JP3513510B1 - ドライブラスト装置 - Google Patents

ドライブラスト装置

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JP3513510B1
JP3513510B1 JP2003297465A JP2003297465A JP3513510B1 JP 3513510 B1 JP3513510 B1 JP 3513510B1 JP 2003297465 A JP2003297465 A JP 2003297465A JP 2003297465 A JP2003297465 A JP 2003297465A JP 3513510 B1 JP3513510 B1 JP 3513510B1
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嘉隆 田嶋
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株式会社十條
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Abstract

【要約】 【課題】 装置の小型軽量化を図り、作業環境、電力消
費等を改善することにより、比較的小規模な事業所等で
も用いることのできるブラスト装置及びそれを用いたブ
ラスト方法を提供する。 【解決手段】 管路2は分配弁75(分岐点A)に接続
されている。分配弁75で分岐した一方の管路4では、
圧縮空気は、エアガン40から流出する際にエジェクタ
作用により生ずる負圧により吸引した研磨材Pを加速し
て、ワークWの主表面に噴射・衝突した後、ホッパ30
に回収・再利用させる(管路8)ための圧送気体として
流通する。分配弁75で分岐した他方の管路5では、圧
縮空気は、排出パイプ50を通過する際にエジェクタ7
6に生ずる負圧により容器20内を大気圧以下に維持
し、ワークWの主表面を研掃処理後に容器20内に浮遊
する研磨材Pを主表面から剥離除去された浮遊塵埃とと
もに排出パイプ50から容器20外に吸引・排出させ
(管路6)、収容袋60に収容する(管路7)ための吸
引気体として流通する。

Description

【発明の詳細な説明】 【技術分野】
【0001】本発明は、ガラス彫刻のためのサンドブラ
スト処理等に用いられるドライブラスト装置に関する。
【0002】サンドブラスト装置に代表されるブラスト
装置(研掃装置ともいう)は、従来より、鋳造品や金型
の表面清掃・バリ取り、熱処理品のスケール除去(例え
ば鍛造品の黒皮除去)等に広く用いられている。また、
近年では、導線の絶縁被膜除去、自動車修理工場・機械
部品製造工場等での錆落しや塗膜除去、歯科技工での義
歯表面の研磨、印房での印面の彫刻・研磨、ガラス工房
でのガラス表面の彫刻・研磨、障害者施設でのこれらの
諸作業等にも使用される場合がある。
【0003】そして、いずれのブラスト装置でも、特許
文献1〜4に示すような基本的構成を有している。すな
わち、エアコンプレッサ(気体圧発生源)で発生した空
気によって加速された研磨材等(粉粒体)が、密閉状の
容器内においてエアガン(噴射部)からワーク表面(被
処理物の主表面)に噴射されて衝突し表面を剥離除去す
る。また、ダストコレクタ(集塵機)によって容器内が
大気圧以下に維持され、ワーク表面を研掃処理後に容器
内に浮遊する研磨材等が、表面から剥離除去された浮遊
塵埃とともに排気ダクト(排出部)から容器外に排出さ
れる。
【0004】
【特許文献1】実公昭63−15011号公報
【特許文献2】特公平5−183号公報
【特許文献3】実公平8−7771号公報
【特許文献4】実用新案登録第2597353号公報
【0005】このように、特許文献1〜4に示すブラス
ト装置では、研磨材等にエネルギーを与えて加速するた
めのエアコンプレッサと、容器内を大気圧以下に維持す
るためのダストコレクタとをともに備える必要がある。
このため、ブラスト装置が大型化して大規模工場等にし
か設置できなくなるおそれがある。また、研掃処理の際
