JP3520246B2 - 光熱変換ヒートモード記録装置 - Google Patents

光熱変換ヒートモード記録装置

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JP3520246B2
JP3520246B2 JP2000238056A JP2000238056A JP3520246B2 JP 3520246 B2 JP3520246 B2 JP 3520246B2 JP 2000238056 A JP2000238056 A JP 2000238056A JP 2000238056 A JP2000238056 A JP 2000238056A JP 3520246 B2 JP3520246 B2 JP 3520246B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、溶融型熱転写方式
によりカラープルーフを作成するのに適した装置に関
し、更に詳しくは、転写に際して記録材料と受像材料と
の間に介在する微細な異物による転写不良を有効に防止
することができる、改良された光熱変換ヒートモード記
録装置に関する。 【0002】 【従来の技術】カラープルーフを作成する方式として様
々な方式が提案・実施されているが、カラー原稿に従っ
てYMC或いはYMCBの各色の網点画像情報を記録材
料上に得て、この記録材料と受像材料とを積層して露光
し、記録材料上に形成されている数マイクロメートルの
ドットで構成される網点画像情報を受像材料に転写する
方式が行われている。 【0003】記録材料から受像材料に画像情報を転写す
る方式としては、昇華型熱転写方式が知られている。ま
た、露光時に発生するゴミの除去に関しては、露光ヘッ
ド部に露光時に発生するガスを吸引する機構を設けた装
置が知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】画像を形成する網点が
数マイクロメートルのオーダーのドットで形成されてい
る画像情報では、これを転写する際に、両材料間に微細
な異物が介在しても転写不良による画像不良が生じ好ま
しくない。前記した昇華型熱転写方式では、インクが拡
散しながら転写されるので、材料間に微細な異物が存在
したとしても画像転写画が影響を受けることは少ない。
これに対し、溶融型熱転写方式では介在する微細な異物
により露光光が遮蔽されるため画像転写に大きな影響が
ある。 【0005】上記から明らかなように、本発明は、溶融
型熱転写方式により数マイクロメートルのオーダーのド
ットで形成されている網点画像情報を転写する際の微細
な異物の存在による画像転写不良を有効に防止すること
ができる光熱変換ヒートモード記録装置を明らかにする
ことを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係る光熱変換ヒ
ートモード記録装置は、支持体(基体)上に、光熱変換
層及びインク層が積層された光熱変換型ヒートモード記
録材料と、別の支持体上に受像層を有する光熱変換型ヒ
ートモード受像材料とを、前記記録材料の前記インク層
を有する面と前記受像材料の前記受像層を有する面とを
対面させてドラム上で重ね合わせ、画像情報に応じた光
を照射することにより、網点画像を前記受像材料に作成
する光熱変換ヒートモード記録装置において、前記記録
材料を裁断するカッターと、表面が粘着力を有する粘着
性クリーニングローラとを有し、前記クリーニングロー
ラは前記ドラム側に押圧させることにより、前記記録材
料と前記受像材料とを重ね合わせる前に前記受像材料の
受像層を有する面をクリーニングし、且つ、前記記録材
料と前記受像材料とを重ね合わせた後に前記記録材料の
上面側をクリーニングすることを特徴とする。 【0007】尚、本発明の参考例としては、下記の構成
が挙げられる。 (1)支持体(基体)上に、光熱変換型のヒートモード
記録材料若しくは光熱変換型のヒートモード受像材料を
担持させて、記録材料並びに受像材料を構成して、前記
記録材料のインク層を有する面と前記受像材料の受像層
を有する面を対面するよう重ね合わせ、画像情報に応じ
た光を照射することにより前記インク層の画像を前記受
像層に画像転写する光熱変換型ヒートモード記録方式に
よる光熱変換ヒートモード記録装置において、前記記録
材料又は受像材料の裏面側に粘着層が配置された記録材
料及び受像材料を用いて画像転写が行われること、 【0008】(2)支持体(基体)上に、光熱変換型の
ヒートモード記録材料若しくは光熱変換型のヒートモー
ド受像材料を担持させて、記録材料並びに受像材料を構
成して、前記記録材料のインク層を有する面と前記受像
材料の受像層を有する面を対面するよう重ね合わせ、画
像情報に応じた光を照射することにより前記インク層の
画像を前記受像層に画像転写する光熱変換型ヒートモー
ド記録方式による光熱変換ヒートモード記録装置におい
て、前記記録材料及び受像材料の供給装置に、支持体
(基体)の片面又は両面に粘着層が備えられているクリ
ーニング材料が備えられており、このクリーニング材料
を搬送装置により搬送を行なうことで、搬送装置の搬送
ローラのクリーニングを行なう機構が備えられているこ
と、 【0009】(3)支持体(基体)上に、光熱変換型の
ヒートモード記録材料若しくは光熱変換型のヒートモー
ド受像材料を担持させて、記録材料並びに受像材料を構
成して、前記記録材料のインク層を有する面と前記受像
材料の受像層を有する面を対面するよう重ね合わせ、画
像情報に応じた光を照射することにより前記インク層の
画像を前記受像層に画像転写する光熱変換型ヒートモー
ド記録方式による光熱変換ヒートモード記録装置におい
て、前記記録材料及び受像材料の供給装置、搬送装置、
露光装置の何れかに、表面に粘着材料が配設されたクリ
ーニングローラによる前記記録材料及び受像材料の表面
の圧接によるクリーニング機構が配置されていること、 【0010】(4)支持体(基体)上に光熱変換型のヒ
ートモード記録材料若しくは光熱変換型のヒートモード
受像材料を担持させて、記録材料並びに受像材料を構成
して、前記記録材料のインク層を有する面と前記受像材
料の受像層を有する面を対面するよう重ね合わせ、画像
情報に応じた光を照射することにより前記インク層の画
