JP3519228B2 - NOxガス濃度検出器 - Google Patents

NOxガス濃度検出器

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JP3519228B2
JP3519228B2 JP35413596A JP35413596A JP3519228B2 JP 3519228 B2 JP3519228 B2 JP 3519228B2 JP 35413596 A JP35413596 A JP 35413596A JP 35413596 A JP35413596 A JP 35413596A JP 3519228 B2 JP3519228 B2 JP 3519228B2
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雅史 安藤
昇 石田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、船舶、飛
行機等の移動用、産業用の内燃機関の排ガス中、或いは
ボイラ等の燃焼ガス中のNOxガス濃度を検出するため
に用いるNOxガス濃度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、排ガス規制の強化に伴い、エンジ
ン等の排ガス中のNOxを直接測定し、エンジンの制御
や触媒のコントロールを行う研究が行われている。特
に、ZrO2等の酸素イオン導電体を用い、第1酸素イ
オンポンプセルでNOxが分解しない程度に酸素を汲み
出し、NOxを含む残ったガスを第2酸素イオンポンプ
セルでさらに酸素を汲み出すことでNOxを分解し、こ
の分解を電流として検知するNOxガス濃度検出器は、
HC、CO等の妨害ガスの影響を受けずにNOxガス濃
度が測定できることから、近年広く研究が行われてい
る。
【0003】このようなNOxガス濃度検出器として、
特開昭62-276453号公報には、第2酸素イオンポンプセ
ルの酸素汲み出し側が排ガスにさらされたものが開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の知見によれば、上記従来の検出器においては、第2
酸素イオンポンプセルの酸素汲み出し側が排ガスにさら
されているため、排ガス中の酸素濃度の変化にNOx
度測定値が大きく依存し、特に低酸素濃度雰囲気でNO
xガス濃度の正確な測定が困難であると考えられる。
【0005】このような事情に鑑みて、本発明は雰囲気
の酸素濃度依存性の低いNOxガス濃度の検出を可能と
するNOXガス濃度検出器を提供することを課題とす
る。本発明のその他の課題は明細書及び図面全体の開示
より明らかとなろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、第1酸素イ
オンポンプセルでNOxが分解しない程度に酸素を汲み
出し、NOxを含む残ったガスを第2酸素イオンポンプ
セルでさらに酸素を汲み出すことでNOxを分解し電流
として検知するNOxガス濃度検出器(センサ)におい
て、第2酸素イオンポンプセルの酸素汲み出し側が、排
ガス雰囲気にさらされている場合、(a)第2酸素イオ
ンポンプセルの酸素汲み出し側が排ガス雰囲気にさらさ
れている為、第2酸素イオンポンプセルに発生する起電
力が、排ガス雰囲気の酸素濃度変化に依存すること、
(b)第2酸素イオンポンプセルの電極間に流れる電流
(NOxガス濃度測定電流)Ip2と、NOxを分解する為
に第2酸素イオンポンプセルに印加する電圧Vp2との間
には、“Ip2 =(Vp2一起電力)/R(第2酸素イオ
ンポンプセルの電極間抵抗)”という関係があることか
ら、Ip2値が排ガス中の酸素濃度変化に依存すること、
という問題点があることに着目した。
【0007】さらに研究を進めた結果、本発明者は、第
2測定室内の酸素イオンポンプセルの電極と反対極とな
る電極(酸素汲み出し側)を素子内部(積層した固体電
解質層間)に設置し、電極のリード部、又はその一部を
介して酸素を汲み出す構造とし、汲み出した酸素を以下
の種々の手段によって排出することによって、上記問題
点が解決できることを見出した。
【0008】(1)リード部又の一部とスルーホールを介
して、第1測定室に排出する(図1参照)。 (2)リード部を介して、大気中もしくは排ガス中に排出
する(図2参照)。 (3)リード部の一部と多孔質部を介して、第2測定室に
排出する(図3参照)。
【0009】上記構造及び手段によって、第2測定室内
の酸素イオンポンプセルの電極と反対極となる第2測定
室外部電極が排ガス雰囲気から遮断されることとなり、
第2測定室から汲み出した酸素がプールされるため、該
電極近傍の酸素濃度が安定化され、第2測定室の電極間
に発生する起電力が安定化される。従って、第2酸素イ
オンポンプセルに流れるポンプ電流(Ip2)の排ガス中
の酸素濃度変化に対する依存性が減少し、低酸素濃度雰
囲気に於いてもNOxガス濃度の正確な測定が可能とな
る。
【0010】以上の知見に基づき前記目的を達成するた
めに、本発明の第1の視点における検出器は、第2酸素
イオンポンプセルの一対の電極の内で第2測定室の外部
に設けられた方の電極(以下「第2酸素イオンポンプセ
ルの第2測定室外部電極」という)が、検出器の外気と
