JP4535382B2 - 有孔板継目部の補強構造 - Google Patents

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本発明は、有孔板継目部の補強構造に関するものであり、より詳細には、有孔板の継目部の剪断変形及び面外変形を防止する有孔板継目部の補強構造に関するものである。
石膏ボード、石膏板、珪酸カルシウム板等のボード建材が広く実用に供されている。この種のボード建材は一般に、タッピン螺子、ステープル、釘等の固定具を使用し、或いは、固定具及び接着剤を併用して軽量鉄骨下地又は捨貼りボード材等の内装下地材に固定される。
このようなボード建材の施工方法として、突付け貼り、目透し貼り、ジョイナー貼り等の各種工法が知られている。目透し貼り工法又はジョイナー貼り工法では、ボードの継目部の輪郭又は形態が室内側に露出するので、意匠性の観点より、建築設計者の要求を満たすことができない場合が比較的多く、このため、ベベルエッジ又はテーパーエッジ等の面取り加工を施したボード建材を突付け貼り工法で施工し、継目処理を施した後に室内側表面を塗装し又はクロス貼りする工法が、多くの設計において採用されている。
このような突付け貼り工法では、建築物の挙動又は層間変位等によってボード建材の継目部にひび割れが発生し易い。このため、通常は、ボード建材を重ね貼り又は二枚貼りに施工するとともに、下地ボード又は捨貼りボードの目地と、上貼りボード又は仕上げボードの目地とを異なる位置に位置決めし、これにより、継目部のひび割れ発生を防止している。また、多くの施工例では、目地補強テープ等を継目部に貼着して継目を更に補強する方法が採用されている。
他方、建築物の内装仕上材として、石膏ボード、珪酸カルシウム板、木質系合板等の板材に多数の小径又は小寸法の貫通孔を形成した有孔板(開孔ボード建材)が知られている。有孔板は、エコー防止や、残響時間調整等の吸音又は音響調整を主目的としたものであり、適度の開孔率を有する面材からなる(特願2004-366580号、意匠登録1218768号公報、意匠登録1218767号公報、意匠登録1218521号公報等)。有孔板の孔は、面材を貫通して背後空気層と連通し、孔内空気及び背後空気層からなる振動系を構成する。このような振動系では、孔内空気の振動及び摩擦減衰等によって音の減衰が起こり、これにより、所望の吸音効果が得られる。
特願2004-366580号 意匠登録1218768号公報 意匠登録1218767号公報 意匠登録1218521号公報
従って、有孔板の吸音効果を確保するには、貫通孔と背後空気層とを連通させる必要があるので、ボードの重ね貼り又は二枚貼りによって継目を補強する方法は、採用することができない。このため、通常は、単枚貼りに施工した有孔板の継目にガラス繊維製の目地補強テープ等を貼着して目地部を補強する方法、或いは、有孔板を目透かし貼りに施工する方法が採用されている。
しかしながら、目地補強テープを用いた継目補強のみによっては、地震時又は強風時に発生する建築物の挙動に起因した継目部の剪断変形又は面外変形を確実に防止する強度を得ることは、困難である。他方、有孔板の目透かし貼りは、通常のボード建材と同様、意匠性の観点より建築設計者の要求を満たすことができない場合が生じる。
また、この種の有孔板は、比較的天井高が高く設計されるホール、吹抜け等の如く音が響き易い空間の天井仕上材又は壁仕上材として採用されることが多く、このような場合、壁面のボードを支持する鋼製スタッドは、5〜8m程度の高さ(長さ)に達する。このような屋内空間の壁面を施工する場合、建築物の利用者が接する高さ範囲は、壁面衝撃強度を重視し、無開孔のボード建材を二重貼りに施工し、このような高さを超える高さ範囲は、吸音効果を重視し、有孔板を単枚貼りに施工することが望ましい。しかし、厚さ又は枚数が相違する二種類の壁面構造を単一の間柱(鋼製スタッド等)に取付けた場合、表面に段差が生じてしまうので、連続的な面一表面(単一且つ連続する内壁面)を形成することは困難である。また、このような長い間柱は、建築物の挙動と関連した外力に対して十分な曲げ剛性及び耐座屈性を発揮し難く、このため、十分な有孔板継目部の支持剛性を得ることも困難である。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、有孔板の継目部の剪断変形及び面外変形を効果的に防止することができる有孔板継目部の補強構造を提供することにある。
本発明は又、重ね貼り工法のボード建材と、単枚貼りの有孔板の如く、厚さ又は枚数が相違する二種類の内装仕上げ構造を共通の下地部材に適用して、連続する単一の室内仕上げ面を形成することができる有孔板継目部の補強構造を提供することを目的とする。
本発明は更に、有孔板を支持する下地部材の剛性を向上することができる有孔板継目部の補強構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、建築物の利用者が接する下側高さ範囲には、無開孔ボード建材を少なくとも二枚貼りに間柱に取付け、該間柱によって前記無開孔ボード建材を支持するとともに、前記下側高さ範囲の上方の上側高さ範囲には、有孔板を単枚貼りに施工した壁体における有孔板継目部の補強構造において、
前記無開孔ボード建材を前記下側高さ範囲に固定した前記間柱に対し、前記上側高さ範囲に硬質の敷目板を一体的に取付け、固定具及び接着剤によって前記有孔板の縁部を前記敷目板に固定し、前記敷目板の板厚の設定によって前記有孔板の室内側表面の位置を設定して、連続的な面一表面の壁面を形成したことを特徴とする有孔板継目部の補強構造を提供する。
本発明の上記構成によれば、硬質の敷目板に対して有孔板の縁部を接着し且つ固定具で固定することにより、有孔板の継目部を補強し、これにより、有孔板の継目部の剪断変形及び面外変形を防止することができる。固定具及び接着剤の双方で敷目板に縁部を固定した有孔板の継目部には、継目のひび割れを生じさせるような剪断変形及び面外変形が生じ難い。
また、有孔板の表面位置は、下地部材と有孔板との間に介挿された敷目板の板厚によって決定されるので、例えば、重ね貼り工法のボード建材と単枚貼りの有孔板とを単一の下地部材に取付ける場合であっても、敷目板の板厚を適切に設定することより、連続する単一の室内仕上げ面を形成することができる。しかも、下地部材に一体化した敷目板は、下地部材の剛性を向上させるので、吹抜け空間のように天井高が高い空間の壁面に設けられる鋼製スタッド等に敷目板を固定した場合、殊に有利である。
本発明は更に、建築物の利用者が接する下側高さ範囲には、無開孔ボード建材を少なくとも二枚貼りに間柱に取付け、該間柱によって前記無開孔ボード建材を支持するとともに、前記下側高さ範囲の上方の上側高さ範囲には、有孔板を単枚貼りに施工する有孔板の施工方法において、
前記無開孔ボード建材を前記下側高さ範囲に固定する前記間柱に対し、前記上側高さ範囲に硬質の敷目板を固定し、
該敷目板の室内側面に前記有孔板の縁部を固定具及び接着剤によって固定し、
前記敷目板の板厚の設定によって前記有孔板の室内側表面の位置を設定して、連続的な面一表面の壁面を形成することを特徴とする有孔板の施工方法を提供する。
このような施工方法によれば、有孔板の継目部の剪断変形及び面外変形を防止するとともに、下地部材の剛性を向上させることができ、しかも、敷目板の板厚の設定によって有孔板の室内側表面の位置を任意に設定することができるので、厚さ又は枚数が相違する二種類の壁面構造を単一の下地部材に取付け、連続的な面一表面を室内側に形成することができる。
固定具及び接着剤を併用して有孔板の縁部を敷目板に固定する本発明の補強構造によれば、有孔板の継目部の剪断変形及び面外変形を効果的に防止することができる。
また、硬質の敷目板を下地部材に一体的に取付け、固定具及び接着剤を併用して有孔板の縁部を下地部材に固定する本発明の補強構造によれば、厚さ又は枚数が相違する二種類の内装仕上げ構造を共通の下地部材に適用して、連続する単一の室内仕上げ面を形成するとともに、有孔板を支持する下地部材の剛性を向上することができる。
