JPH11157235A - 受像シート材料用カバーフイルム - Google Patents
受像シート材料用カバーフイルムInfo
- Publication number
- JPH11157235A JPH11157235A JP9330334A JP33033497A JPH11157235A JP H11157235 A JPH11157235 A JP H11157235A JP 9330334 A JP9330334 A JP 9330334A JP 33033497 A JP33033497 A JP 33033497A JP H11157235 A JPH11157235 A JP H11157235A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image receiving
- image
- receiving layer
- cover film
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Printing Methods (AREA)
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 受像シートをローラ状に巻き取る際に受像層
面にカバーフイルムをラミネートするときにカバーフイ
ルムのウキ、剥がれ等に起因する画像の飛び、欠け等の
ない良好な画像を得る。 【解決手段】 支持体の片側に順次少なくとも1層以上
の受像層を塗設後、この受像層上に一時的にラミネート
するためのカバーフイルムにおいて、カバーフイルムが
ポリプロピレンからなり、受像シートの受像層面にラミ
ネートされる面をコロナ処理によって水の表面接触角が
94°以下に調節されている。受像シートの受像層面に
ラミネートされる面の表面粗さ(Ra)が0.05μm
以下であることが望ましく、カバーフイルムの膜厚が5
〜30μmであることが望ましい。
面にカバーフイルムをラミネートするときにカバーフイ
ルムのウキ、剥がれ等に起因する画像の飛び、欠け等の
ない良好な画像を得る。 【解決手段】 支持体の片側に順次少なくとも1層以上
の受像層を塗設後、この受像層上に一時的にラミネート
するためのカバーフイルムにおいて、カバーフイルムが
ポリプロピレンからなり、受像シートの受像層面にラミ
ネートされる面をコロナ処理によって水の表面接触角が
94°以下に調節されている。受像シートの受像層面に
ラミネートされる面の表面粗さ(Ra)が0.05μm
以下であることが望ましく、カバーフイルムの膜厚が5
〜30μmであることが望ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受像シート材料用
カバーフイルムに関し、さらに詳しくは、支持体の片側
に順次少なくとも1層以上の受像層を塗設後、この受像
層上に一時的にラミネートするための受像シート材料用
カバーフイルムに関する。
カバーフイルムに関し、さらに詳しくは、支持体の片側
に順次少なくとも1層以上の受像層を塗設後、この受像
層上に一時的にラミネートするための受像シート材料用
カバーフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルヘッドを使用してカラー
画像を形成する感熱転写記録方式としては、昇華型染料
転写方式と熱溶融型転写方式等が知られている。昇華型
染料転写方式は、昇華型染料と結合剤とからなる転写層
を支持体上に設けた転写材料を受像シートと重ね、転写
シートの支持体の裏側からサーマルヘッドにより画像様
に熱を与え、昇華型染料を昇華させて受像シートに転写
し、受像シート上に画像を形成する方式である。一方、
熱溶融型転写方式は、支持体上に顔料や染料等の色材と
ワックス等の結合剤からなる熱溶融性のインキ転写層を
設けた感熱転写シートを用意し、これを受像シートと重
ね、転写シートの支持体の裏側からサーマルヘッドによ
り画像様に熱を与え、転写層を溶融して受像シートに転
写し、受像シート上に画像を形成する方式である。
画像を形成する感熱転写記録方式としては、昇華型染料
転写方式と熱溶融型転写方式等が知られている。昇華型
染料転写方式は、昇華型染料と結合剤とからなる転写層
を支持体上に設けた転写材料を受像シートと重ね、転写
シートの支持体の裏側からサーマルヘッドにより画像様
に熱を与え、昇華型染料を昇華させて受像シートに転写
し、受像シート上に画像を形成する方式である。一方、
熱溶融型転写方式は、支持体上に顔料や染料等の色材と
ワックス等の結合剤からなる熱溶融性のインキ転写層を
設けた感熱転写シートを用意し、これを受像シートと重
ね、転写シートの支持体の裏側からサーマルヘッドによ
り画像様に熱を与え、転写層を溶融して受像シートに転
写し、受像シート上に画像を形成する方式である。
【0003】これらの転写方式に使用される受像シート
は、通常、支持体上に一層または二層の受像層が設けら
れている。二層の受像層を有する受像シートの場合、第
一の受像層(中間層ともいう)は塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体等の有機高分子化合物、可塑剤、等を有する
層であり、第二の受像層は、ポリブチラール等の有機高
分子化合物を有する層である。
は、通常、支持体上に一層または二層の受像層が設けら
れている。二層の受像層を有する受像シートの場合、第
一の受像層(中間層ともいう)は塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体等の有機高分子化合物、可塑剤、等を有する
層であり、第二の受像層は、ポリブチラール等の有機高
分子化合物を有する層である。
【0004】したがって、受像シートを製造する場合、
支持体の第一の受像層用塗布液と第二の受像層用塗布液
をそれぞれ塗布、乾燥して第一の受像層と第二の受像層
を製造している。この場合、受像シートは長尺状に形成
されてロール状に巻き取られるため、第二の受像層と支
持体のバック面が互いに接触した状態で巻き取られる。
支持体の第一の受像層用塗布液と第二の受像層用塗布液
をそれぞれ塗布、乾燥して第一の受像層と第二の受像層
を製造している。この場合、受像シートは長尺状に形成
されてロール状に巻き取られるため、第二の受像層と支
持体のバック面が互いに接触した状態で巻き取られる。