には、エアコンプレッサとダストコレクタとを同時に稼
動させなければならない。このため、騒音・振動等の作
業環境悪化に伴う加工精度の低下、電力消費量の増大に
よる加工コストの上昇等も加わることとなり、小規模事
業所等においてこのようなブラスト装置を導入するには
困難が伴う。特に、例えば、このようなブラスト装置を
用いて一般家庭でコップ等のガラス表面に彫刻・研磨を
実施しようとしても、上記した設置場所、作業環境、電
力消費等の条件を満足できず、趣味のガラス工芸の普及
を妨げる一因となっていた。
【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】
【0006】本発明の課題は、装置の小型軽量化を図
り、作業環境、電力消費等を改善することにより、比較
的小規模な事業所等でも用いることのできるドライブラ
スト装置を提供することにある。
【0007】ところで、ドライ方式にもウェット方式に
も適用できるブラスト装置として、研磨材等の研掃体に
所定のエネルギーを付与するための研掃体駆動源と、エ
ネルギー付与された研掃体を密閉状の容器内において被
処理物の主表面に噴射させ衝突させるための噴射部と、
噴射された研掃体を前記容器外に吸引し排出するための
排出部とを有し、前記容器内で被処理物の主表面を研掃
処理するブラスト装置であって、前記研掃体駆動源で発
生した流体が2つの系統に分岐され、そのうちの一方の
系統では、前記噴射部から流出する際に生ずる負圧によ
り吸引した研掃体を加速して、被処理物の主表面に噴射
・衝突させるための圧送流体として流通し、他方の系統
では、前記排出部を通過する際に生ずる負圧により前記
容器内を大気圧以下に維持し、被処理物の主表面を研掃
処理後に前記容器内に浮遊する研掃体を主表面から剥離
除去された浮遊塵埃とともに前記排出部から前記容器外
に吸引・排出させるための吸引流体として流通すること
ができる
【0008】
【0009】このようなブラスト装置(又はブラスト方
法)によれば、研掃体駆動源が、研磨材等の研掃体にエ
ネルギーを与えて加速する機能と、容器内を大気圧以下
に維持する機能とを備えているので、集塵機を要せず大
幅な小型軽量化が可能となる。これによって、設置面積
を小さくすることができ、また、騒音・振動等の軽減に
よる作業環境の改善と加工精度の向上、節電による加工
コストの抑制等を図ることができる。したがって、比較
的小規模な事業所や一般家庭でも用いることができるよ
うになり、ブラスト装置(又はブラスト方法)の用途を
拡大することができる。
【0010】さらに、噴射部からの研掃体の噴射と容器
からの浮遊研掃体等の吸引とを、1個の作動スイッチで
容易に同時ON・OFF操作(開始・停止)できるの
で、従来のように噴射部停止時に集塵機が空運転するよ
うな無駄がなくなる。しかも、研掃体駆動源の吐出圧力
又は2系統の分岐点より上流側に設ける圧力調整手段
(レギュレータ)の調整圧力を調節することによって、
噴射部からの研掃体の噴射圧力と容器からの浮遊研掃体
等の吸引圧力とを同時に比例調整できる。したがって、
容器内の圧力を常時大気圧以下に保持しやすくなり、浮
遊研掃体や浮遊塵埃等が容器外へ吹き出すことによる環
境汚染を防止できる。
【0011】なお、研掃体を加速する流体に空気等の気
体を用いた場合には、研掃体駆動源として圧縮機、送風
機(ファン、ブロワ)等が用いられ(ドライ方式)、水
等の液体を用いた場合には、研掃体駆動源としてポンプ
等が用いられる(ウェット方式)。ドライ方式では、研
掃体として、金剛砂、研磨材等の粉粒体(サンドブラス
ト装置)、先鋭な稜角を有しないショット(ショットブ
ラスト装置)、先鋭な稜角を有するグリッド(グリッド
ブラスト装置)等が使用される。一方、ウェット方式で
は、粉粒体に水を加えてスラリー状等にした研掃体が使
用される。
【0012】このようなブラスト装置の容器が、角筒状
を呈し、隣接する2つの側面に作業者が左右の腕又は手
を挿入するための作業孔をそれぞれ有することが望まし
い。これによって、作業者は左右の腕又は手を平面視で