像を前記受像層に画像転写する光熱変換型ヒートモード
記録方式による光熱変換ヒートモード記録装置におい
て、前記記録材料及び受像材料の供給装置、搬送装置、
露光装置の何れかに、空気の吹き付けにより前記記録材
料および受像材料のクリーニングが行われるクリーニン
グ機構が配置されていること、をそれぞれ特徴とする。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光熱変換ヒー
トモード記録装置の実施例を添付の図面に従って詳細に
説明する。尚、本発明の参考例についても併せ説明す
る。図1は、本発明に係る光熱変換ヒートモード記録装
置で利用される記録材料10と受像材料20の1例を断
面図で示すものである。 【0012】記録材料10は、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)などで形成される透明な支持体(基体)
11の一面側に、クッション層12、光熱変換層13を
介してインク層14が積層されており、他面側に、バッ
クコート層15を介して粘着層16が配置されている。 【0013】受像材料20は、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)などで形成される透明な支持体(基体)
21の一面側に、クッション層22、剥離層23を介し
て受像層24が積層されており、他面側に、バックコー
ト層25を介して粘着層26が配置されている。 【0014】上記した層構成は1例であり、粘着層16
・23を配置する位置を除いて、他の層構成の採用を排
除するものではない。尚、図1に示した記録材料10並
びに受像材料20における各層の配列は、搬送時並びに
露光時の上下位置に従っている。搬送時において、記録
材料10の粘着層16は上面に、受像材料20の粘着層
26は下面に位置し、それぞれ搬送用の対ローラの上ロ
ーラと下ローラに接触することになり、ローラに堆積す
るホコリなどの異物を、その粘着力により付着させ取り
除く清掃作用を行なう。 【0015】露光時においては、記録材料10の粘着層
16に付着した異物が干渉するので粘着層16を剥離除
去する機構が必要である。受像材料20の粘着層26は
剥離除去する必要はない。 【0016】図2には、記録材料10の粘着層16を剥
離除去する機構の1例が示されている。図2−Aに示す
態様は、搬送ローラ33A・33B・33Dを搬送方向
に駆動させ、露光部の前で、記録材料10の先端が搬送
ローラ33Cに当接したときに、この搬送ローラ33C
だけを逆回転させれば、粘着層16は剥離除去される構
成である。 【0017】図2−Bに示す態様は、露光部の前で、記
録材料10の先端が搬送ローラ43に当接したとき一旦
搬送を停止して、吸着盤33Eを下降させて記録材料1
0の粘着層16を吸着固定してから上昇させ、粘着層1
6を剥離除去し、排出系に排出する構成である。 【0018】上記した記録材料10及び受像材料20の
各層を形成する組成の1例を説明すれば次の通りであ
る。記録材料及び受像材料に付いては、支持体にバック
コート層を介して粘着層を設けてもよい。上記したよう
に、粘着層は粘着性を有する素材から成るが、粘着層を
剥離除去する必要がなければバックコート層は必ずしも
必要ない。 【0019】粘着層を形成する材料としては、公知の粘
着性を有する素材が使用できる。具体的には、柔軟(例
えば、20℃における弾性率が200Kg/cm2
下)で、室温では粘着性を持つ素材が挙げられる。室温
で粘着性を有する素材として、一般にTgが20℃以下
の素材、低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料
が好ましく、例えば、SBR、SIS、SEBSなどの
スチレン系エラストマー、ポリブタジエン、天然ゴム、
アクリレートゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ウレタ
ンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、
ネオプレン(登録商標)ゴム、クロロスルホン化ポリエ
チレン、エピクロルヒドリン、EPDM( エチレン・
プロピレン・ジエンゴム)、ウレタンエラストマーなど
のエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブタジエン、ポリブテン、ポリウレタン、及びポリテト
ラフルオロエチレン、ポリエステル、アクリル樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ酢酸ビニル、可塑剤入り塩化ビニル樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂などの内、弾性率の小さな樹脂が挙げられる。 【0020】粘着層の厚さは、剥離除去する必要があれ
ば、30〜50μmが好ましく、剥離する必要がなけれ
ば、10〜50μmが好ましい。 【0021】バックコート層は、粘着層を剥離除去する
必要がある場合は、離型性を有することが要求される。
離型性は、離型紙などで使用されているシリコーン系離
型剤やフッ素型離型剤、ワックスなどの公知の離型剤を
添加することにより付与することが可能である。 【0022】次いで、粘着層以外の各層に付いて説明す
る。 <記録材料>本発明の記録材料は、基本的に支持体/ク
ッション層/光熱変換層/インク層の構成を有する。 【0023】記録材料の支持体としては、特開昭63−
193886号2頁左下欄12〜18行に記載のフィル
ム又はシートを使用することができる。特に、耐熱性の
高いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(P
C)等のフィルムが好適に用いられる。これらのプラス
チックフィルムには寸法安定化、帯電防止等の各種加工
を施すこともできる。また、後述の各層が良好に支持体
上に塗布されるための下引層を設けることもできる。支
持体の厚みは特に規制されるものではないが、25〜1
50μmのものが一般的に扱い性が良く好適である。 【0024】本発明の記録材料が有するインク層は、レ
ーザー等の高照度の光を受けて光熱変換層の光熱変換作