【0005】支持体のバック面は、滑りを防止して走行
性を良好にするため凹凸状に形成されているため、この
支持体のバック面に接触する第二の受像層面には支持体
のバック面の凹凸に対応した凹凸状の跡がつく。第二の
受像層にこのような凹凸状の跡がつくと、熱転写後の画
素に飛びや欠けが生じ、画像がざらつく問題が生じる。
性を良好にするため凹凸状に形成されているため、この
支持体のバック面に接触する第二の受像層面には支持体
のバック面の凹凸に対応した凹凸状の跡がつく。第二の
受像層にこのような凹凸状の跡がつくと、熱転写後の画
素に飛びや欠けが生じ、画像がざらつく問題が生じる。
【0006】従来、このような問題を解決するため、第
二の受像層塗布後に第二の受像層面に表面が平滑なカバ
ーフイルムをラミネートしながら、ロール状に巻き取
り、その後、カバーフイルムを剥離した後、所定の大き
さに切断されて受像シートを得る方法が採用されてい
る。この方法では、第二の受像層面に表面が平滑なカバ
ーフイルムの面が押し当てられるため、第二の受像層面
は平滑となり、画像(ザラツキ)は良好となる。しかし
ながら、このカバーフイルムの受像層に対する密着性が
小さいと、ラミネートした後、パスローラを通過してロ
ーラ状の巻き取られるまでに第二の受像層とカバーフイ
ルムとの間でウキや剥がれが生じ、その跡が受像層面に
残り、画素の飛び、欠け等を故障を引き起こしてしま
う。
二の受像層塗布後に第二の受像層面に表面が平滑なカバ
ーフイルムをラミネートしながら、ロール状に巻き取
り、その後、カバーフイルムを剥離した後、所定の大き
さに切断されて受像シートを得る方法が採用されてい
る。この方法では、第二の受像層面に表面が平滑なカバ
ーフイルムの面が押し当てられるため、第二の受像層面
は平滑となり、画像(ザラツキ)は良好となる。しかし
ながら、このカバーフイルムの受像層に対する密着性が
小さいと、ラミネートした後、パスローラを通過してロ
ーラ状の巻き取られるまでに第二の受像層とカバーフイ
ルムとの間でウキや剥がれが生じ、その跡が受像層面に
残り、画素の飛び、欠け等を故障を引き起こしてしま
う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、受像
シートの受像層面にカバーフイルムをラミネートした
後、ローラ状に巻き取られるまでに受像層面とカバーフ
イルムとの間でウキや剥がれを防止して画像の飛び、欠
け等のない良好な画像を得ることができる受像シート用
カバーフイルムを提供することにある。
シートの受像層面にカバーフイルムをラミネートした
後、ローラ状に巻き取られるまでに受像層面とカバーフ
イルムとの間でウキや剥がれを防止して画像の飛び、欠
け等のない良好な画像を得ることができる受像シート用
カバーフイルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、支持体
の片側に順次少なくとも1層以上の受像層を塗設後、こ
の受像層上に一時的にラミネートするためのカバーフイ
ルムにおいて、該カバーフイルムがポリプロピレンから
なり、受像シートの受像層面にラミネートされる面をコ
ロナ処理によって水の表面接触角が94°以下に調節さ
れていることを特徴とする受像シート材料用カバーフイ
ルムによって達成された。該カバーフイルムの表面粗さ
(Ra)は0.05μm以下であることが望ましく、該
カバーフイルムの膜厚が5〜30μmであることが望ま
しい。
の片側に順次少なくとも1層以上の受像層を塗設後、こ
の受像層上に一時的にラミネートするためのカバーフイ
ルムにおいて、該カバーフイルムがポリプロピレンから
なり、受像シートの受像層面にラミネートされる面をコ
ロナ処理によって水の表面接触角が94°以下に調節さ
れていることを特徴とする受像シート材料用カバーフイ
ルムによって達成された。該カバーフイルムの表面粗さ
(Ra)は0.05μm以下であることが望ましく、該
カバーフイルムの膜厚が5〜30μmであることが望ま
しい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の受像シートにおける支持
体としては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリ
イミド、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン)、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニリデン、ポリアクリレート、酢酸セルロース等の
プラスチック支持体が挙げられる。これらの中では、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンが好まし
く、特に寸法安定性等の点からポリエチレンテレフタレ
ートが好ましい。
体としては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリ
イミド、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン)、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニリデン、ポリアクリレート、酢酸セルロース等の
プラスチック支持体が挙げられる。これらの中では、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンが好まし
く、特に寸法安定性等の点からポリエチレンテレフタレ
ートが好ましい。
【0010】本発明の受像シートに用いられるプラスチ
ック支持体の厚みは、50〜250μmの範囲にあるこ
とが好ましく、さらに好ましくは75〜150μmの範
囲である。なお、上記のプラスチック支持体は、内部に
微小な気泡を有するものが好ましく、さらに内部に微小
な気泡を有する層と内部に気泡を含まない層との2層以
上からなる複数の層構造を有していてもよい。
ック支持体の厚みは、50〜250μmの範囲にあるこ
とが好ましく、さらに好ましくは75〜150μmの範
囲である。なお、上記のプラスチック支持体は、内部に
微小な気泡を有するものが好ましく、さらに内部に微小
な気泡を有する層と内部に気泡を含まない層との2層以
上からなる複数の層構造を有していてもよい。
【0011】また、受像層を設ける側の支持体の表面
は、塗布するのに有利なように下塗り処理、または接着
