JP3516315B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

Info

Publication number
JP3516315B2
JP3516315B2 JP17005195A JP17005195A JP3516315B2 JP 3516315 B2 JP3516315 B2 JP 3516315B2 JP 17005195 A JP17005195 A JP 17005195A JP 17005195 A JP17005195 A JP 17005195A JP 3516315 B2 JP3516315 B2 JP 3516315B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
position control
clutch
members
disengaged
electric power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17005195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0920257A (ja
Inventor
茂 山脇
康夫 清水
勝治 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP17005195A priority Critical patent/JP3516315B2/ja
Priority to KR1019960023768A priority patent/KR100374256B1/ko
Priority to US08/673,198 priority patent/US5743350A/en
Priority to TW085107842A priority patent/TW319746B/zh
Priority to DE69602806T priority patent/DE69602806T2/de
Priority to EP96305013A priority patent/EP0752360B1/en
Publication of JPH0920257A publication Critical patent/JPH0920257A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3516315B2 publication Critical patent/JP3516315B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/043Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by clutch means between driving element, e.g. motor, and driven element, e.g. steering column or steering gear
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/08Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action
    • F16D41/10Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action with self-actuated reversing
    • F16D41/105Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action with self-actuated reversing the intermediate members being of circular cross-section, of only one size and wedging by rolling movement not having an axial component between inner and outer races, one of which is cylindrical
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D43/00Automatic clutches
    • F16D43/02Automatic clutches actuated entirely mechanically

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動パワーステアリ
ング装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ステアリングハンドルの操舵力を
軽減して快適な操舵感を与えるために、電動パワーステ
アリング装置が多用されてきた。この種の電動パワース
テアリング装置は、電動機で操舵トルクに応じた補助ト
ルクを発生し、この補助トルクを機械式クラッチを介し
てステアリング系に伝達するものであって、例えば特開
昭64−69829号「クラッチ装置」の技術がある。
この技術は、その公報の図2及び図3によれば、同一円
上に配置された複数組の摩擦係合式クラッチ機構でクラ
ッチ装置20(番号は公報に記載されたものを引用し
た。以下同じ。)を構成する。
【0003】これら複数組のクラッチ機構は、モータ1
5で回転される円筒状の外部部材21と、外部部材21
内に同心に配置された多角形状の内方部材22と、外部
部材21の内面と内方部材22の外面との間で形成され
た1対の楔状空間28,28’(テーパ状空間部に相
当)と、楔状空間28,28’に介在された1対の転動
体24,24’と、転動体24,24’間に介在された
ばね25と、転動体24,24’の位置決めをなす保持
器23とからなる。転動体24,24’は保持器23の
移動にともなって外部部材21と内方部材22を係合・
非係合に選択的に切換える(クラッチの係合・解除)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ステアリング
ハンドルを反転操舵した時点(クラッチ装置20を解除
する時点)では、モータ15による補助トルクの伝達が
ないので、クラッチ装置20を解除するには転動体24
又は24’を係合するための摩擦力よりも大きい解除力
があればよいが、運転者が快適な操舵感を得るために
は、解除力はできるだけ小さいことが好ましい。一方、
クラッチ装置20の性格上からみて、何等かの理由でモ
ータ15による補助トルクの伝達が継続している場合で
も、クラッチ装置20は確実に解除できることが求めら
れる。この場合、転動体24,24’は補助トルクを付
加された状態で係合しているので、補助トルクの伝達が
ない通常よりも摩擦力が大きくなる。このため、転動体
