JP3508179B2 - 扉開放装置 - Google Patents

扉開放装置

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JP3508179B2
JP3508179B2 JP26918293A JP26918293A JP3508179B2 JP 3508179 B2 JP3508179 B2 JP 3508179B2 JP 26918293 A JP26918293 A JP 26918293A JP 26918293 A JP26918293 A JP 26918293A JP 3508179 B2 JP3508179 B2 JP 3508179B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
(以下「VTR」という。)やVTR一体型テレビジョ
ン等に使用されるビデオカセット及びこれに類似するカ
セット類並びにコンパクトディスク(以下「CD」とい
う。)を取出対象物として用いるCDプレーヤー等の電
子機器その他の装置の扉開放装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、VTR等のカセット挿入
口には、デザイン上の観点から或いはほこりを避ける等
を目的として扉が取り付けられている。この扉には、例
えば、VTRの前面の半分を覆うことができる大きなも
のが有り、その扉は装置本体に回動自在に取り付けられ
ている。そして、カセット挿入口を閉じるために扉を装
置本体に固定する係止手段としては、吸引力の大きなマ
グネットが広く用いられている。この係止手段は、装置
本体に取り付けられたマグネットと、扉に設けられた受
け金具とからなり、これらマグネットと受け金具との間
の吸着力は400〜700g程度に設定されている。
【0003】このようなVTR等において、挿入された
ビデオカセットを装置本体から取り出す場合には、ま
ず、人が手作業でマグネットの吸着力に抗して扉を開い
ている。その後、人が扉の内側に隠れていたイジェクト
ボタンを直接操作するか或いはリモートコントロールの
イジェクトボタンを操作することにより、排出機構を作
動させてビデオカセットを取り出している。
【0004】また、従来の他のVTRとしては、モータ
やプランジャー等のアクチュエータを動力源として使用
し、そのアクチュエータの駆動力によって扉を開閉する
ようにしたものが提供されている。このような構成のV
TRにおいては、リモートコントロールからのカセット
のイジェクト作業に問題がある。即ち、アクチュエータ
の駆動力がマグネットの吸着力よりも小さい場合には、
リモートコントロールの操作手順を誤って扉を開く前に
カセットの排出機構を動作させると、カセットの排出力
では扉を開くことができないためにアクチュエータに過
大な負荷が加えられることになる。一方、アクチュエー
タの駆動力がマグネットの吸着力よりも大きい場合に
は、カセットの排出力によって扉が急速に開放されるた
め、カセット排出時の動作フィーリングが悪くなるとい
う問題が生じる。
【0005】このようなビデオカセットの取出に際し
て、カセット排出用の特別なアクチュエータを設けるこ
となく、しかも、扉の開放を人が手作業で行うことなく
装置の自動化によって実現するには、カセットが扉を押
し開けて排出するものが最もシンプルな構造として考え
られる。即ち、カセットを排出させる排出機構の働きを
利用し、この排出機構の作動によりカセットの排出動作
と扉の押し開け動作を共に行うようにするものである。
このための動力源としては、排出機構の駆動源であるモ
ータがそのまま使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような扉開放装置においては、低温時に動きが悪くな
る排出機構の排出力のバラツキや経時変化による排出機
構の排出力の低下を考慮すると、カセットの排出力を扉
の開放に利用するには、排出力の大きさやその連続性等
の点から不安があり不十分なものである。
【0007】また、一般に、カセットの排出動作は緩や
かに行われるのが好まれ、スピード感のある排出動作は
人に不安感を与える。従って、カセット排出時の動作フ
ィーリングを向上させるためには、カセットの排出速度
