JP3514666B2 - 熱式空気流量センサ - Google Patents

熱式空気流量センサ

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JP3514666B2 JP18477099A JP18477099A JP3514666B2 JP 3514666 B2 JP3514666 B2 JP 3514666B2 JP 18477099 A JP18477099 A JP 18477099A JP 18477099 A JP18477099 A JP 18477099A JP 3514666 B2 JP3514666 B2 JP 3514666B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱抵抗体を用い
て空気流量を計測する熱式空気流量センサに係り、例え
ば、内燃機関の吸入空気流量を測定するのに好適な熱式
空気流量センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車などの内燃機関の吸入空気
通路に設けられ、吸入空気量を測定する空気流量センサ
としては、熱式のものが質量流量を直接検知できること
から主流となってきている。近年、このような熱式空気
流量センサにおいて、シリコン(Si)等の半導体基板
上に半導体微細加工技術を用いて、薄膜状のセンサ領域
を有する熱式空気流量センサが比較的容易に、しかも大
量生産方式で生産できることから経済性があり、また、
低電力で駆動できることから注目されてきている。
【0003】このような半導体基板上に薄膜状のセンサ
領域を有するセンサ素子を備えた熱式空気流量センサと
して、特開平9−26343号公報に記載の特許公報からは、
図18の概略図に示すようにセンサ素子10の片側のみ
を、切欠21を有するセンサ支持体20に接着する浮動
的支持構造(片持ち支持構造)が公知である。
【0004】センサ素子の接着面全面をセンサ支持体に
接着する場合には、その接着工程において前記薄膜状の
センサ領域に損傷を与える危険性が高く、また、使用条
件によっては温度サイクルにより、センサ素子とセンサ
支持体の線膨張係数の違いにより接着部に損傷を生じる
危険性が高い。従って、この種の浮動的支持構造が採用
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの種の
浮動的支持構造では、その接着工程において、センサ素
子表面とセンサ支持体表面を同一平面に保つことが困難
であるという問題がある。半導体技術を用いた微小なセ
ンサ素子を有する熱式空気流量センサにおいては、セン
サ素子表面とセンサ支持体表面との間に接着剤厚の制御
不良等により段差が生じると、センサ素子表面の流れの
様相が変化するため、大量生産においては、熱式空気流
量センサの特性バラツキの要因となる。また、センサ素
子とセンサ支持体間には必ず隙間が生じ、その隙間から
センサ素子裏面に空気が流入するが、この種の浮動的支
持構造ではセンサ領域下部の空洞部は空間的に前記隙間
とつながっているため、この空洞部に入り込む不所望な
空気流を完全に抑制することが難しいという問題があ
る。また、センサ素子をセンサ支持体に接着する際の接
着剤の広がりを制御できないため、前記空洞部への接着
剤の流入,センサ表面への接着剤の回り込み等により、
センサ素子を損傷させる危険性が高いという問題があ
る。また、センサ素子をセンサ支持体に接着する際に、
接着剤をセンサ支持体に滴下し、センサ素子を接着する
場合には、接着剤を滴下させた際に、空気を巻込み、こ
の巻込んだ空気が残留すると、後工程のセンサ素子と外
部信号処理回路を接続するためのボンディング時に悪影
響を及ぼす。
【0006】本発明の目的は、検出素子の接着に起因し
て生じる空気流の乱れが少なく、検出精度のよい空気流
量センサを実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、半導体基板
に絶縁層を介して発熱抵抗体を形成した検出素子と、窪
みを有する支持体とを備え、前記検出素子が前記窪みの
底面に接着剤を介して固定され、空気通路中に配置され
