JP3524327B2 - ガス絶縁母線およびそれを用いたガス絶縁開閉装置 - Google Patents

ガス絶縁母線およびそれを用いたガス絶縁開閉装置

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JP3524327B2
JP3524327B2 JP14935297A JP14935297A JP3524327B2 JP 3524327 B2 JP3524327 B2 JP 3524327B2 JP 14935297 A JP14935297 A JP 14935297A JP 14935297 A JP14935297 A JP 14935297A JP 3524327 B2 JP3524327 B2 JP 3524327B2
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bellows
gas
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insulated
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幸信 今村
佳也 樋口
眞 小泉
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G5/00Installations of bus-bars
    • H02G5/002Joints between bus-bars for compensating thermal expansion

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  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)
  • Installation Of Bus-Bars (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス絶縁母線に係
り、特に、三相一括型ガス絶縁母線の金属製接地容器に
設けられるベローズに発生する、渦電流による発熱を軽
減したガス絶縁母線およびそれを用いたガス絶縁開閉装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の増大と電力設備の小型
化の要請から、送電系統の基幹では絶縁性能の高いSF
6 ガスを封入した金属製接地容器内に通電導体や電気装
置を収納したガス絶縁機器を多用する傾向にある。
【0003】ガス絶縁機器の基本的な構成要素はガス絶
縁母線(GIB)であり、ガス絶縁母線は、通電導体が絶
縁スペーサを介してSF6 ガスを封入した金属接地容器
内に支持されている。ガス絶縁母線には、温度変化や振
動などによる機器の伸縮を吸収する目的で金属製接地容
器の各所にベローズが使用されており、さらに最近で
は、三相導体を同じ接地タンク内に絶縁スペーサを介し
て支持した三相一括型ガス絶縁母線を多用する傾向にあ
る。
【0004】この三相一括型ガス絶縁母線は、ガスのシ
ール部分の数やタンクおよびベローズ等の金属製接地容
器の数が減り占有容積を小さくすることができるが、三
相導体に流れる電流により発生する磁場が容器壁を横切
るため、この金属製接地容器に誘導起電力が発生し、そ
れにより渦電流が発生するという問題がある。
【0005】この渦電流は、容器が大きく通電導体から
充分離れた位置に金属接地容器壁がある場合には小さい
が、容器が縮小化され三相導体と金属接地容器とが近接
すると増加するようになる。このため近年は、送電系統
の縮小化と大容量化に伴い、ガス絶縁母線等の高抵抗の
金属容器に誘導される渦電流による発熱損失が増大する
傾向にある。この問題に対処するため、大容量型では金
属接地容器としてタンクにはアルミ材等を使用するよう
になった。しかしながら、ベローズには強度確保や加工
の容易性等の理由から通常はステンレス材が用いられて
おり、アルミ製のタンクに比べステンレスは高抵抗であ
るために渦電流による発熱損失が大きく、また、ベロー