用により発生した熱により、溶融又は軟化して層ごと転
写可能である、着色剤と樹脂を含有する層を意味し、転
写機構は完全な溶融状態でなくてもよい。 【0025】記録材料のインク層は、好ましくは、着色
剤を20〜40重量部、融点又は軟化点が40〜150
℃の範囲にある樹脂を主成分とするバインダーを40〜
70重量部含有し、その膜厚が0.4〜1.0μmのも
のである。 【0026】着色剤としては二酸化チタン、カーボンブ
ラック、グラファイト、酸化亜鉛、プルシアンブルー、
硫化カドミウム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及
びカルシウムのクロム酸塩等の無機顔料、及びアゾ系、
チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン
系、トリフェンジオキサジン系の各顔料、バット染料顔
料、フタロシアニン顔料及びその誘導体、キナクリドン
顔料等の有機顔料、ならびに酸性染料、直接染料、分散
染料、油溶性染料、含金属油溶性染料又は昇華性色素等
の各染料を挙げることができる。 【0027】特に、印刷産業用カラープルーフ材料とし
て使用する場合、印刷インクに用いられている有機顔料
が好ましく用いられる。ブラックの再現には、カーボン
ブラックを主体として、要求によりシアン、ブルー、バ
イオレット等の顔料を加え、色を整えるのが好適であ
る。 【0028】好ましい着色剤の量はインク総量に対し2
0〜40重量%、好ましくは25〜35重量%含有され
る。着色剤の量が多過ぎるとインク層が強くなり、光熱
変換型の記録を行った場合に記録像の滑らかさが失われ
る。例えば、細線では、線の連続性が損なわれて「がさ
つき」が生じる。又、印刷校正用の用途においては、網
点の形状が破壊され易くなる。一方、着色剤の量が少な
い場合には、このような欠陥は発生し難くなるが必要な
着色濃度を得ることが難しくなってしまう。 【0029】インク層に含有される着色剤は、バインダ
ーと混合した後の平均粒径がインク層の膜厚より小さく
分散されていることが、インク層の表面性状の点から好
ましい。 【0030】顔料を中心とする粒子の平均粒径がインク
層の膜厚より大きいと、塗布後のインク層表面の平滑性
が著しく損なわれる傾向にある。インク層表面の平滑性
が損なわれた場合、インク層と受像体との接触が不均一
になること、及び光熱変換層で発生された熱エネルギー
が不均一に伝導することによる、転写ムラが発生し易く
なる。より好ましい顔料分散粒子の粒径は、平均粒径と
して0.5μm以下であることが好ましい。 【0031】インク層に使用するバインダーとしては、
熱溶融性物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂を挙げるこ
とができる。 【0032】本発明のインク層に用いるバインダーの主
成分は、好ましくは、融点又は軟化点が40〜150℃
の樹脂である。樹脂を主成分とすることで、凝集破壊の
少ない、均一なインク層の添加が行われる。特に、スチ
レン樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレ
イン酸樹脂等の非晶質樹脂を主成分とすると、インク層
の転写性が良好であることが確認された。更に、エチレ
ン−酢酸ビニル樹脂、アイオノマー樹脂を、バインダー
成分の1割程度加えると、インク画像の受像材料上での
耐擦過性が良好になることが判明した。これらの樹脂の
併用は、転写画像のエッジの滑らかさにも効果がある。 【0033】その他インク層には、可塑化により感度ア
ップを図る可塑剤の添加、塗布性を向上させる界面活性
剤の添加、ブロッキングを防止するための、インク層よ
り粒径の小さいマット材の添加等が可能である。界面活
性剤としては、弗素含有化合物を用いると薄層のインク
層を形成できる。 【0034】本発明のインク層の厚さは0.4 〜1.
0μmが好ましく、更に好ましくは0.5〜0.8μm
である。 【0035】光熱変換型記録材料において、インク層の
膜厚は薄い方が感度が向上し、特に1μm以下とするこ
とで飛躍的に感度が向上する。しかしながら、インク層
が0.4μmより薄くなると、特に、印刷用画像等の面
積階調記録において、小ドットや細線の転写不良が生
じ、実質感度が低下したり、インク層が過度に加熱され
るためか、光熱変換層の余計な転写が生じたり、インク
層自体が焦げついて所望の色を再現できなかったりする
という問題が多発した。 【0036】インク層中に光熱変換物質を添加した構成
も従来から知られているが、このような構成の場合、光
熱変換された熱エネルギーを熱転写に用いる効率は高く
なるが、効率の良い光熱変換物質は実質的に透明でない
場合が多く、特に印刷用校正材料として用いようとする
場合に、その色再現に悪影響を与えるため、本発明にお
いては、光熱変換機能をインク層とは分離した光熱変換
層として構成することが好ましい。 【0037】光熱変換層をインク層に隣接して設けると
非常に熱伝導率が高くなる。光熱変換層とインク層が隣
接する場合、光熱変換層で光熱変換された熱エネルギー
は、直接、インク層を、光熱変換層側の界面から加熱す
るため、光熱変換層とインク層の界面からインク層が剥
れ易くなり、効果的にインク層が転写される。 【0038】光熱変換物質は、光を吸収して効率良く熱
に変換する物質である。特に、カーボンブラックは、一
般的に使用できるあらゆる波長の光源に対し、ほぼ均一
な光熱変換作用を発現するため、光源を選ばない記録材
料の作成に有効である。 【0039】光熱変換層を構成する樹脂は、TGA法に
よる熱分解測定による窒素気流中、昇温速度10℃/分
での重量減少率が50%となる温度が360℃以上であ
る樹脂を、光熱変換層を構成する樹脂全体の70重量%
以上含有することが、光熱変換層の不要な転写の防止に
有効に役立ち、このような樹脂を用いることにより、使
用できる光吸収剤の選択肢が広くなった。 【0040】特に水溶性ポリマーを用いた光熱変換層
は、インク層との剥離性も良く、又、光照射時の耐熱性
が良く、過度な加熱に対してもアブレートが少ない。水
溶性ポリマーを用いる場合には、カーボンブラックを水
溶性に変性したり、水系分散することが望ましい。 【0041】記録材料が有する光熱変換層の膜厚は0.