る空気流量センサにおいて、前記検出素子には、前記底
面と隣接する第1の領域と、溝を介して前記底面と接着
剤により接着される第2の領域とがあることによって達
成される。
【0008】また、上記目的は、半導体基板に絶縁層を
介して発熱抵抗体を形成した検出素子と、前記検出素子
が固定される窪みを有する支持体と、を備えた空気流量
センサにおいて、前記窪みの底面には、前記検出素子と
前記支持体とが隣接する第1の領域と、溝を介して前記
検出素子と前記支持体とが接着剤により接着される第2
の領域とが設けられ、前記溝は、前記検出素子と前記支
持体との両方に設けられ、互いに接着剤が流通可能であ
ることにより達成される。
【0009】また、上記目的は、半導体基板上に電気絶
縁層を介して発熱抵抗体を形成した検出素子と、前記検
出素子が接着剤により接着される支持体とを備えた熱式
空気流量センサにおいて、前記半導体基板の前記支持体
への接着面に少なくとも1本以上の溝を設け、前記半導
体基板の端部をエッチングしたことにより達成される。
また、上記目的は、半導体基板上に電気絶縁層を介して
発熱抵抗体を形成した検出素子と、前記検出素子が接着
剤により接着される支持体とを備えた熱式空気流量セン
サにおいて、前記半導体基板の前記支持体への接着面に
少なくとも1本以上の溝を設け、エッチングにより形成
した前記溝は前記検出素子の長手方向に形成され、少な
くとも溝の片端は前記半導体基板端部にまで達している
ことにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は本発明の第1の実施例を示すもので
あり、センサ素子10が接着剤30によりセンサ支持体
20に取付けられた状態の断面図を示す。図1は図2の
A−A断面図である。
【0012】センサ素子10は半導体製造技術により作
製され、単結晶シリコン基板11上に電気絶縁層12を
形成し、その上に少なくとも1つの発熱抵抗体13a及
び空気温度測温抵抗体13bを有している。この発熱抵
抗体13aの領域下部には単結晶シリコン基板11をエ
ッチングにより除去した空洞部(窪み)14が形成され
る。このような構造により、発熱抵抗体13aの熱が単
結晶シリコン基板11を熱伝導して逃げることを防止す
る。
【0013】センサ素子10の発熱抵抗体13a及び空
気温度測温抵抗体13bはセンサ素子側電極15に接続
されており、この電極とアルミナ等の電気絶縁基板上に
形成された信号処理回路の電極40が金線50等による
ボンディングにより接続されている。この信号処理回路
は公知の制御方式によりセンサ素子10への電流,電圧
供給、及びセンサ素子10から送出される電気信号の評
価のために使用される。センサ素子10が取付けられた
センサ支持体20は例えば、内燃機関の吸入空気通路の
内部にある副通路中にセンサ素子10が配置されるよう
に固定される。図3は図1に示すセンサ素子10の接着
面側の平面図、図4は図3のセンサ素子10をチップに
分割する前の状態の部分平面図、図5は図4のエッチン
グ領域をパターニングするためのマスクの部分平面図で
ある。
【0014】以下、センサ素子10の製造プロセスにつ
いて説明する。単結晶シリコン基板11上に電気絶縁層
12として二酸化シリコン層を熱酸化あるいはCVD
(Chemical Vapor Deposition)等の方法で形成後、窒化
シリコン層をCVD等の方法で形成する。次に多結晶シ
リコン層をCVD等の方法で形成し、不純物としてリン
を熱拡散またはイオン注入によりドーピングする。その
後、公知のホトリソグラフィ技術によりレジストを所定
の形状に形成し、反応性イオンエッチング等の方法によ
り、多結晶シリコン層をパターニングすることにより発
熱抵抗体13a,空気温度測温抵抗体13b等を形成す
る。次に、保護層16として窒化シリコン層をCVD等
の方法で形成後、二酸化シリコン層をCVD等の方法で
形成する。その後、電極15を形成する部分の保護層を
エッチングにより取り除きアルミニウムにより電極15
を形成する。最後に、空洞部14及び接着剤流入溝17
を形成するために、単結晶シリコン基板11の発熱抵抗
体13aを形成していない面にCVD等の方法により窒