24,24’の係合を解除するには、大きな解除力が必
要である。
【0005】本発明の目的は、電動パワーステアリン
グ装置の機械式クラッチの解除力を小さくすること、
機械式クラッチを一層確実に解除できることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、電動機で操舵トルクに応じ
た補助トルクを発生し、この補助トルクを機械式クラッ
チを介してステアリング系に伝達するものであって、前
記機械式クラッチが複数組の摩擦係合式クラッチ機構か
らなり、これら複数組のクラッチ機構が、入力部材と、
出力部材と、これら入力・出力部材間で形成されたテー
パ状空間部と、このテーパ状空間部に介在させた係合部
材と、この係合部材の位置決めをなす位置制御部材と、
この位置制御部材に向って前記係合部材を付勢する付勢
部材とからなり、前記位置制御部材の移動にともなって
前記係合部材が入力・出力部材を係合・非係合に選択的
に切換えるものである電動パワーステアリング装置にお
いて、前記複数組のクラッチ機構の内の少なくとも1組
が、他のクラッチ機構よりも早いタイミングで非係合状
態になる構成であることを特徴とする。これにより、請
求項1記載の発明は、一部のクラッチ機構だけを早いタ
イミングで非係合状態にできる。このため、一部のクラ
ッチ機構を非係合状態にすると他のクラッチ機構は力の
バランスが崩れて解除の方向に合力が作用するので摩擦
力が低下し、小さな解除力で解除される。従って、一度
に全てのクラッチ機構を非係合状態にするよりも小さな
解除力で非係合にできる。
【0007】請求項2記載の発明は、前記複数の位置制
御部材を、互いに離間しつつ同一円上に配置し、前記早
いタイミングで非係合状態になるクラッチ機構の位置制
御部材を、他の位置制御部材よりも大きい円周長に設定
したことを特徴とする。このため、請求項2記載の発明
は、一部の位置制御部材の円周長を大きくしただけの構
成で、係合状態を簡単に解除することができる。
【0008】請求項3記載の発明は、前記早いタイミン
グで非係合状態になるクラッチ機構の、係合状態から非
係合状態に解除するための解除力を、他のクラッチ機構
の解除力よりも小さく設定したことを特徴とする。この
ため、請求項3記載の発明は、早いタイミングで非係合
状態になるクラッチ機構の、係合状態から非係合状態に
解除するための解除力を、他のクラッチ機構の解除力よ
りも小さく設定したので、機械式クラッチの係合状態を
小さい解除力で解除することができる。
【0009】請求項4記載の発明は、前記早いタイミン
グで非係合状態になるクラッチ機構のテーパ状空間部
を、他のテーパ状空間部よりも大きいテーパ角にしたこ
とを特徴とする。このため、請求項4記載の発明は、早
いタイミングで非係合状態になるクラッチ機構のテーパ
状空間部を、他のテーパ状空間部よりも大きいテーパ角
にしたので、一部のテーパ状空間部のテーパ角を大きく
しただけの構成で解除力を小さくできる。
【0010】請求項5記載の発明は、前記早いタイミン
グで非係合状態になるクラッチ機構の係合部材を、他の
係合部材よりも小径にしたことを特徴とする。このた
め、請求項5記載の発明は、早いタイミングで非係合状
態になるクラッチ機構の係合部材を、他の係合部材より
も小径にしたので、一部の係合部材の径を小さくしただ
けの構成で解除力を小さくできる。
【0011】請求項6記載の発明は、前記早いタイミン
グで非係合状態になるクラッチ機構の、係合部材の表面
又は係合部材が接触する面を、他の係合部材の表面又は
係合部材が接触する面よりも小さい摩擦抵抗としたこと
を特徴とする。このため、請求項6記載の発明は、早い
タイミングで非係合状態になるクラッチ機構の、係合部
材の表面又は係合部材が接触する面を、他の係合部材の
表面又は係合部材が接触する面よりも摩擦抵抗を小さく
したので、簡単に係合状態を解除できる。
【0012】請求項7記載の発明は、前記早いタイミン
グで非係合状態になるクラッチ機構の係合部材を、他の
係合部材よりも小径とし、前記複数のテーパ状空間部
互いに同一形状とし、前記複数の位置制御部材を互いに
同一形状としたことを特徴とする。このため、請求項7
記載の発明は、係合状態において、小径の係合部材の方
が他の係合部材よりもテーパ状空間部の先端近くまで入
り込む。このため、位置制御部材で小径の係合部材の係
合を解除するタイミングが、他の係合部材の解除よりも
早い。一部のクラッチ機構を非係合状態にすると、他の
クラッチ機構は力のバランスが崩れて解除の方向に合力
が作用するので摩擦力が低下し、小さな解除力で解除さ
れる。
【0013】請求項8記載の発明は、前記早いタイミン
グで非係合状態になるクラッチ機構のテーパ状空間部
を、他のテーパ状空間部よりも大きいテーパ角とし、前
複数の係合部材を互いに同一形状とし、前記複数の
置制御部材を互いに同一形状としたことを特徴とする。
これにより、請求項8記載の発明は、テーパ角の大きい
テーパ状空間部に係合する係合部材の方が他の係合部材
よりもテーパ状空間部の先端近くまで入り込む。このた
め、位置制御部材で小径の係合部材の係合を解除するタ
イミングが、他の係合部材の解除よりも早い。一部のク
ラッチ機構を非係合状態にすると、他のクラッチ機構は
力のバランスが崩れて解除の方向に合力が作用するので
摩擦力が低下し、小さな解除力で解除される。
【0014】請求項9記載の発明は、前記複数組のクラ
ッチ機構は、複数の位置制御部材の内の少なくとも1つ
を他の位置制御部材と異なる形状とし、前記複数のテー
パ状空間部を互いに同一形状で且つ等間隔に配置し、前
記複数の係合部材を互いに同一形状で且つ等間隔に配置
したことを特徴とする。これにより、請求項9記載の発
明は、テーパ状空間部に係合部材が係合した状態で、各
係合部材から出力軸へ作用する全てのベクトルの総和が
零ベクトルになるので、出力部材に偏荷重が作用しな
い。このため、出力部材や機械式クラッチの強度が高ま
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を添付図面に基づ
いて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るも
のとする。先ず、図1〜図11に基づき第1実施例を説
明する。図1は本発明に係る電動パワーステアリング装
置(第1実施例)の全体構成図であり、電動パワーステ
アリング装置1は、ステアリングハンドル2で発生され
たステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検
出手段3と、ステアリング系に補助トルクを付加する電
動機4と、電動機4を制御するための制御装置5と、前
記電動機4の発生する補助トルクをステアリング系に伝
達するトルク伝達手段25及び機械式クラッチ30とを
有し、ピニオン6,ラック7を介して車輪8,8を転舵
するものである。
【0016】図2は本発明に係る電動パワーステアリン