力を上げるためにコロナ放電処理、グロー放電処理等の
表面処理を施してもよいし、あるいアンダーコート層を
設けることもできる。アンダーコート層としては支持体
と受像層との接着力を上げるものなら限定はないが、特
にシランカンプリング剤が好適である。更に支持体は帯
電防止処理、マット処理が施されてもよい。
は、塗布するのに有利なように下塗り処理、または接着
力を上げるためにコロナ放電処理、グロー放電処理等の
表面処理を施してもよいし、あるいアンダーコート層を
設けることもできる。アンダーコート層としては支持体
と受像層との接着力を上げるものなら限定はないが、特
にシランカンプリング剤が好適である。更に支持体は帯
電防止処理、マット処理が施されてもよい。
【0012】上記支持体上に設けられる受像層は、高分
子重合体からなる層であり、一層構成であっても良い
し、二層以上から構成されていてもよい。以下に受像層
を二層にした場合について説明する。まず、第一受像層
について説明する。第一受像層は、200kg・f/c
m2 以下の弾性率で形成されていることが好ましい。こ
の理由は、弾性率を小さくすることによって受像層にク
ッション性が生じて、記録感度、ドット品質、階調再現
性が向上する。さらに熱転写記録する際に感熱転写シー
トと受像シートの間にゴミ等が異物が存在した場合にも
第一受像層にクッション性があるため、画像欠陥になり
にくいという利点がある。また、受像シートに転写され
た画像を、紙等の印刷本紙上に加熱、加圧下で再転写す
る際には、該第一受像層が紙の凹凸に従って埋め込まれ
るため、紙との高い密着性が得られ、第二受像層を剥離
した後に表面をマット化等の特別な処理をしなくとも表
面光沢が印刷物に近似した画像となる。
子重合体からなる層であり、一層構成であっても良い
し、二層以上から構成されていてもよい。以下に受像層
を二層にした場合について説明する。まず、第一受像層
について説明する。第一受像層は、200kg・f/c
m2 以下の弾性率で形成されていることが好ましい。こ
の理由は、弾性率を小さくすることによって受像層にク
ッション性が生じて、記録感度、ドット品質、階調再現
性が向上する。さらに熱転写記録する際に感熱転写シー
トと受像シートの間にゴミ等が異物が存在した場合にも
第一受像層にクッション性があるため、画像欠陥になり
にくいという利点がある。また、受像シートに転写され
た画像を、紙等の印刷本紙上に加熱、加圧下で再転写す
る際には、該第一受像層が紙の凹凸に従って埋め込まれ
るため、紙との高い密着性が得られ、第二受像層を剥離
した後に表面をマット化等の特別な処理をしなくとも表
面光沢が印刷物に近似した画像となる。
【0013】第一受像層を構成する高分子重合体として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン;エチレンと酢酸ビニルあるいはエチレンとア
クリル酸エステルの如きエチレン共重合体;ポリ塩化ビ
ニル;塩化ビニルと酢酸ビニルの如き塩化ビニル共重合
体;ポリ塩化ビニリデン;ポリ塩化ビニリデン、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル;共重合ナイロン、N−ア
ルコキシメチル化ナイロンネの如きポリアミド樹脂;合
成ゴム;塩化ゴム等の有機高分子重合体から選ばれる少
なくとも一種が好ましい。
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン;エチレンと酢酸ビニルあるいはエチレンとア
クリル酸エステルの如きエチレン共重合体;ポリ塩化ビ
ニル;塩化ビニルと酢酸ビニルの如き塩化ビニル共重合
体;ポリ塩化ビニリデン;ポリ塩化ビニリデン、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル;共重合ナイロン、N−ア
ルコキシメチル化ナイロンネの如きポリアミド樹脂;合
成ゴム;塩化ゴム等の有機高分子重合体から選ばれる少
なくとも一種が好ましい。
【0014】これらの中で、特に重合度が200〜20
00の、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルとの
共重合体、塩化ビニルとポリビニルアルコールとの共重
合体、塩化ビニルと酢酸ビニルとマレイン酸との共重合
体が好適である。その理由としては、ポリ塩化ビニル及
び塩化ビニル共重合体は、常温での粘着性がほとんど無
いこと、弾性率が比較的小さく、熱転写時に転写画像の
凹凸に容易に追従可能なこと、相溶性の良い可塑剤が豊
富にあり、実質的な弾性率のコントロールが容易なこ
と、そして共重合体成分中の水酸基あるいはカルボキシ
ル基の効果で層間密着力のコントロールが容易なことが
挙げられる。勿論、これらの有機高分子中に、支持体や
第二受像層との接着力を調整するために、各種のポリマ
ーや密着改良剤あるいは界面活性剤や離型剤を加えるこ
ともできる。また、弾性率を下げる目的で常温での粘着
性が生じない範囲で粘着性ポリマーの一部併用も非常に
有効である。
00の、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルとの
共重合体、塩化ビニルとポリビニルアルコールとの共重
合体、塩化ビニルと酢酸ビニルとマレイン酸との共重合
体が好適である。その理由としては、ポリ塩化ビニル及
び塩化ビニル共重合体は、常温での粘着性がほとんど無
いこと、弾性率が比較的小さく、熱転写時に転写画像の
凹凸に容易に追従可能なこと、相溶性の良い可塑剤が豊
富にあり、実質的な弾性率のコントロールが容易なこ
と、そして共重合体成分中の水酸基あるいはカルボキシ
ル基の効果で層間密着力のコントロールが容易なことが
挙げられる。勿論、これらの有機高分子中に、支持体や
第二受像層との接着力を調整するために、各種のポリマ
ーや密着改良剤あるいは界面活性剤や離型剤を加えるこ
ともできる。また、弾性率を下げる目的で常温での粘着
性が生じない範囲で粘着性ポリマーの一部併用も非常に
有効である。
【0015】例えば、フッ素系の界面活性剤を添加する
こことにより、層間密着性が低下すると同時に熱転写イ
ンキ層と受像層表面の濡れ性が向上し、ドット形状が改
良される。但し、添加量が多すぎると熱転写インキ層と
受像層表面の接着力が低減しドット形状が悪化してしま
うので、離型剤や界面活性剤の添加量は好ましくは0.