は直接接触しないように配され、前記第2酸素イオンポ
ンプセルの第2測定室外部電極の周囲に、拡散抵抗をも
って酸素を導出する拡散抵抗手段を設けたことを特徴と
する。
【0011】この特徴を有する検出器を、好ましくは下
記のように構成する。第1拡散抵抗を介して被測定ガス
が導入される第1測定室と、前記第1測定室内部に設け
られ、前記第1測定室内の被測定ガス中の酸素分圧を測
定するための酸素分圧検知電極と、前記第1測定室内部
と外部に設けられた一対の電極を備え、前記酸素分圧検
知電極の電位に基づき、該一対の電極に電圧が印加され
て、前記第1測定室から該測定室外へ、前記被測定ガス
中の酸素をNOXが分解しない程度に十分に汲み出す第
1酸素イオンポンプセルと、前記第1測定室から第2拡
散抵抗を介してガスが導入される第2測定室と、前記第
2測定室の内部と外部に設けられた一対の電極を備え、
該一対の電極に電圧が印加されて前記第2測定室中のN
xを分解し、解離した酸素を汲み出すことによりNOx
ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセ
ルと、を備えたNOXガス濃度検出器。
【0012】さらに、本発明の第1の視点に係るNO X
ガス濃度検出器において、前記拡散抵抗手段は、前記第
2酸素イオンポンプセルの第2測定室外部電極に電気的
に接続するリード部又はその一部であることを特徴とす
る。
【0013】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記リード部を
介して、前記第2酸素イオンポンプセルの第2測定室外
部電極と検出器の外気とが拡散抵抗をもって連通される
ことを特徴とする。
【0014】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記第2酸素イ
オンポンプセルの第2測定室外部電極は、前記NO X
ス濃度検出器の外気と直接接触しないように、前記NO
X ガス濃度検出器の積層構造を成す絶縁層及び/又は固
体電解質層間に配されると共に、該電極に前記拡散抵抗
手段が接続され、前記第2酸素イオンポンプセルの第2
測定室外部電極は、前記拡散抵抗手段を介して前記NO
X ガス濃度検出器の外気に間接的に連通されたことを特
徴とする。
【0015】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記拡散抵抗手
段は前記NO X ガス濃度検出器内部に設けられたガス通
路に連通し、前記ガス通路は前記第1酸素イオンポンプ
セルの電極又は該電極のリード部又は前記第1測定室に
連通することを特徴とする。
【0016】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記拡散抵抗手
段は前記NO X ガス濃度検出器内部に設けられたガス通
路に連通し、前記ガス通路は前記第2酸素イオンポンプ
セルの一対の電極の内で前記第2測定室の内部に設けら
れた方の電極(以下「第2酸素イオンポンプセルの第2
測定室内部電極」という)又は該電極のリード部又は
第2測定室に連通することを特徴とする。
【0017】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記ガス通路に
連通するリード部が外気に接触することを特徴とする。
【0018】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記第2酸素イ
オンポンプセルの一対の電極が設けられた固体電解質層
が、前記酸素分圧検知電極が設けられた固体電解質層
と、前記第2測定室との間に積層されて成ることを特徴
とする。
【0019】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記第2酸素イ
オンポンプセルの一対の電極が、前記NO X ガス濃度
出器の積層構造を成す固体電解質層の同一面に設けられ
たことを特徴とする。
【0020】本発明の第の視点におけるNO X ガス濃
検出器は、前記第1の視点に基づき、前記第2測定室
における前記第2拡散抵抗の開口部を囲んで、前記第2
酸素イオンポンプセルの第2測定室内部電極を設けたこ
とを特徴とする。
【0021】本発明の第10の視点におけるNO X ガス
濃度検出器は、被測定ガス中からNOxが分解しない程
度に酸素を汲み出す第1酸素イオンポンプセルと、前記
第1酸素ポンプセルに積層される第2酸素イオンポンプ
セルであって、固体電解質層に設けられた一対の電極を
備え、該一対の電極に電圧が印加されることにより、
記第1酸素イオンポンプセルによって前記酸素が汲み出
されたガス中のNOx 分解て酸素汲み出、分解
したNOx量に応じた電流が流れる第2酸素イオンポン
プセルと、前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電極
の内で一方の電極が設けられた測定室(例えば図1の第
2測定室参照)と、を有するNOxガス濃度検出器であ
って、前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電極の内
前記測定室の外部に設けられた他方の電極(以下、
測定室外部電極」という)前記NO x ガス濃度検出