グ装置(第1実施例)の要部拡大断面図であり、前記ス
テアリングハンドル2で回動される入力軸11と、この
入力軸11にピン12を介して結合され下方へ延設され
たトーションバー13と、このトーションバー13の下
部のスプライン14に上部が嵌合され、下部に前記ピニ
オン7が刻設された出力軸15とで主たるステアリング
系を構成したものである。トーションバー13は、文字
通りトルクに対して正確にねじれ角が発生するメンバー
であって、入力軸11と出力軸15との間での相対ねじ
り変位を発生する。
【0017】そして、傾斜溝17aと図示しない縦長の
ストレート溝とを備えた円筒形状のスライダ17を前記
入力軸11と出力軸15との間に掛け渡すことで、スラ
イダ17は相対ねじり変位に応じて軸方向へ変位可能で
ある。このときの変位量はトルクに比例し、変位量を可
変インダクタンス式センサ18で電気信号に変換する。
すなわち、上記トーションバー13、スライダ17及び
センサ18で操舵トルク検出手段3を構成した。更に、
出力軸15の上部外周にホイール22が遊嵌されてい
る。
【0018】図3は本発明に係る電動パワーステアリン
グ装置(第1実施例)の要部分解斜視図であり、入力軸
11は内部にトーションバー13を挿通され、下端外部
に環状の位置制御部23を固定されている。出力軸15
の外部に筒状の出力部材33が嵌合され且つ固定されて
いる。電動機4の出力軸4aにはウォーム21が結合さ
れ、ウォーム21はホイール22と噛み合う。ホイール
22内には円筒状の補助トルク入力部材(入力部材)3
2が嵌合され且つ固定されている。前記ウォーム21及
びホイール22が電動機4の発生した補助トルクをステ
アリング系へ伝達するトルク伝達手段25の役割をな
す。従って、図2においてステアリング系(入力軸11
→トーションバー13→出力軸15)の操舵トルクに、
電動機4からの補助トルクが付加されたところの複合ト
ルクでピニオン7を介してラック8を駆動する。
【0019】図4は本発明に係る機械式クラッチ(第1
実施例)の要部分解斜視図であり、位置制御部23は下
部に3つの位置制御部材36…(…は複数を示す。以下
同じ。)を備えている。入力軸11の下端中央から概ね
菱形断面の係合凸部27が突設され、この係合凸部27
は出力軸15の上端面に形成された略矩形断面の係合凹
部28と嵌合する。係合凸部27と係合凹部28とは、
入力軸11と出力軸15との間に過大トルクが発生した
場合の、両者の相対回転動作の限界角度を決める回動係
合手段をなす。
【0020】図5は図2の5−5線断面図であり、機械
式クラッチ30は同一円上に配置された複数組、例えば
3組の摩擦係合式クラッチ機構31…からなり、これら
のクラッチ機構31…は、補助トルク入力部材32と、
出力部材33と、これら入力・出力部材32,33間で
形成されたテーパ状空間部34…と、このテーパ状空間
部34…に介在させた係合部材35…と、この係合部材
35…の位置決めをなす位置制御部材36…と、この位
置制御部材36…に向って係合部材35…を付勢する付
勢部材37…とからなり、位置制御部材36…の移動に
ともなって係合部材35…が入力・出力部材32,33
を係合・非係合に選択的に切換えるものである。
【0021】詳述すると、円筒断面を呈する補助トルク
入力部材32の内壁面と、略正三角形断面を呈する出力
部材33の外壁面(3つの辺)との間で、各辺毎に左右
1対で計3対のテーパ状空間部34…が形成され、これ
らのテーパ状空間部34…は周方向端部がテーパ状に形
成される。各テーパ状空間部34…には円柱状の係合部
材35…が周方向端部に1つずつ移動可能に配置され、
互いに対向する2つの係合部材35,35間に付勢部材
37(例えば圧縮ばね)が介在される。出力部材33は
正三角形断面の各頂点を欠いて平坦な頂部となす形状で
ある。補助トルク入力部材32の内壁面と出力部材33
の頂部との間に、上記3つの位置制御部材36…が回動
可能に介在され、各位置制御部材36…は隣接するテー
パ状空間部34…内に突出して係合部材35…と当接さ
れる。このように、3つの位置制御部材36…は、互い
に等間隔で離間しつつ同一円上に配置される。
【0022】以下、複数のクラッチ機構31…を区別し
て説明する場合には、便宜的にクラッチ機構31A,3
1B,……,31F、テーパ状空間部34A,34B,
……,34F、係合部材35A,35B,……,35
F、位置制御部材36A,36B,36C,付勢部材3
7A,37B,37Cのように説明する。
【0023】このように構成された機械式クラッチ30
は、第1・第3・第5クラッチ機構31A,31C,3
1Eが補助トルク入力部材32の正回転方向(この図の
時計回り方向)に係合し、第2・第4・第6クラッチ機
構31B,31D,31Fが逆回転方向(この図の反時
計回り方向)に係合する。そして、機械式クラッチ30
は、複数組のクラッチ機構31…の内の2組(第1・第
2クラッチ機構31A,31B)が、他のクラッチ機構
31…よりも早いタイミングで非係合状態になる構成で
ある。すなわち、複数組のクラッチ機構31…は、テー
パ状空間部34…及び係合部材35…が互いに同一形状
で且つ等間隔に配置されている。一方、第1・第2クラ
ッチ機構31A,31Bの係合部材35…の位置決めを
なす第1位置制御部材36Aの円周長Lは、他の位置
制御部材36B,36Cの円周長Lよりも大きく設定
されている(形状が異なる)。以上の説明及び図面から
明らかなように、第1実施例では、複数組のクラッチ機
構31…は、複数の位置制御部材36…の内の少なくと
も1つ36Aが他の位置制御部材36B,36Cと形状
が異なり、複数のテーパ状空間部34…が互いに同一形
状で且つ等間隔に配置され、複数の係合部材35…が互
いに同一形状で且つ等間隔に配置された構成である。
【0024】次に上記構成の機械式クラッチの作用を図
6〜図11に基づき説明する。図6〜図11は本発明に
係る機械式クラッチ(第1実施例)の作用図である。図
1において、ステアリングハンドル2が操舵されていな
い場合、操舵トルク検出手段3の信号が無いので制御装
置5からのアシスト命令信号は出力されず、電動機4は
停止している。このため、図6に示すように各クラッチ
機構31…は全て解除されている。
【0025】この状態から、ステアリングハンドル2を
軽い操舵力で操舵した場合(操舵トルクが小)、例えば
路面負荷が小さい(低摩擦路面)場合、入力軸11の各
位置制御部材36…と出力部材33との間の位相がほと
んど変化しない。この場合には図7に示すように、各位
置制御部材36…がこの図の時計回り方向に若干移動す
るものの、各クラッチ機構31…が係合するには致らな
い。このため、出力部材33は電動機4からの補助トル
クを受けず、入力軸11に作用する操舵力はトーション
バー13を介して出力部材33へ伝達される。
【0026】次に、ステアリングハンドル2を重い操舵
力で操舵した場合(操舵トルクが大)、すなわち、路面
負荷が大きい通常の場合、入力軸11の各位置制御部材
36…と出力部材33との間の位相が大きく変化する。
この場合には図8に示すように、各位置制御部材36…
がこの図の時計回り方向に大きく移動する。このため、
第1・第3・第5係合部材35A,35C,35Eは付
勢部材37…に付勢されて、第1・第3・第5テーパ状
空間部34A,35C,35Eの周方向端部に移動し、
摩擦力にて入力・出力部材32,33を係合状態に切換
える(第1・第3・第5クラッチ機構31A,31C,
31Eが係合)。補助トルク入力部材32はこの図の時
計回り方向に回転しており、この状態で、操舵トルクに
応じた電動機4からの補助トルクは、第1・第3・第5
係合部材35A,35C,35Eを介して出力部材33
(ステアリング系)に伝達される。従って、出力部材3
3は図2におけるステアリング系(入力軸11→トーシ
ョンバー23→出力軸15)の操舵トルクに、電動機4
からの補助トルクが付加されたところの複合トルクで、
この図の時計回り方向に駆動される。
【0027】ところで、上述したように複数組のクラッ
チ機構31…は、テーパ状空間部34…及び係合部材3
5…が互いに同一形状で且つ等間隔に配置されている。
このため、出力部材33へ作用する3つのベクトルは、
同じ大きさで且つ正三角形をなす向きである。従って、
第1位置制御部材36Aが他の位置制御部材36B,3
6Cと異なる形状であるにもかかわらず、第1・第3・
第5係合部材35A,35C,35Eから出力部材33
へ作用するベクトルの総和が零ベクトルになるので、出
力部材33に偏荷重が作用しない。このため、機械式ク
ラッチ30の強度が高まる。
【0028】一方、何等かの理由で電動機4による補助
トルクの伝達が継続している場合(クラッチ機構31…
が係合した状態)、クラッチ機構31…は次のようにし
て解除される。ステアリングハンドル2を逆方向に操舵
すると、図9に示すように各位置制御部材36…は補助
トルク入力部材32と反対方向(この図の反時計方向)
に回る。そして、位置制御部材36…のうち第1位置制
御部材36Aは、最初に第1係合部材35Aに当接し、
摩擦力及び付勢力に抗して押圧する。
【0029】このため、図10に示すように第1係合部
材35Aは第1付勢部材37A側に押出されて、第1ク
ラッチ機構31Aの係合を解除する。この時点で、第2
・第3位置制御部材36B,36Cは第3・第5係合部
材35C,35Eと当接していない。このため、第3・
第5係合部材35C,35Eから出力部材33へ継続し
てベクトルが作用しており、これら2つのベクトルの合
力に基づき、出力部材33に偏荷重(この図の上向きの
荷重)が作用し、出力部材33が僅かに変位する。従っ
て、第3・第5係合部材35C,35Eは係合力が弱ま
り、電動機4の補助トルクを伝達できない。このため、
電動機4の補助トルクを伝える補助トルク入力部材32
は空回りを始め、この時点で非係合状態となる。
【0030】その直後に、第2・第3位置制御部材36
B,36Cは第3・第5係合部材35C,35Eと当接
して図11に示すように元の中立位置に戻す。
【0031】この場合、第3・第5係合部材35C,3
5Eには摩擦力が発生しないので、第2・第3位置制御
部材36B,36Cで押圧する解除力は、第2・第3付
勢部材37B,37Cの付勢力に抗するだけの小さいも
のですむ。このように、補助トルク入力部材32の回転
が持続しているにもかかわらず、3組のクラッチ機構3
1…の係合を解除するのに、最大1組分の小さい解除力
ですみ、しかも、確実に解除できる。
【0032】なお、ステアリングハンドル2を逆方向に
操舵した場合にも、上記図7〜図11にて説明した作用
と同様の操作で機械式クラッチ30の係合を解除でき
る。すなわち、逆回転方向に係合する3組のクラッチ機
構31B,31D,31Fは、上記他の3組のクラッチ
機構31A,31C,31Eと逆作動をするものであ
り、ステアリングハンドル2を反対方向に操舵した場合
に係合・非係合に切換えられる。
【0033】次に、図12及び図13に基づき第2実施
例を説明する。なお、上記第1実施例と同じ構成につい
ては同一符号を付し、その説明を省略する。図12は本
発明に係る機械式クラッチ(第2実施例)の要部断面図
であり、上記第1実施例の図5に相当する構成を示す。
第2実施例は出力部材33の3つの外壁面(3辺)のう
ち、第1位置制御部材36Aに臨む2つに傾斜面33
a,33aを形成したことを特徴とする。傾斜面33a
の傾斜角はαである。
【0034】図13は本発明に係る機械式クラッチ(第
2実施例)の作用図である。出力部材33は第1位置制
御部材36Aに臨む2つの外壁面に傾斜面33a,33
aを有するので、第1・第2クラッチ機構31A,31
Bの第1・第2テーパ状空間部34A,34Bのテーパ
角θ1が、他のテーパ状空間部34…のテーパ角θ2より
も大きい。このため、第1・第2係合部材35A,35
Bの摩擦力が、他の係合部材35…よりも低下するの
で、第1・第2クラッチ機構31A,31Bの係合力は
小さくてすむ。
【0035】このように第2実施例によれば、早いタイ
ミングで非係合状態になる第1・第2クラッチ機構31
A,31Bの係合状態から非係合状態に解除するための
解除力を、他のクラッチ機構31…の解除力よりも小さ
く設定したので、機械式クラッチ30の係合状態を小さ
い解除力で解除することができる。また、第1・第2ク
ラッチ機構31A,31Bを早いタイミングで非係合状
態にするのに、一部のテーパ状空間部34A,34Bの
テーパ角を大きくしただけの簡単な構成で解除力を小さ
くできる。
【0036】更に、この第2実施例の構成では、全ての
位置制御部材36…の円周長を同一にしてもよい。その
理由を次に述べる。第1係合部材35Aは、第1テーパ
状空間部34Aの先端近くまで入り込み、その入り込む
距離は、第3・第5係合部材35C,35Eが第3・第
5テーパ状空間部34C,34Eの先端側に入り込む距
離よりも大きい。このため、全ての位置制御部材36…
の円周長が同一であるにもかかわらず、第1位置制御部
材36Aで第1係合部材35Aの係合を解除するタイミ
ングが、他の係合部材35…の解除よりも早まる。以上
の説明及び図面から明らかなように、第2実施例では、
早いタイミングで非係合状態になる第1・第2クラッチ
機構31A,31Bの第1・第2テーパ状空間部34
A,34Bは、他のテーパ状空間部34…よりも大きい
テーパ角θ とされ、複数の係合部材35…が互いに同
一形状とされ、複数の位置制御部材36…が互いに同一
形状とされている構成である。
【0037】次に、図14及び図15に基づき第3実施
例を説明する。なお、上記第1実施例と同じ構成につい
ては同一符号を付し、その説明を省略する。図14は本
発明に係る機械式クラッチ(第3実施例)の要部断面図
であり、上記第1実施例の図5に相当する構成を示す。
