JP3514542B2 - 輝度変調型ダイヤモンド発光素子 - Google Patents
輝度変調型ダイヤモンド発光素子Info
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Description
信素子などに利用できるダイヤモンド発光素子、特に3
端子を有して輝度変調が可能なダイヤモンド発光素子に
関する。
ャッブが大きく(5.5eV)、アンドーブのダイヤモ
ンドは絶縁体であるが、不純物ドーピングにより半導体
化できる。また、ダイヤモンドは絶縁破壊電圧及び飽和
ドリフト速度が大きく、誘電率が小さいという優れた電
気的特性を有する。このような特徴により、ダイヤモン
ドは高温・高周波・高電界用の電子デバイス材料として
期待されている。また、バンドギャッブが大きいことを
利用して紫外線等の短波長領域に対応する光センサ及び
発光素子への応用が促進され、また熱伝導率が大きく、
比熱が小さいことを利用して放熱基板材料への適用が促
進され、物質中で最も硬いという特性を生かして表面弾
性波素子への応用が促進され、高い光透過性及び屈折率
を利用してX線窓及び光学材料への応用が促進されてい
る。更に、ダイヤモンドは工具の耐摩耗部にも使用され
ている。
については、従来、以下に示すものが提案されている。 (1)従来技術1:特開平3−281594号公報 図10(a)に示すように、発光中心を形成するために
N、B、Al、P、As、Sb、Ga、In等の不純物
元素がドーピングされたダイヤモンド発光層20を一対
の電極21、22で挟み、この電極21、22に直流電
圧又は交流電圧を印加することにより、ダイヤモンド発
光層20から白緑色の発光が生じる(エレクトロルミネ
ッセンス(EL))。
ヤモンド発光層20と一方の電極21又は双方の電極2
1、22との間に、夫々絶縁性の誘電体層23又は誘電
体層23、24が挿入されている場合もある。 (2)従来技術2:特開平1−102893号公報 発光素子は、図11(a)に示すEL素子構造、図11
(b)に示す金属電極/半導体ダイヤモンド(MS)構
造、及び図11(c)に示す金属電極/アンドーブ絶縁
性ダイヤモンド/半導体ダイヤモンド(MIS)構造が
ある。
すように、金属電極31と透明電極32との間に、絶縁
層33が配置され、この絶縁層33内に半導体ダイヤモ
ンド発光層30が埋め込まれた構造を有する。このEL
素子構造においては、金属電極31と半導体ダイヤモン
ド発光層30との間に電流を流すことにより半導体ダイ
ヤモンド層30から発光が生じる(キャリア注入型)。
半導体ダイヤモンド発光層30にはアクセプ夕であるA
l又はBがドーピングされており、ダイヤモンドの伝導
帯に注入された電子が、バンドギャップ中のドナ−準位
とアクセプタ準位を経由して価電子帯の正孔と再結合す
る際に発光が生じる。
ては、p型半導体ダイヤモンド発光層34を基板35上
に形成し、発光層34の表面及び基板35の裏面に夫々
金属電極36、37を形成している。
いては、p型半導体ダイヤモンド発光層34の上にアン
ドープの絶縁性ダイヤモンド層38を形成し、この絶縁
性ダイヤモンド層38の上に金属電極36が形成されて
いる。
子では、順方向電流(金属電極36に負電圧を印加)に
より発光する。 (3)従来技術3:特開平3−122093号公報 図12(a)〜(c)に示すように、発光素子は電極3
6とダイヤモンド発光層34とが接合した構造、又は電
極36とダイヤモンド発光層34との間に絶縁膜又は半
導体膜38が挿入された構造を有する。ダイヤモンド発
光層34は基板35上に形成され、又は低抵抗層39を
介して基板35上に形成されている。
光層34にBをドーピングすれば緑色の発光が生じる。
ダイヤモンド膜の気相合成において、原料ガス中に酸素
を添加してダイヤモンド膜中に欠陥を導入すれば赤色の
発光が生じる。また、逆にダイヤモンド膜の気相合成に
おいて、原料ガス中に水を添加して欠陥の導入を抑制す
れば青色の発光が生じる。 (4)従来技術4:特開平3−222376号公報 図13に示すように、導電性基板40上に、半導体ダイ
