JP3501956B2 - 窒素酸化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法 - Google Patents

窒素酸化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法

Info

Publication number
JP3501956B2
JP3501956B2 JP22321198A JP22321198A JP3501956B2 JP 3501956 B2 JP3501956 B2 JP 3501956B2 JP 22321198 A JP22321198 A JP 22321198A JP 22321198 A JP22321198 A JP 22321198A JP 3501956 B2 JP3501956 B2 JP 3501956B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
ion pump
measurement chamber
nitrogen oxide
partial pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22321198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11108887A (ja
Inventor
美邦 佐藤
竜雄 奥村
昇 石田
崇文 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP22321198A priority Critical patent/JP3501956B2/ja
Publication of JPH11108887A publication Critical patent/JPH11108887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3501956B2 publication Critical patent/JP3501956B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/417Systems using cells, i.e. more than one cell and probes with solid electrolytes
    • G01N27/419Measuring voltages or currents with a combination of oxygen pumping cells and oxygen concentration cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】燃焼器や、自動車、船舶、飛
行機等の移動用、産業用の内燃機関の排ガス成分、ボイ
ラ等の燃焼ガス成分を検出するために使用される窒素酸
化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法
に関し、特に、被測定ガス中の酸素濃度が急変する雰囲
気において窒素酸化物濃度を測定する窒素酸化物濃度測
定器の制御方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、排ガス規制の強化に伴い、エンジ
ン等の排ガス中のNOxを直接測定し、エンジンの制御
や触媒のコントロールを行う研究が行われている。例え
ば、第1測定室に導入された被測定ガス中の酸素を、Z
rO等の酸素イオン導電体からなる第1酸素イオンポ
ンプセルによって、NOxが分解しない程度に汲み出
し、酸素濃度が低くされたガスを第2測定室に導入し、
ZrO等の酸素イオン導電体からなる第2酸素イオン
ポンプセルによって、第2測定室に導入されたガスから
さらに酸素を汲み出すことでNOxを分解し、NOx濃
度を第2酸素イオンポンプセルに流れる電流として検出
するNOxガスセンサ(窒素酸化物濃度測定器)は、H
C、CO等の妨害ガスの影響を比較的受けずにNOxガ
ス濃度が測定できることから、近年広く研究が行われて
いる。一般的に、このような窒素酸化物センサでは、Z
rO等の酸素イオン導電体の両面に一対の電極が配置
され、それぞれ一方の電極が前記第1測定室の雰囲気、
他方の電極が基準となる酸素雰囲気に曝され、該第1測
定室内の酸素濃度を測定する酸素分圧検知セルの出力を
基に、前記第1酸素イオンポンプセルへ印加する電圧を
変化させて、該第1測定室内の酸素濃度が一定となるよ
うに制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの知見によれば、被測定ガス中の酸素濃度が大きく
変化する場合、前述の第1酸素イオンポンプセルに対す
る電圧制御に遅れが生じ、上記窒素酸化物センサにより
正確な窒素酸化物濃度測定を測定することが困難である
ことが分かった。特に、近年増加してきたガソリンのリ
ーンバーンエンジンや、ディーゼルエンジンでは排ガス
中の酸素濃度が運転条件により大きく変化するため、酸
素分圧検知セル電位を基にP.I.D制御などを用いて
も、第1酸素イオンポンプセルのポンプ能力を変化制御
させる方法だけでは排ガス中のNOx濃度を正確に測定
することは困難であることが分かった。
【0004】以上の事情に鑑み、本発明の課題は、被測
定ガス中の酸素分圧が変化した際でも、正確な窒素酸化
