JP3509450B2 - 熱電モジュールの製造方法 - Google Patents

熱電モジュールの製造方法

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JP3509450B2 JP04095197A JP4095197A JP3509450B2 JP 3509450 B2 JP3509450 B2 JP 3509450B2 JP 04095197 A JP04095197 A JP 04095197A JP 4095197 A JP4095197 A JP 4095197A JP 3509450 B2 JP3509450 B2 JP 3509450B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の熱電素子を
配列させた熱電モジュールの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の熱電モジュールは、図10
(a)、(b)、(c)示す工程を経て製造されてい
た。まずゾーンメルト法等で溶融育成したインゴット状
の熱電素子材料を切断して角柱状のP型の熱電素子材料
6a及びN型の熱電素子材料6bを複数作る。そして、
(a)に示すように、これらのP型及びN型の熱電素子
材料6a、6bを交互に隙間をあけて略平行に並べ、導
電性材料から成る一対の板状電極38、39とで熱電素
子材料6a、6bを挟んで半田付け等で接合する。この
板状電極38、39と熱電素子材料6a、6bとで囲ま
れた空間40に鋸刃41を配設し、この空間40の一つ
おきに、上下の板状電極38、39に交互に切れ目42
を入れる。次に(b)に示すように、この切れ目42を
設けた組立体を、切れ目42と略直角に鋸刃41で板状
に切断する。そして(c)に示すように、板状の一対の
熱交換基板11を上下一対の電極に接合して熱電モジュ
ールが製造される。このようにして製造された熱電モジ
ュールは、完成品の構造が整然とし、熱電素子材料6
a、6bを切断して得られる熱電素子1a、1bの熱及
び電気伝導度が一定であるという利点を有している。ま
た、外側表面は何れも同一平面にあるため、各々反対側
に熱電素子接合部を有するパネル状の装置を製造するの
に適している(特公昭38−25925号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
記載された従来の熱電モジュールの製造方法において
は、電極2と熱電素子1a、1bの接合強度不足によっ
て、切断の際に電極2がはがれて導通不良等の製品不良
が生じ易いという問題があった。また、角柱状の熱電素
子材料6a、6bの寸法が均一でないため、電極2と熱
電素子1a、1bの接合強度にばらつきが生じ、熱電素
子1a、1bと熱交換基板11との間における熱の授受
が不均一になるという問題があった。このため、角柱状
の熱電素子材料6a、6bの寸法精度が要求され、この
熱電素子材料6a、6bの作成の歩留まりも悪かった。
さらに、異なる大きさの熱電モジュールを作成する場合
は、熱電材料インゴットの切断工程であらかじめ必要な
大きさに切断しておき、この複数の大きさの熱電素子材
料6a、6bをストックしておく必要があった。このた
め、切断工程が複雑となり容易に生産できないととも
に、熱電素子材料6a、6bの資材管理も複雑なものと
なっていた。
【0004】本発明は、上記問題に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、電極と熱電素子との接合
強度が向上し、かつ熱電モジュールの大きさの変更が容
易で歩留まりと生産効率を向上させた熱電モジュールの
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、P型の熱電素子及びN型の
熱電素子を互いに隣合わせて配設するとともに、これら
配列した熱電素子の両側端面を導電性の電極により接続
し、かつ両電極面上に熱交換基板を固定して成る熱電モ
ジュールの製造方法であって、以下の(A)〜(E)の
工程を順次経て行われることを特徴としている。 (A)棒材の長手方向に充填孔を設けたビレットカプセ
ルを形成し、この充填孔にP型の熱電素子材料及びN型
の熱電素子材料を互いに隣合わせて充填する熱電素子材
料充填工程。 (B)前記ビレットカプセルを押出し加工して引き伸ば
し、押出加工カプセルを形成する押出し加工工程。 (C)前記押出加工カプセルを長手方向に対して横断す
るように切断して、複数の板体を形成する切断工程。 (D)前記板体の両切断面に導電性の電極を形成する電
極形成工程。 (E)前記電極面上に熱交換基板を固定する熱交換基板
接着工程。
【0006】このような熱電モジュールの製造方法で
は、熱電素子材料を接断した後に、この平面状の切断面
に電極を形成するため、電極と熱電素子とのはがれが少
ないとともに、電極と熱電素子との接合強度が均一なた
め、熱交換基板と熱電素子との熱の授受が均一である。
また、ビレットカプセルに熱電素子材料を組み込んだ状
態で押出し加工して引き伸ばした後、輪切り状に切断し
ているため、同形状の熱電モジュールを一度に多数製造
することができる。さらに同一の熱電素子材料及びビレ
ットカプセルを用いても、押出し加工前後の熱電素子材
料の断面積の比(以後、これを押出し比という)を変え
ることによって、熱電モジュールの大きさを微小なもの
から大きいものまで自由に設定できるため、製造工程が
簡単なものとなる。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の熱電モジュールの製造方法において、棒材が金属か
ら成ることを特徴としている。
【0008】このような熱電モジュールの製造方法で
は、線状の熱電素子材料を押出し加工しても、金属製の
ビレットカプセルが線状の熱電素子材料と同程度の硬さ
を有しているため、押出加工カプセルにおけるビレット
カプセルと熱電素子材料はそれぞれ同程度に引き伸ばさ
れ、押出加工カプセルの断面形状は押出加工前のそれと
相似形に形成される。その後、このビレットカプセルを
エッチング液で溶解除去し、絶縁性の接着材で熱電素子
材料同士を接着した後で押出加工カプセルを切断して板
体を形成すれば、熱電モジュールが形成できる。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の熱電モジュールの製造方法において、棒材が絶縁材
から成ることを特徴としている。
【0010】このような熱電モジュールの製造方法で
は、 押出し加工された絶縁性のビレットカプセルがそ
のまま熱電素子材料同士の絶縁及び接着に使用されるた
め、ビレットカプセルの溶解除去及び熱電素子材料同士
の接着を省略することができる。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1、
2、3のいずれかに記載の熱電モジュールの製造方法に
おいて、充填孔が格子状であることを特徴としている。
【0012】このような熱電モジュールの製造方法で
は、P型の熱電素子材料とN型の熱電素子材料とを、格
子状の充填孔にそれぞれ互いに隣合わせて整然と配設す
ることができるとともに、充填孔の大きさや間隔を調整
すれば、同一の棒材を用いて異なる大きさの熱電素子を
製造することができる。また、押出加工カプセルを切断
してなる板体では両端面にP型の熱電素子及びN型の熱
電素子が格子状に互いに隣合って整然と配列し、隣接す
るP型の熱電素子とN型の熱電素子とを電極で繋げば、
すべてのP型の熱電素子及びN型の熱電素子が交互に直
列に接続される。つまり、電極形成が容易で、かつ効率
的な熱電モジュールが形成される。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項1、
2、3のいずれかに記載の熱電モジュールの製造方法に
おいて、充填孔が単一孔であり、P型及びN型の熱電素
子材料の側面に絶縁層が形成されていることを特徴とし
ている。
【0014】このような熱電モジュールの製造方法で
は、熱電素子材料の側面に絶縁層があるため、P型及び
N型の熱電素子材料を互いに隣合わせた状態で、束状に
積み重ねて充填孔に充填できる。このため、押出加工カ
プセルでは絶縁層が熱電素子材料の絶縁及び接着に用い
られ、ビレットカプセルの溶解除去及び熱電素子材料同
士の接着を行う必要がない。また、単一孔の充填孔の形
成も容易である。
【0015】
【0016】
【0017】また、請求項記載の発明は、請求項1な
いし請求項2記載の熱電モジュールの製造方法におい
て、インゴット状の熱電素子材料を切り出して得られる
線状の熱電素子材料を用いることを特徴としている。
【0018】このような熱電モジュールの製造方法で
は、熱電素子材料が線状であるため、充填孔への充填が
容易である。
【0019】また、請求項記載の発明は、請求項1な
いし請求項2記載の熱電モジュールの製造方法におい
て、粉末状の熱電素子材料を加圧焼結して板状の熱電素
子材料を形成し、この板状の熱電素子材料を切断して得
られる線状の熱電素子材料を用いることを特徴としてい
る。
【0020】このような熱電モジュールの製造方法で
は、加圧焼結により粉末状の熱電素子材料から、充填孔
へ容易に充填できる線状の熱電素子材料を形成してい
る。
【0021】また、請求項記載の発明は、請求項1な
いし請求項2記載の熱電モジュールの製造方法におい
て、粉末状の熱電素子材料を筒状の熱電素子充填容器に
充填し、この熱電素子充填容器を押出し加工により引き
伸ばして得られる線状の熱電素子材料を用いることを特
徴としている。
【0022】このような熱電モジュールの製造方法で
は、押出し加工により粉末状の熱電素子材料から、充填
孔へ容易に充填できる線状の熱電素子材料を形成してい
るとともに、押出し比を変えることによって、線状の熱
電素子材料の太さを自由に設定できる。
【0023】また、請求項記載の発明は、請求項1、
請求項ないし請求項記載の熱電モジュールの製造方
法において、c軸配向性を有する熱電素子材料を用いる
ことを特徴としている。
【0024】このような熱電モジュールの製造方法で
は、電流の方向とc面とが平行であるため、熱電素子材
料の熱電気的特性が向上している。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】また、請求項10記載の発明は、請求項1
記載の熱電モジュールの製造方法において、ビレッ
トカプセルに金属材料充填孔を形成し、充填孔に熱電素
子材料を充填するとともに、前記金属材料充填孔に金属
材料を充填することを特徴としている。
【0030】このような熱電モジュールの製造方法で
は、リード線接続用のリード電極として用いる金属材料
と熱電素子材料とを同時にビレットカプセルに充填した
状態で、押出し加工して引き伸ばした後、切断して熱電
モジュールを形成する。したがって、リード電極と熱電
素子とを一度に配設することができ、製造工程を短縮す
ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付図を参照して詳細に説明する。
【0032】図9(a)〜(c)はそれぞれ本実施の形
態における熱交換基板11を取着する前の熱電モジュー
ル(以後、これを熱電素子チップAという)を示してお
り、、(a)は電極形成前の熱電素子チップAの概観斜
視図、(b)は電極形成後の熱電素子チップAの表側の
概観斜視図、(c)は電極形成後の熱電素子チップAの
裏側の概観斜視図である。また、図9(d)はこの熱電
素子チップAより作製される熱電モジュールを示す概観
斜視図である。
【0033】図9において、(a)に示すように、熱電
素子チップAは電気的及び熱的に絶縁性を有する接着材
5によってP型及びN型の熱電素子1a、1bが交互に
マトリクス状に配列されて固着され、(b)及び(c)
に示すように、全てのP型の熱電素子1a及びN型の熱
電素子1bが交互に直列に接続されるように、その表裏
両面に多数の電極2が形成されている。直列に接続され
た多数の熱電素子1のうちで両端にあたる一対の熱電素
子1には、通電用のリード線3が半田付けされるリード
電極4が形成されている。また、(d)に示すように、
機構的手段により熱電素子チップAの両電極形成面に熱
交換基板11を接合して、熱電モジュールが完成してい
る。この場合、P型及びN型の熱電素子1a、1bは、
