JP3476579B2 - クラッチ - Google Patents

クラッチ

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JP3476579B2
JP3476579B2 JP03215395A JP3215395A JP3476579B2 JP 3476579 B2 JP3476579 B2 JP 3476579B2 JP 03215395 A JP03215395 A JP 03215395A JP 3215395 A JP3215395 A JP 3215395A JP 3476579 B2 JP3476579 B2 JP 3476579B2
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cage
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光司 佐藤
淑隆 井島
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NTN Corp
Suzuki Motor Co Ltd
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NTN Corp
Suzuki Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/08Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action
    • F16D41/10Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action with self-actuated reversing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はクラッチに係り、特に
電動パワーステアリング装置に適したクラッチに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハンドルの回転を車輪操舵用の
出力軸に伝達し、ハンドル操作力が設定トルクを超えた
ときモータを作動させ、そのモータの回転を減速機を介
して出力軸に伝えるようにした電動パワーステアリング
装置においては、モータおよび減速機を含む駆動系に異
常が発生すると、操舵不能に陥る問題が生じるため、普
通、減速機と出力軸との間にクラッチを組込んで出力軸
と減速機の相互間においてトルクの伝達および遮断を行
なうようにしている。
【0003】上記のクラッチとして電磁クラッチを使用
することができるが、所要のトルクを得るには大形にな
る欠点がある。
【0004】その欠点を解消するため、2つの入力軸の
回転を機械的に切換えて出力軸に伝達する小型のクラッ
チを本件出願人は既に提案している(特開平2−977
35号公報)。
【0005】図12は、既に提案したクラッチを用いた
電動パワーステアリング装置を示し、図13および図1
4はそのクラッチの詳細を示す断面図を示す。
【0006】いま、図12に示すハンドル30の操作に
よって第1入力軸31を回転すると、その回転はトーシ
ョンバーから成るトルク設定弾性部材32を介して車輪
33を操舵する出力軸34に伝達される。
【0007】出力軸34に作用する負荷が大きくなる
と、ハンドル操作力が大きくなるとともに、トルク設定
弾性部材32の弾性変形量も大きくなり、第1入力軸3
1の出力軸34に対する相対回転量も増え、その回転は
ピン35を介して大径側保持器36に伝達され、第2入
力軸37と出力軸34との間に組込まれたスプラグ38
を傾動させていく。さらに、ハンドル操作力が設定トル
クを超えると、スプラグ38は図15(I)に示すよう
に傾動して内端および外端の円弧面38a、38bが出
力軸34の円筒形外面39および第2入力軸37の円筒
形内面40に係合する。
【0008】また、出力軸34に取付けたセンサ41は
第1入力軸31と出力軸34の相対的な回転角を検出
し、その検出信号に基づいて制御装置42が作動する。
制御装置42は第1入力軸31と出力軸34の相対回転
角からアシスト力を決定し、モータ43を回転させる。
【0009】モータ43の回転は減速機44を介して第
2入力軸37に伝達される。このとき、スプラグ38は
第2入力軸37および出力軸34に係合する状態にある
ため、第2入力軸37の回転はスプラグ38を介して出
力軸34に伝達される。このため、非常に小さなハンド
ル操作力でもって車輪33を操舵することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記パワー