更に、敷目板の板厚の設定によって有孔板の室内側表面の位置を設定する本発明の施工方法によれば、有孔板の継目部の剪断変形及び面外変形を防止するとともに、下地部材の剛性を向上させることができ、しかも、厚さ又は枚数が相違する二種類の内装仕上げ構造を単一の下地部材に適用し、連続的な面一表面を室内側に形成することができる。例えば、重ね貼り工法のボード建材と、単枚貼りの有孔板とを単一の下地部材に取付けて、連続する単一の室内仕上げ面を形成することができる。
本発明の好適な実施形態によれば、接着剤は、隣合う有孔板の突付け面の間、及び/又は、敷目板と下地部材との間に更に塗布される。接着剤として、酢酸ビニル樹脂系接着剤等の合成樹脂系接着剤、エマルジョン型接着剤又はホットメルト型接着剤を好適に使用し得る。
好ましくは、有孔板の室内側面縁部に面取り加工が施され、継目処理のためのベベルエッジ又はテーパーエッジが室内側突付け面に形成される。ガラス繊維等を主材とする目地補強テープを室内側継目部に貼着した上で継目部のパテ処理を行い、室内側表面の塗装仕上げを行うことが望ましい。
好適に使用可能な有孔板として、石膏ボード、石膏板、珪酸カルシウム板等を素材とした開孔ボード建材が挙げられる。有孔板には、多数の貫通孔が穿設され、好ましくは、ガラス繊維及び無機物を含むシート状裏打ち材が、有孔板の裏面に積層される。例えば、このような裏打ち材を裏面に接着した石膏ボード製有孔板は、不燃材として使用することができるので、殊に有利である。
本発明の好適な実施形態において、上記敷目板は、固定具、或いは、固定具及び接着剤を用いて下地部材に堅固に固定され、下地部材と一体化する。敷目板として、石膏ボード、石膏板、珪酸カルシウム板等のボード建材の裁断片を好適に使用し得る。敷目板を鋼製スタッドのフランジ面に固定した場合、鋼製スタッドの断面係数は増大し、有孔板の支持剛性は、向上する。
好ましくは、敷目板として、有孔板の基材と同質のボード建材の裁断片が使用され、固定具として、タッピン螺子が使用される。所望により、有孔板を固定するタッピン螺子は、敷目板を貫通し、下地部材にねじ込まれる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1及び図2は、有孔板を壁面及び天井面に施工した建築物の屋内空間を示す縦断面図であり、図3は、図1及び図2に示す屋内空間の天井面を示す天井見上図である。
図1及び図2には、鉄筋コンクリート構造の建築物の屋内空間Sが示されており、屋内空間Sは、鉄筋コンクリート構造の壁体W、柱(図示せず)、床スラブF1及び上階床スラブF2によって区画されている。屋内空間Sは、建築物の玄関ホール等の比較的天井高Hが高い空間、例えば、5〜7mの天井高Hを有する二層吹抜け空間として設計されており、壁体Wの垂直躯体面が、例えば、6〜8mの高さに亘って室内側に垂直に起立している。軽量鉄骨製の鋼製スタッド1が、壁体Wの垂直躯体面に沿って垂直に建込まれ、軽量鉄骨製の天井下地構造体2が、上階床スラブF1の下面に懸吊される。鋼製スタッド1は、床スラブF1及び上階床スラブF2に固定した上下のランナ1a、1bに係合し、スラブF1、F2の間に垂直に延びる。天井下地構造体2は、吊りボルト2a、ハンガー2b、野縁受け2c及び野縁2dを組付けた一般的な軽鉄天井下地からなる。鋼製スタッド1及び野縁2dは、直接状の下地部材又は軸組構造の下地部材を構成する。
屋内空間Sの壁面下部は、二枚のボード建材を鋼製スタッド1に固定した二重貼り構造を有する。図1に部分拡大して示すように、捨貼りボード3が、ボードビス(タッピン螺子)5によって鋼製スタッド1に固定され、上貼りボード4が、ステープル等の係止具(図示せず)と、酢酸ビニル樹脂系接着剤等の適当な接着剤9とを併用して、捨貼りボード3の室内側面に留付けられる。本例では、捨貼りボード3は、板厚12.5mmの石膏ボードからなり、上貼りボード4は、板厚9.5mmの石膏ボードからなる。