器の外気との直接的な接触を遮断すると共に、拡散抵抗
をもって前記第2酸素イオンポンプセルにより汲み出さ
れた酸素を拡散して、該測定室外部電極周囲の酸素濃度
の変動を緩和する拡散抵抗手段を有し、前記拡散抵抗手
段は、前記測定室外部電極に接続するリード部又はその
一部であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の一実施形態に係
る、2組の拡散抵抗部、酸素イオンポンプセル、及び測
定室を備えたNOxガス濃度検出器の測定原理は下記の
通りである。
【0023】(1)排ガスが拡散抵抗を有する第1拡散孔
を通って第1測定室に流入する。 (2)第1酸素イオンポンプセルにより、第1測定室の酸
素をNOxが分解しない程度に汲み出す(酸素分圧検知
電極から出力される信号により第1測定室酸素分圧を制
御する)。 (3)拡散抵抗を有する第2拡散孔を通って第1測定室の
ガス(濃度制御された02ガス+NOxガス)が第2測定
室に流入する。 (4)第2測定室のNOxガスは、第2酸素イオンポンプ
セルにより更に酸素を汲み出すことにより、N2+O2
分解される。 (5)このとき、第2酸素イオンポンプセルに流れるポン
プ電流Ip2とNOxガス濃度の間には直線関係があるた
め、Ip2を検出することによりNOxガス濃度を検出可
能である。
【0024】第2酸素イオンポンプセルの一対の電極間
に酸素濃度差がある場合、第2酸素イオンポンプセルに
起電力が生じ、このセルに印加する電圧を一定制御して
も、有効ポンプ電圧が変化する。有効ポンプ電圧とは
“印加電圧と起電力との差”の事である。従って、前記
酸素濃度差が変動すれば、Ip2がNOxガス濃度ではな
く、酸素濃度によって変動することとなる。そこで、本
発明の一実施形態は、第2酸素イオンポンプセルの一対
の電極間の酸素濃度差を一定に保つ手段、特に第2酸素
イオンポンプセルの第2測定室外部に設けられた電極周
囲の酸素濃度を安定化する手段を設ける。この手段によ
って、酸素濃度の変化によって変動する起電力が安定化
され、印加電圧は一定とするから結局有効ポンプ電圧が
安定化され、酸素濃度に依存しない正確なNOXガス濃
度検出ができる。好ましくは第2イオンポンプセルの第
2測定室外部電極を検出器外気から遮断する保護手段と
して、保護層(アルミナの絶縁層及び/又はジルコニア
系の固体電解質層など)を設けて該電極と検出器外気と
の直接的な接触を遮断し、さらに汲み出された酸素を排
出する手段として、前記外側電極に接続し酸素を拡散可
能な拡散抵抗手段を設ける。従って、固体電解質層、絶
縁層、拡散抵抗手段によって、第2イオンポンプセルの
第2測定室外部電極と検出器の外気(大気又は排ガスな
どの被測定ガス)との直接的な接触が遮断されると共
に、拡散抵抗手段によって拡散抵抗を介しての酸素の導
出が可能とされ、この電極周囲の酸素濃度が安定化され
る。好ましくは、この拡散抵抗手段を多孔質(白金合
金、ロジウム合金、それらとセラミックスの合金など)
のリード部とすることにより、別途に拡散抵抗手段と電
極の電気的接続手段とを設ける必要がなくされ、極小ス
ペースの有効利用及び工数・原料の削減が達成される。
【0025】好ましくは、第2酸素イオンポンプセルの
一対の電極が設けられた固体電解質層を、酸素分圧検知
電極が設けられた固体電解質層(酸素濃度測定セル)
と、前記第2測定室との間に積層する。すなわち、第2
酸素イオンポンプセルが、酸素濃度測定セルと第2測定
室の層の間に配置される。さらに好ましくは、電極間の
リーク電流防止のため、第2酸素イオンポンプセルの一
対の電極が設けられた固体電解質層と、酸素分圧検知電
極が設けられた固体電解質層との間に絶縁層を配する。
このように第2酸素イオンポンプセルを配置することに
より、第2酸素イオンポンプセルを第2測定室と検出器
外部との間に配置する場合に比べて、固体電解質層が有
効利用されているため、固体電解質層を一層削減するこ
とが可能となり、また積層厚さを薄くして検出器をコン
パクトにすることができる。
【0026】また、本発明の好ましいNOXガス濃度検
出器は、第1酸素イオンポンプセル6、酸素濃度測定セ
ル7、第2酸素イオンポンプセル8がいずれも互いに異
なる固体電解質層に設けられていることを特徴とする
(図1参照)。これによって、各セルの電極間に流れる
リーク電流が減少され、第1測定室内の酸素濃度が精度
よく制御できる。さらに好ましくは、各セル間にアルミ
ナ等の絶縁膜、又は絶縁層を設ける。
【0027】また、好ましくは、検出器を加熱する加熱
ヒータ層を積層された固体電解質層間に積層する。加熱
ヒータ層を設けることにより、第1、2酸素イオンポン
プ能力を安定化させることができる。
【0028】各セルの固体電解質としては、ジルコニア
とイットリアの固溶体、ジルコニアとカルシアの固溶体
などを用いる。薄板状にされた固体電解質層の両面にス
クリーン印刷及び焼結などの方法によって形成される多
孔質の電極としては、触媒作用を有する白金やロジウ
ム、或いはこれらの合金などを使用することが好まし
い。第1、第2拡散孔としては、多孔質のセラミックス
を用いることが好ましく、例えば多孔質アルミナセラミ
ックスなどである。加熱ヒータの発熱部をセラミックス
と白金又は白金合金の複合材料から形成し、リード部を
白金又は白金合金とすることが好ましい。