を低く押さえる必要がある。そのため、上述したような
扉の開放機能を持たせるために排出力の増加分だけ排出
機構のモータの回転数を高くすると、カセットの排出速
度が増加することから好ましくない。この際、モータの
回転数の上昇分だけ減速比を大きくすることによってカ
セットの排出速度を従来と同じ大きさに設定することも
できるが、この場合には、カセットが力強く排出される
ようになるため、同じく人に不安感を与えることになり
動作フィーリングが悪くなる。
【0008】この一方、モータの回転数を低く押えたま
まであると、その回転トルクが低いために、カセットの
排出力が低くなる(約300〜400g)。従って、カ
セット挿入口を大きく覆う大きな扉をデザインした場合
に、カセット排出時のスピードを低く押さえた状態でカ
セットの排出力を扉の開放に利用すると、排出力の不足
によって扉が開かず、カセットが出てこないという課題
があった。
【0009】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、カセット等の取出対象物をフィーリング
良く排出できる小さな力を利用して、この排出力より大
きな力で係止された扉を開放できる扉開放装置を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述したよう
な課題等を解決し、上記目的を達成するために、例え
ば、図1〜図5に示すように、機器本体1の挿入口4か
ら挿入された取出対象物3を挿入口4から排出させる排
出機構と、挿入口4を開閉自在に覆う扉2と、この扉2
を機器本体1に着脱自在に係止する係止手段(6,7)
とを設けた扉開放装置において、扉2に、機器本体1と
取出対象物3とに当接される開放アーム10を揺動自在
に取り付け、排出機構による取出対象物3の排出力によ
取出対象物3で開放アーム10を揺動させて係止手段
の係止力を解除して扉2を開くことを特徴としている。
【0011】そして、本発明に係わる扉開放装置の開放
アーム10は、例えば、図1〜図5に示すように、取出
対象物3との接触部を力点xにし、機器本体1との接触
部を支点yにして、扉2との接触部を作用点zにしたテ
コにするとよい。
【0012】更に、本発明に係わる扉開放装置の取出対
象物3は、例えば、図1及び図3〜図5に示すように、
ビデオテープレコーダに使用されるビデオカセットであ
るとよい。
【0013】また、本発明の扉開放装置は、例えば、図
1〜図5に示すように、開放アーム10を、取出対象物
3との接触部を力点xにし機器本体1との接触部を支点
yにして扉2との接触部を作用点zにしたテコとして設
け、この扉2を機器本体1に揺動自在に支持し、この扉
2の支持部から見て支点yより遠くに係止手段(6,
7)を設けると共に、支点yから見て作用点zより遠く
に力点xを設ける構成にするとよい。
【0014】
【作用】本発明は、上述のように構成したことにより、
排出機構によって取出対象物3が排出側に送られると、
この取出対象物3が開放アーム10に当接してこれを揺
動させ、この開放アーム10の揺動により係止手段
(6,7)の係止力が解除され、取出対象物3の押圧力
扉2が開かれる。
【0015】そして、開放アーム10がテコであると、
取出対象物3との接触部である力点xから入力された小
さな力により、扉2との接触部である作用点zに大きな
力が作用し、この作用点zに働く力により開放アーム1
0が機器本体1との接触点である支点yを中心に揺動す
るため、扉2を容易に開くことができる。
【0016】更に、取出対象物3がビデオカセットであ
る場合には、ビデオテープレコーダの扉2を、カセット
の小さな排出力で簡単に開放させることができる。
【0017】また、機器本体1に揺動自在に支持された
扉2に設けた開放アーム10がテコになっていて、この
開放アーム10の支点yから見て作用点zより遠くに力
点xが設けられていると共に、扉2の支持部から見て開
放アーム10の支点yより遠くに係止手段(6,7)が
設けられているため、係止手段(6,7)によって扉2
の係止力を大きく確保できると共に、その係止手段
(6,7)の内側に設定された開放アーム10のテコ作
用により、係止手段(6,7)の大きな係止力に抗して
小さな力で扉2を開くことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図5は、本発明の一実施例を示すもので、
本発明を電子機器の一具体例を示すVTRに適用し、取
出対象物の一具体例としてビデオカセットを適用したも
のである。
【0019】図1において、1は、VTRの機器本体で
あり、この機器本体1の前面には扉2を収容するための
凹部1aが形成されている。この装置本体1の凹部1a
の前面には、ビデオカセット3が挿入される挿入口4が
開口されている。この挿入口4の内部には、挿入された
ビデオカセット3を所定位置に装着するためのカセット
取込機構と、この所定位置からビデオカセット3を取り
出すためのカセット排出機構とが設けられている。これ
らカセット取込機構及びカセット排出機構は既に周知の
技術となっているため、その説明は省略する。
【0020】更に、図1において、5は、イジェクト時
にカセット排出機構を作動させてビデオカセット3を排
出するためのイジェクトボタンである。この実施例で
は、イジェクトボタン5は機器本体1の前面に露出され
ている。また、機器本体1の凹部1aに設けた挿入口4
の上側には、扉2を係止するための係止手段の一具体例
を示すマグネット6が取り付けられている。このマグネ
ット6と組をなして係止手段の一部を構成する受け金具
7は、マグネット6に対向させて扉2に取り付けられて
いる。
【0021】この扉2は、図1〜図5に示すように、背
面に凹陥部8aが形成された薄い箱状の外扉体8と、こ
の外扉体8の凹陥部8aを閉じるように組み合される平
板状の内扉体9とから構成されている。そして、外扉体
8の長手方向両端の下部には、その長手方向に突出する
枢軸8b,8bがそれぞれ形成されている。これらの枢
軸8bは機器本体1の凹部1aに設けた軸受穴に回動自
在に嵌合され、これにより、扉2が機器本体1に上下方
向へ回動自在に取り付けられている。更に、外扉体8の
凹陥部8a内には、開放アーム10の軸部10aを下方
から支える縦軸受片8cと、この軸部10aを横方向か
ら支えて横移動を防止する上下の横軸受片8d,8d
と、同じく開放アーム10の上下の板ばね片10c,1
0cを正面側からそれぞれ支える2個のばね受片8e,
8eとが形成されている。
【0022】開放アーム10は、上下方向に延在された
丸軸からなる上記軸部10aと、この軸部10aと交差
するよう横方向に延在されたアーム部10bと、このア
ーム部10bと平行になるよう横方向に延在された上下
一対の上記板ばね片10c,10cとを有している。こ
の開放アーム10のアーム部10bは、その両端間にお
いて段差を設定するようにスロープ状に形成されてい
て、一側の下方に変位した端部には後方に突出する力点
片10dを設けていると共に、他側の上方に変位した端
部には同じく後方に突出する支点片10eを設けてい
る。また、一対の板ばね片10cは、アーム部10bを
上下から挟むよう互いに平行に設けられていると共に、
厚みをアーム部10bよりも薄く設定して弾性を持た
せ、これにより、板ばねとしての機構を発揮できるよう
に構成されている。
【0023】このような構成を有する開放アーム10の
軸部10aが、外扉体8の一対の横軸受片8d,8dの
凹部内に挿入されていると共に、この軸部10aの下端
が縦軸受片8cによって支持されている。そして、各横
軸受片8dの背面には、内扉体9に設けた軸支持片9a
が配設されていて、これら横軸受片8dと軸支持片9a
とで軸部10aを支持することにより、開放アーム10
が扉2に揺動自在に支持されている。更に、開放アーム
10に設けた一対の板ばね片10c,10cを外扉体8
に設けた一対のばね受片8e,8eで支持することによ
り、力点片10d側を後方へ付勢するように作用するバ
ネ力を開放アーム10に与えている。
【0024】また、内扉体9には、開放アーム10の力
点片10dと支点片10eとに対応させて、両片10
d,10eが扉2の後方へ突出し得るように力点窓11
と支点窓12とが開口されている。そして、内扉体9の
背面には、機器本体1のマグネット6に対応させて、上
述したように受け金具7が接着剤等の固着手段によって
固定されている。
【0025】このような構成を有する扉開放装置によれ
ば、例えば、次のような動作によって扉の開放が行われ
る。まず、図3及び図5に示すように、扉2が閉まって
いる状態では、扉2に固定した受け金具7が機器本体1