物濃度測定を可能とする窒素酸化物濃度測定装置及び窒
素酸化物濃度測定器の制御方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の視点に
おいて、第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入される
第1測定室と、前記第1測定室外又は内へ酸素を十分に
汲み出す又は汲み込む第1酸素イオンポンプセルと、前
記第1測定室から第2拡散抵抗を介してガスが導入され
る第2測定室と、前記第2測定室の内部と外部に設けら
れた一対の電極を備え、該一対の電極に電圧が印加され
て該第2測定室中の窒素酸化物を分解し、解離した酸素
を汲み出すことにより窒素酸化物濃度に応じた電流(以
下「第2酸素イオンポンプ電流」という)が流れる第2
酸素イオンポンプセルと、前記第1測定室の酸素分圧を
検出するための酸素分圧検知電極を備えた酸素分圧検知
セルと、被測定ガス中の酸素分圧が変化した際に、該変
化に応じて前記第2酸素イオンポンプ電流に基づき窒素
酸化物濃度を求める手段と、を有し、前記窒素酸化物濃
度を求める手段は、前記酸素分圧検知セルの出力に基づ
いて前記第2酸素イオンポンプ電流に基づく窒素酸化物
濃度検出出力を補正する補正手段を備える
【0006】 第2の視点において、前記補正手段は、
前記第1酸素イオンポンプセルへの印加電圧が前記酸素
分圧検知セルの出力に基づいて制御され、該第1酸素イ
オンポンプセルに流れる電流(以下「第1酸素イオンポ
ンプ電流」という)の変化量に基づいて、前記窒素酸化
物濃度検出出力を補正する。
【0007】 第の視点において、被測定ガス中の酸
素分圧の変化に応じて、前記第2酸素イオンポンプセル
に印可する電圧を制御する手段を有する。第の視点に
おいて、前記制御手段は、前記酸素分圧が低い場合は、
前記第2酸素イオンポンプセルに印加される電圧を低下
させ、高い場合には該電圧を上昇させる。
【0008】 第の視点において、前記第1測定室な
いし前記第2測定室内の酸素分圧を検出する酸素分圧検
知セルを備えた窒素酸化物濃度測定器と、前記酸素分圧
検知セルの出力及び前記第2酸素イオンポンプセルの出
力を入力とし、該酸素分圧検知セルの出力が変化した際
に、前記第2酸素イオンポンプセルの出力に基づき前記
窒素酸化物濃度測定器の窒素酸化物濃度検出出力を補正
する窒素酸化物濃度演算部と、を有する。
【0009】 第の視点において、さらに、前記酸素
分圧検知セルの出力が一定となるように、前記第1酸素
イオンポンプセルを制御する酸素分圧一定制御部と、前
記酸素分圧検知セルの出力の変化量と前記第2酸素イオ
ンポンプ電流のオフセットの関係を予め記憶した記憶部
と、を有し、前記窒素酸化物濃度演算部は、前記酸素分
圧検知セルの出力の変化量に応じて、前記記憶部から所
定のデータを読み出し、該データに基づいて前記第2酸
素イオンポンプ電流のオフセットの値を可変して、前記
窒素酸化物濃度検出出力を補正する。
【0010】 本発明は、第の視点において、前記第
1測定室から該測定室外へ被測定ガス中の酸素を窒素酸
化物のすべてが分解しない程度に十分に汲み出す第1酸
素イオンポンプセルを有する。第の視点に基づく第
の視点は、第2の視点の内容と同様である。
【0011】なお、第2測定室に酸素濃度が十分に低下
したガスを拡散するためには、第1測定室において窒素
酸化物(特にNO)が一部(例えば、0.5%以上、好ま
しくは1〜50%程度)分解する程度に第1酸素イオン
ポンプセルの動作を制御することが好ましく、その場合
は、第1酸素イオンポンプセルに流れる電流に基づき第
1測定室における窒素酸化物の分解量を補償することも
可能である。
【0012】図1〜図3を参照して、本発明の原理及び
基礎となる発明を説明する。図1(a)は、本発明の制
御方法が好適に適用される窒素酸化物濃度測定器の概略
構成を説明するための断面図であり、その断面は図1
(b)に斜線で示す断面に相当する。図1(a)に示し
た測定器は、それぞれ2組の拡散抵抗部、酸素イオンポ
ンプセル、及び測定室を有し、第1の固体電解質層を挟
んで設けられた一対の電極6a,6bを備えた第1酸素
イオンポンプセル6、第2の固体電解質層を挟んで設け
られた一対の酸素分圧検知電極7a,7bを備えた酸素
分圧検知セル7、第3の固体電解質層を挟んで設けられ
た一対の電極8a,8bを備えた第2酸素イオンポンプ
セル8の順に積層され、各固体電解質層の層間には絶縁
層がそれぞれ形成されている。そして、第1酸素イオン
ポンプセル6と酸素分圧検知セル7の層間には、絶縁層
及び固体電解質層によって第1測定室2が画成され、同
様に絶縁層及び固体電解質層により第2酸素イオンポン
プセル8の上部に第2測定室4が画成されている。さら
に、第1測定室2を囲む壁面には拡散抵抗を有する第1
拡散孔1が複数設けられ、第1測定室2の断面中央部に
は第2拡散孔3の開口が第1拡散孔1と離間して設けら
れている。第2拡散孔3は、酸素分圧検知セル7及び固
体電解質層を貫通して第1、第2測定室2,4を拡散抵
抗をもって連通する。
【0013】次に、図1に示したようなセンサにおける
窒素酸化物濃度検出原理を説明する。図2に示す通り、
ステップ201〜205により第2酸素イオンポンプセ
ルに流れる第2酸素イオンポンプ電流Ip2が窒素酸化
物の分解により生じた酸素量に比例することを利用し
て、窒素酸化物濃度を求めることができる。なお、第
1、第2拡散抵抗は、図1においては、第1拡散孔1、
第2拡散孔3が有するガス拡散抵抗にそれぞれ相当す
る。
【0014】ところで、実際には、所定以下の低酸素濃
度雰囲気では、窒素酸化物の(過剰な)分解が起きるな
どの制約のため、第1測定室において酸素を完全に汲み
出すことができない。従って、第2酸素イオンポンプセ
ルによって第2測定室から汲み出される酸素は、第2測
定室において窒素酸化物の分解により生じる酸素と、第
1測定室で汲みきれず第2測定室に拡散した酸素の両方
である。すなわち、第2酸素イオンポンプセルに流れる
電流は、第2測定室の残存酸素濃度と窒素酸化物濃度の
両方に影響されるものとなるから、正確な窒素酸化物濃
度の測定を行うためには、残存酸素の影響を排除する必
要がある。
【0015】そこで、本発明の基礎となる発明によれば
次のように酸素の影響を排除する。すなわち、予め、
窒素酸化物濃度をゼロとし、酸素濃度を変えた被測定
ガス(種々の酸素濃度のガス)を測定器に投入して、第
2酸素イオンポンプセルに流れる電流量(以下この電流
量を「オフセット」という)を測定する。 標準窒素
酸化物濃度の被測定ガスを測定器に投入して、第2酸素
イオンポンプセルに流れる電流量を測定する。 これ
らの測定値より、第2酸素イオンポンプ電流の変化量の
“ゲイン”を定める。ゲインは下式で表される。
【0016】“ゲイン”=(標準窒素酸化物濃度)/
(発生電流量−オフセット)
【0017】このように算出されたオフセットの値とゲ
インの値をメモリ等の記憶手段に記憶しておき、測定
時、これらオフセット及びゲインと、第2酸素ポンプセ
ルに流れる電流量がマイクロコンピュータなどに入力さ
れて、窒素酸化物濃度が算出される。
【0018】しかし、被測定ガス中の酸素濃度が変化し
た際には、P.I.D等の制御方法を用いて、第1酸素
イオンポンプセルにより第1測定室内が一定酸素濃度に
なる様に酸素を汲み出そうとしても、制御の遅れなどが
発生し、第1測定室内が一定酸素濃度とならないため、
第1測定室内の酸素濃度が下がり過ぎて第1測定室内で
NOが分解し、第2測定室でNOを測定する際に出力が
減少したり、あるいは酸素濃度が高くなった場合には、
第1測定室で本来汲み出されるべき余剰酸素分も測定す
るため、出力が高くでてNO量が正確に測定できないと
いう問題があることが分かった。
【0019】そこで、本発明者らは、上記問題を解決す
るために鋭意研究を行い本発明を完成するに至った。以
下、本発明に基づく装置と比較例(本発明の基礎となる
発明)に係る装置を対比して説明する。まず、図3及び
図4を参照して、比較例に係る装置を説明する。図3に
示した素子部分の構成は図1に示したものと同様であ
る。図3において、差動アンプ30の一方の入力端子に
は、酸素分圧検知セル7の基準電極7bが電気的に接続
して酸素分圧検知セル7の出力電圧が入力し、他方の入
力端子には参照電源が接続する。差動アンプ30の出力
端子は制御器31の入力端子に電気的に接続する。制御
器31は、酸素分圧検知セル7の起電力と参照電源の電
圧の偏差に基づき比例、積分及び微分制御などを行って
酸素分圧検知セル7の起電力が参照電源の電圧と等しく
なるように、第1酸素イオンポンプセル6の一対の電極
6a,6b間に印加する電圧を制御する。
【0020】図4に示した比較例に係る装置は、図3に
示した差動アンプ30及び制御器31に相当するVs一
定制御部41を備え、さらに、第1、第2酸素イオンポ
ンプ電流をそれぞれ入力とし、酸素濃度値及びNOx濃
度値を出力とするコントローラ40を備えている。Vs
一定制御部41は、酸素分圧検知セル7の出力を入力と
し、第1酸素イオンポンプセル6に印加する電圧を制御
して、酸素分圧検知セル7の起電力を一定とする。コン
トローラ40は、その結果第1酸素イオンポンプセル6
に流れる第1酸素イオンポンプ電流、及び第2酸素イオ
ンポンプセル8に流れる第2酸素イオンポンプ電流を入
力とし、その酸素濃度演算部40aは第1酸素イオンポ
ンプ電流に基づいて酸素濃度を求め出力すると共に、酸
素濃度補正信号を出力する。また、コントローラ40の
NOx濃度演算部40bは、この酸素濃度補正信号及び
第2酸素イオンポンプ電流を入力とし、これらに基づい
て酸素濃度補正された窒素酸化物濃度値を出力する。す
なわち、図4に示したシステムは、酸素分圧(濃度)一
定の定常状態を仮定し、第1酸素イオンポンプ電流に基
づき、窒素酸化物濃度検出の酸素濃度補正(補正量が一
定)が行われている。
【0021】これに対し、図5に示す、本発明に基づく
窒素酸化物濃度測定装置によれば、図4に示した制御構
成に加えて、Vs一定制御部41の酸素濃度検出出力
(酸素濃度検出電圧)がNOx濃度演算部40bに直接
入力する。そして、NOx濃度演算部40bは、上述の
酸素濃度補正信号及び第2酸素イオンポンプ電流に加え
て、さらに酸素濃度検出出力(酸素濃度検出電圧)の変
化率(変化量)に基づき窒素酸化物濃度検出の酸素濃度
補正を行う。この制御装置によれば、被測定ガス中の酸
素濃度が大きく変動した場合であっても(酸素分圧の非
定常状態)、酸素濃度変化率(変化量)に応じて窒素酸
化物濃度検出出力が補正することができ、酸素濃度の変
動の影響が排除されて正確な窒素酸化物濃度検出が行わ
れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。第1測定室内の酸素分圧検知電極に生ず
る起電力が一定となる様に図3で示す回路構成でP.
