JP2868840B2 - 液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射記録装置

Info

Publication number
JP2868840B2
JP2868840B2 JP2124235A JP12423590A JP2868840B2 JP 2868840 B2 JP2868840 B2 JP 2868840B2 JP 2124235 A JP2124235 A JP 2124235A JP 12423590 A JP12423590 A JP 12423590A JP 2868840 B2 JP2868840 B2 JP 2868840B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
layer
roller
liquid jet
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2124235A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0421447A (ja
Inventor
信彦 竹腰
晴彦 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2124235A priority Critical patent/JP2868840B2/ja
Publication of JPH0421447A publication Critical patent/JPH0421447A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2868840B2 publication Critical patent/JP2868840B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液体噴射記録装置に関する。
〔従来の技術〕
水性インクを用いて液体噴射記録装置によって得た記
録物は、彩度、再現性などが良好であり、種々の用途に
利用されている。
例えば、ディプレイ用としては、白色フィルムの裏面
に液体噴射記録装置で印字を行なったもの(バックプリ
ントフィルム:BPF)や透明なフィルムに印字を行なった
オーバーヘッドプロジェクター(OHP)用のものなどが
ある。
OHP用の記録物を形成するための被記録媒体として使
用される透明フィルムは吸水性に劣るので、印字後に被
記録媒体に付着させたインクを乾燥させて印字した画像
を定着させる必要がある。そこで、このような場合、イ
ンクの乾燥定着のために、温風ファンやプレートヒータ
ーなどの乾燥のための加熱を行なうなどの種々の方法が
行なわれてきた。
このような透明フィルムを用いた場合の問題を改善す
る方法として、透明フィルムからなる基材上にインク吸
収性を持たせた記録層を設け、さらに該記録層上に不透
明なラミネート材の層を積層した被記録媒体を用いて液
体噴射記録をラミネート材層側から行なった後、ラミネ
ート材を加熱溶融して透明なラミネート層とする方法が
提供された(特開平1−182055号公報)。
〔発明が解決しようとしている課題〕
透明フィルムを用いたOHP用の記録物の作成において
は、上述のように温風ファンなどの乾燥手段を追加的に
用いたとしても透明フィルムに付着させたインクを瞬時
に蒸発させるにはかなりの熱量が必要となり、大型の乾
燥手段の付加が必要となるという問題があた。
また、熱量の少ない乾燥手段を用いる場合にはインク
の乾燥定着にある程度の時間を要し、記録物の高速形成
には適さない。
特にインクの打ち込み量の多いカラー印字の場合に
は、これらの問題が顕著となる。
一方、前述の特開平1−182055号公報に開示の技術で
は、記録画像に処理用シートを当接してラミネート材の
熱溶融が行なわれるため、ランニングコストや、メンテ
ナンスにおける問題が残されており、また、例えばA4サ
イズの縦および横の両サイズに適用できるシート材など
の多種のシート材を用意しておかなければならないとい
う問題もあった。
本発明の目的は、ランニングコストやメンテナンスな
どにおいて問題がなく、OHP用などの透過光を利用する
高画質記録物の高速形成に好適な液体噴射記録装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の液体噴射記録装置は、記録層と該記録層上に
設けたラミネート層形成用のラミネート材層とを有する
被記録媒体の前記ラミネート材層に記録用の液滴を付与
して記録を行なう液体噴射記録部と、該液体噴射記録部
での記録により得られた記録物にラミネート層を形成す
るための加熱加圧手段を有する加熱加圧部とを有する液
体噴射記録装置であって、前記加熱加圧手段が、軟質ロ
ーラーと硬質ローラーとからなる一対のローラーを有
し、かつこれらローラーが、前記記録物のラミネート材
