JP3506456B2 - ポリビニルアルコール系重合体 - Google Patents

ポリビニルアルコール系重合体

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、アルコキシエチルアル
ケニルエーテル成分を有する新規なポリビニルアルコ−
ル系重合体に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ポリビニルアルコ−ル(以下、P
VAと略記する)フィルムの柔軟化の手段として、グリ
コール類等の可塑剤を添加する方法やPVAの部分けん
化物が用いられてきた。しかし、前者の方法ではフィル
ム表面へ可塑剤が浸出し、後者の方法ではフィルムの水
溶性が低下するという問題があった。 【0003】上記の問題に対し、柔軟性及び親水性を有
するセグメントを共重合によりPVAに導入する方法が
考えられており、酢酸ビニルと種々のオキシアルキレン
基を有するモノマーとをラジカル共重合した後、けん化
する方法が知られている(特開昭59−15540
8)。しかし、この報告におけるオキシアルキレン基を
有するモノマ−の側鎖の末端は全て水酸基を有してお
り、これらのモノマ−とビニルアルコ−ルとの共重合体
は絶乾状態にすると柔軟性が低下するという問題があっ
た。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、上記の問題点のない絶乾状態においても柔軟なポリ
ビニルアルコール系重合体を提供する事にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに鋭意検討した結果、下記の化2で表される構造単位
を0.1〜50モル%含有し、けん化度50モル%以上
及び重合度50〜10000のポリビニルアルコ−ル系
重合体を見出し、本発明を完成させるに至った。 【0006】 【化2】 【0007】(式中、R↑1及びR↑2は水素原子ある
いはメチル基を示し、R↑3は炭素数1〜5のアルキル
基を示す。) 【0008】次に本発明を詳細に説明する。 【0009】本発明のポリビニルアルコール系重合体
は、上記の化2で表される構造単位(以下、アルケニル
エーテル単位と略記する事がある。)において、R↑1
及びR↑2は水素原子あるいはメチル基がどちらも好適
に用いられる。R↑3は、通常メチル基またはエチル基
であるが、炭素数3〜5のアルキル基であっても支障は
ない。 【0010】本発明のポリビニルアルコール系重合体の
アルケニルエーテル単位の含有量としては0.1〜50
モル%、好ましくは0.5〜30モル%、より好ましく
は1〜25モル%である。アルケニルエーテル単位の量
が極端に少ない場合には、本発明の効果が十分に発揮し
えず、また多すぎる場合にはポリビニルアルコール系重
合体が本来有する優れた物性が発現し得なくなる。 【0011】本発明のポリビニルアルコ−ル系重合体の
ポリビニルエステル部分のけん化度としては通常は50
モル%以上、好ましくは70モル%以上である。 【0012】本発明のポリビニルアルコール系重合体の
重合度については通常50〜10000、好ましくは2
00〜5000である。ここで言う重合度は、本発明の
ポリビニルアルコ−ル系重合体を完全にけん化した後、
ビニルアルコ−ル単位を再酢化して得られた重合体の極
限粘度([η],dl/g単位)をアセトン中、30℃
で測定し、下記の数1を用いて算出したものを言う。 【0013】 【数1】 【0014】ポリビニルアルコール系重合体のけん化度
及び重合度が上記の範囲外の場合には、ポリビニルアル
コール系重合体の物性が充分発現しない場合がある。 【0015】本発明のポリビニルアルコール系重合体を
製造する方法としてはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチツク酸ビニ
ル等の脂肪酸ビニル、とりわけ酢酸ビニルと下記の化3
で表されるアルケニルエーテルとをラジカル共重合する
方法が好ましい。 【0016】 【化3】【0017】(式中、R↑1及びR↑2は水素原子ある
いはメチル基を示し、R↑3は炭素数1〜5のアルキル
基を示す。) 【0018】上記の化3で表されるモノマーの具体例と
しては、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチ
ルビニルエーテル、n−プロポキシエチルビニルエーテ
ル、イソプロポキシエチルビニルエーテル、n−ブトキ
シエチルビニルエーテル、イソブトキシエチルビニルエ
ーテル、sec−ブトキシエチルビニルエーテル、te
rt−ブトキシエチルビニルエーテル、n−ペントキシ
エチルビニルエーテル、メトキシエチルプロペニルエー
テル、エトキシエチルプロペニルエーテル、n−プロポ
キシエチルプロペニルエーテル、イソプロポキシエチル
プロペニルエーテル、n−ブトキシエチルプロペニルエ
ーテル、イソブトキシエチルプロペニルエーテル、se
