JP2000348429A - 多孔質静圧気体軸受を用いたワーク載置台 - Google Patents

多孔質静圧気体軸受を用いたワーク載置台

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JP2000348429A
JP2000348429A JP11158193A JP15819399A JP2000348429A JP 2000348429 A JP2000348429 A JP 2000348429A JP 11158193 A JP11158193 A JP 11158193A JP 15819399 A JP15819399 A JP 15819399A JP 2000348429 A JP2000348429 A JP 2000348429A
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porous
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Hideo Ozawa
秀夫 小沢
Hirotsugu Tomita
博嗣 冨田
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Oiles Industry Co Ltd
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Oiles Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供給高圧気体の利用効率を上げることができ
て軸受隙間に気体膜を所望に形成でき、しかも、ワーク
をしっかりと保持できるワーク載置台を提供すること。 【解決手段】 ワーク載置台1は、一端面2に磁気ディ
スク3が載置されると共に、他端面4でスピンドルモー
タ5のスピンドル軸が連結されるようになっている回転
テーブル6と、回転テーブル6を、軸受隙間7をもって
囲繞して軸心Aの周りにR方向に回転自在に支持した多
孔質静圧気体軸受8と、多孔質静圧気体軸受8を介して
軸受隙間7に高圧気体を供給する高圧気体供給手段9
と、回転テーブル6の一端面2に載置された磁気ディス
ク3を真空吸引する吸引手段10とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク又は磁
気ディスク等の情報記憶ディスクの製造又は検査装置に
用いて好適であって、製造又は検査装置において、製造
又は検査される情報記憶ディスクを回転させるワーク載
置台に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】光ディスク又は磁気デ
ィスク等の情報記憶ディスク(以下、ディスクという)
の製造又は検査装置には、ディスクを高速で高精度に回
転させるために、スピンドルモータと、スピンドルモー
タのスピンドル(回転軸)によって回転されるようにな
っていると共に、ワークとしてのディスクが載置される
回転テーブルを具備したワーク載置台とが通常用いられ
る。斯かるワーク載置台には、軸受部に潤滑油及び給油
が必要なく、しかも、スピンドルモータにより回転テー
ブルが高速で回転されても、摩擦抵抗、発熱が少なく、
加えて、回転テーブルに回転振動を生じさせないような
静圧気体軸受が好ましく用いられる。
【0003】静圧気体軸受は、回転テーブルとの間に気
体膜を形成して、この気体膜を介して回転テーブルを回
転自在に支持するものであるために、好ましく製造され
た静圧気体軸受は、それが本来的に有するセンタリング
機能と相俟って、高速回転する回転テーブルに回転振動
を生じさせないで、低摩擦、低発熱でもって当該回転テ
ーブルを回転支持できる。
【0004】静圧気体軸受の一つとして、多孔質焼結金
属体からなる多孔質体を具備した多孔質静圧気体軸受が
用いられるが、この多孔質静圧気体軸受では、供給され
る高圧気体の利用効率を上げるためには、多孔質体にお
いて、軸受面となる面からのみ、気体膜を形成すべく高
圧気体を噴出することが要求される。
【0005】ところで、真空吸着してワークを回転テー
ブルに保持するようになっているワーク載置台では、回
転テーブル等に空気吸引、排出通路を設ける必要がある
が、この排出通路は、多孔質静圧気体軸受を具備したワ
ーク載置台では、多孔質体を横切って又は通って形成せ
ざるを得ない場合があり、斯かる場合には、供給される
高圧気体が、気体膜の形成に寄与することなしに、排出
通路を介してそのまま排出される虞があり、供給される
高圧気体の利用効率が極めて悪くなり、これを補うため
に更に高圧の高圧気体を必要とする上に、排出通路が横
切る又は通る近傍で気体膜が所望に形成されない場合も
生じ、回転テーブルを均等な支持力で回転自在に支持で
きなくなる虞もある。
【0006】一方、多孔質体を構成する多孔質焼結金属
体の形成材料として、青銅、アルミニウム合金、ステン
レスを主体としたもの、特に、青銅を主体としたものが
多く用いられるが、このような形成材料を用いた多孔質
体では、多孔質焼結金属体それ自体は一応好ましい通気
性を有するが、多孔質焼結金属体の寸法精度や表面粗さ
が十分でないので、多くの場合には、10−3mmオー
ダの軸受表面粗さを得るべく、更にその軸受表面に機械
加工が施される。
【0007】この機械加工は、主として旋盤およびフラ
イス加工や研削により行われるが、この旋盤およびフラ
イス加工や研削は多孔質焼結金属体の表面に目詰りを惹
起させ、その通気性(絞り特性)に大きく影響を与える
ことになる。特に、研削においては、多孔質焼結金属体
の表面に塑性流動を惹起させ、カエリやバリを生じさせ
る。
【0008】本発明は、前記諸点に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、供給高圧気体の利
用効率を上げることができて軸受隙間に気体膜を所望に
形成でき、しかも、ワークをしっかりと保持できるワー
ク載置台を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的とするところは、好まし
い通気性と平面度を有した軸受表面でもって、ワークを
高精度に且つ振動なしに回転できるワーク載置台を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様のワ
ーク載置台は、一端面にワークが載置されると共に、他
端面でスピンドルモータのスピンドル軸が連結されるよ
うになった回転テーブルと、この回転テーブルを、軸受
隙間をもって囲繞して回転自在に支持した多孔質静圧気
体軸受と、多孔質静圧気体軸受を介して軸受隙間に高圧
気体を供給する高圧気体供給手段と、回転テーブルの一
端面に載置されたワークを真空吸引する吸引手段とを具
備しており、回転テーブルは、外周面に環状の凹所が形
成されている円柱状の本体部と、本体部の両端面に一体
的に形成された鍔部とを具備しており、多孔質静圧気体
軸受は、回転テーブルの両鍔部との間で回転テーブルの
本体部を、軸受隙間をもって囲繞していると共に、その
両端面で回転テーブルの両鍔部との間で軸受隙間をもっ
て配された円筒状の多孔質体を具備しており、吸引手段
は、ワークが載置される一端面となる回転テーブルの一
方の鍔部の一端面に、一端が開口して、他端が回転テー
ブルの本体部の凹所に開口した吸引通路と、回転テーブ
ルの本体部の凹所で一端が開口した排出通路を内部に有
しており、多孔質体を貫通して当該多孔質体に密に挿着
された吸引こまとを具備している。
【0011】第一の態様のワーク載置台によれば、吸引
こまが多孔質体を貫通して当該多孔質体に密に挿着され
ており、吸引こまの内部の排出通路が、その一端で本体
部の凹所で開口しているために、吸引こまが貫通する部
位で多孔質体の表面孔が封止される結果、この部位で、
高圧気体供給手段からの高圧気体が噴出されて排出通路
を介して無駄に排出されることがなく、而して、供給高
圧気体の利用効率を上げることができて、その他の部位
で気体膜を所望に形成でき、加えて、凹所を介して吸引
通路の空気を効率よく吸引できて、而して、ワークをし
っかりと保持できる。
【0012】本発明の第二の態様のワーク載置台では、
第一の態様のワーク載置台において、高圧気体供給手段
は、多孔質体の外周面に形成された環状凹所で規定され
た通路を具備している。
【0013】本発明の第三の態様のワーク載置台では、
第一又は第二の態様のワーク載置台において、多孔質静
圧気体軸受は、多孔質体を囲繞した円筒状のハウジング
を具備しており、吸引こまは、ハウジングをも貫通して
当該ハウジングに密に挿着されている。
【0014】第三の態様のワーク載置台によれば、多孔
質体がハウジングによって囲繞され、しかも、吸引こま
がハウジングをも貫通して当該ハウジングに密に挿着さ
れているために、ハウジングによって囲繞される多孔質
体の部位からの高圧気体の無駄な漏出がなく、供給高圧
気体を効率よく利用できる。
【0015】本発明の第四の態様のワーク載置台では、
第三の態様のワーク載置台において、高圧気体供給手段
は、ハウジングを貫通して当該ハウジングに形成された
貫通孔を具備している。
【0016】本発明の第五の態様のワーク載置台では、
第一から第三のいずれかの態様のワーク載置台におい
て、多孔質体は、粒界に無機物質粒子が含有されている
多孔質焼結金属体からなる。
【0017】第五の態様のワーク載置台によれば、多孔
質体を構成する多孔質焼結金属体の粒界には無機物質粒
子が含有されているので、多孔質焼結金属体、すなわち
多孔質体の目詰りが抑制されて、理想的な絞り構造とな
っており、而して、軸受隙間に所望の気体膜を形成でき
る。
【0018】なお、本発明のワーク載置台において、多
孔質静圧気体軸受の軸受面となる多孔質焼結金属体の露
出表面の粗さを10−3mm以下にして、回転テーブル
の回転振動を極力少なくするように構成するとよい。
【0019】本発明の第六の態様のワーク載置台では、
第五の態様のワーク載置台において、多孔質焼結金属体
は、少なくとも錫、ニッケル、燐及び銅を含んでおり、
無機物質粒子は、黒鉛、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、フッ
化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素及び炭化
ケイ素のうちの少なくとも一つからなる。
【0020】なお、本発明における多孔質静圧気体軸受
は、以上の多孔質焼結金属体が焼結により一体に接合さ
れていると共に、鉄及び鉄合金並びに銅及び銅合金等か
らなる裏金を具備して構成されていてもよい。この場
合、高圧気体供給手段の通路を裏金に形成してもよい。
【0021】本発明の第七の態様のワーク載置台では、
第一から第六のいずれかの態様のワーク載置台におい
て、ワークは、光ディスク又は磁気ディスク等の情報記
憶ディスクである。
【0022】本発明のワーク載置台に載置されるワーク
としては、第七の態様のように情報記憶ディスクが好ま
しいのであるが、これに限定されず、その他の高速回
転、例えば2万rpm乃至5万rpm、更には、10万
rpm程度の高速、高精度の回転が必要であるワークで
あってもよい。そして、以上の態様のワーク載置台は、
第七の態様のように、情報記憶ディスクの製造又は検査
装置に用いられるのが好ましいのであるが、その他の製
造又は検査装置に用いられてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、図に
示す好ましい例に基づいて更に詳細に説明する。なお、
本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0024】図1から図3において、本例のワーク載置
台1は、一端面2にワーク、例えば本例では情報記憶デ
ィスクとしての磁気ディスク3(図4参照)が載置され
ると共に、他端面4でスピンドルモータ5(図4参照)
のスピンドル軸(図示せず)が連結されるようになって
いる回転テーブル6と、回転テーブル6を、軸受隙間7
をもって囲繞して軸心Aの周りにR方向に回転自在に支
持した多孔質静圧気体軸受8と、多孔質静圧気体軸受8
を介して軸受隙間7に高圧気体を供給する高圧気体供給
手段9と、回転テーブル6の一端面2に載置された磁気
ディスク3を真空吸引する吸引手段10とを具備してい
る。
【0025】回転テーブル6は、円筒状の外周面15に
環状の凹所16が形成されている円柱状の本体部17
と、本体部17の両端面に一体的に形成された円盤状の
鍔部18及び19とを具備している。凹所16は、軸心
A方向において、本体部17の外周面15のほぼ中央に
位置している。鍔部18の一端面2には、載置される磁
気ディスク3の位置決め用の凹所20が形成されてい
る。
【0026】多孔質静圧気体軸受8は、回転テーブル6
の両鍔部18及び19との間で回転テーブル6の本体部
17を、円筒状の内周面21で、本体部17の外周面1
5との間で軸受隙間7をもって囲繞していると共に、環
状の両端面23及び24で、鍔部18及び19の夫々の
環状の側面25及び26との間で軸受隙間7をもって配
された円筒状の多孔質体27と、多孔質体27を囲繞し
た円筒状のハウジング28とを具備している。
【0027】多孔質体27は、粒界に無機物質粒子が含
有されている多孔質焼結金属体からなり、この多孔質焼
結金属体は、少なくとも錫、ニッケル、燐及び銅を含ん
でおり、無機物質粒子は、塑性変形をすることがない無
機物質であるところの、黒鉛、窒化ホウ素、フッ化黒
鉛、フッ化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素
及び炭化ケイ素のうちの少なくとも一つからなる。この
ような無機物質が多孔質体27を構成する多孔質焼結金
属体の錫、ニッケル、燐及び銅に分散配合されている
と、このもの自体が機械加工によって塑性変形すること
がなく、加えて、多孔質焼結金属体の素地の金属部分の
塑性変形を分断し軽減する働きがあるため、機械加工に
おける多孔質焼結金属体、すなわち多孔質体27の目詰
りを抑えることができる。多孔質体27は、焼結又は接
着剤等によりハウジング28の円筒状の内周面29に固
着されている。
【0028】高圧気体供給手段9は、多孔質体27の外
周面31に形成された環状凹所32及びハウジング28
の内周面29で規定された通路33と、通路33に連通
されており、ハウジング28を貫通して当該ハウジング
28に形成された貫通孔34とを具備している。貫通孔
34には、当該貫通孔34に形成されたねじに導管(図
示せず)の一端が螺合されるようになっており、導管の
他端は、圧縮ポンプ等の高圧気体源に連結されている。
高圧気体供給手段9は、高圧気体源の作動で、気体流れ
Bで示すように、貫通孔34及び通路33を介して多孔
質体27に高圧気体を供給して、この高圧気体は、多孔
質体27の孔を通って内周面21、両端面23及び24
から軸受隙間7に噴出され、軸受隙間7に気体膜を形成
するようになっている。
【0029】吸引手段10は、磁気ディスク3が載置さ
れる一端面2となる回転テーブル6の一方の鍔部18の
一端面2に、一端41が開口して、他端42が本体部1
7の凹所16に開口した吸引通路43と、凹所16で一
端44が開口した排出通路56を内部に有しており、多
孔質体27、通路33及びハウジング28を貫通して当
該多孔質体27及びハウジング28に密に挿着された吸
引こま45とを具備している。
【0030】吸引通路43は、軸心Aに沿って伸びて回
転テーブル6の中央に形成された縦通路51と、縦通路
51に連通し且つ縦通路51から径方向放射方向に伸び
て本体部17に形成された横通路52とからなり、縦通
路51の一端41において鍔部18の一端面2に開口し
ており、横通路52の他端42において凹所16に開口
している。なお、縦通路51及び横通路52のうちの少
なくとも一方は、一本に限らず複数本形成されていても
よい。
【0031】吸引こま45は、多孔質体27及びハウジ
ング28に密に接触して嵌装された本体55と、本体5
5を貫通して形成された排出通路56とを具備してお
り、排出通路56の一端が凹所16に位置している。本
体55の膨大部58のねじに導管(図示せず)の一端が
螺合されるようになっており、導管の他端は、吸引ポン
プ等の吸引源に連結されている。
【0032】吸引手段10は、空気流Cで示すように、
吸引源の作動で導管、排出通路56、凹所16及び横通
路52を介して縦通路51の空気を吸引して、一端面2
に載置された磁気ディスク3を吸引して当該磁気ディス
ク3を一端面2に保持させるようになっている。
【0033】ワーク載置台1は、図3に示すような磁気
ディスク3の検査装置61に用いられる。検査装置61
は、検査ヘッド62、検査ヘッド62を移動させるポジ
ショニング機構63、回転テーブル6を回転させるスピ
ンドルモータ5、ポジショニング機構63及びスピンド
ルモータ5を制御する制御機構64等を具備している。
【0034】以上のワーク載置台1では、スピンドルモ
ータ5の作動で回転テーブル6が回転され、この回転さ
れる回転テーブル6は、高圧気体供給手段9により供給
される高圧気体でもって軸受隙間7に生起される気体膜
により軸心Aに関してセンタリングされて、内周面21
並びに側面23及び24のいずれにも接触しないように
して、多孔質静圧気体軸受8に高速回転可能に支持され
る一方、磁気ディスク3は、吸引手段10により吸引さ
れて、回転テーブル6の一端面2に保持される。なお、
軸受隙間7に供給された高圧気体は、軸受隙間7の両環
状端部71及び72から外部に排出される。
【0035】そして、ワーク載置台1では、吸引こま4
5が多孔質体27を貫通して当該多孔質体27に密に挿
着されており、排出通路56が、その一端44で本体部
17の凹所16で開口しているために、吸引こま45が
貫通する部位で多孔質体27の表面孔が封止される結
果、この部位で、高圧気体供給手段9からの高圧気体が
排出通路56を介して無駄に排出されることがなく、而
して、供給高圧気体の利用効率を上げることができて、
その他の部位で気体膜を所望に形成でき、加えて、凹所
16を介して吸引通路43の空気を効率よく吸引でき
て、而して、磁気ディスク3をしっかりと保持できる。
【0036】また、ワーク載置台1では、多孔質体27
がハウジング28によって囲繞され、しかも、吸引こま
45がハウジング28をも貫通して当該ハウジング28
に密に挿着されているために、ハウジング28によって
囲繞される多孔質体27の部位からの高圧気体の無駄な
漏出がなく、供給高圧気体を効率よく利用でき、更に、
多孔質体27を構成する多孔質焼結金属体の粒界には無
機物質粒子が含有されているので、多孔質焼結金属体、
すなわち多孔質体27の目詰りが抑制されて、理想的な
絞り構造となっており、而して、軸受隙間7に所望の気
体膜を形成できる。
【0037】以上において、多孔質体27を構成する多
孔質焼結金属体は、例えば、重量比で錫4〜10%、ニ
ッケル10〜40%、燐0.5〜4%、黒鉛3〜10%
及び残部銅からなる混合粉末を加圧成形して、凹所32
となる凹所を有する円筒状の圧粉体を製造し、これを還
元性雰囲気もしくは真空中で800〜1150℃の温度
で20〜60分間焼結して形成する。焼結中、圧粉体を
加圧するとよい。圧粉体の製造においての圧粉圧力とし
ては、2〜7トン/cm程度が好ましい。こうして焼
結して得られた多孔質焼結金属体素材の露出面を、その
粗さが10−3mm以下となるように、研削やラッピン
グにより機械加工して、所望の多孔質体27を得る。
【0038】得られた多孔質体27では、これから噴出
される気体の流量が、機械加工前の多孔質焼結金属体素
材における流量の1/10〜1/30程度になる。
【0039】なお、多孔質体27のための上記形成成分
の混合粉末に有機質結合剤水溶液を添加し、均一に混合
して原料粉末とし、該原料粉末を圧延ロールに供給して
原料粉末からなる圧延シートを形成し、この圧延シート
を所望の寸法に切断し、切断した圧延シートを円筒状に
し、これを還元性雰囲気もしくは真空中で870〜11
50℃の温度で0.1〜5.0kgf/cmの圧力下
で20〜120分間焼結して、多孔質焼結金属体素材を
形成し、こうして得られた多孔質焼結金属体素材の露出
面を上記と同様にして機械加工して、所望の多孔質体2
7を得るようにしてもよい。なお、凹所32は、露出面
の機械加工と同時に形成するとよい。
【0040】この例示の圧延シートの圧粉密度は、5.
48〜6.72g/cmであって、焼結時間及び温度
の設定により、得られる多孔質体27の密度および多孔
度は異なるが、概ね上述した条件で、焼結密度5.15
〜6.19g/cm、多孔質度(含油率換算)11.
1〜34.1容積%であり、このように製造された多孔
質体27は、多孔質静圧気体軸受8に満足して使用し得
るものであることを確認した。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、供給高圧気体の利用効
率を上げることができて軸受隙間に気体膜を所望に形成
でき、しかも、ワークをしっかりと保持できるワーク載
置台を提供することができる。
【0042】また、本発明によれば、好ましい通気性と
平面度を有した軸受表面でもって、ワークを高精度に且
つ振動なしに回転できるワーク載置台を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の一例の側面断面
図である。
【図2】図1に示す例の平面断面図である。
【図3】図1に示す例の斜視図である。
【図4】図1に示す例を検査装置に用いた説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ワーク載置台 6 回転テーブル 7 軸受隙間 8 多孔質静圧気体軸受 9 高圧気体供給手段 10 吸引手段 16 凹所 17 本体部 18、19 鍔部 27 多孔質体 43 吸引通路 45 吸引こま 56 排出通路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端面にワークが載置されると共に、他
    端面でスピンドルモータのスピンドル軸が連結されるよ
    うになった回転テーブルと、この回転テーブルを、軸受
    隙間をもって囲繞して回転自在に支持した多孔質静圧気
    体軸受と、多孔質静圧気体軸受を介して軸受隙間に高圧
    気体を供給する高圧気体供給手段と、回転テーブルの一
    端面に載置されたワークを真空吸引する吸引手段とを具
    備しており、回転テーブルは、外周面に環状の凹所が形
    成されている円柱状の本体部と、本体部の両端面に一体
    的に形成された鍔部とを具備しており、多孔質静圧気体
    軸受は、回転テーブルの両鍔部との間で回転テーブルの
    本体部を、軸受隙間をもって囲繞していると共に、その
    両端面で回転テーブルの両鍔部との間で軸受隙間をもっ
    て配された円筒状の多孔質体を具備しており、吸引手段
    は、ワークが載置される一端面となる回転テーブルの一
    方の鍔部の一端面に、一端が開口して、他端が回転テー
    ブルの本体部の凹所に開口した吸引通路と、回転テーブ
    ルの本体部の凹所で一端が開口した排出通路を内部に有
    しており、多孔質体を貫通して当該多孔質体に密に挿着
    された吸引こまとを具備しているワーク載置台。
  2. 【請求項2】 高圧気体供給手段は、多孔質体の外周面
    に形成された環状凹所で規定された通路を具備している
    請求項1に記載のワーク載置台。
  3. 【請求項3】 多孔質静圧気体軸受は、多孔質体を囲繞
    した円筒状のハウジングを具備しており、吸引こまは、
    ハウジングをも貫通して当該ハウジングに密に挿着され
    ている請求項1又は2に記載のワーク載置台。
  4. 【請求項4】 高圧気体供給手段は、ハウジングを貫通
    して当該ハウジングに形成された貫通孔を具備している
    請求項3に記載のワーク載置台。
  5. 【請求項5】 多孔質体は、粒界に無機物質粒子が含有
    されている多孔質焼結金属体からなる請求項1から4の
    いずれか一項に記載のワーク載置台。
  6. 【請求項6】 多孔質焼結金属体は、少なくとも錫、ニ
    ッケル、燐及び銅を含んでおり、無機物質粒子は、黒
    鉛、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、フッ化カルシウム、酸化
    アルミニウム、酸化ケイ素及び炭化ケイ素のうちの少な
    くとも一つからなる請求項5に記載のワーク載置台。
  7. 【請求項7】 ワークは、光ディスク又は磁気ディスク
    等の情報記憶ディスクである請求項1から6のいずれか
    一項に記載のワーク載置台。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    ワーク載置台に用いられる回転テーブル、多孔質静圧気
    体軸受、高圧気体供給手段、吸引手段、多孔質体、吸引
    こま。
  9. 【請求項9】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    ワーク載置台を具備した光ディスク又は磁気ディスク等
    の情報記憶ディスクの製造又は検査装置。
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