化シリコン層を形成し、図5に示すマスクを使用して公
知のホトリソグラフィ技術によりレジストを所定の形状
に形成し、イオンエッチング等によりパターニングを行
う。その後、異方性エッチングを行い、空洞部14及び
接着剤流入溝17を形成し、ダイシングによりチップに
分割される。分割されたセンサ素子10は、例えば図示
の例では長辺が6mm,短辺が2.5mm,厚さが0.3mm程
度である。また、接着剤流入溝17の形状は、異方性エ
ッチングでは(111)面がエッチングされないことを
利用し、例えば図示の例では溝深さが0.1mm 程度とな
るように開口部81がパターニングされている。
【0015】センサ支持体20は、例えばアルミナまた
は金属等から成る。切欠21はセンサ素子10が完全に
収容される形状であり、切欠21の深さはセンサ素子1
0の厚さと同等であり、例えば図示の例では0.3mm程
度である。
【0016】センサ素子10は、接着剤30によりセン
サ支持体20に接着されるが、本発明によれば、センサ
素子10の接着剤流入溝17に接着剤30が流れ込むこ
とにより、センサ素子10とセンサ支持体20間に接着
剤厚さがないように接着される。従って、センサ素子表
面とセンサ支持体表面は同一面となる。
【0017】また、接着剤厚さがないことから、センサ
素子10とセンサ支持体20間の隙間70a,70b,
70cと薄膜状のセンサ領域下部の空洞部14は空間的
にほとんど分離されるため、隙間70a,70b,70
cから流れ込む空気流は空洞部14にはほとんど流れ込
まない。
【0018】また、余分な接着剤30は接着剤流入溝1
7により切欠21の前記ボンディングを施してある方向
へ押し出される。ボンディングを施してある側は、直接
空気流には触れないため、図1に示すように余分な接着
剤30が排出される領域が存在してもセンサの特性には
全く影響を及ぼさない。
【0019】図6,図7は本発明の第2の実施例を示す
ものであり、センサ素子10をセンサ支持体20に取付
けた断面図を示す。図6は図2のA−A断面図、図7は
図2のB−B断面図である。
【0020】図8は図6に示すセンサ素子10の接着面
側平面図、図9は図8に示すセンサ素子10のチップに
分割する前の状態の部分平面図、図11は図10のエッ
チング領域をパターニングするためのマスクの部分平面
図である。
【0021】第2の実施例は、第1の実施例に加えて、
センサ素子10の空洞部14周囲の単結晶シリコン基板
11の端部をエッチングした領域(端部エッチング領域
18)を有するものである。
【0022】センサ素子10の製造プロセスは第1の実
施例と全く同様である。但し、第1の実施例において、
センサ素子10の空洞部14,接着剤流入溝17を形成
する工程において、第1の実施例で図5に示すマスクに
相当する、図11に示すマスクを使用し、端部エッチン
グ領域18も形成する。端部エッチング領域18は、例
えば図示の例では溝深さが0.2mm 程度となるように開
口部82がパターニングされている。
【0023】センサ支持体20,センサ素子10のセン
サ支持体への接着は第1の実施例と全く同様である。
【0024】この第2の実施例では、端部エッチング領
域18とセンサ支持体20の切欠21によりチャネル2
2が形成される。従って、例えばセンサ素子10の上流
側から下流側への空気流60の場合、センサ素子10と
センサ支持体20の上流側隙間70aから流入した空気
はこのチャネル22に沿って流れ、下流側隙間70cより
流出する。従って、前記隙間70a,70b,70cか
らの空気流が空洞部に流れ込むことを、第1の実施例よ
りもさらに抑制することができる。
【0025】センサ素子表面とセンサ支持体表面が同一
面となること、余分な接着剤30は接着剤流入溝17に
より切欠21のボンディング側へ押し出されることにつ
いては第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0026】図11は本発明の第3の実施例を示し、セ
ンサ素子10をセンサ支持体20に取付けた断面図を示
す。図12は図11に示すセンサ素子10の接着面側平
面図を示す。
【0027】この第3の実施例は、接着剤流入溝17と
空洞部14の間に更に溝19を有するものである。
【0028】センサ素子10の製造プロセスは第1の実
施例と全く同様である。但し、第1の実施例において、
センサ素子10の空洞部14,接着剤流入溝17を形成
する工程において、第1の実施例で図5に示すマスクに
相当する、図13に示すマスクを使用し、溝19も形成
する。溝19は、例えば図示の例では溝深さが単結晶シ
リコン基板11厚となるように開口部83がパターニン
グされている。
【0029】この第3の実施例では、溝19により接着
剤30が空洞部14の方向に流れた場合に溝19内に流
れ込むことにより、空洞部14に流れ込むことを防止し
ている。
【0030】また、発熱抵抗体13aからの熱の移動を
流線90,91,92に示す。流線90は空気への熱伝
達であり、流線91,92は単結晶シリコン基板11へ
の熱伝導であり、従って、流線90の熱量は流線91,
92に比較すると非常に小さい。従って、発熱抵抗体1
3aの単結晶シリコン基板11への熱伝導は溝19があ
る場合の方が小さくなり、従って発熱抵抗体13aの無
駄な熱量を抑制することができ熱式空気流量センサ特性
を向上することができる。
【0031】図14,図15は本発明の第4の実施例を
示す。図14はセンサ素子10をセンサ支持体20に取
付けた断面図を示し、図15は図14のC−C断面図を
示す。この第4の実施例は、第1の実施例に示したセン
サ素子10を有し、センサ支持体20のセンサ素子10
接着面に矩形の溝25を有するものである。
【0032】第4の実施例によれば、センサ素子10を
センサ支持体20に接着する際に生じる余分な接着剤3
0は接着剤流入溝17により切欠21のボンディング側
へ排出されるが、このときに排出された接着剤30が矩
形の溝25内に流れ込み、余分な接着剤30がセンサ素
子10表面に回り込むことを第1〜第3の実施例の場合
よりも更に抑制することができる。
【0033】また、接着剤30を滴下させる際に空気の
巻込みが抑制されるため、残留気泡を抑制することがで
きる。
【0034】また、センサ支持体20に設ける矩形の溝
25の代わりに接着剤流入切欠23を設けることによっ
ても、同様の効果が得られる。
【0035】図14では、センサ素子10に接着剤流入
溝17がある場合の例を示したが、図17に示すよう
に、センサ素子10に接着剤流入溝17がない場合にお
いても同様の効果が得られる。
【0036】図16は本発明の第5の実施例を示してお
り、センサ支持体20に設けられた接着剤流入切欠23
内に突起24を設けたものである。この第5の実施例で
は、センサ素子10に形成された接着剤流入溝17の1
つと突起24により、センサ素子10とセンサ支持体2
0の位置合わせを容易に行うことができる。センサ素子
10上の薄膜状のセンサ領域は非常に微小であるため、
センサ素子10とセンサ支持体20の接着位置が微小に
変化するとセンサ特性に影響を与えるため、大量生産に
おいてはセンサ特性バラツキの原因となる。従って、セ
ンサ素子10とセンサ支持体20の位置合わせを行うこ
とは非常に有効である。
【0037】また、以上の実施例で説明した接着構造に
おいて、その接着剤30として、例えば銀(Ag)など
の金属が混入しない接着剤を使用すると、センサ特性を
向上させることができる。
【0038】一般的に、半導体チップをアルミナなどに
接着する場合には、半導体チップ上の熱をキバン側に逃
がすために、熱伝導性の良好な接着剤として例えば銀
(Ag)等の金属が混入した接着剤を使用するが、本発明
における熱式空気流量センサにおいては、特にセンサ素
子10からのセンサ支持体20へ熱を逃がす必要がな
く、逆に、使用環境によってはセンサ支持体20が高温
になる場合があり、その場合に前記銀(Ag)が混入し
た接着剤等ではセンサ支持体20からの熱がセンサ素子
10に熱伝導し易くなり、従って、熱式空気流量センサ
の特性に悪影響を及ぼす。
【0039】しかし、金属を含まない接着剤は金属を含
む接着剤よりも硬度が小さいため、後工程のセンサ素子
10と外部信号処理回路を接続するための例えば金線5
0によるボンディングにおいて、超音波振動を吸収して
しまい、図18に示すような浮動的支持構造においては
作業性が悪くなる。しかし、本発明のように、センサ素
子とセンサ支持体が接している構造においては、ボンデ
ィングの作業性には影響を与えないため、金属を含まな
い接着剤を使用することが可能となり、センサ特性を向
上させることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、検出素子の接着に起因
して生じる空気流の乱れが少なく、検出精度のよい空気
流量センサを実現することができる。
【0041】
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるセンサ素子を備え
たセンサ支持体の断面図。
【図2】図1,図6に示すセンサ素子を備えたセンサ支
持体の平面図。
【図3】図1に示すセンサ素子接着面側の平面図。
【図4】図3に示すセンサ素子接着面側のチップ分割前
の状態を示す部分平面図。
【図5】図4に示すセンサ素子のエッチング部をパター
ニングするために使用するマスクの部分平面図。
【図6】本発明の第2の実施例によるセンサ素子を備え
たセンサ支持体の断面図。
【図7】本発明の第2の実施例によるセンサ素子を備え
たセンサ支持体の断面図。
【図8】図6に示すセンサ素子接着面側の平面図。
【図9】図8に示すセンサ素子接着面側のチップ分割前
の状態を示す部分平面図。
【図10】図9に示すセンサ素子のエッチング部をパタ
ーニングするために使用するマスクの部分平面図。
【図11】本発明の第3の実施例によるセンサ素子を備
えたセンサ支持体の断面図。
【図12】図11に示すセンサ素子接着面側の平面図。
【図13】図11に示すセンサ素子のエッチング部をパ
ターニングするために使用するマスクの部分平面図。
【図14】本発明の第4の実施例によるセンサ素子を備
えたセンサ支持体の断面図。
【図15】本発明の第4の実施例によるセンサ素子を備
えたセンサ支持体の断面図。
【図16】本発明の第5の実施例によるセンサ素子を備
えたセンサ支持体の断面図。
【図17】本発明の第6の実施例によるセンサ素子を備
えたセンサ支持体の断面図。
【図18】従来のセンサ素子とセンサ支持体の接着を示
す断面図。
【符号の説明】
10…センサ素子、11…単結晶シリコン基板、12…
電気絶縁層、13a…発熱抵抗体、13b…空気温度測
温抵抗体、14…空洞部、15…電極、16…保護層、
17,19,25…接着剤流入溝、18…端部エッチン
グ領域、20…センサ支持体、21,23…切欠、22
…チャネル、24…突起、30…接着剤、40…電極、
50…金線、60…空気流、70a,70b,70c…
隙間、80…空洞部形成用開口部、81…接着剤流入溝
形成用開口部、82…チャネル形成用開口部、83…溝
形成用開口部、90,91,92…流線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 雅通 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平6−50783(JP,A) 特開 平9−72804(JP,A) 特開 平11−108782(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02 F02D 35/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板に絶縁層を介して発熱抵抗体を
    形成した検出素子と、 窪みを有する支持体とを備え、 前記検出素子が前記窪みの底面に接着剤を介して固定さ
    れ、空気通路中に配置される空気流量センサにおいて、 前記検出素子には、前記底面と隣接する第1の領域と、
    溝を介して前記底面と接着剤により接着される第2の領
    域とがあることを特徴とする空気流量センサ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記発熱抵抗体が形成された前記半導体基板の反対側に
    設けられた第2の窪みを備え、 前記第2の窪みが、前記支持体と、前記第1の領域また
    は前記第2の領域によって、ほぼ気密に封止されること
    を特徴とする空気流量センサ。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記発熱抵抗体が形成された前記半導体基板の反対側に
    設けられた第2の窪みを備え、 前記第1の領域が前記第2の窪みを囲って設けられてい
    ることを特徴とする空気流量センサ。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかにおいて、 前記溝は、前記検出素子または前記支持体に設けられた
    ことを特徴とする空気流量センサ。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記接着剤が前記溝の中を通って外部に排出されること
    を特徴とする空気流量センサ。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記外部とは前記検出素子または前記支持体に設けられ
    た第3の窪みであることを特徴とする空気流量センサ。
  7. 【請求項7】請求項4において、 前記溝は断面が逆三角形であって、稜を介して複数本設
    けられていることを特徴とする空気流量センサ。
  8. 【請求項8】請求項4において、 前記溝は、前記検出素子と前記支持体との両方に設けら
    れ、互いに接着剤が流通可能であることを特徴とする空
    気流量センサ。
  9. 【請求項9】半導体基板に絶縁層を介して発熱抵抗体を
    形成した検出素子と、 前記検出素子が固定される窪みを有する支持体と、 を備えた空気流量センサにおいて、 前記窪みの底面には、前記検出素子と前記支持体とが隣
    接する第1の領域と、溝を介して前記検出素子と前記支
    持体とが接着剤により接着される第2の領域とが設けら
    れ、 前記溝は、前記検出素子と前記支持体との両方に設けら
    れ、互いに接着剤が流通可能であることを特徴とする空
    気流量センサ。
  10. 【請求項10】半導体基板上に電気絶縁層を介して発熱
    抵抗体を形成した検出素子と、 前記検出素子が接着剤により接着される支持体とを備え
    た熱式空気流量センサにおいて、 前記半導体基板の前記支持体への接着面に少なくとも1
    本以上の溝を設け、 前記半導体基板の端部をエッチングしたことを特徴とす
    熱式空気流量センサ。
  11. 【請求項11】半導体基板上に電気絶縁層を介して発熱
    抵抗体を形成した検出素子と、 前記検出素子が接着剤により接着される支持体とを備え
    た熱式空気流量センサにおいて、 前記半導体基板の前記支持体への接着面に少なくとも1
    本以上の溝を設け、 エッチングにより形成した前記溝は前記検出素子の長手
    方向に形成され、少なくとも溝の片端は前記半導体基板
    端部にまで達していることを特徴とする熱式空気流量セ
    ンサ。
  12. 【請求項12】請求項10または11において、 前記発熱抵抗体と前記溝との間に、前記溝と垂直な方向
    にエッチングにより形成した前記電気絶縁膜まで達する
    第2の溝を設けたことを特徴とする熱式空気流量セン
    サ。
  13. 【請求項13】請求項10から12のいずれかにおい
    て、 前記支持体は、前記検出素子と接着される領域に、切欠
    と、その切欠内に前記検出素子に形成された前記溝と平
    行で断面が三角形の突起とを有し、 前記突起は前記切欠の深さよりも高いことを特徴とする
    熱式空気流量センサ。
  14. 【請求項14】請求項1から13のいずれかにおいて、 前記接着剤は金属を含まないことを特徴とする熱式空気
    流量センサ。
  15. 【請求項15】請求項1において、 前記支持体上に形成され、前記検出素子と接続され、前
    記検出素子に電流と電圧供給し信号処理を行う信号処理
    回路を備え、 前記接着剤が、前記溝の中を前記接続の為のボンディン
    グが施された側へ押し出されてなることを特徴とする空
    気流量センサ。
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