ヤモンド発光層34、アンドープダイヤモンド層38及
び金属電極36からなるMIS構造を形成し、導電性基
板40と金属電極36との間に順方向電圧を印加するこ
とにより、ダイヤモンド層34から発光が生じる。ダイ
ヤモンドはp型でもn型でもよい。発光は電子と正孔が
半導体ダイヤモンド発光層34中の欠陥準位を介した再
結合により生じる。 (5)従来技術5:B.Burchard et. al:Diamond and Re
lated Materials,Vol.3,p.947(1994) 図14(a)に示すように、アンドープのダイヤモンド
層(i層)1の表面に、Bが高濃度にドープされたダイ
ヤモンド層(p+層)2、3が形成されており、p+層
2、3に接触して夫々第1電極4、5が形成されて、p
+ip型の発光素子が構成されている。一方、図14
(b)に示すMip型の発光素子においては、p+層3
が存在せず、第2電極5はアンドープ半導体基板1上に
形成されている。このように、発光素子は、p+ip+型
に積層または配列した構造、又は電極の一方が金属であ
るMip+型を有する。このように構成された発光素子
においては、p+層2、3からi層1へ高エネルギーの
正孔が注入されてi層に電子−正孔対が生じ、これらが
再結合する際に、i層1の発光領域6から青、緑、オレ
ンジ色の発光が生じる。輝度は室温で0.lcd(カン
デラ)である。
光機構は次のように考えられている。ダイヤモンド中に
ダイヤモンドのバンドギャップ(約5.5eV)以上の
高エネルギーをもった正孔が注入されると、正孔がダイ
ヤモンドの構成元素である炭素原子と衝突して電子を価
電子帯から伝導帯に励起し、この結果、ダイヤモンド中
に電子−正孔対を生じさせる。発光はこの電子−正孔対
が再結合してエネルギーを失う際に起きる。p+層は電
力損失なしにi層へ正孔を注入するという特徴がある。
るには、高エネルギーの正孔を高密度にダイヤモンド中
に注入すればよい。また発光強度の変調には、注入され
る正孔のエネルギーを変えるか、正孔の密度を変えるこ
とが必要である。
らダイヤモンド中に高エネルギーをもった電子が注入さ
れ、この電子が価電子帯の正孔と再結合するときに発光
が生じる。
いずれも2端子を有する。発光輝度を変えるには2端子
間の電圧を上げて電流量を増加させる。即ち、注入きれ
るキャリアのエネルギーと濃度を同時に変えることによ
り、発光輝度を変える。
の従来技術1、2のEL素子は発光効率が低く、駆動電
圧が高い(〜300V)という問題点がある。また、従
来技術2〜5のMS、MIS及びp+ip+構造を有する
発光素子では、従来技術1、2のEL素子に比較する
と、駆動電圧が低い(10〜40V)が、発光強度は最
高でも0.lcd程度にしか得られず、実用強度(約l
cd)にはほど遠いという問題点がある。
は2端子間に印加される電圧によって決まる。しかしな
がら、このような2端子素子では、レンジの広い半階調
を得るために発光強度を大きく変調するには、2端子間
の電圧を大きく変えることが必要となり、制御回路に耐
電圧性が要求され、回路製作のコストが高くなるという
問題が生じる。
端子間の電圧を高速(kHz〜GHz)でオン・オフす
る必要があり、更に高耐圧で複雑な制御回路が要求され
ることになり、コストの上昇を招く。
発光輝度が得られ、かつ高速の輝度変調が可能になれ
ば、ダイヤモンド発光素子の用途は大きく拡大し、従来
不可能であると考えられていた利用が可能になり、新し
い産業分野を創造することができる。例えば、ダイヤモ
ンドの大きなバンドギャップを生かせば、波長約0.2
〜0.3μmの紫外線を発光する固体素子及び紫外レー
ザが可能である。このような素子は高輝度のディスプレ
ー、大容量・高速光通信、及び医療等の分野に利用が可
能であり、飛躍的な進歩をもたらすことが期待される。
従って、十分に高い発光輝度が得られ、高速の輝度変調
が可能なダイヤモンド発光素子を提供することを目的と
する。
のであって、発光効率が高く高い発光輝度が得られ、高
速の輝度変調が可能であるダイヤモンド発光素子を提供
することを目的とする。