I.D制御を行い第1測定室内の酸素濃度を一定に制御
する。この際に酸素分圧検知セルの制御の目標電圧(酸
素分圧検知セルに発生する起電力の設定)を変更すると
第2酸素イオンポンプ電流が変化するため、予め酸素分
圧検知セルの設定電圧に対する第2酸素イオンポンプ電
流のオフセットを測定してコントローラ等のメモリにマ
ップとして入力しておき、被測定ガス中の酸素濃度急変
時、酸素分圧検知セルに生ずる起電力が変化する場合に
は、この起電力に相当するオフセット量を前記マップか
ら読み出し、第2酸素イオンポンプ電流からこのオフセ
ット量分を増減することにより、NOx濃度がより正確
に検知できる。
【0023】なお、第2測定室の酸素分圧を検知し、第
2酸素イオンポンプ電流を補正することが好ましいが改
めて電極を設ける必要があり、既に存在する第1測定室
の酸素濃度を制御する為の酸素分圧検知セルを用いて補
正しても良い。また、好ましくは、酸素分圧検知セルの
基準電極を基準酸素室内に配して、微少電流を流すこと
により、該基準電極周囲の雰囲気が一定酸素濃度となっ
て、測定室内の酸素濃度が正確に検出できる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。本発明の一実施例に係る窒素酸化物濃度測定装
置は、図5に示した制御構成において、図1に示した構
成の測定器(センサ素子)を用いたものである。この窒
素酸化物濃度測定器は、ZrO2セラミックのシートを
積層して製作し、各シート間には絶縁層が積層され、第
1層と第2層の間に第1測定室を有し、この測定室と排
ガス(測定雰囲気)の間にはAl23の多孔質セラミッ
クからなる律速層が配されている。又第1層の両面に白
金を含む多孔質電極を有する第1酸素イオンポンプセル
が設けられ、第2層も同様に酸素分圧検知電極を有す
る。又第3層と第4層の間に第2測定室を有し、第2酸
素イオンポンプセルは第4層目に存在する。図12にこ
の窒素酸化物センサのレイアウトを示す。以下、図12
を参照して、この窒素酸化物センサの製造例を説明す
る。
【0025】[製造例]図12に示すように、図中左上
から左下、そして右上から右下の順にZrO2グリーン
シート及び電極用ペーストなどが積層されて、一体の測
定器(センサ)が作製される。絶縁コート、電極などペ
ースト材料は、所定のZrO2グリーンシートにスクリ
ーン印刷されることにより、積層形成される。次ぎに、
ZrO2グリーンシートなど各構成部品の製造例を説明
する。
【0026】[ZrO2グリーンシート成形]ZrO2
末を600℃×2時間、大気炉にて仮焼した。仮焼した
ZrO2粉末30kg、分散剤150g、有機溶剤10
kgを球石60kgとともにトロンメルに入れ、約50
時間混合し、分散させ、これに有機バインダー4kgを
有機溶剤10kgに溶解させたものを添加し、20時間
混合して10Pa・s程度の粘度を有するスラリーを得る。
このスラリーからドクターブレード法により、厚さ0.4
mm程度のZrO2グリーンシートを作製し、100℃
×1時間乾燥する。
【0027】[印刷用ペースト] (1)第1酸素イオンポンプ電極6a、酸素分圧検知電極
(酸素基準電極)7b、第2酸素イオンポンプ電極8
a、8b用: 白金粉末20g、ZrO2粉末2.8g、適
量の有機溶剤を、らいかい機(或いはポットミル)に入
れ、4時間混合し、分散させ、これに有機バインダー2
gを有機溶剤20gに溶解させたものを添加し、さらに
粘度調整剤5gを添加し、4時間混合して粘度150Pa
・s程度のペーストを作製する。
【0028】(2)第1酸素イオンポンプ電極6b、酸素
分圧検知電極(酸素濃度測定電極)7a用: 白金粉末
19.8g、ZrO2粉末2.8g、金粉末0.2g、適量の有機
溶剤を、らいかい機(或いはポットミル)に入れ、4時
間混合し、分散させ、これに有機バインダー2gを有機
溶剤20gに溶解させたものを添加し、さらに粘度調整
剤5gを添加し、4時間混合して粘度150Pa・s程度の
ペーストを作製する。
【0029】(3)絶縁コート、保護コート用: アルミ
ナ粉末50gと適量の有機溶剤を、らいかい機(或いは
ポットミル)に入れ、12時間混合し、溶解させ、さら
に粘度調整剤20gを添加し、3時間混合して粘度10
0Pa・s程度のペーストを作製する。
【0030】(4)Pt入り多孔質用(リード線用): ア
ルミナ粉末10g、白金粉末1.5g、有機バインダ2.5
g、有機溶剤20gを、らいかい機(或いはポットミ
ル)に入れ、4時間混合し、さらに粘度調整剤10gを
添加し、4時間混合して粘度100Pa・s程度のペースト
を作製する。
【0031】(5)第1拡散孔1用: 平均粒径2μm程
度のアルミナ粉末10g、有機バインダ2g、有機溶剤
20gを、らいかい機(或いはポットミル)に入れ、混
合し、分散させ、さらに粘度調整剤10gを添加し、4
時間混合して粘度400Pa・s程度のペーストを作製す
る。
【0032】(6)カーボンコート用: カーボン粉末4
g、有機バインダ2g、有機溶剤40gを、らいかい機
(或いはポットミル)に入れ、混合し、分散させ、さら
に粘度調整剤5gを添加し、4時間混合してペーストを
作製する。なお、カーボンコートを印刷形成することに
より、一例を挙げれば、電極間の電気的接触が防止され
る。また、カーボンコートは第1測定室及び第2測定室
を形成するために用いられる。カーボンは焼成途中で焼
失するので、カーボンコート層は焼成体には存在しな
い。
【0033】第2拡散孔3用: 平均粒径2μm程度の
アルミナ粉末20g、有機バインダ8g、有機溶剤20
gを、らいかい機(或いはポットミル)に入れ、1時間
混合し、造粒し、金型プレスにて約2t/cm2圧を加
え直径1.3mm、厚さ0.8mmの円柱状のプレス成
形体(グリーン状態)を作製する。このグリーン状態の
プレス成形体を、2、3層目のZrO2グリーンシート
の所定箇所に挿入され、圧着して一体化した後、焼成す
ることにより、ガスセンサ中に第2拡散孔を形成する。
【0034】[ZrO2積層方法] 2、3層目圧着
後、第2拡散孔が貫通する部分(直径1.3mm)を打
ち抜く。打ち抜き後、第2拡散孔となるグリーン円柱状
成形体を埋め込み、1〜4層のZrO2グリーンシート
を加圧力:5kg/cm2、加圧時間:1分で圧着する。
【0035】[脱バインダー及び焼成] 圧着した成形
体を、400℃×2時間脱バインダーし、1500℃×
1時間焼成する。
【0036】上記製造例に従って下記の寸法の窒素酸化
物センサ(測定器)を作成し、NOxガス濃度測定試験
を行った。測定に使用した窒素酸化物センサは、長手方
向の長さが50mm、幅(短手方向)が4mm、厚さ
(積層方向)が1.3mmである。第1酸素イオンポン
プセルの厚さは0.3mm、電極6a,6bの長手方向
の長さは7mm、短手方向の長さは2mm、第1測定室
の長手方向の長さは7mm、短手方向の長さは2mm、
高さ50μm、第2測定室の長手方向長さが7mm、短
手方向の長さは2mm、高さ50μm、第1拡散孔の長
手方向の長さは2mm、短手方向の長さ1mm、厚さ5
0μm、第2拡散孔の大きさは直径1mmである。
【0037】(測定例1)まず、この制御システムにお
いて、第2酸素イオンポンプセル電位を一定として、1
500ppmのNO、酸素7%を含む被測定ガスを投入
し、酸素分圧検知セルの設定電圧を変化したときの、第
2酸素イオンポンプ電流のゲイン及びオフセットを測定
した。この結果を図6に示す。また、酸素分圧検知セル
の設定電圧を一定とし、1500ppmのNOを含み、
酸素7%を含む被測定ガスを投入し、第2酸素イオンポ
ンプセル電位を変化させたときの第2酸素イオンポンプ
電流のゲイン及びオフセットを測定した。この結果を図
7に示す。
【0038】図6より、酸素分圧検知セルの設定電圧を
低くした際には、第2測定室に拡散するガス中に残留す
る酸素が多くなり、第2酸素イオンポンプ電流が増加
し、該設定電圧を高くした際には、該電流が減少するこ
とが分かる。一方、図7より、酸素分圧検知セルの設定
電圧を一定とし、第1測定室内の酸素濃度が一定となる
ようにした場合、第2酸素イオンポンプセル電圧を低く
した際には、第2酸素イオンポンプ電流は減少し、該電
圧を高くした際には、該電流が増加することが分かる。
【0039】従って、図6及び図7に示された特性を利
用して、酸素分圧検知セルに発生する起電力が高い場合
には第2酸素イオンポンプセル電圧を低くし、該起電力
が低い場合には該電圧を高くすることにより、被測定ガ
ス中の酸素及び酸素濃度変化の影響が相殺され、被測定
ガス中のNOx濃度が精度良く測定できるようになるこ
とが分かる。
【0040】図8に、酸素分圧検知セルの電極7b(図
3参照)の測定電位と基準電位(450mv)間の電位
差と、第2酸素イオンポンプ電流の関係をプロットした
結果を示す。図8より、両者にほぼ直線的な関係がある
ことが分かる。そこで、この関係をコントローラ40が
備える記憶部に予め記憶させておき(マップ作成)、被
測定ガス中の酸素濃度が急変して、酸素分圧検知セルに
発生する起電力が変化する場合に、該起電力変化に対応
する所定のオフセット量を読み出して、測定した第2酸
素イオンポンプ電流値を読み出したオフセット量に基づ
いて増減することにより、補正された第2酸素イオンポ
ンプセル出力に基づき、正確な窒素酸化物濃度が求めら
れることが分かる。
【0041】(測定例2)次に、1.5Lのリーンバー
ンエンジンガソリン車に、以上説明した制御構成を有す
る本発明の一実施例に係る測定装置(図5参照)を適用
し、排ガス中の窒素酸化物濃度測定を行った。また、比
較例として酸素分圧検知セルの出力による補正を行わな
い制御装置(図4参照)を用いて、同様に測定を行っ
た。なお、酸素分圧検知セルの設定電圧は450mVと
した。同時に、FTIR法に基づく分析計によって真値
を測定した(分析計の出力は図中FTIRで示す)。
図9に比較例、図10に実施例の測定結果をそれぞれ示
す。図9及び図10より、実車走行においては酸素濃度
が刻々と変化して、酸素分圧検知セル電位を一定にする
制御に制御遅れが発生していることが分かる。そして、
図9では、酸素分圧検知セル電位が急変した際に、NO
xセンサ(第2酸素イオンポンプ電流に基づく)が異常
値を出力し、NOxセンサ出力()は分析計出力
()と大きく異なり、正確なNOx濃度測定が行われ
なかったことを示している。
【0042】一方、図10によれば、酸素分圧検知セル
の電極7b(図3参照)の測定電位と基準電位(450
mv)との電位差(起電力変化)に対応する所定のオフ
セット量を読み出して、読み出したオフセット量に基づ
いて測定した第2酸素イオンポンプ電流値を増減する補
正を行うことにより、酸素分圧検知セル電位が急変した
際に、NOxセンサ出力のピークは、図9に比べて半分
以下の高さになり、NOxセンサ出力()は分析計出
力()とほとんど変わらず、正確なNOx濃度測定が
行われたことを示している。
【0043】以上説明した実施例では、図5に示したコ
ントローラ40内部で補正を行っているが、図3に示し
たシステムに、所定の回路を追加することにより(上記
実施例で用いた素子に所定の回路を接続する)、本発明
に係る別の制御構成が実現できる。図11は、本発明の
他の実施例に係る窒素酸化物濃度測定装置を説明するた
めの図である。図11に示した装置が、図3に示した装
置と異なる点は、酸素分圧検知セル7の基準電極7bと
第2酸素イオンポンプセルの外側電極8b間に増幅器3
2を配した点である。図11のシステムは、酸素分圧検
知セルの電位(酸素分圧検知セルの電極7b(図3参
照)に発生する電位と基準電位との電位差(起電力変
化))に応じて第2酸素イオンポンプセルへの印加電圧
を可変することにより、上述のコントローラによるソフ
トウェア的な補正をハードウェアで行うものである。す
なわち、酸素分圧検知セルの電圧が高い場合にはポンプ
電圧を高く、低い場合にはポンプ電圧を低くする様に第
2酸素イオンポンプセルへの印加ポンプ電圧を制御して
いる。上記実施例と同様の測定試験を行ったところ、図
11に示したシステムによっても、第2酸素イオンポン
プセルへの印加電圧を一定に制御した場合に比べて、上
記実施例と同様に正確な窒素酸化物濃度測定ができるこ
とが確認された。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被測定ガス中の酸素濃度が急変した場合であっても、窒
素酸化物濃度をより正確に求めることができる。すなわ
ち、酸素濃度が大きく変動する雰囲気においても、制御
遅れがなく、リアルタイムで正確な窒素酸化物濃度を得
ることができ、本発明の制御方法を内燃機関の窒素酸化
物検出システムに適用することにより、酸素濃度及び窒
素酸化物濃度の変化に応じた、即応性の高い燃焼制御シ
ステムを構築することが可能とされる。また、本発明の
測定装置はソフトウェア的にもハードウェア的にも構成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態において好適に使用される
窒素酸化物濃度測定器を説明するための図であって、
(a)は測定器(素子)の構造を説明するための断面
図、(b)は(a)に示した断面の測定器全体に対する
位置を説明するための図、(c)は測定器出力特性を説
明するための図である。
【図2】図1に示した窒素酸化物濃度測定器を用いた窒
素酸化物濃度検出過程を説明するためのフローチャート
である。
【図3】比較例に係る窒素酸化物濃度測定装置を説明す
るための図である。
【図4】比較例に係る測定装置を説明するためのブロッ
ク図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る測定装置を説明す
るためのブロック図である。
【図6】本発明の一実施例に係る測定装置を用いて、第
2酸素イオンポンプセル電位を一定として、1500p
pmのNO、酸素7%を含む被測定ガスを投入し、酸素
分圧検知セルの設定電圧を変化したときの、第2酸素イ
オンポンプ電流のゲイン及びオフセットを示す図であ
る。
【図7】本発明の一実施例に係る測定装置を用いて、酸
素分圧検知セルの設定電圧を一定として、1500pp
mのNO、酸素7%を含む被測定ガスを投入し、第2酸
素イオンポンプセル電位を変化したときの第2酸素イオ
ンポンプ電流のゲイン及びオフセットを示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る測定装置を用いて、酸
素分圧検知セルの第1測定室側電極7b(図3参照)と
基準電位の電位差と、第2酸素イオンポンプ電流の関係
を示す図である。
【図9】比較例に係る測定装置を用いて、1.5Lのリ
ーンバーンエンジンガソリン車の排ガス濃度測定を行っ
た結果を示す図である。
【図10】本発明の一実施例に係る窒素酸化物濃度測定
装置を用いて、1.5Lのリーンバーンエンジンガソリ
ン車の排ガス濃度測定を行った結果を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例に係る窒素酸化物濃度測
定装置を説明するための図である。
【図12】窒素酸化物濃度測定器(センサ素子)のレイ
アウトを説明するための図である。
【符号の説明】
1 第1拡散孔 2 第1測定室 3 第2拡散孔 4 第2測定室 6 第1酸素イオンポンプセル 6a,6b 電極 7 酸素分圧検知セル 7a,7b 電極 8 第2酸素イオンポンプセル 8a,8b 電極 30 差動増幅器 31 制御器(P.I.D制御器) 32 増幅器 40 コントローラ 40a 酸素濃度演算部 40b NOx濃度演算部 41 Vs(酸素分圧検知セル電位)一定制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大島 崇文 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特 殊陶業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−73563(JP,A) 特開 平8−29387(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/416 G01N 27/419 JICSTファイル(JOIS)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入さ
    れる第1測定室と、前記第1測定室外又は内へ酸素を十
    分に汲み出す又は汲み込む第1酸素イオンポンプセル
    と、前記第1測定室から第2拡散抵抗を介してガスが導
    入される第2測定室と、前記第2測定室の内部と外部に
    設けられた一対の電極を備え、該一対の電極に電圧が印
    加されて該第2測定室中の窒素酸化物を分解し、解離し
    た酸素を汲み出すことにより窒素酸化物濃度に応じた電
    流(以下「第2酸素イオンポンプ電流」という)が流れ
    る第2酸素イオンポンプセルと、前記第1測定室の酸素
    分圧を検出するための酸素分圧検知電極を備えた酸素分
    圧検知セルと、 被測定ガス中の酸素分圧が変化した際に、該変化に応じ
    て前記第2酸素イオンポンプ電流に基づき窒素酸化物濃
    度を求める手段と、 を有し 前記窒素酸化物濃度を求める手段は、前記酸素分圧検知
    セルの出力に基づいて前記第2酸素イオンポンプ電流に
    基づく窒素酸化物濃度検出出力を補正する補正手段を備
    える ことを特徴とする窒素酸化物濃度測定装置。
  2. 【請求項2】前記酸素分圧検知セルの出力に基づいて前
    記第1酸素イオンポンプセルの印加電圧が制御され、 前記補正手段は、前記印加電圧が前記第1酸素イオンポ
    ンプセルに印加されることによって 該第1酸素イオンポ
    ンプセルに流れる電流(以下「第1酸素イオンポンプ電
    流」という)の変化量に基づいて、前記窒素酸化物濃度
    検出出力を補正することを特徴とする請求項記載の窒
    素酸化物濃度測定装置。
  3. 【請求項3】第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入さ
    れる第1測定室と、前記第1測定室から該測定室外又は
    内へ被測定ガス中の酸素を十分に汲み出す又は汲み込む
    第1酸素イオンポンプセルと、前記第1測定室から第2
    拡散抵抗を介してガスが導入される第2測定室と、前記
    第2測定室の内部と外部に設けられた一対の電極を備
    え、該一対の電極に電圧が印加されて該第2測定室中の
    窒素酸化物を分解し、解離した酸素を汲み出すことによ
    り窒素酸化物濃度に応じた電流(以下「第2酸素イオン
    ポンプ電流」という)が流れる第2酸素イオンポンプセ
    ルと、を備えた窒素酸化物濃度測定器と、 被測定ガス中の酸素分圧の変化に応じて、前記第2酸素
    イオンポンプセルに印可する電圧を制御する手段と、を
    有することを特徴とする窒素酸化物濃度測定装置。
  4. 【請求項4】前記制御手段は、前記酸素分圧が低い場合
    は、前記第2酸素イオンポンプセルに印加される電圧を
    低下させ、高い場合には該電圧を上昇させることを特徴
    とする請求項記載の窒素酸化物濃度測定装置。
  5. 【請求項5】第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入さ
    れる第1測定室と、前記第1測定室から該測定室外又は
    内へ被測定ガス中の酸素を十分に汲み出す又は汲み込む
    第1酸素イオンポンプセルと、前記第1測定室から第2
    拡散抵抗を介してガスが導入される第2測定室と、前記
    第2測定室の内部と外部に設けられた一対の電極を備
    え、該一対の電極に電圧が印加されて該第2測定室中の
    窒素酸化物を分解し、解離した酸素を汲み出すことによ
    り窒素酸化物濃度に応じた電流(以下「第2酸素イオン
    ポンプ電流」という)が流れる第2酸素イオンポンプセ