に固定したマグネット6に吸着されて扉2が機器本体1
に係止され、カセットの挿入口4が扉2によって閉じら
れている。
【0026】この状態から、イジェクトボタン5の直接
操作又はリモートコントロールの遠隔操作によってイジ
ェクト動作が開始され、カセット排出機構の作動により
ビデオカセット3が排出されると、図4に示すように、
ビデオカセット3の先端面が内扉体8の力点窓11から
後方に突出した力点片10dに当接し(この接触部を
「力点x」とする。)、この力点片10dを前方に突き
出す。これにより、開放アーム10が、これに一体成形
された一対の板ばね片10cのバネ力に抗して軸部10
aを中心に反時計方向に揺動する。そして、開放アーム
10の力点片10dの反対側に設けられた支点片10e
が支点窓12から突き出され、この支点片10eが機器
本体1の凹部1aの前面に当接する。
【0027】この結果、開放アーム10が、それまで軸
部10aを中心に揺動していた状態から支点片10eと
機器本体1との接触部(この接触部を「支点y」とす
る。)を中心に揺動する状態に変化する。これにより、
力点xに加えられているビデオカセット3の排出力が増
加すると、開放アーム10が支点yを中心に反時計方向
に揺動し、その揺動力が軸部10aから横軸受片8cに
伝達される(この接触部を「作用点z」とする。)。こ
の開放アーム10のテコ作用により、作用点zに伝達さ
れる力によって扉2が前方に押される。
【0028】この作用点zに作用する力が扉2の係止部
材であるマグネット6の吸引力よりも大きくなると、こ
の力がマグネット6と受け金具7との吸着部(この吸着
部を「吸着点p」とする。)の吸着力に打ち勝つ力とな
り、受け金具7をマグネット6から引き離す。この結
果、図5において、扉2が枢軸8b(この軸心を「回転
中心c」とする。)を中心にして反時計方向に回転し、
挿入口4が開放される。これにより、挿入口4から先端
が飛び出したビデオカセット3を取り出すことができ
る。
【0029】この後、ビデオカセット3が力点片10d
から離れると、板ばね片10cがそのバネ力によって戻
され、これにより、開放アーム10が初期状態に復帰す
る。この結果、開放アーム10の支点片10eが支点窓
12内に後退すると共に、力点片10dが力点窓11内
に押し込められた状態から後方に突出する。
【0030】このように、ビデオカセット3の排出力に
よって扉2は開かれるが、この扉2を開くための条件
は、次のようになる。この扉2の開放条件を、図6及び
図7に基づいて説明する。
【0031】図6において、Xは、開放アーム10の力
点片10dに作用するビデオカセット3の排出力であ
り、Yは、開放アーム10の揺動によって支点片10e
が機器本体1から受ける支点yの反力である。また、A
は、開放アーム10のテコ作用によって軸部10aが扉
2から受ける作用点zの反力である。そして、mは、力
点xと支点yとの間の水平距離を表し、nは、支点yと
作用点zとの間の水平距離を表している。
【0032】また、図7において、Aは、扉2が開放ア
ーム10から受ける作用点zの作用力である。この作用
力Aは、作用点zの上記反力Aと同じもの(力が扉2に
作用するか、その反対の開放アーム10に作用するかの
見方の相違による。)であるため、同一の符号Aを使用
している。Bは、マグネット6による受け金具7の吸引
力である。そして、aは、回転中心cと作用点zとの間
の垂直距離を表し、bは、回転中心cと吸着点pとの間
の垂直距離を表している。
【0033】まず、開放アーム10のテコ作用による力
関係を考察する。この場合、開放アーム10が支点yを
中心に揺動を行うための条件は、次の通りである。即
ち、排出力Xによって開放アーム10に働くモーメント
(図6において反時計方向に作用する)をT1とし、反
力Aによって開放アーム10に働くモーメント(図6に
おいて時計方向に作用する)をT2とすると、 T1=m・X T2=n・A であり、小さな排出力Xによって大きな吸引力Aに打ち
勝つためには、T1>T2である必要がある。即ち、 T1>T2=m・X>n・A である。従って、反力Aは、 A<m・X/n ……(1) となる。
【0034】次に、扉2を回転するための力関係を考察
する。この場合、扉2が回転中心cを中心に回転を行う
ための条件は、次の通りである。即ち、作用力Aによっ
て扉2に働くモーメント(図7において反時計方向に作
用する)をT3とし、吸引力Bによって扉2に働くモー
メント(図7において時計方向に作用する)をT4とす
ると、 T3=a・A T4=b・B であり、これらによって扉2を開くためには、T3>T
4である必要がある。即ち、 T3>T4=a・A>b・B である。従って、作用力Aは、 A>b・B/a ……(2) となる。
【0035】従って、上記(1)及び(2)式より、扉
2が開放するための条件は、次の通りである。即ち、 m・X/n>b・B/a ……(3) である。よって、排出力Xは、 X>b・B・n/a・m ……(4) X>K・B(∵K=b・n/a・m) ……(5) となる。
【0036】従って、上記(4)式から明らかなよう
に、カセットの排出力Xがマグネット6の吸引力Bより
大きい場合には、K(=b・n/a・m)の値を1より
小さくすることにより、即ち、a・mの値をb・nの値
よりも大きくすることにより、排出力Xによって吸引力
Bに打ち勝つことができるようになる。よって、上記
(3)式の関係を満足する形状を設定することにより、
カセットの小さな排出力であっても、マグネット6によ
る大きな吸引力Bに抗して扉2を開放することができ
る。
【0037】因みに、カセットの排出力Xを300〜4
00g、マグネット6による吸引力Bを400〜700
gとすると、Kの値は、 K=1/1.33〜2.33 となる。
【0038】例えば、B=500g、m=90mm、n
=30mm、a=60mm、b=70mmに設定するも
のとすると、Xは、 X=b・B・n/a・m=70・500・30/60・
90=194.4 となる。従って、この場合には、カセットの排出力が4
00gあれば、カセットの排出動作によって扉2を容易
に開くことができる。
【0039】以上説明したが、本発明は上記実施例に限
定されるものではなく、例えば、テレビ一体型VTR或
いはビデオカセットレコーダーその他の電子機器に適用
できることは勿論のこと、ビデオカセット以外の物品
(例えば、CD)を取出対象物とするCDプレーヤー等
にも適用することができる。このCDプレーヤーの場合
には、CDが搭載されるトレーを取出対象物として用
い、トレーの排出力で扉を開放するようにする。また、
上記実施例においては、マグネット6として永久磁石を
用いた場合について説明したが、電磁石を適用できるこ
とは勿論である。このように、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変更できるものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
扉に開放アームを揺動自在に取り付け、排出機構による
取出対象物の排出力で開放アームを揺動させて係止手段
の係止力を解除して扉を開くようにしたため、カセット
等の取出対象物の挿入口を覆う大きな扉を持ったVTR
等のイジェクト時、取出対象物の排出力以上の力で吸着
している扉をその取出対象物の排出力によって容易に開
放することができる。従って、イジェクト時に人が手で
扉を開ける必要がなく、取出対象物を排出するためのイ
ジェクトボタンの直接操作或いはリモートコントロール
の遠隔操作等により、取出対象物を自動的に排出させて
取り出すことができるという効果が得られる。
【0041】しかも、扉を開放するための動力源が取出
対象物の排出力のみであり、取出対象物の排出と同時に
必ず扉が開放するため、取出対象物を排出するための誤
動作を生じることがなく、その誤動作によるVTR等の
電子機器の故障のおそれがない扉開放装置を提供するこ
とができる。更に、扉の開放機構をモデル化したことに
より、開放アームの各部の長さや設置位置等を適宜に設
定することができ、従って、取出対象物の排出力や係止
手段の係止力の大きさの変化に対応することができて、
イジェクト時の動作フィーリングを常に良好な状態に設
定することができるという効果も得られる。
【0042】そして、開放アームをテコ機構とすること
により、取出対象物との接触部である力点から入力され
た小さな力によって扉との接触部である作用点に大きな
力を作用させ、この作用点に働く力によって機器本体と
の接触点である支点を中心に開放アームを揺動させるこ
とができ、従って、大きな係止力によって係止されてい
る扉を小さな力で容易に開くことができるという効果が
得られる。
【0043】更に、取出対象物をビデオカセットとした
場合には、ビデオテープレコーダの扉を、カセットの小
さな排出力で簡単に開放させることができるという効果
が得られる。
【0044】また、機器本体に回動自在に支持された扉
に設けた開放アームをテコとし、この開放アームの支点
から見て作用点より遠くに力点を設け、扉の支持部から
見て開放アームの支点より遠くに係止手段を設けること
により、係止手段によって扉の係止力を大きく確保でき
ると共に、その係止手段の内側に設定された開放アーム
のテコ作用により係止手段の大きな係止力に抗して小さ
な力で扉を開くことができる。従って、係止手段の係止
力を低下させる必要がないので、VTR等の電子機器の
使用時における衝撃や振動等によって扉が開放されるの
を防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】図1の扉の一部を破断して示す正面図である。
【図3】図1の扉を横に断面して示す平面図である。
【図4】同、カセットの排出力で開放アームが揺動した
状態の扉を横に断面して示す平面図である。
【図5】図1の扉を縦に断面して示す側面図である。
【図6】本発明に係わる開放アームに作用する力関係を
示す説明図である。
【図7】同、扉に作用する力関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 機器本体 2 扉 3 ビデオカセット(取出対象物) 4 挿入口 5 イジェクトボタン 6 マグネット(係止手段) 7 受け金具(係止手段) 8 外扉体 8b 枢軸 9 内扉体 10 開放アーム 10a 軸部 10c 板ばね片 10d 力点片 10e 支点片 x 力点 y 支点 z 作用点 p 吸着点 c 回転中心 a 作用点zと回転中心cとの距離 b 吸着点pと回転中心cとの距離 A 作用点zに作用する反力 B 吸着点pに作用する吸着力 X 力点xに作用する排出力 Y 支点yに作用する反力

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器本体の挿入口から挿入された取出対
    象物を当該挿入口から排出させる排出機構と、 上記挿入口を開閉自在に覆う扉と、 この扉を上記機器本体に着脱自在に係止する係止手段と
    を設けた扉開放装置において、 上記扉に、上記機器本体と上記取出対象物とに当接され
    る開放アームを揺動自在に取り付け、上記排出機構による 上記取出対象物の排出力により当該
    取出対象物で上記開放アームを揺動させて上記係止手段
    の係止力を解除して上記扉を開くことを特徴とする扉開
    放装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の扉開放装置において、 上記開放アームは、上記取出対象物との接触部を力点に
    し、上記機器本体との接触部を支点にして、上記扉との
    接触部を作用点にしたテコであることを特徴とする扉開
    放装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の扉開放装置において、 上記取出対象物は、ビデオテープレコーダに使用される
    ビデオカセットであることを特徴とする扉開放装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の扉開放装置において、 上記開放アームを、上記取出対象物との接触部を力点に
    し上記機器本体との接触部を支点にして上記扉との接触
    部を作用点にしたテコとして設け、上記扉を上記機器本
    体に揺動自在に支持し、この扉の支持部から見て上記支
    点より遠くに上記係止手段を設けると共に、上記支点か
    ら見て上記作用点より遠くに上記力点を設けたことを特
    徴とする扉開放装置。
JP26918293A 1993-10-27 1993-10-27 扉開放装置 Expired - Fee Related JP3508179B2 (ja)

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