0001〜5重量%、特に好ましくは0.001〜3重
量%である。塗布面状を良くするためには、少量の界面
活性剤の添加が好ましい。
こことにより、層間密着性が低下すると同時に熱転写イ
ンキ層と受像層表面の濡れ性が向上し、ドット形状が改
良される。但し、添加量が多すぎると熱転写インキ層と
受像層表面の接着力が低減しドット形状が悪化してしま
うので、離型剤や界面活性剤の添加量は好ましくは0.
0001〜5重量%、特に好ましくは0.001〜3重
量%である。塗布面状を良くするためには、少量の界面
活性剤の添加が好ましい。
【0016】塩化ビニル系樹脂を使用する場合、ポリ塩
化ビニル及び塩化ビニル共重合体の安定化剤として一般
に知られているブチル錫系安定剤あるいはオクチル錫系
安定剤等の有機錫系安定剤を添加することも有効であ
る。
化ビニル及び塩化ビニル共重合体の安定化剤として一般
に知られているブチル錫系安定剤あるいはオクチル錫系
安定剤等の有機錫系安定剤を添加することも有効であ
る。
【0017】第一受像層の厚さは、1μm〜50μm、
さらに好ましくは5μm〜30μmの範囲にあることが
好ましい。その理由は、受像シート上に転写される画像
を永久支持体の転写する場合に永久支持体の表面の凹凸
より厚くする必要があること、4色のカラー画像が重な
る部分にレリーフ段差を十分に吸収しうる厚みが必要な
こと、さら十分なクッション性を得るためには、この程
度の厚みが必要なこと、である。
さらに好ましくは5μm〜30μmの範囲にあることが
好ましい。その理由は、受像シート上に転写される画像
を永久支持体の転写する場合に永久支持体の表面の凹凸
より厚くする必要があること、4色のカラー画像が重な
る部分にレリーフ段差を十分に吸収しうる厚みが必要な
こと、さら十分なクッション性を得るためには、この程
度の厚みが必要なこと、である。
【0018】次に第二の受像層について説明する。第二
受像層の目的は、永久支持体への再熱転写時に受像シー
トを剥離する際、第一受像層と第二受像層の間で層間剥
離をさせ、永久支持体上の画像上に薄い第二受像層のみ
を残し、永久支持体の凹凸により、特別なマット化処理
を施すことなく実際の印刷物に近似した画像を得るこ
と、また画像の耐傷性を向上させることにある。したが
って、受像層を一層で構成する際には、この第二受像層
を直接支持体上に形成する。
受像層の目的は、永久支持体への再熱転写時に受像シー
トを剥離する際、第一受像層と第二受像層の間で層間剥
離をさせ、永久支持体上の画像上に薄い第二受像層のみ
を残し、永久支持体の凹凸により、特別なマット化処理
を施すことなく実際の印刷物に近似した画像を得るこ
と、また画像の耐傷性を向上させることにある。したが
って、受像層を一層で構成する際には、この第二受像層
を直接支持体上に形成する。
【0019】第二受像層は、種々の材料で構成すること
が可能であるが、樹脂で構成されていることが好まし
い。第二受像層を構成する樹脂の材料としては、例え
ば、前記第一受像層で使用した種々の有機高分子重合体
の他に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、マレイ
ン酸樹脂、ヒドロキシスチレン共重合体、スルフォンア
ミド樹脂、セルロース樹脂、ナイロン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、エステル
ガム及びロジン等が挙げられる。
が可能であるが、樹脂で構成されていることが好まし
い。第二受像層を構成する樹脂の材料としては、例え
ば、前記第一受像層で使用した種々の有機高分子重合体
の他に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、マレイ
ン酸樹脂、ヒドロキシスチレン共重合体、スルフォンア
ミド樹脂、セルロース樹脂、ナイロン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、エステル
ガム及びロジン等が挙げられる。
【0020】これらの樹脂中には、各種界面における接
着力の関係を満たすために密着改良剤、離型剤、可塑
剤、界面活性剤を添加することができる。第二受像層に
用いる塗布溶剤は、塗布時における塗布溶剤の下層への
浸透による第一受像層と第二受像層の混ざり込みを防止
する目的で第一受像層に用いた樹脂を溶解もしくは膨潤
させないような塗布溶剤を用いることが必要である。例
えば、各種の溶剤に対して比較的溶解性の良好な塩化ビ
ニル系の樹脂を第一受像層に用いた場合には、アルコー
ル系溶剤もしくは水系の塗布溶剤を使用することが好ま
しい。
着力の関係を満たすために密着改良剤、離型剤、可塑
剤、界面活性剤を添加することができる。第二受像層に