変調型ダイヤモンド発光素子は、10 4 Ω・cm以上の
電気抵抗を有する高抵抗ダイヤモンド層からなるダイヤ
モンド発光層と、このダイヤモンド発光層の表面に接触
する第1及び第2電極部と、この第1及び第2電極部間
の電流制御用の第3電極部とを有し、この第3電極部の
電位を調整して発光の輝度変調を可能にしたことを特徴
とする。本願第2発明に係る輝度変調型ダイヤモンド発
光素子は、粒径が0.5μm以下の粒状結晶の集合体で
あるダイヤモンド発光層と、このダイヤモンド発光層の
表面に接触する第1及び第2電極部と、この第1及び第
2電極部間の電流制御用の第3電極部とを有し、この第
3電極部の電位を調整して発光の輝度変調を可能にした
ことを特徴とする。本願第3発明に係る輝度変調型ダイ
ヤモンド発光素子は、直径が0.50μm以下の柱状結
晶の集合体であるダイヤモンド発光層と、このダイヤモ
ンド発光層の表面に接触する第1及び第2電極部と、こ
の第1及び第2電極部間の電流制御用の第3電極部とを
有し、この第3電極部の電位を調整して発光の輝度変調
を可能にしたことを特徴とする。
第1電極から正孔を注入して空間制限電流を流すか、ま
たはこれに加えさらに第2電極から電子を注入すること
により第1、第2電極間に大電流を流すことが可能であ
る。そして、電流制御用の第3電極を設けることによ
り、2電極の場合よりも、同一の電圧で約20倍の電流
引き出しが可能である。
を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施例に
係る半導体発光素子を示す図である。アンドープのi型
ダイヤモンド発光層1(i層)の表面にボロン(B)が
高濃度にドープされた低抵抗ダイヤモンド層2、3(p
+層)が適長間隔をおいて形成されている。そして、こ
の低抵抗ダイヤモンド層2、3に接触するように、ダイ
ヤモンド発光層1の上に、夫々第1電極4、5が形成さ
れている。
間のダイヤモンド層1の上には、絶縁膜7を介して、第
3電極8が形成されている。この第3電極8は第1電極
4と第2電極5との間に流れる電流を制御するためのも
のである。絶縁膜7としては、例えば電気絶縁性に優れ
た酸化シリコン層である。
発光素子においては、第1電極4と低抵抗ダイヤモンド
層2が第1主電極部となり、第2電極5と低抵抗ダイヤ
モンド層3が第2主電極部となる。そして、第1主電極
部に対して第2主電極部に負の電圧を印加することによ
り、低抵抗ダイヤモンド層2から高抵抗のi層ダイヤモ
ンド層1中に正孔による空間制限電流が流れ、大電流が
得られる。これにより、第3電極8の直下のダイヤモン
ド発光層1にお領域6から発光が得られる。この低抵抗
ダイヤモンド層2からダイヤモンド発光層1に流れる電
流量は、第3電極8に種々の電圧を印加することによっ
て制御することができ、これにより発光輝度を変えるこ
とができる。
て、図1に示す素子構造の電流−電圧特性を解析した。
シミュレーションを実施したダイヤモンド輝度変調素子
のパラメータは以下の通りである。
を示す。
た場合に、第1電極4から第2電極5に流れる電流量を
第1電極4と第2電極5に印加した電圧の関数としてプ
ロットした。Vg=0Vの線は第3電極8に電圧を印加
しない場合の結果である。図2に示すように、第3電極
8に負電圧(Vg=−20V)を印加した場合には第1
電極4から第2電極5に流れる電流量(ドレイン電流)
が約20倍に増大することが分かる。
示すシミュレーションによって理解できる。第1電極部
(例えば、ア−ス電位とする)と第2電極部(例えば、
負電位とする)に電位差をもうけることにより、第1電
極部より第2電極部に向かって正孔が注入される。
印加すると、第3電極8に隣接するダイヤモンド層には
正の電界がかかり、正孔に対するポテンシャルは高くな
る。但し、図3〜5中の等高線数値は、キャリア濃度分
布の10xcm-3のx値を示す。
位:図4)でも、ビルトイン・ポテンシャルにより、第
3電極8に隣接するダイヤモンド層には正の電界がかか
り、正孔に対するポテンシャルは高くなる。このポテン
シャルにより正孔が通過できる経路が細くなり、第1電