ステアリング装置においては、カーブからの立ち直り時
にハンドル操作を停止して操作力を無くすと、トルク設
定弾性部材32の復元弾性によって第1入力軸31が中
立位置に向けて戻される。
【0011】このとき、大径側保持器36も第1入力軸
31と同方向に回転し、その戻り途中において大径側保
持器36のポケット45の一側面が図15(II)に示す
ように、係合状態のスプラグ38にA点で当接する。
【0012】第1入力軸31の戻り回転によって第1入
力軸31と出力軸34の相対的回転角は次第に小さくな
り、モータ43のアシスト力が減少するが、第2入力軸
37は回転状態にあるため、スプラグ38は第2入力軸
37からトルク負荷を受け、戻り回転する大径側保持器
36の押圧によってスプラグ38の係合を解除すること
ができない。
【0013】このため、第1入力軸31と出力軸34の
相対的回転角は0とならず、モータ43は回転状態を維
持し、アシストを継続する状態となる。
【0014】そこで、従来では、ハンドル30から入力
される戻し力によって大径側保持器36を回転させ、そ
の大径側保持器36によりスプラグ38を押圧して係合
を解除し、大径側保持器36を中立位置に戻し、かつス
プラグ38の外端部両側に設けた一対の弾性部材46に
よりスプラグ38を中立位置に戻すようにしており、上
記スプラグ38の係合解除に大きな力が必要であった。
【0015】この発明は、第1および第2入力軸の回転
を機械的に切り換えて出力軸に伝達するクラッチにおい
て、第2入力軸の回転を出力軸に伝えるスプラグやロー
ラから成る係合子の係合解除力の軽減を図ることを技術
的課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、第1の発明においては、第1入力軸と出力軸とを
同軸上に配置し、その両軸間に第1入力軸の回転を出力
軸に伝達し、回転力が付与されたとき弾性変形するトル
ク設定弾性部材を設け、前記出力軸の円筒形外面とその
外側に設けた筒状の第2入力軸の円筒形内面間に径の異
なる2つの保持器を組込み、小径側保持器を出力軸に固
定し、その小径側保持器に形成されたポケットにスプラ
グの内端部を挿入し、大径側保持器に設けられたポケッ
トにスプラグの外端部を挿入し、そのスプラグの外端部
両側に、スプラグの内端および外端に形成された円弧面
が出力軸の外面および第2入力軸の内面に係合しない中
立の状態に保持する弾性部材を設け、前記第1入力軸の
回転を大径側保持器に伝え、大径側保持器と小径側保持
器の相対的な回転によりスプラグを傾動させて第2入力
軸の回転を出力軸に伝達するクラッチにおいて、前記第
1入力軸の回転を大径側保持器に伝達するトルク伝達経
路に、大径側保持器に作用する負荷に応じて弾性変形す
るトルク伝達用の弾性部材を組込んだ構成としている。
【0017】また、第2の発明においては、第1入力軸
と出力軸とを同軸上に配置し、その両軸間に第1入力軸
の回転を出力軸に伝達し、回転力が付与されると弾性変
形するトルク設定弾性部材を設け、前記出力軸の外径面
とその外側に設けた筒状の第2入力軸の内径面の一方に
カム面を形成し、他方に円筒面を設け、そのカム面と円
筒面間に組込まれた保持器には上記カム面と対向する位
置にポケットを形成し、そのポケット内に2本のローラ
を相反する方向に押圧する弾性部材とを組込み、前記第
1入力軸の回転により保持器を同方向に回転させ、その
回転方向前側のローラをカム面および円筒面に係合させ
て第2入力軸の回転を出力軸を伝達するクラッチにおい
て、前記第1入力軸の回転を保持器に伝えるトルク伝達
経路に、保持器に作用する負荷に応じて弾性変形するト
ルク伝達用の弾性部材を組込んだ構成としている。
【0018】
【作用】第1の発明に係るクラッチおよび第2の発明に
係るクラッチのいずれのクラッチも、第1入力軸と出力
軸の相対的回転角を検出するセンサを設け、そのセンサ
により制御装置を作動させて第2入力軸を駆動する駆動
装置の運転を制御する。
【0019】第1の発明に係るクラッチにおいて、第1
入力軸が出力軸に対して相対回転すると、スプラグが第
2入力軸の内面および出力軸の外面に係合し、第2入力
軸の回転がスプラグを介して出力軸に伝達される。
【0020】第2入力軸から出力軸に回転が伝達される
状態において、第1入力軸の回転を停止させると、トル
ク設定弾性部材の復元弾力により出力軸との相対的回転
角が小さくなる方向に第1入力軸が戻される。
【0021】第1入力軸の戻り回転時に、大径側保持器
がスプラグに当接して停止した場合、トルク設定弾性部
材の弾力によりトルク伝達用弾性部材が弾性変形する。
その弾性変形によって第1入力軸は中立位置に戻され、
