JPH04304204A - マクロモノマーおよびグラフト重合体の製法 - Google Patents

マクロモノマーおよびグラフト重合体の製法

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JPH04304204A
JPH04304204A JP9347791A JP9347791A JPH04304204A JP H04304204 A JPH04304204 A JP H04304204A JP 9347791 A JP9347791 A JP 9347791A JP 9347791 A JP9347791 A JP 9347791A JP H04304204 A JPH04304204 A JP H04304204A
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JP
Japan
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vinyl
ethylene
parts
macromonomer
chemical formula
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Application number
JP9347791A
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English (en)
Inventor
Kaoru Ikeda
薫 池田
Takashi Onaga
崇 大永
Toshiaki Sato
寿昭 佐藤
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応性が良好で、かつ従
来なかった新規なマクロモノマーに関する。さらに本発
明はプラスチックの改質剤等に有用な上記のマクロモノ
マーから誘導されるグラフト重合体の製造方法に関する
【従来の技術】マクロモノマーは高度に制御されたグラ
フトポリマーの合成原料として最近注目され、極めて多
種類のマクロモノマーが合成されている。しかし、ポリ
ビニルエステル系マクロモノマー、特にビニルエステル
類とエチレンのマクロモノマーに関しては、報告されて
いる例は皆無であり、ビニルエステル類とエチレンの共
重合体を側鎖に有するグラフト重合体やビニルアルコー
ル類とエチレンの共重合体を側鎖に有するグラフト重合
体の出発原料として待望されている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重合性に優
れたビニルエステル類とエチレンとの共重合体からなる
マクロモノマーを提供するるとともに、ビニルエステル
類とエチレンとの共重合体を側鎖に有するグラフトポリ
マーの製造方法およびビニルアルコール類とエチレンと
の共重合体を側鎖に有するグラフトポリマーの製造方法
を提供する。
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題解
決に向けて鋭意検討した結果、下記の化5で表されるマ
クロモノマーおよび下記の化5で表されるマクロモノマ
ーから誘導される構造単位を含有するポリマーの製造方
法と、下記の化8で表されるマクロモノマー構造単位を
含有するポリマーの製造方法を見出し、本発明を完成し
たものである。以下本発明を詳細に説明する。
【0003】本発明のマクロモノマーは、片末端の重合
性の二重結合部分、ビニルエステル類とエチレンとの共
重合体部分および両者を連結する部分から構成され、下
記の化5で表される。
【化5】 片末端の重合性の二重結合部分は、アクリル酸エステル
、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリル
アミドであり、エステル基またはアミド基とアルキレン
基からなる連結基(X)と硫黄原子により、二重結合と
ビニルエステル類とエチレンとの共重合体とが結合して
いる。この連結基(X)は、R↑2側でSと結合する下
記の化6で表されるX↓1または化7で表されるX↓2
である。
【化6】
【化7】 R↑2は分岐を有していてもよい炭素数2から20のア
ルキレン基であり、R↑3は水素原子または炭素数4以
上のアルキル基である。R↑2の具体例としてはエチレ
ン、トリメチレン、ヘキサメチレン、デカメチレン等が
挙げられ、R↑3の具体例としては水素、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
【0004】ビニルエステル類とエチレンとの共重合体
(PVEE)部分は、粘度平均重合度が10以上、好ま
しくは10〜1000、より好ましくは30〜500の
範囲にあり、エチレン単位の含有量が20モル%以上9
0モル%以下の1価の共重合体である。ここでビニルエ
ステル類としては酢酸ビニル、蟻酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル
、安息香酸ビニル、イソプロペニル酢酸等が挙げられ、
酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニ
ルが好適に用いられる。さらに本発明の目的を損なわな
い範囲内において、ビニルエステル類やエチレン以外の
単位を含有することに特に制限はなく、このような単量
体単位の例として以下のものが挙げられる。すなわちプ
ロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、
アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プ
ロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル
、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸
t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタク
リル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチルアクリ
ルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリ
ルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、アクリルア
ミドプロピルジメチルアミンおよびその塩またはその4
級塩、N−メチロールアクリルアミドおよびその誘導体
等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メ
チルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、
メタクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、メ
タクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩ま
たはその4級塩、N−メチロールアクリルアミドおよび
その誘導体等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニル
エーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニル
エーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチル
ビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等の
ハロゲン化ビニル類、酢酸アリル、塩化アリル等のアリ
ル化合物、マレイン酸およびその塩またはそのエステル
、イタコン酸およびその塩またはそのエステル、ビニル
トリメトキシシラン等のビニルシリル化合物等である。
【0005】本発明の上記の化5で表されるマクロモノ
マーは、たとえば(メタ)アクリル酸ハライドと片末端
に水酸基またはアミノ基を有するビニルエステルとエチ
レンとの共重合体との反応により得られる。(メタ)ア
クリル酸ハライドとしては、(メタ)アクリル酸クロラ
イドもしくは(メタ)アクリル酸ブロマイドが挙げられ
るが、中でも(メタ)アクリル酸クロライドが好ましい
。片末端に水酸基を有するビニルエステルとエチレンの
共重合体は、水酸基を有したチオールを連続的に滴下し
ながら重合することにより得られる。片末端にアミノ基
を有する該重合体は、アミノ基を有するチオールのアミ
ノ基部分を何らかの形で保護したチオールを連続的に滴
下しながら重合し、保護されたアミノ基を有する共重合
体を得た後、保護基を除去することにより得られる。 アミノ基の保護基としてt−ブチルカーバメート基、ベ
ンジルカーバメート基、トリフルオロアセトアミド基等
が保護基をはずす場合の容易さから好んで用いられる。 アクリル酸ハライドもしくはメタクリル酸ハライドと片
末端に水酸基またはアミノ基を有するビニルエステルと
エチレンとの共重合体との反応は、該重合体を良く脱水
した活性水素を持たない溶媒、たとえばベンゼン、トル
エン、キシレン、塩化メチレン、THF等に溶解して実
施される。生成するハロゲン化水素の捕集剤として塩基
性物質が使用されるが、ビニルエステル単位を加水分解
する恐れのある物質は使用できず、ピリジン、トリエチ
ルアミン、炭酸水素ナトリウム等が使用される。反応は
たとえばポリビニルエステルと塩基性物質を溶解した溶
液を攪拌しているところに、アクリル酸ハライドもしく
はメタクリル酸ハライド溶液をゆっくり滴下しながら実
施され、反応時間は1〜20時間、好ましくは1〜10
時間である。反応温度は副反応を押えるために60℃以
下、好ましくは40℃以下で、−20℃以上である。該
共重合体と(メタ)アクリル酸ハライドとの仕込み量比
は、該共重合体100モル(片末端の水酸基またはアミ
ノ基のモル数)に対して、(メタ)アクリル酸ハライド
100〜1000モル、好ましくは100〜500モル
である。
【0006】本発明の上記の化5で表されるマクロモノ
マーから誘導されるマクロモノマ−構造単位を含有する
重合体は、上記の化5で表されるマクロモノマーを単独
またはラジカル重合可能な少なくとも1種類の単量体と
共重合することにより得られる。ここでラジカル重合可
能な単量体単位として特に制限はなく、たとえば以下の
ものが例示される。すなわち、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸
およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル
酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸
エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル
、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデ
シル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エス
テル類、酢酸ビニル、蟻酸ビニル、プロピオン酸ビニル
、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、
ステアリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、アクリ
ルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセ
トンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン
酸およびその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンおよびその塩またはその4級塩、N−メチロールアク
リルアミドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体
、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N
−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパン
スルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジ
メチルアミンおよびその塩またはその4級塩、N−メチ
ロールアクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリル
アミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビ
ニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチル
ビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシル
ビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニル
エーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、酢酸
アリル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイン酸およ
びその塩またはそのエステル、イタコン酸およびその塩
またはそのエステル、ビニルトリメトキシシラン等のビ
ニルシリル化合物等であり、単独または組み合わせて用
いられる。該重合体中の上記の化5で表されるマクロモ
ノマー構造単位の含有量は3重量%以上、グラフト体と
しての特徴を発現させるために好ましくは5重量%以上
であり、分子量は5,000以上、1,000万以下で
ある。重合操作および条件は、通常のラジカル重合と同
様であって特に制限はなく、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2
,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス
(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)、ジメチル2
,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、過酸
化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジn−プロピルジパ
ーカーボネート、クメンハイドロパーオキサイド等のラ
ジカル開始剤を用いた熱重合や光増感剤を用いての光重
合、放射線重合が、塊状重合、溶液重合、懸濁重合等の
方法で行なえる。溶液重合時に使用する溶媒も特に制限
はなく、上記の化5で表されるマクロモノマーや共重合
するモノマーを溶解する溶剤の中から使用され、たとえ
ばベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノ
ール、THF、ジオキサン等が良く用いられる。重合温
度は、重合方法によって適宜決定されるが、通常−10
℃から150℃、好ましくは20℃から130℃の範囲
で実施される。また重合時にチオール類やその他の分子
量調節剤等を用いることも問題はない。
【0007】本発明の下記の化8で表されるマクロモノ
マー構造単位を含有する重合体は、上記の化5から誘導
されるマクロモノマー構造単位を含有する重合体を加水
分解することにより得られる。
【化8】 化8中のビニルアルコール単位(VA)とビニルエステ
ル単位(VES)との比率は、VA/(VA+VES)
で表して0.05から1.0、好ましくは0.1から1
.0の範囲である。加水分解は、上記の化5から誘導さ
れるマクロモノマー構造単位を含有する重合体を溶解も
しくは分散できる溶剤中で、アルカリまたは酸を用いて
行なわれる。通常、アルコール、とりわけメタノールを
含有する溶剤中で、反応速度の大きいアルカリ触媒によ
るエステル交換法が採用され、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、ナトリウムメチラート、カリウムメチラー