【0029】なお、COガス、HCガスの濃度検出にも
本発明の検出器を応用可能であり、NOXガス濃度の検
出の場合と同様に、酸素濃度の影響が低減され対象ガス
濃度が精密に測定できることとなる。
【0030】その他の好ましい特徴は、本出願人による
特願平8-160812号に記載されている通りであり、必要に
応じてこの出願を参照し本願に繰り込むことができるも
のとする。
【0031】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
【0032】
【実施例1】図1は本発明の一実施例に係るNOXガス
濃度検出器の構造を説明するための図であり、検出器を
長手方向に沿って切断した断面図である。
【0033】図1に示す検出器は、固体電解質層5−1
を挟んで設けられた一対の電極6a,6bを備えた第1
酸素イオンポンプセル6、固体電解質層5−2を挟んで
設けられた一対の電極7a,7bを備えた酸素濃度測定
セル7、固体電解質層5−3、固体電解質層5−4表面
に設けられた一対の電極(第2酸素イオンポンプセル8
の第2測定室内部電極)8a,(第2酸素イオンポンプ
セル8の第2測定室外部電極)8bを備えた第2酸素イ
オンポンプセル8の順に積層され、固体電解質層5−
1,…,5−4の層間には絶縁層11−1,11−2,
11−3がそれぞれ形成されている。そして、第1酸素
イオンポンプセル6と酸素濃度測定セル7の層間には、
図中左右側の絶縁層11−1及び上下側の固体電解質層
5−1,5−2によって第1測定室2が画成され、同様
に絶縁層11−3及び固体電解質層5−3,5−4によ
り第2酸素イオンポンプセル8の上部に第2測定室4が
画成されている。さらに、第1測定室2の一方で検出器
短手方向両側(図1中正面及び背面)には拡散抵抗を有
する第1拡散孔1がそれぞれ設けられ、第1測定室2の
他方には第2拡散孔3の開口が第1拡散孔1と離間して
設けられている。第2拡散孔3は、酸素濃度測定セル7
及び固体電解質層5−3を貫通して第1、第2測定室
2,4を拡散抵抗をもって連通する。酸素分圧検知電極
7aは第1測定室2内に設けられ、第1酸素イオンポン
プセル6の一対の電極6a,6bは第1測定室2の外部
と内部に設けられ、第2酸素イオンポンプセル8の一対
の電極8a,8bは第2測定室4の内部と外部に設けら
れている。
【0034】この検出器では、第2酸素イオンポンプセ
ル8を構成する固体電解質層5−4の同一面上に、多孔
質(白金、ロジウム合金など)の電極8a,8bが共に
形成されている。電極8a,8bは、絶縁層11−3に
よって互いに隔離されているが、固体電解質層5−4を
介して酸素イオンが伝導し、これによる電流Ip2が流れ
る。電極8bは固体電解質層5−4、絶縁層11−3、
及びリード部8dによって、検出器外気との直接的な接
触が防止されていると共に、拡散抵抗を有する多孔質の
リード部8dを介して第2酸素イオンポンプセル8によ
り汲み出された酸素を導出できる。更に、電極8a,8
bには、それぞれリード部(線)8c(不図示),8d
が電気的に接続され、第2測定室4の外側電極8bに電
気的に接続するリード部8dは多孔質とされ、酸素イオ
ンを拡散することができる。従って、第2酸素イオンポ
ンプセル8により、NOXガスより分解され電極8aか
ら8bに汲み出された酸素は(図2中矢印参照)、リー
ド部8dを介して放出される。
【0035】このリード部8dから放出された酸素は、
図1に示したリード部8dと第1酸素イオンポンプセル
6の多孔質のリード部6cと連通するガス通路であるス
ルーホール(又は多孔質の孔)12を通して、多孔質の
リード部6cを介して第1測定室2中に放出され、さら
には検出器外気に放出される。
【0036】図1の検出器の測定原理は、実施の形態の
欄で上述した通りであって、第1測定室2に第1拡散孔
1を介して拡散し導入された被測定ガス中の酸素濃度に
応じた起電力が酸素濃度検知セル7の一対の電極7a,
7b間に発生し、この起電力による電圧が一定になるよ
う第1酸素イオンポンプセル6に印加される電圧が制御
される(マイクロコンピュータを用いてデジタル制御し
てもよく、アナログ制御してもよい)。そして、余剰の
酸素が汲み出され一定の酸素濃度を有する被測定ガスが
第2拡散孔3を介して第2測定室4に拡散し、第2酸素
イオンポンプセル8の一対の電極8a,8bに電圧が印
加されて残存する酸素がさらに汲み出されると共に、こ
の白金合金、ロジウム合金製の電極の触媒作用により、
NOxがN2とO2に分解され、このO2がイオンとなって
第2酸素イオンポンプセル8の固体電解質層を伝導する
ことにより、第2測定室4内外に設けられた第2酸素イ
オンポンプセル8の一対の電極8a,8b間に分解され
たNOxガス量に応じた電流Ip2が流れる。このIp2を
測定することにより、NOxガス濃度が測定できる。
【0037】この検出器によれば、第2測定室4内の第
2酸素イオンポンプセル8の電極8aと反対極となる電
極8bが、素子内部(積層した固体電解質間)に設置さ
れたことにより、固体電解質層5−4、絶縁層11−3
が電極8bの保護手段となり、且つリード部8dが拡散
抵抗手段となって、被測定ガス(排ガス)の雰囲気から
電極8bが遮断されて直接外気に接触することがなくさ
れ、且つ電極8b周辺において汲み出された酸素がプー
ルされることとなり、電極8b周囲(近傍)の酸素濃度
が安定化され、第2酸素イオンポンプセル8の一対の電
極8a,8b間に発生する起電力が安定化する。更に、
発生する起電力が安定化することにより、第2酸素イオ
ンポンプセル8に印加されるポンプ電圧Vp2の有効ポン
プ電圧(VP2一起電力)が安定化され、NOxガス濃度
測定の酸素濃度依存性が減少する。
【0038】これに対し、図6に示す比較例の検出器に
よれば、電極8bが素子(検出器)外部に形成されてい
るため、被測定雰囲気の変動、特に酸素濃度の変動によ
って、第2酸素イオンポンプセル8の一対の電極8a,
8b間に作用する有効ポンプ電圧が変動し、NOxガス
濃度測定の酸素濃度依存性が大きく存在することとな
る。
【0039】なお、図1の検出器は、製造工程に於い
て、第2酸素イオンポンプセル8の両電極8a,8bを
一度に印刷することができるという工程上の利点を有す
る。
【0040】また、第1酸素イオンポンプセル6、酸素
濃度測定セル7、第2酸素イオンポンプセル8がそれぞ
れ備える一対の電極は層間に設けられたリード部を介し
て外部に接続することが可能とされ、後述の測定例にお
いて、第1及び第2酸素イオンポンプセル6,8の電極
6a,6b,8a,8bは電源及び電流計、酸素濃度測
定セル7の電極7a,7bは電圧計に接続される。この
ような態様は、本出願人が先に出願した特願平8-160812
号の図7に図示されているところである。
【0041】図2及び図3は、以上説明したNOxガス
濃度検出器の好ましい変形例をそれぞれ示す平面断面図
である(図1中の矢視A又はB線で示す平面断面図に相
当する)。図2の検出器が、図1の検出器と相違する点
は、リード部8dが検出器外気(大気又は被測定ガス雰
囲気中)に接触し、外気と電極8bとを拡散抵抗を介し
て連通している点である。また、図3の検出器が、図1
の検出器と相違する点は、固体電解質層間に形成された
多孔質層(膜)12が、リード部8c,8d間を連通
し、第2酸素イオンポンプセルにより汲み出された酸素
が多孔質層(膜)12、さらに多孔質のリード部8c及
び電極8aを通って、第2測定室4に環流することであ
る。
【0042】次ぎに、図4〜図6をそれぞれ参照して、
本発明の他の実施例に係るNOxガス濃度検出器を説明
する。
【0043】
【実施例2】図4は、本発明の他の実施例に係るNOX
ガス濃度検出器の構造を説明するための図であり、検出
器を長手方向に沿って切断した断面図である。図4に示
した検出器が実施例1の検出器と相違する点は、第2測
定室4上部を区画している固体電解質層(セル)5−3
を挟んで対称の位置に、第2酸素イオンポンプセル8の
一対の電極8a,8bが設けられ、汲み出し側の電極8
bは多孔質のリード部8dに電気的に接続している。な
お、リード部8dを外気に接続してもよく、図1又は図
2に示したように第1測定室2、又は第2測定室4にス
ルーホール(又は多孔質の孔)を介して接続してもよ
い。このような構成によれば、図中最下層の固体電解質
層を他の材料からなる層に置換することが可能である。
【0044】
【実施例3】図5は、本発明の別の実施例に係るNOX
ガス濃度検出器の構造を説明するため図であり、検出器
を長手方向に沿って切断した断面図である。図5に示し
た検出器が実施例2の検出器と相違する点は、第2測定
室4内の第2酸素イオンポンプセル8の電極8aが第2
拡散孔3の周囲(近くに)形成され、第2測定室4の容
積が小さくされている点である。その他の構成は実施例
2と同様である。
【0045】これら実施例1〜3及び比較例のNOx
ス濃度検出器を用いて被測定ガス中のNOガス濃度測定
試験を行った。まず、図9を参照して、測定に使用した
検出器の製造例を図9を参照して説明する。図9は、測
定に使用した検出器の製造例及びレイアウトを説明する
ための図である。
【0046】
【製造例】図9に示すように、図中左上から左下、そし
て右上から右下の順にZrO2グリーンシート及び電極
用ペーストなどが積層されて、一体の検出器が作製され
る。絶縁コート、電極などペースト材料は、所定のZr
2グリーンシートにスクリーン印刷されることによ
り、積層形成される。次ぎに、ZrO2グリーンシート
など各構成部品の製造例を説明する。なお、図1に示し
た多孔質孔は、下記の第1拡散孔あるいは第2拡散孔と
同様の原料、工程により作製され、なお、図3に示した
多孔質層(膜)は、下記の第1拡散孔或いは第2拡散孔
と同様の原料、工程により作製される。
【0047】[ZrO2シート成形]
【0048】ZrO2粉末を600℃×2時間、大気炉にて
仮焼した。仮焼したZrO2粉末30kg、分散剤150g、有
機溶剤10kgを球石60kgとともにトロンメルに入れ、約50
時間混合し、分散させ、これに有機バインダー4kgを有
機溶剤10kgに溶解させたものを添加し、20時間混合して
10Pa・s程度の粘度を有するスラリーを得た。このスラリ
ーからドクターブレード法により、厚さ0.4mm程度の
ZrO2グリーンシートを作製し、100℃×1時間乾燥し
た。
【0049】[印刷用ペースト]
【0050】(1)第1酸素イオンポンプ電極6a、酸素
分圧検出電極(酸素基準電極)7b、第2酸素イオンポ
ンプ電極8a、8b用: 白金粉末20g、ZrO2粉末2.
8g、適量の有機溶剤を、らいかい機(或いはポットミ
ル)に入れ、4時間混合し、分散させ、これに有機バイ
ンダー2gを有機溶剤20gに溶解させたものを添加し、さ
らに粘度調整剤5gを添加し、4時間混合して粘度150Pa
・s程度のペーストを作製した。
【0051】(2)第1酸素イオンポンプ電極6b、酸素
分圧検出電極(酸素基準電極)7a用: 白金粉末19.8
g、ZrO2粉末2.8g、金粉末0.2粉末、適量の有機溶剤
を、らいかい機(或いはポットミル)に入れ、4時間混
合し、分散させ、これに有機バインダー2gを有機溶剤2
0gに溶解させたものを添加し、さらに粘度調整剤5gを
添加し、4時間混合して粘度150Pa・s程度のペーストを
作製した。
【0052】(3)絶縁コート、保護コート用: アルミ
ナ粉末50gと適量の有機溶剤を、らいかい機(或いはポ
ットミル)に入れ、12時間混合し、溶解させ、さらに
粘度調整剤20gを添加し、3時間混合して粘度100Pa・s
程度のペーストを作製した。
【0053】(4)Pt入り多孔質用(リード線用): ア
ルミナ粉末10g、白金粉末1.5g、有機バインダ2.5g、有
機溶剤20gを、らいかい機(或いはポットミル)に入
れ、4時間混合し、さらに粘度調整剤10gを添加し、4
時間混合して粘度100Pa・s程度のペーストを作製した。
【0054】(5)第1拡散孔用: 平均粒径2μm程度
のアルミナ粉末10g、有機バインダ2g、有機溶剤20g
を、らいかい機(或いはポットミル)に入れ、混合し、
分散させ、さらに粘度調整剤10gを添加し、4時間混合
して粘度400Pa・s程度のペーストを作製した。
【0055】(6)カーボンコート用: カーボン粉末4
g、有機バインダ2g、有機溶剤40gを、らいかい機(或
いはポットミル)に入れ、混合し、分散させ、さらに粘
度調整剤5gを添加し、4時間混合してペーストを作製
した。なお、カーボンコートを印刷形成することによ
り、一例を挙げれば、第1酸素ポンプ電極bと酸素基準
電極bとの接触が防止される。また、カーボンコートは
第1測定室及び第2測定室を形成するために用いられ
る。カーボンは焼成途中で焼失するので、カーボンコー
ト層は焼成体には存在しない。
【0056】[ペレット体]
【0057】第2拡散孔用: 平均粒径2μm程度のア
ルミナ粉末20g、有機バインダ8g、有機溶剤20gを、ら
いかい機(或いはポットミル)に入れ、1時間混合し、
造粒し、金型プレスにて約2t/cm2圧を加え直径1.3
mm、厚さ0.8mmの円柱状のプレス成形体(グリー
ン状態)を作製した。このグリーン状態のプレス成形体
を、2、3層目のZrO2グリーンシートの所定箇所に
挿入され、圧着して一体化した後、焼成することによ
り、検出器中に第2拡散孔を形成する。
【0058】[ZrO2積層方法] 2、3層目圧着
後、第2拡散孔が貫通する部分(直径1.3mm)を打
ち抜く。打ち抜き後、第2拡散孔となるグリーン円柱状
成形体を埋め込み、1〜4層のZrO2グリーンシート
を加圧力:5kg/cm2、加圧時間:1分で圧着する。
【0059】[脱バインダー及び焼成] 圧着した成形
体を、400℃×2時間脱バインダーし、1500℃×1時間
焼成する。
【0060】
【試験例】このように製造した実施例1〜3、及び比較
例のNOXガス濃度検出器を用いて被測定ガス中のNO
ガス濃度測定試験を行った。測定に使用した検出器外形
は、長手方向の長さが50mm、幅(短手方向)が4m
m、厚さ(積層方向)が1.3mmである。第1酸素イ
オンポンプセルの厚さは0.3mm、電極6a,6bの
長手方向の長さは7mm、短手方向の長さは2mm、第
1測定室の長手方向の長さは7mm、短手方向の長さは
2mm、高さ50μm、実施例1及び3の場合、第2測
定室の長手方向の長さは2mm、短手方向の長さは2m
m、高さ50μm、実施例2の場合は第2測定室長手方
向長さが7mm、第1拡散孔の長手方向の長さは2m
m、短手方向の長さ1mm、厚さ50μm、第2拡散孔
の大きさは直径1mmである。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【試験例】これら実施例1〜3、及び比較例のNOX
ス濃度検出器を用いて被測定ガス中のNOガス濃度測定
試験を行った測定結果を表1及び表2に示し、図7及び
図8に測定結果を整理して示す。なお、後述の試験例に
おいて共通の測定条件は下記の通りである。
【0064】被測定ガス成分:NO:0、1500pp
m、O2:0〜16%、CO2:10%、N2:Ba
l.、被測定ガス温度:300℃、ヒータ電力:18
W。
【0065】
【試験例1】 (1)NO:0ppmとし、酸素濃度を変化させて第2酸
素イオンポンプセルに流れる電流(Ip2)のオフセット
値の変動を測定した。なお、オフセットとは、NOを被
測定ガス中に投入していない場合のIp2の値であり、第
1測定室で汲み残した残留酸素濃度に相当するものであ
る。また、その値はより小さい方が好ましく、いろいろ
な外的要因、例えば被測定ガス雰囲気中の酸素濃度、温
度等の変動に対し、より鈍感で変動し難いことが望まし
い。
【0066】図7に試験例1の結果を示す。図7はIp2
オフセットの酸素濃度依存性を示すグラフであり、丸、
三角、四角、菱形のプロットがそれぞれ実施例1、2、
3及び比較例の従来型ガス濃度検出器による測定データ
である。図7を参照して、実施例1〜3のガス濃度検出
器によれば、酸素濃度0〜16%の変化量に対して、I
p2オフセットの変化量が1μA以下とされ、比較例のそ
れに比べて酸素濃度依存性が、特に、低酸素濃度側で大
きく改善されていることが分かる。
【0067】
【試験例2】 (2)NO:1500ppmを被測定ガスに投入し、酸素
濃度0〜16%において、第2酸素イオンポンプセルに
流れる電流Ip2のゲインを測定した。なお、ゲインと
は、一定濃度のNOを投入した際のIp2の変化量である
(本試験例ではNO:0ppmと1500ppmをそれ
ぞれ投入した際に流れるIp2値の差)。NOxガス濃度
の測定感度を上げるために、Ip2のゲインは高い方が好
ましく、種々の外的要因、例えば、被測定ガス雰囲気中
の酸素濃度、温度等の変動に対し、より鈍感で変動し難
いことが望ましい。
【0068】図8に試験例2の結果を示す。図8はΔI
p2(Ip2ゲイン)の酸素濃度依存性を示すグラフであ
り、丸、三角、四角、菱形のプロットがそれぞれ実施例
1、2、3及び比較例の従来型ガス濃度検出器による測
定データである。図8を参照して、実施例1〜3のガス
濃度検出器によれば、酸素濃度0〜16%の変化量に対
してIp2ゲインの変化量が2μA以下となり、比較例に
比べて酸素濃度依存性が小さくされたことが分かる。ま
た、特に低酸素濃度側において比較例に比べてIp2ゲイ
ンが高く、NOxガス濃度検出の感度(分解能)が改善
されたことが分かる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のNOx
ス濃度検出器によれば、第2酸素イオンポンプセルの電
極間に発生する起電力が安定化され、これによってNO
xガス濃度検出の酸素濃度依存性が大きく改善され、特
に低酸素濃度雰囲気中でも、より正確なNOxガス濃度
検出が可能とされる。従って、低酸素濃度の排ガスを出
すガソリンエンジン、又は空燃比が大きく変動する内燃
機関用の検出器として、この検出器は優れたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るNOXガス濃度検出器
の構造を説明するための、検出器を長手方向に沿って切
断した断面図である。
【図2】図2は図1中矢視A線で示す平面断面図であ
る。
【図3】本発明の一実施例に係るNOxガス濃度検出器
の変形例を示す平面断面図である(図1中の矢視B線で
示す平面断面図に相当する)。
【図4】本発明の他の実施例に係るNOXガス濃度検出
器の構造を説明するための図であり、検出器を長手方向
に沿って切断した断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例に係るNOXガス濃度
検出器の構造を説明するための図であり、検出器を長手
方向に沿って切断した断面図である。
【図6】比較例に係るNOXガス濃度検出器の構造を説
明するための図であり、検出器を長手方向に沿って切断
した断面図である。
【図7】第2酸素イオンポンプセル電流Ip2オフセット
の酸素濃度依存性を示すグラフであり、丸、三角、四
角、菱形のプロットがそれぞれ実施例1、2、3及び比
較例の検出器による測定データを示す。
【図8】第2酸素イオンポンプセル電流ΔIp2(Ip2ゲ
イン)の酸素濃度依存性を示すグラフであり、丸、三
角、四角、菱形のプロットがそれぞれ実施例1、2、3
及び比較例の検出器による測定データを示す。
【図9】測定に使用したNOXガス濃度検出器の製造方
法及びレイアウトを説明するための図である。
【符号の説明】
1:第1拡散孔 2:第1測定室 3:第2拡散孔 4:第2測定室 5−1,…,5−4:固体電解質層 6:第1酸素イオンポンプセル 6a,6b:電極 6c:リード部 7:酸素濃度測定セル 7a,7b:電極 8:第2酸素イオンポンプセル 8a,8b:電極 8c,8d:リード部 11−1,…,11−4:固体電解質層 12:スルーホール(多孔質の孔)、多孔質層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 昇 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特 殊陶業株式会社内 (72)発明者 大島 崇文 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特 殊陶業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−160703(JP,A) 特開 平10−221299(JP,A) 特開2002−333429(JP,A) 特開 平10−221303(JP,A) 特開 平10−38845(JP,A) 特開 平6−281620(JP,A) 特開 平6−273381(JP,A) 特開 平6−27080(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/416 G01N 27/419 G01N 27/41

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入さ
    れる第1測定室と、前記第1測定室内部に設けられ、 前記第1測定室内の被
    測定ガス中の酸素分圧を測定するための酸素分圧検知電
    極と、前記第1測定室内部と外部に設けられた一対の電極を備
    え、 前記酸素分圧検知電極の電位に基づき、該一対の電
    極に電圧が印加されて、前記第1測定室から該測定室外
    へ、前記被測定ガス中の酸素をNOXが分解しない程度
    に十分に汲み出す第1酸素イオンポンプセルと、 前記第1測定室から第2拡散抵抗を介してガスが導入さ
    れる第2測定室と、 前記第2測定室の内部と外部に設けられた一対の電極を
    備え、該一対の電極に電圧が印加されて前記第2測定室
    中のNOxを分解し、解離した酸素を汲み出すことによ
    りNOxガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオン
    ポンプセルと、を備えたNOXガス濃度検出器であっ
    て、 前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電極の内で前記
    第2測定室の外部に設けられた方の電極(以下「第2酸
    素イオンポンプセルの第2測定室外部電極」という)
    が、前記NO X ガス濃度検出器の外気とは直接接触しな
    いように配され、 前記第2酸素イオンポンプセルの第2測定室外部電極の
    周囲に、拡散抵抗をもって酸素を導出する拡散抵抗手段
    を設け 前記拡散抵抗手段は、前記第2酸素イオンポンプセルの
    第2測定室外部電極に電気的に接続するリード部又はそ
    の一部である ことを特徴とするNOXガス濃度検出器。
  2. 【請求項2】前記リード部を介して、前記第2酸素イオ
    ンポンプセルの第2測定室外部電極と前記NO X ガス濃
    検出器の外気とが拡散抵抗をもって連通されることを
    特徴とする請求項に記載のNOXガス濃度検出器。
  3. 【請求項3】前記第2酸素イオンポンプセルの第2測定
    室外部電極は、前記NO X ガス濃度検出器の外気と直接
    接触しないように、前記NO X ガス濃度検出器の積層構
    造を成す絶縁層及び/又は固体電解質層間に配されると
    共に、該電極に前記拡散抵抗手段が接続され、 前記第2酸素イオンポンプセルの第2測定室外部電極
    は、前記拡散抵抗手段を介して前記NO X ガス濃度検出
    器の外気に間接的に連通されたことを特徴とする請求項
    又は2記載のNOXガス濃度検出器。
  4. 【請求項4】前記拡散抵抗手段は前記NO X ガス濃度
    出器内部に設けられたガス通路に連通し、前記ガス通路
    は前記第1酸素イオンポンプセルの電極又は該電極のリ
    ード部又は前記第1測定室連通することを特徴とする
    請求項1又は2記載のNOXガス濃度検出器。
  5. 【請求項5】前記拡散抵抗手段は前記NO X ガス濃度
    出器内部に設けられたガス通路に連通し、前記ガス通路
    は前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電極の内で前
    記第2測定室の内部に設けられた方の電極(以下「第2
    酸素イオンポンプセルの第2測定室内部電極」という)
    又は該電極のリード部又は前記第2測定室に連通するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のNOXガス濃度検
    出器。
  6. 【請求項6】前記ガス通路に連通する前記リード部が外
    気に接触することを特徴とする請求項4又は5記載のN
    Xガス濃度検出器。
  7. 【請求項7】前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電
    極が設けられた固体電解質層が、前記酸素分圧検知電極
    が設けられた固体電解質層と、前記第2測定室との間に
    積層されて成ることを特徴とする請求項1〜のいずれ
    か一に記載のNOXガス濃度検出器。
  8. 【請求項8】前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電
    極が、前記NO X ガス濃度検出器の積層構造を成す固体
    電解質層の同一面に設けられたことを特徴とする請求項
    1〜のいずれか一に記載のNOXガス濃度検出器。
  9. 【請求項9】前記第2測定室における前記第2拡散抵抗
    の開口部を囲んで、前記第2酸素イオンポンプセルの第
    2測定室内部電極を設けたことを特徴とする請求項1〜
    のいずれか一に記載のNOXガス濃度検出器。
  10. 【請求項10】被測定ガス中からNOxが分解しない程
    度に酸素を汲み出す第1酸素イオンポンプセルと、前記第1酸素ポンプセルに積層される 第2酸素イオンポ
    ンプセルであって、固体電解質層に設けられた一対の電
    極を備え、該一対の電極に電圧が印加されることによ
    り、前記第1酸素イオンポンプセルによって前記酸素が
    汲み出されたガス中のNOx 分解て酸素汲み出
    、分解したNOx量に応じた電流が流れる第2酸素イ
    オンポンプセルと、前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電極の内で一方
    の電極が設けられた測定室と、を 有するNOxガス濃度
    検出器であって、 前記第2酸素イオンポンプセルの一対の電極の内で前記
    測定室の外部に設けられた他方の電極(以下、「測定室
    外部電極」という)前記NO x ガス濃度検出器の外気
    との直接的な接触を遮断すると共に、拡散抵抗をもって
    前記第2酸素イオンポンプセルにより汲み出された酸素
    を拡散して、該測定室外部電極周囲の酸素濃度の変動を
    緩和する拡散抵抗手段を有し、 前記拡散抵抗手段は、前記測定室外部電極に接続するリ
    ード部又はその一部である ことを特徴とするNOXガス
    濃度検出器。
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