JP3523438B2 - 多層パイプおよびその用途 - Google Patents

多層パイプおよびその用途

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JP3523438B2 JP03494097A JP3494097A JP3523438B2 JP 3523438 B2 JP3523438 B2 JP 3523438B2 JP 03494097 A JP03494097 A JP 03494097A JP 3494097 A JP3494097 A JP 3494097A JP 3523438 B2 JP3523438 B2 JP 3523438B2
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    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F21/00Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials
    • F28F21/06Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of plastics material
    • F28F21/062Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of plastics material the heat-exchange apparatus employing tubular conduits

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック多層パイ
プに関する。詳細には、本発明は、温水(熱水)循環法
によるセントラルヒーティング、集中フロアーヒーティ
ング等の設備、その他の温水や熱水の供給、循環、排出
設備などに使用するのに適するプラスチック多層パイプ
に関するものであり、本発明の多層パイプは施工性およ
び耐久性に優れ、しかも酸素などの気体がパイプ壁を通
してパイプ内に侵入することがないため本発明の多層パ
イプを熱交換器、温水循環用ポンプなどの温水や熱水な
どを扱う各種設備に取り付けて使用した場合にはそれら
の設備で用いられている金属部分の腐食を防止すること
ができる。
【0002】
【従来の技術】フロアーヒーティングやセントラルヒー
ティングなどの温水や熱水の循環用パイプとしては、従
来、鉄、銅などの金属パイプが主に用いられてきた。こ
れらの金属パイプは施工時にコンクリート内に埋め込ま
れたり、床下に設置される場合が多く、ほとんどの場合
に一度設置されるとその後の補修が困難である。しか
も、これらの設備には、例えば約30〜50年というよ
うな長期にわたっての耐久性が要求される。しかし、従
来の金属パイプは比較的高価であり、しかも溶接などが
必要なため施工性に劣り、溶接部で漏水などを生じ易
く、また鉄製パイプの場合は腐食しやすいという欠点が
ある。
【0003】上記の点から、金属パイプに代わり、安価
であり、しかも継ぎ目が少なくて溶接部での漏れの心配
のないプラスチックパイプが熱水や温水の循環用パイプ
として近年用いられるようになっており、例えば架橋ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオ
レフィン製パイプが使用されている。しかしながら、プ
ラスチックパイプを使用した場合には、金属パイプに比
べてパイプの溶接部などでの漏れは少なくなるものの、
予想外にもフロアーヒーティングなどの設備で使用する
熱交換器やポンプなどの装置における金属部分の腐食が
大きくなるという問題が新たに発生している。そして、
その後の研究で、この金属部分の腐食は、プラスチック
パイプのパイプ壁を通して大気中の酸素ガスや炭酸ガス
などがパイプ内に侵入し、これらのガスがパイプ内を流
れる温水や熱水に溶解し、この溶存ガスが金属部分を腐
食するために生ずることが判明した。
【0004】そこで、大気中の酸素ガスなどの気体がパ
イプ壁を通して浸透するのを防止してプラスチックパイ
プにガスバリアー性を付与することを目的として、アル
ミニウム、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下
EVOHと略することがある)、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリルなどの
ガスバリアー性の材料、特に酸素バリアー性の材料から
なる層をプラスチックパイプの表面に設けることや、ガ
スバリアー性の材料をパイプを構成するプラスチック中
に配合することが提案されている。
【0005】しかしながら、アルミニウムの層をプラス
チックパイプの外側に設けた場合は、施工時に曲げ加工
などを行うとピンホールが発生して漏水が起こり易いと
いう欠点がある。また、ポリビニルアルコール、ポリ塩
化ビニリデンおよびポリアクリロニトリルなどのプラス
チックは成形加工性が良好でないため、プラスチックパ
イプの外側への施工性に劣り殆ど実用化されていないと
いうのが現状である。
【0006】また、EVOHはポリビニルアルコールや
ポリ塩化ビニリデンなどに比べて成形加工性が優れてお
り、そのためプラスチックパイプの最外層に設けること
が既に提案されているが(特開昭61−83035号公
報、特開昭61−140691公報)、それにより得ら
れるパイプは弾性率の高いEVOHを最外層に有してい
ることにより、床などへの取り付け時に曲げ加工しにく
く施工性に劣っている。また、場合によっては曲げ加工
を行った箇所でパイプの直径が局部的に狭くなって温水
や熱水が流れにくくなったり、ヒズミによるクラック等
が発生しやすいという欠点がある。
【0007】上記のような、EVOHの弾性率が高いこ
とに起因するトラブルに対して、EVOHに柔軟性を有
する樹脂を添加する方法が、特開平2−158340号
に記載されている。すなわち、EVOHに対してエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド
系エラストマー、ポリエステル系エラストマーまたはポ
リエーテル系エラストマーを10〜50重量%の割合で
配合して多層パイプを製造し、その結果得られたそれぞ
れの多層パイプについて曲げ加工試験を行った結果が記
載されている。しかしながら、それらの多層パイプにお
いては、パイプ曲げ応力は低下するがパイプ曲げ部分で
白濁を生じたり、ガスバリア性が大幅に低下してしまう
問題がある。これに対し、同公報には通常のEVOHに
対して特定の高エチレン含有量および低ケン化度を有す
るEVOHを配合することで曲げ応力が低下するととも
に、曲げ部分での白濁やガスバリア性の低下のない多層
パイプが得られることが記載されている。また、一方
で、多層パイプに外層側から放射線を照射し、ガスバリ
アー性の低下を防止する方法も考案されているが、生産
時のコストがアップすることや、先に述べたEVOHの
曲げ弾性率が高いことに起因する施工時の問題は十分に
解決したとはいえない。
【0008】さらには、近年の施工方法におけるパイプ
とパイプの接合工法は、従来の接着材や、ジョイント部
品を使用することなく、パイプの雌口にパイプの雄口を
直接挿入するために、雌口の口径は約30%拡大し、こ
の雌口部分にクラックが生じ、バリア性が低下する問題
がある。
【0009】そして、上記した従来のパイプのいずれも
が、コンクリート等の中に埋め込んだ後に上記のような
異常が発生した場合には簡単に取り替えることができな
いことから、大きなトラブルの原因となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐久
性、耐腐食性、柔軟性、耐熱性などの特性に優れ、酸素
ガスやその他の気体を通さずガスバリアー性に優れてい
て、パイプが取り付けられる諸設備の金属部分の腐食を
抑制でき、しかも成形や加工が容易であって、パイプを
曲げ加工、あるいは接合してもその部分でクラックや白
化が発生せず施工性に優れているプラスチックパイプ、
特に温水や熱水の循環、供給、排出経路で用いるのに適
するプラスチックパイプを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そして、本発明者が鋭意
検討を行った結果、特定のEVOHと特定のエチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体とからなる樹脂組成物であ
って、特定の配合比率、特定の分散形態を有するものを
多層パイプの外層として用いた際に、前述の課題が解決
されるに至ったものである。なお、EVOHにエチレン
−アクリル酸共重合体を配合したものを多層パイプに用
いることについては、上記のごとく特開平2−1583
40号に記載され、目的を達成できないことが記載され
ているにもかかわらず、本発明の効果が得られたことは
驚くべきことであるが、後述の実施例で示されるよう
に、単にEVOHとエチレン−アクリル酸共重合体を組
み合わせ配合しただけではなく、それらの組成や配合
量、さらには両成分の分散形態が重要な役割を果たして
いることが明らかになった。
【0012】すなわち、(A);エチレン含量20〜6
0モル%、ケン化度90%以上のエチレン−ビニルアル
コール共重合体60〜99重量%および(メタ)アクリ
ル酸含量1〜30重量%のエチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体40〜1重量%からなり、エチレン−ビニル
アルコール共重合体のマトリックス中にエチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体粒子が分散している樹脂組成物
よりなる層、(B);ポリブテンまたは架橋ポリオレフ
ィンよりなる層、および(C);それらの層を結合する
接着剤層を有することを特徴とする多層パイプを提供す
ることによって、本発明の目的は達成される。
【0013】特に、エチレン−ビニルアルコール共重合
体のMFR(Ma)とエチレン−(メタ)アクリル酸共
重合体のMFR(Mb)の比(Ma)/(Mb)が0.
1〜5.0であること、あるいはエチレン−ビニルアル
コール共重合体のマトリックス中に分散しているエチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体粒子の、パイプの軸方
向に垂直な面で切断したときの粒子断面の平均径が0.
2〜1.2μmであることにより、あるいは(A)層が
全体層厚みに対し、最内層から50〜100%の位置に
存在することにより、本発明は効果的に達成される。ま
た、上記のような多層パイプからなる温水または熱水循
環用パイプを提供することでも、本発明は効果的に達成
される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明におけるEVOHは、エチ
レン−ビニルエステル共重合体をケン化することにより
製造され、そのエチレン含有量は20〜60モル%であ
り、好適には25〜50モル%、より好適には25〜4
5モル%である。また、ビニルエステル成分のケン化度
は90%以上であり、好適には95%以上、より好適に
は98%以上である。エチレン含有量が20モル%未満
では、高湿度下でのガスバリア性が低下し、溶融成形性
も悪化する。また、60モル%を越えると十分なガスバ
リア性が得られない。一方、ケン化度が90モル%未満
では、高湿度条件下でのガスバリア性が低下するだけで
なく、EVOHの熱安定性が悪化し、成形物にゲルが発
生しやすくなる。ビニルエステルとしては酢酸ビニルが
代表的なものとしてあげられるが、その他の脂肪酸ビニ
ルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルな
ど)も使用できる。
【0015】またEVOHには、本発明の目的が阻害さ
れない範囲で他の単量体を少量共重合することもでき
る。共重合できる単量体の例としては、プロピレン、ブ
テン、イソブテン、4−メチルペンテン−1、ヘキセ
ン、オクテンなどのα−オレフィン、イタコン酸、メタ
クリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸などの不飽和カ
ルボン酸、その塩、その部分または完全エステル、その
ニトリル、そのアミド、その無水物、ビニルトリメトキ
シシランなどのビニルシラン系化合物、不飽和スルホン
酸、その塩、アルキルチオール類、ビニルピロリドンな
どがあげられる。
【0016】なかでも、EVOHに共重合成分としてビ
ニルシラン化合物0.0002〜0.2モル%を含有す
る場合は、共押し出しする際の基材樹脂との溶融粘性の
整合性が改善され、均質な共押し出し多層パイプの製造
が可能なだけでなく、EVOH同士をブレンドに使用す
る際の分散性が改善され成形性などの改善の面でも有効
である。ここで、ビニルシラン系化合物としては、例え
ば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、
γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシラン等が挙げ
られる。なかでも、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシランが好適に用いられる。
【0017】本発明のEVOH中のリン化合物濃度は、
リン元素重量換算で1〜200ppm、好適には2〜1
50ppm、最適には5〜100ppmの範囲であるこ
とが成形性や熱安定性の点から好ましい。
【0018】さらにナトリウムイオン、カリウムイオ
ン、リチウムイオンなどのアルカリ金属イオンを金属重
量換算でEVOHに対し10〜500ppm含有させる
ことも本発明の効果を増進させ、層間接着性や相溶性の
改善のために効果的である。アルカリ金属化合物として
は、一価金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸
塩、リン酸塩、金属錯体等があげられ、具体的には、酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン
酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カ
リウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩等があげ
られ、好適には、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン
酸ナトリウム、リン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸カリウムがあげられる。
【0019】また、本発明に用いるEVOHの好適なメ
ルトフローレート(MFR)(210℃、2160g荷
重下で測定した値)は、好適には0.1〜50g/10
分、最適には0.5〜20g/10分である。本発明に
おいてEVOHは、エチレン含有量および/またはケン
化度の異なる1種あるいはそれ以上のEVOHをブレン
ドして用いる事がより好適な場合もある。
【0020】本発明で用いられるエチレン−(メタ)ア
クリル酸共重合体とは、エチレンを主成分としアクリル
酸またはメタクリル酸を共重合した重合体のことをい
う。本発明においては共重合体中のカルボキシル基がナ
トリウムや亜鉛などの金属の塩の形で存在している、い
わゆるアイオノマーを含むものではない。かかるアイオ
ノマーを用いた場合に本願発明の目的が達成されないこ
とは、理由は明らかでないが、後述する比較例に示した
とおりである。
【0021】エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体中
の(メタ)アクリル酸含量は、1〜30重量%であり、
好適には2〜25重量%であり、より好適には3〜20
重量%である。(メタ)アクリル酸含量が1重量%未満
である場合は樹脂粒子の分散が不良となり、熱成形性が
悪化する。また30重量%を超える場合には熱安定性が
不良となる。
【0022】また、本発明に用いるエチレン−(メタ)
アクリル酸共重合体の好適なメルトフローレート(MF
R)(210℃、2160g荷重下で測定した値)は、
好適には0.1〜80g/10分、最適には0.5〜5
0g/10分である。本発明においてエチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体は、(メタ)アクリル酸含量お
よび/またはMFRの異なる2種あるいはそれ以上のエ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体をブレンドして用
いることもできる。
【0023】本発明の樹脂組成物におけるEVOHの含
有量は60〜99重量%、好ましくは70〜97重量
%、より好ましくは80〜95重量%である。またエチ
レン−(メタ)アクリル酸共重合体の含有量は1〜40
重量%、好ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは
5〜20重量%である。エチレン−(メタ)アクリル酸
共重合体の配合比が1重量%より少ない場合には、曲げ
加工時や、パイプ接合時にクラックを生じる問題があ
る。また、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の配
合比が40重量%より多い場合には、ガスバリア性が著
しく低下する。
【0024】本発明の樹脂組成物は、EVOHのマトリ
ックス中にエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体粒子
が分散しているものである。かかる分散形態を有するこ
とで、良好なガスバリア性、力学特性を保有することが
できる。エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のマト
リックス中にEVOHが分散していたり、双方の樹脂が
連続状につながっているような形態の時にはガスバリア
性の低下が著しい。
【0025】本発明に用いるEVOHとエチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体のメルトフローレート(MF
R)(210℃、2160g荷重下で測定した値)比と
しては、EVOHのMFR(Ma)とエチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体のMFR(B)の比(Ma)/
(Mb)が0.1〜5.0であることが好ましく、より
好適には0.15〜3.0、最適には0.2〜2.0で
ある。かかる範囲のMFRの比の樹脂を組み合わせるこ
とによって、良好に分散され、本発明の目的を達成する
ことができる。
【0026】本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を
増進させ、また溶融安定性等を改善するためにハイドロ
タルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダ
ードアミン系熱安定剤、高級脂肪族カルボン酸の金属塩
(たとえば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マ
グネシウム等)の一種または二種以上を樹脂組成物に対
し0.01〜1重量%添加することは好適である。
【0027】また、本発明の樹脂組成物に必要に応じて
各種の添加剤を配合することもできる。このような添加
剤の例としては、酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、フィラー、ある
いは他の高分子化合物を挙げることができ、これらを本
発明の作用効果が阻害されない範囲でブレンドすること
ができる。添加剤の具体的な例としては次のようなもの
が挙げられる。
【0028】酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイ
ドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’,
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル
フェノール)等。
【0029】紫外線吸収剤:エチレン−2−シアノ−
3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−
クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン等。
【0030】可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエ
チル、フタル酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィ
ン、リン酸エステル等。 帯電防止剤:ペンタエリスリットモノステアレート、ソ
ルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、
ポリエチレンオキシド、カーボワックス等。 滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレー
ト等。 着色剤:カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリ
ドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等。 充填剤:グラスファイバー、アスベスト、バラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム等。
【0031】また、他の多くの高分子化合物を本発明の
作用効果が阻害されない程度にブレンドすることもでき
る。
【0032】上記多層パイプの樹脂組成物層(A)の各
樹脂の分散状態は、EVOHのマトリックス中に分散し
ているエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体粒子がパ
イプの軸方向にに引き延ばされた円柱状の形状で分散さ
れていることが好ましい。ここで、軸方向とはパイプの
押出方向のことである。このとき、その軸方向に垂直な
面で切断したときの粒子断面の平均径が0.2〜1.2
μmであることが好ましく、0.3〜1.0μmである
ことがより好ましい。かかる粒子断面の平均径が1.2
μmより大きい場合には、組成物中での不均一な分散が
発生しやすく、曲げ加工時や、接合時にクラックを生じ
るとともにガスバリア性が低下する。また粒子断面の平
均径が0.2μm未満の場合、分散粒子を含有する効果
が組成物の加工性に生かされない。
【0033】本発明でいう粒子断面の平均径の測定方法
としては、以下の手順が示される。まず、パイプの押出
方向と垂直な面のサンプルの破断面を走査型電子顕微
鏡、あるいは透過型電子顕微鏡観察等によって撮影す
る。続いてこれら電子顕微鏡観察等によって得られた写
真を画像処理によりその輪郭を特定し、特定された粒子
の輪郭の長径および短径の平均の値をその粒子の径と
し、得られた各粒子の径の平均値を粒子断面の平均径と
して求めた。
【0034】また上記のような分散形態を得るために、
本発明における混練操作は重要である。高度な分散を有
する組成物を得るための混練機としては、連続式インテ
ンシブミキサー、ニーディングタイプ二軸押出機(同方
向、あるいは異方向)などの連続型混練機が最適である
が、バンバリーミキサー、インテンシブミキサー、加圧
ニーダーなどのバッチ型混練機を用いることもできる。
また別の連続混練装置としては石臼のような摩砕機構を
有する回転円板を使用したもの、たとえば(株)KCK
製のKCK混練押出機を用いることもできる。混練機と
して通常に使用されるもののなかには、一軸押出機に混
練部(ダルメージ、CTM等)を設けたもの、あるいは
ブラベンダーミキサーなどの簡易型の混練機もあげるこ
とができる。
【0035】この中で、本発明の目的に最も好ましいも
のとしては連続式インテンシブミキサーを挙げることが
できる。市販されている機種としてはFarrel社製
FCM、(株)日本製鋼所製CIMあるいは(株)神戸
製鋼所製KCM、LCMあるいはACM等がある。実際
にはこれらの混練機の下に一軸押出機を有する、混練と
押出ペレット化を同時に実施する装置を採用するのが好
ましい。また、ニーディングディスクあるいは混練用ロ
ータを有する二軸混練押出機、例えば(株)日本製鋼所
製のTEX、Werner&Pfleiderer社の
ZSK、東芝機械(株)製のTEM、池貝鉄工(株)製
のPCM等も本発明の混練の目的に用いられる。
【0036】これらの連続型混練機を用いるにあたって
は、ロータ、ディスクの形状が重要な役割を果たす。特
にミキシングチャンバとローターチップあるいはディス
クチップとの隙間(チップクリアランス)は重要であ
り、狭すぎても広すぎても本発明の良好な分散性を有す
る組成物は得られない。チップクリアランスとしては1
〜5mmが最適である。
【0037】また、本発明の良好な分散性を有する組成
物を得るためには混練機の比エネルギーとして0.1k
Wh/kg以上、望ましくは0.2〜0.8kWh/k
gで混練することが最良であることが判明した。比エネ
ルギーは混練に使用されるエネルギー(消費電力量;k
W)を1時間あたりの混練処理量(kg)で除して求め
られるものであり、その単位はkWh/kgである。比
エネルギーが通常の混練で採用される値より高い値で混
練することが本発明の組成物を得るためには必要であ
り、比エネルギー0.1kWh/kg以上とするために
は、単に混練機の回転数をあげるだけでは不十分で、混
練中の組成物をジャケットなどにより冷却して温度を下
げ、粘度を上昇させることが好ましい。粘度を低くした
状態で混練したのでは本発明の目的とする組成物を得る
ことは難しい。したがって、混練温度は混練部の出口の
排出樹脂温度でEVOHの融点〜融点+40℃の範囲で
あることが効果的である。
【0038】また、混練機のローターの回転数は100
〜1200rpm、望ましくは150〜1000rp
m、さらに望ましくは200〜800rpmの範囲が採
用される。混練機チャンバー内径(D)は30mm以
上、望ましくは50〜400mmの範囲のものが挙げら
れる。混練機のチャンバー長さ(L)との比L/Dは4
〜30が好適である。また混練機はひとつでもよいし、
また2以上を連結して用いることもできる。
【0039】混練時間は長い方が良い結果を得られる
が、EVOHの熱劣化変質あるいは経済性の点から10
〜600秒、好適には15〜200秒の範囲であり、最
適には15〜150秒である。
【0040】本発明の多層パイプは、上述の樹脂組成物
よりなる層(A)、ポリブテンまたは架橋ポリオレフィ
ンよりなる層(B)およびそれらの層を結合する接着剤
層(C)から構成されている。
【0041】その場合のポリブテンとしては、ポリブテ
ン−1のホモポリマー、ブテン−1を主成分として他の
ビニルモノマーを少量成分としてその主鎖中に共重合、
あるいはグラフト重合した共重合体のうちの1種または
2種以上をもちいることができる。ブテン−1の共重合
体またはグラフト重合体でもちいることのできる他のビ
ニルモノマーとしてはエチレン、プロピレン、ジオレフ
ィン、無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸無水物な
どを挙げることができる。さらに、本発明の目的を阻害
しない範囲内で、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重
合体エラストマーやポリイソブチレンゴムなどの熱可塑
性エラストマーなどの熱可塑性重合体をポリブテン中に
配合してあってもよい。
【0042】また、本発明で使用する架橋ポリオレフィ
ンとしては、水架橋ポリオレフィン、放射線架橋ポリオ
レフィン、過酸化物架橋ポリオレフィンが代表的なもの
としてあげられる。
【0043】水架橋ポリオレフィンは、加水分解可能な
有機基を持ったシリル基を有するビニルモノマーをオレ
フィンと共重合したり、ポリオレフィンにグラフト重合
したりして得られる水架橋性ポリオレフィンを、シラノ
ール縮合触媒の存在下に水、熱水、水蒸気などを使用し
て架橋して得られる。かかるポリオレフィンから構成す
る場合は、架橋する前の水架橋性ポリオレフィンを使用
して架橋性ポリオレフィン層パイプを製造するか、また
は架橋性ポリオレフィン層(B)、接着剤層(C)およ
び樹脂組成物層(A)が一体になった多層パイプを製造
し、その後にパイプの内側に水、熱水、水蒸気などを通
して架橋性ポリオレフィン層(B)を構成する水架橋性
ポリオレフィンを架橋させるようにするのがよい。その
際、その水架橋ポリオレフィン内層における架橋度を5
5%以上としておくのが好ましい。
【0044】なお、特に限定されるものではないが、水
架橋ポリオレフィンを製造するのに用いられる上記した
加水分解性可能な有機基を持つシリル基含有ビニルモノ
マーは、例えば下記の一般式; R−Si−(OR’)3 [式中、RはCH2=CH−またはCH=C(CH3)−
COO−(CH2)n−(n=1〜5の整数)、R’は
メチル基、エチル基、CH3−O−CH2−CH2−など
を示す]で表されるビニルモノマーなどをあげることが
でき、かかるビニルモノマーをオレフィンと共重合させ
たり、またはポリオレフィンにグラフト重合させること
により水架橋性ポリオレフィンが得られる。
【0045】さらに、本発明の目的を阻害しない範囲内
の量で未変性のポリオレフィンを配合しておいてもよ
く、その場合にもその最終的な架橋度が55%以上にな
るようにするのが好ましい。
【0046】また、本発明で使用する過酸化物架橋ポリ
オレフィンは、過酸化物、特に有機過酸化物を用いて、
重合槽または押出機によりポリオレフィンと反応させる
ことにより得ることができる。過酸化物の具体的な例と
しては、ケトンパーオキサイド、ジアシルパーオキサイ
ド、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイ
ド、アルキルパーエステルなどがあげられる。
【0047】さらに、放射線架橋ポリオレフィンとして
は、ポリエチレン;ポリプロピレン;エチレンおよび/
またはポリプロピレンを主成分として、これにブテンな
どの他のオレフィン類、ジオレフィン、無水マレイン酸
などの不飽和カルボン酸無水物の1種または2種以上を
共重合した共重合体;並びにエチレンおよび/またはプ
ロピレンからなる幹重合体にブテンなどの他オレフィン
類、ジオレフィン、無水マレイン酸などの不飽和カルボ
ン酸無水物の1種または2種以上をグラフト重合したグ
ラフト共重合体の1種または2種以上からなるポリオレ
フィン;或いはこれらのポリオレフィンに必要に応じて
他の熱可塑性重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−プロピレンエラストマー、ポリイソブチレン
ゴムなどの熱可塑性エラストマーを本発明の目的が阻害
されない範囲内の量で配合したものを、放射線で架橋し
たポリオレフィンが好ましく用いられる。
【0048】かかる放射線架橋ポリオレフィンを用いる
場合は、架橋する前の上記したポリオレフィン類または
その組成物を使用してパイプを製造するかまたは架橋性
ポリオレフィン層(B)、接着剤層(C)および樹脂組
成物層(A)が一体になった多層パイプを製造し、その
後に放射線を照射して架橋するのがよい。その場合の放
射線としては、γ線、β線、電子線、X線などの電離性
放射線を使用するのが好ましく、放射線の線量は約5〜
20Mrad程度とするのがよい。
【0049】また、上述のポリブテン、架橋ポリオレフ
ィン中には必要に応じて滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、架橋剤、架橋助剤、金属キレート剤、
無機粉末、着色剤などの添加剤を含有させておいてもよ
い。
【0050】そして、本発明の多層パイプにおいて樹脂
組成物層(A)とポリブテンまたは架橋ポリオレフィン
層(B)を結合する接着剤層(C)としては、両者を強
固に接着できる接着剤であればいずれも使用可能である
が、不飽和カルボン酸またはその誘導体(以下両者を含
めて「不飽和カルボン酸類」という)で変性されたポリ
オレフィンを用いるのが好ましい。不飽和カルボン酸類
で変性されたポリオレフィンとしては、エチレン、プロ
ピレン、その他の炭素数4〜12のα−オレフィンの1
種または2種以上と不飽和カルボン酸類を、必要に応じ
て他の共重合性ビニル単量体(例えば、酢酸ビニルなど
の脂肪酸ビニルエステル類、アクリル酸エチルなどの
(メタ)アクリル酸エステル類など)と共に共重合して
得られる不飽和カルボン酸類変性ポリオレフィン類;エ
チレン、プロピレン、その他の炭素数4〜12のα−オ
レフィンの1種または2種以上を重合して得られるポリ
オレフィン、またはこれらのオレフィンと前記したのと
同様の他の共重合性ビニル単量体を共重合して得られる
オレフィン共重合体に、不飽和カルボン酸類をグラフト
重合させて得られるグラフト共重合体などを挙げること
ができる。
【0051】上記においてポリオレフィンの変性に用い
る不飽和カルボン酸類としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、メチルメタクリル酸などの一塩基性不飽和カルボ
ン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸などの二塩基性不飽和カルボン酸、またはそれらの
無水物を挙げることができ、これらの不飽和カルボン酸
類は単独で使用しても2種以上を併用しても良い。その
内でも特に無水マレイン酸で変性されたポリオレフィン
を用いるのが好ましい。
【0052】また、不飽和カルボン酸類で変性されたポ
リオレフィンでは、変性後のポリオレフィンの全重量に
基づいて、不飽和カルボン酸類による変性割合(不飽和
カルボン酸類が0.01〜2重量%であるのがより好ま
しい。接着剤層(C)を不飽和カルボン酸類で変性され
たポリオレフィンより構成する場合に、この変性ポリオ
レフィン中に接着力の低下などを招かない範囲の量で未
変性のポリオレフィンなど配合した重合体組成物を用い
ても良い。そしてそのような重合体組成物を使用する場
合にも、不飽和カルボン酸類による変性割合を、接着剤
層を構成する重合体組成物の全重量に基づいて、0.0
05〜5重量%とするのが好ましく、0.01〜2重量
%がより好ましい。また、接着剤層(C)中にも必要に
応じて酸化防止剤(例えば3、5−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシトルエン、イルガノックス1010、イルガノ
ックス1076など)などを配合しておいてもよい。
【0053】そして、本発明の多層パイプの構成として
は、樹脂組成物層(A)が全体層厚みに対し、最内層か
ら50〜100%の位置に存在することが好ましい。す
なわち、(A)層の内側の境界部分が最内層から50%
の位置より外側にあることが好ましい。これは(A)層
が内層側にある場合は、パイプ内の水分の影響を受け、
(A)層のバリア性が低下するためである。典型的な層
構造としては、{前記樹脂組成物からなる外層(A)}
/{接着剤層(C)}/{ポリブテンまたは架橋ポリオ
レフィンよりなる内層(B)}とからなる構造を挙げる
ことができるが、本発明の多層パイプの層構成はこれに
限定されない。
【0054】本発明の多層パイプの例としては、外層か
ら順に並べると、(1);樹脂組成物層(A)/接着剤
層(C)/ポリブテンまたは架橋ポリオレフィン層
(B)よりなる多層パイプ、(2);樹脂組成物層
(A)/接着剤層(C)/樹脂組成物層(A)/接着剤
層(C)/ポリブテンまたは架橋ポリオレフィン層
(B)よりなる多層パイプ、(3);樹脂組成物層
(A)/接着剤層(C)/ポリブテンまたは架橋ポリオ
レフィン層(B)/接着剤層(C)/樹脂組成物層
(A)/接着剤層(C)/ポリブテンまたは架橋ポリオ
レフィン層(B)よりなる多層パイプ、などを挙げるこ
とができ、複数の(A)層あるいは複数の(B)層を用
いる場合には、そこで用いられている複数の樹脂組成物
層(A)同士、または複数のポリブテンまたは架橋ポリ
オレフィン層(B)同士はその樹脂内容が同じであって
もまたは異なってもよい。
【0055】また、場合によっては、上記(1)〜
(3)のような多層パイプにおいて、その最外層を構成
する樹脂組成物層(A)の表面を接着剤を介してまたは
介さずに表面保護層でさらに被覆してもよく、その場合
の表面保護層の素材としては、ポリブテン、架橋ポリオ
レフィン、ポリエステル、塩化ビニル樹脂、ポリオレフ
ィン、ポリスチレン、ポリアミドなどの耐久性のある重
合体が好ましく用いられる。表面保護層の厚み5〜20
0μ程度が加工性の面で適している。
【0056】本発明の多層パイプの外径、内径、肉
(壁)厚はそれぞれの用途に応じて適時選択することが
でき特に制限されない。例えば、外径が5〜50mm、
内径が3〜40mmおよび肉(壁)厚が1〜5mmの多
層パイプの場合には、樹脂組成物から構成される層
(A)の厚みを約15〜300μ、好ましくは50〜1
50μ、接着剤層(C)の厚みを2〜10μ、好ましく
は4〜16μ、内層用ポリオレフィンから構成される層
(B)の厚み1000〜4500μ、好ましくは、15
00〜3500μとするのが良い。
【0057】そして、本発明の多層パイプは上記した樹
脂組成物層(A)、接着剤層(C)およびポリブテンま
たは架橋ポリオレフィン層(B)を有する多層パイプを
製造した後に、必要に応じて、β線、γ線、電子線、X
線などの放射線を照射することも自由である。また、パ
イプの表面に表面保護層がさらに設けられている場合に
は、その表面保護層の外側から照射することも可能であ
る。
【0058】本発明の多層パイプの製造方法としては、
特に限定されず、任意の方法を採用することができる
が、製造方法の例としては、 (1)ポリブテンまたは架橋性ポリオレフィン(B)を
用いて内層パイプを溶融押出成形し、この内層パイプが
水架橋ポリオレフィン、放射線架橋ポリオレフィン、ま
たは過酸化物架橋ポリオレフィンより形成される場合は
水架橋または放射線架橋を行った後、その外側表面に接
着剤層(C)を溶融押出し被覆し、さらに、その上に樹
脂組成物(A)を溶融押出し被覆して多層パイプを製造
した後に外層から放射線を照射する方法: (2)ポリブテンまたは架橋性ポリオレフィン(B)を
用いて内層パイプを溶融押出成形し、その外側表面に接
着層(C)を溶融押出し被覆し、さらにその上に樹脂組
成物(A)を溶融押出し被覆した後に、外側から放射線
を照射し、そして内層パイプが水架橋性ポリオレフィン
または放射線架橋性ポリオレフィンより形成されている
場合は内層パイプの水架橋または放射線架橋を外層側か
らの放射線照射と同時にまたは放射線照射後に行う方
法; (3)樹脂組成物(A)、接着剤(C)およびポリブテ
ンまたは架橋性ポリオレフィン(B)を用いて同時に共
押出して多層パイプを製造した後、多層パイプの外側か
ら放射線を照射する方法(この場合に内層が水架橋性ポ
リオレフィンまたは放射線架橋性ポリオレフィンより形
成されている場合は内層の水または放射線による架橋は
外層からの放射線照射と同時、外層からの放射線照射の
前または後に行うことができる);などを挙げることが
できる。
【0059】また、樹脂組成物からなる外層の表面が更
に表面保護層で被覆されている場合は、外層側から放射
線を照射する前または照射した後に表面保護層を形成す
ることができ、その場合の表面保護層の形成は、押出被
覆による方法、樹脂組成物層(A)、接着剤層(C)お
よびポリブテンまたは架橋性ポリオレフィン層(B)と
の共押出しによる方法、表面保護の材料を溶かした溶液
を多層パイプの表面に塗布する方法などの任意の方法を
採用することができる。
【0060】本発明の多層パイプは、施工性および耐久
性に優れ、しかも酸素ガスなどの気体に対するバリアー
性および耐熱性に優れているので、温水や熱水などの供
給、循環、排出用のパイプとして特に適しており、フロ
アーヒーティングやセントラルヒーティングなどにおけ
る温水や熱水の循環用のパイプとして好ましく用いられ
る。しかしそれに限定されず、その優れたガスバリアー
性、耐熱性、施工性、加工性などを活かして各種の液体
やガス用のパイプとして有効に使用することができる。
【0061】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はそれにより限定されない。以下の実施例お
よび比較例において、それぞれの例で製造された多層パ
イプの樹脂組成物中の分散粒子の粒子断面の平均径、多
層パイプの曲げ加工性、パイプ接合性および酸素バリア
ー性は次のようにして測定または評価した。
【0062】(1)多層パイプの樹脂組成物中の分散粒
子の粒子断面の平均径;パイプの押出方向と垂直な面の
サンプルの破断面について、組成物層の厚み方向におけ
る中心部付近を走査型電子顕微鏡で観察し、倍率300
0〜20000倍の写真撮影を行った。得られた写真中
の分散粒子断面をケイオー電子工業製画像計測ツールシ
ステムASPECTを用いてその輪郭を特定し、特定さ
れた粒子の輪郭の長径および短径の平均の値をその粒子
の径とし、得られた各粒子の径の値の平均値を粒子断面
の平均径として求めた。測定する分散粒子の数は30個
以上になるようにした。分散粒子の観察に際しては、配
合樹脂の種類により観察が困難な場合には必要に応じ
て、ペレット破断面をミクロトームで平滑にしたり、分
散粒子をキシレン等により溶解して分散粒子の溶解後の
痕跡を観察する方法を採用したりした。
【0063】(2)曲げ加工性; ・曲げ応力 各例で得られた多層パイプを長さ25cmに切断し、こ
れを曲げ加工装置(島津製作所製;オートグラフ)を使
用して曲率半径80mmで曲げて、その時に要した応力
を測定した。 ・曲げ部での偏平化度 上記(1)の曲げ加工を施したときにその曲げ部におけ
る最大直径(外径)(Rmax)と最小直径(外径)
(Rmin)をノギスを用いて測定し、その最小直径と
最大直径との比=(Rmin/Rmax)を求めて偏平
化度を評価した。(Rmin/Rmax)の値が1.0
0に近いほど曲げ部における偏平化が少なく、曲げ加工
性が良好であることをしめす。 ・曲げ部の外観 曲げ部の色調を目視により観察して、曲げ部に白化など
の変色が生じていない場合を良好(○)とし、白化がか
すかに生じている場合を(△)、明らかに生じている場
合を不良(×)として評価した。
【0064】(3)パイプ接合性;底面の直径40m
m、高さ90mmの金属製円錐部品をその頂点側より、
多層パイプに強制的に挿入し、パイプにクラックが発生
した時点での円錐部品の挿入長を求めた。
【0065】(4)多層パイプの酸素バリアー性; ・熱水(95℃)を通した後の酸素バリア性 約3mの長さの多層パイプを約3時間、−10℃に冷却
した後、80℃の熱水を3時間通した後、常温エアーに
て内部の水滴を除去して、多層パイプの一端をシリコン
ゴム栓および接着剤を用いて密閉し、もう一端を酸素透
過量測定装置(モダンコントロール社製:OX−TRA
N)に接続して測定した。(雰囲気20℃−85%R
H)
【0066】実施例1 酢酸ナトリウムをナトリウム元素の重量換算で65pp
m、リン化合物をリン酸塩の形でリン原子当たりの重量
で100ppm含有するEVOH{エチレン量32モル
%、ケン化度99.6%、MFR=3.1g/10分
(210℃、2160g荷重)}90重量%と、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体(以下EMAAと略する)
{メタクリル酸(MAA)含有量:9重量%、三井デュ
ポンケミカル「ニュクレル0903HC、MFR=5.
7g/10分(210℃、2160g荷重)}10重量
%とをドライブレンドした後、ニーディングディスクを
有する30mmφの2軸押出機(日本製鋼所製TEX3
0:L/D=30)を用いてシリンダー温度をフィード
下部を190℃、混練部及びノズル付近を210℃に設
定し、押出機のローターの回転数は610rpm、フィ
ーダーのモーター回転数250rpmで、溶融混練しペ
レット化を行った。この時の押出量が1時間当たり20
kgでシリンダー内部の樹脂圧力は20kg/cm2
あった。このときの比エネルギーは0.6kWh/kg
であった。
【0067】得られたペレットを樹脂組成物を外層
(A)とし、内層(B)として水架橋性ポリエチレン
(住友ベークライト社製「モルデークスS−14
1」)、接着層(C)として無水マレイン酸変性ポリエ
チレン(三井石油化学社製「アドマーNF500」)を
それぞれ用い、多層パイプ製造用の共押出成形機に供給
して、同時に溶融押出積層して、樹脂組成物の外層/接
着剤層/水架橋性ポリエチレンの内層からなる外径20
mmの多層パイプを製造した。得られた多層パイプにお
ける外層/接着剤層/内層の厚みは100μ/50μ/
1850μであった。得られた多層パイプの内側に水蒸
気(温度150℃;圧力4kg/cm2)を3分間通し
て内層を水架橋した後、この多層パイプの樹脂組成物層
中の分散粒子径、および多層パイプの曲げ加工性、パイ
プ接合性および酸素バリアー性を上記した方法にて測定
または評価したところ、表1および表2に示す結果とな
った。
【0068】比較例1 実施例1において、樹脂組成物層のかわりに実施例1で
用いたのと同じEVOH樹脂を単独で用いた以外は、実
施例1に同様にしてサンプルを作製し試験をおこなっ
た。得られた多層パイプの評価結果は表1および表2に
まとめて示す。
【0069】実施例2、3、比較例2 実施例1において使用したものと同じEVOHとEMA
Aを用い、その混合比をEVOH95重量%、EMAA
5重量%(実施例2)、EVOH80重量%、EMAA
20重量%(実施例3)、EVOH50重量%、EMA
A50重量%(比較例2)に変更した以外は、実施例1
に同様にしてサンプルを作製し試験をおこなった。得ら
れた多層パイプの評価結果は表1および表2にまとめて
示す。
【0070】実施例4、5 実施例1において使用したEVOHをエチレン量の異な
るEVOH{エチレン量27モル%、ケン化度99.6
%、MFR=3.9g/10分(210℃、2160g
荷重)}(実施例4)、{エチレン量44モル%、ケン
化度99.7%、MFR=3.5g/10分(210
℃、2160g荷重)}(実施例5) に変更した以外
は実施例1に同様にしてサンプルを作製し試験をおこな
った。得られた多層パイプの評価結果は表1および表2
にまとめて示す。
【0071】実施例6〜8、比較例3〜7 実施例1において用いたEMAA{メタクリル酸含有
量:9重量%、三井デュポンケミカル「ニュクレル09
03HC、MFR=5.7g/10分(210℃、21
60g荷重)}のかわりに、以下に示す樹脂を用いた以
外は実施例1に同様にしてサンプルを作製し試験をおこ
なった。得られた多層パイプの評価結果は表1および表
2にまとめて示す。 実施例6;EMAA{メタクリル酸含有量:4重量%、
三井デュポンケミカル「ニュクレルAN4214C」、
MFR=12.2g/10分(210℃、2160g荷
重)} 実施例7;EMAA{メタクリル酸含有量;12重量
%、三井デュポンケミカル「ニュクレル1207C」、
MFR=13.4g/10分(210℃、2160g荷
重)} 実施例8;エチレン−アクリル酸共重合体(以下EAA
と略する){アクリル酸(AA)含有量:9.0重量
%、ダウケミカル「プリマコール1430、MFR=
8.7g/10分(210℃、2160g荷重)} 比較例3;エチレンーメチルメタクリレート共重合体
{メチルメタアクリル酸(MMA)含有量:18重量
%、住友化学「アクリフトWH303、MFR=12.
1g/10分(210℃、2160g荷重)} 比較例4;無水マレイン酸変性ポリエチレン{MFR=
3.6g/10分(210℃、2160g荷重)、三井
石油化学製「アドマーNF500」} 比較例5;アイオノマー{三井デュポンケミカル「ハイ
ミラン1652、MFR=7.6g/10分(210
℃、2160g荷重)} 比較例6;LDPE{三井石油化学製「ミラソンB32
4、MFR=3.4g/10分(210℃、2160g
荷重)} 比較例7;ナイロン{宇部興産製ナイロン6(PA−
6)「UBEナイロン1022B」{MFR=7.2g
/10分(230℃、2160g荷重)} 比較例8;エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物{東ソ
ー製「メルセンH6051、エチレン含量89モル%、
ケン化度97%、MFR=12.1g/10分(230
℃、2160g荷重)}
【0072】実施例9〜12 以下に示すEVOHとエチレン−(メタ)アクリル酸共
重合体を組み合わせて用いた以外は実施例1と同様にし
てサンプルを作製し試験をおこなった。このとき、用い
るEVOHとエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の
MFRを変更することで、その比Ma/Mbを調整し
た。得られた多層パイプの評価結果は表1および表2に
まとめて示す。 実施例9 EVOH{エチレン量32モル%、ケン化度99.6
%、MFR=1.2g/10分(210℃、2160g
荷重)}、EMAA{メタクリル酸含有量:9重量%、
三井デュポンケミカル「ニュクレルNC0908H
G」、MFR=15.3g/10分(210℃、216
0g荷重)} 実施例10 EVOH{エチレン量32モル%、ケン化度99.6
%、MFR=33.0g/10分(210℃、2160
g荷重)}、EMAA{メタクリル酸含有量:9重量
%、三井デュポンケミカル「ニュクレル0903HC、
MFR=5.7g/10分(210℃、2160g荷
重)} 実施例11 EVOH{エチレン量32モル%、ケン化度99.6
%、MFR=1.2g/10分(210℃、2160g
荷重)}、EAA{アクリル酸含有量:9重量%、ダウ
ケミカル「プリマコール3440」、MFR=18.0
g/10分(210℃、2160g荷重)} 実施例12 EVOH{エチレン量32モル%、ケン化度99.6
%、MFR=33.0g/10分(210℃、2160
g荷重)}、EAA{アクリル酸含有量:9重量%、ダ
ウケミカル「プリマコール1420」、MFR=5.6
g/10分(210℃、2160g荷重)}
【0073】実施例13 実施例1において、EVOHとEMAAの溶融混練を2
軸押出し機から、1軸押出し機(プラコー製GT−40
−A:L/D=26、フルフライトタイプスクリュー使
用)を用いてシリンダー温度をフィード下部で190
℃、混練部及びノズル付近で210℃に設定し、押出機
のローターの回転数は1500rpmで、溶融混練しペ
レット化を行い、この時の押出量が1時間当たり20k
gでシリンダー内部の樹脂圧力は8kg/cm2で、こ
のときの比エネルギーは0.1KWh/Kgであった以
外は、実施例1に同様にしてサンプルを作製し試験をお
こなった。得られた多層パイプの評価結果は表1および
表2にまとめて示す。
【0074】実施例14 スクリューをフルフライトタイプスクリューから、先端
に混練部を有したタイプのスクリューに交換した以外は
実施例13と同様にしてサンプルを作製し試験をおこな
った。このとき、シリンダー内部の樹脂圧力は10kg
/cm2で、このときの比エネルギーは0.15KWh
/Kgであった。得られた多層パイプの評価結果は表1
および表2にまとめて示す。
【0075】実施例15 実施例1で得られた多層パイプの内側に水蒸気(温度1
50℃;圧力4kg/cm2)を3分間通して内層を水
架橋した後、外層から放射線を10Mradの線量で照
射した以外は、実施例1と同様にして多層パイプ作成し
た。得られた多層パイプの評価結果は表1および表2に
まとめて示す。
【0076】比較例9 比較例1で得られた多層パイプの内側に水蒸気(温度1
50℃;圧力4kg/cm2)を3分間通して内層を水
架橋した後、外層から放射線を10Mradの線量で照
射した以外は、比較例1と同様にして多層パイプ作成し
た。得られた多層パイプの評価結果は表1および表2に
まとめて示す。
【0077】実施例16 多層パイプの内層(B)として水架橋性ポリエチレン
(住友ベークライト社製「モルデークスS−141」)
のかわりにポリブテン−1(ウイトコケミカル社製「W
ITRON 4101」)を用い、水架橋処理をしなか
った以外は実施例1と同様にして多層パイプ作成した。
得られた多層パイプの評価結果は表1および表2にまと
めて示す。
【0078】比較例10 多層パイプの内層(B)として水架橋性ポリエチレン
(住友ベークライト社製「モルデークスS−141」)
のかわりにポリブテン−1(ウイトコケミカル社製「W
ITRON 4101」)を用い、水架橋処理をしなか
った以外は比較例1と同様にして多層パイプ作成した。
得られた多層パイプの評価結果は表1および表2にまと
めて示す。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【発明の効果】本発明の多層パイプは、良好な酸素バリ
アー性を有しており、その優れたガスバリアー性によっ
てパイプ外の酸素ガスなどの気体が多層パイプの壁部を
通してパイプ内を流れる温水や熱水などに溶存すること
がないので、多層パイプが取り付けられる熱交換器、温
水循環用ポンプなどの各種設備における金属部分の腐食
を抑制できる。更に、本発明の多層パイプは成形や加工
が容易である。すなわち、曲げ加工性に優れていて曲げ
加工時の応力が小さくですみ、曲げ部における偏平化の
度合いが小さく、かつクラックや白化も生じず、パイプ
の接合も容易である。したがって、施工性に優れ、その
良好な性能を長期にわたって維持することができるもの
である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−253749(JP,A) 特開 平10−1579(JP,A) 特開 平8−224836(JP,A) 特開 平7−186310(JP,A) 特開 平2−158340(JP,A) 特開 平2−74341(JP,A) 特開 昭61−83035(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 F16L 9/00 - 11/24 F28F 21/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A);エチレン含量20〜60モル
    %、ケン化度90%以上のエチレン−ビニルアルコール
    共重合体60〜99重量%および(メタ)アクリル酸含
    量1〜30重量%のエチレン−(メタ)アクリル酸共重
    合体40〜1重量%からなり、エチレン−ビニルアルコ
    ール共重合体のマトリックス中にエチレン−(メタ)ア
    クリル酸共重合体粒子が分散している樹脂組成物よりな
    る層、(B);ポリブテンまたは架橋ポリオレフィンよ
    りなる層、および(C);それらの層を結合する接着剤
    層を有することを特徴とする多層パイプ。
  2. 【請求項2】 エチレン−ビニルアルコール共重合体の
    MFR(Ma)とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合
    体のMFR(Mb)の比(Ma)/(Mb)が0.1〜
    5.0である請求項1に記載の多層パイプ。
  3. 【請求項3】 エチレン−ビニルアルコール共重合体の
    マトリックス中に分散しているエチレン−(メタ)アク
    リル酸共重合体粒子の、パイプの軸方向に垂直な面で切
    断したときの粒子断面の平均径が0.2〜1.2μmで
    ある請求項1または2に記載の多層パイプ。
  4. 【請求項4】 (A)層が全体層厚みに対し、最内層か
    ら50〜100%の位置に存在する、請求項1ないし3
    のいずれかに記載の多層パイプ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の多
    層パイプからなる温水または熱水循環用パイプ。
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