他方、屋内空間Sの壁面上部は、図1に部分拡大して示すように、有孔板10を単枚貼りした仕上げ構造を有し、有孔板10の裏側には、背後空気層50が形成される。
図4は、図1のI−I線における壁面下部の横断面図である。
捨貼りボード3は、側縁同士を互いに突付けた突付け貼り形態に鋼製スタッド1に固定される。捨貼りボード3の継目3aが、鋼製スタッド1上に位置決めされる。上貼りボード4は、側縁同士を互いに突付けた突付け貼り形態に捨貼りボード3に留付けられる。上貼りボード4の継目4aが、捨貼りボード3の中央部に位置決めされる。継目3a及び継目4aは、ボード幅の1/2の寸法を互いに隔てて配置される。上貼りボード4の縁部には、面取り加工が施される。上貼りボード4の室内側表面には、継目処理及び仕上げ塗装が施される。上貼りボード4の室内側表面は、塗料の塗膜6によって被覆される。
このような石膏ボードの二重貼り部分は、床面から約2mの高さより下側の壁面のみに限定される。この部分は、建物の入居者又は外来者等が直に触れることができる高さ範囲であり、居住者等の衝突によって壁面に衝撃が作用し得る部分であるが、二重貼り構造の壁面は、このような衝撃に耐える強度を発揮する。
他方、床面から約2mの高さよりも上の壁面には、図2に示すように、有孔板10が施工される。
図5は、有孔板10の構造を示す正面図、部分拡大正面図及び部分拡大断面図である。
有孔板10は、所定厚さTの石膏ボードを素材とした開孔ボード建材であり、多数の正方形貫通孔14が穿設される。本例では、石膏芯材11の両面を石膏ボード原紙12で被覆した厚さT=9.5mmの石膏ボードが、有孔板10の基材として採用される。各貫通孔14は、石膏芯材11及び石膏ボード原紙12を貫通する。裏当てシート15が、有孔板10の裏面に積層される。裏当てシート15は、例えば、接着剤によって有孔板10の裏面に貼着される。裏当てシート15として、ガラス繊維及び無機物を含む不燃性シート材料を好適に使用し得る。有孔板10は、例えば、910mm×1820mmの長方形輪郭(正面視)を有する。
壁下地材又は天井下地材に対する有孔板10の留付けを考慮し、有孔板10は、無開口帯域16を外周部に備えるとともに、有孔板10の中央領域において縦横に延びる無開口帯域17を備える。
図6及び図8は、有孔板10の施工方法を示す縦断面図及び斜視図であり、図7は、図6のII−II線における横断面図である。
図6には、有孔板10を二重貼り構造の壁面下部と連接する部分の詳細が示されている。前述の如く、壁面下部は、捨貼りボード3及び上貼りボード4の二重貼り構造を有するので、壁面下部の表面(塗膜6)は、鋼製スタッド1から距離Dの間隔を隔てる。距離Dは、約22mm(=12.5mm+9.5mm)である。
敷目板20が、捨貼りボード3の上縁に連接するように鋼製スタッド1に固定される。敷目板20は、鋼製スタッド1の幅と同等の幅を有する。敷目板20の幅は、例えば、25〜90mmの範囲に設定される。
図7及び図8に示すように、敷目板20は、鋼製スタッド1のフランジ部に沿って垂直に延びる。本例では、敷目板20は、板厚12.5mmの石膏ボードの裁断片からなり、有孔板10の高さ(例えば、1820mm)と同等又はそれ以上の全長を有する。
敷目板20は、ボードビス21によって鋼製スタッド1に固定される。ボードビス21は、所定間隔(垂直距離)を隔てて配置され、ボードビス21の間隔は、300〜600mm、例えば、450mmに設定される。所望により、敷目板20の裏面に酢酸ビニル樹脂系接着剤等の適当な接着剤(図示せず)を塗布し、ボードビス21及び接着剤を併用して敷目板20を鋼製スタッド1に固定して良い。
有孔板10は、接着剤22及びボードビス23によって敷目板20の室内側面に固定される。有孔板10同士の継目は、鋼製スタッド1の位置に位置決めされ、ボードビス23は、有孔板10の無開口帯域16、17に螺子込まれる。ボードビス23は、敷目板20を貫通し、鋼製スタッド1に固着する。敷目板20の室内側面、又は敷目板20と対向する有孔板10の帯域には、接着剤22が塗布され、有孔板10は、ボードビス21及び接着剤22を併用して敷目板20に固定される。接着剤として、例えば、酢酸ビニル樹脂系接着剤が使用される。このような接着剤22に換えて、或いは、接着剤22とともに、有孔板10の突付け面に接着剤を塗布しても良い。
有孔板10の室内側表面は、図6に示すように上貼りボード4の室内側表面と面一の垂直面を形成する。所望により、有孔板10及び上貼りボード4の突付け部には、金属製又は樹脂製の見切り材7が介挿される。
図7及び図8に示す如く、有孔板10の縁部には、上貼りボード4と同様に面取り加工が施され、テーパ部又はベベル部10bが形成される。所望により、弾性シーラー等を用いたシーラー処理が、有孔板10の突付け部10aに施された後、図8に示す如く、目地補強テープ31が有孔板10の室内側継目部に跨がって貼着される。パテ32、33が、目地補強テープ31上に塗布され、かくして、継目の窪みが有孔板表面と面一且つ平滑に仕上げられる。仕上げ塗装が有孔板10に施され、有孔板10の室内側表面は、塗料の塗膜6によって被覆される。なお、図8に示すように、上貼りボード4の継目部の目地処理も又、有孔板10の継目処理と同様、シーラー処理、目地補強テープ31、パテ32、33によって行われる。また、目地補強テープ31として、幅約35mmのガラス繊維製の目地補強テープ(例えば、吉野石膏株式会社製「タイガーGファイバーテープ」)を好適に使用し得る。
図1及び図2に示す如く、天井高Hが5〜6mに達する場合、複数の敷目板20が直列に鋼製スタッド1に敷設され、複数の有孔板10が、上下に連接して施工される。上下の有孔板10の突付け部(水平継目部又は横目地部)には、垂直継目部と同じく、シーラー処理、目地補強テープ31、パテ32、33による継目処理が施される。所望により、上下の有孔板10の継目部も又、前述の敷目板20と同様の敷目板又は裏当て材を裏面に固定し、補強することができる。なお、本例では、敷目板20は、天井面の位置で終端するが、所望により、敷目板20を上階床スラブF2の下面まで延長しても良い。
図3に示す如く、屋内空間Sの天井面は、有孔板10によって施工される。野縁2dは、有孔板10の無開口帯域16、17に配置される。
図9は、有孔板10を用いた天井面の施工方法を示す縦断面図である。
有孔板10は、接着剤22及びボードビス23によって野縁2dの下面に固定される。有孔板10同士の継目は、野縁2dの位置に位置決めされる。ボードビス23は、有孔板10の無開口帯域16、17に螺子込まれ、野縁2dに固着する。接着剤として、例えば、酢酸ビニル樹脂系接着剤が使用される。
有孔板10の縁部には、前述の如く、面取り加工が施され、テーパ部又はベベル部10aが形成される。壁面の有孔板10と同様、弾性シーラー等を用いたシーラー処理が、有孔板10の突付け部に施された後、目地補強テープが貼着される。パテ処理が、目地補強テープ上に施され、継目部の窪みが有孔板表面と面一且つ平滑に仕上げられる。仕上げ塗装が有孔板10に施され、有孔板10の室内側表面は、塗料の塗膜6によって被覆される。所望により、有孔板10の上側にグラスウール等の吸音材料(図示せず)が敷設される。
図10は、有孔板10を用いた天井面施工方法の変形例を示す縦断面図である。
図10に示す如く、天井面は、敷目板20、接着剤22、ボードビス21、23を使用して、壁面と実質的に同じ施工方法に従って施工することができる。即ち、敷目板20は、ボードビス21によって野縁2dの下面に固定され、有孔板10は、接着剤22及びボードビス23によって敷目板20の下面に固定される。有孔板10の継目部には、シーラー処理、目地補強テープ及びパテ処理が施され、有孔板10の室内側面は、塗装される。
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能である。
例えば、敷目板は、接着剤及びボードビスを併用して鋼製スタッド又は野縁に固定しても良い。
また、有孔板は、石膏ボードを基材としたものに限定されず、例えば、珪酸カルシウム板、MDF等の他の材質のボード建材を有孔板の基材としたものを適宜使用することができる。
本発明の補強構造は、建築物の内壁面又は天井面に施工される有孔板の継目部に適用される。本発明によれば、有孔板継目部の剪断変形及び面外変形を効果的に防止するとともに、厚さが異なるボード貼り工法を組み合わせて単一の室内仕上げ面を形成するとともに、有孔板を支持する下地部材の剛性を向上することができる。本発明の補強構造及び施工方法の有利性又は有効性は、天井高が高い吹抜け空間等の壁面仕上げ材として有孔板を採用する場合、殊に顕著に認識されるであろう。
有孔板を壁面及び天井面に施工した建築物の屋内空間を示す縦断面図である。 有孔板を壁面及び天井面に施工した建築物の屋内空間を示す縦断面図である。 図1及び図2に示す屋内空間の天井面を示す天井見上図である。 図1のI−I線における壁面下部の横断面図である。 有孔板の構造を示す正面図、部分拡大正面図及び部分拡大断面図である。 壁面の有孔板の施工方法を示す縦断面図である。 図6のII−II線における壁面上部の横断面図である。 有孔板の施工方法を示す斜視図である。 有孔板を用いた天井面の継目構造を示す縦断面図である。 天井面の継目構造の変形例を示す縦断面図である。
符号の説明
S 屋内空間
W 壁体
H 天井高
F1 床スラブ
F1 上階床スラブ
1 鋼製スタッド
2 天井下地構造体
2d 野縁
3 捨貼りボード
4 上貼りボード
5 ボードビス
6 塗膜
10 有孔板
11 石膏芯材
12 石膏ボード原紙
14 正方形貫通孔
15 裏当てシート
20 敷目板
22 接着剤
21、23 ボードビス
31 目地補強テープ
32、33 パテ

Claims (6)

  1. 建築物の利用者が接する下側高さ範囲には、無開孔ボード建材を少なくとも二枚貼りに間柱に取付け、該間柱によって前記無開孔ボード建材を支持するとともに、前記下側高さ範囲の上方の上側高さ範囲には、有孔板を単枚貼りに施工した壁体における有孔板継目部の補強構造において、
    前記無開孔ボード建材を前記下側高さ範囲に固定した前記間柱に対し、前記上側高さ範囲に硬質の敷目板一体的に取付け、固定具及び接着剤によって前記有孔板の縁部を前記敷目板に固定し、前記敷目板の板厚の設定によって前記有孔板の室内側表面の位置を設定して、連続的な面一表面の壁面を形成したことを特徴とする有孔板継目部の補強構造。
  2. 前記接着剤は、隣合う前記有孔板の突付け面の間、及び/又は、前記敷目板と前記下地部材との間に更に塗布されることを特徴とする請求項に記載の補強構造。
  3. ガラス繊維及び無機物を含むシート状裏打ち材が、前記有孔板の裏面に積層されることを特徴とする請求項1又は2に記載の補強構造。
  4. 建築物の利用者が接する下側高さ範囲には、無開孔ボード建材を少なくとも二枚貼りに間柱に取付け、該間柱によって前記無開孔ボード建材を支持するとともに、前記下側高さ範囲の上方の上側高さ範囲には、有孔板を単枚貼りに施工する有孔板の施工方法において、
    前記無開孔ボード建材を前記下側高さ範囲に固定する前記間柱に対し、前記上側高さ範囲に硬質の敷目板を固定し、
    該敷目板の室内側面に前記有孔板の縁部を固定具及び接着剤によって固定し、
    前記敷目板の板厚の設定によって前記有孔板の室内側表面の位置を設定して、連続的な面一表面の壁面を形成することを特徴とする有孔板の施工方法。
  5. 隣合う前記有孔板の突付け面の間、及び/又は、前記敷目板と前記下地部材との間に前記接着剤を更に塗布することを特徴とする請求項4に記載の施工方法
  6. ガラス繊維及び無機物を含むシート状裏打ち材を前記有孔板の裏面に積層することを特徴とする請求項4又は5に記載の施工方法
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