4〜1.2μmが好ましく、より好ましくは0.5〜
1.0μmである。光熱変換層におけるカーボンブラッ
クの含有量は、画像記録に用いる光源の波長での吸光度
を、好ましくは0.3〜3.0になるよう決める。更に
好ましくは0.7〜2.5になるように決めることがで
きるが、照射光の強度により、最適な範囲を決める必要
がある。 【0042】光熱変換層は、薄い方が発生した熱エネル
ギーを有効にインク層に伝導し易くなるので好ましく、
その効果は1.2μm以下で飛躍的に向上する。しかし
ながら、光熱変換層を0.4μm未満にすると、有効な
光熱変換に必要なカーボンブラックを添加するために、
層全体の強度が脆くなり、光熱変換層の破壊が起き易く
なり、不要な転写が多発する。 【0043】本発明に好ましく用いられる記録材料の光
熱変換層構成の場合、カーボンブラックは、好ましくは
層全体の40重量%以下で好適な効果が得られるため、
光熱変換層の不要な転写が起こらない。 【0044】クッション層は記録材料と受像材料との密
着を増す目的で設けられる。このクッション層は熱軟化
性又は弾性を有する層であり、加熱により充分に軟化変
形しうるもの、又は低弾性率を有する材料あるいはゴム
弾性を有する材料を使用すればよい。具体的には、後述
の受像材料のクッション層に用いられるものと同様のポ
リマーを用いることができる。 【0045】クッション層はある程度の厚さを持たせる
ために、塗布あるいはラミネート、フィルムの貼り合わ
せなどにより行い、更に表面平滑性を出すために、塗布
にて仕上げることもできる。 【0046】クッション層の形成方法としては、受像材
料の受像層の形成方法と同様の方法を用いることができ
る。又、特殊なクッション層として熱軟化性あるいは熱
可塑性の樹脂を発泡させたボイド構造の樹脂層を用いる
ことも可能である。表面平滑性が必須な目止めクッショ
ン層を更に形成する場合、これは各種塗布方式によって
コーティングを行うことが望ましい。好ましいクッショ
ン層の総厚は2μm以上、好ましくは4μm以上であ
る。 【0047】光源のエネルギーを無駄なく光熱変換層に
吸収させるために、支持体及びクッション層の光源の波
長に対する透過率は70%以上が好ましく、更に好まし
くは80%以上がよい。このためには、透明性の良い支
持体及びクッション層を使用すると共に、支持体のバッ
クコート面及び支持体とクッション層の界面での反射を
少なくする必要がある。 【0048】支持体とクッション層の界面での反射を小
さくするための方法としてはクッション層の屈折率を支
持体のそれに対して0.1以上小さくすることが好まし
い。 【0049】本発明に好ましく用いる記録材料は、クッ
ション層、光熱変換層、インク層という、機能も性質も
異なる層を一つの支持体上に重ねて作成する必要があ
る。このような重層の作成方法には、いくつかの方法が
知られているが、本発明の記録材料の性能を最も良好に
発現させるためには、次のような方法が好ましい。 【0050】好ましい一つの方法は、クッション層、光
熱変換層、インク層を支持体上に順次重ね塗布する方法
である。この場合、クッション層は、表面が粘着性のあ
る層であるため、エクストルージョン法や押出しラミネ
ート法などにより予め設けられたものでもよい。重要な
ことは、光熱変換層がクッション層上に塗設された際の
表面のJIS Z−8741−1983規定の75度鏡
面光沢度が65以上となるように、平滑に層を形成する
ことである。光熱変換層表面の平滑性が確保されていな
い状態でインク層を形成すると、インク層表面が荒れて
しまい、最終画像の品質が低下してしまう。又、離型性
の表面を有する支持体の離型面上にインク層を設け、イ
ンク層の上に光熱変換層を設けた後、別の支持体上に設
けたクッション層と光熱変換層とを貼り合わせた後、離
型性支持体を剥離して記録材料を作成する方法も考えら
れる。この方法は、形成された記録材料のインク層表面
のJIS Z−8741−1983規定の75度鏡面光
沢度が80以上という、極めて平滑性の高い記録材料を
得るために好適である。 【0051】このような記録材料作成方法においては、
離型面とインク層との間の剥離力F1はインク層と光熱
変換層との間の剥離力F2より小さくなるように選択す
る必要がある。F1は10g/cm以下程度が記録材料
の良好な作成に有効である。光熱変換層とクッション層
とを貼り合わせた後、離型性支持体を剥離する際には離
型性支持体の剥離時の曲率θが180°以下となるよう
にすると、良好に剥離できる。 【0052】離型性支持体は、フィラー等の混入が少な
い平滑なプラスチックシートが好ましく、剥離作業性の
点から50μm以下の薄いフィルムが好ましい。離型性
の面は、このような支持体上に、架橋されているか、実
質的にインク層の塗布溶剤に対し非溶解性であるか、弗
素又は長鎖アルキル化合物を有するような層を形成する
ことで得ることができる。架橋された剥離層としては熱
硬化、紫外線硬化等、広範囲に可能性があるが、剥離後
のインク層の感度低下を考慮すると、非シリコーン系化
合物が好ましい。ただし、高級脂肪酸エステル変性シリ
コーン、ポリエーテル変性シリコーンなどは、例外的
に、感度低下がなく良好な離型面とすることができた。
剥離性の観点からは、インク層が溶剤系の場合、水溶性
の樹脂、即ち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アン
モニウム基などを有するバインダーをメラミン化合物、
イソシアネート化合物、グリオキザール誘導体等の架橋
剤と架橋させた層が好ましい。ホスファゼン樹脂も有効
に用いることができる。 【0053】<受像材料>本発明に好ましく用いられる
受像材料は、支持体上に、少なくともクッション層と受
像層、より詳しくは少なくともクッション層と熱溶融転
写型インク層からの画像を転写される受像層とを有する
熱溶融転写型記録受像材料で、受像層膜厚が0.3〜
3.0μmであり、該膜厚より1.5〜5.5μm大き
い平均粒径を有するマット剤を含有する受像材料であ
る。受像層の支持体は、インク層と同等のものを利用で
きる。 【0054】本発明の受像材料は、インク画像を受像し
た受像層を、紙などの最終支持体に再転写することがで
きる。 【0055】受像層の膜厚を3.0μmより厚くする
と、最終支持体に転写された画像が黄色味を帯び易く、
0.3μm未満だと層自体の強度が不足し、最終支持体
上に転写された後の擦れ等による画像欠落が起こり易
い。更に、印刷画像のドットゲインの再現ができなくな
り、転写される最終支持体の選択の幅も狭くなる。 【0056】マット剤の体積平均粒径は、受像層のマッ
ト剤の存在しない部分の平均膜厚より1.5〜5.5μ
m大きいものであることが好ましい。この粒径のマット
剤は、記録材料と受像層材料の密着性を維持しつつカブ
リがなく、転写後の受像層の印象が良好である。 【0057】マット剤の素材としては、PMMA(ポリ
メチルメタクリレート)等のアクリル樹脂、弗素系樹
脂、シリコン樹脂などの公知の有機微粒子を用いること
ができる。有機微粒子は、粒子の強度、耐溶剤性などを
増す他に最終画像の光沢を良好にする効果がある。 【0058】マット剤による受像層表面の突起は200
〜2000個/mm2であることが、最終転写画像の光
沢やインクの受容性の点から好ましい。マット材による
突起が少ないと、受像材料と記録材料とを密着させる際
に材料間の空気が均一に吸引できず、空気溜りとなって
転写不良を引き起こすことがある。一方、突起が多すぎ
る場合には、転写されたインク層がマット材突起に橋掛
け状に転写され易いためか、転写画像の耐刷性が低下す
ることがあり、又、最終支持体に転写した際の光沢が過
度に抑えられ、特にプルーフに好ましい光沢が得られ難
くなる。 【0059】受像層バインダーの具体例としては公知の
あらゆるものを用いることができ、特に、ポリアクリル
酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエチルア
クリレート等のアクリレール又はメタクリル系のラテッ
クスが好ましい。 【0060】これらの樹脂は、単独で用いることもでき
るが、数種を混合することも可能である。受像層には、
上記水系エマルジョン樹脂の他に、水溶性樹脂を適宜併
用することができる。 【0061】これらの水溶性樹脂を併用する場合には、
受像層の主成分である水系エマルジョン樹脂に対して3
0重量%以下の範囲で用いることが好まし。 【0062】受像層とインク層との間の静止摩擦係数
は、受像層上に複数色の重ね印字を行う際のシートのズ
レによる色ズレを防止し、かつ画像形成が終了して受像
材料と記録材料とを剥離、搬送する際の搬送性を確保す
ることの2つが両立するために0.3〜0.7の範囲と
することが好ましい。即ち、インク層と受像層の間の静
止摩擦係数が0.3より小さいと、重ね合わせ時に材料
同士が滑り易くなり、色ズレが生じ易い。又、静止摩擦
係数が0.7より大きいと、滑りが悪くなり、剥離搬送
がスムーズに行われない。 【0063】クッション層を設けることで、画像記録時
に混入する微細なゴミによる画像転写不良が低減され
る。一般的な溶融熱転写方式の場合、記録材料の着色剤
層(インク層)は2μm以上の膜厚を有し、溶融粘度も
非常に低く設計されているため、記録材料と受像材料と
の間に混入したゴミは溶融した着色剤層(インク層)に
覆われてしまい、余り問題にならないが、特に前記のよ
うな薄膜の着色剤層(インク層)を利用する光熱変換型
記録においては、記録材料と受像材料との間に混入した
ゴミは、明確な転写抜けとなるため問題であった。 【0064】本発明に好ましく用いられる受像材料に設
けられるクッション層は、25℃における弾性率が好ま
しくは1〜250Kg/mm2、更に好ましくは2〜1
50Kg/mm2であるような層が好ましい。あるい
は、JIS K2530−1976に規定される針入度
が15〜500、更に好ましくは30〜300であるよ
うな層とすることができる。このような性質のクッショ
ン層を設けることによりインクシートと受像シートとを
密着させた時の密着性が増し、結果としてインクシート
と受像シートとの間に不純物が混入した場合にもシート
間の浮きが低減され、転写画像の欠陥が少なくなる。
又、一方で、転写感度が上昇するという効果も得られ
る。 【0065】クッション層を形成する素材は、ガラス転
移点(Tg)が低い各種ゴムや樹脂類を主成分とするこ
とが好ましい。一般的には、これらの中でも重量平均分
子量が100,000以下の低分子量のものが好適に用
いられるが、クッション層に要求される性質を満たすも
のであれば、より高い分子量のものも用いることができ
る。又、各種可塑剤を併用することにより樹脂の軟化点
を下げることでクッション層として好適な性能とするこ
ともできる。 【0066】クッション層は、溶剤塗布により設けるこ
とができるが、ラテクッスやエマルジョンのような水系
の分散物の状態で塗布形成することも可能である。この
他、水溶性樹脂も使用できる。これらの樹脂は、必要に
よって単独又は混合して用いることができる。上記以外
の素材でも、各種添加剤を加えることによりクッション
層に好ましい特性が得られる。 【0067】添加剤としては、ワックスなどの低融点物
質、可塑剤などが挙げられる。これら添加剤の添加量は
ベースとなるクッション層素材との組み合わせで好まし
い物性を発現させるのに必要な量を選択すればよく、特
に限定されないが、一般的にクッション層素材量の10
重量%以下、更に5重量%以下が好ましい。 【0068】クッション層の好ましい膜厚は10μm以
上であり、更に好ましくは20μm以上である。又、他
の被転写体(コート紙、上質紙などの紙類)に再転写す
る場合には、更に30μm以上の膜厚が好ましい。クッ
ション層の膜厚が10μm未満になると、最終支持体へ
の再転写の際、抜けや欠け発生する場合がある。 【0069】更に、支持体に、クッション層、剥離層、
受像層をこの順に設け、クッション層及び受像層のTM
A(Thermo mechanical Analy
sis)により測定した軟化点が70℃以下であり、且
つ剥離層のTgが75℃以上であるか又は引っ張り強度
が3.5Kg/m2以上の膜である受像材料であること
が、インク層から画像をより有効に受容し、欠陥の少な
い画像を形成するのに有効である。 【0070】このような受像層及びクッション層として
は、上記各素材のうちから選択することができ、可塑剤
等の添加で軟化点を下げることも有用である。 【0071】TMAにより測定した軟化点が70℃以下
の受像層を用いることで、画像転写率が向上する。又、
最終支持体に、受像層上に形成された画像を転写する際
に、より安定した転写ができることが確認された。クッ
ション層にTMAにより測定された70℃以下の素材を
用いることは、勿論、ゴミ等の異物への対応性を向上す
る点でも効果が高い。 【0072】TMA軟化点は、測定対象物を一定の昇温
速度で、一定の過重を掛けながら昇温し、対象物の位相
を観測することにより求める。本発明においては、測定
対象物の位相が変化し始める温度を以てTMA軟化点と
定義する。TMAによる軟化点の測定は、理学電気社製
Thermofiexなどの装置を用いて行うことがで
きる。 【0073】剥離層のバインダーとしては、スチレン類
及びこれらの樹脂を架橋したもの、Tgが65℃以上の
熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬化物が挙げられる。硬
化剤としてはイソシアナート、メラミン等の一般的硬化
剤を使用することができる。特に、ポリカーボネート、
アセタール、エチルセルロースが保存性の点で好まし
い。 【0074】剥離層に導電性物質を含むことで、受像材
料に転写された画像を受像層ごと最終支持体に転写する
際に受像層と剥離層の間で発生する剥離帯電が抑えら
れ、ゴミ等のひき寄せも無く、作業性にも優れた受像材
料を得ることができる。 【0075】一般的な帯電防止剤としてはカチオン系界
面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性
剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「1129
0の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に
記載の化合物などが広く用いられる。好適な導電性物質
は、帯電防止剤として知られる上記の物質の中でも特に
導電効果の高いものである。 【0076】金属蒸着層は、クッション層の特性を失わ
せる可能性が高く、使用には制限がある。受像層転写剥
離時の帯電を防止するためには剥離層の表面比抵抗を、
23℃・湿度55%RHの環境で測定した時に1×10
10Ω以下とすることが好ましい。 【0077】本発明のように受像材料から受像層を最終
支持体に転写する場合には、ラミネーター等で加熱・加
圧して受像層を熱転写するため、受像材料も最終支持体
も非常に乾燥した状態におかれる。それ故、通常の帯電
防止として広く用いられている1×1010Ω程度では剥
離帯電を防止し切れないのである。 【0078】剥離層の形成方法としては、前記素材を溶
媒に溶解又はラテックス状に分散したものをブレードコ
ーター、ロールコーター、バーコータ、カーテンコータ
ー、グラビアコーターなどの塗布法、ホットメルトによ
る押出しラミネーション法などが適用でき、クッション
層上に塗布し形成することができる。あるいは、仮べー
ス上に前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散し
たものを上記の方法で塗布したものとクッション層とを
貼り合わせた後に、仮ベースを剥離して形成する方法が
ある。 【0079】以上の態様は、記録材料10並びに受像材
料20のそれぞれが粘着層16・26を備えており、そ
の搬送の途中で搬送ローラの清掃を行なう構成である。
次に、記録材料10並びに受像材料20のそれぞれが粘
着層16・26を持たない態様を説明する。 【0080】図3は、本発明に係る光熱変換ヒートモー
ド記録装置の概略図である。図において、YMC又はY
MCBの各色の記録材料10はロール状のものがドラム
状の供給装置30に用意されており、各色の記録材料1
0は供給装置30を時計方向或いは半時計方向に回動さ
せることにより供給位置に案内され、引き出し手段31
により引き出され、カッター32により所定の長さに裁
断されたものが対ローラによる搬送手段33により搬送
されて露光部40に移設される。尚、符号41はドラム
である。 【0081】供給装置30にはクリーニング材料50
が、記録材料10と同様に、ロール状に用意されてお
り、引き出し手段31により引き出されカッター32に
より所定の長さに裁断されて搬送され、搬送手段33の
対ローラの表面がクリーニングされる。 【0082】クリーニング材料50には、支持体の片面
に粘着層が備えられている。従って記録材料10が接触
する側の搬送ローラの清掃では、、支持体の片面(上
面)に粘着層が積層されているものを利用する。受像材
料20が接触する側の搬送ローラの清掃では、クリーニ
ング材料50を裏返して、粘着層の側を下面側にして使
用する。尚、クリーニング材料50として、支持体の両
面に粘着層が備えられている態様も本発明の参考例に包
含される。 【0083】クリーニング材料50は、記録材料10或
いは受像材料20を搬送する直前に搬送手段33に送り
込まれて、その都度、搬送ローラの清掃を行なうのが好
ましいが、所定の枚数を搬送した毎に、間欠的にクリー
ニング処理を行なう態様も本発明の参考例に包含され
る。また、間欠的にクリーニングを行なう態様では、装
置内の空気の汚染度や搬送ローラの表面の汚染度をセン
サでチェックして、規定の汚染度に達したときにクリー
ニングを行なうように構成することもできる。 【0084】尚、搬送手段33に送られ搬送ローラの表
面を清掃し終わったクリーニング材料50は、露光部4
0の直前で排出系に排出される態様、露光部40のドラ
ム41に巻き付けられる態様などにより処理される。前
者の態様では、排出の際に排出部のローラをクリーニン
グすることもできるし、図3に示すクリーニングローラ
51や52のクリーニングを行なわせることもできる。
また、後者の態様においては、ドラム表面や巻き付けに
関与するローラなどをクリーニングすることができる。 【0085】図3において、露光部40にはクリーニン
グ機構としてクリーニングローラ51が用意されてお
り、露光部40に供給された記録材料10並びに受像材
料20がクリーニングされる。即ち、露光部40では、
搬送手段33により先ず受像材料20が搬送されて露光
部40のドラム41に巻回固定され、その際にクリーニ
ングローラ51の押圧により受像層24の表面のクリー
ニングが行なわれ、次いで記録材料10が搬送され、露
光部40のドラム41に巻回固定されている受像材料2
0の上面に巻回固定される際に、クリーニングローラ5
1の押圧により記録材料10のバックコート層15の上
面がクリーニングされる。尚、記録材料10のインク層
14の表面への異物の付着も転写不良の原因となるか
ら、記録材料10を露光部40のドラム41に巻回固定
する以前に、記録材料10のインク層14の表面をクリ
ーニングすることが好ましい態様である。記録材料10
のインク層14の上面のクリーニングでは、図3に示す
ように、クリーニングローラ51と同様の構造のクリー
ニングローラ52を、露光部40のドラム41の前で、
搬送路の下側に配置し、記録材料10がドラム41に巻
回固定される前にクリーニングする。クリーニングロー
ラ51だけで、記録材料10の両面をクリーニングを行
なう態様では、記録材料10をドラム41に巻回固定す
る前の段階で、クリーニングローラ51の上方を迂回す
る搬送路を用意し、クリーニングローラ51を上昇させ
る方向で押圧力を与えて、記録材料10の下面側(イン
ク層14の表面)のクリーニングを行なってから、ドラ
ム41に巻回固定し、次いで、クリーニングローラ51
をドラム41側に押圧して、記録材料10の上面側(バ
ックコート層15の上面)のクリーニングを行なう。 【0086】露光部40のドラム41の前に、クリーニ
ングローラ51と52とを対ローラとして配置し、記録
材料10の上面及び下面を同時にクリーニングする態様
も本発明に包含される。 【0087】クリーニングローラ51・52としては、
様々な構成のものが採用可能であるが、メンテナンスを
考慮すると、着脱自在であること、ローラ表面に付着し
た異物の除去、粘着性の回復・維持が水或いは特殊なク
リーナー液への浸漬などで容易に行なえるものであるこ
とが好ましい。 【0088】図4は、本発明の参考例であり、搬送系に
クリーニング機構を設ける構成である。この構成では、
対ローラによる記録材料10(受像材料20)の搬送の
途中で、その両面又は一面側のクリーニングが行われ
る。クリーニングは、表面が粘着力を持つクリーニング
ローラ53・54に記録材料10(受像材料20)を圧
接することで行われる。尚、記録材料10又は受像材料
20の一面側だけをクリーニングする態様では、クリー
ニングローラ53・54の一方を単なる押えロールとす
る。一方だけをクリーニングローラとする態様であって
も、クリーニングローラを上側に配置したものと下側に
配置したものを二連に配備すれば、両面のクリーニング
が可能となる。 【0089】クリーニングローラ53・54を複数個配
置し、それぞれの粘性を異ならしめクリーニングしよう
とする記録材料10(受像材料20)によって切り替え
て利用する態様も本発明の参考例に包含される。また、
クリーニングしようとする記録材料10(受像材料2
0)によって、或いは、粘着剤の種類(粘着力の違い)
によりクリーニングローラ53・54の圧着力を調整す
る構成も本発明の参考例に包含される。記録材料10の
クリーニングの場合と受像材料20のクリーニングの場
合とで利用する粘着剤の種類を異ならしめる構成、クリ
ーニングローラの圧着力を異ならしめる構成も本発明の
参考例に包含される。 【0090】更にまた、クリーニングローラ53・54
のそれぞれに第2のクリーニングローラを設けて、クリ
ーニングローラ53・54自体をクリーニングする構成
も本発明の参考例に包含される。 【0091】図5は、本発明の参考例であり、クリーニ
ング機構として、ブロアー60を用いる態様を示す。即
ち、ブロアー60による空気の吹き付けにより記録材料
10(受像材料20)の表面(及び裏面)に付着してい
る微細な異物を除去する構成である。この構成は、吹き
付ける空気を浄化するためのフィルタなどからなるスク
リーン手段、吹き付けられ異物を含む空気を吸引する手
段を含んでいる。 【0092】ブロアー60を露光部40に設けることと
併せて、記録材料10(受像材料20)の供給装置及び
/又は搬送系に配置する態様、或いは、供給装置又は搬
送系に配置する態様も本発明の参考例に包含される。 【0093】尚、以上の実施例及び参考例を、露光部4
0が回転ドラムで形成されている態様で説明したが、本
発明は、露光部40が平面状や円筒内面露光方式に構成
されている態様に対しても適用されるものである。 【0094】露光部40が平面状の場合、回転ドラムの
場合と異なり、保持した記録材料10(受像材料20)
を周回運動させることができないので、露光部40に静
止状態に保持されている記録材料10(受像材料20)
の上面にクリーニングローラを圧接させながら往復運動
させるか、或いは、不動位置にあるクリーニングローラ
に圧接させながら記録材料10(受像材料20)を保持
した露光部40を往復運動させることになる。 【0095】ブロアー60により異物を吹き飛ばす態様
では、ブロアー60及び露光部40の双方を固定状態で
行うことも可能であるし、どちらか一方を往復運動させ
ならら行うことも可能である。 【0096】 【発明の効果】本発明によれば、微細な異物を除去する
ことができるので、画像転写の不良を生じることがない
光熱変換ヒートモード記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】記録材料と受像材料の概略拡大断面図 【図2】粘着層の剥離除去機構を示す概略図 【図3】本発明の1実施例を示す概略図 【図4】本発明の参考例を示す概略図 【図5】本発明の更に他の参考例を示す概略図 【符号の説明】 10−記録材料 11−支持体(基体) 12−クッション層 13−光熱変換層 14−インク層 15−バックコート層 16−粘着層 20−受像材料 21−支持体(基体) 22−クッション層 23−剥離層 24−受像層 25−バックコート層 26−粘着層 30−供給装置 31−引き出し手段 32−カッター 33−搬送手段 33A−搬送ローラ 33B−搬送ローラ 33C−搬送ローラ 33D−搬送ローラ 33E−吸着盤 40−−露光部 41−ドラム 50−クリーニング機構(クリーニング材料) 51−クリーニングローラ 52−クリーニングローラ 53−クリーニングローラ 54−クリーニングローラ 60−クリーニング機構(ブロアー)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−328742(JP,A) 特開 平7−276730(JP,A) 特開 平7−290731(JP,A) 特開 平2−252572(JP,A) 特開 昭58−107385(JP,A) 特開 平2−117846(JP,A) 特開 平7−164649(JP,A) 実開 平3−55261(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/32 - 2/325 B41J 11/00 B41J 29/17

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】支持体(基体)上に、光熱変換層及びイン
    ク層が積層された光熱変換型ヒートモード記録材料と、
    別の支持体上に受像層を有する光熱変換型ヒートモード
    受像材料とを、前記記録材料の前記インク層を有する面
    と前記受像材料の前記受像層を有する面とを対面させて
    ドラム上で重ね合わせ、画像情報に応じた光を照射する
    ことにより、網点画像を前記受像材料に作成する光熱変
    換ヒートモード記録装置において、 前記記録材料を裁断するカッターと、 表面が粘着力を有する粘着性クリーニングローラとを有
    し、 前記クリーニングローラは前記ドラム側に押圧させるこ
    とにより、前記記録材料と前記受像材料とを重ね合わせ
    る前に前記受像材料の受像層を有する面をクリーニング
    し、且つ、前記記録材料と前記受像材料とを重ね合わせ
    た後に前記記録材料の上面側をクリーニングすることを
    特徴とする光熱変換ヒートモード記録装置。
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