ズは伸縮が自在になるように肉厚を薄くする必要がある
ため、断面積が小さく一層高抵抗になり温度上昇の問題
がある。
【0006】従来、この発熱損失を低減するために、第
一の従来技術としては、ベローズも含めガス絶縁母線の
容器をアルミ材等の低抵抗導体で形成し、渦電流が発生
しても発熱損失を少なくするものがある。
【0007】第二の従来技術としては、特開昭58ー9
3414号公報に示されるように、ベローズ等高抵抗の
金属接地容器の内部にアルミや銅などの低抵抗導体で形
成した磁気シールドを設け、金属接地容器で発生する渦
電流を抑えるものがある。
【0008】第三の従来技術としては、特開昭59ー1
49706号公報に示されるように、金属製接地容器の
ベローズの前後にあるアルミ材で形成したタンク間を低
抵抗通電導体(シャント板)を用いて接続し、タンクで発
生した渦電流をシャント板に流すことでベローズを通過
する電流を抑制し、発熱を抑えるものがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術には以下のような問題点がある。
【0010】第一の従来技術では、アルミはステンレス
等に比べ強度が小さいので、長期間伸縮を繰り返すと強
度が劣化し、長期間、ベローズの強度を確保することが
困難になるという問題がある。
【0011】また、第二の従来技術では、シールドをベ
ローズ内に設置するために三相導体との距離が近くなり
絶縁耐圧上不利になるばかりでなく、振動電磁力により
ボルト等が緩み脱落する可能性がある。また、シールド
がベローズ内部にあることにより、冷却の効果が十分得
られないという問題がある。さらに、シールドをベロー
ズ内に設置する際、異物の発生の原因となったり組み立
てに手間がかかるという問題もある。
【0012】第三の従来技術では、ベローズ前後のアル
ミタンクを接続するシャント板は、後述するように、磁
気シールドとしての機能を考慮していないので、単純に
適用した場合には、ベローズで発生する渦電流損失に対
しては充分な低減効果が期待できないという問題があ
る。
【0013】本発明は、上記の従来技術の問題点を考慮
して、ガス絶縁母線においてベローズ等の高抵抗の金属
製接地容器部分において、高コストで加工の難しいアル
ミ等の低抵抗材料を用いず、内部での短絡の危険がな
く、組み立ての容易な単純な構造で、渦電流による発熱
損失を確実に低減することができるガス絶縁母線および
それを用いたガス絶縁開閉装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために次のような手段を採用した。
【0015】複数の導電性タンクと、該導電性タンク間
を連結する導電性ベローズとを備え、前記導電性タンク
および前記導電性ベローズ内に、不燃性ガスを封入し三
相導体を挿通したガス絶縁母線において、前記導電性タ
ンクおよび前記導電性ベローズよりも低抵抗の導体で形
成され、前記導電性ベローズ内の各三相導体にそれぞれ
が近接して配設される複数の接続導体と、前記接続導体
と同様の導体で形成され、前記複数の接続導体間を互い
に接続するように設置される複数の環状導体と、前記複
数の接続導体の端部に設けられ、前記導電性タンクと接
続する接続部と、から構成されるシールド手段を備える
ことを特徴とする。
【0016】また、複数の導電性タンクと、該導電性タ
ンク間を連結する導電性ベローズとを備え、前記導電性
タンクおよび前記導電性ベローズ内に、不燃性ガスを封
入し三相導体を挿通したガス絶縁母線において、前記導
電性タンクおよび前記導電性ベローズよりも低抵抗の導
体で形成され、前記導電性ベローズ内の各三相導体にそ
れぞれが近接して配設される複数の接続導体と、該複数
の接続導体の端部に設けられ、前記導電性タンクと接続
する接続部と、から構成されるシールド手段を備え、前
記接続部は、前記導電性タンクにおいて発生する渦電流
を捕集するのに十分な接触面積を備えることを特徴とす
る。
【0017】また、複数の導電性タンクと、該導電性タ
ンク間を連結する導電性ベローズとを備え、前記導電性
タンクおよび前記導電性ベローズ内に、不燃性ガスを封
入し三相導体を挿通したガス絶縁母線において、前記導
電性タンクおよび前記導電性ベローズよりも低抵抗の導
体で形成され、前記導電性ベローズ内の各三相導体にそ
れぞれが近接して配設される複数の接続導体と、該複数
の接続導体の端部に設けられ、前記導電性タンクと接続
する接続部と、から構成されるシールド手段を備え前記
複数の各接続導体は、前記導電性ベローズ内の各三相導
体にそれぞれが近接するように折り曲げて配設されるこ
とを特徴とする。また、前記複数の各接続導体は、少な
くとも前記三相導体の幅と同程度の幅を有することを特
徴とする。
【0018】また、前記導体性タンクは前記導電性ベロ
ーズと接続されるフランジを備え、前記接続部は、前記
フランジに接続されることを特徴とする。
【0019】また、前記接続部は、前記フランジの前記
導体性ベローズ側の面に接続されることを特徴とする。
【0020】また、前記フランジは環状体で構成される
と共に、前記接続部は、前記フランジ面と接触するよう
に、環状平板体で構成されることを特徴とする。
【0021】また、前記シールド手段は、前記導体性ベ
ローズを鏡面として、前記三相導体の鏡面となるような
位置および形状とすることを特徴とする。
【0022】また、前記導体性タンクは、アルミニウム
材を主体とした材料で形成し、前記導体性ベローズは、
ステンレス材を主体とした材料で形成し、前記シールド
手段は、アルミニウム材または銅材を主体とした材料で
形成したことを特徴とする。
【0023】また、請求項1ないしは請求項9のいずれ
か1つの請求項記載のガス絶縁母線をガス絶縁開閉装置
に用いることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第一の実施形態
を図1〜図6を用いて説明する。
【0025】図1は本実施形態に係わる三相一括型ガス
絶縁母線の斜視図である。
【0026】図において、1はアルミ材で形成された三
相導体であり、三相導体1は図示されていない絶縁スペ
ーサを介して、アルミ材で形成されたタンク3,3’お
よびステンレス材で形成されたベローズ4の内部に3〜
5気圧程度の不燃性のSF6ガスと共に密閉収納され
る。
【0027】5は低抵抗導体で形成される渦電流のシー
ルド手段であり、シャント板5aとシャントリング5b
とから構成される。シャント板5aは、ベローズ4の外
部に、三相導体1にそれぞれ近接する位置に3箇所設置
され、それらの各両端はタンク3,3’と電気的に接続
される。さらに、これら3枚のシャント板5aはベロー
ズ4両端部付近でシャントリング5bにより接続され一
体構造をなしている。
【0028】6はタンク3,3’内を流れる渦電流、2
aはシャント板5aを流れる電流、2bはシャントリン
グ5bを流れる電流を表す。
【0029】次に本実施形態の動作原理を図2〜図6に
基づいて説明する。
【0030】図2は図1に示す三相導体1およびベロー
ズ4の断面拡大図であり、三相導体1の1つに図示する
方向に交流電流が流れると、ベローズ4の近傍では磁束
7が発生する。この磁束7がベローズ4と鎖交する磁界
71,72をもたらし、ベローズ4には誘導起電力が生
じる。しかし、ベローズ4の板厚はベローズの半径に比
べて非常に薄いため、主に磁界71,72のベローズ4
に対する垂直成分73,74によってベローズ4に図示
する方向に渦電流8,9が生じ発熱損失をもたらす。
【0031】図3は図1に示す三相導体1、ベローズ
4、およびシャント板5aの断面拡大図であり、タンク
3で発生した渦電流6を、ベローズ4の外側に設けたシ
ャント板5aに図示する方向に通電させる。シャント板
5aを通過する電流2aにより発生する磁界101,1
02の垂直成分103,104は、三相導体1の作る磁
界71,72のベローズ4に対する垂直成分73,74
を相殺する方向に働く。その結果、ベローズ4内部にシ
ールド手段を設置しなくてもベローズ4に鎖交する磁束
を低減でき、渦電流8,9によるベローズ4の発熱損失
を低減できる。
【0032】さらに、図4は図1に示す三相導体1、ベ
ローズ4およびシャント板5aの三相全体の断面拡大図
であり、ベローズ4上にはシャント板5aがそれぞれ各
三相導体1に対向する位置に設置される。タンク3,
3’には三相導体1に近接する位置に、三相導体1の通
電電流に対応する大きさの渦電流が発生しており、この
渦電流をシャント板5aに通電させるため、シャント板
5aを流れる電流2aの大きさも各三相導体1を流れる
通電電流に対応する。
【0033】ここで、シャント板5aを流れる電流2a
は三相導体1を流れる電流とベローズ4に関して鏡像の
位置と強度の関係にある場合にシールドとして最も効果
が大きい。その場合は、理想的にはベローズ4に発生す
る渦電流を零にすることができるが、第三の従来技術の
ようにシャント板5aのみを設置しただけでは、シャン
ト板5aは理論的な鏡像の位置および形状にはなく、シ
ャント板5aを流れる電流2aも鏡像電流の強度を持つ
には至らない。
【0034】図5は図1に示すシャントリング2bの役
割を説明する図である。
【0035】前述のごとく、第三の従来技術のシャント
板5aのみでは、理論的な鏡像の関係になく、図示する
ように、ベローズ4には、残留渦電流11が発生するこ
とになる。
【0036】そのため、本実施形態では、図示するよう
に、この残留渦電流11に沿って、シャントリング5b
を設置し、導通経路を設ける。その結果、シャントリン
グ5bに流れる電流2bはベローズ4の残留渦電流を打
ち消すような影像起電力がベローズ4上に発生し、ベロ
ーズ4における発熱をさらに低減することができる。
【0037】上記のごとく、本実施形態によれば、シー
ルド手段5として、三相導体1を流れる電流とベローズ
4に関して鏡像の位置と強度の関係にあるように、ベロ
ーズ4上にシャント板5aとシャントリング5bを配置
することにより、ベローズ4における発熱を低減するこ
とができ、機器の小型化と大容量化を図ることができ
る。
【0038】次に、本発明の第二の実施形態に係わるガ
ス絶縁母線を図6を用いて説明する。
【0039】図6はシールド手段5を取り付けたガス絶
縁母線の断面図である。
【0040】図において、12はシールド手段5をタン
ク3に取り付けるためのボルト、31はタンク3,3’
のフランジ、41はベローズのフランジ、51はシール
ド手段5のタンク3,3’への取り付け部であり、その
他の構成は図1に示す部分と同一であるので説明を省略
する。
【0041】シールド手段5の材質としては、銅、アル
ミ等の低抵抗導体が考えられるが、本実施形態では、安
価でかつ抵抗の小さい銅板を用いる。またシールド手段
5の取り付けは、タンク3,3’表面に台座を設けて固
定してもよいが、図示するように、タンク3,3’の端
部にフランジ31を設け、ボルト12を介して圧着して
固定する。さらに導体表面の塗装を剥がして電気的にも
接触抵抗が小さくなるようにして接続する。
【0042】また、シールド手段5の形状は単純な平板
ではなく、ベローズ4の伸縮を考慮した形状となってお
り、さらに、シャント板5aはベローズ4上では中心に
近づくように折り曲げられた形状になっている。このよ
うにシャント板5aをベローズに近づけることより、鏡
像電流の強度が弱い場合でもシールド効果を高めること
ができる。即ち、ベローズ4とシールド手段5の位置に
よって、シールド手段5によるシールド効果を加減でき
る。さらにシールド効果を高めるために、シールド手段
5をベローズ4の形状に合わせた波形とすることもでき
る。
【0043】次に、本発明の第三の実施形態に係わるシ
ールド手段について図7を用いて説明する。
【0044】図7はガス絶縁母線に取り付けられるシー
ルド手段5の斜視図である。
【0045】図示するように、本実施形態では、シール
ド手段5のタンク3,3’のフランジ31への取り付け
部51を大きくする。シールド手段5によるシールド効
果は、シールド手段5のタンク3,3’への設置位置お
よび取り付け部51の面積と、ベローズ4上でのシール
ド手段5の形状に大きく依存する。発明者らは三次元数
値解析を実施することによって、タンク3,3’で発生
する渦電流の大部分はタンク3,3’端ではフランジ3
1で周方向に旋回するという知見を得た。そこでシール
ド手段5の取り付け部51を大きくすることによって、
タンク3,3’に発生する渦電流を効果的に捕集し、シ
ールド手段5に通電する電流2aを大きくすることがで
きる。
【0046】また、三相導体1がベローズ4上で作る磁
界を打ち消す最も効果的な反磁界は、ベローズ4面に関
して三相導体1が作る磁界と同じ大きさで方向が反対と
なるような磁界である。このような磁界を生成するた
め、シールド手段5の形状もベローズ4に対して三相導
体1の鏡像関係にあるような形状が望ましい。このため
本実施形態では、シールド手段5においてタンク3,
3’のフランジ31に取りつける部分の幅を電流を効果
的に捕集するために広くし、ベローズ4に反磁界をもた
らすシャント板5aの幅を三相導体1の幅程度とするこ
とにより、反対磁界の効果をより高めるようにした。
【0047】次に、本発明の第四の実施形態に係わるシ
ールド手段を図8を用いて説明する。
【0048】図8はガス絶縁母線に取り付けられるシー
ルド手段5の斜視図である。
【0049】本実施形態では、シールド手段5をタンク
3,3’のフランジ31に装着する取り付け部51を銅
製の環状平板体で構成する。このように構成することに
より、タンク3,3’との接触抵抗を減らすと共に、よ
り多くの渦電流をシールド手段5に流すことができる。
さらに本実施形態によれば、シールド手段5の取り付け
部51が一体に構成されるため、取りつけ状態の違いに
よって生じる各相のシャント板5aに流れる電流の不均
一を防止できる。
【0050】次に、本発明の第五および第六の実施形態
に係わるシールド手段を図9〜図10を用いて説明す
る。
【0051】図9および図10はそれぞれ第五および第
六の実施形態に係わるガス絶縁母線に取り付けられるシ
ールド手段5の斜視図である。
【0052】図9に示すシールド手段5は、第三の実施
形態として図7に示したシールド手段5にシャントリン
グ5bを付加したものであり、図10に示すシールド手
段5は、第四の実施形態として図9に示したシールド手
段5にシャントリング5bを付加したものである。
【0053】このようにシャントリング5bを組み合わ
せることにより、タンク3,3’に発生する渦電流を効
果的に低減できるだけでなく、シールド手段5の取りつ
け位置の精度を向上させることができ、シールド効果を
均一にできる。
【0054】次に、本発明の第七の実施形態に係わるガ
ス絶縁母線を図11を用いて説明する。
【0055】図11はシールド手段5を取り付けたガス
絶縁母線の断面図である。
【0056】図において、13はベローズ4のフランジ
41とシールド手段5の取り付け部51との間に介在す
る絶縁スペーサであり、取り付け部51が絶縁スペーサ
13とタンク3,3’のフランジ31のベローズ側間に
設置されており、その他の構成は図6に示す部分と同一
であるので説明を省略する。
【0057】通常、タンク3,3’に発生する渦電流は
表皮効果の影響により主としてタンク3,3’内壁を流
れる。そのため、取り付け部51をタンク3,3’の内
壁に続くフランジ31面に接続することより、効率よく
シールド手段5にタンク3,3’からの電流を流すこと
ができる。その結果、表皮深さに比べてタンク3,3’
やフランジ31が厚い場合でもシールド手段5に大きな
渦電流を流すことができる。
【0058】なお、第一、第二、第三、第四、第五、第
六の各実施形態においても、本実施形態と同様に、シー
ルド手段5の取り付け部51をタンク3,3’のフラン
ジ31とベローズのフランジ41との間に挟むようにし
てもよい。
【0059】第三の従来技術ではタンクで発生した渦電
流がベローズを通過しないようにシャント板を設置して
いた。この場合アルミ材製のタンクとSUS製ベローズ
との間に絶縁スペーサ等を挿入した場合は、渦電流が遮
断されることになり、シャント板は不要になるとも考え
られるが、既に述べてきたように、実際にはベローズ上
で発生する渦電流も温度上昇の大きな要因である。この
ため、本実施形態を含む上記各実施形態においては、タ
ンク3,3’とベローズ4の間をスペーサ13等で絶縁
することによりタンク3,3’で発生した渦電流がベロ
ーズ4を通過しないようにした上で、このようにシール
ド手段5を設置することにより、ベローズ4にタンク
3,3’で発生した渦電流が流れ込むことを防止し、か
つ、ベローズ4上で発生する渦電流を抑えることがで
き、ベローズ4における発熱をより低減することができ
る。以上述べたように、上記の各実施形態によれば、ス
テンレス材などの高抵抗導体を用いたベローズの外部
に、それよりも低抵抗導体で形成されたシールド手段を
設置し、三相導体によるベローズに渦電流発生の原因と
なる磁界に対して、反磁界を生成するような渦電流を発
生させ、ベローズでの渦電流の発生を抑制して、ベロー
ズでの発熱を抑えることができる。
【0060】また、上記の各実施形態によれば、ベロー
ズ内部にシールドを設置した従来技術よりも優れた効果
が得られる。
【0061】またさらに、上記の各実施形態によれば、
タンクまたはベローズの内部構造の単純化が図れるため
に組み立てが容易になり、メインテナンス性に優れ、さ
らにシールド手段が外部にあるために短絡事故の原因と
なる可能性が少なく、冷却性能にも優れ機器の縮小化と
大容量化が可能となる。
【0062】
【発明の効果】上記のごとく、本発明は、導電性タンク
および導電性ベローズよりも低抵抗の導体で形成し、導
電性ベローズ内の三相導体にそれぞれが近接して複数の
接続導体と、複数の接続導体間を互いに接続する複数の
環状導体とから構成されるシールド手段を設け、導電性
タンクと接続するようにしたので、導電性ベローズにお
ける渦電流の発生を抑制することができ、導電性ベロー
ズでの発熱を効果的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係わる三相一括型絶
縁母線の斜視図である。
【図2】図1に示す三相導体1およびベローズ4の断面
拡大図である。
【図3】図1に示す三相導体1、ベローズ4およびシャ
ント板5aの断面拡大図である。
【図4】図1に示す三相導体1、ベローズ4およびシャ
ント板5aの三相全体の断面拡大図である。
【図5】図1に示すシャントリング2bの役割を説明す
る図である。
【図6】本発明の第二の実施形態に係わるシールド手段
を取り付けたガス絶縁母線の断面図である。
【図7】本発明の第三の実施形態に係わるガス絶縁母線
に取り付けられるシールド手段の斜視図である。
【図8】本発明の第四の実施形態に係わるガス絶縁母線
に取り付けられるシールド手段の斜視図である。
【図9】本発明の第五の実施形態に係わるガス絶縁母線
に取り付けられるシールド手段の斜視図である。
【図10】本発明の第六の実施形態に係わるガス絶縁母
線に取り付けられるシールド手段の斜視図である。
【図11】本発明の第七の実施形態に係わるガス絶縁母
線に取り付けられるシールド手段の斜視図である。
【符号の説明】
1 三相導体 2a シャント板を流れる電流 2b シャントリングを流れる電流 3,3’ タンク 31 フランジ 4 ベローズ 41 フランジ 5 シールド手段 5a シャント板 5b シャントリング 51 取り付け部 6 渦電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 眞 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社 日立製作所 電力・電機開発 本部内 (56)参考文献 特開 平3−159512(JP,A) 特開 平6−98449(JP,A) 実開 平2−60425(JP,U) 実開 昭56−136442(JP,U) 実開 昭57−113605(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 5/06 361 H02B 13/02 H02G 5/10 361

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の導電性タンクと、該導電性タンク
    間を連結する導電性ベローズとを備え、前記導電性タン
    クおよび前記導電性ベローズ内に、不燃性ガスを封入
    し、三相導体を挿通したガス絶縁母線において、 前記導電性タンクおよび前記導電性ベローズよりも低抵
    抗の導体で形成され、前記導電性ベローズ内の各三相導
    体にそれぞれが近接して配設される複数の接続導体と、 前記接続導体と同様の導体で形成され、前記複数の接続
    導体間を互いに接続するように設置される複数の環状導
    体と、 前記複数の接続導体の端部に設けられ、前記導電性タン
    クと接続する接続部と、から構成されるシールド手段を
    備えることを特徴とするガス絶縁母線。
  2. 【請求項2】 複数の導電性タンクと、該導電性タンク
    間を連結する導電性ベローズとを備え、前記導電性タン
    クおよび前記導電性ベローズ内に、不燃性ガスを封入
    し、三相導体を挿通したガス絶縁母線において、 前記導電性タンクおよび前記導電性ベローズよりも低抵
    抗の導体で形成され、前記導電性ベローズ内の各三相導
    体にそれぞれが近接して配設される複数の接続導体と、 該複数の接続導体の端部に設けられ、前記導電性タンク
    と接続する接続部と、から構成されるシールド手段を備
    え、 前記接続部は、前記導電性タンクにおいて発生する渦電
    流を捕集するのに十分な接触面積を備えることを特徴と
    するガス絶縁母線。
  3. 【請求項3】 複数の導電性タンクと、該導電性タンク
    間を連結する導電性ベローズとを備え、前記導電性タン
    クおよび前記導電性ベローズ内に、不燃性ガスを封入
    し、三相導体を挿通したガス絶縁母線において、 前記導電性タンクおよび前記導電性ベローズよりも低抵
    抗の導体で形成され、前記導電性ベローズ内の各三相導
    体にそれぞれが近接して配設される複数の接続導体と、 該複数の接続導体の端部に設けられ、前記導電性タンク
    と接続する接続部と、から構成されるシールド手段を備
    え前記複数の各接続導体は、前記導電性ベローズ内の各
    三相導体にそれぞれが近接するように折り曲げて配設さ
    れることを特徴とするガス絶縁母線。
  4. 【請求項4】 請求項1ないしは請求項3のいずれか1
    つの請求項記載において、 前記複数の各接続導体は、少なくとも前記三相導体の幅
    と同程度の幅を有することを特徴とするガス絶縁母線。
  5. 【請求項5】 請求項1ないしは請求項4のいずれか1
    つの請求項記載において、 前記導体性タンクは前記導電性ベローズと接続されるフ
    ランジを備え、 前記接続部は、前記フランジに接続されることを特徴と
    するガス絶縁母線。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記接続部は、前記フランジの前記導体性ベローズ側の
    面に接続されることを特徴とするガス絶縁母線。
  7. 【請求項7】 請求項5ないしは請求項6のいずれか1
    つの請求項記載において、 前記フランジは環状体で構成されると共に、 前記接続部は、前記フランジ面と接触するように、環状
    平板体で構成されることを特徴とするガス絶縁母線。
  8. 【請求項8】 請求項1ないしは請求項7のいずれか1
    つの請求項記載において、 前記シールド手段は、前記導体性ベローズを鏡面とし
    て、前記三相導体の鏡面となるような位置および形状と
    することを特徴とするガス絶縁母線。
  9. 【請求項9】 請求項1ないしは請求項8のいずれか1
    つの請求項記載において、 前記導体性タンクは、アルミニウム材を主体とした材料
    で形成し、 前記導体性ベローズは、ステンレス材を主体とした材料
    で形成し、 前記シールド手段は、アルミニウム材または銅材を主体
    とした材料で形成したことを特徴とするガス絶縁母線。
  10. 【請求項10】 請求項1ないしは請求項9のいずれか
    1つの請求項記載のガス絶縁母線を用いたガス絶縁開閉
    装置。
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