JP2586494Y2 - すべり軸受 - Google Patents

すべり軸受

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JP2586494Y2
JP2586494Y2 JP16293U JP16293U JP2586494Y2 JP 2586494 Y2 JP2586494 Y2 JP 2586494Y2 JP 16293 U JP16293 U JP 16293U JP 16293 U JP16293 U JP 16293U JP 2586494 Y2 JP2586494 Y2 JP 2586494Y2
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JP
Japan
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bearing
hard metal
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peripheral surface
forming
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JP16293U
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卓司 津川
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、内径が比較的小径で、
ポンプなどに使用される無潤滑運転が可能なすべり軸受
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のすべり軸受としては、
被摺動部の耐摩耗性を確保させるために、比較的硬質な
炭化ケイ素や窒化ケイ素などの焼結体を成形してなるも
のが多く用いられているが、このような焼結体からなる
すべり軸受は、その材質上、耐衝撃性に劣るといった難
点がある。このため、従来、金属等からなる軸受本体の
内周面に比較的硬質の金属を溶射することにより、耐摩
耗性に優れた被摺動部を形成してなる溶射製の軸受が知
られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のすべり軸受では、軸受本体の内周面に硬質金属を溶射
する際に溶接トーチを上記軸受本体の内側に挿入しなけ
ればならないので、軸受本体の内径が比較的大きい場合
は可能であっても、内径が小さく、かつ軸長が長い場合
は溶射し難くいという製作技術面での難点がある。
【0004】そこで、上記軸受本体を径方向で複数に分
割し、これら分割体の各内周面にそれぞれ硬質金属を溶
射したのち、複数の分割体を合体一体化させて製作する
ことが考えられているが、この場合は、複数の分割体で
溶射状態にばらつきを生じやすく、その結果、被摺動部
の内径寸法に大きな誤差を発生しやすい。特に、内径が
小さいもの程、軸との隙間も小さく設定しなければなら
ないが、上記のような内径寸法の誤差の発生によって上
記隙間を厳密に設定するのが困難となる。しかも、各分
割体毎に溶射することにより溶接ビードに周方向で不連
続部分が生じ、全周にわたり均一厚さ、均一硬度の被摺
動部が得にくい。また、分割体同志の合わせ面の加工の
手間や合体作業によって製造コストが高くなるという問
題があった。
【0005】本考案は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、耐衝撃性に優れていることは勿論
のこと、軸受本体の内径寸法の大きさに関係なく、硬質
金属の溶接肉盛材が一様で、全周にわたり均一な耐摩耗
性を有する被摺動部を製作容易にして得ることができる
すべり軸受を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案に係るすべり軸受は、軸受本体とこの軸受本体
の内周面全面に形成された硬質金属製の被摺動部とから
なるすべり軸受において、丸棒状の芯材の外周面に、そ
の軸方向の所定長さで全周にわたり上記硬質金属の溶接
肉盛部を形成するとともに、その外周側に上記軸受本体
構成用母材に相当する溶接肉盛部を形成してなる素材か
ら、上記芯材をくり貫き除去して露出させた硬質金属の
溶接肉盛部により上記被摺動部を形成し、さらに、上記
母材の溶接肉盛部の外形を所定形状に加工して上記軸受
本体を構成してなるものである。
【0007】
【作用】本考案によれば、軸受本体が母体の溶接肉盛部
で構成されていることにより、炭化ケイ素などの焼結体
で構成したものに比して耐衝撃性が向上し、とくに、上
記硬質金属を棒状芯材の外周面に溶接肉盛し、上記芯材
をくり貫き除去して露出した溶接肉盛部から被摺動部を
形成することによって、内径や軸長の大小に関係なく、
硬質金属の溶接作業を容易に行なうことができ、さら
に、軸受本体を2分割にする必要がなく、硬質金属を棒
状芯材の外周面に溶接すればよいので、溶接肉盛部が周
方向で連続一様な状態となり、被摺動部の内径の寸法精
度を高めることができ、しかも、複数の分割体を合体さ
せる場合のような煩雑な製作工程や精度を上げるための
治具などが不要となり、製作コストの低減を図ることが