    ルと、前記第1測定室ないし前記第2測定室内の酸素分
    圧を検出する酸素分圧検知セルと、を備えた窒素酸化物
    濃度測定器と、 前記酸素分圧検知セルの出力及び前記第2酸素イオンポ
    ンプセルの出力を入力とし、該酸素分圧検知セルの出力
    が変化した際に、前記第2酸素イオンポンプ電流に基づ
    く前記窒素酸化物濃度測定器の窒素酸化物濃度検出出力
    を補正する窒素酸化物濃度演算部と、 を有することを特徴とする窒素酸化物濃度測定装置。
  6. 【請求項6】さらに、前記酸素分圧検知セルの出力が一
    定となるように、前記第1酸素イオンポンプセルを制御
    する酸素分圧一定制御部と、 前記酸素分圧検知セルの出力の変化量と前記第2酸素イ
    オンポンプ電流のオフセットの関係を予め記憶した記憶
    部と、を有し、 前記窒素酸化物濃度演算部は、前記酸素分圧検知セルの
    出力の変化量に応じて、前記記憶部から所定のデータを
    読み出し、該データに基づいて前記第2酸素イオンポン
    プ電流のオフセットの値を可変して、前記窒素酸化物濃
    度検出出力を補正することを特徴とする請求項記載の
    窒素酸化物濃度測定装置。
  7. 【請求項7】第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入さ
    れる第1測定室と、前記第1測定室から該測定室外へ被
    測定ガス中の酸素を窒素酸化物のすべてが分解しない程
    度に十分に汲み出す第1酸素イオンポンプセルと、前記
    第1測定室から第2拡散抵抗を介してガスが導入される
    第2測定室と、前記第2測定室の内部と外部に設けられ
    た一対の電極を備え、該一対の電極に電圧が印加されて
    該第2測定室中に残留する窒素酸化物を分解し、解離し
    た酸素を汲み出すことにより窒素酸化物濃度に応じた電
    流(以下「第2酸素イオンポンプ電流」という)が流れ
    る第2酸素イオンポンプセルと、前記第1測定室の酸素
    分圧を検出するための酸素分圧検知電極を備えた酸素分
    圧検知セルと、を備えた窒素酸化物濃度測定器におい
    て、 被測定ガス中の酸素分圧が変化した際に、前記酸素分圧
    検知セルの出力に基づいて前記第2酸素イオンポンプ電
    流に基づく前記窒素酸化物濃度測定器の窒素酸化物濃度
    検出出力を補正することを特徴とする窒素酸化物濃度測
    定器の制御方法。
  8. 【請求項8】前記酸素分圧検知セルの出力に基づいて前
    記第1酸素イオンポンプセルの印加電圧が制御され、 前記印加電圧が前記第1酸素イオンポンプセルに印加さ
    れることによって 該第1酸素イオンポンプセルに流れる
    電流(以下「第1酸素イオンポンプ電流」という)の変
    化量に基づいて、前記窒素酸化物濃度検出出力を補正す
    ることを特徴とする請求項記載の窒素酸化物濃度測定
    器の制御方法。
  9. 【請求項9】第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入さ
    れる第1測定室と、前記第1測定室から該測定室外へ被
    測定ガス中の酸素を窒素酸化物のすべてが分解しない程
    度に十分に汲み出す第1酸素イオンポンプセルと、前記
    第1測定室から第2拡散抵抗を介してガスが導入される
    第2測定室と、前記第2測定室の内部と外部に設けられ
    た一対の電極を備え、該一対の電極に電圧が印加されて
    該第2測定室中に残留する窒素酸化物を分解し、解離し
    た酸素を汲み出すことにより窒素酸化物濃度に応じた電
    流(以下「第2酸素イオンポンプ電流」という)が流れ
    る第2酸素イオンポンプセルと、を備えた窒素酸化物濃
    度測定器において、 被測定ガス中の酸素分圧の変化に応じて、前記第2酸素
    イオンポンプセルに印加される電圧を制御することを特
    徴とする窒素酸化物濃度測定器の制御方法。
  10. 【請求項10】前記酸素分圧が低い場合は、前記第2酸
    素イオンポンプセルに印加される電圧を低下させ、高い
    場合には該電圧を上昇させることを特徴とする請求項
    記載の窒素酸化物濃度測定器の制御方法。
  11. 【請求項11】第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入
    される第1測定室と、前記第1測定室から該測定室外へ
    被測定ガス中の酸素を窒素酸化物のすべてが分解しない
    程度に十分に汲み出す第1酸素イオンポンプセルと、前
    記第1測定室から第2拡散抵抗を介してガスが導入され
    る第2測定室と、前記第2測定室の内部と外部に設けら
    れた一対の電極を備え、該一対の電極に電圧が印加され
    て該第2測定室中に残留する窒素酸化物を分解し、解離
    した酸素を汲み出すことにより窒素酸化物濃度に応じた
    電流(以下「第2酸素イオンポンプ電流」という)が流
    れる第2酸素イオンポンプセルと、を備えた窒素酸化物
    濃度測定器において、 さらに、前記第1測定室ないし前記第2測定室内の酸素
    分圧を検出する酸素分圧検知セルと、 前記酸素分圧検知セルの出力及び前記第2酸素イオンポ
    ンプセルの出力を入力とし、該酸素分圧検知セルの出力
    が変化した際に、前記第2酸素イオンポンプ電流に基づ
    く前記窒素酸化物濃度測定器の窒素酸化物濃度検出出力
    を補正する窒素酸化物濃度演算部と、を有することを特
    徴とする窒素酸化物濃度測定器の制御装置。
  12. 【請求項12】前記酸素分圧検知セルの出力が一定とな
    るように、前記第1酸素イオンポンプセルを制御する酸
    素分圧一定制御部と、 前記酸素分圧検知セルの出力の変化量と前記第2酸素イ
    オンポンプ電流のオフセットの関係を予め記憶した記憶
    部と、を有し、 前記酸素分圧検知セルの出力の変化量に応じて、前記記
    憶部から所定のデータを読み出し、該データに基づいて
    前記第2酸素イオンポンプ電流のオフセットの値を可変
    することにより前記窒素酸化物濃度検出出力を補正する
    ことを特徴とする請求項11記載の窒素酸化物濃度測定
    器の制御装置。