用いる塗布溶剤は、塗布時における塗布溶剤の下層への
浸透による第一受像層と第二受像層の混ざり込みを防止
する目的で第一受像層に用いた樹脂を溶解もしくは膨潤
させないような塗布溶剤を用いることが必要である。例
えば、各種の溶剤に対して比較的溶解性の良好な塩化ビ
ニル系の樹脂を第一受像層に用いた場合には、アルコー
ル系溶剤もしくは水系の塗布溶剤を使用することが好ま
しい。
【0021】第二受像層の膜厚は、0.1μm〜10μ
mの範囲、さらに好ましくは0.5μm〜5μmの範囲
にあることが好ましい。膜厚が厚すぎると、第二受像層
の転写後の永久支持体の表面の凹凸感が損なわれ、光沢
が出過ぎて印刷物近似性が低下しやすくなる。
mの範囲、さらに好ましくは0.5μm〜5μmの範囲
にあることが好ましい。膜厚が厚すぎると、第二受像層
の転写後の永久支持体の表面の凹凸感が損なわれ、光沢
が出過ぎて印刷物近似性が低下しやすくなる。
【0022】永久支持体への転写時に受像シートの剥離
で層間剥離を第一受像層の有機高分子物質と第二受像層
の有機高分子物質の間で起こさせるには、各層間の密着
力のバランスが重要である。層間密着力をコントロール
するには、重層塗布時の混合を防止するために塗布溶剤
の選択の他に、親水性ポリマーと親油性ポリマーあるい
は極性ポリマーと非極性ポリマーの組み合わせといった
素材の選択、シランカンプリング剤等の密着改良剤、フ
ッ素系やシリコーン系の離型硬化を有する各種添加剤,
界面活性剤、可塑剤等を第一受像層あるいは第二受像層
に添加することが有効である。
で層間剥離を第一受像層の有機高分子物質と第二受像層
の有機高分子物質の間で起こさせるには、各層間の密着
力のバランスが重要である。層間密着力をコントロール
するには、重層塗布時の混合を防止するために塗布溶剤
の選択の他に、親水性ポリマーと親油性ポリマーあるい
は極性ポリマーと非極性ポリマーの組み合わせといった
素材の選択、シランカンプリング剤等の密着改良剤、フ
ッ素系やシリコーン系の離型硬化を有する各種添加剤,
界面活性剤、可塑剤等を第一受像層あるいは第二受像層
に添加することが有効である。
【0023】第二受像層(すなわち、熱転写可能なイン
キ層を受容する層)の上には、受像層の滑り性や耐傷性
を向上させる目的で、上塗層として種々の離型剤や滑剤
の層を設けることができる。また、第一受像層と第二受
像層の間には、転写性の調整等の目的で、中間層を設け
ることもできる。
キ層を受容する層)の上には、受像層の滑り性や耐傷性
を向上させる目的で、上塗層として種々の離型剤や滑剤
の層を設けることができる。また、第一受像層と第二受
像層の間には、転写性の調整等の目的で、中間層を設け
ることもできる。
【0024】次に上記した受像シートの製造の際には、
受像層を塗設した後、この受像層上に一時的にカバーフ
イルムがラミネートされながら、受像シートとカバーフ
イルムがローラ状に巻き取られた後、必要時に受像シー
トからカバーフイルムを剥離し、受像シートを所定の大
きささに切断して受像シートが得られる。
受像層を塗設した後、この受像層上に一時的にカバーフ
イルムがラミネートされながら、受像シートとカバーフ
イルムがローラ状に巻き取られた後、必要時に受像シー
トからカバーフイルムを剥離し、受像シートを所定の大
きささに切断して受像シートが得られる。
【0025】この製造方法において使用されるカバーフ
イルムとして、受像シートの受像層面にラミネートされ
る面側がコロナ処理等の表面親水性処理させたポリプロ
ピレンが望ましい。コロナ処理等の表面親水性処理をし
ていない場合、ポリプロピレンからなるカバーフイルム
の受像層面への接着性が弱く、ラミネート後、パスロー
ラ通過等の際、受像層面とカバーフイルムの間にウキや
剥がれが生じ、さらには剥がれたカバーフイルムが折れ
てシワになることもある。このため、受像層面に凹凸跡
がつき、印画時画像の画素の飛び、欠け等の故障を引き
起こす。コロナ処理した場合、その処理面の水の表面接
触角度は94°以下が好ましく、さらに好ましくは90
°以下である。水の表面接触角度が94°を越える場
合、カバーフイルムと受像層面との密着性が不十分でウ
キ等が発生しやすい。
イルムとして、受像シートの受像層面にラミネートされ
る面側がコロナ処理等の表面親水性処理させたポリプロ
ピレンが望ましい。コロナ処理等の表面親水性処理をし
ていない場合、ポリプロピレンからなるカバーフイルム
の受像層面への接着性が弱く、ラミネート後、パスロー
ラ通過等の際、受像層面とカバーフイルムの間にウキや
剥がれが生じ、さらには剥がれたカバーフイルムが折れ
てシワになることもある。このため、受像層面に凹凸跡
がつき、印画時画像の画素の飛び、欠け等の故障を引き
