JP3505181B2 - 多数のエラストマー的シールを有するアキュムレータ・ピストン - Google Patents
多数のエラストマー的シールを有するアキュムレータ・ピストンInfo
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Description
製造を容易にすべく別個の構成部品で製造されたプラス
チック製アキュムレータ・ピストンに関する。
ン内に配置されたクラッチ・アクチュエータに加圧され
た液圧液体を供給する一以上のポンプを備えることが多
い。かかるトランスミッション・アクチュエータは、そ
の加圧された液体に圧力の急激な上昇、即ち、急激な変
化が生じないならば、幾分、より良好に機能する。かか
る圧力の急激な上昇が加圧液体に生じないようにすべ
く、加圧液体を含む主液体通路がアキュムレータに接続
されることが多い。
ダと、圧力が急激に上昇する方向と反対方向に該ピスト
ンを偏倚させる手段とを備えることができる。圧力が急
激に上昇する毎に、ピストンは偏向されて、流路と連通
するシリンダの容積を僅かに増大させる。この増大した
シリンダ容積は、急激に上昇する圧力を解放し、これに
より、液体は、アキュムレータを通過した後、圧力の波
動、又は圧力の急激な上昇から比較的免れる。
ムレータ・ピストン及び関係するシリンダは、半径方向
に段状の設計とされており、ピストンは、より大径のチ
ャンバの円筒状面上を摺動する第一の環状の密封要素
と、より小径のチャンバの円筒状面上を摺動する第二の
密封要素とを備えている。これら二つの密封要素の間で
ピストンを囲繞する環状スペースに対して加圧された制
御液体が供給される。
た制御液体は、ピストンに軸方向への偏倚力を加え、こ
れにより、ピストンは関係する流路内における圧力の急
激な変化に対する、可動の弾性的な吸収装置として機能
する。
アルミニウムの鋳造構造であり、密封要素の各々は、O
リングである。比較的短い使用期間で該Oリング密封要
素が機能しなくなる傾向があることが確認されている。
このシール効果の喪失は、ピストンが段状シリンダ内で
前後に周期的に動作することがその原因である。
転し且つ撓む結果、シール要素の材料は、疲労劣化する
傾向となる。
とき、製造コストが低廉であり且つ有効寿命が長い、半
径方向に段状のアキュムレータ・ピストンに関するもの
である。この改良にかかるピストンの構造体は、コスト
の削減及び重量の軽減の目的のため、剛性なプラスチッ
ク又は重合体材料で出来ている。この重量軽減の結果、
慣性力が多少、軽減され、このため、圧力の急激な変化
に対するピストンの応答性が向上する。この改良に係る
アキュムレータ・ピストンにおいて、密封要素は、エラ
ストマー的密封リングであり、該密封リングは成形さ
れ、その後に、該ピストンのフランジに接着される。該
密封リングの各々は、所望の流体シールを保ちつつ、関
係するシリンダ表面上を摺動し得るように設計された弾
性的な変形可能な環状フラップ又は密封リップを備えて
いる。こうした変形可能なシールのリップは、ピストン
が往復運動する間に比較的僅かに曲がるか、又は捩れる
ため、従来のOリングと比べて、シールの寿命は延び
る。
形成されたフランジ付きのピストン構成要素に接着され
た、二つの部分から成るピストン構造体を備えている。
それぞれの密封要素を形成し且つそれぞれのピストン要
素に接着した後、その構成部品を共に組み立てて、最終
的なピストン構造体にする。
上で成形する目的は、シールの成形工程の終了後に、シ
ールの金型キャビティ部材を分離させ易くするためであ
る。このように、金型キャビティ部材を分離させること
は、単一部分から成るピストン構造体の場合では、困難
又は不可能である。
程度シールの有効寿命が延びた段状のピストン構造体を
教示するものである。
断面図である。このピストンは、ピストン・ハウジング
と関係した状態で示されている。
ハウジング10を概略図的に示されている。加圧された液
体がこの通路を貫通し又はこの通路に沿って左方向から
右方向に流動する。流動する液体は、少なくとも、流れ
を生じさせるポンプ、及びその流れを受け取る装置によ
って、急激に変化する性質、即ち、サージングの性質を
持つことが有り得る。
変化を最小限にすべく、通路12内で生じた圧力状態に応
答して上下に動き得るように、円筒状チャンバ16内に配
置されたアキュムレータ・ピストン14が提供される。こ
のピストンの動きは、該ピストンを囲繞する環状スペー
ス18内の制御液体により制御される。このスペース18に
は、制御通路20を介して比較的安定的な加圧された液体
が供給される。通路20は、安定的な液体圧力源と連通
し、このため、環状スペース18内の圧力がピストンに対
し制御力を加える。
的小径の上方チャンバ21とを備える段付きのチャンバで
ある。該アキュムレータ・ピストン14は、同様の段付き
の形態をしており、このため、上方のエラストマー的シ
ール要素49は、チャンバ21の円筒状面上に位置する一
方、下方のエラストマー的シール要素51は、チャンバ19
の円筒状面上に位置する。
っており、このため、環状スペース18内の加圧された液
体は、フランジ47に対し比較的小さい上向きの力を加え
る一方、フランジ37には、比較的大きい下向きの力を加
える。環状スペース18内の加圧された液体によりピスト
ンに加わる純の力は下方に作用し、このため、この純の
液体力は、通路12内の圧力の急激な変動に対向する。該
ピストンは、接続通路17を介して通路12と連通してい
る。
の急激な変化が生じた場合、その増大した圧力パルス
は、ピストンの下面に伝達され、ピストンをチャンバ16
内で瞬間的に上方に動かし、これにより、ピストンの下
方のスペース内の体積を僅かに増大させて、その急激に
変化する圧力を解放する。この急激に変化する圧力が解
放されると、環状スペース18内の液体により付与される
制御力は、通路12内の次の圧力の急激な変化に応答すべ
く、ピストンをその最初の位置に下方に戻す。
すべく、比較的軽荷重のコイルばね15をピストンの下方
に設けることができる。該ばね15は、ピストンの行程距
離を制限し、また、ピストンのオーバーシュートを防止
する点で多少の利点がある。
に関するものである。該ピストンは、中心の垂直軸線27
の上にその中心がある管状の本体部分25を有する、成形
による剛性なプラスチック製本体23を備えている。図面
には、垂直方向に方向決めされた成形管状本体が図示さ
れている。しかしながら、特定の適用例に対応して、該
管状本体は、任意の所望の方向に方向決め可能であるこ
とが理解されよう。
との間の中間点にて管状の本体部分25を横断状に跨いで
いる。仕切り部分29を曲がらないように強化すべく、ガ
ゼット又はリブ35をプラスチック製本体23と一体に成形
することができる。かかる曲がりは、オイル・キャニン
グと呼ばれることがある。
状の本体部分25から外方に伸長している。該管状の本体
部分25の上端33には、その内面41に環状凹所39が形成さ
れている。
チック・インサートが環状凹所39内に着座している。図
面に図示するように、インサート43は、凹所39内に配置
された軸方向部分45と、該軸方向部分45から半径方向外
方に伸長する第二のフランジ47とを含むL字形断面を備
えている。インサート39は、その外周に沿って一定の断
面を有する剛性な環状のリング状構造体である。フラン
ジ47は、環状のエラストマー的シール要素49に対する取
り付け面を形成する。その他方のフランジ37は、環状の
エラストマー的シール要素51に対する取り付け面を形成
する。
る、係合する軸方向面に溶剤を付与することにより、管
状の本体部分25に固定することができる。この係合する
軸方向面は、締まり嵌めし得るように製造されるが、溶
剤の接着性により軟化した状態であるようにされ、管状
インサート43を難なく凹所39まで軸方向に動かし得るよ
うにする。
現可能となる、即ち、製造された各ピストンにおいて、
フランジ47の周端縁は比較的小さい許容範囲内で中心軸
線27から所定の等しい距離の位置にある。このことは、
関係するシール要素49が再現可能な断面を有することが
でき、また、高度の予見可能性又は反復可能性を伴って
円筒状チャンバ21の面に対して良好な摺動密封作用が確
保される点で有利である。
分25に固着することもできる。例えば、上記の溶剤接合
の代わりに接着剤による接着、超音波溶接、振動溶接及
びスピン溶接を採用してもよい。スナップ嵌め及びねじ
式相互接続といった完全に機械的な接続手段を採用して
もよい。また、電波溶接及び誘導溶接を使用することも
可能である。
ける前に、シール要素49をフランジ47に成形する。この
シール要素の成形工程は、フランジ47の上面及び下面に
クランプ止めされたその対向部分を有する金型キャビテ
ィ内に、製造したプラスチック製インサート43を配置す
ることを含む。この環状の金型キャビティは、その外縁
端がチャンバ21の円筒状面と密封係合するのに適した所
望の形状にエラストマーを成形し得る断面形状を備えて
いる。このエラストマーは、射出成形又は圧縮成形によ
り環状の金型キャビティ内に付勢され、エラストマーが
フランジ47の半径方向面、及びフランジの相互接続する
周端縁の双方に接着されるようにすることが好ましい。
同一種類の成形工程により成形され且つフランジ37に接
着される。フランジの直径のため、シール要素51の方が
大径である点を除いて、これらの二つのシール要素49、
51は略同様である。フランジ37、47は、その周端縁が中
心軸線27から異なる距離で離間されるような寸法とされ
ており、このため、アキュムレータ・ピストンは、その
所期の目的に適した半径方向に段状の形状をしている。
なる剛性なプラスチック構造体上に成形される点であ
る。このように、シール要素49は、プラスチック製イン
サート43に成形される一方、シール要素51はプラスチッ
ク製本体23に成形される。このシール要素の成形工程
は、別個の金型キャビティ組立体を使用して別個に行わ
れる。このことは、一方の工程がもう一方の工程に邪魔
されずにシール要素の成形工程を行い得る点で有利であ
る。
47を管状体23と一体に形成する場合、シール成形工程を
行うべく全てのシール成形キャビティ部材をピストンの
周りに組み立てることは困難である。更に、成形したシ
ール要素49を分離させることは不可能となる。
素が二つのシール要素49、51の間のスペースに取り込ま
れる。その金型キャビティ部材を二つの略円形の半体に
分離させない限り、その金型キャビティ要素を取り外し
たり、又は最初に取り付けることは、容易に行い得な
い。しかしながら、かかる手段により、密封要素の端縁
面の上に軸方向への金型分離傷が生じる。かかる分離傷
は、シールの機能に悪影響を及ぼす、即ち、スペース18
から液体が漏洩する可能性がある。
上に成形することにより、相互に妨害したり、又は金型
の分離が困難になるという問題点を伴わずに、シールの
各成形工程を行うことが可能となる。
密封フラップ又は弾性的な変形リップを備えている。シ
ール要素51は、二つの方向に密封することが必要とされ
るため、第二の変形リップを備えている。ピストンを段
付き部材16に取り付けると、密封リップは半径方向内方
に偏向され、これにより、該リップは、関係するチャン
バの表面と摺動可能に押圧係合する。
レータの環境で使用したとき、従来のOリングシールと
比較して、優れたシール機能を発揮することが確認され
ている。ピストンが比較的短い行程距離に亙って周期的
に往復運動する結果、Oリングシールの表面が摩耗する
傾向となる。図面に示した変形リップシールは、Oリン
グシールと比べて、疲労破損が少ない状態で摺動し且つ
摩耗し、しかも有効寿命が延びる。
れた環状インサート43上に密封要素49が成形されるとい
うことから、変形可能なリップシール49、51の使用が促
進される。
Claims (9)
- 【請求項1】アキュムレータ・ピストンにして、 中心軸線上にその中心があり第一の端部と第二の端部と
を有する管状の本体部分と、前記第一の端部付近にて前
記管状の本体部分から半径方向外方に伸長する第一のフ
ランジと、前記第二の端部に形成された環状凹所と、前
記第一の端部と前記第二の端部との間の中間点にて前記
管状の本体部分を横断状に跨ぐ仕切り部分とを備える成
形された剛性の管状のプラスチック製本体と、 前記環状凹所内に着座した軸方向部分と、前記軸方向部
分から半径方向外方に伸長する第二のフランジとを備え
る成形された剛性の環状のプラスチック製インサート
と、 前記第一のフランジに取り付けられた第一の環状のシー
ル要素と、 前記第二のフランジに取り付けられた第二の環状のシー
ル要素と、 を備えることを特徴とするアキュムレータ・ピストン。 - 【請求項2】請求項1に記載のアキュムレータ・ピスト
ンにして、前記第一及び第二の環状のシール要素が、そ
れぞれ前記第一及び第二のフランジに成形されることを
特徴とするアキュムレータ・ピストン。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載のアキュムレータ・
ピストンにして、前記第一及び第二のフランジの各々
が、二つの半径方向面と、相互に接続する周端縁とを備
え、 前記第一及び第二の環状のシール要素の各々が、関係す
るフランジに恒久的に成形され、エラストマー的材料か
ら成る連続的なリングが前記半径方向面と、関係するフ
ランジの前記相互に接続する周端縁との双方に接着され
ることを特徴とするアキュムレータ・ピストン。 - 【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載のアキュム
レータ・ピストンにして、前記管状の本体部分が、内側
面と、外側面とを備え、 前記環状凹所が前記管状の本体部分の前記内側面に形成
されることを特徴とするアキュムレータ・ピストン。 - 【請求項5】請求項1乃至4の何れかに記載のアキュム
レータ・ピストンにして、前記環状のプラスチック製イ
ンサートがL字形の断面を備え、 前記環状のプラスチック製インサートの前記軸方向部分
が前記L字形の一つの脚部を形成し、前記第二のフラン
ジが前記L字形のもう一方の脚部を形成することを特徴
とするアキュムレータ・ピストン。 - 【請求項6】請求項5に記載のアキュムレータ・ピスト
ンにして、前記環状のプラスチック製インサートの前記
軸方向部分及び前記環状凹所が、恒久的に相互に接続さ
れた、係合する軸方向面を備えることを特徴とするアキ
ュムレータ・ピストン。 - 【請求項7】請求項1乃至6の何れかに記載のアキュム
レータ・ピストンにして、前記第一のフランジが、前記
中心軸線から半径方向外方に離間された第一の周端縁を
備え、 前記第二のフランジが、前記中心軸線から半径方向外方
に離間された第二の周端縁を備え、 前記第一の周端縁が前記中心軸線から離間される距離
が、前記第二の周端縁が前記中心軸線から離間される対
応する距離よりも長く、これにより、前記アキュムレー
タ・ピストンが段状の構造であることを特徴とするアキ
ュムレータ・ピストン。 - 【請求項8】請求項1乃至7の何れかに記載のアキュム
レータ・ピストンにして、前記第一及び第二の環状のシ
ール要素の各々が、前記アキュムレータ・ピストンとシ
リンダ面との間に可動のシールを提供し得るように、前
記シリンダ面と摺動可能に係合する弾性的な変形リップ
を備えることを特徴とするアキュムレータ・ピストン。 - 【請求項9】請求項1乃至8の何れかに記載のアキュム
レータ・ピストンにして、前記第一の環状のシール要素
が、シリンダ面と摺動可能に係合して二方向へのシール
動作を提供し得るように反対方向に伸長する二つの弾性
的な変形リップを備えることを特徴とするアキュムレー
タ・ピストン。
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