第3実施例は第1・第2係合部材35A,35Bを他の
係合部材35…よりも小径にし、且つ、全ての位置制御
部材36…の円周長を同一にしたことを特徴とする。
上の説明及び図面から明らかなように、第3実施例で
は、早いタイミングで非係合状態になる第1・第2クラ
ッチ機構31A,31Bの第1・第2係合部材35A,
35Bは、他の係合部材35…よりも小径とされ、複数
のテーパ状空間部34…が互いに同一形状とされ、複数
の位置制御部材36…が互いに同一形状とされた構成で
ある。
【0038】図15は本発明に係る機械式クラッチ(第
3実施例)の作用図であり、第1・第3・第5クラッチ
機構31A,31C,31Eが係合した状態を示す。小
径の第1係合部材35Aは、第1テーパ状空間部34A
の先端近くまで入り込み、その入り込む距離は、第3・
第5係合部材35C,35Eが第3・第5テーパ状空間
部34C,35Eの先端側に入り込む距離よりも大き
い。従って、第1係合部材35Aと第1位置制御部材3
6Aとが当接した時点で、第3・第5クラッチ機構31
C,31Eではまだ当接しない。このため、全ての位置
制御部材36…の円周長が同一であるにもかかわらず、
第1位置制御部材36Aで第1係合部材35Aの係合を
解除するタイミングが、他の係合部材35…の解除より
も早い。第1クラッチ機構31Aの係合が解除になれ
ば、上記第1実施例と同様に第3・第5クラッチ機構3
1C,31Eも小さい解除力で解除できる。このように
第3実施例によれば、第1係合部材35Aを小径にした
だけの簡単な構成で、係合状態を簡単に解除することが
できる。第2・第4・第6クラッチ機構31B,31
D,31F同士の関係も、上記第1・第3・第5クラッ
チ機構31A,31C,31Eと同様である。
【0039】また、小径の第1・第2係合部材35A,
35Bは、第1・第2テーパ状空間部34A,34Bの
先端近くまで入り込むので、係合時の第1・第2テーパ
状空間部34A,34Bのテーパ角θ3が、他のテーパ
状空間部34…のテーパ角θ4よりも大きい。このた
め、第1・第2係合部材35A,35Bの摩擦力は、他
の係合部材35…よりも低下する。
【0040】このように早いタイミングで非係合状態に
なる第1・第2クラッチ機構31A,31Bの係合状態
から非係合状態に解除するための摩擦力を、他のクラッ
チ機構31…よりも小さく設定できるので、機械式クラ
ッチ30の係合状態を小さい解除力で解除することがで
きる。また、第1・第2クラッチ機構31A,31Bを
早いタイミングで非係合状態にするのに、一部の係合部
材31A,31Bの径を小さくしただけの簡単な構成で
解除力を小さくできる。
【0041】なお、第3実施例において、第1位置制御
部材36Aの円周長を上記第1実施例のように、他の位
置制御部材36B,36Cの円周長よりも大きく設定し
てもよい。
【0042】次に、図16に基づき第4実施例を説明す
る。なお、上記第1実施例と同じ構成については同一符
号を付し、その説明を省略する。図16は本発明に係る
機械式クラッチ(第4実施例)の要部断面図であり、上
記第1実施例の図5に相当する構成を示す。第4実施例
は出力部材33の外壁面のうち、第1・第2係合部材3
5A,35Bが接触する面を、他の係合部材35…が接
触する面よりも小さい摩擦抵抗としたことを特徴とす
る。例えば、出力部材33は第1・第2係合部材35
A,35Bが接触する部分33Aの材質を銅材とし、他
の部分33Bの材質を鋼材として、一体的に構成する。
【0043】このように第4実施例によれば、早いタイ
ミングで非係合状態になる第1・第2クラッチ機構31
A,31Bの第1・第2係合部材35A,35Bが接触
する面の摩擦抵抗を小さくしたので、簡単に係合状態を
解除できる。なお、第4実施例において、早いタイミン
グで非係合状態になる第1・第2クラッチ機構31A,
31Bは、第1・第2係合部材35A,35Bの係合状
態を簡単に解除するものであり、例えば、第1・第2係
合部材35A,35Bの表面を他の係合部材35…より
も小さい摩擦抵抗としてもよい。
【0044】次に、図17に基づき第5実施例を説明す
る。なお、上記第1実施例と同じ構成については同一符
号を付し、その説明を省略する。図17は本発明に係る
機械式クラッチ(第5実施例)の要部断面図であり、上
記第1実施例の図5に相当する構成を示す。第4実施例
は出力部材33を概ねおむすび形断面としたことを特徴
とする。すなわち、出力部材33は略正三角形断面を呈
し、しかも外壁面(3つの辺)が円弧状である。このよ
うに第5実施例によれば、出力部材33の外壁面(3つ
の辺)が円弧状なので、各クラッチ機構31…の作動が
一層円滑になる。
【0045】なお、上記第1・第2・第3・第4・第5
実施例において、機械式クラッチ30は複数組のクラッ
チ機構31…の内の少なくとも1組を、他のクラッチ機
構よりも早いタイミングで非係合状態になる構成であ
り、例えば、4組以上のクラッチ機構31…で構成して
もよい。また、各係合部材35…はテーパ状空間部34
…の周方向端部と係合・非係合の切換えができるもので
あればよく、円柱状の他に、例えば球状でもよい。
【0046】更に、上記第1・第2・第3・第4・第5
実施例の構成同士の組合せは任意である。例えば、図1
6に示す第4実施例や図17に示す第5実施例の構成を
他の実施例の構成と組合せてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1記載の発明は、複数組のクラッチ機構か
らなる機械式クラッチを介して、補助トルクをステアリ
ング系に伝達するものであって、複数組のクラッチ機構
の内の少なくとも1組を、他のクラッチ機構よりも早い
タイミングで非係合状態になる構成としたので、一部の
クラッチ機構だけを早いタイミングで非係合状態にでき
る。このため、一部のクラッチ機構を非係合状態にする
と、他のクラッチ機構は力のバランスが崩れて解除の方
向に合力が作用するので摩擦力が低下し、小さな解除力
で解除される。従って、一度に全てのクラッチ機構を非
係合状態にするよりも小さな解除力で非係合にできる。
【0048】請求項2記載の発明は、複数の位置制御部
材を、互いに離間しつつ同一円上に配置し、早いタイミ
ングで非係合状態になるクラッチ機構の位置制御部材
を、他の位置制御部材よりも大きい円周長に設定したこ
とにより、一部の位置制御部材の円周長を大きくしただ
けの簡単な構成で、係合状態を簡単に解除することがで
きる。
【0049】請求項3記載の発明は、早いタイミングで
非係合状態になるクラッチ機構の、係合状態から非係合
状態に解除するための解除力を、他のクラッチ機構の解
除力よりも小さく設定したので、機械式クラッチの係合
状態を一層小さい解除力で解除することができる。
【0050】請求項4記載の発明は、早いタイミングで
非係合状態になるクラッチ機構のテーパ状空間部を、他
のテーパ状空間部よりも大きいテーパ角にしたので、一