JP22321198A 1997-08-06 1998-08-06 窒素酸化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法 Expired - Fee Related JP3501956B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22321198A JP3501956B2 (ja) 1997-08-06 1998-08-06 窒素酸化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22422597 1997-08-06
JP9-224225 1997-08-06
JP22321198A JP3501956B2 (ja) 1997-08-06 1998-08-06 窒素酸化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11108887A JPH11108887A (ja) 1999-04-23
JP3501956B2 true JP3501956B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=26525337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22321198A Expired - Fee Related JP3501956B2 (ja) 1997-08-06 1998-08-06 窒素酸化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3501956B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0981046A1 (en) 1998-08-10 2000-02-23 Ngk Spark Plug Co., Ltd Method for measuring concentration of a component in a gas
DE19911664A1 (de) * 1999-03-16 2000-09-21 Volkswagen Ag Kalibrierung eines NOx-Sensors
JP4098944B2 (ja) * 2000-03-29 2008-06-11 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサの制御方法
JP4498376B2 (ja) * 2007-03-26 2010-07-07 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサの製造方法
JP4999894B2 (ja) * 2009-08-17 2012-08-15 日本碍子株式会社 ガスセンサ
ES2394057T3 (es) 2009-12-23 2013-01-16 Iveco Motorenforschung Ag Método de control mejorado y dispositivo para celdas de bomba de oxígeno de sensores en motores de combustión interna o gas de escape posterior a los sistemas de tratamiento de tales motores

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11108887A (ja) 1999-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1074834B1 (en) Method and apparatus for measuring NOx gas concentration
US6214208B1 (en) Method and apparatus for measuring NOx gas concentration
US6695964B1 (en) Method and apparatus for measuring NOx gas concentration
US7045047B2 (en) Gas sensor element
US6205843B1 (en) Gas sensing element and a method for measuring a specific gas concentration
EP0930501A2 (en) Method and sensor for measuring NOx concentration
JP3372186B2 (ja) ガスセンサの補正方法及びガス濃度測定システム
US6635162B2 (en) Gas sensor
JP3501956B2 (ja) 窒素酸化物濃度測定装置及び窒素酸化物濃度測定器の制御方法
JP3621827B2 (ja) 窒素酸化物濃度の測定方法及び測定装置
JP3589872B2 (ja) 排出ガス濃度検出方法及びその装置
JP3176890B2 (ja) 被測定ガス中の窒素酸化物濃度の測定方法及び窒素酸化物濃度検出器
JP3519228B2 (ja) NOxガス濃度検出器
JP4516168B2 (ja) ガス濃度測定方法
JP2000097903A (ja) ガス濃度測定装置及びガス濃度測定方法
US6797138B1 (en) Gas senior design and method for forming the same
JP7230211B2 (ja) 測定ガス中の、結合酸素を有する測定ガス成分の少なくとも一部を検出するセンサシステムの動作方法
JP3499421B2 (ja) NOxガス濃度測定方法及びNOxガス濃度検出器
JP3635191B2 (ja) ガスセンサ
JP3943262B2 (ja) NOxガス濃度測定装置及びNOxガス濃度測定方法
JP4272970B2 (ja) 排出ガス濃度検出装置
JP2000121604A (ja) ガスセンサ
JP2002236107A (ja) ガス検知素子およびそれを用いたガス検出装置
JP3328565B2 (ja) NOxガス濃度検出器
JP3314782B2 (ja) 複合ガスセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031203

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101212

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101212

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131212

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees