JP2008039109A - 回転軸付き軸受装置 - Google Patents

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Atsushi Takahashi
淳 高橋
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Abstract

【課題】フランジ部を有する回転軸を非接触で支持することのできる回転軸付き軸受装置を提供することにある。
【解決手段】フランジ部1aを有する回転軸1と、回転軸1の径方向荷重を支持するラジアル静圧気体軸受2,3と、フランジ部1aを介して回転軸1の軸方向荷重を支持するスラスト静圧気体軸受4,5と、ラジアル静圧気体軸受2,3及びスラスト静圧気体軸受4,5を収容する軸受ハウジング6とを備えてなる回転軸付き軸受装置において、スラスト静圧気体軸受4,5に加圧気体を供給する給気ポケット4a,5aをスラスト静圧気体軸受4,5の外周面に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば精密工作機械などに用いられる回転軸付き軸受装置に関する。
精密工作機械に用いられる従来の回転軸付き軸受装置の一例を図2に示す。同図に示される回転軸付き軸受装置は、フランジ部1aを有する回転軸1と、回転軸1の径方向荷重を支持するラジアル軸受としてのラジアル静圧気体軸受2,3と、回転軸1のフランジ部1aを介して回転軸1の軸方向荷重を支持するスラスト静圧気体軸受4,5とを備えており、ラジアル静圧気体軸受2,3及びスラスト静圧気体軸受4,5は、多孔質グラファイトなどの多孔質材を円筒状に成形して形成されている。
また、図2に示される回転軸付き軸受装置はラジアル静圧気体軸受2,3及びスラスト静圧気体軸受4,5を収容する軸受ハウジング6を備えており、この軸受ハウジング6内には、静圧気体軸受2〜5の環状の給気ポケット2a〜5aに加圧気体を供給する給気孔7が形成されているとともに、ラジアル静圧気体軸受2,3のラジアル軸受面2b,3b及びスラスト静圧気体軸受4,5のスラスト軸受面4b,5bから噴出した加圧気体を排気する排気孔8〜10が形成されている。
このような回転軸付き軸受装置は、回転軸1を非接触で支持できるため、パーティクルの発生を抑制することができるが、次のような問題点を有していた。すなわち、図2に示した回転軸付き軸受装置では、スラスト静圧気体軸受4,5の給気ポケット4a,5aがスラスト軸受面4b,5bと反対側の端面部に形成されている。このため、給気ポケット4a,5aに作用する気体圧によってスラスト静圧気体軸受4,5が回転軸1の軸方向に位置ずれを起こしたり、図3に示すような変形がスラスト静圧気体軸受4,5のスラスト軸受面4b,5bに生じたりすることによってスラスト静圧気体軸受4,5のスラスト軸受面4b,5bが回転軸1のフランジ部端面に接触し、回転軸1を非接触で支持することが困難になるという問題があった。
本発明は上述した問題点に着目してなされたものであり、その目的は、フランジ部を有する回転軸を非接触で支持することのできる回転軸付き軸受装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、フランジ部を有する回転軸と、該回転軸の径方向荷重を支持するラジアル軸受と、前記フランジ部を介して前記回転軸の軸方向荷重を支持する円筒状のスラスト静圧気体軸受と、前記ラジアル軸受及びスラスト静圧気体軸受を収容する軸受ハウジングとを備えてなる回転軸付き軸受装置において、前記スラスト静圧気体軸受に加圧気体を供給する給気ポケットを前記スラスト静圧気体軸受の外周面に設けたことを特徴とする。
本発明に係る回転軸付き軸受装置によれば、スラスト静圧気体軸受の給気ポケットに作用する気体圧によってスラスト静圧気体軸受が回転軸の軸方向に位置ずれを起こしたりすることがないので、フランジ部を有する回転軸を非接触で支持することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態に係る回転軸付き軸受装置の断面図を図1に示す。同図に示される回転軸付き軸受装置は、フランジ部1aを有する回転軸1と、回転軸1の径方向荷重を支持するラジアル軸受としてのラジアル静圧気体軸受2,3と、回転軸1のフランジ部1aを介して回転軸1の軸方向荷重を支持するスラスト静圧気体軸受4,5とを備えており、ラジアル静圧気体軸受2,3及びスラスト静圧気体軸受4,5は、多孔質グラファイトなどの多孔質材を円筒状に成形して形成されている。