部のテーパ状空間部のテーパ角を大きくしただけの簡単
な構成で解除力を小さくできる。
【0051】請求項5記載の発明は、早いタイミングで
非係合状態になるクラッチ機構の係合部材を、他の係合
部材よりも小径にしたので、一部の係合部材の径を小さ
くしただけの簡単な構成で解除力を小さくできる。
【0052】請求項6記載の発明は、早いタイミングで
非係合状態になるクラッチ機構の係合部材の表面又は係
合部材が接触する面を、他の係合部材の表面又は係合部
材が接触する面よりも小さい摩擦抵抗としたので、小さ
い解除力で簡単に係合状態を解除できる。
【0053】請求項7記載の発明は、早いタイミングで
非係合状態になるクラッチ機構の係合部材を、他の係合
部材よりも小径とし、複数のテーパ状空間部を互いに同
一形状とし、複数の位置制御部材を互いに同一形状とし
たことにより、係合状態において、小径の係合部材の方
が他の係合部材よりもテーパ状空間部の先端近くまで入
り込む。このため、位置制御部材で小径の係合部材の係
合を解除するタイミングが、他の係合部材の解除よりも
早い。一部のクラッチ機構を非係合状態にすると他のク
ラッチ機構は力のバランスが崩れて解除の方向に合力が
作用するので摩擦力が低下し、小さな解除力で解除され
る。従って、一部の係合部材を小径にしただけの簡単な
構成で、複数のクラッチ機構の解除タイミングをずらす
ことができ、しかも、一度に全てのクラッチ機構を非係
合状態にするよりも小さな解除力で簡単に非係合にでき
る。
【0054】請求項8記載の発明は、早いタイミングで
非係合状態になるクラッチ機構のテーパ状空間部を、他
のテーパ状空間部よりも大きいテーパ角とし、複数の
合部材を互いに同一形状とし、複数の位置制御部材を互
いに同一形状としたことにより、テーパ角の大きいテー
パ状空間部に係合する係合部材の方が他の係合部材より
もテーパ状空間部の先端近くまで入り込む。このため、
位置制御部材で小径の係合部材の係合を解除するタイミ
ングが、他の係合部材の解除よりも早い。一部のクラッ
チ機構を非係合状態にすると他のクラッチ機構は力のバ
ランスが崩れて解除の方向に合力が作用するので摩擦力
が低下し、小さな解除力で解除される。従って、一部の
テーパ状空間部のテーパ角を大きくしただけの簡単な構
成で、複数のクラッチ機構の解除タイミングをずらすこ
とができ、しかも、一度に全てのクラッチ機構を非係合
状態にするよりも小さな解除力で簡単に非係合にでき
る。
【0055】請求項9記載の発明は、複数の位置制御部
材の内の少なくとも1つを他の位置制御部材と異なる形
状とし、複数のテーパ状空間部を互いに同一形状で且つ
等間隔に配置し、複数の係合部材を互いに同一形状で且
つ等間隔に配置したことにより、テーパ状空間部に係合
部材が係合した状態で、各係合部材から出力軸へ作用す
る全てのベクトルの総和が零ベクトルになるので、出力
部材に偏荷重が作用しない。このため、機械式クラッチ
の強度が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置(第
1実施例)の全体構成図
【図2】本発明に係る電動パワーステアリング装置(第
1実施例)の要部拡大断面図
【図3】本発明に係る電動パワーステアリング装置(第
1実施例)の要部分解斜視図
【図4】本発明に係る機械式クラッチ(第1実施例)の
要部分解斜視図
【図5】図2の5−5線断面図
【図6】本発明に係る機械式クラッチ(第1実施例)の
作用図
【図7】本発明に係る機械式クラッチ(第1実施例)の
作用図
【図8】本発明に係る機械式クラッチ(第1実施例)の
作用図
【図9】本発明に係る機械式クラッチ(第1実施例)の
作用図
【図10】本発明に係る機械式クラッチ(第1実施例)
の作用図
【図11】本発明に係る機械式クラッチ(第1実施例)
の作用図
【図12】本発明に係る機械式クラッチ(第2実施例)
の要部断面図
【図13】本発明に係る機械式クラッチ(第2実施例)
の作用図
【図14】本発明に係る機械式クラッチ(第3実施例)
の要部断面図
【図15】本発明に係る機械式クラッチ(第3実施例)
の作用図
【図16】本発明に係る機械式クラッチ(第4実施例)
の要部断面図
【図17】本発明に係る機械式クラッチ(第5実施例)
の要部断面図
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングハ
ンドル、4…電動機、7…ピニオン、8…ラック、11
…入力軸、13…トーションバー、15…出力軸、21
…ウォーム、22…ホイール、30…機械式クラッチ、
31…摩擦係合式クラッチ機構、32…入力部材(補助
トルク入力部材)、33…出力部材、33a…傾斜面、
33A…第1・第2係合部材が接触する部分、33B…
他の部分、34…テーパ状空間部、35…係合部材、3
6…位置制御部材、37…付勢部材。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−124365(JP,A) 特開 平2−109775(JP,A) 特開 平6−185547(JP,A) 特開 昭64−69829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/00 - 5/30 F16D 41/00 - 41/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機で操舵トルクに応じた補助トルク
    を発生し、この補助トルクを機械式クラッチを介してス
    テアリング系に伝達するものであって、前記機械式クラ
    ッチが複数組の摩擦係合式クラッチ機構からなり、これ
    ら複数組のクラッチ機構が、入力部材と、出力部材と、
    これら入力・出力部材間で形成されたテーパ状空間部
    と、このテーパ状空間部に介在させた係合部材と、この
    係合部材の位置決めをなす位置制御部材と、この位置制
    御部材に向って前記係合部材を付勢する付勢部材とから
    なり、前記位置制御部材の移動にともなって前記係合部
    材が入力・出力部材を係合・非係合に選択的に切換える
    ものである電動パワーステアリング装置において、前記
    複数組のクラッチ機構の内の少なくとも1組が、他のク
    ラッチ機構よりも早いタイミングで非係合状態になる構
    成であることを特徴とした電動パワーステアリング装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複数の位置制御部材は、互いに離間
    しつつ同一円上に配置され、前記早いタイミングで非係
    合状態になるクラッチ機構の位置制御部材は、他の位置
    制御部材よりも円周長を大きく設定されていることを特
    徴とした請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記早いタイミングで非係合状態になる