可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本考案の一実施例によるすべり軸受を示
す外観斜視図である。
【0009】図1において、1は金属などの母材からな
る軸受本体であり、筒形基部1aの軸方向の一端につば
部1bを有する。2は上記軸受本体1の内周面全面に形
成された被摺動部であり、硬質の金属からなる。この被
摺動部2と上記軸受本体1とは、丸棒芯材3(図2)の
外周面にそれぞれ順次的に溶接肉盛することによって一
体化された素材を加工して製作されたものである。
【0010】すなわち、具体的には、図2に示すよう
に、金属などからなり、すべり軸受の内径dにほぼ近い
外径を有する円筒状もしくは円柱状の丸棒状心材3の外
周面に硬質金属2Aを、軸方向の所定長さで全周にわた
り溶接肉盛し、さらに、その外周側に図3に示すよう
に、軸受本体構成用母材1Aを上記と同じ長さにわたっ
て全周に溶接肉盛して素材Aを作成する。そして、この
素材Aにおける上記丸棒状心材3を切削加工などでくり
貫き除去することで、図4に示すように、硬質金属の溶
接肉盛2Aを露出して、その内面研磨を行なう一方、上
記母材の溶接肉盛部1Aの外形をすべり軸受の基部1a
やつば部1bが残るように所定形状に加工する。これに
より、上記母材の溶接肉盛部1Aで図1で示すような軸
受本体1が構成され、その内周面には、硬質金属の溶接
肉盛部2Aから形成された被摺動部2が一体化されたす
べり軸受を構成している。
【0011】このようなすべり軸受においては、母材の
溶接肉盛部1Aの外形を成形加工してなる軸受本体1の
内周面に硬質金属の溶接肉盛部2Aから形成された被摺
動部2が一体化されているので、耐摩耗性が優れている
うえ、炭化ケイ素などの焼結体で構成したものに比して
耐衝撃性の向上も図れる。とくに、上記被摺動部2を形
成する際、丸棒状芯材3の外周面に硬質金属を溶接肉盛
してから、丸棒状芯材3をくり貫き除去するので、軸受
本体1の内径や軸長の大小に関係なく、容易に溶接を施
すことができ、したがって、小形(径)のものにも容易
に対応できることになる。さらに、上記硬質金属を丸棒
状芯材3の外周面に沿って溶接することで溶接肉盛の状
態を周方向で均一な厚さおよび均質となり、被摺動部2
の内径寸法のばらつきが少なくなり、このため、内径の
小さいものであっても、軸に対する隙間を微小、かつ正
確に設定することが可能となる。さらに、硬質金属の溶
接肉盛部2Aの外周側に軸受本体構成用母材の溶接肉盛
部1Aを形成することによって、軸受本体1と被摺動部
2とが一体化されるので、軸受本体を複数に分割するも
のに要する高精度のあわせ面加工や組立の手間が省け、
製作コストの低減を図ることができる。
【0012】
【考案の効果】以上のように、本考案によれば、丸棒状
芯材の外周側に硬質金属の溶接肉盛部を形成し、さらに
その上層に軸受本体構成母材の溶接肉盛部を形成した素
材を用いて、上記丸棒芯材をくり貫き除去して露出させ
た硬質金属の溶接肉盛部で被摺動部を形成し、上記母材
の溶接肉盛部を成形加工して軸受本体としたので、炭化
ケイ素などの焼結体で構成したものに比して耐衝撃性に
優れているだけでなく、内径の小さいものであっても被
摺動部の溶接肉盛を容易、かつ均一的に施工することが
でき、さらに、軸受本体を複数に分割するものに比べて
作り易くて、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例によるすべり軸受を示す外観
斜視図である。
【図2】同実施例におけるすべり軸受において丸棒状心
材に硬質金属を溶接肉盛した状態を示す正面図である。
【図3】同実施例におけるすべり軸受において硬質金属
の溶接肉盛の外周側に軸受本体構成用母材を溶接肉盛し
た素材を示す正面図である。
【図4】同実施例におけるすべり軸受において溶接肉盛
後の成形加工済の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 軸受本体 1A 軸受本体構成母材の溶接肉盛部 2 被摺動部 2A 硬質金属の溶接肉盛部 3 丸棒状芯材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受本体とこの軸受本体の内周面全面に
    形成された硬質金属製の被摺動部とからなるすべり軸受
    において、丸棒状の芯材の外周面に、その軸方向の所定
    長さで全周にわたり上記硬質金属の溶接肉盛部を形成す
    るとともに、その外周側に上記軸受本体構成用母材に相
    当する溶接肉盛部を形成してなる素材から、上記芯材を
    くり貫き除去して露出させた硬質金属の溶接肉盛部によ
    り上記被摺動部を形成し、さらに、上記母材の溶接肉盛
    部の外形を所定形状に加工して上記軸受本体を構成して
    なることを特徴とするすべり軸受。
JP16293U 1993-01-07 1993-01-07 すべり軸受 Expired - Lifetime JP2586494Y2 (ja)

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JPH0654920U JPH0654920U (ja) 1994-07-26
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