
開口径ｂを僅かに大きくして、内側向けに拡径するテー
パ面に形成している。
【００２０】上記構成において、回転刃１５の組み立て
は、ベアリング体１６の外輪外面中央に切刃体１７を配
し、該切刃体１７の両側の外輪外面上に、切刃体１７を
挟んで固定環１８をしまり嵌めで嵌着する。こうして、
両方の固定環１８の中孔面１８ａは、その径小の外端部
が外輪外面に強圧着となり、固定環１８は全体的に切刃
体１７側に向けに傾斜傾向を示し、固定環１８の内面外
周部が切刃体面に強圧着して両方の固定環１８による切
刃体１７の挟持力を強めて切刃体１７との一体化が図ら
れる。
【００２１】また、上記する本発明に係る回転刃１５
は、従来の回転刃に換えてタイルカッターに適用される
もので、操作レバー基部８へ取り付けは、ベアリング体
１６の内輪１６ｂの中心孔に角孔付きの固定ねじ１９を
挿入して固定する。実施の形態では、内輪１６ｂの中心
孔にスリーブ２０が嵌着してあって固定ねじ１６がベア
リング体１６に直接的に接触しないようにし、また、こ
のスリーブ２０によってベアリング体１６が操作レバー
基部８に直接的に接触しないようにし、回転刃１５は操
作レバー基部８の定位置でがた付きなく回転して基台上
のタイル面に押し当てられるようにしている。
【００２２】
【発明の効果】上記構成からなるこの発明の回転刃によ
れば、ベアリング体に内装する多数のボールは、ベアリ
ング体の外輪外面中央に配する環状切刃体の丁度真下に
位置し、切刃体両側に突出するベアリング体の突出量を
極力少なくした形態となるので、基台上でタイル面に押
し当てられる切刃体の刃先を作業者が見やすくなって作
業性を向上できる。また、ベアリング体の外輪外面上に
あって切刃体は、その両側の外輪外面に、しまり嵌めで
嵌着した固定用環で挟持されるので、固定環と切刃体の
一体化が図られて、切刃体の薄肉化が可能となり、タイ
ル面に入れられる切れ目は、幅狭で深い目に入いる鋭角
な刃付けができて、タイルの種類や厚み等に無関係に確
りした切れ目が入れられて、次工程において確実なタイ
ルの押し割りを可能にする。また、切刃体全体の薄肉化
で資材の節約となり、製作も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係る回転刃の実施の形態を示す一部
を切欠した正面図である。
【図２】 本発明に係る回転刃を操作レバー基部へ取り
付けた状態を示す正面図である。
【図３】 本発明に係る回転刃を構成する固定環の一部
を拡大した断面図である。
【図４】 本発明に係る回転刃が適用されるタイルカッ
ターの全体斜視図である。
【図５】 従来の回転刃の断面図である。
【符号の説明】
８ 操作レバー基部 １５ 回転刃 １６ ベアリング体 １６ａ 外輪 １６ｂ 内輪 １６ｃ ボール １６ｄ カバー １７ 切刃体 １７ａ 切刃 １７ｂ 中孔 １８ 固定環 １８ａ 中孔面 １９ 固定ねじ ２０スリーブ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 基台上方に架設したガイドレールに案内
    されて移動する操作レバーを有するタイルカッターにお
    いて、前記操作レバーの基部下端に設けられ、タイルを
    押し割する前にタイル面に切れ目を入れる回転刃であっ
    て、ベアリング体と、環状の切刃体と、固定環からな
    り、ベアリング体を構成する外輪外面中央に切刃体を配
    し、該切刃体両側の外輪上に固定環を嵌着して切刃体を
    挟持したことを特徴とするタイルカッター用回転刃。
  2. 【請求項２】固定環の外輪外面に圧着する中孔面を、内
    側に向けて拡径するテーパ面に形成したことを特徴とす
    る請求項１記載のタイルカッター用回転刃。
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