極部と第2電極部を流れる電流は小さくなる(図4参
照)。
極8に負電圧を印加すると、正孔が引き寄せられ、その
密度が図4に示すアース電位の場合に比べて一挙に約2
0倍に増大することが分かる。
定であっても、第3電極部に印加する電圧を変えれば正
孔密度が大きく連続的に変化し、従って、発光強度も連
続的に変化する。換言すれば、第3電極8の電圧を変え
ることにより、発光素子の半階調制御が可能である。
ば、それに発光強度が追随するのでデジタル的な発光が
可能である。また、パルス状の電圧を1kHz〜1GH
zにすれば光通信用の光電変換素子が実現できる。更
に、半階調制御にも応用することができる。
電極の電圧を最大にすれば、第3電極部がない場合に比
べて発光強度が大幅に増加するする。即ち、電圧一定で
の電流制御とともに、電流・電圧両制御も可能でなる。
第3電極部がダイヤモンド発光層の同一表面に設けられ
た場合、発光はその面又は反対側の表面又は側面から放
出されることは明らかである。第3電極部はダイヤモン
ド内部に埋め込まれていてもよい。
に対し、第3電極9を第1電極4及び第2電極5とは反
対側の表面に設けることもできる。この場合、発光は第
1、2電極4、5のギャップ又は側面から生じる。
光層1に対し第1電極4と同じ側に第3電極8を設け、
第2電極10のみを反対側の表面に設けることもでき
る。なお、この図7に示す発光素子においては、発光領
域6はダイヤモンド層1内の内部にある。
光層1に対し第1電極4のみを表面に設け、第2電極1
0及び第3電極9を第1電極4の反対側の表面に設ける
こともできる。電極の配置及び電極間距離は第3電極の
電圧及び発光素子モジュールの構造により、最適値を選
べばよい。
加するものであるが、電流リークがないことが望まし
い。このため、ダイヤモンド層1に対してショットキバ
リアの高い電極を用いることができる。また、Al等に
代表きれる金属又は多結晶シリコン等に代表される非金
属の電極材料を用い、それを適当な電気的絶縁層を介し
てダイヤモンド発光層1上に形成することができる。薄
膜電極の代わりに、接触面積が小さい電極を設けること
も可能である。
絶縁層がバンドギャップが5eV以上の電気絶縁体とす
ることが望ましい。このような材料としては酸化シリコ
ン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウ
ム又は酸化ジルコニウム等がある。電気絶縁層がチタン
酸バリウム及びフッ化カルシウム等の強誘電体である場
合には、ダイヤモンド層に強い電界を印加できるので、
発光強度の増大が可能になる。また、前記電気絶縁体と
強誘電体とを積層することにより、両者の特徴を利用す
ることも可能である。
るダイヤモンド層にボロン(B)が高濃度にドーピング
された低抵抗のダイヤモンド層を形成し、更に金属又は
非金属の電極を積層した構造を採用することにより、第
1電極からダイヤモンド発光層への正孔注入効率は大幅
に増大する。
イオン注入、又は原料ガスに例えばジボラン(B2H6)
を含むダイヤモンドの気相合成によって形成できる。低
抵抗のダイヤモンド層のパターンを作る必要がある場合
には、通常の微細加工技術、エッチング技術及び選択成
長技術を適用すればよい。
極と同様の構造が可能である。この場合は、低抵抗ダイ
ヤモンド層3を有しているので、第2電極5とダイヤモ
ンド発光層1との電気的接触抵抗を小さくできるという
利点がある。これは、第1電極4と、第2電極5との間
に交流電圧を印加する場合に望ましい構造である。
3を形成せず、金属電極5のみを使用してもよい。この
場合には、第2電極部からダイヤモンド発光層1に電子
が注入され、第1電極4から注入された正孔との再結合
を促進するので、さらに輝度が向上する。
エネルギーの正孔を高濃度に注入する必要がある。この
ためには、第1、第2電極4、5間に強い電界をかけて
空間制限電流を流せばよい。このためには、ダイヤモン
ド発光層の不純物及び結晶欠陥を低減し、104Ω・c
m以上の高抵抗とすることが必要である。高輝度の発光
に必要なエネルギーをもった正孔を注入するには、第
1、第2電極間に104V/cm以上の電界をかけるこ
とが望ましい。そこで、例えば、第1、第2電極間距離
が1μmの場合には、第1、第2電極間に1V以上の電
圧を印加すれぱよい。即ち、第1、第2電極間に印加で
きる電圧が決まれば、第1、第2電極間距離も決まる。
るためにはダイヤモンド発光層が粒径0.5μm以下の
ダイヤモンド結晶集合体、又は直径が0.5μm以下の
柱状に成長したダイヤモンド結晶の集合体とすればよい
ことを見出した。このようなダイヤモンド層の形態制御
はダイヤモンドの気相合成において適当な合成条件(成
分ガス濃度、ガス圧力、ガス流量、基板温度、基板位
置、合成手順等)を選択することにより可能である。発
光強度が増大する原因は未だ十分には判明していない
が、第1及び第2電極部より注入された高エネルギーの
電子及び正孔が粒界を通過する時に、粒界部の構造の乱
れた炭素原子と強く衝突して、高密度の電子・正孔対を
発生するためであろうと考えられる。
粒径が0.5μmの場合を境に発光強度が大きく変化し
ていることが分かる。
合には、波長が0.2〜0.4ミクロンの紫外発光が可
能である。可視光を発光させる場合には、ダイヤモンド
発光層に発光中心としてLi,Be,0,F,P,S
i,N,As又はAl等の不純物をドーピングすること
により、その発光色を赤〜青まで制御できる。これを利
用すればフルカラーの発光素子を作製することも可能で
ある。
ク・ダィヤモンドであっても、気相合成によって形成さ
れた薄膜状の多結晶ダイヤモンド層、高配向性ダイヤモ
ンド層、又はへテロエピタキシャル若しくはホモエピタ
キシャルのダイヤモンド膜であってもよい。特に、薄膜
を形成する基板は、シリコン等の非ダイヤモンド材料、
バルク・ダイヤモンド、気相合成ダイヤモンド等いずれ
でもよい。
べたが、上記の発光素子をマトリックス状に配列すれば
平面ディスプレーが可能になる。また、光導波路等との
組み合わせにより、光通信用モジュールが得られる。 (実施例1)次に、本発明の実施例に係る発光素子を製
造し、その特性を比較例と比較した結果について説明す
る。本実施例では、図1のように第1〜3電極4、5、
8をダイヤモンド層1に対し全て同じ側の表面に形成す
る。微細加工には通常のフォトリソグラフィー技術を用
いた。
晶ダイヤモンドに膜厚2ミクロンのアンド−プのダイヤ
モンド膜を積層した。次いで、スパッタリングにより第
3電極部の位置にSiO2膜を形成した。膜の幅は3ミ
クロンとした。スパッタリング条件は、高周波出力10
0W、Ar流量20sccm、反応室ガス圧20mTo
rr、スパッ夕時間は5分間であった。このとき、Si
O2の膜厚は500Åであった。
部をマスクし、この試料にボロン(B)をイオン注入
し、ダイヤモンド表面に約1020cm-3のボロンを含む
p+層を形成した。この後、真空中、900℃にてアニ
ーリングを1時間行った後、クロム酸洗浄及び王水洗浄
を行った。
を、各膜厚が500Å、1000Åになるまでスパッタ
リングにより蒸着した。これにより、第1、第2電極が
形成された。最後にフォトリソグラフィー枝術を用い
て、第3電極として膜厚2000Åの金電極を形成し
た。
を第1〜第3電極にボンディングし、電極側の反対側の
表面以外をエポキシ樹脂で固め、素子を完成した。発光
は電極の反対側から取り出すことができる。
ングとし、第2電極に電圧50Vを印加すると、ダイヤ
モンド内部から発光が生じた。第1及び第2電極はその
ままで、第3電極に正の電圧を印加していくと、電圧の
上昇に従い、発光強度が増大する現象が観測された。 (実施例2)Si(100)ウエハを基板とし、マイク
ロ波プラズマCVD法にて高配向ダイヤモンド薄膜を厚
さ約20μmに成膜した。第1、第2電極部を形成する
領域にボロンをイオン注入し、ダイヤモンド表面に約1
020cm-3のボロンを含むp+層を形成した。次に、真
空中、900℃にてアニーリングを1時間行った。
電子線照射射を照射量10l8cm-2で行い、点欠陥を導
入した。この試料はクロム酸・硫酸混合液中で20分煮
沸し、王水中で10分間煮沸して、表面洗浄を行った。
p+領域で挟まれた部分のカソードルミネッセンス・ス
ペクトルを測定すると、波長389nm付近にピークを
持つ発光が観測された。この発光センタは、CVD法で
合成されたダイヤモンド薄膜に約600keV以上の同
エネルギー電子線を照射した場合に一般的に形成される
ものである。
rTiO3をスパッタリングにより成膜した。その後、
実施例1と同様にして第1〜3電極を形成した。第3電
極はSrTiO3上に形成し、第1及び第2電極は、第
3電極を挟み、かつイオン注人箇所に隣接するように形
成した。この素子をリードフレームに固定し、金線を第
1〜第3電極にボンディングし、電極側の反対側の表面
以外をエポキシ樹脂で固め、素子を完成した。発光は電
極の反対側から取り出すことができる。
ングとし、第2電極に電圧50Vを印加すると、ダイヤ
モンド内部から389nm付近にピークをもつ発光が生
じた。第1及び第2電極はそのままで、第3電極に正の
電圧を印加していくと、電圧の上昇に従い、発光強度が
増大する現象が観測された。
電流制御用の第3の電極を設けたので、発光効率が高
く、高い発光輝度が得られると共に、高速の輝度変調が
可能である。従って、本発明のダイヤモンド発光素子は
その利用価値及び技術的価値が極めて高い。
面図である。
位との関係を示すグラフ図である。
リア濃度分布を示す模式図である。
濃度分布を示す模式図である。
ア濃度分布を示す模式図である。
係を示すグラフ図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 10 4 Ω・cm以上の電気抵抗を有する
高抵抗ダイヤモンド層からなるダイヤモンド発光層と、
このダイヤモンド発光層の表面に接触する第1及び第2
電極部と、この第1及び第2電極部間の電流制御用の第
3電極部とを有し、この第3電極部の電位を調整して発
光の輝度変調を可能にしたことを特徴とする輝度変調型
ダイヤモンド発光素子。 - 【請求項2】 粒径が0.5μm以下の粒状結晶の集合
体であるダイヤモンド発光層と、このダイヤモンド発光
層の表面に接触する第1及び第2電極部と、この第1及
び第2電極部間の電流制御用の第3電極部とを有し、こ
の第3電極部の電位を調整して発光の輝度変調を可能に
したことを特徴とする輝度変調型ダイヤモンド発光素
子。 - 【請求項3】 直径が0.50μm以下の柱状結晶の集
合体であるダイヤモンド発光層と、このダイヤモンド発
光層の表面に接触する第1及び第2電極部と、この第1
及び第2電極部間の電流制御用の第3電極部とを有し、
この第3電極部の電位を調整して発光の輝度変調を可能
にしたことを特徴とする輝度変調型ダイヤモンド発光素
子。 - 【請求項4】 前記第1及び第2電極部が前記ダイヤモ
ンド発光層の同一表面に設けられ、電流制御用の第3電
極部が第1及び第2電極部と同一側の表面に形成されて
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に
記載の輝度変調型ダイヤモンド発光素子。 - 【請求項5】 前記第1及び第2電極部が前記ダイヤモ
ンド発光層の同一表面に設けられ、電流制御用の第3電
極部が第1及び第2電極部とは反対側の表面に形成され
ていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
に記載の輝度変調型ダイヤモンド発光素子。 - 【請求項6】 前記第1及び第2電極部は、前記ダイヤ
モンド発光層の相反する表面に接触していることを特徴
とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の輝度変調
型ダイヤモンド発光素子。 - 【請求項7】 電流制御用の第3電極部が、絶縁層を介
して前記ダイヤモンド発光層上に設けられていることを
特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の輝度
変調型ダイヤモンド発光素子。 - 【請求項8】 前記第3電極部の前記絶縁層は、バンド
ギャップが5eV以上の電気絶縁体若しくは電気絶縁性
の強誘電体又はこれらの積層体であることを特徴とする
請求項7に記載の輝度変調型ダイヤモンド発光素子。 - 【請求項9】 前記電気的絶縁体は酸化シリコン、窒化
シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム及び酸
化ジルコニウムからなる群から選択されたものであり、
前記強誘電体はチタン酸バリウム及びフッ化カルシウム
からなる群から選択されたものであることを特徴とする
請求項8に記載の輝度変調型ダイヤモンド発光素子。 - 【請求項10】 前記ダイヤモンド発光層の表面に、ボ
ロンをドーピングした低抵抗ダイヤモンド層が形成され
ており、前記第1及び/又は第2電極は前記低抵抗ダイ
ヤモンド層に接触していることを特徴とする請求項1乃
至9のいずれか1項に記載の輝度変調型ダイヤモンド発
光素子。 - 【請求項11】 前記ダイヤモンド発光層には、P,S
i,N,As及びAlからなる群から選択された少なく
とも1種の不純物がドーピングされていることを特徴と
する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の輝度変調
型ダイヤモンド発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05775595A JP3514542B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 輝度変調型ダイヤモンド発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05775595A JP3514542B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 輝度変調型ダイヤモンド発光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08255924A JPH08255924A (ja) | 1996-10-01 |
JP3514542B2 true JP3514542B2 (ja) | 2004-03-31 |
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ID=13064706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05775595A Expired - Fee Related JP3514542B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 輝度変調型ダイヤモンド発光素子 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3514542B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP3970965B2 (ja) * | 1996-11-15 | 2007-09-05 | 株式会社神戸製鋼所 | ダイヤモンド膜を有する発光素子及び平面パネルディスプレイ |
WO2003071608A1 (en) | 2002-02-19 | 2003-08-28 | Hoya Corporation | Light-emitting device of field-effect transistor type |
JP5344482B2 (ja) * | 2009-11-24 | 2013-11-20 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | 単結晶ダイヤモンド上にpzt薄膜を形成する方法、pzt薄膜が形成された単結晶ダイヤモンド、及びpzt薄膜が形成された単結晶ダイヤモンドを使用したキャパシタ |
-
1995
- 1995-03-16 JP JP05775595A patent/JP3514542B2/ja not_active Expired - Fee Related
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