JP3515845B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂フィ
ルムを有する原紙(以下マスタという)を加熱穿孔して
製版し、製版後のマスタを多孔性のドラム状版胴に巻着
して印刷を行う孔版印刷装置に関し、詳しくは、使用済
みのマスタを版胴から自動的に剥がし取る排版部分の改
良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷装置では、製版済みの新たなマ
スタを版胴に巻着するために使用済みのマスタを剥がし
取る作業が必要であるが、マスタはインキの粘着力で版
胴外周面に付着しているため、手作業の場合インキで手
や衣服を汚し易い。このため、排版作業は自動化されて
いる。
【0003】このような自動化構造としては、例えば図
12及び図13に示すようなものが知られている。これ
は、同図に示すように、版胴200の外周面近傍に版胴
200の径方向に揺動可能な排版ローラ機構202を備
えている。この排版ローラ機構202は、例えば図示し
ない本体側板の定位置に設けられた支軸204に支持さ
れた揺動アーム206と、この揺動アーム206に一体
に取付けられた一対のローラ208,210と、揺動ア
ーム206を駆動する駆動手段としてのソレノイド21
2とから概略構成されている。揺動アーム206の下端
には係合凸部214が形成されており、ソレノイド21
2のロッド212aの先端に固定された係合部216に
U字溝216aを介して係合されている。また、一対の
ローラ208,210はいずれか一方を主動ローラとし
て図示しない駆動源により駆動されるようになってい
る。制御手段によりソレノイド212がオンしてロッド
212aが退動すると、支軸204を支点として揺動ア
ーム206の上端側が版胴200側に近接し、上方のロ
ーラ208がマスタ218を介して版胴200の外周面
に押し付けられる。図13に示すように、クランパ22
0が図示しないクランパ開閉機構で駆動されて開放され
た状態でローラ208,210が矢印方向に回転駆動さ
れると、接触している上方のローラ208の摩擦抵抗で
マスタ218の先端部が版胴200から剥離されてロー
ラ208,210間に巻き込まれる。排版が完了した後
は、ソレノイド212が駆動されて揺動アーム206は
図12で示したホームポジションに復帰するようになっ
ている。
【0004】孔版印刷装置における排版部分の改良を目
的とした技術として、上記例の他に、例えば実公平2−
274号公報記載のもの等があるが、一対のローラを有
する揺動アームを駆動するためにソレノイド等の独立し
た駆動手段を用いる点はいずれも同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、孔版印刷装
置における排版工程の自動化について考えてみた場合、
現在の技術水準からして、揺動アームと一対のローラと
を用いた揺動・剥離方式は実用性に優れるといえる。し
かしながら、印刷サイクル全体からみた場合、クランパ
開閉に必要な駆動源とは別個に排版工程においてもソレ
ノイド等の独自の駆動源がいくつも存在するということ
は、装置の小型化・コンパクト化が常に要求される今
日、望ましいものではなく、エネルギー効率の悪さ(不
経済性)を否めない。また、実際使用において、ソレノ
イドの動作時の騒音性、電力消費量の多さは、孔版印刷
装置が抱える問題点として挙げられる。また、独立の駆
動源を有する場合、駆動タイミングの制御が複雑化する
問題がある。
【0006】そこで、本発明は、装置の簡易化並びにエ
ネルギー効率の向上を図れる孔版印刷装置の提供を、そ
の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】孔版印刷装置におけるク
ランパ開閉は、版胴から使用済みのマスタを剥ぎ取る排
版工程との関係上、不可欠な前提条件ともいうべきもの
であるが、クランパ開閉において、クランパ及びクラン
パ開閉機構を構成する各要素はクランパ開閉時に回転、
変位等の動作を伴う。本発明はこの点に着目し、回転、
変位する機械的要素はそのいずれもが、それ自体、他の
機械的要素を動かす駆動源となり得る能力を有している
という観点から、クランパ開閉と排版工程における駆動
源の一元化を狙ったものである。具体的には、請求項1
記載の発明では、回転駆動されるドラム状の版胴と、こ
の版胴に該版胴の外周面の所定位置をもって一体に設け
られ版胴に巻着される製版済みの原紙の先端部を挟持す
るクランパと、版胴の一端側近傍に設けられクランパの
開閉を駆動するクランパ開閉機構と、版胴の回転軸心に
沿う上下一対のローラを有し版胴の外周面近傍に揺動自
在に設けられた排版ローラ機構とが備えられ、該排版ロ
ーラ機構をホームポジションから版胴の外周面に押し付
けてクランパから開放された原紙先端部を一方のローラ
で剥離してローラ間に挟持し、版胴から使用済みの原紙
を自動的に排出する孔版印刷装置において、上記クラン
パ及びクランパ開閉機構を構成する各部材のうち、クラ
ンパ開閉動作に伴って変位する任意の部材自体を駆動源
とし、該駆動源の変位動作を中間部材を介して上記排版
ローラ機構に機械的に伝達し、これによって上記版胴に
対する排版ローラ機構の揺動を行う、という構成を採っ
ている。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
構成いおいて、上記中間部材が、中央側を定位置で軸支
されて揺動可能に設けられた中間アームであり、上記駆
動源が、上記クランパ開閉機構の構成要素であるととも
に上記中間アームの一端に係合して該中間アームの一端
を上方へ押し上げるクランパ開閉アームであり、上記排
版ローラ機構は上記中間アームの他端に係合して上記ク
ランパ開閉アームの押し上げ動作に伴って版胴の外周面
に近接可能に設けられているとともに常時版胴から離れ
たホームポジションに復帰するように弾性部材で付勢さ
れている、という構成を採っている。請求項3記載の発
明では、請求項1記載の構成において、上記中間部材
が、中央側を定位置で軸支されて揺動可能に設けられた
中間アームであり、上記駆動源が、上記中間アームの一
端に係合して該中間アームの一端を上方へ押し上げるク
ランパであり、上記排版ローラ機構は上記中間アームの
他端に係合して上記クランパの押し上げ動作に伴って版
胴の外周面に近接可能に設けられているとともに常時版
胴から離れたホームポジションに復帰するように弾性部
材で付勢されている、という構成を採っている。
【0009】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記中間部材が、定位置で回転自在に支
持された中間ギヤであり、上記駆動源が、上記クランパ
開閉機構の構成要素であるとともに上記中間ギヤに噛み
合う噛合部を有するクランパ開閉アームであり、上記排
版ローラ機構の剥離するローラ側には上記中間ギヤに噛
み合う噛合部が形成されている、という構成を採ってい
る。
【0010】
【実施例】以下、請求項1及び2に対応する第1の実施
例を図1乃至図5に基づいて説明する。図1及び図2に
示すように、孔版印刷装置2は、本体前側板4と本体後
側板6との間に図示しない軸を介して回転自在に設けら
れた多孔性のドラム状の版胴8と、この版胴8の外周面
の所定位置に回転軸心に沿って設けられたクランパ10
と、このクランパ10の開閉を駆動するクランパ開閉機
構12と、版胴8の外周面に巻着された使用済みのマス
タ14を剥ぎ取るための排版ローラ機構16と、クラン
パ開閉機構12の開閉時の変位に基づく駆動力を排版ロ
ーラ機構16へ伝達する中間アーム18とから概略構成
されている。クランパ10は、版胴8の外周面を軸方向
に亘って延びる平板状のクランパ本体20と、版胴8の
両端側面に軸22で回動自在に取付けられた支持フレー
ム24とから構成されており、本体後側板6側(図2に
おける右側)の支持フレーム24はクランパ開閉機構1
2に対する係合凸部26を有している。
【0011】クランパ開閉機構12は、本体後側板6に
固定された統一駆動源としてのモータ28と、このモー
タ28の回転軸に固定された駆動ギヤ30と、本体後側
板6に支持された回転軸32と、この回転軸32に固定
されているとともに駆動ギヤ30に噛合する従動ギヤ3
4と、回転軸32に固定されて従動ギヤ34と同期回転
する略扇形のクランパ開閉アーム36(排版ローラ機構
16を揺動する実質的な駆動源)とから概略構成されて
おり、クランパ開閉アーム36にはクランパ10の係合
凸部26に当接してクランパ10を押し上げる押圧板3
6aが一体に形成されている。
【0012】排版ローラ機構16は、本体前側板4と本
体後側板6との間に定位置をもって支持された支軸38
と、この支軸38に下端を取付けられて版胴8に接離自
在に設けられた前側揺動アーム40及び後側揺動アーム
42と、これらのアーム間に軸44,46を介して対向
配置された上ローラ48及び下ローラ50と、後側揺動
アーム42等を常時版胴8から離れたホームポジション
に復帰するように付勢する弾性部材としてのバネ52と
から概略構成されている。上ローラ48と下ローラ50
は、両者間に一定の巻き込み圧が生じるように一定の間
隔に保持されている。図1中、符号54は装置本体の所
定位置に設けられたバネ止め(一端側)、符号56は後
側揺動アーム42の上端に設けられたバネ止め(他端
側)を示す。なお、上ローラ48と下ローラ50はいず
れか一方を主動ローラとして図示しない駆動源により駆
動されるようになっている。
【0013】中間アーム18は、本体後側板6に固定さ
れた軸58に中央部を支持されて両端が揺動可能に設け
られている。一端部にはクランパ開閉アーム36が当接
する係合凸部60が形成されているとともに、他端部に
は後側揺動アーム42の先端が当接する係合凸部62が
形成されている。
【0014】また、図4に示すように、孔版印刷装置2
には排版工程を制御する制御手段64が備えられてい
る。制御手段64(CPU)の制御機能(制御全体とし
ては一部)を説明すると、制御手段64には、版胴ホー
ムポジションセンサ66からの出力信号や、操作パネル
70からの出力信号等が入力される。制御手段64は、
版胴駆動回路72、ローラ駆動回路74、クランパ開閉
回路76等に動作信号を出力してこれらを制御する。
【0015】次に、上記構成に係る孔版印刷装置2の排
版動作を図5に基づいて説明する。操作パネル70にお
ける排版スタートキーが押されると、時計回り方向に正
転駆動されている版胴8がホームポジションで停止す
る。次にクランパ開閉機構12が制御手段64によるモ
ータ28の制御によって駆動される。図3に示すよう
に、この駆動に伴うクランパ開閉アーム36の変位(上
方への回動)によってクランパ10が押し上げられ、開
放位置を得る。また同時に、クランパ開閉アーム36の
変位によって中間アーム18の右端側が上方に押し上げ
られるとともに、中間アーム18の左端側の回動変位に
よって後側揺動アーム42がバネ52の付勢力に抗して
支軸38を支点として版胴8側へ回動される。前側揺動
アーム40、上ローラ48及び下ローラ50も一体に変
位し、上ローラ48がマスタ14を介して版胴8の外周
面に押し付けられる。
【0016】次に上ローラ48と下ローラ50が回転駆
動され、上ローラ48の摩擦による剥離作用によってイ
ンキの付着していないマスタ14の先端部が上ローラ4
8と下ローラ50間に挟持されて取り込まれる。マスタ
14の先端部の剥離がなされると、上ローラ48と下ロ
ーラ50の回転駆動が停止され、クランパ開閉機構12
がクランパ10を閉じるように駆動される。クランパ1
0の閉動作に伴うクランパ開閉アーム36の下降変位に
よって中間アーム18が揺動し、後側揺動アーム42等
は中間アーム18による押圧を開放されつつバネ52の
付勢力でホームポジションに復帰する。後側揺動アーム
42等がホームポジションに位置すると、上ローラ48
と下ローラ50が回転駆動されるとともに版胴8が再び
正転駆動され、マスタ14の剥ぎ取りが行われる。マス
タ14の剥ぎ取りが終了すると、上ローラ48と下ロー
ラ50の回転駆動が停止され、版胴8は次の給版工程に
備えてホームポジションに停止させられる。
【0017】次に請求項1及び3に対応する第2の実施
例を図6乃至図8に基づいて説明する。なお、上記実施
例と同一部分は同一符号で示し、重複説明は省略する。
図6及び図7に示すように、この実施例で示す孔版印刷
装置78において、上記実施例と異なる点は、排版ロー
ラ機構80と、中間アーム82の特徴的要素を有し、且
つ、排版ローラ機構80の揺動の駆動源をクランパ10
自体としていることである。排版ローラ機構80は上端
側に屈曲部84aを有する後側揺動アーム84を備えて
おり、この屈曲部84aの側面に中間アーム82の一端
82bが当接するようになっている。一方、中間アーム
82の他端82aにはクランパ10の自由端(厳密には
クランパ本体20の自由端)が当接するようになってい
る。なお、図6と図8ではクランパ10の一部及びクラ
ンパ開閉機構12を省略している。
【0018】この実施例においても上記第1実施例と同
様の排版制御が行われるものであるから、要部のみ説明
する。クランパ開閉機構12が駆動されてクランパ10
が開放位置に変位すると、図8に示すように、クランパ
10の自由端が中間アーム82の一端82aに当接して
押し上げる。これに伴って後側揺動アーム84が中間ア
ーム82の他端82bで押圧されて揺動し、上ローラ4
8が版胴8に接触する。マスタ14先端部の剥離後クラ
ンパ10が閉じられると、後側揺動アーム84等はバネ
52の付勢力でホームポジションに復帰する。
【0019】次に請求項1及び4に対応する第3の実施
例を図9乃至図11に基づいて説明する。なお、上記第
1実施例と同一部分は同一符号で示し、重複説明は省略
する。図9及び図10に示すように、この実施例で示す
孔版印刷装置86において、上記第1実施例と異なる点
は、クランパ開閉機構88と排版ローラ機構90と、中
間ギヤ92と、クランパ開閉機構88の特徴的要素を有
していることである。クランパ開閉機構88のクランパ
開閉アーム94には、押圧板94aが形成されていると
ともに、中間ギヤ92に噛み合うセクタギヤ形態の噛合
部94bが形成されている。
【0020】排版ローラ機構90は、本体前側板4と本
体後側板6との間に定位置をもって支持された支軸38
と、この支軸38に下端を取付けられて版胴8に接離自
在に設けられた前側揺動アーム96及び後側揺動アーム
98と、これらのアーム間に軸100と支軸38を介し
て対向配置された上ローラ48及び下ローラ50とから
概略構成されており、後側揺動アーム98の上端部に
は、クランパ開閉アーム94と同様に中間ギヤ92に噛
み合う噛合部98aが形成されている。この実施例にお
いても上記第1実施例と同様の排版制御が行われるもの
であるから、要部のみ説明する。クランパ開閉機構88
がクランパ開制御に基づいて駆動されてクランパ開閉ア
ーム94が上方に変位すると、図11に示すように、中
間ギヤ92が矢印A方向に回転する。これに伴って後側
揺動アーム98等が版胴8へ近接し、上ローラ48が版
胴8に接触する。マスタ14先端部の剥離後クランパ閉
制御に基づいてクランパ開閉機構88が駆動され、クラ
ンパ開閉アーム94が下方に変位すると、中間ギヤ92
は逆転し、これによって後側揺動アーム98等はホーム
ポジションに復帰する。
【0021】第1及び第2実施例では棒状の中間アーム
18、82が回転するため、このためのスペースを要
し、また、中間アーム18,82はクランパ開閉アーム
36等と摩擦接触状態でスライドして揺動するため力の
伝達効率があまり良くなく、また、バネ52の付勢力に
抗して揺動させるために大きな駆動力を要するが、上記
中間ギヤ92を用いる構成ではこのような点も改善でき
る利点がある。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
排版に本来的に必要な動き(クランパ開閉)に伴って変
位する部材自体を駆動源とし、これによって排版に必要
な他の部材の駆動を行って駆動源の一元化を図る構成と
したので、装置の簡易化、エネルギー効率の向上を図る
ことができ、騒音等の問題も解消することができる。ま
た、駆動源が統一されているので排版工程における制御
が容易であるとともに、中間部材を介した純粋な機械的
連係構成であるので各部分のタイミングが常に一定し、
これによって常に安定した剥離を行うことができる。ま
た、特に請求項4記載の発明では、中間部材をギヤとし
てバネ部材を用いない構成としたので、装置の簡易化
(省スペース化)、エネルギー効率の向上を一層促進さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す孔版印刷装置の要部断
面図である。
【図2】孔版印刷装置の概要平面図である。
【図3】クランパ開閉機構を動作させてクランパを開放
した状態の要部断面図である。
【図4】排版工程の制御における制御手段の回路ブロッ
ク図である。
【図5】排版工程のフローチャートである。
【図6】第2の実施例を示す孔版印刷装置の要部断面図
である。
【図7】第2の実施例における孔版印刷装置の概要平面
図である。
【図8】第2の実施例におけるクランパ開閉機構を動作
させてクランパを開放した状態の要部断面図である。
【図9】第3の実施例を示す孔版印刷装置の要部断面図
である。
【図10】第3の実施例における孔版印刷装置の概要平
面図である。
【図11】第3の実施例におけるクランパ開閉機構を動
作させてクランパを開放した状態の要部断面図である。
【図12】従来例における孔版印刷装置の要部断面図で
ある。
【図13】従来例におけるクランパ開閉機構を動作させ
てクランパを開放した状態の要部断面図である。
【符号の説明】
8 版胴 10 クランパ(駆動源) 12,88 クランパ開閉機構 14 原紙としてのマスタ 16,80,90 排版ローラ機構 18,82 中間部材としての中間アーム 36,94 クランパ開閉アーム(駆動源) 48 上ローラ 50 下ローラ 52 弾性部材としてのバネ 92 中間部材としての中間ギヤ 94b,98a 噛合部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41L 13/14 B41L 31/00 B41L 13/10 B41F 27/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動されるドラム状の版胴と、この版
    胴に該版胴の外周面の所定位置をもって一体に設けられ
    版胴に巻着される製版済みの原紙の先端部を挟持するク
    ランパと、版胴の一端側近傍に設けられクランパの開閉
    を駆動するクランパ開閉機構と、版胴の回転軸心に沿う
    上下一対のローラを有し版胴の外周面近傍に揺動自在に
    設けられた排版ローラ機構とが備えられ、該排版ローラ
    機構をホームポジションから版胴の外周面に押し付けて
    クランパから開放された原紙先端部を一方のローラで剥
    離してローラ間に挟持し、版胴から使用済みの原紙を自
    動的に排出する孔版印刷装置において、 上記クランパ及びクランパ開閉機構を構成する各部材の
    うち、クランパ開閉動作に伴って変位する任意の部材自
    体を駆動源とし、該駆動源の変位動作を中間部材を介し
    て上記排版ローラ機構に機械的に伝達し、これによって
    上記版胴に対する排版ローラ機構の揺動を行うことを特
    徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】上記中間部材が、中央側を定位置で軸支さ
    れて揺動可能に設けられた中間アームであり、上記駆動
    源が、上記クランパ開閉機構の構成要素であるとともに
    上記中間アームの一端に係合して該中間アームの一端を
    上方へ押し上げるクランパ開閉アームであり、上記排版
    ローラ機構は上記中間アームの他端に係合して上記クラ
    ンパ開閉アームの押し上げ動作に伴って版胴の外周面に
    近接可能に設けられているとともに常時版胴から離れた
    ホームポジションに復帰するように弾性部材で付勢され
    ていることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】上記中間部材が、中央側を定位置で軸支さ
    れて揺動可能に設けられた中間アームであり、上記駆動
    源が、上記中間アームの一端に係合して該中間アームの
    一端を上方へ押し上げるクランパであり、上記排版ロー
    ラ機構は上記中間アームの他端に係合して上記クランパ
    の押し上げ動作に伴って版胴の外周面に近接可能に設け
    られているとともに常時版胴から離れたホームポジショ
    ンに復帰するように弾性部材で付勢されていることを特
    徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】上記中間部材が、定位置で回転自在に支持
    された中間ギヤであり、上記駆動源が、上記クランパ開
    閉機構の構成要素であるとともに上記中間ギヤに噛み合
    う噛合部を有するクランパ開閉アームであり、上記排版
    ローラ機構の剥離するローラ側には上記中間ギヤに噛み
    合う噛合部が形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の孔版印刷装置。
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