    クラッチ機構は、係合状態から非係合状態に解除するた
    めの解除力を、他のクラッチ機構よりも小さく設定され
    ていることを特徴とした請求項1記載の電動パワーステ
    アリング装置。
  4. 【請求項4】 前記早いタイミングで非係合状態になる
    クラッチ機構のテーパ状空間部は、他のテーパ状空間部
    よりも大きいテーパ角であることを特徴とした請求項3
    記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 前記早いタイミングで非係合状態になる
    クラッチ機構の係合部材は、他の係合部材よりも小径で
    あることを特徴とした請求項3記載の電動パワーステア
    リング装置。
  6. 【請求項6】 前記早いタイミングで非係合状態になる
    クラッチ機構の、係合部材の表面又は係合部材が接触す
    る面は、他の係合部材の表面又は係合部材が接触する面
    よりも小さい摩擦抵抗であることを特徴とした請求項3
    記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 【請求項7】 前記早いタイミングで非係合状態になる
    クラッチ機構の係合部材は、他の係合部材よりも小径と
    され、前記複数のテーパ状空間部が互いに同一形状とさ
    れ、前記複数の位置制御部材が互いに同一形状とされて
    いることを特徴とした請求項1記載の電動パワーステア
    リング装置。
  8. 【請求項8】 前記早いタイミングで非係合状態になる
    クラッチ機構のテーパ状空間部は、他のテーパ状空間部
    よりも大きいテーパ角とされ、前記複数の係合部材が互
    いに同一形状とされ、前記複数の位置制御部材が互いに
    同一形状とされていることを特徴とした請求項1記載の
    電動パワーステアリング装置。
  9. 【請求項9】 前記複数組のクラッチ機構は、複数の位
    置制御部材の内の少なくとも1つが他の位置制御部材と
    形状が異なり、前記複数のテーパ状空間部が互いに同一
    形状で且つ等間隔に配置され、前記複数の係合部材が互
    いに同一形状で且つ等間隔に配置されていることを特徴
    とした請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
JP17005195A 1995-07-05 1995-07-05 電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP3516315B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17005195A JP3516315B2 (ja) 1995-07-05 1995-07-05 電動パワーステアリング装置
KR1019960023768A KR100374256B1 (ko) 1995-07-05 1996-06-26 전동파워 스티어링 장치
US08/673,198 US5743350A (en) 1995-07-05 1996-06-27 Electric power steering apparatus
TW085107842A TW319746B (ja) 1995-07-05 1996-06-28
DE69602806T DE69602806T2 (de) 1995-07-05 1996-07-05 Elektrische Servolenkung
EP96305013A EP0752360B1 (en) 1995-07-05 1996-07-05 Electric power steering apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17005195A JP3516315B2 (ja) 1995-07-05 1995-07-05 電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0920257A JPH0920257A (ja) 1997-01-21
JP3516315B2 true JP3516315B2 (ja) 2004-04-05

Family

ID=15897717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17005195A Expired - Fee Related JP3516315B2 (ja) 1995-07-05 1995-07-05 電動パワーステアリング装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5743350A (ja)
EP (1) EP0752360B1 (ja)
JP (1) JP3516315B2 (ja)
KR (1) KR100374256B1 (ja)
DE (1) DE69602806T2 (ja)
TW (1) TW319746B (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100458378B1 (ko) * 1996-05-17 2005-04-06 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 전동파워스티어링장치
EP0884494A1 (en) * 1997-06-02 1998-12-16 Ichikoh Industries Limited Locking mechanism
DE19836019A1 (de) * 1998-08-10 2000-02-17 Mannesmann Vdo Ag Freilaufkupplung
US6070706A (en) * 1999-02-03 2000-06-06 International Business Machines Corporation Double acting roller/ball clutch gear
DE19920092C2 (de) * 1999-05-03 2002-11-14 Kostal Leopold Gmbh & Co Kg Lenkeinrichtung für ein Kraftfahrzeug
EP1457700B1 (en) 2001-03-08 2006-11-02 Ntn Corporation Reverse input blocking clutch
US6976749B2 (en) * 2002-03-28 2005-12-20 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridge and recording device
US6827190B2 (en) * 2002-06-12 2004-12-07 Pentax Corporation One-way rotational transfer mechanism
