JPH1187787A - 熱電モジュールの製造方法 - Google Patents

熱電モジュールの製造方法

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JPH1187787A
JPH1187787A JP9242572A JP24257297A JPH1187787A JP H1187787 A JPH1187787 A JP H1187787A JP 9242572 A JP9242572 A JP 9242572A JP 24257297 A JP24257297 A JP 24257297A JP H1187787 A JPH1187787 A JP H1187787A
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thermoelectric
thermoelectric module
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thermoelectric semiconductor
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JP9242572A
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Kazukiyo Yamada
一清 山田
Isao Morino
勲 森野
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MORITSUKUSU KK
SERU APPL KK
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MORITSUKUSU KK
SERU APPL KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 量産化を可能にすることで製造コストを低減
させた熱電モジュールの製造方法を提供する。 【解決手段】 予め棒状に製造された多数の熱電半導体
2を個別に収納するようにプラスチックフィルム1に所
定の間隔をおいて多数の収納部1Aを連続的に形成する
第1工程と、収納部1Aに熱電半導体2を収納する第2
工程と、収納部1A及び収納された熱電半導体2と収納
部の開口側とを塞ぐように電気絶縁性を有するフィルム
からなるカバー3をかぶせ、これらを接着材4により接
合して連続体を形成する第3工程と、その連続体をその
幅方向に所定の間隔で切断刃6により切断する第4工程
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペルチェ効果の吸熱
原理を応用した熱電モジュールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、両端に金属電極を有する一対
のP型熱電半導体とN型熱電半導体とから構成される熱
電モジュールがある。
【0003】この熱電モジュールは、ペルチェ効果を応
用した物で、図14に示すようにP型熱電半導体42と
N型熱電半導体43の両端面に銅板などの金属電極4
4,45を接合し、この金属電極の両端に直流電流を流
すことにより、熱電素子42,43と金属電極45との
接合部で吸熱作用が生じると供に、熱電素子42,43
と金属電極44との接合部で放熱作用が生じるものであ
る。ここで電流の極性を逆にすれば、吸熱部と放熱部が
逆になる。
【0004】熱電モジュールの一般的な用途としては、
冷暖房装置や冷蔵庫等の熱交換器に装着して利用される
場合が多いが、一対のP型熱電半導体及びN型熱電半導
体で構成される熱電モジュールで得られる冷却熱量は極
めてわずかで数百cal/hに過ぎないため、通常、図
15に示すように多数のP型熱電半導体及びN型熱電半
導体ペアをセラミック基板46,47上に配列して利用
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の熱電
モジュール41の製造方法は、P型熱電半導体42とN
型熱電半導体43を1個1個金属電極44,45の問に
載置し半田付けして製造している。このため、図15に
示したような多数のP型熱電半導体及びN型熱電半導体
を配列して利用する場合等には大変手間が掛かり、従っ
て、効率の良い量産化が出来ないため図15に示すよう
な熱電モジュールの製造コストが高くなる課題を有して
いた。
【0006】また従来はP型熱電半導体42及びN型熱
電半導体43を、溶製方法や焼結した結晶体を直接、切
断して製造していた。このため、切断の際、熱電半導体
の機械的強度がきわめて弱いことによって、切断工具が
ダイヤモンドカッターやマルチワイヤーソー、ブレード
ソー等の非常に微量ずつしか切削できない工具を用いざ
るを得ず、切削・分離のために非常に多くの時間を費や
していた。
【0007】これらの問題点解決するため、特開平2−
30190公報には、図16に示すように角棒状に製造
したP型熱電半導体52及びN型熱電半導体53を、図
17に示すように所定の間隔に配置し、図18のように
周囲を絶縁部材57で覆った後、所定の長さに切断し
て、図19のように両端に導電材54を接合する技術が
開示されている。
【0008】しかしながら、この方法においても次のよ
うな課題を有する。
【0009】(1)P型熱電半導体52及びN型熱電半
導体53を所定の間隔に配置するための中空の容器56
が必要である。そして、P型熱電半導体52、N型熱電
半導体53をこの容器56の両端に空間を置いて設けら
れた壁面56aに、それぞれ貫通させなければならない
ので、作業のためにP型熱電半導体52及びN型熱電半
導体53の真直度や高い機械的強度が必要であり、また
壁面56aの挿入のために高い精度が要求されて、作業
が困難で自動化が出来ない。
【0010】(2)P型熱電半導体52及びN型熱電半
導体53を市松模様に配置することが必要であるため、
作業に誤配置を防ぐための特別の注意力と管理が必要に
なる。
【0011】(3)絶縁部材57を容器56内の全体に
流し込むため、切断の際、絶縁部材57も切断すること
になり時間ロスが生じる。
【0012】(4)図20(1)に示すように切断する
深さが深いため、切断刃に高い強度が要求される。この
ため、必然的に切断刃の厚さが厚くなり、切断代が多く
切断によって屑となる部分が多くなる。
【0013】(4)切断代が多くなるため、切断に時間
が掛かるという不具合も生じる。
【0014】(5)P型熱電半導体52及びN型熱電半
導体53を金属電極54,55に半田付けする際、P型
熱電半導体52及びN型熱電半導体53の周囲が絶縁部
材57で覆われているため、隣接する金属電極で図21
(1),(2)に示すように、接合金属例えば半田等に
より電気的に短絡する危険性が高い。
【0015】(6)金属電極54,55の間に絶縁部材
57が隙間なく充填されているため、P型及びN型の熱
電半導体素子52,53の熱膨張係数と絶縁部材57の
熱膨張係数とが異なることにより、熱電モジュールの加
熱・冷却が繰り返された場合、熱電半導体素子52,5
3と金属電極54,55との接合部に繰り返し応力が掛
かり、やがて疲労破壊する恐れがある。
【0016】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、量産化を可能にすることで製造
コストを低減させた熱電モジュールの製造方法を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱電モジュ
ールの製造方法は、予め棒状に製造された多数の熱電半
導体を個別に収納するように電気絶縁性を有する第1の
フィルムに所定の間隔をおいて多数の収納部を連続的に
形成する第1工程と、前記収納部に前記熱電半導体を収
納する第2工程と、前記収納部及び収納された熱電半導
体と収納部の開口側とを塞ぐようにカバー用の電気絶縁
性を有する第2のフィルムをかぶせ、これらを接合して
連続体を形成する第3工程と、前記連続体をその幅方向
に所定の間隔で切断する第4工程とを有することを特徴
とするものである。
【0018】前記第2工程では、P型熱電半導体とN型
熱電半導体を交互に収納してもよいし、別々に収納して
もよい。連続体がどの熱電半導体を収納したタイプなの
かを識別するための手段(フィルムや接着剤の色、記
号、文字、切り欠き、穴、エンボス、ローレット模様
等)を設けることが好適である。
【0019】また前記第2工程において、熱電半導体を
収納しない空きの部分を所定の間隔で設けたり、所定の
間隔で収納部に熱不良導体を混在させてもよい。そし
て、前記導電材の吸熱側あるいは放熱側の少なくとも一
方、又は導電材を載置する吸熱側部材あるいは放熱側部
材の少なくとも一方に凸部を設け、前記熱不良導体の中
空部又は空きの部分と嵌合させるよう構成してもよい。
さらに第1及び第2のフィルムの内少なくとも一方に所
定の配置及び所定の形状で前記フィルムの一部を除去し
て、穴、切り欠き、スリット等を形成し、連続体を折り
曲げ易くしておいてもよい。
【0020】また連続体に所定の配置で所定の形状の穴
を設け、さらにこれに係止する形状の凸部を設けること
により、連続体を互いに係合させ、所定の配置で予め組
み合わせることが好適である。
【0021】第4工程の切断は、ダイヤモンドソー等の
従来から使用されている切断工具が使用できるだけでな
く、メタルソーのような丸型の鋸状切断刃を所定の間隔
を置いて多数配置し同時に切断する方法や、帯鋸盤のよ
うなベルト状の鋸状切断刃を所定の間隔を置いて多数配
置し同時に切断する方法等が採用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】図1は本発明を適用した熱電モジュールの
製造方法を説明するための図である。
【0024】図1において、まずプラスチックフィルム
1を真空成形法を用いて、所定の間隔で多数の細長い収
納部1Aを持った容器状に形成する。
【0025】次にこの収納部1Aの所定の位置に、予め
棒状に製造した熱電半導体2を載置する。なお、P型熱
電半導体とN型熱電半導体の配置パターンについては後
で詳しく説明する。また、ここでは収納部1Aが熱電半
導体2をその長手方向の下面と両側面から包むように収
納部1Aの形状を定めたが、収納部がさらに熱電半導体
2の長手方向の前後の端面をも包む(すなわち、プラス
チックフィルム1の長手方向の両側面を上向きに折り曲
げて、熱電半導体2の上側のみ開放されるように包む)
ように収納部の形状を定めてもよい。
【0026】次いで前記プラスチックフィルム1、熱電
半導体2、及び収納部1Aに、電気絶縁性及び熱不良導
性を有する熱硬化性接着剤4を充填塗布する。
【0027】次にこの上から半田が溶融する温度におい
て必要な機械的強度を有する耐熱性プラスチックフィル
ムで構成したカバー3を重ね合わせる。
【0028】次にこれらを加熱して接着剤を硬化させ、
プラスチックフィルム1、熱電半導体2、及びカバー3
を接着し、連続体を作る。
【0029】次に連続体の幅方向に所定の間隔をおいて
連続的に積層した切断刃6により、これらプラスチック
フィルム1、熱電半導体2、接着剤4、及びカバー3か
らなる連続体を所定の長さ毎に分割切断する。この状態
のものを熱電半導体列5とする。熱電半導体列5は洗浄
した後、巻き取る。
【0030】熱電半導体列5は、熱電半導体2としてP
型熱電半導体2Pのみを有するものと、N型熱電半導体
2Nのみを有するものと、両者を混在させたものとがあ
る。そして、それらを区別するために、プラスチックフ
ィル1やカバー3の色、記号、文字、切り欠き、穴、エ
ンボス、ローレット模様、あるいは接着剤3の色等の識
別手段を設けることが好適である。
【0031】なお、接着剤は熱硬化性に限定されるもの
ではなく、粘着性や紫外線硬化タイプ、あるいは予めフ
ィルムに塗布もしくはラミネートしたもの等、様々なタ
イプのものを用いることができる。また、フィルムは熱
溶着で固定してもよい。さらに、熱電半導体素子列5の
半田付け性の改善と、長期間に渡る熱電モジュールの使
用中に半田成分が熱電半導体素子2に拡散し性能や信頼
性が低下するのを防止するため、切断後の状態でその端
面にメッキを施してもよい。
【0032】図2は本発明を適用した熱電モジュールの
構成を示す断面図である。この図に示すように、この熱
電モジュールは、熱電半導体列5が冷却側ベース10と
放熱側ベース15に挟まれ、固定されている。
【0033】冷却側ベース10はセラミック製の冷却側
基板11上に冷却側電極12を接着するか、又はセラミ
ック製の冷却側基板11の表面をメタライズ処理し、電
極12を所定のパターンで接合したものである。
【0034】また、図2において、放熱側ベース15は
放熱側電極13を熱良導体電気絶縁層16を介し、所定
のパターンで放熱部14に接着・固定したものである。
放熱部14は、例えば放熱効率を向上させるため、ヒー
トシンクのような形状に加工しやすい金属であるアルミ
ニウム等で構成する。
【0035】そして、熱電半導体列5のP型熱電半導体
およびN型熱電半導体が電気的に直列に接続されるよう
に冷却側電極12と放熱側電極13が配置されている。
【0036】ここで、図2における放熱側ベース15の
特徴を説明しておく。
【0037】従来、P型及びN型の熱電半導体を保持・
固定する基板としては比較的熱伝導性の良いセラミック
基板が用いられている。しかし、セラミックは金属と比
較すると熱伝導性が低く、材質としては脆いため、熱電
モジュールの基板として使用した場合、熱歪により基板
に割れが生じたり、電極接合面が破壊し、熱電モジュー
ルの信頼性を著しく低下させていた。
【0038】そこで、図2に示した本実施の形態では、
熱抵抗を極力小さくし、吸熱・放熱効果及び信頼性を向
上させるべく、基板(放熱部14と一体)として金属を
使用し、さらに熱歪を吸収し得る熱良導体電気絶縁層1
6を有するように構成した。基板に用いる金属としては
熱伝導性が良く、加工性の良いアルミニウム又は銅等が
好ましく、熱良導体電気絶縁層としては比較的フレキシ
ブルなエポキシ系樹脂に熱良導性フィラーを混入させた
ものが好ましい。なお、図2では放熱側のベースのみ金
属基板と熱良導体電気絶縁層を有するように構成した
が、冷却側のベースも同様に構成してよいことはいうま
でもない。
【0039】前述したようなベースの製造は、図3
(1)に示すように、金属基板17上に熱良導体でかつ
電気絶縁性を有する樹脂(これが熱良導体電気絶縁層1
6となる)を所定の厚みにコーティングし、電極となる
銅シート18を接着するか、又は金属基板17上に熱良
導体でかつ電気絶縁性を有する樹脂の半硬化状態のシー
ト(これが熱良導体電気絶縁層16となる)と銅シート
18を順次載置し、真空熱圧着法により金属基板17と
銅シート18により所定の厚みに保持し、強固に接着す
る。
【0040】次に、図3(2)に示すように、銅シート
18にエッチング処理を施して互いに独立した電極パタ
ーンを形成し、その電極にニッケルメッキ等の表面処理
層19を形成する。
【0041】ちなみに、電極の厚みは300μm程度で
あればエッチング法によって処理が可能であり、熱電モ
ジュールの電極としては十分である。また、熱良導体電
気絶縁層(熱歪吸収層としても機能することは既述し
た)16の厚みは30〜100μm程度が好ましい。
【0042】上記の製法によれば、信頼性の向上が実現
でき、標準的な平基板によるサンドイッチ構造の熱電モ
ジュールは勿論のこと、図3(3)及び図3(4)に示
すような、空冷タイプや液冷タイプの一体型熱電モジュ
ールユニット等、種々の形状の熱電モジュールユニット
がローコストで得られる。
【0043】図4は図2における熱電半導体列5の平面
図である。熱電半導体列5は、P型熱電半導体列5Pと
N型熱電半導体列5Nとから構成されている。P型熱電
半導体列5Pは4個のP型熱電半導体2Pのみを有し、
N型熱電半導体列5Nは4個のN型熱電半導体2Nのみ
を有する。P型熱電半導体列5PとN型熱電半導体列5
Nは、図4の上下方向に1行ずつ交互に配置されてい
る。また、P型熱電半導体列5Pにおける4個のP型熱
電半導体2Pと、その下の行における4個のP型熱電半
導体2Nが、水平方向の交互に並ぶように、配置されて
いる。
【0044】図5はP型熱電半導体列5P、N型熱電半
導体列5N、冷却側電極12、及び放熱側電極13の平
面図である。
【0045】図6は図2に示した電子冷却・加熱装置の
製造工程を示す図である。まず、この図の左端と右上端
に示すように、冷却側ベース10上の冷却側電極と放熱
側ベース15上の放熱側電極に、スクリーン印刷によ
り、ペースト状のクリーム半田を印刷する。次にこの図
の中央及び右に示すように、熱電半導体列5を冷却側ベ
ース10上に載置し、さらにその上に放熱側ベース15
を載置する。次にリフロー加熱炉に通して連続的に半田
付けし固定する。リフロー加熱炉の代わりにヒータータ
イプの半田付け装置を使用してもよい。その後、冷却側
ベース10及び放熱側ベース15からはみ出ている熱電
半導体列5の部分を切断して分離し、完成する。
【0046】このようにして、複数のP型熱電半導体及
びN型熱電半導体を備えた熱電モジュールを製造するこ
とができる。本発明は従来のようにチップ状のP型熱電
半導体及びN型熱電半導体を一個一個所定のパターンに
配置しながら搭載する方法ではなく、連続的に連なった
P型熱電半導体列5P及びN型熱電半導体列5Nを並べ
て載置するだけでよいので、作業性が極めて高く、また
P型熱電半導体とN型熱電半導体を誤って搭載する恐れ
がない。このため、量産性が高まるので、製造コストの
低減が可能である。
【0047】図7は熱電半導体列5を折り曲げる際の位
置決め手段を示す図である。この図に(1)と(2)に
示すように、熱電半導体列5にはP型熱電半導体素子2
PとN型熱電半導体素子2Nが交互に配置されている。
また、所定の間隔毎に熱電半導体素子のない空間21が
2個ずつ配置されている。そして、この2個ずつの空間
21の間で、図7(1)のaの部分と(b)の部分に示
すように、熱電半導体列5を折り曲げる。これを繰り返
すことで、図4と同様なパターンを連続的に形成するこ
とができる。
【0048】ここで、図7(3)〜(5)に示すよう
に、折り曲げる位置に対応して、それぞれ抜き穴、切り
欠き、スリットを形成して機械的強度を弱くしておき、
折り曲げ易くしておく。この抜き穴、切り欠き、或いは
スリットはプラスチックフィルム1又はカバー4の少な
くとも一方に形成しておく。
【0049】また、8行8列、すなわち64個の熱電半
導体素子により1個の熱電モジュールが構成されるが、
左上端の1個は空間にして位置決めに用いている。
【0050】さらに、熱電半導体素子のない空間の間隔
を変化させることにより、所定の素子数の熱電モジュー
ルを製造することができる。
【0051】図8は切断刃の変形例である。ここでは、
多数(図示は5枚)の切断刃をカバー4の幅方向及び長
手方向の両方向に間隔を設けて配置している。ビスマス
/テルル等の熱電半導体は柔らかいので、図1及び図8
における切断工具としては、メタルソーの様な丸形の鋸
状切削刃、帯鋸盤のようなベルト状の鋸状切削刃、ダイ
ヤモンドソー等を使用することができる。そして、丸形
やベルト状の鋸状切削刃の場合、砥粒が不要であるた
め、短時間に経済的にかつ効率良く切断することができ
る。
【0052】図9は熱電半導体列に所定間隔で位置決め
部材を設けたものである。この図の(1)は位置決め部
材として空間21を設けた。つまり、収納体1Aの中に
何もいれないようにしたものである。そして、(2)は
位置決め部材として熱不良導体22を設けた、つまり収
納体1Aの中に熱不良導体22を収納したものである。
なお、この位置決め部材の使い方については、後に図1
2を参照しながら説明する。
【0053】図10(1)は熱電半導体列を重ねて合わ
せる際の位置合わせを容易に行えるようにするために、
プラスチックフィルムが形成する収納部の外側に突起を
設け、プラスチックフィルムの平坦部に設けた穴に嵌合
させるように構成したものである。ここではN型熱電半
導体2Nを収納している収納部に突起を設けてあるが、
P型熱電半導体2P或いは熱不良導体25を収納してい
る収納部に突起を設けてもよいことは当然である。
【0054】同様に図10(2)は何も収納していない
収納部に突起及び穴を形成し、その突起を穴に嵌合させ
るように構成したものである。
【0055】図10のように構成すると、熱電半導体列
を予め組み合わせ、係合させることができるので、図6
における熱電半導体列5を冷却側ベース10の上に配置
する作業が一層容易になる。
【0056】図11はカバー3にも収納部を形成しN型
熱電半導体2Nを収納した。プラスチックフィルム1の
収納部にはP型熱電半導体2Pを収納した。ここで、N
型熱電半導体2NとP型熱電半導体2Pとが千鳥状に配
置されるように、それぞれの収納部を形成した。
【0057】図12は図6における熱電半導体列を冷却
側ベース10上に載置する際の位置合わせを容易にする
ために、位置決め部材を設けたものである。図12
(1)では冷却側電極12及び放熱側電極13にそれぞ
れ凸部12A及び13Aを形成しておき、それらの凸部
が熱不良導体22の中空の部分に嵌合するようにした。
また、図12(2)では冷却側基板11及び放熱部14
にそれぞれ凸部11A及び14Aを形成しておき、それ
らの凸部が熱不良導体22の中空の部分に嵌合するよう
にした。そして、図12(3)では冷却側電極12及び
放熱側電極13にそれぞれ凸部12A及び13Aを形成
しておき、それらの凸部が収納部内の空間21に嵌合す
るようにした。
【0058】図13は熱不良導体22を吸熱側電極12
及び放熱側電極13に接着剤で接合したものである。こ
のように構成すると、熱不良導体22により熱電冷却・
加熱素子にかかる応力が熱不良導体22で分担されるの
で、熱電半導体にかかる応力を低減することができる。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、多数のP型熱電半導体とN型熱電半導体を一個ず
つ所定の位置に例えば市松模様の様に配置していた従来
の方法に比べ、図4のように連続体のP型熱電半導体と
N型熱電半導体をそれぞれ並列に配置するだけで良いの
で、PとNの配置間違いを起こす恐れがなく、また一度
に連続して配置できるので、作業性を大幅に向上させる
ことが出来る。
【0060】そして図7、図11のように所定の順序で
配置され切断された連続体を用いれば、順次折り曲げて
連続的に並べればよく極めて量産性が高い。
【0061】さらに図10のような連続体では、互いに
係合され所定の配置で予め組み合わせることが出来るた
め、図6に示すベース10,15と組み合わせる場合
や、リフロー加熱炉での作業が安定して行え、量産が容
易となる。
【0062】また図12のように吸熱側もしくは放熱側
のベースに凸部を設け、上記連統体に所定の配置で組み
込まれたパイプ状の熱不良導体22の穴部にこれを嵌合
するようにしたもの、あるいは設けた空間21を嵌合さ
せるようにしたものも、組立の際の作業を容易にするこ
とが出来る。
【0063】さらに図9(2)のように、所要の配置で
熱不良導体が設けられた物では、組み立ての際あるいは
組立後被冷却・加熱物に加わる偏荷重や衝撃を機械的強
度が熱電素子に比べ充分大きい熱不良導体によって支持
することが出来、熱電素子の破壊を防止することが出来
る。
【0064】また、図20(2)に示すように切断する
深さが浅いため、切断刃に要求される強度も必然的に小
さくて済み。そのため薄い小形の切断刃で良く、従って
屑となる切断代が少なく、また切断も高速に行うことが
可能なる。
【0065】さらに、熱電半導体の周囲を接着剤及びフ
ィルムで固定補強しており、切断の際負荷される振動や
衝撃に対して破壊されることを防止している。そのため
切断を飛躍的に高速化することができる。
【0066】以上のことから、熱電モジュールの量産化
が可能となり、製造コストを低減させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した熱電モジュールの製造方法を
説明するための図である。
【図2】本発明を適用した熱電モジュールの構成を示す
断面図である。
【図3】本実施の形態におけるベースの製造方法及び熱
電モジュールユニットの構成例を示す図である。
【図4】図2における熱電半導体列5の平面図である。
【図5】図4におけるP型熱電半導体列5P、N型熱電
半導体列5N、冷却側電極12、及び放熱側電極13の
平面図である。
【図6】図2に示した熱電モジュールの製造工程を示す
図である。
【図7】熱電半導体列を折り曲げる際の位置決め手段を
示す図である。
【図8】切断刃の変形例を示す図である。
【図9】熱電半導体列に所定間隔で折り曲げのための位
置決め部材を設けたものを示す図である。
【図10】熱電半導体列に所定間隔で重ね合わせのため
の位置決め部材を設けたものを示す図である。
【図11】カバーにも収納部を設けた熱電半導体列を示
す図である。
【図12】冷却側又は放熱側のベースに位置決め部材を
設けた熱電素子の構成を示す断面図である。
【図13】熱不良導体を吸熱側電極及び放熱側電極に接
着剤で接合した熱電素子を示す断面図である。
【図14】従来の熱電モジュールの構成を示す図であ
る。
【図15】従来の熱電モジュールを多数配列した構成を
示す図である。
【図16】従来の棒状に形成された熱電半導体素子の斜
視図である。
【図17】従来の熱電半導体素子の位置決めを行うため
の説明図である。
【図18】従来の熱電半導体素子を樹脂で固めた半導体
ブロックの斜視図である。
【図19】従来の熱電モジュールの製造方法を示す説明
図である。
【図20】従来の切断方法及び本発明の切断方法を説明
する図である。
【図21】従来の熱電モジュールにおいて電極が短絡さ
れる様子を示す図である。
【符号の説明】 1…プラスチックフィルム、1A…収納部、2…熱電半
導体、3…カバー、4…接着剤、5…熱電半導体列、6
…切断刃、10…冷却側ベース、11…冷却側基板、1
1A…凸部、12…冷却側電極、12A…凸部、13…
放熱側電極、13A…凸部、14…放熱部、15…放熱
側ベース、21…空間、22…熱不良導体。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)予め棒状に製造された多数の熱電
    半導体を個別に収納するように電気絶縁性を有する第1
    のフィルムに所定の間隔をおいて多数の収納部を連続的
    に形成する第1工程と、 (b)前記収納部に前記熱電半導体を収納する第2工程
    と、 (c)前記収納部及び収納された熱電半導体と収納部の
    開口側とを塞ぐようにカバー用の電気絶縁性を有する第
    2のフィルムをかぶせ、これらを接合して連続体を形成
    する第3工程と、 (d)前記連続体をその幅方向に所定の間隔で切断する
    第4工程とを有することを特徴とする熱電モジュールの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の長さに切断された連続体にお
    ける熱電半導体の端面に導電材を接合する第5工程をさ
    らに有する請求項1に記載の熱電モジュールの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2工程においてP型熱電半導体及
    びN型熱電半導体を別々に収納する請求項1に記載の熱
    電モジュールの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2工程においてP型熱電半導体及
    びN型熱電半導体を交互に収納する請求項1に記載の熱
    電モジュールの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2工程において所定の間隔で熱電
    半導体を収納しない空の部分を有する請求項1又は3又
    は4に記載の熱電モジュールの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2工程において前記熱電半導体を
    等間隔に収納した部分と不等間隔に収納した部分を有す
    る請求項1に記載の熱電モジュールの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2工程において所定の間隔で熱不
    良導体を混在して収納する請求項1に記載の熱電モジュ
    ールの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第4工程において、前記連続体の少
    なくとも幅方向に所定の間隔を置いて配置した複数の切
    断工具により切断する請求項1に記載の熱電モジュール
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 電気切断工具は鋸状切削刃を有するもの
    である請求項8に記載の熱電モジュールの製造方法。
  10. 【請求項10】 第1及び第2のフィルムの内少なくと
    も一方、あるいは接着剤に、連続体の種別を識別するた
    めの手段を設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    熱電モジュールの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2のフィルムの内少な
    くとも一方に所定の配置及び所定の形状で前記フィルム
    の一部を除去した請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    熱電モジュールの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記連続体に所定の配置で所定の形状
    の穴を設け、さらにこれに係止する形状の凸部を設けた
    請求項1に記載の熱電モジュールの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記熱不良導体が前記導電材に接合さ
    れたことを特徴とする請求項7に記載の熱電モジュール
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第2のフィルムについても、前記
    第1工程及び第2工程を経させ、前記第1のフィルムに
    おける収納部と前記第2のフィルムにおける収納部とが
    千鳥状に配置されるように接着した請求項1記載のに記
    載の熱電モジュールの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第2のフィルムの1枚を前記第1
    のフィルムの2枚に共通に使用し、前記収納部を前記第
    2のフィルムの両側に設けた請求項1に記載の熱電モジ
    ュールの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記導電材の吸熱側あるいは放熱側の
    少なくとも一方、又は導電材を載置する吸熱側部材ある
    いは放熱側部材の少なくとも一方に凸部を設け、前記熱
    不良導体の中空部又は前記空きの部分と嵌合させる請求
    項5又は7に記載の熱電モジュールの製造方法。
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