交差状に挿入して研掃処理作業を行えばよいので、容器
の横幅を作業者の肩幅よりも小さくして小型化を図るこ
とができる。
【0013】このとき、作業孔の少なくともいずれか
が、その属する側面の左右幅方向中央位置よりも他の隣
接する側面から遠ざかる方向に偏って(オフセットし
て;齟齬して)位置している場合には、平面視で容器の
横幅又は奥行をさらに縮小することができ、一層小型コ
ンパクトにすることができる。
【0014】また、作業孔の少なくともいずれかに隣接
して、作業者の腕又は手によってON・OFF操作され
る作動スイッチが設置されている場合には、作業孔から
腕又は手を挿入して作業姿勢をとれば容易に研掃処理作
業を開始・停止できるので、ペダルを踏んだりするよう
な付加的な操作を要しない。
【0015】さらに、作動スイッチが、作業者の腕又は
手が作業孔から容器内に挿入されたときにON操作され
て、研掃体駆動源と噴射部と排出部とを同時に作動させ
るように構成できる。複数の作動スイッチを設けなくと
もすむため装置が簡素化されるとともに、研掃体駆動源
と噴射部と排出部とが作動タイミングのずれを生じない
ため、例えば噴射部の作動時(噴射開始時)に浮遊研掃
体や浮遊塵埃等が容器外へ吹き出すことを防止できる。
【0016】そこで、上記課題を解決するために本発明
に係るドライブラスト装置は、研掃体としての粉粒体を
貯留するための貯留部と、粉粒体に所定のエネルギーを
付与するための研掃体駆動源としての気体圧発生源と、
エネルギー付与された粉粒体を密閉状の容器内において
被処理物の主表面に噴射させ衝突させるための噴射部
と、噴射された粉粒体を前記容器外に吸引し排出するた
めの排出部と、その排出部から排出された粉粒体を収容
するための収容部とを有し、前記容器内で被処理物の主
表面を研掃処理するブラスト装置であって、前記気体圧
発生源で発生した気体が2つの系統に分岐され、そのう
ちの一方の系統では、前記噴射部から流出する際に生ず
る負圧により吸引した粉粒体を加速して、被処理物の主
表面に噴射・衝突させた後前記貯留部に回収・再利用さ
せるための圧送気体として流通し、他方の系統では、前
記排出部を通過する際に生ずる負圧により前記容器内を
大気圧以下に維持し、被処理物の主表面を研掃処理後に
前記容器内に浮遊する粉粒体を主表面から剥離除去され
た浮遊塵埃とともに前記排出部から前記容器外に吸引・
排出させ、前記収容部に収容するための吸引気体として
流通し、前記容器は、角筒状を呈し、隣接する2つの側
面に作業者が左右の腕又は手を挿入するための作業孔を
それぞれ有し、それら作業孔の少なくともいずれかに隣
接して、作業者の腕又は手の挿入によって切換弁をON
・OFF操作するための作動スイッチが設置されるとと
もに、その切換弁は前記2つの系統の分岐点よりも上流
側に配置され、前記作動スイッチは、作業者の腕又は手
が前記作業孔から前記容器内に挿入されたときに前記切
換弁をON操作して、前記噴射部による粉粒体の加速と
前記排出部による粉粒体の吸引・排出とを同時に作動さ
せる一方、作業者の腕又は手が前記作業孔から抜き出さ
れたときに前記切換弁をOFF操作して、それらを同時
に作動停止させ、さらに、前記貯留部には、その貯留部
に堆積する粉粒体のブリッジ現象を防止するために、前
記気体圧発生源で発生した気体を導入して気泡を発生さ
せる気泡発生部が設けられ、その気泡発生部は、前記2
つの系統の分岐点及び前記切換弁よりも上流側で前記気
体圧発生源に接続され、前記切換弁がOFF操作されて
いるときでも作動可能であることを特徴とする。
【0017】
【0018】このようなブラスト装置(又はブラスト方
法)においても、集塵機を要せず大幅な小型軽量化が可
能となるので、設置面積の縮小、騒音・振動等の軽減に
よる作業環境の改善と加工精度の向上、節電による加工
コストの抑制、用途の拡大等を図ることができる。ま
た、上記と同様にして集塵機の空運転をなくし、かつ、
噴射部からの粉粒体の噴射圧力と容器からの浮遊粉粒体
等の吸引圧力とを同時に比例調整できるため、容器内の
圧力を常時大気圧以下に保持しやすくなり、浮遊粉粒体
や浮遊塵埃等が容器外へ吹き出すことによる環境汚染を
防止できる。さらに、エアコンプレッサ等の気体圧発生
源で発生した空気等の気体のみによって、(1)噴射部
からの貯留粉粒体の噴射、(2)粉粒体の貯留部での循
環使用(回収・再利用)、(3)容器内の大気圧以下へ
の維持、(4)排出部からの容器内浮遊粉粒体等の吸
引、(5)排出粉粒体等の収容部への捕捉(収容)、が
すべて達成されるので、研掃処理が一層簡素化され、小
型コンパクト化が促進される。
【0019】このようなブラスト装置の貯留部には、貯
留部に堆積する粉粒体のブリッジ現象を防止するため
に、気体圧発生源で発生した気体を導入して気泡を発生
させる気泡発生部を設けることが望ましい。気泡発生部
により、例えば堆積粉粒体の吸引部付近等で気泡を発生
させる(バブリングする)ことによって、粉粒体のブリ
ッジを崩壊させて貯留部での詰まりを防止し、粉粒体の
循環使用(回収・再利用)をスムーズに行わせることが
できる。
【0020】そして、この気泡発生部が、2つの系統の
分岐点よりも上流側で気体圧発生源に接続されている場
合には、噴射部からの粉粒体の噴射がOFF操作(一時
停止)されているときでも、気体圧発生源が稼動してい
る限り気泡発生部は作動(バブリング)状態に保持され
る。これによって、噴射部からの粉粒体の噴射がON操
作(再開)されたときに、貯留部でのブリッジ現象の発
生を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】以下、本発明の実施の形態につき図面に示
す実施例を参照して説明する。図1は、本発明に係るブ
ラスト装置(研掃装置)の一実施例としてのサンドブラ
スト装置の斜視図である。また、図2はその正面図、図
3はその側面図、図4はその平面図、図5はその配管図
をそれぞれ示す。図5に示すように、サンドブラスト装
置100は、研磨材P(粉粒体;研掃体;ブラスト体)
に所定のエネルギーを付与するためのエアコンプレッサ
10(気体圧発生源;研掃体駆動源)と、内部でガラス
コップ等のワークW(被処理物)の主表面を研掃処理す
るための密閉状の容器20とを備えている。
【0022】容器20は、図2に示すように、有底で縦
型四角筒状(断面矩形状)の本体部21と、本体部21
を上方から覆って密閉するガラス扉22とから構成され
ている。本体部21は、頂部の手前側(作業者側)がや
や低く奥側(背面側)がやや高くなるように傾斜がつけ
られ、その内部にホッパ30(貯留部)とエアガン40
(噴射部)とを有する。そして、図1に示すように、容
器20の外部には、排出パイプ50(排出部)と収容袋
60(収容部)とを有している。
【0023】図2において、ホッパ30は、研磨材Pを
貯留するために、本体部21の下部において逆四角錐状
に形成され、上部には落下してきたごみ等をホッパ30
に混入しないように受け止めるためのパンチングメタル
31が設けられている。ホッパ30の下部には吸引部3
3(後述する管路8の開口部)が開口し、エアコンプレ
ッサ10(図5参照)で発生した圧縮空気がエアガン4
0から流出する際にエジェクタ作用により生ずる負圧に
より研磨材Pを吸引する。吸引部33の近傍には気泡発
生部32(後述する管路3の開口部)が開口し、エアコ
ンプレッサ10で発生した圧縮空気が供給されるように
接続され、吸引部33から吸引される研磨材Pにブリッ
ジ現象が発生しないようにバブリング(気泡発生)が行
われる。なお、圧縮空気によってエネルギー付与され加
速された研磨材Pは、密閉状の容器20内においてエア
ガン40からワークWの主表面に噴射され衝突すること
により、主表面を研掃処理(剥離除去)する。
【0024】図1において、排出パイプ50は、ワーク
Wの主表面を研掃処理して容器20内に浮遊する研磨材
Pを主表面から剥離除去された浮遊塵埃とともに、後述
するように大気圧以下に維持される容器20から外に吸
引・排出させる。収容袋60は、容器20内に浮遊する
研磨材Pや浮遊塵埃の中で、排出パイプ50から吸引・
排出されたものを収容し、空気が流通できるように、目
