JP3506274B2 - 新規ペプチドおよび免疫賦活剤 - Google Patents

新規ペプチドおよび免疫賦活剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規ペプチドおよびこの
ペプチドを有効成分とする免疫賦活剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ラクトフェリン(LF)は、乳中に存在
する鉄結合性の蛋白質として知られている。乳以外の種
々の分泌液中にも存在し、関節腔内や血清などにも存在
し、鉄と結合して溶液中の鉄イオンを奪うことで抗菌作
用を示す。またラクトフェリンは抗菌活性の他に、ウイ
ルスに対する結合性や老化防止効果を有するなどの活性
が知られている。またラクトフェリンのアミノ酸配列の
一部分に、鉄結合性と異なる抗菌活性があることが確認
されている(特開平5-78392、特開平5-148296)。この
ようにラクトフェリンには種々の活性が存在している。
ラクトフェリンは、牛乳から大量に調製する方法が開発
されている。たとえば特開昭63-255300号公報にはラク
トフェリンに対して親和性を有する架橋型ポリサッカラ
イドの硫酸エステルを用いて乳からラクトフェリンを回
収する方法が開示されている。このようにして得たラク
トフェリンを用いることによって幾つかの新しい生理作
用や詳細な構造が判明している。このようなラクトフェ
リンの構造と生理活性については島崎らが総説で説明し
ている(島崎敬一他、バイオサイエンスとインダストリ
ー,Vol.51,25-27, 1993)。また特開平5-178759号公報
にはラクトフェリンが末梢血特に好中球の貪食能を活性
化し、免疫を向上させることが記載されている。しかし
ヒトラクトフェリン由来のペプチドがリンパ球のマイト
ージェン活性を誘導し免疫機能を賦活化することは知ら
れていない。
【0003】本発明者らはラクトフェリンを酵素分解処
理に付すことにより、ラクトフェリンの構造中に存在す
るペプチドの生理活性を検討してきた。ラクトフェリン
の構造中に存在する特定のペプチドが、抗HIV活性
や、抗HTLVに対して作用し感染を抑制することを確
認し、特願平5−240284号、特願平6−1585
1号として特許出願を行った。さらにラクトフェリンの
酵素分解物について詳細に検討を行った結果、ラクトフ
ェリンのアミノ酸配列中に存在する特定のペプチド構造
を含むペプチドが強いリンパ球のマイトージェン活性を
有していることを見いだしその作用について検討を行っ
た結果、本発明を完成するに至った。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ラク
トフェリンの生理活性について検討を行った結果、ラク
トフェリンの酵素分解物中に強いマイトージェン活性
と、強い抗腫瘍活性を有することを見いだした。ラクト
フェリンをペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パ
パイン(いずれもシグマ社製)を用いてラクトフェリン
/酵素=100/1で37℃1時間インキュベートし
た。インキュベート後ペプシン分解物の反応液を中性
に戻し、その他は80℃で5分間加熱することで反応を停
止させた。生じた沈殿を遠心分離により除去し、上清を
凍結乾燥することでラクトフェリンの酵素分解物の粉末
を得た。この酵素分解物を試料として以下の実施例に記
載した方法でリンパ球の幼若化および抗腫瘍活性を測定
したところ、これまで報告のない強い活性を有すること
を見いだした。この活性測定結果を下記の表1及び表2
に示した。
【0005】
【表1】
【0006】
【表2】
【0007】このようにラクトフェリンの酵素分解物に
は強い免疫賦活作用と、これによると推測される強い抗
腫瘍効果が存在することが確認できた。本発明者らは、
さらにラクトフェリンのアミノ酸配列中に存在するペプ
チド構造に関して検討を行った結果、マイトージェン活
性を発揮するに必須の構造を初めて解明した。本発明は
このようなラクトフェリンのアミノ酸配列中に存在し、
マイトージェン活性を有する新規ペプチドを提供するこ
とを課題とする。またこのようなペプチドを有効成分と
する、免疫賦活剤を提供することを課題とする。さらに
はこのペプチドを有効成分とするサイトメガロウイルス
感染の防御剤を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のマイトージェン
活性を有するペプチドはペプチド配列中に、次のアミノ
酸配列を有することが必要である。即ちヒトラクトフェ
リン由来のペプチドの場合、次の配列〔I〕を含むペプ
チドである。
【0009】
【0010】ヒトラクトフェリンの全アミノ酸配列はす
でに決定されている(M.W. Rey,et al.,NucleicAcid Re
s.,Vol.18,5288,1990)。このペプチドはヒトラクトフェ
リンのアミノ酸配列の1−19番目のアミノ酸配列に相
当しており、この配列からなるペプチドは、本発明に包
含されるものである。以下、ラクトフェリン由来のペプ
チドのアミノ酸配列はこの文献に従い、Glyを1番目と
して、アミノ酸配列の番号で記載する。このペプチドは
N末端から1〜3残基欠失したものであっても良い。こ
のアミノ酸配列を含むペプチドの例として次の配列〔I
I〕のペプチドが例示出来る。
【0011】
【化2】
【0012】このペプチドはヒトラクトフェリンの1−
52番目に相当している。またこのペプチドのSS結合
は還元状態のSH基となっていてもよい。配列〔I〕お
よび配列〔II〕は、N末端アミノ酸1〜3残基が欠失し
ていてもよい。即ちヒトラクトフェリン2−19番目、
3−19番目、4−19番目、またはヒトラクトフェリ
ン2−52番目、3−52番目、4−52番目のアミノ
酸配列に相当するものであってもよい。
【0013】こ れらのペプチドはもとの蛋白質と比べ
分子であり投与にあたって抗原性は低くなってい
る。
【0014】 本発明のペプチドを調製するには、通常の
ペプチド合成法が採用できる。ペプチド合成方法とし
ては固相合成方法が一般的であるが、この固相合成方法
は「泉谷他著、ペプチド合成の基礎と実験(1985年丸善
刊)194〜233頁」などに開示された方法を挙げることが
できる。またこれ以外の方法であっても良い。また、ヒ
トラクトフェリンをプロテアーゼによって酵素分解し、
クロマトグラフィーにより分取することもできる。また
酵素分解に付するためのラクトフェリンは、ヒトの乳か
ら容易に回収することができる。例えば上述した特開昭
63-255300号公報に開示されたラクトフェリンに対して
親和性を有する架橋型ポリサッカライドの硫酸エステル
を用いて、乳から回収することができる。ラクトフェリ
ンの酵素分解に用いる酵素としては、通常蛋白質の酵素
分解に用いる酵素であれば、いずれも使用可能である。
このような酵素としてはペプシン、トリプシン、キモト
リプシン、パパインなどを例示することができる。また
これ以外の酵素であっても使用することができる。この
ようにして得られた酵素分解物から常法によりクロマト
処理することによってこれらのペプチドを採取すること
ができる。また、通常のペプチド製造法に従って製造し
てもよい。
【0015】 本発明のペプチドはリンパ球の幼若化を誘
導し、抗ウイルス作用特にサイトメガロウイルスに対し
て感染防御効果を示す。本発明のペプチドは単独で投与
することができるし、または、安定剤、賦形剤などの製
剤化に用いる添加剤を使用して製剤化することもでき
る。本発明のペプチドは、食品や家畜飼料に添加して投
与することができるし、医薬品、化粧品などの用途に使
用することもできる。医薬品として用いる場合には経
口、注射、座剤などの投与形態で用いることができ、通
常成人1日当たり0.1〜5g程度を投与することで、免疫
賦活作用や、ウイルス感染防御効果を期待できるもので
ある。また本発明ペプチドは、経口投与においては毒性
を示さないし、また経静脈投与においても、物理的に投
与可能最大投与において死亡動物が出現しない安全な物
質である。
【0016】 以下に実施例を示しさらに本発明を詳細
に説明する。
【実施例1】ラクトフェリン(以下LFと記す)の酵
素分解物の調製とマイトージェン活性ペプチドの単離 特開昭63-255300号公報に記載の方法で母乳から調製し
たLFを原料としてペプシン(シグマ社製)酵素分解処
理を行った。LF/酵素=100/1の比率で、37℃、
1時間インキュベートした。インキュベート後ペプシン
分解物は反応液を中性に戻し、その他は80℃で5分間加
熱することで反応を停止させた。生じた沈殿を遠心分離
により除去し、上清を凍結乾燥してLFの酵素分解物の
粉末を得た。この分解組成物をTSKゲルG300SWカ
ラム(21.5mm×300mm:東ソー製)2本を直列につない
だカラムを装着したHPLCに付し、分離を行った。溶
出は0.015M NaClを含む1mMリン酸緩衝液(pH7.4)を溶
出液とし、214nmの吸収を測定した。
【0017】 分離した各フラクションのリンパ球幼若化
活性を以下の方法により測定した。C3H/HeNマウ
ス脾臓細胞を採取し洗浄した後、牛胎児血清10%を含む
RPMI1640培地に浮遊させた。脾臓細胞を5×10
ウエルになるよう96穴マイクロプレートに分注し、これ
に試料を最終濃度がそれぞれ1μg/ml、10μg/ml、100μ
g/mlとなるよう添加した。対照ウエルにはコンカナバリ
ンA(最終濃度1μg/ml)、リポポリサッカライド(最
終濃度100μg/ml)を加え37℃48時間5%CO条件下
で培養した。培養後3−(4,5−ジメチル−2−チ
アゾリル)2,5−ジフェニル−2Hテトラゾリウムブ
ロマイド(以下MTTと略記)液10μl を添加し、更に
3時間培養後、生じたMTTフォルマザンをELISA
リーダーを用い562-595nmで吸光度を測定した(以
上の方法はMed. Immunol., 12, 411 (1986)に開示され
た方法に準じた)。結果は10ウエルの平均値としマイ
トジェン活性比(S.I.)は、次の式に基づいて計算し
た。
【0018】 S.I.=(試料ウエルの平均吸光度)/(対
照ウエルの平均吸光度)×100
【0019】 各フラクションの内、活性の高いフラクシ
ョンについて再度HPLCによりその溶出位置を測定
し、以下に示した合成ペプチドと比較した結果、このフ
ラクションの溶出時間はヒトLF1−19と一致した。
またこのフラクションのアミノ酸配列を分析したとこ
ろ、ヒトLF1−19の配列を有することが確認でき
た。
【0020】
【実施例2】活性ペプチドの化学合成 実施例1で確認したペプチドおよびそのアミノ酸配列を
含むペプチドの合成を行った。本実施例ではヒトLF1
−19、ヒトLF1−52の合成例を示した。本明細書
に記載したこれ以外のペプチドの合成も、本実施例に準
じて合成した。 (1)ヒトLF1−19の合成 ペプチドシンセサイザー431A(ABI社)により、パ
ラヒドロキシメチルフェノキシメチルポリスチレン(H
MP)樹脂を用い、9−フルオレニルメチルオキシカル
ボニル(Fmoc)基をアミノ末端の保護基として0.25
mmolスケールで直鎖保護ペプチドを合成した。得られた
HMP樹脂結合保護ペプチド1455mgをフェノール、
1,2−エタンジチオール、チオアニソール存在下、ト
リフルオロ酢酸(TFA)によりペプチドのHMP樹脂
からの切り離しと保護基の除去を同時に行った。減圧濃
縮によりTFAを除去した後、エチルエーテルで粗ペプ
チドを結晶化させ、これを5%酢酸に溶解し凍結乾燥を
行った。得られた直鎖粗ペプチド500mgは、HPLC
〔カラム:オクタデシル4PW(21.5×150mm,東ソー
社),溶出:0.1%TFAを含む水−アセトニトリルに
てグラジエント溶出〕により精製し直鎖精製ペプチド
410mgを得た。得られた精製ペプチドの純度は、HPL
Cによる分析の結果93%であった。
【0021】 (2)ヒトLF1−52〔20Cys(Acm),
37Cys(Acm) 〕、ヒトLF1−52および〔10CysS
H,20Cys(Acm),37Cys(Acm),46CysSH 〕ヒトLF1
−52の合成 ペプチドシンセサイザー431A(ABI社)により、
パラヒドロキシメチルフェノキシメチルポリスチレン
(HMP)樹脂を用い、9−フルオレニルメチルオキシ
カルボニル(Fmoc)基をアミノ末端の保護基とし、
20Cys および37Cys のSH基をアセトアミドメチル
(Acm)基で保護して0.25mmolスケールで直鎖保護ペ
プチドを合成した。得られたHMP樹脂結合保護ペプチ
ド2337mgをフェノール、1,2−エタンジチオール、
チオアニソール存在下、トリフルオロ酢酸(TFA)に
よりペプチドのHMP樹脂からの切り離しと保護基の除
去を同時に行った。減圧濃縮によりTFAを除去した
後、エチルエーテルで粗ペプチドを結晶化させ、これを
5%酢酸に溶解し凍結乾燥を行った。得られた直鎖粗ペ
プチド970mgは、HPLC(カラム:オクタデシル4
PW(21.5×150mm,東ソー社),溶出:0.1%TFAを
含む水−アセトニトリルにてグラジエント溶出)により
精製し直鎖精製ペプチド〔10CysSH,20Cys(Acm),
37Cys(Acm),46CysSH 〕ヒトLF(1−52)607m
gを得た。得られた精製ペプチドの純度は、HPLCに
よる分析の結果96%であった。このペプチドをフェリシ
アン化カリウム存在下空気酸化により10Cys,46Cys
にS−S結合を形成させさらにHPLCにて精製する
ことで、純度90%の〔20Cys(Acm),37Cys(Acm)〕ヒ
トLF(1−52)450mgを得た。さらにこのペプチ
ドをヨウ素処理しAcm基の除去とS−S結合の形成を
同時に行い、HPLCで精製することでヒトLF(1−
52)120mgを得た。HPLCによる分析の結果
のペプチドの純度は89%であった。
【0022】
【実施例3】(合 成ペプチドのリンパ球幼若化活性の測
実施例で得られた合成ペプチドのリンパ球幼若化作用
を測定した。測定は実施例1に示した方法に従った。測
定結果を下記の表に示した。各合成ペプチドはいずれ
も強いS.I.活性を有していた。
【0023】
【表3】
【0024】
【実施例4】(合成ペプチドの抗腫瘍効果の測定) 実施例で得られた合成ペプチドの免疫賦活効果を確認
するため、腹水型腫瘍の増殖抑制効果を指標として実験
を行い、免疫マーカーの変化を観察した。BALB/c
雄マウス(1群10匹)に10〜10個の腹水型腫瘍細胞
(MethA細胞)を腹腔内に移植した。腫瘍移植当日よ
り、隔日に5回にわたり合成ペプチドを腹腔内に投与し
た。またポジティブコントロールとしてムラミルジペプ
チド(MDP)3mg/kg同様に投与し、さらにネ
ガティブコントロールとしてカラギーナンを同様に投与
した。腫瘍移植から20日後のマウスの生存率を表に示
した。サンプルについて0.005g/体重kg以上の投
与量で腫瘍増殖抑制効果が認められ、特に合成ペプチド
投与群において0.05g/体重kgの投与ではマウスの死
亡は全く認められなかった。またペプチド投与動物のN
K細胞が活性化されていることが確認された。NK細胞
活性化の測定は、マウスの脾臓細胞をエフェクター細胞
として、標的細胞に51Crをラベルした腫瘍細胞(Y
AC−1)を用い、100:1の割合で混合し、遊離した
51Crの量からNK活性値を測定した。本発明物質投
与動物のNK活性値は、コントロールと比べて有意に高
値を示していた。
【0025】
【表4】
【0026】
【実施例5】(合成ペプチドによるサイトメガロウイル
ス感染防御効果) ヒトLFの各種合成ペプチドを調製し、このペプチドの
サイトメガロウイルス感染防御効果を確認した。実験動
物として、SPF−BALB/cA雄、4週齢を1群5匹
として用いた。このマウスに、マウスサイトメガロウイ
ルス(MCMV)Smith株のマウス唾液腺を10回以上通
過したものを感染させて、その延命率を求めて判定を行
った。ウイルスの感染は1×10PFU/マウスの濃度
で腹腔内に接種して行い、感染と同時に各ペプチドのP
BS溶液を腹腔内に0.25、0.125、0.025、0.005g/k g
(体重)で投与した。また生存動物は解剖を行い、脾臓
を摘出し、脾臓細胞のNK細胞活性を測定した。結果を
に示した。
【0027】
【表5】
【0028】本発明のペプチドはヒトLFのN末端側に
活性が存在することが確認できた。またこの活性はN末
端から3残基まで削除しても、影響がないことが確認で
きた。さらに本発明ペプチドを投与した動物はいずれも
NK細胞活性が上昇していた。この活性もサイトメガロ
ウイルスの感染防御活性と一致していた。
【0029】
【実施例6】本実施例は、本発明ペプチドを製剤化した
例を示す。 (1)錠剤 乳糖170g、馬鈴薯澱粉5g、実施例で合成したヒトL
F1−19 20g、ステアリン酸タルク5gを混合し、常
法により打錠し、ペプチド100mgを含有する1gの錠剤
を200個製造した。 (2)注射剤 100ml中にマンニトール5g、実施例で合成したヒト
LF1−19 100mg、ヒト血清アルブミン100mg、
カプリル酸ナトリウム2mgを含む水溶液を無菌的に調
製し、1mlずつバイアルに分注し、凍結乾燥し密封し
た。
【0030】
【発明の効果】本発明の実施により、新規ペプチド、そ
の製造法及びこのペプチドを有効成分とする免疫賦活
剤、サイトメガロウイルス感染防御剤が提供される。
【0031】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端部フラグメント 起源:ヒトラクトフェリン 配列の特徴 配列:
【0032】配列番号: 2 配列の長さ:52 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端部フラグメント 起源:ヒトラクトフェリン 配列の特徴 配列:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07K 7/08 ZNA A61K 37/14 C12P 21/06 37/18 (56)参考文献 特開 平2−257892(JP,A) 特開 平2−233619(JP,A) 特開 平6−48956(JP,A) 国際公開93/18061(WO,A1) Proceeding of the American Associat ion for Cancer ,1994 年 3月,Vol.35,No.0,p. 493 Agric.Biol.Chem., 1989,Vol.53,No.1,p.31− 35 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 1/00 - 41/00 BIOSIS/WPI(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次のアミノ酸配列〔I〕で表されるアミ
    ノ酸配列からなるペプチド。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列〔I〕のN末端のアミノ酸
    残基が1〜3残基欠失したものである請求項1記載のペ
    プチド。
  3. 【請求項3】 次のアミノ酸配列〔II〕で表されるアミ
    ノ酸配列からなるペプチド。 【化1】 但しS−S結合は還元状態のSH基となっていてもよ
    い。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のペプチ
    ドまたはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする
    免疫賦活剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のペプチ
    ドまたはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする
    サイトメガロウイルス感染防御剤。
  6. 【請求項6】 ヒトラクトフェリンを、プロテアーゼに
    より酵素分解し、酵素分解物から請求項1〜3のいずれ
    かに記載のペプチドを採取することを特徴とするペプチ
    ドの製造法。
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