JP2807499B2 - 2方向クラッチ - Google Patents
2方向クラッチInfo
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- JP2807499B2 JP2807499B2 JP1222662A JP22266289A JP2807499B2 JP 2807499 B2 JP2807499 B2 JP 2807499B2 JP 1222662 A JP1222662 A JP 1222662A JP 22266289 A JP22266289 A JP 22266289A JP 2807499 B2 JP2807499 B2 JP 2807499B2
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- input shaft
- input
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、駆動軸の左右両方向の回転を被駆動軸に
対して伝達し又は遮断する2方向クラッチに関するもの
である。
対して伝達し又は遮断する2方向クラッチに関するもの
である。
パートタイム式の4輪駆動車(以下4WDという)にお
いては、後輪がスリップして速度が落ちた瞬間に自動的
に前輪に駆動力を伝える差動クラッチ、即ちオーバーラ
ンニング型クラッチが使われるようになってきている。
いては、後輪がスリップして速度が落ちた瞬間に自動的
に前輪に駆動力を伝える差動クラッチ、即ちオーバーラ
ンニング型クラッチが使われるようになってきている。
上記差動クラッチにおいては、前輪ハブが駆動軸より
速く回転するように設定されており、2輪駆動時は、駆
動軸の回転は前輪ハブに伝達されないようになってい
る。後輪がスリップして駆動軸の回転の回転が上がる
と、駆動軸と前輪ハブの隙間に挿入されたローラ又はボ
ールの楔作用により、回転が前輪ハブに伝達される。
速く回転するように設定されており、2輪駆動時は、駆
動軸の回転は前輪ハブに伝達されないようになってい
る。後輪がスリップして駆動軸の回転の回転が上がる
と、駆動軸と前輪ハブの隙間に挿入されたローラ又はボ
ールの楔作用により、回転が前輪ハブに伝達される。
ところで、従来のクラッチにおいては、駆動軸の一方
向の回転だけを前輪ハブに伝える構成であるため、後退
時に前輪を駆動することができない不都合があった。
向の回転だけを前輪ハブに伝える構成であるため、後退
時に前輪を駆動することができない不都合があった。
この発明は上記の点に鑑み、入力側の左右方向の回転
の伝達又は遮断を可能とする2方向クラッチを提供する
ことを目的としている。
の伝達又は遮断を可能とする2方向クラッチを提供する
ことを目的としている。
上記の目的を達成するために、この発明においては、
外輪の内径面、およびその外輪の内側に挿通されて相対
的に回転自在に支持された入力軸の外径面にカム面を形
成し、両カム面間に保持器を組込み、前記外輪から外側
に臨む入力軸の一端に駆動力を入力する入力リングを嵌
合し、その嵌合部における回転係合部に回転方向すきま
を設け、入力軸には一端から他端に向く軸方向の挿入孔
を形成し、この挿入孔に回転自在に挿入されたシャフト
の一端部と回転リングおよびシャフトの他端部と前記外
輪の内側に組込まれた制御リングを入力軸に形成した半
径方向のピン孔に円周方向すきまをもって挿入された一
対のピンで互いに連結し、上記制御リングと前記保持器
との間に、入力軸に対して制御リングが回転方向すきま
が無くなるまで回転した際の入力リングの回転を回転方
向を逆にして保持器に伝達するトルク反転伝達機構を設
け、保持器に設けたポケットには、入力軸に対する保持
器の相対的な回転時に上記ポケットの周方向で対向する
端面で押されて外輪および入力軸のカム面にカム係合す
るカム素子と、そのカム素子をカム面に係合しない中立
状態に保持する弾性体とを組込んだ構成を採用したもの
である。
外輪の内径面、およびその外輪の内側に挿通されて相対
的に回転自在に支持された入力軸の外径面にカム面を形
成し、両カム面間に保持器を組込み、前記外輪から外側
に臨む入力軸の一端に駆動力を入力する入力リングを嵌
合し、その嵌合部における回転係合部に回転方向すきま
を設け、入力軸には一端から他端に向く軸方向の挿入孔
を形成し、この挿入孔に回転自在に挿入されたシャフト
の一端部と回転リングおよびシャフトの他端部と前記外
輪の内側に組込まれた制御リングを入力軸に形成した半
径方向のピン孔に円周方向すきまをもって挿入された一
対のピンで互いに連結し、上記制御リングと前記保持器
との間に、入力軸に対して制御リングが回転方向すきま
が無くなるまで回転した際の入力リングの回転を回転方
向を逆にして保持器に伝達するトルク反転伝達機構を設
け、保持器に設けたポケットには、入力軸に対する保持
器の相対的な回転時に上記ポケットの周方向で対向する
端面で押されて外輪および入力軸のカム面にカム係合す
るカム素子と、そのカム素子をカム面に係合しない中立
状態に保持する弾性体とを組込んだ構成を採用したもの
である。
上記のように構成された2方向クラッチの入力リング
に駆動力を伝達すると、入力リングは回転方向すきまが
無くなるまで入力軸に対して相対回路し、上記入力リン
グが左回転すると保持器は右回転し、また入力リングが
右回転すると保持器は左回転する。いずれの回転の場合
もポケットの周方向で対向する端面がカム素子を押し、
そのカム素子を外輪のカム面および入力軸のカム面に係
合させるため、入力軸の左右両方向の回転を外輪に伝達
し、遮断することができる。
に駆動力を伝達すると、入力リングは回転方向すきまが
無くなるまで入力軸に対して相対回路し、上記入力リン
グが左回転すると保持器は右回転し、また入力リングが
右回転すると保持器は左回転する。いずれの回転の場合
もポケットの周方向で対向する端面がカム素子を押し、
そのカム素子を外輪のカム面および入力軸のカム面に係
合させるため、入力軸の左右両方向の回転を外輪に伝達
し、遮断することができる。
以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図乃至第6図は、この発明に係る2方向クラッチ
の第1の実施例を示す。
の第1の実施例を示す。
外輪1とその内側に挿通された入力軸2とは2個の軸
受3により相対的に回転自在に支持されている。
受3により相対的に回転自在に支持されている。
外輪1の内径面には円筒形のカム面4が設けられてい
る。一方、入力軸2の外径面には上記カム面4に対向し
て円筒形のカム面5が形成され、両カム面4、5間に組
込まれた径の異なる保持器6a、6bのうち、小径側保持器
6bは入力軸2に固定されている。
る。一方、入力軸2の外径面には上記カム面4に対向し
て円筒形のカム面5が形成され、両カム面4、5間に組
込まれた径の異なる保持器6a、6bのうち、小径側保持器
6bは入力軸2に固定されている。
外輪1の端から外側に位置する入力軸2の一端部外側
には入力リング7が組込まれている。入力リング7とし
て、ここではプーリが示されているがギヤあるいはスプ
ロケットであってもよい。
には入力リング7が組込まれている。入力リング7とし
て、ここではプーリが示されているがギヤあるいはスプ
ロケットであってもよい。
この入力リング7の内周には第2図に示すように、複
数の軸方向の溝8が形成され、その溝8に入力軸2の外
周に設けた軸方向の突条9が挿入され、この突条9と溝
8との間に回転方向すきま10が設けられている。
数の軸方向の溝8が形成され、その溝8に入力軸2の外
周に設けた軸方向の突条9が挿入され、この突条9と溝
8との間に回転方向すきま10が設けられている。
入力軸2の一端部に設けた軸方向の挿入孔11にはシャ
フト12が回転自在に挿入され、そのシャフト12の一端部
と前記入力リング7とは、入力軸2に形成した半径方向
のピン孔13に挿入したピン14によって連結されている。
ピン14とピン孔13との間には、図では省略した円周方向
すきまが形成され、その円周方向すきまは前記回転方向
すきま10より大きくなっている。
フト12が回転自在に挿入され、そのシャフト12の一端部
と前記入力リング7とは、入力軸2に形成した半径方向
のピン孔13に挿入したピン14によって連結されている。
ピン14とピン孔13との間には、図では省略した円周方向
すきまが形成され、その円周方向すきまは前記回転方向
すきま10より大きくなっている。
前記外輪1の内側において、保持器6a、6bの一側方に
組込まれた制御リング15とシャフト12とは入力軸2に形
成した半径方向のピン孔16に挿通したピン17で連結され
ている。このピン17とピン孔16との間には、前記回転方
向すきま10より大きい円周方向すきまが設けられてい
る。
組込まれた制御リング15とシャフト12とは入力軸2に形
成した半径方向のピン孔16に挿通したピン17で連結され
ている。このピン17とピン孔16との間には、前記回転方
向すきま10より大きい円周方向すきまが設けられてい
る。
制御リング15は上記のように、シャフト12及びピン1
4、17を介して入力リング7に連結されているため、そ
の制御リング15は入力リング7と共に入力軸2に対して
円周方向すきま10に対応する角度だけその入力軸2に対
して相対回転することができる。このときの回転は、ト
ルク反転伝達機構20を介して前記大径側保持器6aに伝達
される。
4、17を介して入力リング7に連結されているため、そ
の制御リング15は入力リング7と共に入力軸2に対して
円周方向すきま10に対応する角度だけその入力軸2に対
して相対回転することができる。このときの回転は、ト
ルク反転伝達機構20を介して前記大径側保持器6aに伝達
される。
ここで、トルク反転伝達機構20は、外輪21と内輪22と
の間に組込まれた転動体23を上記両輪21、22に圧接し、
その転動体23を保持器24で保持した転がり軸受から成
り、上記外輪21を制御リング15に固定し、内輪22を大径
側保持器6aに固定し、さらに保持器24を入力軸2にピン
止めしてある。
の間に組込まれた転動体23を上記両輪21、22に圧接し、
その転動体23を保持器24で保持した転がり軸受から成
り、上記外輪21を制御リング15に固定し、内輪22を大径
側保持器6aに固定し、さらに保持器24を入力軸2にピン
止めしてある。
このため、外輪21が制御リング15と共に、第4図の矢
印方向に回転すると、その外輪21との接触により転動体
23が回転する。また転動体23との接触により内輪22が外
輪21の回転方向に対して相対的に逆方向に回転する。
印方向に回転すると、その外輪21との接触により転動体
23が回転する。また転動体23との接触により内輪22が外
輪21の回転方向に対して相対的に逆方向に回転する。
内輪22と共に回転する大径側保持器6aと小径側保持器
6bとには、カム面4、5と対向する位置にポケット30、
31が形成され、そのポケット30、31内にカム素子として
のスプラグ32が組込まれている。
6bとには、カム面4、5と対向する位置にポケット30、
31が形成され、そのポケット30、31内にカム素子として
のスプラグ32が組込まれている。
スプラグ32は第5図に示すように、外径側および内径
側が半径rとする円弧面33、34とされ、その半径rは、
カム面4、5間の間隔δの1/2より大きくなっている。
側が半径rとする円弧面33、34とされ、その半径rは、
カム面4、5間の間隔δの1/2より大きくなっている。
また、円弧面33、34の中心を結ぶ方向の長さlは上記
間隔δより若干小さくなっている。
間隔δより若干小さくなっている。
このため、スプラグ32が対向するカム面4、5間にお
いて起立する中立状態においてスプラグ32の円弧面33、
34と上記カム面4、5間にラジアルすきまが形成され
る。また、中立状態からカム面4、5の周方向に倒れる
と、第6図に示すように、外径側円弧面33および内径側
円弧面34が対向するカム面4、5に係合する。
いて起立する中立状態においてスプラグ32の円弧面33、
34と上記カム面4、5間にラジアルすきまが形成され
る。また、中立状態からカム面4、5の周方向に倒れる
と、第6図に示すように、外径側円弧面33および内径側
円弧面34が対向するカム面4、5に係合する。
上記スプラグ32の内径面側における両端部は小径側保
持器5bにおけるポケット31の周方向で対向する端面に接
触している。
持器5bにおけるポケット31の周方向で対向する端面に接
触している。
また、スプラグ32の外径側における両端部と大径側保
持器6aにおけるポケット30の周方向で対向する端面間に
は隙間があり、その隙間内においてスプラグ32が傾動し
得るようになっている。
持器6aにおけるポケット30の周方向で対向する端面間に
は隙間があり、その隙間内においてスプラグ32が傾動し
得るようになっている。
上記ポケット30の両端面には切欠部35が形成され、そ
の切欠部35内に組込んだ弾性体36はスプラグ32の外径部
を両側から押圧してスプラグ32を中立状態に保持してい
る。
の切欠部35内に組込んだ弾性体36はスプラグ32の外径部
を両側から押圧してスプラグ32を中立状態に保持してい
る。
ここで、弾性体36として板ばね、コイルスプリング等
を用いることができる。実施例では両端に折曲片を有す
る板ばねを保持器6aの外径側から柱37の外側に取付ける
ようにしているが、保持器6aの内径側から柱37の内側に
取付けるようにしてもよい。
を用いることができる。実施例では両端に折曲片を有す
る板ばねを保持器6aの外径側から柱37の外側に取付ける
ようにしているが、保持器6aの内径側から柱37の内側に
取付けるようにしてもよい。
第1図の実施例で示す2方向クラッチは上記の構造か
ら成り、そのクラッチを例えば4WDの動力伝達装置に組
込む場合は、入力リング7に駆動力が伝達されるように
し、また、、外輪1の外側にギヤ等の出力リングを取付
け、その出力リングの回転が前輪に伝達されるようにす
る。
ら成り、そのクラッチを例えば4WDの動力伝達装置に組
込む場合は、入力リング7に駆動力が伝達されるように
し、また、、外輪1の外側にギヤ等の出力リングを取付
け、その出力リングの回転が前輪に伝達されるようにす
る。
上記4WDの動力伝達装置への組込みにおいて、入力リ
ング7が回転されると、その入力リング7は第2図に示
す回転方向すきま10に対応する角度だけ入力軸2に対し
て相対回転する。
ング7が回転されると、その入力リング7は第2図に示
す回転方向すきま10に対応する角度だけ入力軸2に対し
て相対回転する。
上記回転により突条9が溝8の側面に当接して回転方
向すきま10が無くなると、入力リング7の回転は入力軸
2に伝達され、入力リング7と共に入力軸2が回転す
る。
向すきま10が無くなると、入力リング7の回転は入力軸
2に伝達され、入力リング7と共に入力軸2が回転す
る。
入力リング7が入力軸2に対して相対回転するとき、
その入力リング7の回転はピン14、シャフト12、ピン17
を介して制御リング15に伝達されるため、制御リング15
も入力リング7と同方向に回転する。
その入力リング7の回転はピン14、シャフト12、ピン17
を介して制御リング15に伝達されるため、制御リング15
も入力リング7と同方向に回転する。
また、制御リング15の回転は、トルク反転伝達機構20
を介して大径側保持器6aに伝達されるため、大径側保持
器6aは入力軸2に固定された小径側保持器6bに対して相
対回転する。
を介して大径側保持器6aに伝達されるため、大径側保持
器6aは入力軸2に固定された小径側保持器6bに対して相
対回転する。
このとき、大径側保持器6aは、入力リング7に対して
逆方向に回転し、その大径側保持器6aの回転により、ス
プラグ32が倒れて第6図に示すように、外径側および内
径側の円弧面33、34が対向するカム面4、5に係合し、
矢印方向のクラッチ作動可能状態になる。
逆方向に回転し、その大径側保持器6aの回転により、ス
プラグ32が倒れて第6図に示すように、外径側および内
径側の円弧面33、34が対向するカム面4、5に係合し、
矢印方向のクラッチ作動可能状態になる。
ここで、4WDが2輪駆動状態にあるとき、入力リング
7および入力軸2の回転は外輪1の回転より遅く回転す
るように設定されているので、外輪1との接触によりス
プラグ32は起立する方向の接触回転力を受ける。このた
め、スプラグ32はカム面4、5に噛み込むことはない。
7および入力軸2の回転は外輪1の回転より遅く回転す
るように設定されているので、外輪1との接触によりス
プラグ32は起立する方向の接触回転力を受ける。このた
め、スプラグ32はカム面4、5に噛み込むことはない。
4WDの走行時において、後輪がスリップすると、駆動
軸の回転が上がるので、入力リング7および入力軸2の
回転が外輪1の回転より速くなる。このとき、スプラグ
32は第6図に示すようにクラッチ作動可能状態にあるた
め、入力軸2の回転はスプラグ32を介して外輪1に伝達
され、その外輪1から前輪が駆動される。
軸の回転が上がるので、入力リング7および入力軸2の
回転が外輪1の回転より速くなる。このとき、スプラグ
32は第6図に示すようにクラッチ作動可能状態にあるた
め、入力軸2の回転はスプラグ32を介して外輪1に伝達
され、その外輪1から前輪が駆動される。
スプラグ32は、前記のように、入力軸2に対して入力
リング7が相対回転したとき外径側円弧面33および内径
側円弧面34がカム面4,5に係合する状態に倒れ、その倒
れる方向は入力リング7の回転方向と逆方向であるた
め、入力リング7と共に同方向に回転する入力軸2の回
転を上記スプラグ32を介して外輪1に確実に伝達するこ
とができる。また、スプラグ32は入力リング7の左右い
ずれの方向に回転した場合においても、その入力リング
7の回転方向と逆方向に倒れるため、パートタイム式4W
D車の後進時においても、この2方向クラッチは有効に
機能する。
リング7が相対回転したとき外径側円弧面33および内径
側円弧面34がカム面4,5に係合する状態に倒れ、その倒
れる方向は入力リング7の回転方向と逆方向であるた
め、入力リング7と共に同方向に回転する入力軸2の回
転を上記スプラグ32を介して外輪1に確実に伝達するこ
とができる。また、スプラグ32は入力リング7の左右い
ずれの方向に回転した場合においても、その入力リング
7の回転方向と逆方向に倒れるため、パートタイム式4W
D車の後進時においても、この2方向クラッチは有効に
機能する。
第7図及び第8図は、この発明に係る2方向クラッチ
の第2の実施例を示す、この実施例においては、入力軸
2に角軸部40を形成し、その角軸部40の外周の平面41を
カム面とし、このカム面41と外輪1の円筒形カム面41間
に組込んだ保持器42に上記カム面41と対向してポケット
43を形成し、そのポケット43内にカム素子としての一対
のローラ44、45と、各ローラ44、45をポケット43の周方
向で対向する端面に押し付ける弾性体46とを組込んであ
る。各ローラ44、45がポケット43の端面に当接する状態
では、各ローラ44、45とカム面44、45との間にすきまが
形成されている。
の第2の実施例を示す、この実施例においては、入力軸
2に角軸部40を形成し、その角軸部40の外周の平面41を
カム面とし、このカム面41と外輪1の円筒形カム面41間
に組込んだ保持器42に上記カム面41と対向してポケット
43を形成し、そのポケット43内にカム素子としての一対
のローラ44、45と、各ローラ44、45をポケット43の周方
向で対向する端面に押し付ける弾性体46とを組込んであ
る。各ローラ44、45がポケット43の端面に当接する状態
では、各ローラ44、45とカム面44、45との間にすきまが
形成されている。
他の構成は第1の実施例と同一であるため、同一の部
品には同一の符号を付して説明を省略する。
品には同一の符号を付して説明を省略する。
この第2の実施例においては、入力リング7が第8図
の入力軸2の回転方向を示す矢印の方向にその入力軸2
に対して相対回転すると、保持器42が上記矢印の反対方
向に回転し、ポケット43内に組込まれた一対のローラ4
4、45のうち、左側のローラ44が入力軸2のカム面41と
外輪1のカム面4のそれぞれに接触する。また、入力リ
ング7が上記と逆方向に回転すると、右側のローラ45が
対向するカム面4、41のそれぞれに接触する。
の入力軸2の回転方向を示す矢印の方向にその入力軸2
に対して相対回転すると、保持器42が上記矢印の反対方
向に回転し、ポケット43内に組込まれた一対のローラ4
4、45のうち、左側のローラ44が入力軸2のカム面41と
外輪1のカム面4のそれぞれに接触する。また、入力リ
ング7が上記と逆方向に回転すると、右側のローラ45が
対向するカム面4、41のそれぞれに接触する。
したがって、入力軸2の左右両方向の回転を外輪1に
伝達することができる。
伝達することができる。
第9図は、この発明に係る2方向クラッチの第3の実
施例を示す。この実施例においては、外輪1のカム面4
と入力軸2の平坦なカム面41間に組込んだ保持器50のポ
ケット51にカム素子としての1本のローラ52を組込み、
このローラ52を保持器50の柱53に支持された弾性体54で
両側から押圧して上記ローラ52をカム面4、41と係合し
ない中立状態に保持するようにしており、他の構成は第
2の実施例と同様であるため、同一部品に同一の符号を
付して説明を省略する。
施例を示す。この実施例においては、外輪1のカム面4
と入力軸2の平坦なカム面41間に組込んだ保持器50のポ
ケット51にカム素子としての1本のローラ52を組込み、
このローラ52を保持器50の柱53に支持された弾性体54で
両側から押圧して上記ローラ52をカム面4、41と係合し
ない中立状態に保持するようにしており、他の構成は第
2の実施例と同様であるため、同一部品に同一の符号を
付して説明を省略する。
この実施例においては、入力リング7と連動して入力
リング7と逆方向に回転する保持器50が右方向又は左方
向に回転すると、ローラ52が保持器50と同方向に移動し
て対向するカム面4、41に当接し、入力軸2の左右両方
向の回転を外輪1に伝えることができる。
リング7と逆方向に回転する保持器50が右方向又は左方
向に回転すると、ローラ52が保持器50と同方向に移動し
て対向するカム面4、41に当接し、入力軸2の左右両方
向の回転を外輪1に伝えることができる。
上記のように、1つのポケット51に1本のローラ52を
組込むことにより、ローラ52の本数を第2の実施例の場
合に比較して多くすることができるため、容量の大きな
2方向クラッチを得ることができる。
組込むことにより、ローラ52の本数を第2の実施例の場
合に比較して多くすることができるため、容量の大きな
2方向クラッチを得ることができる。
第10図および第11図はこの発明に係る2方向クラッチ
の第4の実施例を示す。この実施例においては、外輪1
の円筒形カム面4と入力軸2の円筒形カム面5間に形の
異なる2つの保持器60、61を、各保持器60、61に形成し
たポケット62、63の位置を半ピッチ位置をずらして組込
み、大径側保持器60をトルク反転伝達機構20を介して制
御リング15と連動し、小径側保持器61を入力軸2に固定
してある。
の第4の実施例を示す。この実施例においては、外輪1
の円筒形カム面4と入力軸2の円筒形カム面5間に形の
異なる2つの保持器60、61を、各保持器60、61に形成し
たポケット62、63の位置を半ピッチ位置をずらして組込
み、大径側保持器60をトルク反転伝達機構20を介して制
御リング15と連動し、小径側保持器61を入力軸2に固定
してある。
また、他保持器60、61に他方保持器のポケット内に入
り込む突部64、65を形成し、その突部64、65の両側方に
おいて大径側保持器60のポケット62と小径側保持器61の
ポケット63の対向部間に正転用のスプラグ66と、逆転用
のスプラグ67とを周方向に交互に組押み、各スプラグ6
6、67を突部64、65との間に組み込んだ弾性体68で中立
状態に保持している。ここで、正転用のスプラグ66と逆
転用のスプラグ67は左右対称になり、正転用スプラグ66
は大径側保持器60が小径側保持器61に対して第11図の左
方向に相対回転したとき、その保持器60の回転方向に倒
れて両端の円弧面69がカム面4、5に当接する。
り込む突部64、65を形成し、その突部64、65の両側方に
おいて大径側保持器60のポケット62と小径側保持器61の
ポケット63の対向部間に正転用のスプラグ66と、逆転用
のスプラグ67とを周方向に交互に組押み、各スプラグ6
6、67を突部64、65との間に組み込んだ弾性体68で中立
状態に保持している。ここで、正転用のスプラグ66と逆
転用のスプラグ67は左右対称になり、正転用スプラグ66
は大径側保持器60が小径側保持器61に対して第11図の左
方向に相対回転したとき、その保持器60の回転方向に倒
れて両端の円弧面69がカム面4、5に当接する。
一方、逆転用のスプラグ67は大径側保持器60が小径側
保持器61に対して左方向に相対回転したとき、その回転
方向に倒れて両端の円弧面70がカム面4、5と係合す
る。
保持器61に対して左方向に相対回転したとき、その回転
方向に倒れて両端の円弧面70がカム面4、5と係合す
る。
他の構成は第1の実施例と同じであるため同一部品に
同一の符号を付して説明を省略する。
同一の符号を付して説明を省略する。
この第4の実施例においても、入力軸2に対して入力
リング7が相対回転すると、正転用スプラグ66と逆転用
スプラグ67の一方がカム面4、5に当接するため、入力
軸2の左右両方向の回転を外輪1に伝えることができ
る。
リング7が相対回転すると、正転用スプラグ66と逆転用
スプラグ67の一方がカム面4、5に当接するため、入力
軸2の左右両方向の回転を外輪1に伝えることができ
る。
以上のように、この発明においては、入力軸に対して
入力リングが相対回転すると、保持器が入力リングの回
転方向と逆方向に回転し、その保持器の回転によりカム
素子が保持器の回転方向に押されて外輪のカム面と入力
軸のカム面に接触するクラッチ作動状態になるため、入
力軸の左右両方向の回転を外輪に伝達することができ
る。
入力リングが相対回転すると、保持器が入力リングの回
転方向と逆方向に回転し、その保持器の回転によりカム
素子が保持器の回転方向に押されて外輪のカム面と入力
軸のカム面に接触するクラッチ作動状態になるため、入
力軸の左右両方向の回転を外輪に伝達することができ
る。
第1図は、この発明に係る2方向クラッチの第1の実施
例を示す断面図、第2図は第1図のII−II線に沿った断
面図、第3図は第1図のIII−III線に沿った断面図、第
4図は同上のトルク反転伝達機構の一部分を示す断面
図、第5図は第3図の一部を拡大して示す断面図、第6
図は第5図の作動状態を示す断面図、第7図は同上クラ
ッチの第2の実施例を示す断面図、第8図は第7図のVI
II−VIII線に沿った断面図、第9図は同上クラッチの第
3の実施例を示す断面図、第10図は同上クラッチの第4
の実施例を示す断面図、第11図は第10図のXI−XI線に沿
った断面図である。 1……外輪、2……入力軸、 4、5、41……カム面、 6a、6b、42、50、60、61……保持器、 7……入力リング、10……回転方向すきま、 11……挿入孔、12……シャフト、 13、16……ピン孔、 14、17……ピン、15……制御リング、 20……トルク反転伝達機構、 30、31、43、51、62、63……ポケット、 36、46、54……弾性体。
例を示す断面図、第2図は第1図のII−II線に沿った断
面図、第3図は第1図のIII−III線に沿った断面図、第
4図は同上のトルク反転伝達機構の一部分を示す断面
図、第5図は第3図の一部を拡大して示す断面図、第6
図は第5図の作動状態を示す断面図、第7図は同上クラ
ッチの第2の実施例を示す断面図、第8図は第7図のVI
II−VIII線に沿った断面図、第9図は同上クラッチの第
3の実施例を示す断面図、第10図は同上クラッチの第4
の実施例を示す断面図、第11図は第10図のXI−XI線に沿
った断面図である。 1……外輪、2……入力軸、 4、5、41……カム面、 6a、6b、42、50、60、61……保持器、 7……入力リング、10……回転方向すきま、 11……挿入孔、12……シャフト、 13、16……ピン孔、 14、17……ピン、15……制御リング、 20……トルク反転伝達機構、 30、31、43、51、62、63……ポケット、 36、46、54……弾性体。
Claims (1)
- 【請求項1】外輪の内径面、およびその外輪の内側に挿
通されて相対的に回転自在に支持された入力軸の外径面
にカム面を形成し、両カム面間に保持器を組込み、前記
外輪から外側に臨む入力軸の一端に駆動力を入力する入
力リングを嵌合し、その嵌合部における回転係合部に回
転方向すきまを設け、入力軸には一端から他端に向く軸
方向の挿入孔を形成し、この挿入孔に回転自在に挿入さ
れたシャフトの一端部と回転リングおよびシャフトの他
端部と前記外輪の内側に組込まれた制御リングを入力軸
に形成した半径方向のピン孔に円周方向すきまをもって
挿入された一対のピンで互いに連結し、上記制御リング
と前記保持器との間に、入力軸に対して入力リングが回
転方向すきまが無くなるまで回転した際の制御リングの
回転を回転方向を逆にして保持器に伝達するトルク反転
伝達機構を設け、保持器に設けたポケットには、入力軸
に対する保持器の相対的な回転時に上記ポケットの周方
向で対向する端面で押されて外輪および入力軸のカム面
にカム係合するカム素子と、そのカム素子をカム面に係
合しない中立状態に保持する弾性体とを組込んだ2方向
クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1222662A JP2807499B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 2方向クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1222662A JP2807499B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 2方向クラッチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0384222A JPH0384222A (ja) | 1991-04-09 |
JP2807499B2 true JP2807499B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=16785964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1222662A Expired - Fee Related JP2807499B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 2方向クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2807499B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102297216A (zh) * | 2011-07-21 | 2011-12-28 | 西南大学 | 楔块式双向超越离合器 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69129494T2 (de) * | 1991-01-30 | 1998-12-17 | Ntn Corp., Osaka | Einrichtung zur übertragung einer drehbewegung |
US5362293A (en) * | 1992-12-14 | 1994-11-08 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Drive clutch for a centrifuge rotor |
JP6882699B2 (ja) * | 2019-05-20 | 2021-06-02 | 株式会社椿本チエイン | カムクラッチ |
-
1989
- 1989-08-28 JP JP1222662A patent/JP2807499B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102297216A (zh) * | 2011-07-21 | 2011-12-28 | 西南大学 | 楔块式双向超越离合器 |
CN102297216B (zh) * | 2011-07-21 | 2013-05-01 | 西南大学 | 楔块式双向超越离合器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0384222A (ja) | 1991-04-09 |
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