の細かい布で構成されている。
【0025】図4に戻り、容器20(本体部21)に
は、隣接する2つの側面23,24(例えば手前側側面
と右側側面)に、作業者が左右の腕を挿入するための作
業用ゴム手袋23b,24bが付設された円形の作業孔
23a,24aがそれぞれほぼ同じ高さに形成されてい
る。これによって、作業者は左右の腕を平面視で交差状
に(例えばほぼL字状に)挿入して研掃処理作業を行う
ことになり、容器20(本体部21)の作業者対向側側
面(正面)の横幅W1を作業者の肩幅WSよりも小さくす
ることができる。
【0026】また、一方の作業孔23aの中心位置La
は、側面23の左右幅方向中央位置Lよりも隣接する側
面24から遠ざかる方向に偏って(すなわち、オフセッ
トして又は齟齬して)位置している。これによって、容
器20(本体部21)の横幅W1をさらに縮小すること
ができる。さらに、本実施例では、他方の作業孔24a
の中心位置Laは、側面24の左右幅方向中央位置Lよ
りも隣接する側面23に近づく方向に偏って(すなわ
ち、オフセットして又は齟齬して)位置している。な
お、26は、容器20(本体部21)の背面側の側面2
5の左右幅方向中央位置Lに中心位置Laを一致させて
配置された空気孔である。この空気孔26は容器20の
内外の圧力差を調整するために設けられ、空気の流通を
許容しつつ浮遊する研磨材Pや浮遊塵埃を捕捉して容器
20からの吹き出しを防止するフィルタ26aが付設さ
れている。
【0027】図5の配管図において、エアコンプレッサ
10で発生した圧縮空気は、管路1(第一流路)を通
り、レギュレータ71(圧力調整手段)、圧力計72、
分配弁73を含む調整部70に供給される。分配弁73
で分岐した一方の管路2(第二流路)は、作動スイッチ
74aを有する2ポート2位置型の切換弁74に接続さ
れている。他方の管路3(第三流路)は、ホッパ30下
部の吸引部33近傍に開口する気泡発生部32に接続さ
れている。気泡発生部32でのバブリングによって研磨
材Pのブリッジ現象(ホッパ30での詰まり)が防止さ
れ、研磨材Pの循環使用(回収・再利用)をスムーズに
行うことができる。
【0028】図1に示すように、他方の作業孔24aの
近傍に(下方に隣接して)、作業者の右腕によってON
・OFF操作される作動スイッチ74aが設置されてい
る。これによって、作業孔24aから右腕を挿入して作
業姿勢をとれば容易に研掃処理作業を開始・停止でき
る。
【0029】作動スイッチ74aは、作業者の右腕が作
業孔24aから容器20内に挿入されたときにON操作
され、切換弁74を連通位置(図5の位置)に移動させ
ることにより、エアコンプレッサ10とエアガン40と
排出パイプ50とを同時に作動させるように構成されて
いる。これによって、エアコンプレッサ10とエアガン
40と排出パイプ50とが作動タイミングのずれを生じ
ないため、例えばエアガン40の作動時(噴射開始時)
に浮遊研磨材Pや浮遊塵埃等が容器20外へ吹き出すこ
とがない。
【0030】図5に戻り、管路2はさらに分配弁75
(分岐点A)に接続されている。分配弁75で分岐した
一方の管路4(第四流路)では、圧縮空気は、エアガン
40から流出する際にエジェクタ作用により生ずる負圧
により吸引した研磨材Pを加速して、ワークWの主表面
に噴射・衝突した後、ホッパ30に回収・再利用させる
(管路8(第八流路))ための圧送気体として流通す
る。分配弁75で分岐した他方の管路5(第五流路)で
は、圧縮空気は、排出パイプ50を通過する際にエジェ
クタ76に生ずる負圧により容器20内を大気圧以下に
維持し、ワークWの主表面を研掃処理後に容器20内に
浮遊する研磨材Pを主表面から剥離除去された浮遊塵埃
とともに排出パイプ50から容器20外に吸引・排出さ
せ(管路6(第六流路))、収容袋60に収容する(管
路7(第七流路))ための吸引気体として流通する。
【0031】なお、エアガン40からの研磨材Pの噴射
圧力と容器20からの浮遊研磨材P等の吸引圧力とは、
調整部70により同時に比例調整できる。これによっ
て、容器20内の圧力を常時大気圧以下に保持しやすく
なり、浮遊研磨材Pや浮遊塵埃等が容器20外へ吹き出
すことを防止できる。
【0032】以上で説明したサンドブラスト装置100
の作動について概説する。 (1)エアコンプレッサ10を稼動させ調整部70で圧
力調整を行うと、エアコンプレッサ10で発生した圧縮
空気は管路1及び3を通り、ホッパ30に開口する気泡
発生部32が吸引部33の近傍の研磨材Pをバブリング
する(図5)。
【0033】(2)次に、作業者が作業孔24aから右
腕を挿入すると(図1)、作動スイッチ74aがON操
作され、切換弁74が連通位置(図5の位置)に移動
し、エアガン40と排出パイプ50とが同時に作動を開
始する(図5)。作業者は、作業孔23a,24aから
左右の腕を挿入し(図1)、ワークWとエアガン40と
をそれぞれ保持しながら、研掃処理作業を行う(図
4)。
【0034】(3)エアコンプレッサ10で発生した圧
縮空気の一部は、管路2及び4を通りエアガン40から
流出する際にエジェクタ作用により生ずる負圧により管
路8(吸引部33)から吸引した研磨材Pを加速して、
ワークWの主表面に噴射・衝突する。その後、研磨材P
はホッパ30に回収され再利用される。
【0035】(4)圧縮空気の残部は、管路2及び5を
通り排出パイプ50を通過する際にエジェクタ76に生
ずる負圧により容器20内を大気圧以下に維持する。さ
らに、ワークWの主表面を研掃処理後に容器20内に浮
遊する研磨材Pを主表面から剥離除去された浮遊塵埃と
ともに排出パイプ50(管路6)から容器20外に吸引
・排出させ、収容袋60に収容する(管路7)。なお、
収容袋60に収容された研磨材Pは、ホッパ30の研磨
材Pとともに再利用してもよいし、あるいは収容袋60
に収容された浮遊塵埃とともに廃棄処分してもよい。
【0036】このように、エアコンプレッサ10で発生
した圧縮空気によって、(A)エアガン40からの貯留
研磨材Pの噴射、(B)研磨材Pのホッパ30での循環
使用(回収・再利用)、(C)容器20内の大気圧以下
への維持、(D)排出パイプ50からの容器20内浮遊
研磨材P等の吸引、(E)排出研磨材P等の収容袋60
への捕捉(収容)、がすべて達成される。
【0037】次に、図6は図4の容器20の変形例を示
す。図6(a)では、他方の作業孔24a’の中心位置
Laも、側面24の左右幅方向中央位置Lよりも隣接す
る側面23から遠ざかる方向に偏って(すなわち、オフ
セットして又は齟齬して)位置している。これによっ
て、容器20の奥行W2も短縮することができ、横幅W1
よりも小に形成できる場合がある。なお、図6(a)に
おいて図4と共通する機能を有する部分には同一符号を
付して説明を省略する。
【0038】図6(b)では、対向する二対の辺がそれ
ぞれ平行な断面五角形状の容器120において、平行で
ない残りの一辺を含む側面124とそれに隣接する側面
123とに作業孔124a,123aがそれぞれ形成さ
れている。一方の作業孔123aの中心位置Laは、側
面123の左右幅方向中央位置Lよりも隣接する側面1
24から遠ざかる方向に偏って(すなわち、オフセット
して又は齟齬して)位置している。他方の作業孔124
aの中心位置Laも、側面124の左右幅方向中央位置
Lよりも隣接する側面123から遠ざかる方向に偏って
(すなわち、オフセットして又は齟齬して)位置してい
る。
【0039】図6(c)では、断面直角二等辺三角形状
の容器220の隣接する2つの側面223,224に作
業孔223a,224aがそれぞれ形成されている。一
方の作業孔223aの中心位置Laは、側面223の左
右幅方向中央位置Lよりも隣接する側面224から遠ざ
かる方向に偏って(すなわち、オフセットして又は齟齬
して)位置している。他方の作業孔224aの中心位置
Laも、側面224の左右幅方向中央位置Lよりも隣接
する側面223から遠ざかる方向に偏って(すなわち、
オフセットして又は齟齬して)位置している。
【0040】本実施形態は、サンドブラスト装置を例に
説明したが、その他のブラスト装置にも本発明を適用で
きることはもちろんである。また、実施形態では作動ス
イッチ74aが管路2の切換弁74を直接切り換える方
式を用いたが、作動スイッチ74aのON・OFF操作
によって電気的に切換弁74等を切り換えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係るブラスト装置の一実施例としての
サンドブラスト装置を示す斜視説明図。
【図2】図1の要部の正面図。
【図3】図1の要部の側面図。
【図4】図1の要部の平面図。
【図5】図1の配管図。
【図6】図4の変形例を示す説明図。
【符号の説明】
【0042】 10 エアコンプレッサ(気体圧発生源;研掃体駆動
源) 20 容器 23a,24a 作業孔 30 ホッパ(貯留部) 32 気泡発生部 40 エアガン(噴射部) 50 排出パイプ(排出部) 60 収容袋(収容部) 74a 作動スイッチ 100 サンドブラスト装置(ブラスト装置;研掃装
置) P 研磨材(粉粒体;研掃体;ブラスト体) W ワーク(被処理物)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研掃体としての粉粒体を貯留するための
    貯留部と、粉粒体に所定のエネルギーを付与するための
    研掃体駆動源としての気体圧発生源と、エネルギー付与
    された粉粒体を密閉状の容器内において被処理物の主表
    面に噴射させ衝突させるための噴射部と、噴射された
    粒体を前記容器外に吸引し排出するための排出部と、そ
    の排出部から排出された粉粒体を収容するための収容部
    を有し、前記容器内で被処理物の主表面を研掃処理す
    ドライブラスト装置であって、 前記気体圧発生源で発生した気体が2つの系統に分岐さ
    れ、 そのうちの一方の系統では、前記噴射部から流出する際
    に生ずる負圧により吸引した粉粒体を加速して、被処理
    物の主表面に噴射・衝突させた後前記貯留部に回収・再
    利用させるための圧送気体として流通し、 他方の系統では、前記排出部を通過する際に生ずる負圧
    により前記容器内を大気圧以下に維持し、被処理物の主
    表面を研掃処理後に前記容器内に浮遊する粉粒体を主表
    面から剥離除去された浮遊塵埃とともに前記排出部から
    前記容器外に吸引・排出させ、前記収容部に収容するた
    めの吸引気体として流通し、 前記容器は、角筒状を呈し、隣接する2つの側面に作業
    者が左右の腕又は手を挿入するための作業孔をそれぞれ
    有し、 それら作業孔の少なくともいずれかに隣接して、作業者
    の腕又は手の挿入によって切換弁をON・OFF操作す
    るための作動スイッチが設置されるとともに、その切換
    弁は前記2つの系統の分岐点よりも上流側に配置され、 前記作動スイッチは、作業者の腕又は手が前記作業孔か
    ら前記容器内に挿入されたときに前記切換弁をON操作
    して、前記噴射部による粉粒体の加速と前記排出部によ
    る粉粒体の吸引・排出とを同時に作動させる一方、作業
    者の腕又は手が前記作業孔から抜き出されたときに前記
    切換弁をOFF操作して、それらを同時に作動停止さ
    せ、 さらに、前記貯留部には、その貯留部に堆積する粉粒体
    のブリッジ現象を防止するために、前記気体圧発生源で
    発生した気体を前記噴射部による粉粒体の吸引部近傍に
    導入して気泡を発生させる気泡発生部が設けられ、 その気泡発生部は、前記2つの系統の分岐点及び前記切
    換弁よりも上流側で前記気体圧発生源に接続され、前記
    切換弁がOFF操作されているときでも作動可能である
    ことを特徴とするドライブラスト装置。
  2. 【請求項2】 前記作業孔の少なくともいずれかは、そ
    の属する側面の左右幅方向中央位置よりも他の隣接する
    側面から遠ざかる方向に偏って位置している請求項1に
    記載のドライブラスト装置。
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