層に該軟質ローラーが、その裏側に該硬質ローラーが加
熱および加圧下でそれぞれ当接されるように配置されて
いることを特徴とする。
本発明の記録物の製造方法は、記録層と該記録層上に
設けたラミネート層形成用のラミネート材層を有する被
記録媒体に記録用の液滴を付与して記録を行い、その
後、加熱加圧手段を作用させてラミネート層を形成する
ことにより記録物を製造する方法であって、前記加熱加
圧手段が、軟質ローラーと硬質ローラーとからなる一対
のローラーを含み、前記記録物のラミネート材層に該軟
質ローラーを、その裏側に該硬質ローラーを加熱および
加圧下でそれぞれ当接させることを特徴とする。
本発明においては、記録物のラミネート材層の加熱溶
融処理に、上述の配置の硬質ローラーと離型性のよい軟
質ローラーとの組合せによる加熱加圧手段が用いられる
ことによって、液体噴射記録部で形成された画像に悪影
響を与えることなく効果的なラミネート層の形成が行な
え、透過光を利用する記録物を高画質で、かつ高速で得
ることが可能となる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例について説明
する。
実施例1 第1図は本発明の記録装置の要部の一例を示す断面図
である。この装置は、液体噴射記録法による印字ヘッド
1K,1C,1M,1Y(それぞれブラック、シアン、マゼンタ、
イエローの印字を行なう)を有する液体噴射記録部と、
該記録部で得られた記録物にラミネート層を形成するた
めの加熱加圧部とを有する。
なお、本発明の装置における記録物の形成には、例え
ばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの
基材上にポリビニルアルコール(PVA)などからなるイ
ンク吸収性を有する記録層およびラミネート材層を設け
た構成を有する被記録媒体が利用される。
このような被記録媒体としては、例えば支持体として
の基材と、該基材上に形成された実質的にインク或いは
記録剤を吸収及び捕捉する記録層と、該記録層上に形成
され、インクを直接受容し、通液性を有し、実質的に記
録剤が残留しないラミネート材層により構成されるもの
が利用できる。
但し、ラミネート材層又は記録層が基材としての機能
を兼備するものである場合には、基材は必ずしも必要で
はない。
上記被記録媒体に用いる基材としては、従来公知のも
のがいずれも使用でき、具体的には、ポリエステル樹
脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリメタクリレート樹脂、セロハン、セルロイド、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂等のプラスチックフィ
ルム、板或いはガラス板等が挙げられる。これらの基材
の厚みはいずれでもよいが、一般的には、1μm乃至5,
000μm程度である。
尚、OHP用の記録物のような透光性記録物を得る場合
には、基材は透明であることが必要である。
更に、基材として耐水性、耐摩耗性、耐ブロッキング
性等を有するものを選択することによって、得られる印
画物に耐水性、耐摩耗性、耐ブロッキング性等も付与す
ることがでかきる。
本発明に用いる被記録媒体を構成するラミネート材層
の有する通液性とは、インクを速やかに通過させ、該層
内にインク中の記録剤を実質的に残留せしめない性質を
言う。
通液性を有するラミネート材層の好ましい態様は、該
層内部に亀裂や連通孔を有する多孔質構造を有するもの
であり、加熱及び/又は加圧により透明化し得るもので
ある。
上記の特性を満足するためのラミネート材層として
は、主して樹脂粒子と結着剤とから構成されるものが利
用できる。
このような樹脂粒子としては、インク中の記録剤に対
して非吸着性の熱可塑性樹脂であり、加熱及び/又は加
圧により融着し均一化し得る樹脂等の有機粒子、例え
ば、ポリエチレン、ポリメタクリレート、エラストマ
ー、エチレン−酢酸ビニル重合体、スチレン−アクリル
共重合体、ポリエステル、ポリアクリル、ポリビニルエ
ーテル等の樹脂粉体及びエマルジョンのうち少なくとも
1種が所望により使用される。
尚、被記録媒体の構成に用いる樹脂粒子は、上記の樹
脂粒子に限定されるものではなく、記録剤に対して非吸
着性のものであり、且つ透明化できるものであれば、他
の周知の材料でも構わない。
又、使用する結着材は、上記樹脂粒子同士及び/又は
記録層とを結着させる機能を有するものであり、樹脂粒
子と同様に記録剤に対して非吸着性であることが必要で
ある。
また、結着剤としては好ましい材料は、前記の機能を
有するものであれば、従来公知の材料がいずれも使用で
き、例えば、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ス