起こす。コロナ処理した場合、その処理面の水の表面接
触角度は94°以下が好ましく、さらに好ましくは90
°以下である。水の表面接触角度が94°を越える場
合、カバーフイルムと受像層面との密着性が不十分でウ
キ等が発生しやすい。
【0026】カバーフイルムの膜厚としては、5〜30
μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜20μ
mである。コストの面からは膜厚は薄い方が好ましい
が、ポリプロピレンの場合、5μmよりも小さいと、フ
イルム強度が弱く、切断等が生じやすくなり使用が難し
い。ポリプロピレンの膜厚が30μmを越える場合、フ
イルム自体の腰が強くなりラミネート後、パスローラ通
過時に扱かれたときに受像層面からウキやすくなる。な
お、ポリプロピレンよりも弾性率の大きな雑質のカバー
フイルムを用いた場合、このようなパスローラ通過時に
しごかれたときの受像層面からのウキが発生しやすくな
り、より薄い膜厚が必要となる。
μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜20μ
mである。コストの面からは膜厚は薄い方が好ましい
が、ポリプロピレンの場合、5μmよりも小さいと、フ
イルム強度が弱く、切断等が生じやすくなり使用が難し
い。ポリプロピレンの膜厚が30μmを越える場合、フ
イルム自体の腰が強くなりラミネート後、パスローラ通
過時に扱かれたときに受像層面からウキやすくなる。な
お、ポリプロピレンよりも弾性率の大きな雑質のカバー
フイルムを用いた場合、このようなパスローラ通過時に
しごかれたときの受像層面からのウキが発生しやすくな
り、より薄い膜厚が必要となる。
【0027】このカバーフイルムの表面粗さ(Ra)
は、0.05μm以下の平滑性を有するものが使用され
る。このような平滑性を有するカバーフイルムが受像層
面にラミネートされて受像シートが巻き取られると、受
像層面の表面粗さ(Ra)は、実質的にカバーフイルム
の表面粗さ(Ra)と同じとなり、したがって、受像層
面の表面粗さ(Ra)は、0.05μm以下の平滑性を
有する面となる。受像層面の表面粗さ(Ra)が0.0
5μmを越えると、画素の飛びや欠けが生じやすくな
る。
は、0.05μm以下の平滑性を有するものが使用され
る。このような平滑性を有するカバーフイルムが受像層
面にラミネートされて受像シートが巻き取られると、受
像層面の表面粗さ(Ra)は、実質的にカバーフイルム
の表面粗さ(Ra)と同じとなり、したがって、受像層
面の表面粗さ(Ra)は、0.05μm以下の平滑性を
有する面となる。受像層面の表面粗さ(Ra)が0.0
5μmを越えると、画素の飛びや欠けが生じやすくな
る。
【0028】このカバーフイルムは、必ずしもフイルム
両面の表面粗さ(Ra)は、0.05μm以下である必
要はなく、少なくともラミネート時に受像シートの受像
層面に接触側の面の表面粗さ(Ra)が0.05μm以
下であればよい。
両面の表面粗さ(Ra)は、0.05μm以下である必
要はなく、少なくともラミネート時に受像シートの受像
層面に接触側の面の表面粗さ(Ra)が0.05μm以
下であればよい。
【0029】
【実施例】〔実施例1〕 (受像シートの作成)下記の組成を有する中間層及び受
像層用の塗布液を調製した。 (中間層用塗布液) ・結合剤 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 25重量部 (MPR−TSL、日信化学(株)製) ・可塑剤 DPCA−120(日本化薬(株)製) 12重量部 (6官能アクリレート系モノマー、分子量1947) ・界面活性剤 (商品名メガファックF−110) 0.4重量部 パーフルオロアルキルスルフォン酸塩、大日本インキ化学工業(株)製) ・溶剤 メチルエチルケトン 75重量部
像層用の塗布液を調製した。 (中間層用塗布液) ・結合剤 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 25重量部 (MPR−TSL、日信化学(株)製) ・可塑剤 DPCA−120(日本化薬(株)製) 12重量部 (6官能アクリレート系モノマー、分子量1947) ・界面活性剤 (商品名メガファックF−110) 0.4重量部 パーフルオロアルキルスルフォン酸塩、大日本インキ化学工業(株)製) ・溶剤 メチルエチルケトン 75重量部
【0030】 (受像層用塗布液) ・結合剤 ポリビニルブチラール 16重量部 (デンカブチラール#2000−L、電気化学工業(株)製 ・高分子化合物(a) 4重量部 ・界面活性剤 (商品名メガファックF−177P、 大日本インキ化学工業(株)製) ・溶剤 n−プロピルアルコール 200重量部
【0031】小巾塗布機を用いて、支持体〔東レ(株)
ルミラーE68L(両表面の粗さ(Ra)0.15μ
m〕上に、上記の中間層液を塗布、乾燥し、次に受像層
液を塗布、乾燥後、表1の各カバーフィルムをラミまた
はラミせず、ロール状に巻き取った。この際、カバーフ
イルムと受像層面との密着性を観察した。中間層は膜厚
約20μm、受像層は膜厚約2μmになるように塗布量
を調節し、カバーフィルムの組み合わせは、表1の組み
あわせになるものを、それぞれ作成した。
ルミラーE68L(両表面の粗さ(Ra)0.15μ
m〕上に、上記の中間層液を塗布、乾燥し、次に受像層
液を塗布、乾燥後、表1の各カバーフィルムをラミまた
はラミせず、ロール状に巻き取った。この際、カバーフ
イルムと受像層面との密着性を観察した。中間層は膜厚
約20μm、受像層は膜厚約2μmになるように塗布量
を調節し、カバーフィルムの組み合わせは、表1の組み
あわせになるものを、それぞれ作成した。
【0032】(インキシートの作成)次いで下記の3種
のインキ層用塗布液を調製した。 ・ブチラール樹脂 12重量部 (デンカブチラール#2000−L、電気化学工業(株)製) ・顔料 A B C シアン顔料(CI、P、B、15:4) 12重量部 − − マゼンタ顔料(C、I、P、R、57:1) − 12重量部 − イエロー顔料(C、I、P、Y、14) − − 12重量部 ・分散助剤 ソルスパースS−20000 0.8重量部 (ICIジャパン(株)) ・溶剤 n−プロピルアルコール 110重量部
のインキ層用塗布液を調製した。 ・ブチラール樹脂 12重量部 (デンカブチラール#2000−L、電気化学工業(株)製) ・顔料 A B C シアン顔料(CI、P、B、15:4) 12重量部 − − マゼンタ顔料(C、I、P、R、57:1) − 12重量部 − イエロー顔料(C、I、P、Y、14) − − 12重量部 ・分散助剤 ソルスパースS−20000 0.8重量部 (ICIジャパン(株)) ・溶剤 n−プロピルアルコール 110重量部
【0033】上記A、B、Cの顔料分散液の各々10重
量部に対して、ステアリン酸アミド0.24重量部、n
−プロピルアルコール60重量部を加え塗布液とし、厚
み5μmの裏面に離型処理されたポリエステルフィルム
(帝人(株)製)に乾燥膜厚Aが0.36μm、Bが
0.38μm、Cが0.42μmになるように塗布し、
シアンインキシート、マゼンタインキシート、そしてイ
エローインキシートの三種のインキシートを作成した。
量部に対して、ステアリン酸アミド0.24重量部、n
−プロピルアルコール60重量部を加え塗布液とし、厚
み5μmの裏面に離型処理されたポリエステルフィルム
(帝人(株)製)に乾燥膜厚Aが0.36μm、Bが
0.38μm、Cが0.42μmになるように塗布し、
シアンインキシート、マゼンタインキシート、そしてイ
エローインキシートの三種のインキシートを作成した。
【0034】まず受像シートのラミフィルムをはがし、
シアンのインキシートと受像シートを重ね、副走査分割
法によるサーマルヘッド記録装置(プリンター)により
印字した。この原理は75μm×50μmのヘッドを5
0μm方向に微小送り3μmピッチでオンオフする事に
より面積階調のみの多段階変調を行う方式である。この
シアンのインキシートを剥離し、受像シート上に面積階
調のみよりなる画像を形成させた。次にマゼンタのイン
キシートをシアン画像が形成されている受像シートに重
ね、位置を合わせて同様に印字し、該インキシートを剥
離する事により受像シート上にマゼンタ画像、同様にし
てイエロー画像を形成させ受像シート上に面積階調のみ
よりなるカラー画像を形成させた。次に、カラー画像が
形成された受像シートをアート紙と重ね130℃、4.
5Kg/cmの圧で、4m/秒の熱ローラーを通した
後、受像シートのポリエステルフィルムを剥し、インク
画像がのった受像層を転写し、アート紙上に多色カラー
画像を形成させた。
シアンのインキシートと受像シートを重ね、副走査分割
法によるサーマルヘッド記録装置(プリンター)により
印字した。この原理は75μm×50μmのヘッドを5
0μm方向に微小送り3μmピッチでオンオフする事に
より面積階調のみの多段階変調を行う方式である。この
シアンのインキシートを剥離し、受像シート上に面積階
調のみよりなる画像を形成させた。次にマゼンタのイン
キシートをシアン画像が形成されている受像シートに重
ね、位置を合わせて同様に印字し、該インキシートを剥
離する事により受像シート上にマゼンタ画像、同様にし
てイエロー画像を形成させ受像シート上に面積階調のみ
よりなるカラー画像を形成させた。次に、カラー画像が
形成された受像シートをアート紙と重ね130℃、4.