出力軸に対する相対的回転角が0となる。
【0022】このため、第2入力軸の駆動装置が停止
し、スプラグに対するトルク負荷がなくなり、スプラグ
はトルク伝達用弾性部材の復元弾力によって中立位置に
戻される。
【0023】第2の発明に係るクラッチにおいては第1
入力軸が出力軸に対して相対回転すると、第1入力軸と
共に保持器が回転し、ポケット内に組込まれた2つのロ
ーラのうち、回転方向前側のローラがカム面および円筒
面にクラッチ係合し、第2入力軸の回転がクラッチ係合
するローラを介して出力軸に伝達される。
【0024】第1入力軸の回転を停止すると、トルク設
定弾性部材の復元弾力によって第1入力軸が中立位置に
戻される。その第1入力軸と共に回転する保持器がロー
ラに当接して停止すると、トルク設定弾性部材の弾力に
よってトルク伝達用弾性部材が弾性変形し、第1入力軸
が中立位置に戻され、第1入力軸と出力軸の相対回転角
が0となる。
【0025】このため、第2入力軸を駆動する駆動装置
が停止し、スプラグに対するトルク負荷が無くなり、ト
ルク伝達用弾性部材の弾力によってスプラグは中立位置
に戻される。
【0026】
【実施例】以下、この発明の実施例を図1乃至図11に
基づいて説明する。
【0027】図1乃至図4は、この発明の第1の実施例
を示す。
【0028】第1入力軸1の端部は出力軸2の端面に形
成された軸方向の挿入孔3に挿入されている。
【0029】挿入孔3の閉塞端には角孔4が形成され、
入力軸1の端面に設けた角軸5がその角孔4に挿入され
ている。
【0030】角孔4と角軸5との間には、図2に示すよ
うに、回転方向すきまαが設けられ、その回転すきまα
の範囲内において第1入力軸1と出力軸2とは相対的に
回転し得るようになっている。
【0031】第1入力軸1と出力軸2とには軸方向の孔
6が設けられ、その孔6にトーションバーから成るトル
ク設定弾性部材7が挿入されている。トルク設定弾性部
材7の一端部は第1入力軸1に固定され、他端部は出力
軸2に固定され、そのトルク設定弾性部材7によって前
記角軸5は回転方向すきまαの中立位置に保持されてい
る。
【0032】出力軸2の外側に設けた筒状の第2入力軸
8は2個の軸受9を介して出力軸2に相対回転可能に支
持されている。
【0033】出力軸2には円筒形外面10が設けられ、
一方、第2入力軸8には円筒形内面11が形成され、そ
の両面10、11間に径の異なる二つの保持器12、1
3が組込まれている。
【0034】小径側保持器12は出力軸2に固定され、
その小径側保持器12に形成されたポケット12aにス
プラグ14の内端部が挿入されている。スプラグ14の
外端部は大径側保持器13に形成されたポケット13a
に挿入されている。
【0035】スプラグ14は、外端部の両側に設けた一
対の弾性部材19によって内端および外端の円弧面14
a、14bが出力軸2の外面10および第2入力軸8の
内面11に係合しない中立状態に保持されている。
【0036】図3に示すように、出力軸2の挿入孔3の
周壁には周方向に長い2つの長孔15a、15bが18
0°の間隔をおいて形成され、一方の長孔15aにトル
ク伝達用弾性部材16が挿入されている。
【0037】トルク伝達用弾性部材16の一端部は第1
入力軸1に固定され、他端部は大径側保持器13に固定
されている。
【0038】他方の長孔15bにはピン17が挿入さ
れ、そのピン17の一端部は第1入力軸1に固定され、
他端部は大径側保持器13に設けた周方向に長い長孔1
8に挿入されている。
【0039】第1の実施例で示すクラッチは上記の構造
から成り、そのクラッチを電動パワーステアリング装置
に使用する場合は、図12に示す場合と同様に、第1入
力軸1にハンドル30を取付け、その第1入力軸1の回
転が伝達される出力軸2によって車輪33が操舵される
ようにする。
【0040】また、第1入力軸1と出力軸2の相対的回
転角を検出するセンサ41を出力軸2に取付け、そのセ
ンサ41の検出信号を制御装置42に入力し、上記制御
装置42によって制御されるモータ43の回転を減速機
44を介して第2入力軸8に設けたギヤ28に伝達す
る。
【0041】上記のような組込み状態において、ハンド
ル30の操作により第1入力軸1を回転すると、その回
転はトルク設定弾性部材7を介して出力軸2に伝達さ
れ、車輪33が操舵される。
【0042】出力軸2に作用する負荷が大きく、ハンド
ル30の操作力が大きくなると共に、トルク設定弾性部
材7の捩れも大きくなり、出力軸2に対する第1入力軸
1の相対回転量も増加する。その第1入力軸1の回転は
トルク伝達用弾性部材16を介して大径側保持器13に
伝達されるため、大径側保持器13は小径側保持器12
