JP2007078037A - 静圧スラスト軸受装置 - Google Patents
静圧スラスト軸受装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007078037A JP2007078037A JP2005264757A JP2005264757A JP2007078037A JP 2007078037 A JP2007078037 A JP 2007078037A JP 2005264757 A JP2005264757 A JP 2005264757A JP 2005264757 A JP2005264757 A JP 2005264757A JP 2007078037 A JP2007078037 A JP 2007078037A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft member
- thrust bearing
- bearing device
- hydrostatic thrust
- bearing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
Abstract
【課題】 圧力溜りに起因する振動の発生がなく、軸部材の回転を高精度に維持することのできる静圧スラスト軸受装置を提供する。
【解決手段】 中心部に圧力溜りとなる凹部1cが形成された軸部材1の対向面(1x)と、軸受部材2側の対向面(2x)との間に、給気孔2aから圧縮性流体を供給することにより、この軸部材1を非接触に支承する静圧スラスト軸受装置において、軸部材1に、前記凹部1cから外周面1yに向かって連通する複数の貫通穴1dを設ける。以上の構成により、本発明の静圧スラスト軸受装置は、圧力溜りの高圧に起因する自励振動の発生が防止され、軸部材1の回転を高精度に維持することが可能になる。
【選択図】 図1
【解決手段】 中心部に圧力溜りとなる凹部1cが形成された軸部材1の対向面(1x)と、軸受部材2側の対向面(2x)との間に、給気孔2aから圧縮性流体を供給することにより、この軸部材1を非接触に支承する静圧スラスト軸受装置において、軸部材1に、前記凹部1cから外周面1yに向かって連通する複数の貫通穴1dを設ける。以上の構成により、本発明の静圧スラスト軸受装置は、圧力溜りの高圧に起因する自励振動の発生が防止され、軸部材1の回転を高精度に維持することが可能になる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、工作機械等の回転軸支持に用いられる静圧スラスト軸受装置に関する。
例えば工作機械やスピンドル等には、高速で回転する回転軸の軸方向(スラストあるいはアキシャル方向)の荷重を高精度に負荷するために、軸部材の端面と軸受部材の軸受面との間に吐出した高圧の流体(気体)で軸部材を支承する静圧スラスト軸受装置が用いられている(特許文献1〜2等を参照)。
図2は、従来の静圧スラスト軸受装置を備える工作機械の構成を示す軸方向断面図であり、図中の符号1は軸部材、2はスラスト軸受部材、3はパイプ、4はラジアル軸受部材、5はハウジング、Cはコンプレッサ、Tはターンテーブル、Wはワークを示す。
この図に示す工作機械は、ターンテーブルT上に固定されて回転する被加工物(ワークW)に対して、研削あるいは旋削加工などを施すためのものであり、ターンテーブルTに接続された軸1aおよびスラスト板1bからなる軸部材1が、図示しないモータ等の駆動装置によって回転駆動されるよう構成されている。
軸部材1は、ラジアル軸受部材4からなるすべり軸受と、スラスト軸受部材2からなる静圧軸受(後述)により支承されており、軸部材1のスラスト板1bにおける下側端面1xの中央部(回転軸心近傍)には、静圧軸受の圧力溜りとなる略円柱状の凹部(非貫通穴)1cが形成されている。
また、スラスト板1bに対向して配置されたスラスト軸受部材2の内部には、その上側端面2xに向けて開口する複数の給気孔2a,2a,・・・を備える給気通路が形成されている。この給気通路には、コンプレッサCに繋がるパイプ3が接続されており、このパイプ3を通じて供給された高圧空気が、端面2xとスラスト板1bの下側端面1xとの間に形成された軸受すきまSに吐出されることにより、軸部材1を浮上(浮揚)して支持する静圧スラスト軸受として機能する。
なお、図3(a)のように、これらの給気孔2aは、軸受部材2の上側端面2xにおいて、軸部材1の回転軸心と中心を同じくする円周上に周方向等配に配置されている。また、これらの給気孔2aは、図3(b)のように、端面2xに設けられた円周溝2yの底部に形成されることもある。
特開平8−4767号公報
特開平8−61369号公報
ところで、工作機械等に用いられる静圧スラスト軸受装置においては、その負荷容量を高めるために、軸受すきまに高圧の圧縮性流体(高圧空気等)が供給される。しかしながら、このような高圧の圧縮性流体を用いた静圧スラスト軸受は、軸受の中央部に生じた流体の高圧部の振動に起因して、ニューマチックハンマと呼ばれる自励振動が生じる場合があることが知られている。
また、前述のように、軸受対向面の一方に圧力溜りを設けて軸部材を浮上支持する静圧スラスト軸受においては、この圧力溜りを源とする振動が発生する場合があり、振動による回転精度の低下が懸念される。
本発明は、上記する課題に対処するためになされたものであり、圧力溜りに起因する振動の発生がなく、軸部材の回転を高精度に維持することのできる静圧スラスト軸受装置を提供することを目的としている。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、軸部材と、この軸部材の端面に対向する平面を有する軸受部材とを備え、これら軸部材と軸受部材の対向面のいずれか一方の中心部に、圧力溜りとなる凹部が形成されているとともに、前記対向面の軸受部材側に設けられた給気孔から、これら対向面間に圧縮性流体を供給することにより、前記軸部材を非接触に支承する静圧スラスト軸受装置において、前記凹部からその部材における前記対向面以外の領域に向かって、複数の貫通穴が形成されていることを特徴とする。
本発明は、軸部材を非接触に支持する静圧スラスト軸受装置において、軸受対向面に形成された圧力溜り内の圧力を外部に開放する流路を設けることにより、所期の目的を達成しようとするものである。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、軸受対向面のいずれか一方の中心部に形成された凹部(圧力溜り)から、その部材における前記対向面以外の外面領域に向かって連通する貫通穴を設けることにより、この凹部内の圧力を低下させることができる。従って、本発明の静圧スラスト軸受装置は、圧力溜りに起因する自励振動の発生が防止され、軸部材の回転を高精度に維持することが可能になる。
なお、圧力溜り内の流体が放出されることから、この貫通穴は、軸部材の回転に影響を与える軸受対向面間に向けて開放することは避けなければならない。
また、前記貫通穴は、前記軸部材の回転軸に対して周方向等配となる位置に、放射状に形成することが好ましい(請求項2)。
これらの貫通穴が周方向に偏った位置に形成された場合、放出された流体の反動により軸部材が振れ回りを起こす可能性もある。従って、これらの貫通穴は、軸受対向面からなるべく離れた位置で、軸部材あるいは軸受部材の周面(外周面)に対して放射状にかつ周方向等配に設けることが望ましい。
以上のように、本発明の静圧スラスト軸受装置によれば、圧力溜りに起因する振動の発生が抑制され、軸部材の回転を高精度に保つことができる。
以下、図面を参照しつつこの発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態における静圧スラスト軸受装置の構造を示す軸方向断面図である。なお、この実施形態における静圧スラスト軸受装置も、工作機械等の回転軸支持に用いられるものであり、その全体構成は図2に示す従来例と同様のため、詳細な説明は省略する。また、従来例と同様の機能を有する構成部材には、同じ符号を付記する。
図1は、本発明の実施形態における静圧スラスト軸受装置の構造を示す軸方向断面図である。なお、この実施形態における静圧スラスト軸受装置も、工作機械等の回転軸支持に用いられるものであり、その全体構成は図2に示す従来例と同様のため、詳細な説明は省略する。また、従来例と同様の機能を有する構成部材には、同じ符号を付記する。
本実施形態における軸受装置も、ターンテーブル等(図示省略)に接続された軸1aおよびスラスト板1bからなる軸部材1が、モータ等の駆動装置によって回転駆動されるよう構成されたものである。このスラスト板1bにおける下側端面1xの中央部(回転軸心近傍)には、従来例と同様、静圧軸受の圧力溜りとなる略円柱状の凹部(非貫通穴)1cが形成されている。
また、軸部材1のスラスト板1bに対向して配置されたスラスト軸受部材2の内部には、その上側端面2xに向けて開口する複数の給気孔2a,2a,・・・を備える給気通路が形成されており、パイプ3を通じて供給された高圧空気が、端面2xとスラスト板1bの下側端面1xとの間に形成された軸受すきまSに吐出されることにより、軸部材1の軸方向(スラストあるいはアキシャル方向)の荷重を支承する静圧スラスト軸受として機能する。
本実施形態における静圧スラスト軸受装置の特徴は、スラスト板1bに、その内部に設けられた凹部(圧力溜り)1cから外周面1yに向かって連通する4本の貫通穴1d,1d,・・・が形成されている点である。また、これらの貫通穴1dは、軸部材1の回転軸心から放射状に、かつ、この回転軸に対して周方向等配の位置(すなわち90°おきに)形成されている。
以上の構成により、凹部1cに滞留して高圧となった空気は、これら貫通穴1dを通じて大気中に開放され、圧力溜り内の圧力が低下する。従って、本実施形態における静圧スラスト軸受装置は、圧力溜りの高圧に起因する自励振動の発生が抑制され、軸部材1の回転を高精度に支持することが可能になる。
また、これら貫通穴1dが、軸部材1の回転軸に対して周方向等配となる位置に放射状に形成されていることから、貫通穴1dから放出された空気の反動による軸部材1の回転への影響を、最小限に留めることができる。
なお、軸部材1に設ける貫通穴1dの本数や形状は、本実施形態における例に限定されたものではない。しかしながら、貫通穴1dによる圧力の開放を確実なものとするためには、軸部材1に形成される貫通穴1dの開口面積の和(総断面積So)を、軸受部材2に設けられた給気孔2aの開口面積の和(総断面積Sp)より大きく(Sp≦So)することが望ましい。この構成によって、高圧流体の流れがよりスムーズとなり、圧力溜りに起因する振動の発生をほぼ皆無とすることができる。
また、この実施形態においては、貫通穴1dをスラスト板1bの外周面1yに向かって設けた例を示したが、この貫通穴は軸受対向面を除くその他の外面領域に向かって形成しても良い。
また更に、スラスト板1bを用いず、軸部材1の軸1a本体内に凹部(圧力溜り)が設けられた静圧スラスト軸受装置や、軸受部材2側の端面2xに凹部(圧力溜り)が設けられた静圧スラスト軸受装置の場合も、軸受の対向面を除く領域に向かって、同様の貫通穴を形成すれば良い。
1 軸部材
1a 軸 1b スラスト板 1c 凹部(圧力溜り) 1d 貫通穴
1x 端面 1y 外周面
2 スラスト軸受部材
2a 給気孔 2x 端面 2y 円周溝
3 パイプ
4 ラジアル軸受部材
5 ハウジング
C コンプレッサ
S 軸受すきま
T ターンテーブル
W ワーク
1a 軸 1b スラスト板 1c 凹部(圧力溜り) 1d 貫通穴
1x 端面 1y 外周面
2 スラスト軸受部材
2a 給気孔 2x 端面 2y 円周溝
3 パイプ
4 ラジアル軸受部材
5 ハウジング
C コンプレッサ
S 軸受すきま
T ターンテーブル
W ワーク
Claims (2)
- 軸部材と、この軸部材の端面に対向する平面を有する軸受部材とを備え、これら軸部材と軸受部材の対向面のいずれか一方の中心部に、圧力溜りとなる凹部が形成されているとともに、前記対向面の軸受部材側に設けられた給気孔から、これら対向面間に圧縮性流体を供給することにより、前記軸部材を非接触に支承する静圧スラスト軸受装置において、
前記凹部からその部材における前記対向面以外の領域に向かって、複数の貫通穴が形成されていることを特徴とする静圧スラスト軸受装置。 - 前記貫通穴が、前記軸部材の回転軸に対して周方向等配となる位置に、放射状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の静圧スラスト軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005264757A JP2007078037A (ja) | 2005-09-13 | 2005-09-13 | 静圧スラスト軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005264757A JP2007078037A (ja) | 2005-09-13 | 2005-09-13 | 静圧スラスト軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007078037A true JP2007078037A (ja) | 2007-03-29 |
Family
ID=37938579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005264757A Pending JP2007078037A (ja) | 2005-09-13 | 2005-09-13 | 静圧スラスト軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007078037A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102815642A (zh) * | 2012-08-09 | 2012-12-12 | 湖南崇德工业科技有限公司 | 用于旋转机构的液压顶升装置 |
JP2013116497A (ja) * | 2011-12-05 | 2013-06-13 | Mitsui High Tec Inc | 積層鉄心の転積方法及び転積装置 |
-
2005
- 2005-09-13 JP JP2005264757A patent/JP2007078037A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013116497A (ja) * | 2011-12-05 | 2013-06-13 | Mitsui High Tec Inc | 積層鉄心の転積方法及び転積装置 |
CN102815642A (zh) * | 2012-08-09 | 2012-12-12 | 湖南崇德工业科技有限公司 | 用于旋转机构的液压顶升装置 |
CN102815642B (zh) * | 2012-08-09 | 2015-04-15 | 湖南崇德工业科技有限公司 | 用于旋转机构的液压顶升装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3766291B2 (ja) | 超音波ミリング装置 | |
JP5475408B2 (ja) | エアシール構造を有する回転テーブル | |
JP4146151B2 (ja) | 静圧気体軸受及びこれを用いたスピンドル装置 | |
JP2012030302A (ja) | 工作機械用の主軸駆動装置 | |
JP5404591B2 (ja) | 回転テーブル | |
JP2007078037A (ja) | 静圧スラスト軸受装置 | |
JP2009068649A (ja) | スピンドル装置 | |
JP2002295470A (ja) | 気体軸受スピンドル | |
JP2007247762A (ja) | 静圧気体軸受スピンドル | |
JP2006167821A (ja) | 装着物の取り付け方法及びスピンドル装置 | |
JP2006194203A (ja) | エアタービンスピンドル | |
JP5800420B2 (ja) | ジャーナル軸受 | |
JP2016137558A (ja) | エアシール構造、及びエアシール構造が適用された主軸装置 | |
CN102094899A (zh) | 一种可低、中、高速旋转空气轴承 | |
JP2008039109A (ja) | 回転軸付き軸受装置 | |
JP2009281462A (ja) | 静圧気体軸受スピンドル | |
JP4989140B2 (ja) | エアスピンドル用駆動装置 | |
JP2005331039A (ja) | 多孔質静圧ジャーナル軸受 | |
JP2010159863A (ja) | 静圧気体軸受スピンドル | |
JP2004230496A (ja) | 回転チャック機構 | |
JP2004330384A (ja) | 回転主軸装置および加工装置 | |
JP2006167823A (ja) | スピンドル装置 | |
KR100414907B1 (ko) | 하이브리드형 초정밀 고속화 공기베어링 스핀들 시스템 | |
JP2009241214A (ja) | 主軸装置 | |
JPH03163216A (ja) | 流体軸受装置 |