5Kg/cmの圧で、4m/秒の熱ローラーを通した
後、受像シートのポリエステルフィルムを剥し、インク
画像がのった受像層を転写し、アート紙上に多色カラー
画像を形成させた。
【0035】この画像のザラツキ具合およびカバーフイ
ルムラミネート跡の画像の飛びを目視で官能評価した。 *カバーフイルム: 実施例1,2,3は王子製紙
(株)製のアルファンE501にコロナ処理したもの比
較例1は、王子製紙(株)製のアルファンE501(コ
ロナ処理なし)。比較例3は、王子製紙(株)製のアル
ファンE600(コロア処理したもの)。 *表1の表面粗さ(Ra)はテンコールインスツルメン
トジャパン社製、アルファステップ500で測定した値
を示す。 *カバーフイルムの受像層面にラミネートする面の表面
接触角は、協和界面科学社製接触計CA−Dで測定し
た。 〔評価方法〕 ラミ密着性 : ○は良、 △、×は剥がれ有り。 ラミウキ跡の画像飛び: ○は飛びなし、×は飛びあり。 画像ザラツキはラミウキ、剥がれのない部分で評価。 : ○は良、×は劣る、××は可なり劣る。
ルムラミネート跡の画像の飛びを目視で官能評価した。 *カバーフイルム: 実施例1,2,3は王子製紙
(株)製のアルファンE501にコロナ処理したもの比
較例1は、王子製紙(株)製のアルファンE501(コ
ロナ処理なし)。比較例3は、王子製紙(株)製のアル
ファンE600(コロア処理したもの)。 *表1の表面粗さ(Ra)はテンコールインスツルメン
トジャパン社製、アルファステップ500で測定した値
を示す。 *カバーフイルムの受像層面にラミネートする面の表面
接触角は、協和界面科学社製接触計CA−Dで測定し
た。 〔評価方法〕 ラミ密着性 : ○は良、 △、×は剥がれ有り。 ラミウキ跡の画像飛び: ○は飛びなし、×は飛びあり。 画像ザラツキはラミウキ、剥がれのない部分で評価。 : ○は良、×は劣る、××は可なり劣る。
【0036】
【表1】
【0037】表1から、実施例1〜実施例4はコロナ処
理により水の表面接触角度が低くなっており、ラミ密着
性が良好で画質も良好である。比較例1ではコロナ処理
なしのため、水の表面接触角度が大きくラミ密着性が悪
く、ラミウキ跡により画像飛びが生じている。比較例2
では、カバーフイルムの表面粗さが粗いためラミ密着性
はよくても、画像ザラツキが劣っている。比較例3で
は、カバーフイルムの膜厚は厚いと水の表面接触角度が
低くてもラミ密着性が劣っている。比較例4はカバーフ
イルムが使用しておらず、画像ザラツキが生じている。
理により水の表面接触角度が低くなっており、ラミ密着
性が良好で画質も良好である。比較例1ではコロナ処理
なしのため、水の表面接触角度が大きくラミ密着性が悪
く、ラミウキ跡により画像飛びが生じている。比較例2
では、カバーフイルムの表面粗さが粗いためラミ密着性
はよくても、画像ザラツキが劣っている。比較例3で
は、カバーフイルムの膜厚は厚いと水の表面接触角度が
低くてもラミ密着性が劣っている。比較例4はカバーフ
イルムが使用しておらず、画像ザラツキが生じている。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、支持体の
片側に順次少なくとも1層以上の受像層を塗設後、この
受像層上に一時的にカバーフイルムをラミネートする
際、受像シートの受像層面とカバーフイルムとの密着性
を向上させることによって、画像の飛び、欠け等のない
良好な画質を得ることができる。
片側に順次少なくとも1層以上の受像層を塗設後、この
受像層上に一時的にカバーフイルムをラミネートする
際、受像シートの受像層面とカバーフイルムとの密着性
を向上させることによって、画像の飛び、欠け等のない
良好な画質を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 支持体の片側に順次少なくとも1層以上
の受像層を塗設後、この受像層上に一時的にラミネート
するためのカバーフイルムにおいて、該カバーフイルム
がポリプロピレンからなり、受像シートの受像層面にラ
ミネートされる面をコロナ処理によって水の表面接触角
が94°以下に調節されていることを特徴とする受像シ
ート材料用カバーフイルム。 - 【請求項2】 受像シートの受像層面にラミネートされ
る面の表面粗さ(Ra)が0.05μm以下であること
を特徴とする請求項1に記載の受像シート材料用カバー
フイルム。 - 【請求項3】 該カバーフイルムの膜厚が5〜30μm
であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の受像シート材料用カバーフイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9330334A JPH11157235A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 受像シート材料用カバーフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9330334A JPH11157235A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 受像シート材料用カバーフイルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11157235A true JPH11157235A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18231472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9330334A Pending JPH11157235A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 受像シート材料用カバーフイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11157235A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020006547A (ja) * | 2018-07-05 | 2020-01-16 | 大王製紙株式会社 | 昇華型熱転写受像シート及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-12-01 JP JP9330334A patent/JPH11157235A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020006547A (ja) * | 2018-07-05 | 2020-01-16 | 大王製紙株式会社 | 昇華型熱転写受像シート及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5880065A (en) | Thermal transfer medium | |
JP3667448B2 (ja) | 一体型熱転写シートおよび熱転写用受像紙 | |
JP2549846B2 (ja) | 転写シ−ト | |
EP1060903B1 (en) | Apparatus and process for forming images by heat-transfer | |
JPH11157235A (ja) | 受像シート材料用カバーフイルム | |
JP3336480B2 (ja) | 染料受容層転写シート | |
JP2003080844A (ja) | 保護層熱転写シート | |
JP2001353967A (ja) | 感熱色素転写用の色素供与体要素 | |
JP2004205827A (ja) | 熱転写型画像保護シート | |
JP2014069463A (ja) | 熱転写受像シートおよび画像形成方法 | |
JP2009083298A (ja) | 熱転写受像シート | |
JPH11139012A (ja) | 受像シート及びその製造方法 | |
JP5239708B2 (ja) | 熱転写受像シート | |
JPH09248974A (ja) | 記録用粘着シート | |
EP1306227B1 (en) | Dye-receptive layer transfer sheet | |
JP2001030639A (ja) | 熱転写受像シート | |
JP3254569B2 (ja) | 熱転写受像シート | |
JPH10217599A (ja) | インクジェット記録シート | |
JPH0692038A (ja) | 昇華型熱転写画像受容シート用積層基体 | |
JP3520246B2 (ja) | 光熱変換ヒートモード記録装置 | |
JP2002347354A (ja) | 昇華転写用熱転写受像シートおよびそれを用いた印画方法 | |
JPH0999648A (ja) | 感熱転写記録媒体 | |
JP2694769B2 (ja) | 熱転写方法 | |
JP4451473B2 (ja) | 熱転写受像シートおよび染料受容層転写シート | |
JPH11277912A (ja) | 熱転写シート |