また、図1に示される回転軸付き軸受装置はラジアル静圧気体軸受2,3及びスラスト静圧気体軸受4,5を収容する軸受ハウジング6を備えており、この軸受ハウジング6内には、静圧気体軸受2〜5の環状の給気ポケット2a〜5aに加圧気体を供給する給気孔7が形成されているとともに、ラジアル静圧気体軸受2,3のラジアル軸受面2b,3b及びスラスト静圧気体軸受4,5のスラスト軸受面4b,5bから噴出した加圧気体を排気する排気孔8〜10が形成されている。
ラジアル静圧気体軸受2,3の給気ポケット2a,3aはラジアル静圧気体軸受2,3の外周面に形成され、スラスト静圧気体軸受4,5の給気ポケット4a,5aはスラスト静圧気体軸受4,5の外周面に形成されている。
なお、ラジアル静圧気体軸受2,3及びスラスト静圧気体軸受4,5は、接着剤を用いない方法(例えば焼嵌めや圧入等)で軸受ハウジング6に固定されている。また、ラジアル静圧気体軸受2,3及びスラスト静圧気体軸受4,5の軸受ハウジング6への固定に先立ち、給気ポケット2a〜5a及びラジアル軸受面2b,3b、スラスト軸受面4b,5bを除いた静圧気体軸受2〜5の表面部に接着剤等の適宜のコーティング剤を含浸させて目詰りを施すことが好ましい。
このような構成において、スラスト静圧気体軸受4,5の給気ポケット4a,5aに加圧気体が供給されると、給気ポケット4a,5aに供給された加圧気体は回転軸1のフランジ部端面と対向するスラスト軸受面4b,5bから噴出する。このとき、スラスト静圧気体軸受4,5の給気ポケット4a,5aに作用する気体圧の方向は、スラスト静圧気体軸受4,5の径方向に沿った方向となる。したがって、給気ポケット4a,5aに作用する気体圧によってスラスト静圧気体軸受4,5が回転軸1の軸方向に位置ずれを起こしたり、図3に示すような変形がスラスト静圧気体軸受4,5のスラスト軸受面4b,5bに生じたりすることがないので、フランジ部1aを有する回転軸1を非接触で支持することができる。さらに、給気ポケット2a〜5a及び軸受面2b〜5bを除いた静圧気体軸受2〜5の表面部をコーティング剤により目詰りさせたことにより、不要な箇所からの空気の漏れを防ぐことができる。これにより、軸受の効率化を図れるとともに、軸受ハウジング6と静圧気体軸受2〜5が密着している箇所において互いに離間しようとする力が作用することもない。
上述した第1の実施形態では接着剤を用いない方法で静圧気体軸受2〜5を軸受ハウジング6に固定したので、軸受ハウジング6への固定の作業を容易に行うことができる。しかし、接着剤を用いた方法で静圧気体軸受2〜5を軸受ハウジング6に固定してもよい。また、第1の実施形態では回転軸1の径方向荷重を支持するラジアル軸受としてラジアル静圧気体軸受を例示したが、静圧気体軸受に限定されるものではなく、静圧気体軸受の代わりに磁気軸受を使用してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る回転軸付き軸受装置の断面図である。 従来の回転軸付き軸受装置の一例を示す断面図である。 スラスト静圧気体軸受のスラスト軸受面に発生する変形を説明するための説明図である。
符号の説明
1 回転軸
1a フランジ部
2,3 ラジアル静圧気体軸受
4,5 スラスト静圧気体軸受
6 軸受ハウジング
2a,3a,4a,5a 給気ポケット

Claims (1)

  1. フランジ部を有する回転軸と、該回転軸の径方向荷重を支持するラジアル軸受と、前記フランジ部を介して前記回転軸の軸方向荷重を支持する円筒状のスラスト静圧気体軸受と、前記ラジアル軸受及びスラスト静圧気体軸受を収容する軸受ハウジングとを備えてなる回転軸付き軸受装置において、
    前記スラスト静圧気体軸受に加圧気体を供給する給気ポケットを前記スラスト静圧気体軸受の外周面に設けたことを特徴とする回転軸付き軸受装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057699A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Canon Inc 静圧気体軸受
JP2014149056A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Oiles Ind Co Ltd エアスピンドル用静圧気体軸受
EP3495677A1 (de) * 2017-12-05 2019-06-12 Fischer Engineering Solutions AG Gaslagerkartusche und verwendung einer gaslagerkartusche

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