c−ブトキシエチルプロペニルエーテル、tert−ブ
トキシエチルプロペニルエーテル、n−ペントキシエチ
ルプロペニルエーテル等が挙げられる。 【0019】ビニルエステルと化3で表されるアルケニ
ルエーテルとの共重合は、従来公知の方法、例えばバル
ク重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等が適宜選ばれ
るが、メタノ−ル等のアルコール類を溶媒とする溶液重
合が簡便である。共重合反応は、アゾビスイソブチロニ
トリル、過酸化ベンゾイル等の公知のラジカル重合触媒
を用いて行われる。また反応温度は−50℃〜150℃
の範囲から選択される。重合後得られた共重合体をけん
化することにより、本発明のポリビニルアルコール系重
合体が得られるが、この際、けん化触媒としては、アル
カリ触媒が良い。酸触媒を用いてけん化すると得られる
重合体が水不溶性となる場合が多いために好ましくな
い。アルカリ触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属、アルカ
リ土類金属の水酸化物、アンモニア、アミン類等が用い
られる。またけん化は水中で行っても良いが、アルコー
ル溶媒中でのエステル交換法で行う方法が簡便で良い。 【0020】また、共重合に際し、本発明の主旨を阻害
しない範囲内で他のモノマーを共存させて、重合体中に
導入するする事は何等差し支えない。このようなモノマ
ーの例としては、エチレン、プロピレン等のα−オレフ
ィン類、(メタ)アクリル酸及びその塩またはそのアル
キルエステル類、塩化ビニル、テトラフルオロエチレン
等のハロゲン化ビニル類、(メタ)アクリルアミド、ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミド−
2−メチル−プロパンスルホン酸及びその塩、3−(メ
タ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムク
ロリド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシ
エチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン等のアミ
ド系単量体、無水マレイン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸、クロトン酸、及びそれらの塩またはそれ
らのアルキルエステル類、酢酸アリル、アリルアルコ−
ル、イソプロペニルアルコ−ル、ビニルトリメトキシシ
ラン等が挙げられる。また、このようなモノマーの導入
量としては、10モル%以下、好ましくは5モル%以
下、より好ましくは3モル%以下が良い。 【0021】本発明の共重合体は、繊維、フィルム、シ
ート等の成型物及び木材、紙、プラスチック等の接着
剤、コーティング剤、乳化安定剤等の用途に好適であ
る。 【0022】 【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって何等限定される
ものではない。 【0023】実施例1 還流冷却器、撹拌器を備えた重合容器に、酢酸ビニル6
4.5g及びメトキシエチルビニルエーテル25.5g
を仕込み、窒素置換をして75℃に昇温し、開始剤とし
てアゾビスイソブチロニトリル0.1gのメタノール溶
液を添加して重合を開始した。1時間後、重合を停止
し、ヘキサン中に沈澱させて得られたポリマーを真空乾
燥する事により、収量56gのポリマーが得られた。生
成ポリマーをメタノールに溶解し(濃度20重量%)、
[NaOH]/[VAc]=0.05(モル比)となる
ように、NaOHのメタノール溶液を加えて、40℃で
けん化を行い、アセトン(水5重量%を含む)で良く洗
浄後、乾燥してメトキシエチルビニルエーテル単位を含
有するポリビニルアルコ−ルを得た。重合体の重水素化
ジメチルスルホキシド中、35℃で測定した↑1H−N
MRスペクトル(日本電子(株)製:型式GSX−27
0にて測定)を図1に示す。 【0024】図1のスペクトル中、δ3.1〜4.0p
pmの吸収は、メトキシエチルビニルエーテル単位の側
鎖のメトキシ基、エチレン基及び主鎖のメチンプロトン
の存在を示唆している。なお、図1のδ2.49ppm
のピ−クは重水素化ジメチルスルホキシド中のジメチル
スルホキシドのメチルプロトンであり、2.1ppmの
ピ−クは乾燥が若干不十分の為に残存したアセトンのメ
チル基である。図1より計算されるメトキシエチルビニ
ルエ−テル単位の含有量は20.4モル%であり、ま
た、酢酸ビニル単位のけん化度は、99.3%モル%で
あった。得られた共重合体を再酢化して得られた共重合
体のアセトン中、30℃で測定した極限粘度は0.67
7dl/gで、これから求めた重合度は1300であ
り、またテトラヒドロフラン中、55℃で測定したサイ
ズ排除クロマトグラフィーから求めた標準ポリスチレン
換算の数平均分子量Mn=50000、重量平均分子量
Mw=175000、Mw/Mn=3.49であった。 【0025】実施例2 還流冷却器、撹拌器を備えた重合容器に、酢酸ビニル4
3g及びメトキシエチルビニルエーテル51gを仕込
み、窒素置換をして75℃に昇温し、開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリル0.1gのメタノール溶液を添
加して重合を開始した。3.5時間後、重合を停止し、
ヘキサン中に沈澱させて得られたポリマーを真空乾燥す
る事により、収量37gのポリマーが得られた。生成ポ
リマーをメタノールに溶解し(濃度20重量%)、[N
aOH]/[VAc]=0.05(モル比)となるよう
に、NaOHのメタノール溶液を加えて、40℃でけん
化を行い、アセトン(水5重量%を含む)で良く洗浄
後、乾燥してメトキシエチルビニルエーテル単位を含有
するポリビニルアルコ−ルを得た。重合体の↑1H−N
MRより計算されるメトキシエチルビニルエ−テル単位
の含有量は46.3モル%であり、また、酢酸ビニル単
位のけん化度は、99.8モル%であった。得られた共
重合体を再酢化して得られた共重合体のアセトン中、3
0℃で測定した極限粘度は0.374dl/gで、これ
から求めた重合度は500であり、またテトラヒドロフ
ラン中、55℃で測定したサイズ排除クロマトグラフィ
ーから求めた標準ポリスチレン換算の数平均分子量Mn
=46000、重量平均分子量Mw=86000、Mw
/Mn=1.88であった。 【0026】比較例1 還流冷却器、撹拌器を備えた重合容器に、酢酸ビニル6
4.5g及びヒドロキシエチルビニルエーテル25.5
gを仕込み、窒素置換をして85℃に昇温し、開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル0.1gのメタノール
溶液を添加して重合を開始した。3時間後、重合を停止
し、ヘキサン中に沈澱させて得られたポリマーを真空乾
燥する事により、収量73gのポリマーが得られた。生
成ポリマーをメタノールに溶解し(濃度20重量%)、
[NaOH]/[VAc]=0.05(モル比)となる
ように、NaOHのメタノール溶液を加えて、40℃で
けん化を行い、アセトン(水5重量%含む)で良く洗浄
後、乾燥してヒドロキシエチルビニルエーテル単位を含
有するポリビニルアルコ−ルを得た。重合体の↑1H−
NMRより計算されるヒドロキシエチルビニルエ−テル
単位の含有量は15.8モル%であり、また、酢酸ビニ
ル単位のけん化度は、99.8モル%であった。得られ
た共重合体を再酢化して得られた共重合体のアセトン
中、30℃で測定した極限粘度は0.743dl/g
で、これから求めた重合度は1510であり、またテト
ラヒドロフラン中、55℃で測定したサイズ排除クロマ
トグラフィーから求めた標準ポリスチレン換算の数平均
分子量Mn=59000、重量平均分子量Mw=214
000、Mw/Mn=3.63であった。 【0027】実施例3 還流冷却器、撹拌器を備えた重合容器に、ピバリン酸ビ
ニル96.0g及びメトキシエチルビニルエーテル22
gを仕込み、窒素置換をして85℃に昇温し、開始剤と
して2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペン
タン)0.1gのメタノール溶液を添加して重合を開始
した。1.5時間後、重合を停止し、水/メタノ−ル=
1/2混合溶媒中に沈澱させて得られたポリマーを真空
乾燥する事により、収量73gのポリマーが得られた。
生成ポリマーをメタノールに溶解し(濃度20重量
%)、[KOH]/[VPi]=1(モル比)となるよ
うに、KOHのメタノール溶液を加えて、60℃でけん
化を行い、アセトン(水5重量%を含む)で良く洗浄
後、乾燥してメトキシエチルビニルエーテル単位を含有
するポリビニルアルコ−ルを得た。重合体の↑1H−N
MRより計算されるメトキシエチルビニルエ−テル単位
の含有量は13.3モル%であり、また、ピバリン酸ビ
ニル単位のけん化度は、94.0モル%であった。得ら
れた共重合体を再度けん化し完全けん化物とした後、再
酢化して得られた共重合体のアセトン中、30℃で測定
した極限粘度は0.453dl/gで、これから求めた
重合度は680であり、またテトラヒドロフラン中、5
5℃で測定したサイズ排除クロマトグラフィーから求め
た標準ポリスチレン換算の数平均分子量Mn=3600
0、重量平均分子量Mw=106000、Mw/Mn=
2.97であった。 【0028】実施例4 実施例1及び比較例1で得られた共重合体の水溶液をキ
ャストして得られたフィルムの引っ張り試験を行った。
その結果を表1に示す。 【0029】 【表1】【0030】表1から、実施例1及び比較例1で得られ
たポリマーはPVAホモポリマー(No.3)に比べ
て、非常に柔軟でよく伸びる事が明かとなった。また、
比較例1のポリマーの繊維状の溶融成型物を絶乾状態
(105℃で6時間減圧乾燥)にすると非常に折れ易く
なるのに対し、実施例1で得られたポリマーの場合は、
絶乾状態でも柔軟性を保持している事が確かめられた。 【0031】実施例5 還流冷却器、撹拌機を備えた重合容器に、酢酸ビニル2
595g及びn−ブトキシエチルビニルエ−テル537
g、メタノ−ル500gを仕込み、窒素置換をして60
℃に昇温し、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
0.82gをメタノ−ル25gと共に添加して重合を開
始した。3.5時間後、重合を停止した。この時の酢酸
ビニルの重合率は47.5%であった。このものにメタ
ノ−ルを添加しながら、減圧下、メタノ−ルと残存酢酸
ビニルを留去し、濃度30重量%のポリマ−のメタノ−
ル溶液(未重合のn−ブトキシエチルビニルエ−テルを
含む)を得た。このものに[NaOH]/[VAc]=
0.0065となるように、NaOHのメタノ−ル溶液
を加えて、40℃でけん化を行い、得られたゲル状物を
メタノ−ルで良く洗浄後、乾燥してn−ブトキシエチル
ビニルエ−テル単位を含有するポリビニルアルコ−ルを
得た。重合体の↑1H−NMRより計算されるn−ブト
キシエチルビニルエ−テル単位の含有量は5.8モル%
であり、また、得られた酢酸ビニル単位のけん化度は、
83.4モル%であった。また、得られた重合体を再度
けん化し、完全けん化物とした後、再酢化して得られた
共重合体のアセトン中、30℃で測定した極限粘度は
0.848dl/gで、これから求めた重合度は187
0であった。 【0032】実施例6 還流冷却器、撹拌機を備えた重合容器に、酢酸ビニル1
526g及びメトキシエチルプロペニルエ−テル156
g、メタノ−ル1700gを仕込み、窒素置換をして6
0℃に昇温し、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリ
ル1.2gをメタノ−ル50gと共に添加して重合を開
始した。重合開始後4時間目と6時間目にアゾビスイソ
ブチロニトリル2gを追加し、7.7時間後、重合を停
止した。この時の酢酸ビニルの重合率は74.6%であ
った。このものにメタノ−ルを添加しながら、減圧下、
メタノ−ルと残存酢酸ビニルを留去し、濃度30重量%
のポリマ−のメタノ−ル溶液(未重合のメトキシエチル
プロペニルエ−テルを含む)を得た。このものに[Na
OH]/[VAc]=0.004となるように、NaO
Hのメタノ−ル溶液を加えて、40℃でけん化を行い、
得られたゲル状物をアセトンで良く洗浄後、乾燥してメ
トキシエチルプロペニルエ−テル単位を含有するポリビ
ニルアルコ−ルを得た。重合体の↑1H−NMRより計
算されるメトキシエチルプロペニルエ−テル単位の含有
量は4.4モル%であり、また、得られた酢酸ビニル単
位のけん化度は、63.4モル%であった。また、得ら
れた重合体を再度けん化し、完全けん化物とした後、ア
セトン中、30℃で測定した極限粘度は0.479dl
/gで、これから求めた重合度は744であった。 【0033】 【発明の効果】上記の実施例からも明らかな通り、本発
明のポリビニルアルコ−ル系重合体は、PVAホモポリ
マーに比べて、フィルムの柔軟性及び水溶性が高く、ま
た絶乾状態にしても柔軟性を保持している事から、繊
維、フィルム、シート等の成型物及び木材、紙、プラス
チック等の接着剤、コーティング剤、乳化安定剤等の用
途に好適である。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1で得られたポリビニルアルコ−ル系重
合体の↑1H−NMRスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−151608(JP,A) 特開 平5−214018(JP,A) 特公 昭45−20502(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/00 - 8/50

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記の化1で表される構造単位0.1〜
    50モル%およびビニルエステル単位からなり、前記化
    1で表される構造単位および前記ビニルエステル単位以
    外の構造単位の含有量が10モル % 以下であって、かつ
    前記ビニルエステル単位のけん化度が50モル%以上で
    ある、重合度50〜10000のポリビニルアルコ−ル
    系重合体。 【化1】 (式中、R↑1及びR↑2は水素原子あるいはメチル基
    を示し、R↑3は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
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