P型のものではSb2Te3、N型ののものではBi2
3をそれぞれ主成分として構成され、その大きさは0.5
〜2.0mm角程度である。また、接着材5には、例えば
半導体の封止材に用いられるエポキシ樹脂、ポリイミド
等の樹脂などを用いればよい。また、電極2及びリード
電極4には、銅又はニッケル等の導電性材料が用いられ
る。なお以後の説明では、熱電素子1と表記する場合に
はP型とN型の両方を示し、P型とN型とを区別する場
合には、熱電素子1a、1bと表記するものとする。
【0034】次に、上述したような熱電モジュールの製
造方法について、図1〜図8を参照して説明する。
【0035】図1は本実施の形態における熱電モジュー
ルの製造方法を示し、(a)〜(f)の工程を有してい
る。
【0036】図1において、まず、(a)に示すよう
に、金属製のビレットカプセル7の充填孔8に角柱状の
P型及びN型の熱電素子材料6a、6bをそれぞれが隣
り合うように充填し、金属製のビレットカプセル蓋23
を接着等で充填孔8の開口面に蓋をして、ビレットカプ
セル7の内部に熱電素子材料6を閉じ込める熱電素子材
料充填工程を行う。
【0037】ここで、上記工程で用いられる角柱状のP
型及びN型の熱電素子材料6a、6bとしては、インゴ
ット状の熱電素子材料の切り出し、粉末状の熱電素子材
料15の焼結若しくは押出し加工等により得られてい
る。この場合、P型及びN型の熱電素子材料6a、6b
は、P型のものではSb2Te3、N型ののものではBi
2Te3をそれぞれ主成分として構成されている。なお、
以後の説明では、熱電素子材料6と表記する場合にはP
型及びN型のものを総称し、P型及びN型を区別する場
合には熱電素子材料6a、6bと表記するものとする。
【0038】また、上記工程で用いられる金属製のビレ
ットカプセル7は円柱状に形成され、ビレットカプセル
7の軸方向の端面の略中央より、軸と略平行に格子孔状
の充填孔8が設けられている。この充填孔8は熱電素子
材料6を充填するもので、角柱状の熱電素子材料6を充
填できる大きさと深さを有している。このビレットカプ
セル7及びビレットカプセル蓋23の材料としては、例
えば、使用する熱電素子材料6と硬度が近似のアルミニ
ウム等を用いればよい。
【0039】次に(b)に示すように、熱電素子材料6
が充填されたビレットカプセル7を押出し加工機で押出
し加工して引き伸ばす押出し加工工程を以下のように行
う。
【0040】上記工程で用いられる押出し加工機は、ビ
レットカプセル7を保持できる大きさの内径を有する円
筒状のシリンダー25と、このシリンダー25の内径と
同じ大きさの円柱形状を有し軸方向に可動するステム2
6と、押出し孔28を有する直方体状のダイ27とから
構成されている。この押出し孔28は、ダイ27の外面
に底面を持つ円錐状の孔と、その孔の頂点より円錐の軸
方向に反対の外面まで貫通する細円柱状の孔とで形成さ
れ、円錐状の孔を有する面を、シリンダー25の開口部
に当接している。また、加熱手段によりシリンダー25
を加熱して、被押出し加工物の加工を促進している。ま
た、シリンダー25及びダイ27は、押出し加圧時に動
かないように固定されている。
【0041】そして、ビレットカプセル7をシリンダー
25内に配設し、シリンダー25が300〜500℃に
加熱した状態で、軸方向に押出し加圧力を加えてステム
26を動かし、ビレットカプセル7を変形させて押出し
孔28を通過させ、押出し孔の細円柱形状で排出する。
この押出し加工された押出加工カプセル19の断面は、
ビレットカプセル7の断面と略相似形に押出し比の比率
で縮小されて形成される。この場合、押出し比は1:2
0〜1:40である。
【0042】次に、(c)に示すように、ビレットカプ
セル7をエッチング液10で溶解除去するビレットカプ
セル除去工程を以下のように行う。
【0043】まず押出加工カプセル19の両端部を軸方
向に対して略直角に切断して除去し、押出加工カプセル
19の両切断面に熱電素子材料6を露出させる。次にそ
の両切断面に保持板9を接着させた状態で、エッチング
液10で満たされた長箱状のエッチング容器31に浸け
てエッチングを行い、ビレットカプセル7を溶解して除
去する。そして熱電素子材料6の表面が露出した押出加
工カプセル19をエッチング容器31から取り出す。こ
の場合ビレットカプセル7が除去されても、押出加工カ
プセル19は保持板9によって保持されているため、各
熱電素子材料6間の間隔は保たれている。なお、エッチ
ング液10としては、主に塩化第二鉄又は化成ソーダが
用いられる。
【0044】次に、(d)に示すように、接着材5を用
いて多数の熱電素子材料6を固着する熱電素子材料接着
工程を以下のように行う。
【0045】まず保持板9によって保持された押出加工
カプセル19を長箱状の接着用容器32に入れる。そし
て絶縁性の接着材5を開口部より接着用容器32の内部
に流し込み、保持された押出加工カプセル19の熱電素
子材料6間の隙間に接着材5を充填し接着させる。
【0046】ここで、接着材5にはその熱膨張率が熱電
素子材料6のそれに近く、かつ熱電素子材料6及び後述
する絶縁層13との接着強度が良好なエポキシ樹脂、ポ
リイミド等の樹脂などを選定する。
【0047】次に、(e)に示すように、接着後の押出
加工カプセル19を長手方向に対して横断するように切
断し、厚みが0.5〜2.0mm程度の薄板状の熱電素
子チップAを作成する熱電素子材料切断工程を行う。こ
の熱電素子チップAの切断面では、多数のP型及びN型
の熱電素子1a、1b(熱電素子材料6a、6bが切断
されたもの)が格子状に配列されることになる。
【0048】さらに、(f)に示すように、熱電素子チ
ップAの両切断面を電極形成面として電極を形成する電
極形成工程を以下のように行う。
【0049】まず両電極形成面にスパッタリング処理に
より銅又はニッケルを付着させて電極形成面のメタライ
ズを行う。その際、スパッタ膜の膜厚は、0.1〜5μ
m程度の薄膜にする。つぎに、レーザーカッティングに
よりスパッタ膜の一部を除去して、P型熱電素子1a及
びN型熱電素子1bが電極2を通じて交互に直列に通電
できるようなパターンを形成する。そして電気めっきに
よりスパッタ膜の上に銅めっき膜あるいはニッケルめっ
き膜を積層して厚膜にし、電極2及びリード電極4を形
成する。ここで、電気めっきによるめっき膜の膜厚は2
0〜200μmとする。なお、電極2及びリード電極4
が形成される部分以外のスパッタ膜は適宜の方法により
除去する。
【0050】そして、リード電極4にリード線3を半田
付け等で取着した後、最後に熱電素子チップAの両電極
形成面に銅やアルミニウム等から形成された熱交換基板
11をねじなどの機構的手段により接合することによ
り、図9(d)に示すような熱電モジュールが完成す
る。なお、熱伝導性を向上させるために、熱交換基板1
1と熱電素子チップAとの接合面に、熱伝導度が高く絶
縁性を有するグリースを塗布することもある。
【0051】上述のように、本実施の形態によれば、熱
電モジュールの製造工程において、押出加工カプセル1
9を接断した後に、この平面状の切断面に電極2を形成
するため、電極2と熱電素子1とのはがれが少ないとと
もに、電極2と熱電素子1との接合強度が均一なため、
熱交換基板と熱電素子との熱の授受が均一である。ま
た、ビレットカプセル7に熱電素子材料6を組み込んだ
状態で押出し加工して引き伸ばした後、輪切り状に切断
するため、同形状の熱電モジュールを一度に多数製造す
ることができる。さらに、押出し比を変えて押出し加工
すれば、外径の異なる円柱状の押出加工カプセル19が
成形されるとともに、押出加工カプセル19におけるビ
レットカプセルと熱電素子材料はそれぞれ同程度に引き
伸ばされ、押出加工カプセル19の断面形状は押出加工
前のそれと相似形に形成される。つまり、同一の熱電素
子材料6及びビレットカプセル7を用いても、押出し比
を変えることによって、熱電モジュールの大きさを微小
なものから大きいものまで自由に設定できる。また異な
る大きさの熱電モジュールを製造する際に、大きさの異
なる熱電素子材料6及びビレットカプセル7を複数用意
し、かつその中から適切な大きさの熱電素子材料6及び
ビレットカプセル7を選定する手間が省ける。つまり押
出し孔28の異なるダイ27を複数用意し、必要な孔径
の押出し孔28を有するダイ27を選定して、変更する
だけで、異なる大きさの熱電モジュールを製造できるの
である。以上のように、この熱電モジュールの製造方法
によれば、歩留まり及び製造効率が向上している。
【0052】なお、本実施の形態においては熱電素子材
料6を角柱状に形成しているが、熱電素子材料6の形状
はこれに限定されるものではなく、例えば六角柱状や円
柱状に形成してもよい。また、電極2及びリード電極4
の形状も本実施形態のような矩形状に限らず、熱電素子
1と電極2及びリード電極4の接合すべき個所がそれぞ
れバランスのとれた形状であり、かつP型の熱電素子1
aとN型の熱電素子1bとの間の導通がとれていれば、
任意の形状でよい。
【0053】次に、熱電モジュールの本発明の異なる製
造方法を図2を用いて説明する。この熱電モジュールの
製造方法では、熱電素子材料充填工程の構成が異なるこ
と並びに熱電素子材料接着工程が省略されること以外
は、図1に示すそれと同一である。従って、ここでは構
成の異なる熱電素子材料充填工程についてのみ以下に説
明し、それ以外の製造工程についての説明は省略する。
【0054】図2(a)、(b)、(c)は熱電素子材
料充填工程を示す概観斜視図である。
【0055】図2において、まず、(a)に示すよう
に、角柱状に形成したP型及びN型の熱電素子材料6
a、6bの側面全周にわたって、スパッタリング、溶射
あるいは塗布等により絶縁層13を形成する。この絶縁
層13の層厚は0.1〜2.0μmとし、樹脂、ガラス
あるいはセラミックス等の材料から形成される。また、
図1と同様に、P型及びN型の熱電素子材料6a、6b
は、P型のものではSb2Te3、N型ののものではBi
2Te3をそれぞれ主成分として構成されている。
【0056】次に、(b)に示すように、この絶縁層1
3に覆われたP型及びN型の熱電素子材料6a、6bを
互いに隣合わせて格子状に積み重ねて、熱電素子材料の
束14を形成する。
【0057】そして、(c)に示すように、ビレットカ
プセル7の充填孔8に熱電素子材料の束14を充填した
後、ビレットカプセル蓋23で充填孔8の開口部をふさ
ぐようにして接着材5等により接着して、ビレットカプ
セル7内部に熱電素子材料の束14を閉じ込める。な
お、接着材5には図1と同様にエポキシ樹脂、ポリイミ
ド等の樹脂を用いる。
【0058】ここで、このビレットカプセル7は円柱状
に形成され、ビレットカプセル7の軸方向の端面の略中
央より、軸と略平行に単一孔状の充填孔8が設けられて
いる。この充填孔8は熱電素子材料の束14を充填する
もので、この熱電素子材料の束14を充填できる大きさ
を有している。ビレットカプセル7及びビレットカプセ
ル蓋23の材料としては図1と同様に、アルミニウム等
を用いればよい。なお、熱電素子材料6の側面に形成さ
れた絶縁層13が、熱電素子材料6同士の絶縁及び接着
を行い、接着材5の役目を果たすため、熱電素子材料接
着工程が省略できる。
【0059】上述のように、角柱状の熱電素子材料6の
側面全周に絶縁層13を形成しているため、隣接する熱
電素子材料6との間隔をより狭くすることができ、微少
な熱電モジュールが製造できるとともに、熱電素子材料
接着工程を省略することができる。また、単一孔の充填
孔8の形成も容易である。
【0060】以下に、米粒形状を有し、その長手方向に
c面を有する粉末状の熱電素子材料15を用いて、c軸
配向性を有する角柱状の熱電素子材料6を形成する二つ
の方法を図3、図4を用いて説明する。なお、粉末状の
熱電素子材料はP型のものではSb2Te3、N型ののも
のではBi2Te3をそれぞれ主成分として構成され、そ
の大きさは、前者が25〜250μm、後者が25〜2
000μmである。
【0061】第一の方法は、粉末状の熱電素子材料15
をホットプレス機で加圧焼結する方法である。図3
(a)はホットプレス機に粉末状の熱電素子材料15を
充填した加圧焼結前の状態を示す断面図であり、(b)
は加圧焼結後状態を示す断面図である。また(c)はこ
うして得られる板状の熱電素子材料16を切断した角柱
状の熱電素子材料6を示す概観斜視図である。
【0062】最初に、ホットプレス機の構成について説
明する。上下に一対のプレス板34が略平行に保持さ
れ、この2枚のプレス板34のうち上側のプレス板34
aは可動部で、下側のプレス板34bは固定部である。
加圧手段により上側のプレス板34aを下方に平行移動
するように圧力を加える。また下側のプレス板34bは
上側のプレス板34aから受ける圧力を受け止める。さ
らに加熱手段によりプレス板34を300〜500℃に
加熱する。そして下側のプレス板34bの上に被加圧物
を置いた状態で被加圧物を加圧焼結する。
【0063】次に、角柱状の熱電素子材料6を形成する
方法を以下に示す。まず、図3(a)に示すように、下
側のプレス板34bの上に粉末状の熱電素子材料15を
適量配設する。この時点では粉末状の熱電素子材料15
の長手方向すなわちc面方向はそれぞれがばらばらであ
る。次に、(b)に示すように、加圧部を作動させて上
下2枚のプレス板34で粉末状の熱電素子材料15を加
圧焼結して板状の熱電素子材料16を形成する。する
と、加圧焼結の作用で粉末状の熱電素子材料15のc面
が、それぞれ板状の熱電素子材料16の長手方向に略平
行に配列される。そして、(c)に示すように、このc
面が配列した板状の熱電素子材料16を切断して多数の
角柱状の熱電素子材料6を形成する。矢印Bは電流の方
向を示し、矢印Cはc面の方向を示す。図のように、矢
印Bと矢印Cの方向すなわち電流の方向とc面の方向と
が一致している(以下これをc軸配向性があるとい
う)。
【0064】以上のように、粉末状の熱電素子材料15
を加圧焼結することにより得られた角柱状の熱電素子材
料6は、c軸配向性を有するため、この熱電素子材料6
を用いた熱電モジュールは熱電気的特性が向上してい
る。また、加圧焼結により熱電素子材料6の機械的強度
が向上しているため、切断時の割れや欠けが少なくなる
とともに、熱電モジュールの歩留まり及び強度が向上し
ている。
【0065】第二の方法は、粉末状の熱電素子材料15
を押出し加工機で押出し加工する方法である。図4
(a)は筒状の熱電素子充填容器17に粉末状の熱電素
子材料を充填する概観斜視図であり、(b)は押出し加
工機で熱電素子充填容器17押出し加工する概略断面図
である。また(c)は押出し加工された角柱状の熱電素
子材料6を示す。
【0066】最初に、押出し加工機の構成について説明
する。この押出し加工機は図1で示したビレットカプセ
ル7の押出し加工機と同様の構造を有している。ただ
し、ビレットカプセル7よりも細い筒状の熱電素子充填
容器17の押出し加工に用いるため、シリンダー25の
内径並びにダイ27に設けられた押出し孔28の孔径
が、熱電素子充填容器17の太さに適合するように、図
1に示した押出し加工機よりも小さく形成されている。
また、角柱状の熱電素子材料6を形成するため、ダイ2
7に設けられた押出し孔28の出口部は角柱状の熱電素
子材料6の直角断面と略同形状に形成されている。
【0067】まず(a)に示すように、アルミニウム製
の筒状の熱電素子充填容器17に粉末状の熱電素子材料
15を開口部より注ぐようにして充填した後、アルミニ
ウム製の円盤状の蓋で熱電素子充填容器17の開口部を
ふさぐようにふたをする。次に(b)に示すように、こ
の熱電素子充填容器17を押出し加工機のシリンダー2
5の内部に配設する。この時点では米粒形状の粉末状の
熱電素子材料15の長手方向すなわちc面方向はそれぞ
れがばらばらである。そして(c)に示すように、加熱
手段によりシリンダー25が300〜500℃に加熱し
た状態で、シリンダー25の軸方向に押出し加圧力を加
えてステム26を動かし、熱電素子充填容器17を変形
させてダイ27の押出し孔28を通過させ細角柱状に引
き伸ばす。さらに、この角柱状の熱電素子材料6を内包
する熱電素子充填容器17を塩化第二鉄又は化成ソーダ
等のエッチング液10を用いて溶解除去し、角柱状の熱
電素子材料6を形成する。
【0068】以上のように、粉末状の熱電素子材料15
を押出し加工することにより得られた角柱状の熱電素子
材料6を用いて製造された熱電モジュールは、c軸配向
性を有しているため、熱電モジュールの熱電気的特性が
向上している。また、押出し比を変えることにより線状
の熱電素子材料6の大きさを自由に設定できる。
【0069】以下に、熱電モジュールの本発明の異なる
製造方法を図5を用いて説明する。この熱電モジュール
の製造方法は、熱電素子材料充填工程の構成が異なるこ
と並びに熱電素子材料焼結工程が追加されること以外
は、図1に示すそれと同一である。従って、ここでは構
成の異なる熱電素子材料充填工程並びに追加される熱電
素子材料焼結工程についてのみ以下に説明し、それ以外
の製造工程についての説明は省略する。
【0070】図5(a)及び(b)は、この熱電モジュ
ールの製造方法において、熱電素子材料充填工程を示す
概略断面図である。(a)は粉末状のP型の熱電素子材
料15aの充填工程におけるビレットカプセル7と後述
の粉末充填容器36の概略断面図を示す。(b)は粉末
状のN型の熱電素子材料15bの充填工程におけるビレ
ットカプセル7と後述の粉末充填容器36の概略断面図
を示す。また、図5(c)は後述の熱電素子材料焼結工
程を示す概略断面図を示す。
【0071】粉末充填容器36は、粉末状のP型又はN
型の熱電素子材料15a、15bを貯える角箱状の角容
器36aと、この角容器36aの底面に等間隔に一列に
配列した注入孔36bを有し、この注入孔36bと連通
した粉末注入孔37dを有する粉末注入パイプ36cと
から形成されている。粉末注入パイプ36cの先端部は
先細状に形成され、その先端の孔径はビレットカプセル
7の充填孔8径よりも小さく形成されている。また、粉
末注入パイプ36cは、充填孔8へ一つおきに充填でき
る間隔に必要数だけ設けられている。なお、図1と同様
にP型及びN型の熱電素子材料6a、6bは、P型のも
のではSb2Te3、N型ののものではBi2Te3をそれ
ぞれ主成分として構成されている。
【0072】まず、(a)に示すように、充填孔8と粉
末注入パイプ36cが一致するように、粉末充填容器3
6を保持し、粉末充填容器36上方の開口部から粉末状
のP型熱電素子材料15aをその内部へ注入すると、P
型の熱電素子材料15aは粉末注入パイプ36cを通っ
て外部に排出され、その直下の充填孔8に一つおきに注
入される。充填が終わると粉末充填容器36を取り除
き、列毎に充填孔8を充填するよう、粉末充填容器36
を平行移動し、かつ配列方向に充填孔1個分ずらして保
持する。そして上記と同様の方法でP型の熱電素子材料
15aを充填孔8に充填する。こうして、最後の列まで
充填が終了した後、(b)に示すように、P型の熱電素
子材料15aが充填されていない充填孔8に、同様の方
法でN型の熱電素子材料15bを充填する。このように
して、粉末状のP型の熱電素子材料15aとN型の熱電
素子材料15bとが互いに隣り合うようにビレットカプ
セル7の充填孔8に充填される。このビレットカプセル
7の材料も図1と同様に、アルミニウム等である。次
に、(c)に示すように、粉末状の熱電素子材料15が
充填され、かつ押出し加工された押出加工カプセル19
を、その内部が無酸素雰囲気中に形成された焼結炉18
の中に配設し、焼結炉18を300〜500℃に加熱し
て、10時間程度粉末状の熱電素子材料15の焼結を行
う。
【0073】粉末充填容器36を用いないで充填孔8毎
に充填を行ってもよいが、以上のように、粉末充填容器
36を用いてビレットカプセル7に粉末状の熱電素子材
料15を充填すれば、より短時間でP型及びN型の熱電
素子材料15a、15bが互いに隣り合うように充填で
きる。また、粉末状の熱電素子材料15を押出し加工す
るため、より小さい加圧力で押出し加工できるととも
に、c軸配向性を有する熱電素子材料6が作成できる。
また、無酸素雰囲気中で焼結を行うことにより、熱電素
子材料6の酸化を防止でき、熱電モジュールの性能劣化
を防止するとともに、熱電素子材料6の機械的強度が向
上している。
【0074】次に、熱電モジュールの本発明の異なる製
造方法を図6を用いて説明する。この熱電モジュールの
製造方法では、熱電素子材料充填工程の構成が異なるこ
と以外は、図2に示すそれと同一である。従って、ここ
では構成の異なる熱電素子材料充填工程についてのみ以
下に説明し、それ以外の製造工程についての説明は省略
する。
【0075】図6は、この熱電モジュールの製造方法に
おいて、熱電素子材料充填工程を示す概観斜視図であ
る。まず(a)に示すように、アルミニウム製の細角筒
状の熱電素子粉末容器20に粉末状のP型及びN型の熱
電素子材料15a、15bをそれぞれ充填して、P型の
熱電素子粉末容器20a及びN型の熱電素子粉末容器2
0bを形成する。そして(b)に示すように、これらの
P型及びN型の熱電素子粉末容器20a、20bを互い
に隣合わせて格子状に積み重ねて、熱電素子材料の束1
4を形成する。この熱電素子材料の束14をアルミニウ
ム製のビレットカプセル7の単一孔の充填孔8に充填す
る。粉末状のP型及びN型の熱電素子15a、15b
は、P型のものではSb2Te3、N型ののものではBi
2Te3をそれぞれ主成分として構成されている。
【0076】上述のように、細角筒状の熱電素子粉末容
器20に粉末状の熱電素子材料15を充填するため、粉
末状の熱電素子材料15の取り扱いが容易である。ま
た、ビレットカプセル7の単一孔の充填孔8の形成も容
易である。
【0077】次に、熱電モジュールの本発明の異なる製
造方法を図7を用いて説明する。この熱電モジュールの
製造方法では、熱電素子材料充填工程において使用され
るビレットカプセル7が、金属製ではなく絶縁性の材料
から形成されている点のみが、図1に示すそれと異なっ
ている。この絶縁性のビレットカプセル7に角柱状に形
成したP型及びN型の熱電素子材料6a、6bを充填し
て押出し加工すると、熱電素子材料6間の隙間に絶縁性
のビレットカプセル7が充満し、接着材5の役目を果た
すので、それに伴いビレットカプセル除去工程及び熱電
素子材料接着工程が不必要になっている。それ以外は図
1に示すそれと同様であるので、ここでは全工程につい
て簡単に説明することにする。なお図1と同様にP型及
びN型の熱電素子6a、6bは、P型のものではSb2
Te3、N型ののものではBi2Te3をそれぞれ主成分
として構成されている。また、ビレットカプセルは図1
の接着材5と同様にエポキシ樹脂、ポリイミド等の樹脂
が用いられる。図7は、この熱電モジュールの製造方法
において、全工程を示す概観斜視図である。(a)は熱
電素子材料充填工程における熱電素子材料6が充填され
た押出加工カプセル19の概観斜視図を示し、(b)は
押出し加工工程における押出し加工して引き伸ばされた
ビレットカプセル7の概観斜視図を示し、(c)は熱電
素子材料切断工程におけるビレットカプセル7の切断の
概観斜視図を示し、(d)は電極形成工程における電極
が接合された熱電素子チップAの概観斜視図を示し、
(e)は電極形成工程におけるリード線3が接続された
熱電素子チップAの概観斜視図を示す。
【0078】まず(a)に示すように、図1と同様に、
このビレットカプセル7の充填孔8に角柱状のP型及び
N型の熱電素子材料6bをそれぞれが隣り合うように充
填する。次に(b)に示すように、このビレットカプセ
ル7を押出し加工して細円柱状に引き伸ばして押出加工
カプセル19を形成する。そしてこの押出加工カプセル
19の両端部を軸方向に対して略直角に切断して除去
し、切断面に熱電素子材料6を露出させる。次に(c)
に示すように、この押出加工カプセル19を長手方向に
対して横断するように切断し、厚みが0.5〜2.0m
m程度の薄板状の熱電素子チップAを作成する。次に
(d)に示すように、図1と同様に、熱電素子チップA
の両切断面に銅やニッケル等で電極2及びリード電極4
を形成する。さらに(e)に示すように、ビレットカプ
セル7の不要部を切断除去して、リード電極4にリード
線3を半田付け等で取着した後、熱電素子チップAの両
電極形成面に銅やアルミニウム等から形成された熱交換
基板11を接合することにより図9(d)に示すような
熱電モジュールが完成する。
【0079】上述のように、押出し加工された絶縁性の
ビレットカプセル7が、そのまま熱電素子材料6同士の
接着及び絶縁に使用されるため、ビレットカプセル7の
溶解除去工程及び熱電素子材料接着工程を省略すること
ができ、したがって、図1に示すそれよりも工程を短縮
することができる。
【0080】次に、熱電モジュールの本発明の異なる製
造方法を図8を用いて説明する。図8(a)〜(c)に
は熱電モジュールの製造方法の概観斜視図を示す。この
熱電モジュールの製造方法は、図1〜図7に示す熱電モ
ジュールの製造方法において、その熱電素子材料充填工
程で、ビレットカプセル7に充填孔8を形成するととも
に、格子孔状の充填孔8の外側に、一対の金属材料充填
孔22を形成し、かつこの金属材料充填孔22に略角柱
状の金属材料21を充填することに特徴を有している。
なお、図1〜図7において、ビレットカプセルがアルミ
ニウム製のものでは、金属材料21はその表面に耐食性
の膜を設けた銅又はニッケルより成り、ビレットカプセ
ルがエポキシ樹脂、ポリイミド等の樹脂製のものでは、
金属材料21は銅より成っている。また図1と同様にP
型及びN型の熱電素子6a、6bは、P型のものでSb
2Te3、N型ののものではBi2Te3をそれぞれ主成分
として構成されている。
【0081】まず(a)に示すように、ビレットカプセ
ル7の充填孔8に略角柱状の熱電素子材料6を充填する
とともに、一対の金属材料充填孔22に略角柱状の金属
材料21をそれぞれ充填する。次に(b)に示すよう
に、この熱電素子材料6と金属材料21とを内包したビ
レットカプセル7を押出し加工機を用いて押出し加工し
て引き伸ばした後、この押出加工カプセル19を長手方
向に対して横断するように切断し、厚みが0.5〜2.
0mm程度の薄板状の熱電素子チップAを作成する。さ
らに(c)に示すように、熱電素子チップAの両切断面
の熱電素子材料6上に電極2と、金属材料21上にリー
ド電極4を形成する。そして(d)に示すように、ビレ
ットカプセル7の不要部を切断除去し、リード電極4に
リード線3を半田付け等で取着した後、最後に熱電素子
チップAの両電極形成面に銅又やアルミニウム等から形
成された熱交換基板11を接合することにより、図9
(d)に示すような熱電モジュールが完成する。
【0082】上述のように、熱電素子材料6と金属材料
21とを同時にビレットカプセル7に充填した状態で、
押出し加工して引き伸ばした後、切断して熱電モジュー
ルを形成するため、電極2及びリード電極4と熱電素子
1とを一度に配設できる。したがって、熱電モジュール
の製造工程を短縮することができる。
【0083】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、熱電素子材料
を接断した後に、この平面状の切断面に電極を形成する
ため、電極と熱電素子とのはがれが少ないとともに、電
極と熱電素子との接合強度が均一なため、熱交換基板と
熱電素子との熱の授受が均一である。また、ビレットカ
プセルに熱電素子材料を組み込んだ状態で押出し加工し
て引き伸ばした後、輪切り状に切断しているため、同形
状の熱電モジュールを一度に多数製造することができ
る。さらに同一の熱電素子材料及びビレットカプセルを
用いても、押出し比を変えることによって、熱電モジュ
ールの大きさを微小なものから大きいものまで自由に設
定できるため、製造工程が簡単なものとなる。
【0084】請求項2記載の発明では、線状の熱電素子
材料を押出し加工しても、金属製のビレットカプセルが
線状の熱電素子材料と同程度の硬さを有しているため、
押出加工カプセルにおけるビレットカプセルと熱電素子
材料はそれぞれ同程度に引き伸ばされ、押出加工カプセ
ルの断面形状は押出加工前のそれと相似形に形成され
る。その後、このビレットカプセルをエッチング液で溶
解除去し、絶縁性の接着材で熱電素子材料同士を接着し
た後で押出加工カプセルを切断して板体を形成すれば、
熱電モジュールが形成できる。
【0085】請求項3記載の発明では、押出し加工され
た絶縁性のビレットカプセルがそのまま熱電素子材料同
士の絶縁及び接着に使用されるため、ビレットカプセル
の溶解除去及び熱電素子材料同士の接着を省略すること
ができる。
【0086】請求項4記載の発明では、線状の熱電素子
材料の電流経路の方向とc面とが一致しているため、熱
電気的特性が向上している。
【0087】請求項5記載の発明では、P型の熱電素子
材料とN型の熱電素子材料とを、格子状の充填孔にそれ
ぞれ互いに隣合わせて配設することができるとともに、
充填孔の大きさや間隔を調整すれば、同一の棒材を用い
て異なる大きさの熱電素子を製造することができる。ま
た、押出加工カプセルを切断してなる板体では両端面に
P型の熱電素子及びN型の熱電素子が格子状に互いに隣
合って配列し、隣接するP型の熱電素子とN型の熱電素
子を電極で繋げば、すべてのP型の熱電素子及びN型の
熱電素子が交互に直列に接続される。つまり、電極形成
が容易で、かつ効率的な熱電モジュールが形成される。
【0088】
【0089】請求項記載の発明では、熱電素子材料が
線状であるため、充填孔への充填が容易である。
【0090】請求項記載の発明では、加圧焼結により
粉末状の熱電素子材料から、充填孔へ容易に充填できる
線状の熱電素子材料を形成している。
【0091】請求項記載の発明では、押出し加工によ
り粉末状の熱電素子材料から、充填孔へ容易に充填でき
る線状の熱電素子材料を形成しているとともに、押出し
比を変えることによって、線状の熱電素子材料の太さを
自由に設定できる。
【0092】請求項記載の発明では、電流の方向とc
面とが平行であるため、熱電素子材料の熱電気的特性が
向上している。
【0093】
【0094】
【0095】請求項10記載の発明では、熱電素子材料
と金属材料とを同時にビレットカプセルに充填した状態
で、押出し加工して引き伸ばした後、切断して熱電モジ
ュールを形成する。この金属材料はリード線接続用のリ
ード電極として用いる。したがって、リード電極と熱電
素子とを一度に配設することができ、製造工程を短縮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱電モジュールの本発明の製造方法を示す概観
斜視図である。
【図2】熱電モジュールの本発明の異なる製造方法にお
いて、熱電素子材料充填工程を示す概観斜視図である。
【図3】図1、図2に示す熱電モジュールの製造方法に
おいて、c軸配向性を有する角柱状の熱電素子材料を形
成する方法を示す概観斜視図である。
【図4】図1、図2に示す熱電モジュールの製造方法に
おいて、c軸配向性を有する角柱状の熱電素子材料を形
成する異なる方法を示す概観斜視図である。
【図5】熱電モジュールの本発明の異なる製造方法にお
いて、熱電素子材料充填工程を示す概略断面図である。
【図6】熱電モジュールの本発明の異なる製造方法にお
いて、熱電素子材料充填工程を示す概観斜視図である。
【図7】熱電モジュールの本発明の異なる製造方法にお
いて、全工程を示す概観斜視図である。
【図8】熱電モジュールの本発明の異なる製造方法を示
す概観斜視図である。
【図9】熱電モジュールの本発明の異なる製造方法を示
す概観斜視図である。
【図10】熱電モジュールの従来の製造方法を示す概観
斜視図である。
【符号の説明】
A 熱電素子チップ B 電流の方向 C c面の方向 1 熱電素子 1a P型の熱電素子 1b N型の熱電素子 2 電極 3 リード線 4 リード電極 5 接着材 6 熱電素子材料 6a P型の熱電素子材料 6b N型の熱電素子材料 7 ビレットカプセル 8 充填孔 9 保持板 10 エッチング液 11 熱交換基板 12 板体 13 絶縁層 14 熱電素子材料の束 15 粉末状の熱電素子材料 16 板状の熱電素子材料 17 熱電素子充填容器 18 焼結炉 19 押出加工カプセル 20 熱電素子粉末容器 20a P型の熱電素子粉末容器 20b N型の熱電素子粉末容器 21 金属材料 22 金属材料充填孔 23 ビレットカプセル蓋 24 押出し加工機 25 シリンダー 26 ステム 27 ダイ 28 押出し孔 31 エッチング容器 32 接着用容器 33 ホットプレス機 34 プレス板 34a 上側のプレス板 34b 上側のプレス板 36 粉末充填容器 36a 角容器 36b 注入孔 36c 粉末注入パイプ 37d 粉末注入孔 38 上側の板状電極 39 下側の板状電極 40 空間 41 鋸刃 42 切れ目
フロントページの続き (72)発明者 鹿田 善一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 佐藤 岳彦 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 35/32 H01L 35/16 H01L 35/34 H05K 3/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P型の熱電素子及びN型の熱電素子を互
    いに隣合わせて配設するとともに、これら配列した熱電
    素子の両側端面を導電性の電極により接続し、かつ両電
    極面上に熱交換基板を固定して成る熱電モジュールの製
    造方法であって、以下の(A)〜(E)の工程を順次経
    て行われることを特徴とする熱電モジュールの製造方
    法。 (A)棒材の長手方向に充填孔を設けたビレットカプセ
    ルを形成し、この充填孔にP型の熱電素子材料及びN型
    の熱電素子材料を互いに隣合わせて充填する熱電素子材
    料充填工程。 (B)前記ビレットカプセルを押出し加工して引き伸ば
    し、押出加工カプセルを形成する押出し加工工程。 (C)前記押出加工カプセルを長手方向に対して横断す
    るように切断して、複数の板体を形成する切断工程。 (D)前記板体の両切断面に導電性の電極を形成する電
    極形成工程。 (E)前記電極面上に熱交換基板を固定する熱交換基板
    接着工程。
  2. 【請求項2】 棒材が金属から成ることを特徴とする請
    求項1記載の熱電モジュールの製造方法。
  3. 【請求項3】 棒材が絶縁材から成ることを特徴とする
    請求項1記載の熱電モジュールの製造方法。
  4. 【請求項4】 充填孔が格子状であることを特徴とする
    請求項1、2、3のいずれかに記載の熱電モジュールの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 充填孔が単一孔であり、P型及びN型の
    熱電素子材料の側面に絶縁層が形成されていることを特
    徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の熱電モジ
    ュールの製造方法。
  6. 【請求項6】 インゴット状の熱電素子材料を切り出し
    て得られる線状の熱電素子材料を用いることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項2記載の熱電モジュールの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 粉末状の熱電素子材料を加圧焼結して板
    状の熱電素子材料を形成し、この板状の熱電素子材料を
    切断して得られる線状の熱電素子材料を用いることを特
    徴とする請求項1ないし請求項2記載の熱電モジュール
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 粉末状の熱電素子材料を筒状の熱電素子
    充填容器に充填し、この熱電素子充填容器を押出し加工
    により引き伸ばして得られる線状の熱電素子材料を用い
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項2記載の熱電
    モジュールの製造方法。
  9. 【請求項9】 c軸配向性を有する熱電素子材料を用い
    ることを特徴とする請求項1、請求項ないし請求項
    記載の熱電モジュールの製造方法。
  10. 【請求項10】 ビレットカプセルに金属材料充填孔を
    形成し、充填孔に熱電素子材料を充填するとともに、前
    記金属材料充填孔に金属材料を充填することを特徴とす
    る請求項1〜請求項記載の熱電モジュールの製造方
    法。
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