チレン−アクリル共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、デンプン、ポリビニルブチラー
ル、ゼラチン、カゼイン、アイオノマー、アラビアゴ
ム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエンゴン、ユリア
樹脂、フェノール樹脂、α−オレフィン樹脂、クロロプ
レン、ニトリルゴム等の樹脂のうち1種以上が所望によ
り使用できる。
更に、ラミネート材層としての前記機能を向上させる
ために、必要に応じて、各種の添加剤、例えば、界面活
性剤、蛍光増白剤、防腐・防バイ剤、浸透剤、架橋剤等
を表層に添加してもよい。
前記粒子と結着剤との混合比(重量比)は、粒子/結
着剤=1/2乃至50/1の範囲が好ましく、より好適には3/1
乃至20/1の範囲である。
この混合比において結着剤が多すぎるときは、ラミネ
ート材層の亀裂や連通孔が少なくなり、インク吸収効果
が減少してしまう。又、混合比において粒子が多すぎる
と、粒子同士又はインク保持層と粒子との接着が十分で
なくなり、ラミネート材層を形成し得なくなる。
ラミネート材層の厚さは、インク滴量にも依存する
が、好ましくは1乃至200μmであり、より好適には3
乃至50μmである。
次に、インク又は、記録剤を実質的に捕捉する非多孔
質の記録層は、ラミネート材層を通過してきたインクを
吸収及び保持し、実質的に恒久保持するものである。
記録層は、ラミネート材層よりもインク吸収力が強い
ことが必要である。これは、記録層の吸収力が、ラミネ
ート材層の吸収力よりも弱い場合、ラミネート材層表面
に付与されたインクが、ラミネート材層内を通過し、そ
のインクの先端が記録層に到達した際に、ラミネート材
層中にインクが滞留することにより、ラミネート材層の
記録層の界面でインクがラミネート材層内を必要以上に
横方向に浸透及び拡散して行くことになる。その結果、
記録画像の解像力が低下し、高品質の記録画像を形成し
得なくなるからである。おな、OHP用の記録物のような
透光性記録物を得る場合には記録層は光透過性であるこ
とが必要である。
光透過性の記録層は、記録剤を吸着する光透過性樹脂
及び/又はインクに対して溶解性及び膨潤性を有する光
透過性樹脂により構成されることが好ましい。
例えば、記録剤として酸性染料又は直接染料を含有す
る水性インクを用いた場合、インク保持層は、上記染料
に対して吸着性を有するカチオン性樹脂、例えば、四級
化されたポリアミン類及び/又は水系インクに対して膨
潤性を有する水溶性乃至親水性ポリマーにより構成され
るのが好ましい。
なお、記録層を構成する材料は、インクを吸収及び捕
捉する機能を有し、非多孔質層を形成し、インクジェッ
ト記録後のラミネート層形成のための処理(透明化処
理)に対して十分安定であり、記録層としての機能を消
失しないものであれば特に限定されるものではない。
記録層の厚さは、インクを吸収及び捕捉するのに十分
であればよく、インク滴量によっても異なるが、好まし
くは1乃至50μmであり、より好適には3乃至20μmで
ある。
尚、記録層を構成する材料は、水性インクを吸収し、
インク中の記録剤を保持できる材料であればいずれの材
料でもよいが、インクが主として水性インクであること
ろから水溶性乃至親水性ポリマーから形成するのが好ま
しい。
このような水溶性乃至親水性のポリマーとしては、例
えば、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、カ
チオンでんぷん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の
天然樹脂、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポ
リエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、四級化ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルピリジリウムハライド、
メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリウ
レタン、ポリビニルアルコール、イオン変性ポリビニル
アルコール、ポリエステル、ポリアクリル酸ソーダ等の
合成樹脂、好ましくはこれらのポリマーを架橋処理して
水不溶性にした親水性ポリマー、2種以上のポリマーか
らなる親水性且つ水不溶性のポリマーコンプレックス、
親水性セグメントを有する親水性且つ水不溶性のポリマ
ー等が挙げられる。
更に、前記したように記録層としての機能を低下させ
ない程度には、各種の添加物、例えば、耐水化剤、界面
活性剤、防腐剤、防バイ剤等が添加可能である。
基材上に記録層とラミネート材層を形成する方法とし
ては、上記で好適に挙げた材料を適当な溶剤に溶解又は
分散させて塗工液を調製し、該塗工液を、例えば、ロー
ルコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレ
ーコーティング法、エアナイフコーティング法等の公知
の方法により基材上に塗工し、その後速やかに乾燥させ
る方法が好ましく、前記の材料をホットメルトコーティ
ング法或いは前記の材料から一旦、単独のシートを形成
しておき、該シートを基材にラミネートする如きの方法
でもよい。
但し、基材上に記録層を設ける際には、例えば、アン
カーコート層を形成する等の方法で基材と記録層との密
着を強固にし、空間をなくすのが好ましい。
基材として記録層との間に空間が存在すると、記録画
像の観察表面が乱反射し、実質的に画像光学濃度を下げ
ることになるので好ましくない。
上記構成の被記録媒体を用いた記録に用いるインクと
しては、従来公知の水系及び/又は油系のインクを用い
ることができるが、ラミネート材層に速やかに浸透し、
記録層で速やかに吸収及び捕捉させるためには、例えば
インクの粘度を500cps以下とするのが良い。好ましくは
粘度が100cps以下、好適には50cps以下である。
又、火気に対する安全性や環境に対する耐汚染性等を
考慮すれば、水系のインクが好ましい。インクに含有せ
しめる記録剤としては、従来公知の染料や顔料等の着色
剤及びその他の発色性を有する材料を用いることができ
る。インクジェット記録に用いられる記録剤としては、
例えば直接染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素等
に代表される水溶性染料が好ましい。
本発明において、被記録媒体にインクを以って記録後
にラミネート材層からラミネート層を形成するための透
明化を行なう方法としては、加熱による方法、加圧によ
る方法及び加熱と加圧とを併用する方法等が挙げられ
る。
例えば、加熱によって透明化する方法を具体的に説明
すると、加熱によってラミネート材層を形成する樹脂粒
子を溶融し、均一な被膜にする方法がある。
加熱によって透明化を行なう場合、記録層も溶融して
しまっては、画像が乱れてしまい、又、支持体が軟化し
てしまうことも変形を誘発して望ましくない。
よって、ラミネート材層を形成する樹脂の溶融温度
は、記録層の溶融温度や基材の軟化温度より低いことが
必須である。通常、好ましく用いられるポリエチレンテ
レフタレートフィルムを基材として用いる場合には、15
0℃以下でラミネート材層を加熱することが必要であ
る。
又、基材上に記録層やラミネート材層を形成する工程
には、通常、乾燥工程が含まれるが、実用上乾燥工程で
十分な効率を得るには、乾燥温度が60℃以上、好ましく
は80℃以上であり、従ってラミネート材層を構成する樹
脂の溶解温度はこの温度以上であることが必要である。
透明化の方法として、加熱の他に加圧によってラミネ
ート材層の樹脂粒子を融着させる方法等が挙げられる
が、本発明で用いられるのは加熱及び加圧方法である。
被記録媒体は、搬送ベルト2で搬送され、これに印字
ヘッド1K,1C,1M,1Yから記録情報に応じて選択された色
のインクがそのラミネート材層側から付与され記録画像
が形成される。こうして得られた記録物はプレートヒー
タ3により加熱され、さらに軟質ローラー5と硬質ロー
ラー6とからなる一対のローラー対を有する加熱加圧手
段に供給される。
プレートヒータ3での加熱は効率よいラミネート層の
形成のための前加熱のためのもので、押えローラー4に
より効果的に行なわれる。この前加熱における加熱条件
は、ラミネート材層に含まれるラミネート材の溶融温度
付近となるように設定される。
軟質ローラー5は、肉厚の厚い離型性のよいゴムなど
から構成することができ、硬質ローラー6がこれに当接
された際に、その当接状態に応じて適度にへこむことの
できる軟質性を有するものが利用される。したがって、
これらローラー間に挿入された記録物は加圧されつつ第
3図に示すように硬質ローラー側に湾曲しつつこれらロ
ーラーから離れる。この結果、これらローラによってラ
ミネート層形成のために加熱加圧処理された記録物のこ
れらローラーからの良好な離型性および排紙性を分離爪
などを用いることなく得ることができる。
硬質ローラー6としては、例えば軟質ローラー5より
も肉薄のフッ素系樹脂などからなる上述の効果を得るの
に必要な硬度を有するものが選択されて用いられる。
これらのローラーの当接は、ラミネート層の形成に必
要な圧力が得られ、かつ第3図に示すような排紙方向が
効果的に得られるように当接圧およびニップなどが適宜
調節される。
なおこられローラーにおける加熱は、軟質ローラー5
の内側から加熱を行なうと、その肉厚が厚いため、その
内側の温度が非常に上昇し、ローラーを形成するコーテ
ィング材の耐熱温度を越え、ローラーの耐久性を劣化さ
せてしまう危険性がある。そこで硬質ローラー6の内側
から加熱を行なう構成としてある。
これらローラー間から排紙された記録物に形成された
ラミネート層は、排紙直後においてはまだ温度が高く、
表層が固化していないので、例えば分離爪などの物理的
接触によって排紙時のローラーからの分離を利用すると
ラミネート層および印字画像をこすり付けたり、きず付
けたりして画像のみだれや破損を生じさせ易い。これに
対し、本発明においてはこれらローラーの硬度差を利用
して分離爪などの物理的接触を用いずに良好な排紙操作
が行なえる。
軟質ローラー5と硬質ローラー6との間から排紙され
た記録物は冷却ファン14により冷却されラミネート層が
十分に固化したところで排紙ローラー8,9により装置外
に排紙される。
以上説明した装置を用い以下の条件でOHP用の記録物
を得たところ、高画質の透過光観察用の画像を高速で得
ることができた。
軟質ローラー5; 厚さ5mmのアルミ製円筒基体の周壁にシリコンゴムを
1.5mmの厚さでコーティングし、その表面を鏡面仕上(R
Z≦1.0)して平滑性を上げたもの。
硬質ローラー6; 厚さ5mmのアルミ製円筒基体の周壁に200μm〜0.5mm
の厚さでフッ素樹脂の層を設けたもので、ヒーターが内
接されたもの。
ローラー当接圧およびニップ; 約3kg(総圧で60kgf)のバネ圧で約5〜6mmのニップ
を使用。
プレートヒータ3での加熱温度; 約85±5℃ 硬質ローラ6での加熱温度;170±10℃ 記録物の搬送速度;約20mm/sec 実施例2 実施例1の場合は第1図中の硬質ローラー6側にのみ
ヒーターを有する系であった。しかし、本発明において
は常に、硬質ローラー側にヒーターを設けることに限定
されるものではない。
例えば、第1図の構成において軟質ローラー5側にも
ヒーターなどの加熱手段を設けて軟質ローラーおよび硬
質ローラー6での加熱効率を上げることで、より高速で
の処理が可能となる。
この場合、実施例1において述べたような軟質ローラ
ー5に加熱手段を設ける場合の問題を考慮し、加熱温度
の制御は硬質ローラー6側を主体に行ない、軟質ローラ
ー5側からの加熱は補助的なものとして、その過度の温
度上昇が生じないようにヒーターの容量や作動状態を制
御する。
なお、常にOHP用の記録物を形成する装置はその用途
が制限されてしまうため、たいていの場合、他に透明処
理の不要な記録用紙を用いる記録操作ができるような構
成が付加される場合がある。すなわち、パネルヒーター
3に記録物が供給されず装置外に排紙される。このよう
な場合、透明化処理の不要な記録物の形成を印字ヘッド
1K〜1Yで行なった後にOHP用の記録物などの透明化の必
要な記録物を得ようとする場合、硬質ローラー6のヒー
ターがOFFとなっていると、これらのヒーターの立上り
時間の分だけ印字ヘッド1K〜1Yにおける印字あるいは加
熱加圧部への記録物の給紙を待たなければらない。さら
に、装置の休止後に電源を投入して装置を使用とする場
合も同様の待ち時間が必要となる。そこで、軟質ローラ
ー5および硬質ローラー6との両方から必要温度までの
加熱を行なうことで、この待ち時間を大幅に短縮するこ
とが可能となる。例えば、実施例1で8分の待ち時間が
必要であるとすると、本実施例の構成を用いることで短
縮可能である。
実施例3 実施例1の構成においては、オイルを用いたクリーニ
ング機構10が用いられている。これは、ラミネート層の
形成時に記録物に圧力をかけるので、記録物の端部から
ラミネート材の溶融物がはみ出してローラーに付着して
これらローラーのオフセットを生じるので、これをクリ
ーニングするために設けられたものである。
そこで、本実施例においては、第4図に示すように被
記録媒体としてその両端を例えば、l=5mmの位置で非
コート領域を設けたものを用い、これらのオフセットを
防止できるようにした。このような構成の被記録媒体を
用いることで、オイルクリーニングを不要とし、第2図
に示すように装置の構成を大幅に簡易化できる。
なお、第2図の構成では、第1図の構成におけるプレ
ートヒーターの代わりに温風用ファンおよび温風用ヒー
ター13からなる前加熱のための手段が設けられている。
さらに、被記録媒体の基材の厚みを80μm以上にし、
基材のコシを強くすることにより、軟質ローラー5への
巻き付き、オフセットを減少させ得ることが認められて
いる。このようにすることにより、一層、オイルレス、
クリーニングレスながら信頼を向上させることができ
た。
〔発明の効果〕
本発明によれば、液体噴射記録により得た記録物のラ
ミネート材層を加熱加圧下で溶融させてラミネート層と
するための加熱加圧手段として、離型性のよい軟質ロー
ラーとこれに当接される硬質ローラーとの組合せからな
るローラー対を用いているので、形成されたラミネート
層を有する記録物のこのローラー対からの離型性および
排紙性を向上させて、記録物の画質に悪影響を与えるこ
となく高速での良好なラミネート層の形成が行なえる。
【図面の簡単な説明】
第1図はおよび第2図は本発明の液体噴射記録装置の要
部の一例を示す断面図、第3図は本発明の装置の加熱加
圧ローラー対での排紙方向を説明する側面図、第4図は
本発明の装置に用い得る被記録媒体の一例の断面図であ
る。 1…印字ヘッド(K:ブラック、C:シアン、M:マゼンタ、
Y:イエロー)、2…紙搬送ベルト、3…プレートヒータ
ー、4…紙抑えローラー、5…軟質ゴムローラー、6…
加熱ローラー(+加熱ヒーター)、7…サーミスタ、8
…排紙、駆動ローラー、9…排紙従動ローラー、10…オ
イル含有クリーニングウェブ、11…排紙トレイ、12…温
風用ファン、13…温風用ヒーター、14…冷却ファン、15
…被記録媒体、16…基材、17…記録層、18…ラミネート
材層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 29/00 B41J 2/01 B41M 5/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録層と該記録層上に設けたラミネート層
    形成用のラミネート材層とを有する被記録媒体の前記ラ
    ミネート材層に記録用の液滴を付与して記録を行う液体
    噴射記録部と、該液体噴射記録部での記録により得られ
    た記録物にラミネート層を形成するための加熱加圧手段
    を有する加熱加圧部とを有する液体噴射記録装置であっ
    て、前記加熱加圧手段が、軟質ローラーと硬質ローラー
    とからなる一対のローラーを有し、かつこれらローラー
    が、前記記録物のラミネート材層に該軟質ローラーが、
    その裏側に該硬質ローラーが加熱および加圧下でそれぞ
    れ当接されるように配置されていることを特徴とする液
    体噴射記録装置。
  2. 【請求項2】該液体噴射記録部と該加熱加圧部との間
    に、記録物をプレヒートするための手段を備えた請求項
    1に記載の液体噴射記録装置。
  3. 【請求項3】該軟質ローラー表面をクリーニングするた
    めのクリーニング機構を備えた請求項1に記載の液体噴
    射記録装置。
  4. 【請求項4】該軟質ローラーの表面がシリコンゴムから
    なる請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  5. 【請求項5】該軟質ローラーの表面がフッ素樹脂からな
    る請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  6. 【請求項6】該軟質ローラーが、内部に加熱手段を有す
    る請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  7. 【請求項7】記録層と該記録層上に設けたラミネート層
    形成用のラミネート材層を有する被記録媒体に記録用の
    液滴を付与して記録を行い、その後、加熱加圧手段を作
    用させてラミネート層を形成することにより記録物を製
    造する方法であって、前記加熱加圧手段が、軟質ローラ
    ーと硬質ローラーとからなる一対のローラーを含み、前
    記記録物のラミネート材層に該軟質ローラーを、その裏
    側に該硬質ローラーを加熱および加圧下でそれぞれ当接
    させることを特徴とする記録物の製造方法。
  8. 【請求項8】記録された被記録媒体を60℃以上150℃以
    下の温度で加熱する請求項7に記載の記録物の製造方
    法。
  9. 【請求項9】加熱に先立って、被記録媒体をプレヒート
    する請求項7に記載の記録物の製造方法。
  10. 【請求項10】ラミネート材層が熱可塑性樹脂からなる
    請求項7に記載の記録物の製造方法。
  11. 【請求項11】該軟質ローラーの表面がシリコンゴムか
    らなる請求項7に記載の記録物の製造方法。
  12. 【請求項12】該硬質ローラーの表面がフッ素樹脂から
    なる請求項7に記載の記録物の製造方法。
  13. 【請求項13】該軟質ローラーが、内部に加熱手段を有
    する請求項7に記載の記録物の製造方法。
JP2124235A 1990-05-16 1990-05-16 液体噴射記録装置 Expired - Fee Related JP2868840B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2124235A JP2868840B2 (ja) 1990-05-16 1990-05-16 液体噴射記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2124235A JP2868840B2 (ja) 1990-05-16 1990-05-16 液体噴射記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0421447A JPH0421447A (ja) 1992-01-24
JP2868840B2 true JP2868840B2 (ja) 1999-03-10

Family

ID=14880319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2124235A Expired - Fee Related JP2868840B2 (ja) 1990-05-16 1990-05-16 液体噴射記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2868840B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4507332B2 (ja) * 2000-02-03 2010-07-21 セイコーエプソン株式会社 インクジェットプリンタ
JP4505921B2 (ja) * 2000-02-03 2010-07-21 セイコーエプソン株式会社 インクジェットプリンタおよびこれに用いる記録媒体
JP4590670B2 (ja) * 2000-02-03 2010-12-01 セイコーエプソン株式会社 インクジェットプリンタ
JP2004306589A (ja) * 2003-03-25 2004-11-04 Konica Minolta Holdings Inc 画像記録装置および画像記録方法
JP4688476B2 (ja) * 2004-01-21 2011-05-25 ノーリツ鋼機株式会社 熱転写装置及びインクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0421447A (ja) 1992-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3703325B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
EP0649753B1 (en) Ink transfer medium and image formation using the same
US6585366B2 (en) Image forming method
JP2868840B2 (ja) 液体噴射記録装置
JP2908518B2 (ja) 液体噴射記録装置
JP2007118532A (ja) 昇華インク転写用インクジェット記録媒体及び転写記録方法
US6264321B1 (en) Method of producing recorded images having enhanced durability on a variety of substrates
US6695447B1 (en) Ink jet recording element
EP1403089B1 (en) Ink jet recording element and printing method
JPH01182081A (ja) 透光性印画物の透明化装置
EP0518621B1 (en) Methods for processing printed substrates
US6814437B2 (en) Ink jet printing method
WO2005082638A1 (en) Inkjet recording media with fusible bead layer
EP0711224B1 (en) Method of producing recorded images
JP5935311B2 (ja) 熱転写受像シートと、印画物及びその印画物の製造方法
JP3903274B2 (ja) 記録シート
US6689532B1 (en) Method of protecting an image receiving layer of a recording element prior to and after printing
WO1995030547A1 (en) Recording process
JP2004243747A (ja) 画像保護用フィルム及びそれを用いた記録物並びに画像保護用フィルムを用いた記録物の製造方法
JPH01182055A (ja) 透光性印画物の画質向上処理装置
JPH10264498A (ja) インクジェット記録シート
EP1033232A2 (en) Method for heat treatment of card-shaped recording medium
JP4006329B2 (ja) ラミネート用部材およびラミネート印画物
JP3407431B2 (ja) インクジェット記録用フィルムシート
JP2000233474A (ja) 画像面のラミネート用部材、それを用いた画像形成方法及び該方法により得られた印画物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees