JP2005331039A - 多孔質静圧ジャーナル軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】製作時の材料費用及び加工費用を極力少なくし、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストを低くできる多孔質静圧ジャーナル軸受を提供する。
【解決手段】回転転2を非接触支持する多孔質静圧ジャーナル軸受3は、該軸受3の外側を構成し、圧縮空気を供給する気体通路6を有したハウジング1と、ハウジング1の内径面に嵌着固定された非多孔質円筒状部材3dと、非多孔質円筒状部材3dの内径面に円周方向に沿って等間隔に複数設けられ、軸方向に伸びるように穿設された矩形断面状の凹部3fと、非多孔質円筒状部材3dの外径面に凹部3f同士を互いに連通させるようにリング状に設けた給気溝8と、非多孔質円筒状部材3dに設けた複数の凹部3fに嵌着固定された多孔質角柱状部材3aと、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】回転転2を非接触支持する多孔質静圧ジャーナル軸受3は、該軸受3の外側を構成し、圧縮空気を供給する気体通路6を有したハウジング1と、ハウジング1の内径面に嵌着固定された非多孔質円筒状部材3dと、非多孔質円筒状部材3dの内径面に円周方向に沿って等間隔に複数設けられ、軸方向に伸びるように穿設された矩形断面状の凹部3fと、非多孔質円筒状部材3dの外径面に凹部3f同士を互いに連通させるようにリング状に設けた給気溝8と、非多孔質円筒状部材3dに設けた複数の凹部3fに嵌着固定された多孔質角柱状部材3aと、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータ等の回転軸をラジアル方向に非接触で支持するための多孔質静圧ジャーナル軸受に関する。
従来、多孔質部材よりなる静圧軸受を用いて回転軸を支持する支持構造は、図4に示すようなものがある。
図4は第1従来技術を示す多孔質ジャーナル軸受と多孔質スラスト軸受により回転軸を支持する軸支持構造の側断面図である。
図4において、1はハウジング、2は回転軸、2aはフランジ部、3は多孔質静圧ジャーナル軸受、4は多孔質静圧スラスト軸受、5は給気孔、6、7は気体通路、9、10は排気通路、11は排気孔である。
ハウジング1の給気孔5から導入された圧縮空気は気体通路6、7を通り、多孔質静圧ジャーナル軸受3および多孔質静圧スラスト軸受4へ供給される。ここで、多孔質静圧ジャーナル軸受3と回転軸2の外径面との隙間、および多孔質静圧スラスト軸受4とフランジ部2aとの隙間において気体膜を形成し、回転軸2をラジアル方向およびスラスト方向に非接触で支持する。次いで、排気通路9、10を経て、排気孔11からハウジング1外へ排出される。
次に、図5は図4における多孔質静圧ジャーナル軸受の詳細を示す側断面図、図6は図5のB−B線に沿う正断面図である。
図5、6において、3bは多孔質静圧ジャーナル軸受3の多孔質円筒状部材、3dは非多孔質円筒状部材、3gは凹部、3hは給気室、3iはジャーナル軸受面、8は給気溝、20は蓋材である。
また、図7は第1従来技術の多孔質静圧ジャーナル軸受に使用する多孔質部材の原材料の材料取りを示した平面図である。
図7において、13は多孔質部材成形ブロック、13aは多孔質部材使用部分、13bは多孔質部材未使用部分である。
多孔質静圧ジャーナル軸受3は、図6に示すように、非多孔質円筒状部材3dの内径面にある円筒状の凹部3gに多孔質円筒状部材3bを嵌合した後、蓋材20を取り付けて接着あるいは溶接等により一体化する。一体化された非多孔質円筒状部材3d、多孔質円筒状部材3bおよび蓋材20は、その外径を所定寸法に切削加工してハウジング1の内径面に冷やし嵌め等により嵌合固着されている。上記のようにハウジング1に嵌合固着された多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径面を所定寸法に研削加工してジャーナル軸受面3iを形成する。ここで、ハウジング1の給気孔5に圧縮空気を供給すると、気体通路6を通過してきた圧縮空気は、給気室3hを経て、給気溝8へ流入する。次いで、給気溝8内を円周状に広がり、多孔質円筒状部材3bへ供給される。なお、多孔質円筒状部材3bは軸方向に長い円筒形状をしており、図7に示すように、多孔質部材成形ブロック13から円筒形状に切削加工される。
また、第2の従来の多孔質静圧ジャーナル軸受として、図8、図9に示すようなものがある。
図8は第2従来技術による多孔質静圧ジャーナル軸受の詳細を示す側断面図、図9は図8のC−C線に沿う正断面図である。
図8、9において、3cは多孔質静圧ジャーナル軸受3の多孔質リング状部材、3eは非多孔質リング状部材、3iはジャーナル軸受面、6は気体通路、8は給気溝である。
また、図10は第2従来技術の多孔質静圧ジャーナル軸受に使用する多孔質部材の原材料の材料取りを示した平面図である。
図10において、14は多孔質部材成形ブロック、14aは多孔質部材使用部分、14bは多孔質部材未使用部分である。
多孔質静圧ジャーナル軸受3は、非多孔質リング状部材3eを軸方向の両端に位置させて多孔質リング状部材3cと非多孔質リング状部材3eが交互に軸方向に配列され、予めネジ止め、接着、溶接等により一体化し、その外径を所定寸法に切削加工してハウジング1の内径面に冷やし嵌め等により嵌合固着されている。なお、個々の多孔質リング状部材3cと非多孔質リング状部材3eを順次ハウジング1の内径面に冷やし嵌め等により嵌合固着して多孔質静圧ジャーナル軸受3を形成してもよい。上記のようにハウジング1に嵌合固着された多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径面を所定寸法に研削加工してジャーナル軸受面3iを形成する。ここで、ハウジング1の気体通路6を通過してきた圧縮空気は、給気溝8へ流入し、給気溝8内を円周状に広がり、多孔質リング状部材3cへ供給される。なお、多孔質リング状部材3cは軸方向に短いリング形状をしており、図10に示すように、多孔質部材成形ブロック14からリング形状に切削加工される。
特開2001−208062号公報(第5頁、図1)
図4は第1従来技術を示す多孔質ジャーナル軸受と多孔質スラスト軸受により回転軸を支持する軸支持構造の側断面図である。
図4において、1はハウジング、2は回転軸、2aはフランジ部、3は多孔質静圧ジャーナル軸受、4は多孔質静圧スラスト軸受、5は給気孔、6、7は気体通路、9、10は排気通路、11は排気孔である。
ハウジング1の給気孔5から導入された圧縮空気は気体通路6、7を通り、多孔質静圧ジャーナル軸受3および多孔質静圧スラスト軸受4へ供給される。ここで、多孔質静圧ジャーナル軸受3と回転軸2の外径面との隙間、および多孔質静圧スラスト軸受4とフランジ部2aとの隙間において気体膜を形成し、回転軸2をラジアル方向およびスラスト方向に非接触で支持する。次いで、排気通路9、10を経て、排気孔11からハウジング1外へ排出される。
次に、図5は図4における多孔質静圧ジャーナル軸受の詳細を示す側断面図、図6は図5のB−B線に沿う正断面図である。
図5、6において、3bは多孔質静圧ジャーナル軸受3の多孔質円筒状部材、3dは非多孔質円筒状部材、3gは凹部、3hは給気室、3iはジャーナル軸受面、8は給気溝、20は蓋材である。
また、図7は第1従来技術の多孔質静圧ジャーナル軸受に使用する多孔質部材の原材料の材料取りを示した平面図である。
図7において、13は多孔質部材成形ブロック、13aは多孔質部材使用部分、13bは多孔質部材未使用部分である。
多孔質静圧ジャーナル軸受3は、図6に示すように、非多孔質円筒状部材3dの内径面にある円筒状の凹部3gに多孔質円筒状部材3bを嵌合した後、蓋材20を取り付けて接着あるいは溶接等により一体化する。一体化された非多孔質円筒状部材3d、多孔質円筒状部材3bおよび蓋材20は、その外径を所定寸法に切削加工してハウジング1の内径面に冷やし嵌め等により嵌合固着されている。上記のようにハウジング1に嵌合固着された多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径面を所定寸法に研削加工してジャーナル軸受面3iを形成する。ここで、ハウジング1の給気孔5に圧縮空気を供給すると、気体通路6を通過してきた圧縮空気は、給気室3hを経て、給気溝8へ流入する。次いで、給気溝8内を円周状に広がり、多孔質円筒状部材3bへ供給される。なお、多孔質円筒状部材3bは軸方向に長い円筒形状をしており、図7に示すように、多孔質部材成形ブロック13から円筒形状に切削加工される。
また、第2の従来の多孔質静圧ジャーナル軸受として、図8、図9に示すようなものがある。
図8は第2従来技術による多孔質静圧ジャーナル軸受の詳細を示す側断面図、図9は図8のC−C線に沿う正断面図である。
図8、9において、3cは多孔質静圧ジャーナル軸受3の多孔質リング状部材、3eは非多孔質リング状部材、3iはジャーナル軸受面、6は気体通路、8は給気溝である。
また、図10は第2従来技術の多孔質静圧ジャーナル軸受に使用する多孔質部材の原材料の材料取りを示した平面図である。
図10において、14は多孔質部材成形ブロック、14aは多孔質部材使用部分、14bは多孔質部材未使用部分である。
多孔質静圧ジャーナル軸受3は、非多孔質リング状部材3eを軸方向の両端に位置させて多孔質リング状部材3cと非多孔質リング状部材3eが交互に軸方向に配列され、予めネジ止め、接着、溶接等により一体化し、その外径を所定寸法に切削加工してハウジング1の内径面に冷やし嵌め等により嵌合固着されている。なお、個々の多孔質リング状部材3cと非多孔質リング状部材3eを順次ハウジング1の内径面に冷やし嵌め等により嵌合固着して多孔質静圧ジャーナル軸受3を形成してもよい。上記のようにハウジング1に嵌合固着された多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径面を所定寸法に研削加工してジャーナル軸受面3iを形成する。ここで、ハウジング1の気体通路6を通過してきた圧縮空気は、給気溝8へ流入し、給気溝8内を円周状に広がり、多孔質リング状部材3cへ供給される。なお、多孔質リング状部材3cは軸方向に短いリング形状をしており、図10に示すように、多孔質部材成形ブロック14からリング形状に切削加工される。
第1従来技術において、多孔質静圧ジャーナル軸受3を構成している多孔質円筒状部材3bは、図7に示すように、多孔質部材成形ブロック13から多孔質部材使用部分13aの内側と外側の多孔質部材未使用部分13bを切削加工し、軸方向に長い円筒形状に形成する。そのため、多孔質部材成形ブロック13は体積の大きなものが必要となり、また、無駄になる多孔質部材未使用部分13bが多いため、材料の歩留りが低い。その際、多孔質部材が高価であることから、材料費用が非常に高くなる。さらに、切削加工する多孔質部材未使用部分13bが多いため、加工費用も高くなり、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストが高くなるという問題があった。このことは、同様に多孔質円筒状部材3bの内径、すなわち多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径が大きくなると、その傾向はさらに大きくなる。
また、第2従来技術において、多孔質静圧ジャーナル軸受3を構成している多孔質リング状部材3cは、図10に示すように、多孔質部材成形ブロック14から多孔質部材使用部分14aの内側と外側の多孔質部材未使用部分14bを切削加工し、軸方向に短いリング形状に形成する。ここで、第1従来技術における多孔質円筒状部材3bに比べて軸方向に短いため、必要とする多孔質部材成形ブロック14の体積は、第1従来技術の場合に比べて小さなもので済む。しかし、無駄になる多孔質部材未使用部分14bが多いため、材料の歩留りは依然低く、材料費用が非常に高くなる。さらに、切削加工する多孔質部材未使用部分14bが多いため、加工費用も高くなる。すなわち、第2従来技術では第1従来技術に比べ、軸方向に短くなる分だけは材料費用および加工費用は少なくなるが、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストが高いという問題は残る。このことは同様に、多孔質リング状部材3cの内径、すなわち多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径が大きくなると、その傾向はさらに大きくなる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、材料費用および加工費用を極力少なくすることにより、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストを低くすることができる、多孔質静圧ジャーナル軸受を提供することを目的とする。
また、第2従来技術において、多孔質静圧ジャーナル軸受3を構成している多孔質リング状部材3cは、図10に示すように、多孔質部材成形ブロック14から多孔質部材使用部分14aの内側と外側の多孔質部材未使用部分14bを切削加工し、軸方向に短いリング形状に形成する。ここで、第1従来技術における多孔質円筒状部材3bに比べて軸方向に短いため、必要とする多孔質部材成形ブロック14の体積は、第1従来技術の場合に比べて小さなもので済む。しかし、無駄になる多孔質部材未使用部分14bが多いため、材料の歩留りは依然低く、材料費用が非常に高くなる。さらに、切削加工する多孔質部材未使用部分14bが多いため、加工費用も高くなる。すなわち、第2従来技術では第1従来技術に比べ、軸方向に短くなる分だけは材料費用および加工費用は少なくなるが、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストが高いという問題は残る。このことは同様に、多孔質リング状部材3cの内径、すなわち多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径が大きくなると、その傾向はさらに大きくなる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、材料費用および加工費用を極力少なくすることにより、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストを低くすることができる、多孔質静圧ジャーナル軸受を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転軸をラジアル方向に非接触で支持する多孔質静圧ジャーナル軸受において、前記軸受の外側を構成し、圧縮空気を供給する気体通路を有したハウジングと、前記ハウジングの内径面に嵌着固定された非多孔質円筒状部材と、前記非多孔質円筒状部材の内径面に円周方向に沿って等間隔に複数設けられ、軸方向に伸びるように穿設された矩形断面状の凹部と、前記非多孔質円筒状部材の外径面に前記凹部同士を互いに連通させるようにリング状に設けた給気溝と、前記非多孔質円筒状部材に設けた複数の凹部に嵌着固定された多孔質角柱状部材と、を有し、前記ハウジングに設けた給気孔から気体通路を介して前記多孔質角柱状部材に気体を供給することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によると、多孔質静圧ジャーナル軸受を構成する多孔質部材を角柱形状とすることにより、わずかな削り代以外無駄なく多孔質部材成形ブロックを利用できるため、材料の歩留りが高く、材料費用が極めて少なくなる。
また、削り代すなわち切削加工する部分が少ないため、加工費用も極めて少なくなる。その結果、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストを低くすることができる。
さらに、多孔質静圧ジャーナル軸受の内径が大きくなるのに伴い、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストもさらに高くなるといったことをなくすことができる。
また、削り代すなわち切削加工する部分が少ないため、加工費用も極めて少なくなる。その結果、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストを低くすることができる。
さらに、多孔質静圧ジャーナル軸受の内径が大きくなるのに伴い、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストもさらに高くなるといったことをなくすことができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の実施例を示す多孔質静圧ジャーナル軸受であって、(a)はその側断面図、(b)は(a)のA−A線に沿う正断面図、図2は図1における多孔質静圧ジャーナル軸受に使用する多孔質部材の原材料の材料取りを説明する図であって、(a)はその平面図、(b)は(a)の側面図、図3は本実施例による多孔質静圧ジャーナル軸受であって、(a)は非多孔質円筒部材の側断面図、(b)は(a)の非多孔質円筒部材に多孔質円筒部材を嵌合した後、多孔質円筒部材の内面を研削加工した状態を示す側断面図である。
図1において、1はハウジング、2は回転軸、3は多孔質静圧ジャーナル軸受、3aは多孔質角柱状部材、3dは非多孔質円筒状部材、3fは凹部、3iはジャーナル軸受面、6は気体通路、8は給気溝である。また、図2において、12は多孔質部材成形ブロック、12aは多孔質部材使用部分、12bは多孔質部材未使用部分である。
本発明が従来技術と異なる点は、以下のとおりである。
すなわち、発明は、回転転2をラジアル方向に非接触で支持する多孔質静圧ジャーナル軸受3において、この軸受3の外側を構成し、圧縮空気を供給する気体通路6を有したハウジング1と、ハウジング1の内径面に嵌着固定された非多孔質円筒状部材3dと、非多孔質円筒状部材3dの内径面に円周方向に沿って等間隔に複数設けられ、軸方向に伸びるように穿設された矩形断面状の凹部3fと、非多孔質円筒状部材3dの外径面に凹部3f同士を互いに連通させるようにリング状に設けた給気溝8と、非多孔質円筒状部材3dに設けた複数の凹部3fに嵌着固定された多孔質角柱状部材3aと、を有し、ハウジング1に設けた給気孔から気体通路6を介して多孔質角柱状部材3aに気体を供給することを特徴としている。
ここで、多孔質静圧ジャーナル軸受3を構成する多孔質角柱状部材3aは図2に示すように、多孔質部材成形ブロック12から多孔質部材使用部分12aの外側の多孔質部材未使用部分12bを切削加工して角柱形状に形成される。また、非多孔質円筒状部材3d内径面の凹部3fは図3(a)に示すように凹形状になっており、図3(b)に示すごとく多孔質角柱状部材3aを非多孔質円筒状部材3dの凹部3fに挿入し、ネジ止め、接着、溶接等により固定して形成する。その後、多孔質静圧ジャーナル軸受3は、その外径を所定寸法に切削加工してハウジング1の内径面に冷やし嵌め、Oリング支持等により固定する。最後に、上記のようにハウジング1に固定された多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径面を所定寸法に研削加工してジャーナル軸受面3iを形成する。
なお、多孔質角柱状部材3aの材料はブロンズ、カーボンまたはセラミックス等の多孔質部材とし、非多孔質円筒状部材3dの材料はハウジング1に固定する際に機械的強度が必要となるため、多孔質部材よりも硬度の高い鋼材等の非多孔質部材とする。
図1において、1はハウジング、2は回転軸、3は多孔質静圧ジャーナル軸受、3aは多孔質角柱状部材、3dは非多孔質円筒状部材、3fは凹部、3iはジャーナル軸受面、6は気体通路、8は給気溝である。また、図2において、12は多孔質部材成形ブロック、12aは多孔質部材使用部分、12bは多孔質部材未使用部分である。
本発明が従来技術と異なる点は、以下のとおりである。
すなわち、発明は、回転転2をラジアル方向に非接触で支持する多孔質静圧ジャーナル軸受3において、この軸受3の外側を構成し、圧縮空気を供給する気体通路6を有したハウジング1と、ハウジング1の内径面に嵌着固定された非多孔質円筒状部材3dと、非多孔質円筒状部材3dの内径面に円周方向に沿って等間隔に複数設けられ、軸方向に伸びるように穿設された矩形断面状の凹部3fと、非多孔質円筒状部材3dの外径面に凹部3f同士を互いに連通させるようにリング状に設けた給気溝8と、非多孔質円筒状部材3dに設けた複数の凹部3fに嵌着固定された多孔質角柱状部材3aと、を有し、ハウジング1に設けた給気孔から気体通路6を介して多孔質角柱状部材3aに気体を供給することを特徴としている。
ここで、多孔質静圧ジャーナル軸受3を構成する多孔質角柱状部材3aは図2に示すように、多孔質部材成形ブロック12から多孔質部材使用部分12aの外側の多孔質部材未使用部分12bを切削加工して角柱形状に形成される。また、非多孔質円筒状部材3d内径面の凹部3fは図3(a)に示すように凹形状になっており、図3(b)に示すごとく多孔質角柱状部材3aを非多孔質円筒状部材3dの凹部3fに挿入し、ネジ止め、接着、溶接等により固定して形成する。その後、多孔質静圧ジャーナル軸受3は、その外径を所定寸法に切削加工してハウジング1の内径面に冷やし嵌め、Oリング支持等により固定する。最後に、上記のようにハウジング1に固定された多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径面を所定寸法に研削加工してジャーナル軸受面3iを形成する。
なお、多孔質角柱状部材3aの材料はブロンズ、カーボンまたはセラミックス等の多孔質部材とし、非多孔質円筒状部材3dの材料はハウジング1に固定する際に機械的強度が必要となるため、多孔質部材よりも硬度の高い鋼材等の非多孔質部材とする。
次に、本発明の多孔質静圧ジャーナル軸受の動作を説明する。ハウジング1の気体通路6を通過してきた圧縮空気は、給気溝8へ流入する。次いで、給気溝8を円周状に広がった圧縮空気は、多孔質角柱状部材3aからジャーナル軸受面3iと回転軸2の外径面との隙間に導かれ、気体膜を形成して回転軸2をラジアル方向に非接触で支持する。
このように、多孔質静圧ジャーナル軸受3を構成する多孔質部材3aを角柱形状とすることにより、わずかな削り代以外無駄なく多孔質部材成形ブロック12を利用できるため、材料の歩留りが高く、材料費用が極めて少なくなる。また、削り代すなわち切削加工する部分が少ないため、加工費用も極めて少なくなる。その結果、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストを低くすることができる。さらに、多孔質静圧ジャーナル軸受3の内径が大きくなるのに伴い、多孔質静圧ジャーナル軸受1個当たりの製作コストもさらに高くなるといったことをなくすことができる。
高剛性である多孔質静圧軸受の価格が安ければ、ハードディスク検査装置、レーザスキャナ用ポリゴンミラー、真円度測定機など高精度な軸受を必要とする装置への適用が拡大する。
1 ハウジング
2 回転軸
2a フランジ部
3 多孔質静圧ジャーナル軸受
3a 多孔質角柱状部材
3b 多孔質円筒状部材
3c 多孔質リング状部材
3d 非多孔質円筒状部材
3e 非多孔質リング状部材
3f、3g 凹部
3h 給気室
3i ジャーナル軸受面
4 多孔質静圧スラスト軸受
5 給気孔
6、7 気体通路
8 給気溝
9、10 排気通路
11 排気孔
12、13、14 多孔質部材成形ブロック
12a、13a、14a 多孔質部材使用部分
12b、13b、14b 多孔質部材未使用部分
2 回転軸
2a フランジ部
3 多孔質静圧ジャーナル軸受
3a 多孔質角柱状部材
3b 多孔質円筒状部材
3c 多孔質リング状部材
3d 非多孔質円筒状部材
3e 非多孔質リング状部材
3f、3g 凹部
3h 給気室
3i ジャーナル軸受面
4 多孔質静圧スラスト軸受
5 給気孔
6、7 気体通路
8 給気溝
9、10 排気通路
11 排気孔
12、13、14 多孔質部材成形ブロック
12a、13a、14a 多孔質部材使用部分
12b、13b、14b 多孔質部材未使用部分
Claims (1)
- 回転軸をラジアル方向に非接触で支持する多孔質静圧ジャーナル軸受において、
前記軸受の外側を構成し、圧縮空気を供給する気体通路を有したハウジングと、
前記ハウジングの内径面に嵌着固定された非多孔質円筒状部材と、
前記非多孔質円筒状部材の内径面に円周方向に沿って等間隔に複数設けられ、軸方向に伸びるように穿設された矩形断面状の凹部と、
前記非多孔質円筒状部材の外径面に前記凹部同士を互いに連通させるようにリング状に設けた給気溝と、
前記非多孔質円筒状部材に設けた複数の凹部に嵌着固定された多孔質角柱状部材と、
を有し、前記ハウジングに設けた給気孔から気体通路を介して前記多孔質角柱状部材に気体を供給することを特徴とする多孔質静圧ジャーナル軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004150068A JP2005331039A (ja) | 2004-05-20 | 2004-05-20 | 多孔質静圧ジャーナル軸受 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004150068A JP2005331039A (ja) | 2004-05-20 | 2004-05-20 | 多孔質静圧ジャーナル軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005331039A true JP2005331039A (ja) | 2005-12-02 |
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ID=35485841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010131745A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-06-17 | Sumco Techxiv株式会社 | ウェハ用両頭研削装置および両頭研削方法 |
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2004
- 2004-05-20 JP JP2004150068A patent/JP2005331039A/ja active Pending
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