に対して相対回転する。
【0043】このため、スプラグ14が傾動し、ハンド
ル30の操作力が設定トルクを超えると図15(I)に
示す場合と同様に、内端および外端の円弧面14a、1
4bが第2入力軸8の内面11および出力軸2の外面1
0に係合する。
【0044】一方、第1入力軸1と出力軸2の相対回転
はセンサ41によって検出され、その検出信号が制御装
置42に入力される。
【0045】制御装置42は第1入力軸1と出力軸2の
相対的回転角に応じてアシスト力を決定し、モータ43
を回転させ、減速機44を介して第2入力軸8を回転さ
せる。
【0046】このとき、スプラグ14は既に係合状態に
あるため、第2入力軸8の回転はスプラグ14を介して
出力軸2に伝達される。
【0047】このように、ハンドル操作力がトルク設定
弾性部材7の設定トルクを超えると、モータ43の回転
力が出力軸2に伝達されるため、非常にわずかなハンド
ル操作力によって車輪33を操舵することができる。
【0048】上記のようなパワーステアリング状態にお
いて、ハンドル操作を停止してハンドル操作力を無くす
と、トルク設定弾性部材7の復元弾性によって第1入力
軸1が中立位置に向けて戻される。
【0049】このとき、大径側保持器13も第1入力軸
1と同方向に回転し、その戻り途中において大径側保持
器13のポケット13aの一側面が図15(II)に示す
場合と同様に係合状態のスプラグ14に当接する。
【0050】第1入力軸1の戻り回転によって第1入力
軸1と出力軸2の相対的回転角は次第に小さくなり、モ
ータ43のアシスト力が減少するが、第2入力軸8は回
転状態にあるため、スプラグ14は第2入力軸8からト
ルク負荷を受け、戻り回転する大径側保持器13の押圧
によってスプラグ14の係合を解除することができない
場合がある。
【0051】このとき、大径側保持器13はスプラグ1
4に対する当接によって停止するが、トルク設定弾性部
材7の復元弾性によって第1入力軸1のみが戻り、図4
に示すように、トルク伝達用の弾性部材16が変形す
る。
【0052】第1入力軸1が中立位置まで戻され、出力
軸2に対する相対的回転角が0になると、センサ41は
第1入力軸1が中立状態になったと判別し、モータ43
を停止させる。
【0053】このため、スプラグ14に対するトルク負
荷が無くなり、トルク伝達用弾性部材16の復元弾力に
よって大径側保持器13が中立位置に戻され、その大径
側保持器13の押圧によってスプラグ14は係合解除さ
れ、図2に示す中立位置に戻される。
【0054】図4に示すように、第1入力軸1に一端部
が固定されたピン17の他端部を大径側保持器13の長
孔18に挿入しておくと、第1入力軸1の回転によりピ
ン17で長孔18の端面を押圧することができるため、
大径側保持器13を中立位置に戻すことができる。
【0055】このため、トルク伝達用の弾性部材16の
復元弾力によってスプラグ14を係合解除し得ない場合
でも、第1入力軸1の回転によりスプラグ14の係合を
解除することができる。
【0056】図1および図2に示すように、第1入力軸
1の端面に角軸5を設け、その角軸5を挿入孔3の閉塞
端面に形成した角孔4に挿入し、その角孔4と角軸5と
の間に回転方向すきまαを設けておくと、制御装置42
およびモータ43を含む駆動系に異常が発生し、これら
が作動しない場合でも、ハンドル30の回転により第1
入力軸1を回転させると、角軸5と角孔4が係合して第
1入力軸1の回転を出力軸2に伝達することができる。
【0057】このとき、スプラグ14は第2入力軸8の
内面11および出力軸2の外面10に円弧面14a、1
4bが当接するが、大径側保持器13および小径側保持
器12が共に回転するため、スプラグ14は第2入力軸
8の円筒面上を滑動する。
【0058】したがって、駆動系に異常が発生しても、
ハンドル操作によって車輪33を操舵することができ
る。
【0059】図5乃至図8は入力軸1の回転を大径側保
持器13に伝達するトルク伝達機構の他の例を示す。
【0060】図5では第1入力軸1と大径側保持器13
とを連結するトルク伝達用弾性部材16の内側に第1入
力軸1に固定されたピン17を挿入し、そのピン17で
トルク伝達用弾性部材16を介して大径側保持器13を
押すようにしている。
【0061】図6では、第1入力軸1に固定されたピン
17の端部を出力軸2の長孔15a、15bから大径側
保持器13の長孔48に挿入し、そのピン17の両側に
トルク伝達用弾性部材16を組込み、上記弾性部材16
の弾性変形によって第1入力軸1を中立位置まで戻すよ
うにしている。また、その弾性部材16を介してピン1
7で大径側保持器13を強制的に回転させるようにして
いる。
【0062】図7および図8では、第1入力軸1と出力
軸2の挿入孔3における閉塞端間にトルク伝達部材20
を組込み、そのトルク伝達部材20の端面に形成された
係合片21に第1入力軸1の端面に設けられた切欠部2
2を挿入し、その係合片21の両側にトルク伝達用弾性
部材16を設けている。
【0063】また、トルク伝達部材20に固定したピン
17を出力軸2の長孔15a、15bに挿入して外端部
を大径側保持器13に固定している。
【0064】上記トルク伝達機構においては、トルク設
定弾性部材7の復元弾性によって第1入力軸1が中立位
置に戻されるとき、係合状態のスプラグ14に大径側保
持器13が当接して停止した場合に、そのトルク設定弾
性部材7の弾力によりトルク伝達用の弾性部材16を図
8(II)で示すように弾性変形させ、第1入力軸1を中
立位置まで戻すようにしている。
【0065】また、第1入力軸1の回転時に、係合片2
1でトルク伝達用弾性部材16を介してトルク伝達部材
20を押し、そのトルク伝達部材20の回転をピン17
を介して大径側保持器13に伝達し、大径側保持器13
を強制的に回転させるようにしている。
【0066】図9乃至図11はこの発明の第2の実施例
を示す。この実施例では第1の実施例における小径側保
持器12を省略し、かつスプラグ14に代えて2個のロ
ーラ23a、23bを用いている。ローラ23a、23
bは第1入力軸1の回転によりトルク伝達用弾性部材1
6を介して回転される保持器24のポケット25内に組
込まれ、そのローラ23a、23b間に設けた弾性部材
26によって相反する方向に押圧され、出力軸2の外周
に形成したカム面27と第2入力軸8の円筒形内面11
に圧接させている。
【0067】他の構成は第1の実施例と同一であるた
め、同一符号を付して説明を省略する。
【0068】上記の構成から成るクラッチにおいて、ハ
ンドル30の操作によって第1入力軸1を図9の矢印方
向に回転させると、そのハンドル操作力がトルク設定弾
性部材7の設定トルクより大きい場合、第1入力軸1と
共に保持器24が回転し、保持器24の回転方向前側の
ローラ23aが第2入力軸8の内面11および出力軸2
のカム面27に係合する。このため、第2入力軸8の回
転は係合状態のローラ23aを介して出力軸2に伝達さ
れる。
【0069】ハンドル操作を停止し、ハンドル操作力を
減少させると、トルク設定弾性部材7の復元弾性によっ
て第1入力軸1が戻され、その第1入力軸1と共に戻さ
れる保持器24が係合状態にローラ23aに当接して停
止すると、トルク設定弾性部材7の弾力によってトルク
伝達用弾性部材16が弾性変形し、第1入力軸1が中立
位置まで戻される。
【0070】このとき、モータ43が停止し、第2入力
軸8への回転伝達が遮断されるため、ローラ23aはト
ルク負荷を受けず、トルク伝達用弾性部材16の弾力に
よってローラ23aを中立位置に容易に戻すことができ
る。
【0071】なお、第1入力軸1の回転を保持器24に
伝えるトルク伝達手段として、図5乃至図8に示すもの
を採用してもよい。
【0072】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので下
記に示す効果を奏する。
【0073】請求項1に係る発明においては、第1入力
軸の回転を大径側保持器に伝えるトルク伝達経路に弾性
部材を組込んだので、係合状態にあるスプラグの係合解
除を第2入力軸の回転停止状態で行なうことができ、ス
プラグの係合解除が容易である。
【0074】請求項2に係る発明においては、トルク伝
達用弾性部材が所定量変形すると係合状態となる係合手
段を第1入力軸と大径側保持器との間に設けたので、第
1入力軸の回転を大径側保持器に確実に伝えることがで
き、トルク伝達用弾性部材の弾力によって大径側保持器
を中立状態に戻すことができない場合でも、その大径側
保持器を中立位置に確実に戻すことができる。
【0075】請求項3に記載の発明においては、第1入
力軸の回転を保持器に伝える伝達経路に弾性部材を組込
んだので、係合状態にあるローラの係合解除を第2入力
軸の回転停止状態で行なうことができ、ローラの係合解
除が容易である。
【0076】請求項4に係る発明においては、第1入力
軸と保持器との間にトルク伝達用弾性部材が所定量変形
すると係合状態になる係合手段を設けたので、トルク伝
達用弾性部材の弾力によって保持器を中立状態に確実に
戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るクラッチの第1の実施例を示す
断面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】図1のIII −III 線に沿った断面図
【図4】図3の作動状態を示す断面図
【図5】同上の第1入力軸の回転を大径側保持器に伝え
るトルク伝達機構の他の例を示す断面図
【図6】同上トルク伝達機構のさらに他の例を示す断面
【図7】この発明に係るクラッチの第2の実施例を示す
断面図
【図8】(I)は図7のクラッチにおけるトルク伝達部
の断面図、(II)は(I)の作動状態を示す断面図
【図9】この発明に係るクラッチの第3の実施例を示す
断面図
【図10】図9のX−X線に沿った断面図
【図11】図9のXI−XI線に沿った断面図
【図12】従来のクラッチを用いたパワーステアリング
装置の概略図
【図13】図12のXIII−XIII線に沿った断面図
【図14】図12のXIV −XIV に沿った断面図
【図15】(I)は同上のスプラグの作動状態を示す断
面図、(II)は大径側保持器が中立位置に戻る途中の状
態を示す断面図
【符号の説明】
1 第1入力軸 2 出力軸 7 トルク設定弾性部材 8 第2入力軸 10 円筒形外面 11 円筒形内面 12、13 保持器 12a、13a ポケット 14 スプラグ 14a、14b 円弧面 16 トルク伝達用弾性部材 17 ピン 18 長孔 23a、23b ローラ 24 保持器 25 ポケット 26 弾性部材 27 カム面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−97735(JP,A) 特開 平2−271116(JP,A) 特開 平1−199026(JP,A) 特開 平6−185547(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 41/07,41/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1入力軸と出力軸とを同軸上に配置
    し、その両軸間に第1入力軸の回転を出力軸に伝達し、
    回転力が付与されたとき弾性変形するトルク設定弾性部
    材を設け、前記出力軸の円筒形外面とその外側に設けた
    筒状の第2入力軸の円筒形内面間に径の異なる2つの保
    持器を組込み、小径側保持器を出力軸に固定し、その小
    径側保持器に形成されたポケットにスプラグの内端部を
    挿入し、大径側保持器に設けられたポケットにスプラグ
    の外端部を挿入し、そのスプラグの外端部両側に、スプ
    ラグの内端および外端に形成された円弧面が出力軸の外
    面および第2入力軸の内面に係合しない中立の状態に保
    持する弾性部材を設け、前記第1入力軸の回転を大径側
    保持器に伝え、大径側保持器と小径側保持器の相対的な
    回転によりスプラグを傾動させて第2入力軸の回転を出
    力軸に伝達するクラッチにおいて、前記第1入力軸の回
    転を大径側保持器に伝達するトルク伝達経路に、大径側
    保持器に作用する負荷に応じて弾性変形するトルク伝達
    用の弾性部材を組込んだことを特徴とするクラッチ。
  2. 【請求項2】 前記第1入力軸と大径側保持器との間
    に、トルク伝達用弾性部材の変形量が所定量に達すると
    係合して第1入力軸の回転を大径側保持器に伝達する係
    合手段を設けた請求項1に記載のクラッチ。
  3. 【請求項3】 第1入力軸と出力軸とを同軸上に配置
    し、その両軸間に第1入力軸の回転を出力軸に伝達し、
    回転力が付与されると弾性変形するトルク設定弾性部材
    を設け、前記出力軸の外径面とその外側に設けた筒状の
    第2入力軸の内径面の一方にカム面を形成し、他方に円
    筒面を設け、そのカム面と円筒面間に組込まれた保持器
    には上記カム面と対向する位置にポケットを形成し、そ
    のポケット内に2本のローラを相反する方向に押圧する
    弾性部材とを組込み、前記第1入力軸の回転により保持
    器を同方向に回転させ、その回転方向前側のローラをカ
    ム面および円筒面に係合させて第2入力軸の回転を出力
    軸を伝達するクラッチにおいて、前記第1入力軸の回転
    を保持器に伝えるトルク伝達経路に、保持器に作用する
    負荷に応じて弾性変形するトルク伝達用の弾性部材を組
    込んだことを特徴とするクラッチ。
  4. 【請求項4】 前記第1入力軸と保持器との間に、トル
    ク伝達用の弾性部材の変形量が所定量に達すると係合し
    て第1入力軸の回転を保持器に伝達する係合手段を設け
    た請求項3に記載のクラッチ。
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