JP3523558B2 - 外壁施工構造 - Google Patents
外壁施工構造Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,枠組壁工法や軸組
壁工法等によって建築物の構造躯体に複数の窯業系外壁
板を固定して耐力壁を構成してなる外壁施工構造に関す
る。
壁工法等によって建築物の構造躯体に複数の窯業系外壁
板を固定して耐力壁を構成してなる外壁施工構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より,建築板の外壁施工構造とし
て,枠組壁工法や軸組壁工法等により施工される外壁施
工構造がある。上記従来の外壁施工構造9としては,図
16に示すものがある。
て,枠組壁工法や軸組壁工法等により施工される外壁施
工構造がある。上記従来の外壁施工構造9としては,図
16に示すものがある。
【0003】即ち,該外壁施工構造9は,木材等からな
る骨格材921によって構成された建築物の構造躯体9
2と,該構造躯体92に固定された複数の構造用面材9
3と,該構造用面材93を被う防水シート94と,該防
水シート94を介して上記構造用面材93に固定した胴
縁95と,該胴縁95に貼り付けた複数の窯業系外壁板
96とからなる(図16,図17)。上記構造躯体92
に固定した構造用面材93は,作用する力学的負荷に対
する建築物の強度を確保するための耐力壁930を構成
している。
る骨格材921によって構成された建築物の構造躯体9
2と,該構造躯体92に固定された複数の構造用面材9
3と,該構造用面材93を被う防水シート94と,該防
水シート94を介して上記構造用面材93に固定した胴
縁95と,該胴縁95に貼り付けた複数の窯業系外壁板
96とからなる(図16,図17)。上記構造躯体92
に固定した構造用面材93は,作用する力学的負荷に対
する建築物の強度を確保するための耐力壁930を構成
している。
【0004】上記外壁施工構造9を施工するに当って
は,まず,上記骨格材921によって上記構造躯体92
を組み立てる。次いで,複数の構造用面材93を,上記
骨格材921に釘935を打って固定する。これによ
り,上記構造用面材93を上記構造躯体92に固定した
耐力壁930が構成される。更に,上記構造用面材93
に上記防水シート94を介して胴縁95を固定し,該胴
縁95に複数の窯業系外壁板96を順次貼り付ける。必
要に応じて,上記窯業系外壁板96の表側面に塗材を塗
装する。以上により,上記外壁施工構造9を得る。
は,まず,上記骨格材921によって上記構造躯体92
を組み立てる。次いで,複数の構造用面材93を,上記
骨格材921に釘935を打って固定する。これによ
り,上記構造用面材93を上記構造躯体92に固定した
耐力壁930が構成される。更に,上記構造用面材93
に上記防水シート94を介して胴縁95を固定し,該胴
縁95に複数の窯業系外壁板96を順次貼り付ける。必
要に応じて,上記窯業系外壁板96の表側面に塗材を塗
装する。以上により,上記外壁施工構造9を得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の外壁施工構造9には,以下の問題がある。即ち,上
記外壁施工構造9は上述のごとく,上記構造躯体92,
構造用面材93,防水シート94,胴縁95,窯業系外
壁板96とからなり,構成要素が多く,複雑な構造であ
る(図16,図17)。そのため,上記外壁施工構造9
の施工には,多くの工数を必要とし,また材料費も高く
なる。また,上記外壁施工構造9は構造躯体部分を除く
厚みが大きいため,有効屋内空間が狭くなるという問題
もある。
来の外壁施工構造9には,以下の問題がある。即ち,上
記外壁施工構造9は上述のごとく,上記構造躯体92,
構造用面材93,防水シート94,胴縁95,窯業系外
壁板96とからなり,構成要素が多く,複雑な構造であ
る(図16,図17)。そのため,上記外壁施工構造9
の施工には,多くの工数を必要とし,また材料費も高く
なる。また,上記外壁施工構造9は構造躯体部分を除く
厚みが大きいため,有効屋内空間が狭くなるという問題
もある。
【0006】また,上記窯業系外壁板96を,胴縁95
を介して,直接上記構造躯体92に釘打ちして固定する
ことも考えられる。しかし,上記窯業系外壁板96は耐
衝撃性を特に有していないので,これに釘打ちすると,
図18に示すごとく,裏側面961における釘935の
貫通部分周辺にひび割れ966や欠け967を生じ易
い。これにより,上記窯業系外壁板96の上記構造躯体
92への固定力が低下するおそれがある。
を介して,直接上記構造躯体92に釘打ちして固定する
ことも考えられる。しかし,上記窯業系外壁板96は耐
衝撃性を特に有していないので,これに釘打ちすると,
図18に示すごとく,裏側面961における釘935の
貫通部分周辺にひび割れ966や欠け967を生じ易
い。これにより,上記窯業系外壁板96の上記構造躯体
92への固定力が低下するおそれがある。
【0007】また,上記外壁施工構造9においては,上
記防水シート94を配設しているため,建築物内部(図
17の矢印B)への浸水を防ぐことはできるが,窯業系
外壁板96自体の裏側面961からの吸水は防止できな
い。そこで,従来より,窯業系外壁板96の裏側面96
1にはシーラー処理を施す手段が採られているが,これ
によっても防水効果は不充分であり,特に上記ひび割れ
966や欠け967の部分などから吸水するおそれがあ
る。この吸水によって,上記窯業系外壁板96が寸法変
化を生じるおそれがある。更には,上記ひび割れ966
や欠け967の部分等から二酸化炭素が侵入すると,経
年変化による窯業系外壁板96の炭酸化,中性化が促進
され,耐久性が劣化するおそれもある。
記防水シート94を配設しているため,建築物内部(図
17の矢印B)への浸水を防ぐことはできるが,窯業系
外壁板96自体の裏側面961からの吸水は防止できな
い。そこで,従来より,窯業系外壁板96の裏側面96
1にはシーラー処理を施す手段が採られているが,これ
によっても防水効果は不充分であり,特に上記ひび割れ
966や欠け967の部分などから吸水するおそれがあ
る。この吸水によって,上記窯業系外壁板96が寸法変
化を生じるおそれがある。更には,上記ひび割れ966
や欠け967の部分等から二酸化炭素が侵入すると,経
年変化による窯業系外壁板96の炭酸化,中性化が促進
され,耐久性が劣化するおそれもある。
【0008】また,窯業系外壁板96を上記構造躯体9
2に直接固定すると,上記窯業系外壁板96の室内側
面,構造躯体92等における結露を防止することが困難
となるという問題がある。即ち,図21(A)に示すご
とく,窯業系外壁板96を構造躯体92に直接固定する
場合には,上記窯業系外壁板96の室内側に,断熱材9
8を施工する。そして,特に冬場には,室内における高
温多湿の空気7が上記断熱材98の中を通り,上記窯業
系外壁板96の内側へ到達する。該窯業系外壁板96の
付近は,外気の温度に近いため,冬場等には低温となっ
ている。そのため,室内から上記断熱材98を通過して
くる高温多湿の空気7は冷やされ,上記窯業系外壁板9
6の内側面や,断熱材98,或いは,構造躯体96の表
面において結露する。
2に直接固定すると,上記窯業系外壁板96の室内側
面,構造躯体92等における結露を防止することが困難
となるという問題がある。即ち,図21(A)に示すご
とく,窯業系外壁板96を構造躯体92に直接固定する
場合には,上記窯業系外壁板96の室内側に,断熱材9
8を施工する。そして,特に冬場には,室内における高
温多湿の空気7が上記断熱材98の中を通り,上記窯業
系外壁板96の内側へ到達する。該窯業系外壁板96の
付近は,外気の温度に近いため,冬場等には低温となっ
ている。そのため,室内から上記断熱材98を通過して
くる高温多湿の空気7は冷やされ,上記窯業系外壁板9
6の内側面や,断熱材98,或いは,構造躯体96の表
面において結露する。
【0009】ここで,図17に示すごとく,上記構造躯
体92に構造用面材93を固定し,更に胴縁95を介し
て窯業系外壁板96を施工した構造の場合には,上記構
造用面材93と上記窯業系外壁板96との間に通気層9
7を設けることができる(図20)。つまり,通気層9
7を以下のようにして設ける。即ち,窯業系外壁板96
を横張り施工する場合には,図19(A)に示すごとく
上記胴縁95を縦方向に施工し,窯業系外壁板96を縦
張り施工する場合には,図19(B)に示すごとく胴縁
95に切れ目951を設けて横方向に施工する。
体92に構造用面材93を固定し,更に胴縁95を介し
て窯業系外壁板96を施工した構造の場合には,上記構
造用面材93と上記窯業系外壁板96との間に通気層9
7を設けることができる(図20)。つまり,通気層9
7を以下のようにして設ける。即ち,窯業系外壁板96
を横張り施工する場合には,図19(A)に示すごとく
上記胴縁95を縦方向に施工し,窯業系外壁板96を縦
張り施工する場合には,図19(B)に示すごとく胴縁
95に切れ目951を設けて横方向に施工する。
【0010】これにより,窯業系外壁板96と構造用面
材93との間における空気7が確実に上方へ抜ける通気
層97を構成することができる。そのため,図20に示
すごとく,空気7が上記通気層97を通過することによ
り,上記のような結露を防止することができる。なお,
図19(A),(B)において,符号928は,窓枠で
ある。
材93との間における空気7が確実に上方へ抜ける通気
層97を構成することができる。そのため,図20に示
すごとく,空気7が上記通気層97を通過することによ
り,上記のような結露を防止することができる。なお,
図19(A),(B)において,符号928は,窓枠で
ある。
【0011】しかし,上述のごとく,上記構造躯体92
に上記窯業系外壁板96を直接固定した場合(図21
(A))には,上記通気層97を設けることができな
い。特に,上記構造躯体92における胴差し924は,
図21(B)に示すごとく左右の通し柱923の間を繋
いでいるため,高温多湿の空気7が上方へ抜ける通路を
遮断してしまう(図21(A))。
に上記窯業系外壁板96を直接固定した場合(図21
(A))には,上記通気層97を設けることができな
い。特に,上記構造躯体92における胴差し924は,
図21(B)に示すごとく左右の通し柱923の間を繋
いでいるため,高温多湿の空気7が上方へ抜ける通路を
遮断してしまう(図21(A))。
【0012】そのため,窯業系外壁板96,断熱材9
8,構造躯体92に結露するおそれがある。これによ
り,上記構造躯体92の腐食により耐力壁の耐久性が劣
化したり,断熱材98の膨潤による断熱性能の劣化を招
くおそれがある。更に,窯業系外壁板96の内部への水
分の浸透によって,板自体の耐久性を徐々に劣化させて
ゆく原因となる。また,構造躯体が木材から構成されて
いる場合,この木材を腐食させる原因ともなる。
8,構造躯体92に結露するおそれがある。これによ
り,上記構造躯体92の腐食により耐力壁の耐久性が劣
化したり,断熱材98の膨潤による断熱性能の劣化を招
くおそれがある。更に,窯業系外壁板96の内部への水
分の浸透によって,板自体の耐久性を徐々に劣化させて
ゆく原因となる。また,構造躯体が木材から構成されて
いる場合,この木材を腐食させる原因ともなる。
【0013】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,施工性,防水性,耐久性に優れた耐力壁
を構成し,通気性に優れた外壁施工構造を提供しようと
するものである。
されたもので,施工性,防水性,耐久性に優れた耐力壁
を構成し,通気性に優れた外壁施工構造を提供しようと
するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は,矩形形状の複数の窯業系外壁板を,建築物の構造躯
体に対して胴縁及び構造用面材を介在させることなく,
直接に対面配置してなると共に,上記窯業系外壁板はそ
の側端部を互いに突き合せて配置し,また上記窯業系外
壁板の左右上下の4辺から15〜30mm内側に入った
領域である周端部における裏側面は,上記構造躯体上に
配置され,かつ全ての上記周端部を50〜150mmの
ピッチで上記構造躯体に釘打ち固定して該構造躯体と上
記窯業系外壁板とを一体化し,上記窯業系外壁板自体に
よる耐力壁を形成することにより,力学的負荷に対する
建築物の強度を確保してなり,上記耐力壁を構成する上
記窯業系外壁板は,厚みが12〜25mmであると共
に,裏側面に樹脂シートを裏打ちしてなり,上記窯業系
外壁板と上記構造躯体との間には,弾力性を有する防水
テープを介在させてなり,また,該防水テープは,上記
構造躯体を構成する骨格材上に配設され,上記窯業系外
壁板の樹脂シートと上記構造躯体とにそれぞれ密着して
いると共に,該防水テープを介して上記窯業系外壁板の
周端部が上記骨格材上に配置されるよう施工してあり,
上記構造躯体を構成する胴差しには,上記窯業系外壁板
との接触面に上下方向に貫通する通気用の切欠溝が多数
形成されており,各切欠溝は,深さが10〜30mm,
幅が3〜150mmであり,隣り合う上記切欠溝の間に
形成される多数の凸条部は,それぞれ60〜400mm
の幅を有し,上記窯業系外壁板は,上記周端部における
50〜150mmの打設ピッチを確保しつつ,上記胴差
しに対し,上記凸条部において釘打ちしてあり, また,
上記耐力壁を構成する隣り合う上記窯業系外壁板は,互
いの端部を突き合せた突き合せ部分,又は互いの端部を
合決り接合した合決り部分を形成しており, かつ,上記
突き合せ部分及び上記合決り部分の表側面には,弾性目
地処理材と その内部に配置した網目状体とよりなる無目
地材を施してあり, 上記耐力壁の表側面には塗材を塗装
してなることを特徴とする外壁施工構造にある。
は,矩形形状の複数の窯業系外壁板を,建築物の構造躯
体に対して胴縁及び構造用面材を介在させることなく,
直接に対面配置してなると共に,上記窯業系外壁板はそ
の側端部を互いに突き合せて配置し,また上記窯業系外
壁板の左右上下の4辺から15〜30mm内側に入った
領域である周端部における裏側面は,上記構造躯体上に
配置され,かつ全ての上記周端部を50〜150mmの
ピッチで上記構造躯体に釘打ち固定して該構造躯体と上
記窯業系外壁板とを一体化し,上記窯業系外壁板自体に
よる耐力壁を形成することにより,力学的負荷に対する
建築物の強度を確保してなり,上記耐力壁を構成する上
記窯業系外壁板は,厚みが12〜25mmであると共
に,裏側面に樹脂シートを裏打ちしてなり,上記窯業系
外壁板と上記構造躯体との間には,弾力性を有する防水
テープを介在させてなり,また,該防水テープは,上記
構造躯体を構成する骨格材上に配設され,上記窯業系外
壁板の樹脂シートと上記構造躯体とにそれぞれ密着して
いると共に,該防水テープを介して上記窯業系外壁板の
周端部が上記骨格材上に配置されるよう施工してあり,
上記構造躯体を構成する胴差しには,上記窯業系外壁板
との接触面に上下方向に貫通する通気用の切欠溝が多数
形成されており,各切欠溝は,深さが10〜30mm,
幅が3〜150mmであり,隣り合う上記切欠溝の間に
形成される多数の凸条部は,それぞれ60〜400mm
の幅を有し,上記窯業系外壁板は,上記周端部における
50〜150mmの打設ピッチを確保しつつ,上記胴差
しに対し,上記凸条部において釘打ちしてあり, また,
上記耐力壁を構成する隣り合う上記窯業系外壁板は,互
いの端部を突き合せた突き合せ部分,又は互いの端部を
合決り接合した合決り部分を形成しており, かつ,上記
突き合せ部分及び上記合決り部分の表側面には,弾性目
地処理材と その内部に配置した網目状体とよりなる無目
地材を施してあり, 上記耐力壁の表側面には塗材を塗装
してなることを特徴とする外壁施工構造にある。
【0015】本発明において最も注目すべきことは,上
記窯業系外壁板の裏面に樹脂シートを裏打ちしてあるこ
と,上記窯業系外壁板の周端部における裏側面と構造躯
体との間に防水テープを介在させていること,及び上記
胴差しに通気用の切欠溝を形成していることである。上
記切欠溝は,上記胴差しを構造躯体の骨格として組付け
た状態において,上下方向となる向きに形成してある。
即ち,上記切欠溝は,上記胴差しの長さ方向に対して直
角な向きに形成してある。また,上記切欠溝は,1枚の
窯業系外壁板の幅あたりに,複数形成してもよいし,1
個形成してもよい。
記窯業系外壁板の裏面に樹脂シートを裏打ちしてあるこ
と,上記窯業系外壁板の周端部における裏側面と構造躯
体との間に防水テープを介在させていること,及び上記
胴差しに通気用の切欠溝を形成していることである。上
記切欠溝は,上記胴差しを構造躯体の骨格として組付け
た状態において,上下方向となる向きに形成してある。
即ち,上記切欠溝は,上記胴差しの長さ方向に対して直
角な向きに形成してある。また,上記切欠溝は,1枚の
窯業系外壁板の幅あたりに,複数形成してもよいし,1
個形成してもよい。
【0016】上記窯業系外壁板としては,例えば硬質木
片セメント板,炭酸マグネシウム板,木繊維混入セメン
ト板,パルプ混入セメント板等がある。また,上記樹脂
シートとしては,例えばポリエチレンシート,発泡ポリ
エチレンシート,ポリエチレンテレフタレートシート,
塩化ビニルシート,塩化ビニリデンシート等がある。或
いは,上記樹脂シートとして,例えば発泡ポリエチレン
シートとポリエチレンテレフタレートシートを重ね合わ
せたもの,発泡ポリエチレンシートと紙不織布又はポリ
エチレンテレフタレート不織布を重ね合わせたもの,或
いは,ポリエチレンシートと紙不織布又はポリエチレン
テレフタレート不織布を重ね合わせたものを用いてもよ
い。
片セメント板,炭酸マグネシウム板,木繊維混入セメン
ト板,パルプ混入セメント板等がある。また,上記樹脂
シートとしては,例えばポリエチレンシート,発泡ポリ
エチレンシート,ポリエチレンテレフタレートシート,
塩化ビニルシート,塩化ビニリデンシート等がある。或
いは,上記樹脂シートとして,例えば発泡ポリエチレン
シートとポリエチレンテレフタレートシートを重ね合わ
せたもの,発泡ポリエチレンシートと紙不織布又はポリ
エチレンテレフタレート不織布を重ね合わせたもの,或
いは,ポリエチレンシートと紙不織布又はポリエチレン
テレフタレート不織布を重ね合わせたものを用いてもよ
い。
【0017】また,上記構造躯体は,例えば木材,集成
材などによって構成されている。また,上記樹脂シート
は,例えば接着剤による接着,加熱による融着,或いは
超音波や高周波などを利用した融着作用により上記窯業
系外壁板に裏打ちされている。
材などによって構成されている。また,上記樹脂シート
は,例えば接着剤による接着,加熱による融着,或いは
超音波や高周波などを利用した融着作用により上記窯業
系外壁板に裏打ちされている。
【0018】また,上記窯業系外壁板の周端部とは,例
えば上記窯業系外壁板における左右上下の4辺からそれ
ぞれ約30mm内側までの領域をいう。また,下記のご
とく上記窯業系外壁板を釘打ちする場合には,該窯業系
外壁板の破壊を防ぐため,上記周端部のうち例えば上記
左右上下の4辺から15〜30mm内側に入った部分の
範囲に釘を打つ。更に好ましくは,上記窯業系外壁板の
4辺から20mm内側に入った部分に釘を打つ。
えば上記窯業系外壁板における左右上下の4辺からそれ
ぞれ約30mm内側までの領域をいう。また,下記のご
とく上記窯業系外壁板を釘打ちする場合には,該窯業系
外壁板の破壊を防ぐため,上記周端部のうち例えば上記
左右上下の4辺から15〜30mm内側に入った部分の
範囲に釘を打つ。更に好ましくは,上記窯業系外壁板の
4辺から20mm内側に入った部分に釘を打つ。
【0019】次に,本発明の外壁施工構造の施工方法の
一例につき説明する。まず,木材等によって上記構造躯
体を組み立てる。次いで,該構造躯体における,窯業系
外壁板の周端部における裏側面が当接する部分に,上記
防水テープを貼り付ける。次いで,該防水テープの上か
ら,予め樹脂シートが裏打ちされている上記窯業系外壁
板を複数枚,互いに端部を突き合せて貼り付ける。これ
らを上記構造躯体に釘打ちにより固定して,力学的負荷
に対する建築物の強度を確保するための上記耐力壁を構
成する。
一例につき説明する。まず,木材等によって上記構造躯
体を組み立てる。次いで,該構造躯体における,窯業系
外壁板の周端部における裏側面が当接する部分に,上記
防水テープを貼り付ける。次いで,該防水テープの上か
ら,予め樹脂シートが裏打ちされている上記窯業系外壁
板を複数枚,互いに端部を突き合せて貼り付ける。これ
らを上記構造躯体に釘打ちにより固定して,力学的負荷
に対する建築物の強度を確保するための上記耐力壁を構
成する。
【0020】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記外壁施工構造は,上述のごとく,上記構造躯体と,
上記耐力壁を構成する複数の窯業系外壁板とからなる。
そのため,上記外壁施工構造は,構造が簡単であり,施
工が容易である。また,構成要素が少ないため,材料費
も低減させることができる。更に,現場での施工時間を
短縮することができる。また,上記外壁施工構造は,構
造躯体部分を除く厚みを小さくすることができるため,
有効屋内空間を大きくすることができる。
上記外壁施工構造は,上述のごとく,上記構造躯体と,
上記耐力壁を構成する複数の窯業系外壁板とからなる。
そのため,上記外壁施工構造は,構造が簡単であり,施
工が容易である。また,構成要素が少ないため,材料費
も低減させることができる。更に,現場での施工時間を
短縮することができる。また,上記外壁施工構造は,構
造躯体部分を除く厚みを小さくすることができるため,
有効屋内空間を大きくすることができる。
【0021】また,上記窯業系外壁板は,裏側面に樹脂
シートを裏打ちしてなるため,裏側面から水や二酸化炭
素を吸収することが殆どない。そのため,上記窯業系外
壁板は寸法変化を生ずるおそれがなく,また,炭酸化や
中性化が促進されることもない。そのため,耐久性に優
れた外壁施工構造を得ることができる。また,上記窯業
系外壁板は,上記樹脂シートが裏打ちされているため,
上記構造躯体に釘打ちをする場合のひび割れや欠けの発
生を防ぐことができる。
シートを裏打ちしてなるため,裏側面から水や二酸化炭
素を吸収することが殆どない。そのため,上記窯業系外
壁板は寸法変化を生ずるおそれがなく,また,炭酸化や
中性化が促進されることもない。そのため,耐久性に優
れた外壁施工構造を得ることができる。また,上記窯業
系外壁板は,上記樹脂シートが裏打ちされているため,
上記構造躯体に釘打ちをする場合のひび割れや欠けの発
生を防ぐことができる。
【0022】また,上記窯業系外壁板の周端部における
裏側面と上記構造躯体との間には,防水テープを介在さ
せてある。即ち,上記窯業系外壁板の裏側面に裏打ちさ
れた樹脂シートと,上記構造躯体との間に,上記防水テ
ープを介在させている。そのため,上記窯業系外壁板と
構造躯体との間から水が浸入することを確実に防ぐこと
ができる。また,これにより,従来の外壁施工構造に必
要であった防水シートを別個に施工する必要がなくな
り,外壁施工構造の一層の簡略化,ひいては施工の一層
の簡略化を図ることができる。
裏側面と上記構造躯体との間には,防水テープを介在さ
せてある。即ち,上記窯業系外壁板の裏側面に裏打ちさ
れた樹脂シートと,上記構造躯体との間に,上記防水テ
ープを介在させている。そのため,上記窯業系外壁板と
構造躯体との間から水が浸入することを確実に防ぐこと
ができる。また,これにより,従来の外壁施工構造に必
要であった防水シートを別個に施工する必要がなくな
り,外壁施工構造の一層の簡略化,ひいては施工の一層
の簡略化を図ることができる。
【0023】また,上記構造躯体の上記胴差しには,上
記窯業系外壁板との接触面に,通気用の切欠溝を形成し
ている。そのため,上記窯業系外壁板の室内側におい
て,通気性を確保することができる。これにより,建築
物の屋内における高温多湿の空気が上記窯業系外壁板の
裏側面やその周囲に結露することを防ぐことができる。
それ故,上記構造躯体が腐食する等のおそれがなく,耐
久性に優れた外壁施工構造を得ることができる。
記窯業系外壁板との接触面に,通気用の切欠溝を形成し
ている。そのため,上記窯業系外壁板の室内側におい
て,通気性を確保することができる。これにより,建築
物の屋内における高温多湿の空気が上記窯業系外壁板の
裏側面やその周囲に結露することを防ぐことができる。
それ故,上記構造躯体が腐食する等のおそれがなく,耐
久性に優れた外壁施工構造を得ることができる。
【0024】以上のごとく,本発明によれば,施工性,
防水性,耐久性に優れた耐力壁を構成し,通気性に優れ
た外壁施工構造を提供することができる。
防水性,耐久性に優れた耐力壁を構成し,通気性に優れ
た外壁施工構造を提供することができる。
【0025】また,上記窯業系外壁板は,厚みが12〜
25mmである。これにより,上記外壁施工構造は,強
度が充分に確保されるとともに,施工が容易となる。上
記窯業系外壁板の厚みが12mm未満の場合には,充分
な強度を確保するために,上記窯業系外壁板に用いる材
料を限定する必要が生ずるおそれがある。一方,上記厚
みが25mmを超える場合には,施工が困難となるおそ
れがある。
25mmである。これにより,上記外壁施工構造は,強
度が充分に確保されるとともに,施工が容易となる。上
記窯業系外壁板の厚みが12mm未満の場合には,充分
な強度を確保するために,上記窯業系外壁板に用いる材
料を限定する必要が生ずるおそれがある。一方,上記厚
みが25mmを超える場合には,施工が困難となるおそ
れがある。
【0026】また,上記窯業系外壁板の周端部における
裏側面は,上記構造躯体上に配置され,かつ上記周端部
を所定のピッチで上記構造躯体に釘打ち固定してある。
これにより,一層強度に優れた外壁施工構造を得ること
ができる。上記所定のピッチは,50〜150mmであ
る。上記所定のピッチが50mm未満の場合には,上記
窯業系外壁板の表裏面における釘打ち部分周辺に基材損
傷を生ずるおそれがある。一方,ピッチが150mmを
超える場合には,耐力壁の形成が困難となる。
裏側面は,上記構造躯体上に配置され,かつ上記周端部
を所定のピッチで上記構造躯体に釘打ち固定してある。
これにより,一層強度に優れた外壁施工構造を得ること
ができる。上記所定のピッチは,50〜150mmであ
る。上記所定のピッチが50mm未満の場合には,上記
窯業系外壁板の表裏面における釘打ち部分周辺に基材損
傷を生ずるおそれがある。一方,ピッチが150mmを
超える場合には,耐力壁の形成が困難となる。
【0027】次に,上記防水テープは弾力性を有してい
る。これにより,上記窯業系外壁板と構造躯体との間に
生ずるわずかな隙間を確実に塞いで密着させ,浸水を確
実に防止することができる。
る。これにより,上記窯業系外壁板と構造躯体との間に
生ずるわずかな隙間を確実に塞いで密着させ,浸水を確
実に防止することができる。
【0028】次に,上記防水テープは,上記窯業系外壁
板の樹脂シートと上記構造躯体とにそれぞれ密着してい
る。即ち,上記防水テープは,上記窯業系外壁板の裏側
面に裏打ちされた樹脂シートと,上記構造躯体を構成す
る骨格材とにそれぞれ密着している。これにより,上記
窯業系外壁板と構造躯体との間からの浸水を一層確実に
防止することができる。
板の樹脂シートと上記構造躯体とにそれぞれ密着してい
る。即ち,上記防水テープは,上記窯業系外壁板の裏側
面に裏打ちされた樹脂シートと,上記構造躯体を構成す
る骨格材とにそれぞれ密着している。これにより,上記
窯業系外壁板と構造躯体との間からの浸水を一層確実に
防止することができる。
【0029】次に,上記耐力壁を構成する隣り合う上記
窯業系外壁板は,互いの端部を突き合せた突き合せ部
分,又は互いの端部を合決り接合した合決り部分を形成
しており,かつ,上記突き合せ部分及び上記合決り部分
の表側面には,弾性目地処理材とその内部に配置した網
目状体とよりなる無目地材を施してある。
窯業系外壁板は,互いの端部を突き合せた突き合せ部
分,又は互いの端部を合決り接合した合決り部分を形成
しており,かつ,上記突き合せ部分及び上記合決り部分
の表側面には,弾性目地処理材とその内部に配置した網
目状体とよりなる無目地材を施してある。
【0030】これにより,上記突き合せ部分や上記合決
り(合抉り)部分からの浸水を確実に防止すると共に,
上記突き合せ部分及び上記合決り部分の強度を充分に確
保することができる。また,上記窯業系外壁板の接合部
の目立たない,外観意匠性に優れた外壁施工構造を得る
ことができる。なお,上記合決り部分の表側面とは,窯
業系外壁板の表面側の端部が突き合せられた部分(図5
の符号36参照)における表側面をいう。
り(合抉り)部分からの浸水を確実に防止すると共に,
上記突き合せ部分及び上記合決り部分の強度を充分に確
保することができる。また,上記窯業系外壁板の接合部
の目立たない,外観意匠性に優れた外壁施工構造を得る
ことができる。なお,上記合決り部分の表側面とは,窯
業系外壁板の表面側の端部が突き合せられた部分(図5
の符号36参照)における表側面をいう。
【0031】次に,上記耐力壁の表側面には塗材を塗装
してなる。これにより,外観意匠性に優れた外壁施工構
造を得ることができる。また,上記窯業系外壁板が水や
二酸化炭素を吸収することを確実に防止することがで
き,窯業系外壁板の寸法変化や炭酸化,中性化の促進を
確実に防止することができる。そのため一層耐久性に優
れた外壁施工構造を得ることができる。なお,上記耐力
壁の表側面とは,上記無目地材が施されている場合に
は,該無目地材の上をも含んだ耐力壁の表側面を意味す
る。
してなる。これにより,外観意匠性に優れた外壁施工構
造を得ることができる。また,上記窯業系外壁板が水や
二酸化炭素を吸収することを確実に防止することがで
き,窯業系外壁板の寸法変化や炭酸化,中性化の促進を
確実に防止することができる。そのため一層耐久性に優
れた外壁施工構造を得ることができる。なお,上記耐力
壁の表側面とは,上記無目地材が施されている場合に
は,該無目地材の上をも含んだ耐力壁の表側面を意味す
る。
【0032】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記構造躯体の垂直方向の骨格を構成する通し柱は,その
側面に添え柱を固定してなることが好ましい。これによ
り,上記通し柱を補強することができ,上記構造躯体の
強度を確保することができる。
記構造躯体の垂直方向の骨格を構成する通し柱は,その
側面に添え柱を固定してなることが好ましい。これによ
り,上記通し柱を補強することができ,上記構造躯体の
強度を確保することができる。
【0033】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記通し柱と上記添え柱とは,同じ断面寸法を有すること
が好ましい。これにより,一層施工コストを低下させる
ことができる。
記通し柱と上記添え柱とは,同じ断面寸法を有すること
が好ましい。これにより,一層施工コストを低下させる
ことができる。
【0034】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記胴差しは,その端部を上記添え柱の上端木口面に固定
してあることが好ましい。即ち,例えば上記胴差しの端
部を上記添え柱の上端木口面に載置した状態で固定する
ことができる。これにより,上記胴差しを容易かつ確実
に,上記添え柱を介して上記通し柱に固定することがで
きる。
記胴差しは,その端部を上記添え柱の上端木口面に固定
してあることが好ましい。即ち,例えば上記胴差しの端
部を上記添え柱の上端木口面に載置した状態で固定する
ことができる。これにより,上記胴差しを容易かつ確実
に,上記添え柱を介して上記通し柱に固定することがで
きる。
【0035】また,上記切欠溝は,深さが10〜30m
m,幅が3〜150mmである。これにより,上記窯業
系外壁板の室内側における通気を確実に行うことができ
ると共に,上記構造躯体の強度を確保することができ
る。
m,幅が3〜150mmである。これにより,上記窯業
系外壁板の室内側における通気を確実に行うことができ
ると共に,上記構造躯体の強度を確保することができ
る。
【0036】上記切欠溝の深さが10mm未満の場合に
は,通気を充分に行うことができないおそれがある。一
方,上記深さが30mmを超える場合には,上記胴差し
の強度が低下し構造躯体の強度を確保することができな
いおそれがある。また,上記切欠溝の幅が3mm未満の
場合には,通気を充分に行うことができないおそれがあ
る。一方,上記幅が150mmを超える場合には,耐力
壁を形成するために必要なピッチで釘を打つことができ
ないおそれがある。
は,通気を充分に行うことができないおそれがある。一
方,上記深さが30mmを超える場合には,上記胴差し
の強度が低下し構造躯体の強度を確保することができな
いおそれがある。また,上記切欠溝の幅が3mm未満の
場合には,通気を充分に行うことができないおそれがあ
る。一方,上記幅が150mmを超える場合には,耐力
壁を形成するために必要なピッチで釘を打つことができ
ないおそれがある。
【0037】次に,隣り合う上記切欠溝の間に形成され
る凸条部は,60〜400mmの幅を有する。これによ
り,上記窯業系外壁板の内側における通気を確実に行う
ことができると共に,上記構造躯体の強度を確保するこ
とができる。また,耐力壁を形成するために必要なピッ
チで釘を打つことが容易となる。
る凸条部は,60〜400mmの幅を有する。これによ
り,上記窯業系外壁板の内側における通気を確実に行う
ことができると共に,上記構造躯体の強度を確保するこ
とができる。また,耐力壁を形成するために必要なピッ
チで釘を打つことが容易となる。
【0038】上記凸条部の幅が60未満の場合には,上
記胴差しと上記窯業系外壁板との接触面積が小さすぎ,
上記外壁施工構造の強度を確保することができないおそ
れがある。また,上記窯業系外壁板を上記胴差しに対し
釘によって固定する場合には,釘打ちが困難となるおそ
れがある。一方,上記凸条部の幅が400を超える場合
には,通気を充分に行うことができないおそれがある。
記胴差しと上記窯業系外壁板との接触面積が小さすぎ,
上記外壁施工構造の強度を確保することができないおそ
れがある。また,上記窯業系外壁板を上記胴差しに対し
釘によって固定する場合には,釘打ちが困難となるおそ
れがある。一方,上記凸条部の幅が400を超える場合
には,通気を充分に行うことができないおそれがある。
【0039】また,上記窯業系外壁板は,上記胴差しに
対し,隣り合う上記切欠溝の間に形成される凸条部にお
いて釘打ちしてある。これにより,容易かつ確実に上記
窯業系外壁板を上記胴差しに固定することができる。
対し,隣り合う上記切欠溝の間に形成される凸条部にお
いて釘打ちしてある。これにより,容易かつ確実に上記
窯業系外壁板を上記胴差しに固定することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】実施形態例1
本発明の実施形態例にかかる外壁施工構造につき,図1
〜図8を用いて説明する。本例の外壁施工構造1は,図
1,図2に示すごとく,建築物の構造躯体2に対して複
数の窯業系外壁板3を固定することにより耐力壁30を
構成してなる。ここで,構造躯体2は,土台22と,通
し柱23と,胴差し24と,間柱26とから構成されて
いる。
〜図8を用いて説明する。本例の外壁施工構造1は,図
1,図2に示すごとく,建築物の構造躯体2に対して複
数の窯業系外壁板3を固定することにより耐力壁30を
構成してなる。ここで,構造躯体2は,土台22と,通
し柱23と,胴差し24と,間柱26とから構成されて
いる。
【0041】上記窯業系外壁板3は,図4に示すごと
く,裏側面31に樹脂シート32を裏打ちしてなる。ま
た,上記窯業系外壁板3の周端部34における裏側面3
1と上記構造躯体2との間には,図1,図2に示すごと
く,防水テープ4を介在させてある。また,図2に示す
ごとく,上記胴差し24は,水平方向の骨格材となり,
図1,図6に示すごとく,上記窯業系外壁板3の裏側面
31との接触面に上下方向に貫通する通気用の切欠溝2
41が複数条形成されている。
く,裏側面31に樹脂シート32を裏打ちしてなる。ま
た,上記窯業系外壁板3の周端部34における裏側面3
1と上記構造躯体2との間には,図1,図2に示すごと
く,防水テープ4を介在させてある。また,図2に示す
ごとく,上記胴差し24は,水平方向の骨格材となり,
図1,図6に示すごとく,上記窯業系外壁板3の裏側面
31との接触面に上下方向に貫通する通気用の切欠溝2
41が複数条形成されている。
【0042】上記窯業系外壁板3としては硬質木片セメ
ント板を用いる。また,上記樹脂シート32としてはポ
リエチレンシートを用い,ラミネート加工機により融着
して上記窯業系外壁板3に裏打ちされている。
ント板を用いる。また,上記樹脂シート32としてはポ
リエチレンシートを用い,ラミネート加工機により融着
して上記窯業系外壁板3に裏打ちされている。
【0043】また,上記窯業系外壁板3の厚みは約15
mmであり,上記樹脂シート32の厚みは約0.5mm
である。図1に示すごとく,上記外壁施工構造1は,上
記構造躯体2を構成する通し柱23上に,左右の窯業系
外壁板3のそれぞれの左右の端部33が配置されるよう
施工してある。また,図3に示すごとく,上下の窯業系
外壁板3の接合部については,下側板の上端部に形成さ
れた下実部362と上側板の下端部に形成された上実部
361が配置されるよう施工してある。
mmであり,上記樹脂シート32の厚みは約0.5mm
である。図1に示すごとく,上記外壁施工構造1は,上
記構造躯体2を構成する通し柱23上に,左右の窯業系
外壁板3のそれぞれの左右の端部33が配置されるよう
施工してある。また,図3に示すごとく,上下の窯業系
外壁板3の接合部については,下側板の上端部に形成さ
れた下実部362と上側板の下端部に形成された上実部
361が配置されるよう施工してある。
【0044】また,上記防水テープ4は弾力性を有して
おり,図2に示すごとく,上記窯業系外壁板3の裏側面
31に裏打ちされた樹脂シート32と,上記土台22,
通し柱23,及び胴差し24にそれぞれ密着している。
これにより,上記窯業系外壁板3の周端部34における
裏側面31は,上記構造躯体2に密着している。
おり,図2に示すごとく,上記窯業系外壁板3の裏側面
31に裏打ちされた樹脂シート32と,上記土台22,
通し柱23,及び胴差し24にそれぞれ密着している。
これにより,上記窯業系外壁板3の周端部34における
裏側面31は,上記構造躯体2に密着している。
【0045】また,図6に示すごとく,上記胴差し24
の一方の側面には,多数条の上記切欠溝241が,上記
胴差し24の長さ方向に対して直角な向きに形成されて
いる。そして,上記胴差し24は,図1に示すごとく,
上記切欠溝241を形成した側面が,上記窯業系外壁板
3を固定する側,即ち屋外側となるよう通し柱23に組
付けてある。従って,上記上記窯業系外壁板3の裏側面
31と上記切欠溝241との間に,上下方向に空気7が
抜ける通気路が形成されている(図1,図7(A),
(B))。
の一方の側面には,多数条の上記切欠溝241が,上記
胴差し24の長さ方向に対して直角な向きに形成されて
いる。そして,上記胴差し24は,図1に示すごとく,
上記切欠溝241を形成した側面が,上記窯業系外壁板
3を固定する側,即ち屋外側となるよう通し柱23に組
付けてある。従って,上記上記窯業系外壁板3の裏側面
31と上記切欠溝241との間に,上下方向に空気7が
抜ける通気路が形成されている(図1,図7(A),
(B))。
【0046】例えば,図6に示す胴差24において,上
記切欠溝241の深さDを15mm,幅Wを25mmと
し,隣り合う上記切欠溝241の間に形成される凸条部
242は,幅Vを25mmとする。また,図7(A)に
示すごとく,上記窯業系外壁板3は,上記胴差し24に
対し,上記凸条部242において釘打ちしてある。釘3
5の打設間隔は,耐力壁30を形成するために100m
mとする。
記切欠溝241の深さDを15mm,幅Wを25mmと
し,隣り合う上記切欠溝241の間に形成される凸条部
242は,幅Vを25mmとする。また,図7(A)に
示すごとく,上記窯業系外壁板3は,上記胴差し24に
対し,上記凸条部242において釘打ちしてある。釘3
5の打設間隔は,耐力壁30を形成するために100m
mとする。
【0047】また,図1,図7(A)に示すごとく,上
記耐力壁30を構成する左右に隣り合う上記窯業系外壁
板3は,互いの左右の端部33を突き合せた突き合せ部
分330を形成している。また,図3に示すごとく,上
下に隣り合う上記窯業系外壁板3は,一方の下端部に形
成した上実部361と他方の上端部に形成した下実部3
62を合決り接合した合決り部分36を形成している。
上記突き合せ部分330及び上記合決り(合抉り)部分
36の表側面には,図5に示すごとく,弾性目地処理材
51とその内部に配置した網目状体52とよりなる無目
地材5を施してある。
記耐力壁30を構成する左右に隣り合う上記窯業系外壁
板3は,互いの左右の端部33を突き合せた突き合せ部
分330を形成している。また,図3に示すごとく,上
下に隣り合う上記窯業系外壁板3は,一方の下端部に形
成した上実部361と他方の上端部に形成した下実部3
62を合決り接合した合決り部分36を形成している。
上記突き合せ部分330及び上記合決り(合抉り)部分
36の表側面には,図5に示すごとく,弾性目地処理材
51とその内部に配置した網目状体52とよりなる無目
地材5を施してある。
【0048】また,図1,図3に示すごとく,上記耐力
壁30の表側面39には塗材38を塗装してある。即
ち,上記無目地材5の上をも含んだ耐力壁30の表側面
39の全体に塗材38が塗装されている。なお,上記合
決り部分36における下側の窯業系外壁板3の上端部に
形成された下実部362には,弾性コーキング材331
が予め打設してある。そして,下実部362上に上実部
361が重ねられることにより,上記弾性コーキング材
331が押圧変形して,上下の窯業系外壁板3の接合が
確実となる。
壁30の表側面39には塗材38を塗装してある。即
ち,上記無目地材5の上をも含んだ耐力壁30の表側面
39の全体に塗材38が塗装されている。なお,上記合
決り部分36における下側の窯業系外壁板3の上端部に
形成された下実部362には,弾性コーキング材331
が予め打設してある。そして,下実部362上に上実部
361が重ねられることにより,上記弾性コーキング材
331が押圧変形して,上下の窯業系外壁板3の接合が
確実となる。
【0049】次に,本例の外壁施工構造1の施工方法に
つき説明する。まず,図2に示すごとく,木材によって
上記構造躯体2を組み立てる。即ち,基礎20の上に,
土台22,通し柱23,胴差し24,間柱26を組み立
て,構造躯体2を得る。上記通し柱23と胴差し24と
は,図8に示すごとく,切欠部233,243を各々有
しており,該切欠部233,243を互いに嵌合させる
ことにより,両者を結合させる。
つき説明する。まず,図2に示すごとく,木材によって
上記構造躯体2を組み立てる。即ち,基礎20の上に,
土台22,通し柱23,胴差し24,間柱26を組み立
て,構造躯体2を得る。上記通し柱23と胴差し24と
は,図8に示すごとく,切欠部233,243を各々有
しており,該切欠部233,243を互いに嵌合させる
ことにより,両者を結合させる。
【0050】次いで,該構造躯体2の土台22,通し柱
23,胴差し24に上記防水テープ4を貼り付ける。次
いで,該防水テープ21の上から,予め樹脂シート32
が裏打ちされている上記窯業系外壁板3(図3)を複数
枚,互いに端部33を突き合せて貼り付ける。次いで,
該窯業系外壁板3の表面側から上記構造躯体2に対して
釘35を打つことにより,上記窯業系外壁板3を構造躯
体2に固定して一体化された耐力壁30を構成する(図
1)。
23,胴差し24に上記防水テープ4を貼り付ける。次
いで,該防水テープ21の上から,予め樹脂シート32
が裏打ちされている上記窯業系外壁板3(図3)を複数
枚,互いに端部33を突き合せて貼り付ける。次いで,
該窯業系外壁板3の表面側から上記構造躯体2に対して
釘35を打つことにより,上記窯業系外壁板3を構造躯
体2に固定して一体化された耐力壁30を構成する(図
1)。
【0051】更に,図1,図5に示すごとく,上記窯業
系外壁板3の突き合せ部分330及び合決り部分36の
表側面に上記無目地材5を施す。次いでその上から,図
1,図3,図5に示すごとく,上記耐力壁30の表側面
39全体に塗材38を塗装する。
系外壁板3の突き合せ部分330及び合決り部分36の
表側面に上記無目地材5を施す。次いでその上から,図
1,図3,図5に示すごとく,上記耐力壁30の表側面
39全体に塗材38を塗装する。
【0052】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記外壁施工構造1は,上述のごとく,上記構造躯体2と
複数の窯業系外壁板3とからなる。そのため,上記外壁
施工構造1は,構造が簡単であり,施工が容易である。
また,胴縁や防水シートを使用しないので構成要素が少
なく,材料費も低減させることができる。また,上記外
壁施工構造1は,従来に比べ,胴縁を使用しないで済む
分,厚みを小さくすることができるため,建築物の有効
屋内空間を広くすることができる。
記外壁施工構造1は,上述のごとく,上記構造躯体2と
複数の窯業系外壁板3とからなる。そのため,上記外壁
施工構造1は,構造が簡単であり,施工が容易である。
また,胴縁や防水シートを使用しないので構成要素が少
なく,材料費も低減させることができる。また,上記外
壁施工構造1は,従来に比べ,胴縁を使用しないで済む
分,厚みを小さくすることができるため,建築物の有効
屋内空間を広くすることができる。
【0053】また,上記窯業系外壁板3は,裏側面31
に樹脂シート32を裏打ちしてなるため,釘打ちによる
窯業系外壁板3の裏側面31のひび割れや欠け(図18
参照)を防ぐことができる。また,それ故,裏側面31
のひび割れや欠けの部分等から水や二酸化炭素を吸収す
ることがなく,上記窯業系外壁板3は寸法変化を生じた
り,炭酸化や中性化が促進されたりすることもない。そ
のため,耐久性に優れた外壁施工構造1を得ることがで
きる。
に樹脂シート32を裏打ちしてなるため,釘打ちによる
窯業系外壁板3の裏側面31のひび割れや欠け(図18
参照)を防ぐことができる。また,それ故,裏側面31
のひび割れや欠けの部分等から水や二酸化炭素を吸収す
ることがなく,上記窯業系外壁板3は寸法変化を生じた
り,炭酸化や中性化が促進されたりすることもない。そ
のため,耐久性に優れた外壁施工構造1を得ることがで
きる。
【0054】また,上記窯業系外壁板3と,上記土台2
2,通し柱23,胴差し24との間には,防水テープ4
を介在させてある。更に,上記窯業系外壁板3の裏側面
31に裏打ちされた樹脂シート32が,防水シートの役
目を果たす(図1,図3)。そのため,突き合せ部分3
30或いは合決り部分36の裏側面における,上記窯業
系外壁板3の接合隙間部分から水が浸入することを確実
に防ぐことができる。
2,通し柱23,胴差し24との間には,防水テープ4
を介在させてある。更に,上記窯業系外壁板3の裏側面
31に裏打ちされた樹脂シート32が,防水シートの役
目を果たす(図1,図3)。そのため,突き合せ部分3
30或いは合決り部分36の裏側面における,上記窯業
系外壁板3の接合隙間部分から水が浸入することを確実
に防ぐことができる。
【0055】また,上記構造躯体2の上記胴差し24に
は,上記窯業系外壁板3との接触面に,通気用の切欠溝
241を形成している。そのため,上記窯業系外壁板3
の室内側において,通気性を確保することができる。即
ち,図7(B)に示すごとく,上記窯業系外壁板3と上
記切欠溝241との間を,空気7が通過することができ
る。
は,上記窯業系外壁板3との接触面に,通気用の切欠溝
241を形成している。そのため,上記窯業系外壁板3
の室内側において,通気性を確保することができる。即
ち,図7(B)に示すごとく,上記窯業系外壁板3と上
記切欠溝241との間を,空気7が通過することができ
る。
【0056】これにより,建築物の屋内における高温多
湿の空気7が上方へ通過し,上記窯業系外壁板3の裏側
面31やその周囲に停滞することがない。それ故,上記
高温多湿の空気7が,上記窯業系外壁板3の裏側面31
や,上記構造躯体2,或いは上記窯業系外壁板3の室内
側に配設されている断熱材(図示略)等に結露すること
を防ぐことができる。それ故,上記構造躯体2が腐食す
る等のおそれがなく,耐久性に優れた外壁施工構造1を
得ることができる。
湿の空気7が上方へ通過し,上記窯業系外壁板3の裏側
面31やその周囲に停滞することがない。それ故,上記
高温多湿の空気7が,上記窯業系外壁板3の裏側面31
や,上記構造躯体2,或いは上記窯業系外壁板3の室内
側に配設されている断熱材(図示略)等に結露すること
を防ぐことができる。それ故,上記構造躯体2が腐食す
る等のおそれがなく,耐久性に優れた外壁施工構造1を
得ることができる。
【0057】また,上記窯業系外壁板3は,厚みが約1
5mmであるため,上記外壁施工構造1は,強度が充分
に確保されるとともに,施工が容易となる。また,上記
構造躯体2に対して直接,上記窯業系外壁板3の周端部
34が釘35によって固定されているため,一層強度に
優れた外壁施工構造1を得ることができる。
5mmであるため,上記外壁施工構造1は,強度が充分
に確保されるとともに,施工が容易となる。また,上記
構造躯体2に対して直接,上記窯業系外壁板3の周端部
34が釘35によって固定されているため,一層強度に
優れた外壁施工構造1を得ることができる。
【0058】また,上記防水テープ4は弾力性を有して
いるため,上記窯業系外壁板3及び構造躯体2との密着
性が高く,両者の隙間からの浸水を確実に防止すること
ができる。
いるため,上記窯業系外壁板3及び構造躯体2との密着
性が高く,両者の隙間からの浸水を確実に防止すること
ができる。
【0059】また,上記耐力壁30を構成する左右に隣
り合う窯業系外壁板3は突き合せ部分330を形成し,
上下に隣り合う上記窯業系外壁板3は合決り部分36を
形成している。そして,上記突き合せ部分330及び上
記合決り部分36の表側面には,無目地材5を施してあ
る(図5)。
り合う窯業系外壁板3は突き合せ部分330を形成し,
上下に隣り合う上記窯業系外壁板3は合決り部分36を
形成している。そして,上記突き合せ部分330及び上
記合決り部分36の表側面には,無目地材5を施してあ
る(図5)。
【0060】これにより,上記突き合せ部分330や合
決り部分36からの浸水を確実に防止すると共に,上記
合決り部分36の強度を充分に確保することができる。
また,上記窯業系外壁板3の接合部の目立たない,外観
意匠性に優れた外壁施工構造1を得ることができる。
決り部分36からの浸水を確実に防止すると共に,上記
合決り部分36の強度を充分に確保することができる。
また,上記窯業系外壁板3の接合部の目立たない,外観
意匠性に優れた外壁施工構造1を得ることができる。
【0061】また,上記耐力壁30の表側面39には塗
材38を塗装してあるため,外観意匠性に優れた外壁施
工構造1を得ることができる。また,上記窯業系外壁板
3の裏側面31からの水や二酸化炭素の吸収を確実に防
止することができ,窯業系外壁板3の寸法変化や炭酸
化,中性化の促進を確実に防止することができる。その
ため一層耐久性に優れた外壁施工構造1を得ることがで
きる。
材38を塗装してあるため,外観意匠性に優れた外壁施
工構造1を得ることができる。また,上記窯業系外壁板
3の裏側面31からの水や二酸化炭素の吸収を確実に防
止することができ,窯業系外壁板3の寸法変化や炭酸
化,中性化の促進を確実に防止することができる。その
ため一層耐久性に優れた外壁施工構造1を得ることがで
きる。
【0062】以上のごとく,本例によれば,施工性,防
水性,耐久性に優れた耐力壁を構成し,通気性に優れた
外壁施工構造を提供することができる。
水性,耐久性に優れた耐力壁を構成し,通気性に優れた
外壁施工構造を提供することができる。
【0063】実施形態例2
本例は,図9に示すごとく,上記窯業系外壁板3に裏打
ちする樹脂シート32として,発泡ポリエチレンシート
321を用いた例である。また,上記樹脂シート32の
厚みは約2.0mmである。その他は,実施形態例1と
同様である。
ちする樹脂シート32として,発泡ポリエチレンシート
321を用いた例である。また,上記樹脂シート32の
厚みは約2.0mmである。その他は,実施形態例1と
同様である。
【0064】この場合には,上記樹脂シート32は発泡
体(独立気泡構造)であるため,顕著な弾力性を有す
る。そのため,構造躯体2と窯業系外壁板3との間に介
在させている防水テープ4との密着が一層確実となる。
従って,本例によれば,一層防水性に優れた外壁施工構
造を得ることができる。
体(独立気泡構造)であるため,顕著な弾力性を有す
る。そのため,構造躯体2と窯業系外壁板3との間に介
在させている防水テープ4との密着が一層確実となる。
従って,本例によれば,一層防水性に優れた外壁施工構
造を得ることができる。
【0065】また,本例の外壁施工構造においては,釘
打ちによる衝撃に対する強度が極めて高く,上記窯業系
外壁板3の裏側面31におけるひび割れや欠けを一層確
実に防止することができる。その他は,実施形態例1と
同様の作用効果を有する。
打ちによる衝撃に対する強度が極めて高く,上記窯業系
外壁板3の裏側面31におけるひび割れや欠けを一層確
実に防止することができる。その他は,実施形態例1と
同様の作用効果を有する。
【0066】実施形態例3
本例は,図10に示すごとく,上記窯業系外壁板3に裏
打ちする樹脂シート32として,発泡ポリエチレンシー
ト321とポリエチレンテレフタレート不織布322と
を重ね合わせたものを用いた例である。即ち,図10に
示すごとく,上記窯業系外壁板3の裏側面31に,上記
発泡ポリエチレンシート321を裏打ちし,更にその上
から上記ポリエチレンテレフタレート不織布322を裏
打ちしてある。また,上記樹脂シート32の厚みは約
1.5mmである。その他は,実施形態例1と同様であ
る。
打ちする樹脂シート32として,発泡ポリエチレンシー
ト321とポリエチレンテレフタレート不織布322と
を重ね合わせたものを用いた例である。即ち,図10に
示すごとく,上記窯業系外壁板3の裏側面31に,上記
発泡ポリエチレンシート321を裏打ちし,更にその上
から上記ポリエチレンテレフタレート不織布322を裏
打ちしてある。また,上記樹脂シート32の厚みは約
1.5mmである。その他は,実施形態例1と同様であ
る。
【0067】この場合には,上記樹脂シート32は発泡
層と樹脂層とが積層された構造となっている。そのた
め,裏打ち材料としての機械的強度は大幅に向上する。
従って,本例によれば,一層防水性,耐久性に加え,耐
衝撃性にも優れた外壁施工構造を得ることができる。そ
の他は,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
層と樹脂層とが積層された構造となっている。そのた
め,裏打ち材料としての機械的強度は大幅に向上する。
従って,本例によれば,一層防水性,耐久性に加え,耐
衝撃性にも優れた外壁施工構造を得ることができる。そ
の他は,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0068】実施形態例4
本例は,図11〜図13に示すごとく,構造躯体2の垂
直方向の骨格を構成する通し柱23の側面に,添え柱2
5を固定してなる外壁施工構造10の例である。即ち,
図13(B)に示すごとく,上記通し柱23の左右両側
面にそれぞれ上記添え柱25を,通しボルトによって固
定する。上記添え柱25は,上記通し柱23よりも短
く,また,左右の厚みが小さく,前後の幅が同じであ
る。なお,ここで「左右」,「前後」とは,上記外壁施
工構造10において屋外側を向いてみたときの左右,前
後をいう。
直方向の骨格を構成する通し柱23の側面に,添え柱2
5を固定してなる外壁施工構造10の例である。即ち,
図13(B)に示すごとく,上記通し柱23の左右両側
面にそれぞれ上記添え柱25を,通しボルトによって固
定する。上記添え柱25は,上記通し柱23よりも短
く,また,左右の厚みが小さく,前後の幅が同じであ
る。なお,ここで「左右」,「前後」とは,上記外壁施
工構造10において屋外側を向いてみたときの左右,前
後をいう。
【0069】また,図13(B)に示すごとく,胴差し
24は,その端部を上記添え柱25の上端木口面251
に載置した状態で,上記添え柱25及び通し柱23に固
定してある。即ち,図13(A)に示すごとく,上記添
え柱25の上端木口面251には,タボ穴が2個設けて
あり,該タボ穴にタボ253を打ち込み,その半分を上
方に突出させてある。
24は,その端部を上記添え柱25の上端木口面251
に載置した状態で,上記添え柱25及び通し柱23に固
定してある。即ち,図13(A)に示すごとく,上記添
え柱25の上端木口面251には,タボ穴が2個設けて
あり,該タボ穴にタボ253を打ち込み,その半分を上
方に突出させてある。
【0070】一方,図13(A)に示すごとく,胴差し
24の端部における上下の側面にも同様のタボ穴が設け
てある。そして,上記添え柱のタボ253と,上記胴差
し24の下側の側面におけるタボ穴とを嵌合させること
により,上記胴差し24を上記添え柱25の上端木口面
251に固定してある。
24の端部における上下の側面にも同様のタボ穴が設け
てある。そして,上記添え柱のタボ253と,上記胴差
し24の下側の側面におけるタボ穴とを嵌合させること
により,上記胴差し24を上記添え柱25の上端木口面
251に固定してある。
【0071】また,上記胴差し24の上側の側面におけ
るタボ穴にも,タボ243を打ち込んである。そして,
新たな添え柱25を,その下端木口面252に設けたタ
ボ穴と,上記タボ243とを嵌合させることにより,上
記胴差し24の上方に積み上げると共に上記通し柱23
に添わせるようにして固定してある。
るタボ穴にも,タボ243を打ち込んである。そして,
新たな添え柱25を,その下端木口面252に設けたタ
ボ穴と,上記タボ243とを嵌合させることにより,上
記胴差し24の上方に積み上げると共に上記通し柱23
に添わせるようにして固定してある。
【0072】以上のようにして構成された上記構造躯体
2に,窯業系外壁板3を固定することにより,図12に
示すごとく,外壁施工構造10を構成している。即ち,
該外壁施工構造10においては,裏側面31に樹脂シー
ト32を裏打ちした窯業系外壁板3を,防水テープ(図
示略)を介して上記構造躯体2に釘打ちしてある。
2に,窯業系外壁板3を固定することにより,図12に
示すごとく,外壁施工構造10を構成している。即ち,
該外壁施工構造10においては,裏側面31に樹脂シー
ト32を裏打ちした窯業系外壁板3を,防水テープ(図
示略)を介して上記構造躯体2に釘打ちしてある。
【0073】また,図12に示すごとく,上記窯業系外
壁板3の左右端部は,上記通し柱23に対して釘35を
打って固定してある。また,上記窯業系外壁板3の上下
端部は,上記胴差し24に対して釘35を打って固定し
てある。その他は,実施形態例1と同様である。
壁板3の左右端部は,上記通し柱23に対して釘35を
打って固定してある。また,上記窯業系外壁板3の上下
端部は,上記胴差し24に対して釘35を打って固定し
てある。その他は,実施形態例1と同様である。
【0074】これにより,上記通し柱23を補強するこ
とができ,上記構造躯体2の強度を確保することができ
る。また,上記胴差し24を容易かつ確実に,上記添え
柱25を介して上記通し柱23に固定することができ
る。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
とができ,上記構造躯体2の強度を確保することができ
る。また,上記胴差し24を容易かつ確実に,上記添え
柱25を介して上記通し柱23に固定することができ
る。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0075】実施形態例5
本例は,図14,図15(A),(B)に示すごとく,
通し柱23と添え柱25とは,同じ断面寸法を有する外
壁施工構造100の例である。また,本例においては,
通気用の切欠溝241の幅Wと,凸条部242の幅Vを
実施形態例4の場合よりも大きくしてある。具体的に
は,切欠溝241の幅W,及び凸条部242の幅Vは,
共に50mmである。そして,図14に示すごとく,各
凸条部242の全てに釘35を打って,窯業系外壁板3
を構造躯体2に固定してある。また,上記窯業系外壁板
3の左右端部は,上記添え柱25に釘35を打って固定
してある。その他は,実施形態例1と同様である。
通し柱23と添え柱25とは,同じ断面寸法を有する外
壁施工構造100の例である。また,本例においては,
通気用の切欠溝241の幅Wと,凸条部242の幅Vを
実施形態例4の場合よりも大きくしてある。具体的に
は,切欠溝241の幅W,及び凸条部242の幅Vは,
共に50mmである。そして,図14に示すごとく,各
凸条部242の全てに釘35を打って,窯業系外壁板3
を構造躯体2に固定してある。また,上記窯業系外壁板
3の左右端部は,上記添え柱25に釘35を打って固定
してある。その他は,実施形態例1と同様である。
【0076】これにより,上記通し柱23と上記添え柱
25は,その長さを調整するだけで同じ角材を使用する
ことができるため,一層施工コストを低下させることが
できる。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有す
る。
25は,その長さを調整するだけで同じ角材を使用する
ことができるため,一層施工コストを低下させることが
できる。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有す
る。
【0077】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,施工
性,防水性,耐久性に優れた耐力壁を構成し,通気性に
優れた外壁施工構造を提供することができる。
性,防水性,耐久性に優れた耐力壁を構成し,通気性に
優れた外壁施工構造を提供することができる。
【図1】実施形態例1における,外壁施工構造の横断面
斜視図。
斜視図。
【図2】実施形態例1における,外壁施工構造の正面
図。
図。
【図3】実施形態例1における,外壁施工構造の縦断面
説明図。
説明図。
【図4】実施形態例1における,窯業系外壁板の説明
図。
図。
【図5】実施形態例1における,無目地材の説明図。
【図6】実施形態例1における,胴差しの斜視図。
【図7】(A)図1のA−A線矢視断面図,(B)図1
のB−B線矢視断面図。
のB−B線矢視断面図。
【図8】実施形態例1における,通し柱と胴差しとの接
合方法の説明図。
合方法の説明図。
【図9】実施形態例2における,窯業系外壁板の説明
図。
図。
【図10】実施形態例3における,窯業系外壁板の説明
図。
図。
【図11】実施形態例4における,外壁施工構造の横断
面斜視図。
面斜視図。
【図12】図11のC−C線矢視断面図。
【図13】実施形態例4における,(A)通し柱,添え
柱,及び胴差しの上面図,(B)構造躯体の説明図。
柱,及び胴差しの上面図,(B)構造躯体の説明図。
【図14】実施形態例5における,外壁施工構造の横断
面図。
面図。
【図15】実施形態例5における,(A)通し柱,添え
柱,及び胴差しの上面図,(B)構造躯体の説明図。
柱,及び胴差しの上面図,(B)構造躯体の説明図。
【図16】従来例における,外壁施工構造の説明図。
【図17】従来例における,外壁施工構造の断面説明
図。
図。
【図18】従来例における,窯業系外壁板への釘打ち部
分の説明図。
分の説明図。
【図19】従来例における,外壁施工構造の胴縁及び通
気層の説明図。
気層の説明図。
【図20】従来例における,外壁施工構造の通気層の説
明図。
明図。
【図21】従来例における,窯業系外壁板を構造躯体に
直接固定した外壁施工構造の問題点を説明する(A)断
面説明図,(B)構造躯体の説明図。
直接固定した外壁施工構造の問題点を説明する(A)断
面説明図,(B)構造躯体の説明図。
1...外壁施工構造,
2...構造躯体,
23...通し柱,
24...胴差し,
241...切欠溝,
25...添え柱,
3...窯業系外壁板,
30...耐力壁,
31...裏側面,
32...樹脂シート,
34...周端部,
38...塗材,
4...防水テープ,
5...無目地材,
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
E04B 2/56 E04B 2/56 631H
644 644H
E04F 13/14 103 E04F 13/14 103A
(56)参考文献 特開 平9−96020(JP,A)
特開 平7−252928(JP,A)
特開 平11−210118(JP,A)
特開 昭58−195660(JP,A)
特開 平10−61040(JP,A)
特開 平10−273931(JP,A)
特開 平9−49277(JP,A)
登録実用新案3063214(JP,U)
Claims (4)
- 【請求項1】 矩形形状の複数の窯業系外壁板を,建築
物の構造躯体に対して胴縁及び構造用面材を介在させる
ことなく,直接に対面配置してなると共に,上記窯業系
外壁板はその側端部を互いに突き合せて配置し,また上
記窯業系外壁板の左右上下の4辺から15〜30mm内
側に入った領域である周端部における裏側面は,上記構
造躯体上に配置され,かつ全ての上記周端部を50〜1
50mmのピッチで上記構造躯体に釘打ち固定して該構
造躯体と上記窯業系外壁板とを一体化し,上記窯業系外
壁板自体による耐力壁を形成することにより,力学的負
荷に対する建築物の強度を確保してなり, 上記耐力壁を構成する上記窯業系外壁板は,厚みが12
〜25mmであると共に,裏側面に樹脂シートを裏打ち
してなり, 上記窯業系外壁板と上記構造躯体との間には,弾力性を
有する防水テープを介在させてなり, また,該防水テープは,上記構造躯体を構成する骨格材
上に配設され,上記窯業系外壁板の樹脂シートと上記構
造躯体とにそれぞれ密着していると共に,該防水テープ
を介して上記窯業系外壁板の周端部が上記骨格材上に配
置されるよう施工してあり,上 記構造躯体を構成する胴差しには,上記窯業系外壁板
との接触面に上下方向に貫通する通気用の切欠溝が多数
形成されており,各 切欠溝は,深さが10〜30mm,幅が3〜150m
mであり,隣り合う上記切欠溝の間に形成される多数の
凸条部は,それぞれ60〜400mmの幅を有し, 上記窯業系外壁板は,上記周端部における50〜150
mmの打設ピッチを確保しつつ,上記胴差しに対し,上
記凸条部において釘打ちしてあり, また,上記耐力壁を構成する隣り合う上記窯業系外壁板
は,互いの端部を突き合せた突き合せ部分,又は互いの
端部を合決り接合した合決り部分を形成しており, かつ,上記突き合せ部分及び上記合決り部分の表側面に
は,弾性目地処理材とその内部に配置した網目状体とよ
りなる無目地材を施してあり, 上記耐力壁の表側面には塗材を塗装してなる ことを特徴
とする外壁施工構造。 - 【請求項2】 請求項1において,上記構造躯体を構成
する通し柱は,その側面に添え柱を固定してなることを
特徴とする外壁施工構造。 - 【請求項3】 請求項2において,上記通し柱と上記添
え柱とは,同じ断面寸法を有することを特徴とする外壁
施工構造。 - 【請求項4】 請求項2又は3において,上記胴差し
は,その端部を上記添え柱の上端木口面に固定してある
ことを特徴とする外壁施工構造。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067251A JP3523558B2 (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 外壁施工構造 |
AU72369/00A AU746655B2 (en) | 1999-12-24 | 2000-12-19 | External wall construction |
CA002329201A CA2329201A1 (en) | 1999-12-24 | 2000-12-20 | External wall construction |
US09/740,871 US6526715B2 (en) | 1999-12-24 | 2000-12-21 | External wall construction |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067251A JP3523558B2 (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 外壁施工構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001254461A JP2001254461A (ja) | 2001-09-21 |
JP3523558B2 true JP3523558B2 (ja) | 2004-04-26 |
Family
ID=18586480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000067251A Expired - Fee Related JP3523558B2 (ja) | 1999-12-24 | 2000-03-10 | 外壁施工構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3523558B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5185722B2 (ja) * | 2008-07-31 | 2013-04-17 | ミサワホーム株式会社 | 外装材の取付構造 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3063214U (ja) | 1999-04-20 | 1999-10-29 | 株式会社ピコイ | 建築物の通気層付断熱壁構造 |
-
2000
- 2000-03-10 JP JP2000067251A patent/JP3523558B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3063214U (ja) | 1999-04-20 | 1999-10-29 | 株式会社ピコイ | 建築物の通気層付断熱壁構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001254461A (ja) | 2001-09-21 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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