US6846257B2 (en) * 2002-12-11 2005-01-25 Ntn Corporation Series drive clutch
DE10306100C5 (de) * 2003-02-14 2012-11-29 Audi Ag Kraftfahrzeug mit einem Lenksystem umfassend eine mechanische Lenksäule samt Lenkrad sowie einem System zur Erfassung einer Abweichung der Fahrspur des Kraftfahrzeugs von einer ausgezeichneten Fahrspur der Fahrbahn oder zur Erfassung einer Belegung einer Nachbarspur
US20070137440A1 (en) * 2005-12-19 2007-06-21 Ting Hwang Socket provided with a ratchet device
JP5634784B2 (ja) * 2010-07-29 2014-12-03 Ntn株式会社 クラッチユニット
EP2549141B1 (en) 2010-03-15 2021-05-05 NTN Corporation Clutch unit
DE102012015082B4 (de) * 2012-07-30 2023-01-05 Borgwarner Inc. Freilaufvorrichtung mit schaltbarem Freilauf
CN110848284A (zh) * 2018-08-20 2020-02-28 锅屋百泰株式会社 带反向输入阻断离合器的电动机及反向输入阻断离合器
CA3176560A1 (en) 2020-03-27 2021-09-30 Rhodan Marine Systems Of Florida, Llc Clutch mechanisms for steering control system
US11116501B1 (en) * 2020-04-10 2021-09-14 Lexington Medical, Inc. Surgical handle articulation assemblies
FR3141738A1 (fr) * 2022-11-07 2024-05-10 Robert Bosch Automotive Steering Vendôme Agencement pour l’entraînement d’une vis de reglage

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4884478A (en) * 1985-10-31 1989-12-05 Wera Werk Hermann Werner Gmbh & Co. Screw tool
JP2528140B2 (ja) * 1987-09-08 1996-08-28 エヌティエヌ株式会社 クラッチ装置
JPH0828597A (ja) * 1994-07-12 1996-02-02 Shimano Inc 一方向クラッチ

Also Published As

Publication number Publication date
KR970006041A (ko) 1997-02-19
DE69602806T2 (de) 1999-10-07
JPH0920257A (ja) 1997-01-21
US5743350A (en) 1998-04-28
KR100374256B1 (ko) 2003-05-09
DE69602806D1 (de) 1999-07-15
EP0752360A1 (en) 1997-01-08
TW319746B (ja) 1997-11-11
EP0752360B1 (en) 1999-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3516315B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2528140B2 (ja) クラッチ装置
KR100458378B1 (ko) 전동파워스티어링장치
US6082504A (en) Friction brake device utilizing dual ball ramp devices
JP3751418B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3701422B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH0930432A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3701423B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3666764B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP7409581B1 (ja) 逆入力遮断クラッチ付アクチュエータおよび転舵装置、並びに、逆入力遮断クラッチの制御方法
JPH06185547A (ja) クラッチ装置
JP3795135B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2528631Y2 (ja) クラッチ装置
JP2006076339A (ja) 車両用ステアリング装置
JPH068345Y2 (ja) クラッチ
JPH0738742Y2 (ja) クラッチ
JPH01199026A (ja) クラッチ装置
JP2975133B2 (ja) 回転伝達装置
JP3476579B2 (ja) クラッチ
JP3117072B2 (ja) 電動パワーステアリング装置及び電動パワーステアリングの中立調整方法
JPH0529397Y2 (ja)
JPH01188727A (ja) クラッチ装置
JP2713573B2 (ja) クラッチ
JP2551448Y2 (ja) サイドクラッチ装置
JPH0958490A (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090130

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100130

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100130

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110130

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees