JP3508725B2 - 鋼帯の電気めっき装置および電気めっき鋼帯の製造方法 - Google Patents

鋼帯の電気めっき装置および電気めっき鋼帯の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯の電気めっき
装置および電気めっき鋼帯の製造方法、より具体的に
は、鋼帯に電気めっきを施す際に発生する鋼帯端部のデ
ンドライト状析出物の生成を防止できる鋼帯の電気めっ
き装置および電気めっき鋼帯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯に電気めっきを施すと、鋼帯の両端
部近傍にめっき電流が集中することによって、鋼帯端部
近傍に過剰めっきが付着し、オーバーコートになる。特
に鋼帯端部ではめっき電流の集中が大きく、デンドライ
ト状析出物が生成する。デンドライト状析出物は、脆弱
で剥離しやすく、需要家でのプレス成形等の際に剥離
し、押込み疵を誘発し易いため、鋼帯端部のデンドライ
ト状析出物の生成を防止する必要がある。
【0003】そこで、従来より、鋼帯端部近傍のオーバ
ーコート対策として、自溶性電極を使用する場合には鋼
帯幅に応じて電極幅を調整して鋼帯端部の電流集中を緩
和し、鋼帯端部近傍のオーバーコートを軽減することが
行われ、不溶性電極を使用する場合には、図2に示すよ
うに、鋼帯4の端部の両側に鋼帯幅に追従して動作する
エッジマスク7を設置し、鋼帯幅に応じてエッジマスク
7を鋼帯端部に近接する位置に移動し、電極2の実効陽
極幅を制御して鋼帯端部の電流集中を緩和し、鋼帯端部
近傍のオーバーコートを軽減することが行われている。
【0004】しかし、前記の鋼帯端部の電流集中を緩和
する方では、鋼帯端部のデンドライト状析出物の生成を
確実に防止することができない。例えば、電気亜鉛系め
っきの場合、50〜100g/m2(片面あたり)のめ
っき厚の厚い亜鉛めっきを施す場合、デンドライト状析
出物の生成を防止する効果が不十分である。
【0005】このような問題点に対処するために、電気
めっき設備を通過後に、鋼帯端部に追従させる蛇行追従
装置を設けた金属製スクレーパーを鋼帯端部に当接させ
ることにより、デンドライト状析出物を除去する技術が
提案されている(実開昭61−133567号公報、特
開平3−94096号公報等)。
【0006】しかし、前記技術では、デンドライト状析
出物を確実に除去できない場合があり、またスクレーパ
ーで除去したデンドライトが鋼帯表面に付着あるいは落
下して鋼帯に押し疵を発生することがある。付着量50
〜100g/m2(片面あたり)の厚めっきの電気亜鉛
めっき鋼板では、デンドライト状析出物に起因する前記
問題点がさらに顕在化している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情を
考慮し、厚めっき電気亜鉛めっき鋼帯であってもデンド
ライト状析出物の生成を防止し、前記問題点を解決でき
る鋼帯の電気めっき装置および電気めっき鋼帯の製造方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記問題を
解決するために種々の検討、調査を行い、めっきセル内
のめっき液中で鋼帯端部にブレードを当接することによ
って前記問題点を解決できることを見出した。
【0009】本発明はこの知見に基づくものであり、上
記課題を解決する本発明の手段は次のとおりである。 (1)めっきセル内のめっき液中で鋼帯端部に当接可能
なブレードが配設されていることを特徴とする鋼帯の電
気めっき装置。 (2)ブレードが可撓性ブレードであることを特徴とす
る前記(1)に記載の鋼帯の電気めっき装置。 (3)ブレードが絶縁性ブレードであることを特徴とす
る前記(1)または(2)に記載の鋼帯の電気めっき装
置。
【0010】(4)ブレードが樹脂板であることを特徴
とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の鋼帯の電
気めっき装置。 (5)ブレードが、めっき電極間を通過する鋼帯端部近
傍のオーバーコートを防止するエッジマスクと一体に設
けられていることを特徴とする前記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の鋼帯の電気めっき装置。
【0011】(6)前記(1)〜(4)に記載のブレー
ド、あるいは前記(5)に記載のエッジマスクが鋼帯幅
方向に移動可能に配設され、さらに鋼帯端部位置を検出
する位置検出器と、該位置検出器で検出した鋼帯端部位
置に基づいて、該ブレードまたは該エッジマスクの幅方
向位置を調整する制御装置を備えることを特徴とする前
記(1)〜(5)のいずれかに記載の鋼帯の電気めっき
装置。
【0012】(7)電気めっき鋼帯を製造するにあた
り、めっきセルのめっき液中で該鋼帯端部にブレードを
当接させて鋼帯端部のデンドライトを除去することを特
徴とする電気めっき鋼帯の製造方法。 (8)ブレードが可撓性ブレードであることを特徴とす
る前記(7)に記載の電気めっき鋼帯の製造方法。 (9)ブレードが絶縁性ブレードであることを特徴とす
る前記(7)または(8)に記載の電気めっき鋼帯の製
造方法。
【0013】(10)ブレードが樹脂板であることを特
徴とする前記(7)〜(9)のいずれかに記載の電気め
っき鋼帯の製造方法。 (11)ブレードが、めっき電極間を通過する鋼帯端部
近傍のオーバーコートを防止するエッジマスクと一体に
設けられていることを特徴とする前記(7)〜(10)
のいずれかに記載の電気めっき鋼帯の製造方法。
【0014】(12)前記(7)〜(10)に記載のブ
レード、あるいは前記(11)に記載のエッジマスクを
鋼帯幅方向に移動可能に配設し、鋼帯端部位置を検出
し、検出した鋼帯端部位置に基づいて、該ブレードまた
は該エッジマスクの鋼帯幅方向位置を調整することを特
徴とする前記(7)〜(11)のいずれか記載の電気め
っき鋼帯の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係る電気めっき装置の要部構成例を示す概略断面図
である。
【0016】図1において、1はめっきセル、2は電
極、3はめっき液、4は鋼帯、5はコンダクターロー
ル、6はダムロール、7はエッジマスクである。めっき
セル1には、上下で対をなす電極2が2対配設されてい
る。
【0017】本装置において、上下に間隔をおいて水平
に配設した電極2間にめっき液3を満たし、該上下の電
極2間に鋼帯4を矢印の方向に走行させながら、めっき
セル1の入側および出側に設置したコンダクターロール
5から給電し、電極2からめっき液3を介して鋼帯4に
通電することによって鋼帯4にめっきを施す。
【0018】図2は、図1の装置において、電極2、鋼
帯4およびエッジマスク7の位置関係を説明する図であ
る。エッジマスク7は、絶縁性材料製であり、鋼帯4の
両端部の各々を包むように、鋼帯端部に対向する側の部
分が「く」の字型の凹状が形成されている。エッジマス
ク7は、電極の実効電極幅(実質的に電流が流れる電極
幅)を鋼帯幅に応じた幅に制御して鋼帯端部近傍のオー
バーコートを緩和するために、鋼帯幅に追従可能に配設
されている。
【0019】図3はエッジマスク7の鋼帯幅方向位置を
制御する装置の要部構成例と制御フローを示す図であ
る。図3において、11は鋼帯端部位置検出器、12は
エッジマスク位置制御装置、13はエッジマスク位置決
め装置である。図4は、鋼帯端部位置検出器11の構成
例を示す図で、発光部14と受光部15とを備える。該
鋼帯端部位置検出器11はめっきセル1出側(図1のダ
ムロール6とコンダクターロール5の間)に設置されて
いる。
【0020】めっきセル1出側に設置された鋼帯端部位
置検出器11で鋼帯端部位置を検出し、検出した信号は
エッジマスク位置制御装置12に送られる。エッジマス
ク位置制御装置12はエッジマスク位置決め装置13に
指令し、エッジマスク7を検出した鋼帯端部位置に応じ
て鋼帯幅方向の所定位置に進退させることにより、鋼帯
4端部とエッジマスク7の間隔を調整し、電極2からの
鋼帯4端部へのめっき電流を遮断することによって鋼帯
端部のオーバーコートを緩和する。
【0021】以上で説明した装置の構成およびめっき方
法は、従来技術の場合と同様である。本発明の実施の形
態に係る装置では、前記装置に対して、さらにめっき液
中で鋼帯端部に当接可能なブレードが配設されている。
【0022】以下、本発明の実施の形態に係る電気めっ
き装置に配設されるブレードについて説明する。図5
は、エッジマスクに一体に取りつけられているブレード
の実施の形態の1例を示し、ブレード21はエッジマス
ク7の鋼帯進行方向出側端部に取り付けられている。図
6は、ブレード21の形状および該ブレード21のエッ
ジマスク7への取り付け構造を説明する図で、(a)は
正面図(図5のA−A矢視拡大図)、(b)は平面図で
ある。ブレード21は、エッジマスク7の鋼帯走行方向
出側側面の鋼帯端部からは遠い側の端部に、取付部材2
2a、22bを介して鋼帯進行方向に若干傾斜するよう
に配設されネジ23で固定されている。
【0023】ブレード21の鋼帯端部側の端部はエッジ
マスク7よりも鋼帯側に突出して形成され、該ブレード
21は、エッジマスク7の鋼帯幅方向位置が鋼帯幅に応
じた所定位置に制御されているときに、鋼帯端部に当接
するように配設されている。またブレード21の端部形
状は中央部が凹んだ「く」の字型に形成されている。
【0024】図7は、ブレード21を鋼帯端部に当接す
ることによってデンドライト状析出物の生成を防止する
作用を説明する図で、(a)はブレード21が鋼帯端部
に当接している状態を示す平面図、(b)は鋼帯端部に
生成したデンドライト状析出物がブレードによって除去
される状態を説明する断面模式図である。
【0025】エッジマスク7の鋼帯幅方向位置が制御さ
れた状態では、ブレード7は、(a)に示すように、鋼
帯端部に当接して撓んだ状態になる。鋼帯端部に生成し
たデンドライト状析出物24は、(b)に示すように、
ブレード21当接部で掻き取られる。
【0026】ブレード21が鋼帯端部に当接する部分が
めっき液の外部にあると、掻き取られたデンドライト状
析出物が、装置内の鋼帯を案内するロール(例えばコン
ダクターロール5、ダムロール6等)に巻き込まれ、あ
るいは鋼帯表面に落下した後前記ロールに巻き込まれた
りして、鋼帯に押し疵が発生する。前記押し疵を防止す
るには、掻き取られたデンドライト状析出物の除去装置
(水スプレイのようなもの)をさらに追加するか、ある
いは絶縁性ブレードをめっき液中で鋼帯端部に当接する
ことが必要である。しかしながら、前者においては、デ
ンドライト状析出物の除去装置設置スペースの問題等あ
るため、後者による対応が最も望ましい。
【0027】本発明では、鋼帯端部に大きなデンドライ
ト状析出物が生成する前に該析出物をブレード21で除
去することができ、まためっき液中で絶縁性ブレードを
鋼帯端部に当接させることによって掻き取られたデンド
ライト状析出物24がめっき液の流れにのって鋼帯4か
ら離れるので、装置内のロールに巻き込まれることがな
くなり、鋼帯4の押し疵発生を防止できる。めっき後の
鋼帯についても、端部の大きなデンドライト状析出物が
なくなるので、需要家でのプレス成形等の際に剥離して
押込み疵を誘発することもなくなる。
【0028】鋼帯端部位置が短周期で変動し、この変動
に対応してエッジマスク位置制御装置によってエッジマ
スク7の鋼帯幅方向位置を応答よく調整できない場合が
ある。このような場合、ブレード21から鋼帯端部に過
剰な押し付け力が作用して鋼帯端部を損傷したり、押し
付け力が過小になってデンドライト状析出物を確実に除
去できなったりするおそれがある。係る問題を防止する
には、前記ブレードを可撓性ブレードとし、ブレードが
撓んた状態で鋼帯端部に当接することが好ましい。
【0029】ブレードはステンレス等の導電性ブレード
を使用することもできるが、導電性ブレードを使用する
とブレード自身に大きなデンドライト状析出物が生成
し、生成した該析出物が剥離して鋼帯に押し疵を発生す
るおそれがあるので、導電性ブレードを使用する場合、
鋼帯端部当接部以外の部分は、絶縁被覆することが望ま
しい。このような点を考慮して、ブレードは絶縁性ブレ
ードとすることがより好ましい。
【0030】係る観点から、可撓性があり、絶縁材料で
もある合成樹脂板製ブレードが好ましい。ブレードと鋼
帯端部との接触力やブレードの寸法は、鋼帯端部を損傷
しない範囲で、生成するデンドライト状析出物の大き
さ、ブレードの寿命等を考慮して適宜のものに設定すれ
ばよい。
【0031】ブレードの端部形状は特に限定されない
が、前記のよう凹状に形成することによって、鋼帯端部
位置がブレード中央に位置するようになり、特にデンド
ライト状析出物が生成しやすい端部コーナー部(図7の
A部、B部)のデンドライト状析出物24をより効果的
に掻き取ることができる。
【0032】前記ブレードはめっきセル内の少なくとも
1箇所に配設すればよい。1箇所の場合、エッジマスク
の鋼帯走行方向上流側端部、下流側端部のいずれに配設
してもよい。めっきセル内に複数の電極対が配設されて
いる場合、ブレードはその内の少なくとも1つの電極対
に配設されていればよい。
【0033】鋼帯端部に当接したときのブレードの撓む
方向は鋼帯走行方向、あるいは逆の方向のいずれでもよ
いが、鋼帯走行方向に撓むように配設することがブレー
ドの耐久性の面でより好ましい。
【0034】本発明において、ブレードを取りつけるエ
ッジマスクの形状は、「く」の字型の形状に限定されな
い。コの字型、くの字型あるいはその中間の形状のもの
等種々の形状のものを使用できる。
【0035】電気めっき装置がエッジマスクを備える場
合、ブレードはエッジマスクと一体に設けることが好ま
しいが、エッジマスクと一体に設けなくてもよい。ま
た、エッジマスクを備えない電気めっき装置に配設して
もよい。この場合、ブレードを鋼帯幅方向に移動可能に
配設すると同様の効果がある。図8は、ブレードを直接
鋼帯幅方向に移動可能に配設しためっき装置について、
該ブレードの鋼帯幅方向位置を制御する装置の要部構成
例と制御フローを示す図である。
【0036】図8では、ブレード31をアーム32に取
り付け、該アーム32をアーム位置決め装置33によっ
て鋼帯幅方向に移動可能に配設する。そして、前記図3
の場合と同様、鋼帯端部位置検出器34で鋼帯端部位置
を検出し、ブレード位置制御装置35で指令し、アーム
位置決め装置33によってブレードの鋼帯幅方向位置を
制御する。
【0037】鋼帯の連続電気めっき装置では、通常、前
記めっきセルが鋼帯走行方向に複数配設され、各めっき
セルで順次繰り返し電気めっきし、所定の電気めっき鋼
帯を製造する。めっきセルが複数配設されている場合、
ブレードは必ずしも全てのめっきセルに設ける必要はな
く、デンドライト状析出物の生成状況に応じて前記セル
の内の1つまたは2つ以上のめっきセルに適宜設ければ
よい。複数のめっきセルにブレード設ける場合、ブレー
ドを配設するめっきセルは、中間より後方寄りのめっき
セルの方に多く配設することが好ましい。
【0038】めっき厚が厚い場合、めっき工程途中のめ
っきセル内で大きなデンドライト状析出物が生成し、こ
のような大きなデンドライト状析出物がめっき工程途中
のめっきセル内で剥離して鋼帯に押し疵を発生すること
がある。本発明では、めっき工程途中のめっきセルにブ
レードを配設し、デンドライト状析出物が大きくなる前
に生成したデンドライト状析出物を除去できるので、厚
めっきの場合であってもデンドライト析出物の剥離に起
因する鋼帯押し疵の発生を防止できる。
【0039】
【実施例】図1に示しためっきセルを鋼帯走行方向に1
5組(入側から順次#1〜#15めっきセル)備えた連
続電気めっき設備を用いて、種々のサイズの鋼板にめっ
き量(片面あたり50〜100g/m2)の亜鉛めっき
を施して電気亜鉛めっき鋼帯を製造した場合について、
亜鉛落ちによる押し疵の格落ち量を調査した。調査結果
を図9に示す。
【0040】本発明法については、絶縁性ブレードとし
て厚さ1mmの合成樹脂板を用い、#8、10、13お
よび15の各めっきセルの各々の出側電極に配設された
エッジマスクの鋼帯出側端部に配設し、該樹脂板を鋼帯
に当接したときに該樹脂板が撓んだ状態で使用した。
【0041】比較のために示した従来法は、前記設備
で、絶縁性ブレードを配設しないで、電気めっき設備を
出た後に金属製エッジスクレーパーを用いてデンドライ
ト状析出物を除去した場合である。
【0042】図9から、本発明法は、従来法に比べて、
亜鉛落ちの発生率が格段に低減されてることがわかる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、デンドライト状析出物
をめっきセル内のめっき液中で除去することによって、
これに起因する鋼帯の押し疵や需要家でプレス成形等の
際に発生する落ち込み疵を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電気めっき装置の要
部構成例を示す概略断面図。
【図2】図1の装置において、電極、鋼帯およびエッジ
マスクの位置関係を説明する図。
【図3】エッジマスク7の鋼帯幅方向位置を制御する装
置の要部構成例と制御フローを説明する図。
【図4】図3の装置の鋼帯端部位置検出器の構成例を示
す図。
【図5】本発明において、エッジマスクに一体に取りつ
けられているブレードの実施の形態の一例を示す図。
【図6】本発明の実施に使用される電気めっき装置のブ
レードの形状および該ブレードのエッジマスクへの取り
付け構造を説明する図で、(a)は正面図(図5のA−
A矢視拡大図)、(b)は平面図。
【図7】ブレードを鋼帯端部に当接することによってデ
ンドライト状析出物の生成を防止する作用を説明する図
で、(a)はブレードが鋼帯端部に当接している状態を
示す平面図、(b)は鋼帯端部に生成したデンドライト
状析出物がブレードによって除去される状態を説明する
断面模式図。
【図8】ブレードを直接鋼帯幅方向に移動可能に配設し
ためっき装置について、該ブレードの鋼帯幅方向位置を
制御する装置の要部構成例と制御フローを示す図。
【図9】本発明法の亜鉛落ち欠陥の低減効果を示す図。
【符号の説明】
1 めっきセル 2 電極 3 めっき液 4 鋼帯 5 コンダクターロール 6 ダムロール 7 エッジマスク 11 鋼帯端部位置検出器 12 エッジマスク位置制御装置 13 エッジマスク位置決装置 14 発光部 15 受光部 21 ブレード 22a、22b 取付部材 23 ネジ 24 デンドライト状析出物 31 ブレード 32 アーム 33 アーム位置決め装置 34 鋼帯端部位置検出器 35 ブレード位置制御装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−94096(JP,A) 特開 昭60−162795(JP,A) 特開 平5−9788(JP,A) 特開 平5−44085(JP,A) 実開 平3−41855(JP,U) 実開 昭64−45763(JP,U) 実開 平6−25363(JP,U) 実開 昭62−97175(JP,U) 実開 昭61−73666(JP,U) 特公 昭60−30755(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 7/06

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっきセル内のめっき液中で鋼帯端部に
    当接可能なブレードが配設されていることを特徴とする
    鋼帯の電気めっき装置。
  2. 【請求項2】 ブレードが可撓性ブレードであることを
    特徴とする請求項1に記載の鋼帯の電気めっき装置。
  3. 【請求項3】 ブレードが絶縁性ブレードであることを
    特徴とする請求項1または2に記載の鋼帯の電気めっき
    装置。
  4. 【請求項4】 ブレードが樹脂板であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の鋼帯の電気めっき装
    置。
  5. 【請求項5】 ブレードが、めっき電極間を通過する鋼
    帯端部近傍のオーバーコートを防止するエッジマスクと
    一体に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の鋼帯の電気めっき装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4に記載のブレード、あるい
    は請求項5に記載のエッジマスクが鋼帯幅方向に移動可
    能に配設され、さらに鋼帯端部位置を検出する位置検出
    器と、該位置検出器で検出した鋼帯端部位置に基づい
    て、該ブレードまたは該エッジマスクの幅方向位置を調
    整する制御装置を備えることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の鋼帯の電気めっき装置。
  7. 【請求項7】 電気めっき鋼帯を製造するにあたり、め
    っきセルのめっき液中で該鋼帯端部にブレードを当接さ
    せて鋼帯端部のデンドライトを除去することを特徴とす
    る電気めっき鋼帯の製造方法。
  8. 【請求項8】 ブレードが可撓性ブレードであることを
    特徴とする請求項7に記載の電気めっき鋼帯の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 ブレードが絶縁性ブレードであることを
    特徴とする請求項7または8に記載の電気めっき鋼帯の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 ブレードが樹脂板であることを特徴と
    する請求項7〜9のいずれかに記載の電気めっき鋼帯の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 ブレードが、めっき電極間を通過する
    鋼帯端部近傍のオーバーコートを防止するエッジマスク
    と一体に設けられていることを特徴とする請求項7〜1
    0のいずれかに記載の電気めっき鋼帯の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項7〜10に記載のブレード、あ
    るいは請求項11に記載のエッジマスクを鋼帯幅方向に
    移動可能に配設し、鋼帯端部位置を検出し、検出した鋼
    帯端部位置に基づいて、該ブレードまたは該エッジマス
    クの鋼帯幅方向位置を調整することを特徴とする請求項
    7〜11のいずれか記載の電気めっき鋼帯の製造方法。
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