ト等のアルカリを用いて、該重合体のメタノール溶液、
メタノールに溶解しない場合はTHF、ジオキサン、ト
ルエン等とメタノールの混合溶剤溶液中で行なわれる。 エステル交換反応条件に特に制限はなく、通常、アルカ
リ量を該重合体中のビニルエステル単位に対してモル比
で0.002倍から2.0倍、好ましくは0.005倍
から1.0倍の範囲で使用し、20℃から120℃の反
応温度で、10分から10時間の時間をかけて実施する
。反応終了後、たとえば酢酸等の酸で中和した後、メタ
ノール等で洗浄して乾燥される。以下、実施例により本
発明をさらに説明するが、本発明は実施例によって何等
限定されるものではない。なお以下の実施例において、
特に断わりのない限り「部」および「%」は、「重量部
」および「重量%」をそれぞれ意味する。
【実施例】
【0008】実施例1 攪拌機、還流冷却管、窒素導入管および滴下ロートを備
えた反応器に、2−アミノエタンチオール9.25部、
2ーメチルー2ープロパノール50部を仕込み、窒素ガ
スを30分バブリングして脱気した。反応器の温度を0
℃に保ち、攪拌下、ジ−t−ブチルカーボネート26.
2部をゆっくり滴下した。滴下終了後、30分間加熱還
流した後反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を添加し
、油層を酢酸エチルにより抽出した。炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して溶
媒を留去して粗生成物を得た。0.1mmHgで減圧蒸
留により精製し、N−t−ブトキシカルボニル−2−ア
ミノエタンチオール(BOC)16.1部を得た。攪拌
機を備えた耐圧重合器に酢酸ビニル881部とメタノー
ル193部および2,2−アゾビスイソブチロニトリル
0.935部を仕込み、窒素ガスバブリングにより脱気
した。別途、上記合成したBOC60部をメタノール1
000部に溶解した溶液を調製し、窒素バブリングによ
り脱気した。エチレンをゲージ圧で62kg/cm↑2
になるように加圧し、耐圧重合器の内温が55℃となっ
たところでBOCのメタノール溶液を毎分1.5部の割
合で重合器に添加を始めた。内温を60℃に保ち、BO
C溶液を連続的に添加しながら4時間重合した。冷却し
て重合を停止し固形分を測定したところ14.8%であ
った。重合液はエチレンをパージした後、大量のn−ヘ
キサンに投入しポリマーを回収し、アセトン−n−ヘキ
サン系で2回再沈精製し、片末端にN−t−ブトキシカ
ルボニルアミノ基を有する酢酸ビニルとエチレンの共重
合体を得た。該共重合体の一部をメタノール中、NaO
Hでけん化して得たビニルアルコール−エチレン共重合
体について、フェノール/水=85/15の混合溶媒中
で測定した極限粘度から計算した粘度平均重合度は11
8であった。またd↓6−DMSO溶液で測定したプロ
トンNMRから計算したエチレン含量は49.2モル%
であった。続いて片末端にN−t−ブトキシカルボニル
アミノ基を有する酢酸ビニルとエチレンの共重合体50
部に98%蟻酸を150部添加して攪拌し、該重合体の
蟻酸溶液とした。この溶液を10℃で24時間放置した
後、クロロホルム−塩化ナトリウム水溶液で2回抽出し
、クロロホルム層を硫酸マグネシウムにより乾燥した。 クロロホルムを減圧下留去した後、40℃で減圧乾燥し
て片末端にアンモニウム基を有する構造の酢酸ビニルと
エチレンの共重合体を得た。攪拌機および滴下ロートを
備えた反応器に、上記の片末端にアンモニウム基を持つ
酢酸ビニルとエチレンの共重合体10部と塩化メチレン
15部および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液15部を取
り、室温で良く攪拌した。続いて直前に蒸留したメタク
リル酸クロライド0.5部を塩化メチレン8部に溶解し
た溶液を室温下攪拌しながら10分にわたって滴下した
。滴下終了後さらに1時間室温で攪拌を続けた後、反応
混合物を分液により塩化メチレン層を分離し、これを硫
酸マグネシウムにより乾燥して溶媒を留去し、粗生成物
を得た。該生成物をアセトン−n−ヘキサンで2回再沈
精製した後、40℃で減圧乾燥した。該精製物をCDC
l↓3を溶媒としてNMRを測定したところ、片末端に
メタクリルアミド構造を有する下記の化9に示す構造の
酢酸ビニルとエチレンの共重合体マクロモノマーであっ
た。
【化9】
【0009】実施例2 攪拌機を備えた耐圧重合器に酢酸ビニル881部とメタ
ノール193部および2,2−アゾビスイソブチロニト
リル0.935部を仕込み、窒素ガスバブリングにより
脱気した。別途、実施例1と同様にして合成したBOC
25部をメタノール1000部に溶解した溶液を調製し
、窒素バブリングにより脱気した。エチレンをゲージ圧
で35kg/cm↑2になるように加圧し、耐圧重合器
の内温が55℃となったところでBOCのメタノール溶
液を毎分1.5部の割合で重合器に添加を始めた。内温
を60℃に保ち、BOC溶液を連続的に添加しながら4
時間重合した。冷却して重合を停止し固形分を測定した
ところ17.8%であった。重合液はエチレンをパージ
した後、大量のn−ヘキサンに投入しポリマーを回収し
、アセトン−n−ヘキサン系で2回再沈精製し、片末端
にN−t−ブトキシカルボニルアミノ基を有する酢酸ビ
ニルとエチレンの共重合体を得た。該共重合体の一部を
メタノール中、NaOHでけん化して得たビニルアルコ
ール−エチレン共重合体について、フェノール/水=8
5/15の混合溶媒中で測定した極限粘度から計算した
粘度平均重合度は310であった。またd↓6−DMS
O溶液で測定したプロトンNMRから計算したエチレン
含量は30モル%であった。続いて該重合体50部に9
8%蟻酸を150部添加して攪拌し、該重合体の蟻酸溶
液とした。この溶液を10℃で24時間放置した後、ク
ロロホルム−塩化ナトリウム水溶液で2回抽出し、クロ
ロホルム層を硫酸マグネシウムにより乾燥した。クロロ
ホルムを減圧下留去した後、40℃で減圧乾燥して片末
端にアンモニウム基を有する構造の酢酸ビニルとエチレ
ンの共重合体を得た。攪拌機および滴下ロートを備えた
反応器に、上記の片末端にアンモニウム基を持つ酢酸ビ
ニルとエチレンの共重合体10部と塩化メチレン15部
および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液15部を取り、室
温で良く攪拌した。続いて直前に蒸留したメタクリル酸
クロライド0.5部を塩化メチレン8部に溶解した溶液
を室温下攪拌しながら10分にわたって滴下した。滴下
終了後さらに1時間室温で攪拌を続けた後、反応混合物
を分液により塩化メチレン層を分離し、これを硫酸マグ
ネシウムにより乾燥して溶媒を留去し、粗生成物を得た
。該生成物をアセトン−n−ヘキサンで2回再沈精製し
た後、40℃で減圧乾燥した。該精製物をCDCl↓3
を溶媒としてNMRを測定したところ、片末端にメタク
リルアミド構造を有する構造の酢酸ビニルとエチレンの
共重合体マクロモノマーであった。
【0010】実施例3 攪拌機を備えた耐圧重合器に酢酸ビニル881部とメタ
ノール193部および2,2−アゾビスイソブチロニト
リル0.935部を仕込み、窒素ガスバブリングにより
脱気した。別途、2−メルカプトエタノール(2−ME
)30部をメタノール1000部に溶解した溶液を調製
し、窒素バブリングにより脱気した。エチレンをゲージ
圧で62kg/cm↑2になるように加圧し、耐圧重合
器の内温が55℃となったところで2−MEのメタノー
ル溶液を毎分1.0部の割合で重合器に添加を始めた。 内温を60℃に保ち、2−ME溶液を連続的に添加しな
がら4時間重合した。冷却して重合を停止し固形分を測
定したところ15.0%であった。重合液はエチレンを
パージした後、大量のn−ヘキサンに投入しポリマーを
回収し、アセトン−n−ヘキサン系で2回再沈精製し、
片末端に水酸基を有する酢酸ビニルとエチレンの共重合
体を得た。該共重合体の一部をメタノール中、NaOH
でけん化して得たビニルアルコール−エチレン共重合体
について、フェノール/水=85/15の混合溶媒中で
測定した極限粘度から計算した粘度平均重合度は102
であった。またd↓6−DMSO溶液で測定したプロト
ンNMRから計算したエチレン含量は50モル%であっ
た。攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた反応
器に、上記の片末端に水酸基を持つ酢酸ビニルとエチレ
ンの共重合体10部とトルエン85部を取り、室温で良
く攪拌溶解した。続いて直前に蒸留したメタクリル酸ク
ロライド1.0部とトルエン10部を滴下ロートに取り
良く混合した後、室温下攪拌しながら1時間にわたって
滴下した。滴下終了後さらに3時間室温で攪拌を続けた
後、メタノール1.0部を添加して1時間攪拌した後、
トルエン200部を4回に分けて添加しながら減圧下4
0℃でメタノール、トルエンの一部等を留去し、精製し
た白色沈殿物をろ過除去して、生成物のトルエン溶液を
得た。該トルエン溶液を大量のn−ヘキサン中に投入し
て重合体を回収した後、アセトン−n−ヘキサンで2回
再沈精製した後、40℃で減圧乾燥した。該精製物をC
DCl↓3を溶媒としてNMRを測定したところ、片末
端にメタクリル酸エステル構造を有する下記の化10の
構造の酢酸ビニルとエチレンの共重合体マクロモノマー
であった。
【化10】
【0011】実施例 4 攪拌機を備えた耐圧重合器に酢酸ビニル881部とメタ
ノール193部および2,2−アゾビスイソブチロニト
リル0.935部を仕込み、窒素ガスバブリングにより
脱気した。別途、2−メルカプトエタノール(2−ME
)10部をメタノール1000部に溶解した溶液を調製
し、窒素バブリングにより脱気した。エチレンをゲージ
圧で35kg/cm↑2になるように加圧し、耐圧重合
器の内温が55℃となったところで2−MEのメタノー
ル溶液を毎分1.0部の割合で重合器に添加を始めた。 内温を60℃に保ち、2−ME溶液を連続的に添加しな
がら4時間重合した。冷却して重合を停止し固形分を測
定したところ20.1%であった。重合液はエチレンを
パージした後、大量のn−ヘキサンに投入しポリマーを
回収し、アセトン−n−ヘキサン系で2回再沈精製し、
片末端に水酸基を有する酢酸ビニルとエチレンの共重合
体を得た。該共重合体の一部をメタノール中、NaOH
でけん化して得たビニルアルコール−エチレン共重合体
について、フェノール/水=85/15の混合溶媒中で
測定した極限粘度から計算した粘度平均重合度は350
であった。またd↓6−DMSO溶液で測定したプロト
ンNMRから計算したエチレン含量は32モル%であっ
た。攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを備えた反応
器に、上記の片末端に水酸基を持つ酢酸ビニルとエチレ
ンの共重合体10部とトルエン85部を取り、室温で良
く攪拌溶解した。続いて直前に蒸留したメタクリル酸ク
ロライド0.5部とトルエン10部を滴下ロートに取り
良く混合した後、室温下攪拌しながら1時間にわたって
滴下した。滴下終了後さらに3時間室温で攪拌を続けた
後、メタノール0.5部を添加して1時間攪拌した後、
トルエン200部を4回に分けて添加しながら減圧下4
0℃でメタノール、トルエンの一部等を留去し、精製し
た白色沈殿物をろ過除去して、生成物のトルエン溶液を
得た。該トルエン溶液を大量のn−ヘキサン中に投入し
て重合体を回収した後、アセトン−n−ヘキサンで2回
再沈精製した後、40℃で減圧乾燥した。該精製物をC
DCl↓3を溶媒としてNMRを測定したところ、片末
端にメタクリル酸エステル構造を有する構造の酢酸ビニ
ルとエチレンの共重合体マクロモノマーであった。
【0012】実施例 5 攪拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた
反応器に、実施例1で合成したマクロモノマー50部、
スチレン100部およびトルエン120部を仕込み、室
温で窒素ガスバブリングして窒素置換した。反応器の昇
温を開始し、内温が60℃になったところで、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル0.60部をトルエン3
0部に溶解し窒素置換した開始剤溶液を添加し重合を開
始した。5時間攪拌下に重合を続けた後冷却して重合を
停止し、過剰のメタノール中に重合液を投入し55部の
ポリマーを回収した。生成したポリマーは、アセトン−
メタノール系で2回再沈精製し、60℃で減圧乾燥した
。精製ポリマーについてCDCl↓3でプロトンNMR
を測定したところ、マクロモノマー単位を35.6%含
有した重合体であった。またGPC測定から求めたポリ
スチレン換算の重量平均分子量は4.7x10↑4であ
った。
【0013】実施例 6〜8 実施例5と同様にして、酢酸ビニルとエチレンの共重合
体マクロモノマー単位を含有する重合体を合成した。表
1に重合条件と結果を示す。
【0014】
【表1】 実施例9 実施例6で得たポリマー10部をテトラヒドロフラン7
5部とメタノール13部の混合溶媒に溶解した。窒素バ
ブリングにより脱気した後、水酸化ナトリウムの10%
メタノール溶液を15部添加して70℃に加熱した。生
成する酢酸メチルを除去しながら2時間けん化して、ビ
ニルエステルの加水分解度が99モル%のビニルアルコ
ールとエチレンの共重合体マクロモノマー単位を含有す
るポリメタクリル酸メチルを得た。
【0015】実施例10 実施例7で得たポリマー10部をメタノール88部に分
散した分散液を用いる以外は実施例9と同様にして、ビ
ニルエステルの加水分解度が85モル%のビニルアルコ
ールとエチレンの共重合体マクロモノマー単位を含有す
るポリメタクリル酸ラウリルを得た。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、重合性の高いビニルエ
ステルとエチレンの共重合体マクロモノマーが提供され
る。該マクロモノマーは、重合性二重結合部分が(メタ
)アクリルアミドまたは(メタ)アクリル酸エステル構
造であるため単独重合性ならびに共重合性に優れ、各種
の側鎖にビニルエステルとエチレンの共重合体を有する
グラフトポリマーが得られる。さらに該グラフトポリマ
ーをけん化することにより、ビニルアルコールとエチレ
ンの共重合体を側鎖に有するグラフトポリマーとするこ
とも可能である。これらのグラフトポリマーは、ビニル
エステルとエチレンの共重合体、とりわけポリ(酢酸ビ
ニル−エチレン)、ポリ(ピバリン酸ビニル−エチレン
)やビニルアルコールとエチレンの共重合体と他種ポリ
マーの混合系からなる多成分系ポリマー材料の開発にお
いて、特に相溶化剤として極めて有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記の化1で表されるマクロモノマー
    。 【化1】 (式中、R↑1は水素原子またはメチル基であり、(X
    )はR↑2側でSと結合している以下に示す化2で表さ
    れるX↓1または化3で表されるX↓2のいずれか1種
    の連結基であり、(PVEE)はビニルエステル単位と
    エチレン単位を含有する1価の共重合体をそれぞれ意味
    する。) 【化2】 (R↑2は分岐を有していてもよい炭素数2から20の
    アルキレン基を表し、R↑3は水素原子または炭素数4
    以下のアルキル基を表す。) 【化3】 (R↑2は分岐を有していてもよい炭素数2から20の
    アルキレン基を表す。)
  2. 【請求項2】請求項1記載の化1で表されるマクロモノ
    マーを重合することを特徴とする化1から誘導される構
    造単位を含有する重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の重合体を加水分解すること
    を特徴とする下記の化4で表される構造単位を含有する
    重合体の製造方法。 【化4】 (式中、R↑1および(X)は請求項1の化1の場合と
    同じであり、(PVAE)はビニルアルコール単位とエ
    チレン単位を含有する1価の共重合体をそれぞれ意味す
    る。)
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