JPH02113139A - アキュムレータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例えば自動車などの車両の懸架装置あるいは
油圧装置などに用いられるアキュムレータに関する。

［従来の技術］ 例えば車両の懸架装置に使用される気液圧式のアキュム
レータの内部には、油とガスが収容されており、懸架装
置に負荷される荷重の大きさに応じて気室の容積が増減
するとともに、気室の容積に反比例した大きさのガスの
反発力が生じるようになっている。従来のこの種のアキ
ュムレータにおいて、ガスと油を仕切るためにフリーピ
ストンや袋状のゴム膜などが使われる場合がある。しか
しながらフリーピストンは摺動抵抗が大きい上に摺動部
からガスが油中に逃げやすい。また、ゴム膜を使用した
場合もガスのシール性に問題が残る。

このため従来の仕切り部材は、高圧のガスが封入される
アキュムレータには不向きなものであった。

そこで本発明者らは、ガスと油を仕切るための部材とし
て金属製のベローズを用いることに着目し、その開発に
取組んでいる。金属製のベローズを用いたアキュムレー
タは、円筒状のハウジング内にこれと同心にベローズを
収容したものであり、ベローズの内面側または外面側の
いずれか一方が油室として使われ、他方が気室として使
われる。

そして荷重の大きさに応じて気室の容積が増減すると、
この容積変動に対応してベローズが軸方向に伸縮するよ
うになっている。

ところが金属ベローズを懸架装置用アキュムレータまた
は油圧装置用アキュムレータに使用した場合、従来のア
キュムレータの場合には見られないような問題のあるこ
とがわかった。

すなわち、自動車等の車両に使われる懸架装置は、走行
中の路面の凹凸による入力や荷重の変動および温度変化
に応じてかなり大きなストロークで上下方向に往復動す
る。このためアキュムレータの気室の容積変動もかなり
激しいものになるから、金属ベローズはこの容積変動を
吸収するに足る大きなストロークで伸縮できなければな
らない。

従って懸架装置用アキュムレータに用いる金属ベローズ
は山数が多く、しかも撓みやすいものになるため、軸方
向に伸縮する際に傾いたり曲がりやすいなど、まっすぐ
に伸縮するのが困難である。

そればかりでなく懸架装置は、走行中の路面からの入力
等によってベローズの伸縮時に外部から激しい振動が入
力されるため、軸方向にまっすぐに伸縮することがます
ます困難になる。

このように金属ベローズが伸縮時に曲がりやすいため、
伸縮に伴ってベローズの一部がハウジングの内面等に偏
って接触しやすい。この場合、油が収容されている側は
この油が潤滑油として働くためそれほど問題にならない
が、ガスが封入されている側においてはベローズとハウ
ジングとが互いに擦れることによって異音発生の原因に
なるばかりでなく、ベローズが偏摩耗して耐久性が低下
してしまう。これらの諸問題は油圧装置用アキュムレー
タにおいても同様である。

そこで本発明者らは、第９図に示されるようなＴ形ない
しし形断面を有するリング状のベローズガイド１００を
提案した。このベローズガイド１００は合成樹脂製であ
って、ベローズ１０１の谷に基部１０２を嵌合させるこ
とにより、ベローズ１０１に保持される。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながらＴ形ないしＬ形断面のベローズガイド１０
０は、ベローズ１０１が伸縮する際に流体の抵抗を受け
たり、相手側摺動面１０３との摺動抵抗を受けると、ベ
ローズ１０１から外れて本来の機能を果たせなくなる可
能性が見出だされた。また、ベローズ１０１と相手側摺
動面１０３との間の気室１０４に気室容量調整用の液体
が収容されている場合に、Ｔ形ないしし形断面のベロー
ズガイド１００では、第９図中に矢印Ｆ１で示される方
向にベローズ１０１が変位する時に、ベローズガイド１
００を押し広げる方向の力（矢印Ｆ２方向の力）が生じ
るため、ベローズガイド１００がベローズ１０１から外
れる可能性がある。

従って本発明の目的は、金属ベローズが軸方向にまっす
ぐかつ円滑に伸縮するようにベローズを案内するガイド
部材が、ベローズに確実に保持できるようにすることに
ある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を果たすために本発明者が開発したアキュムレ
ータは、円筒状のハウジングと、このノ＼ウジング内に
これと同心状に収容されかつノ＼ウジングの軸方向に伸
縮する金属ベローズとを備えていて、このベローズによ
って油室と気室とが仕切られるアキュムレータにおいて
、上記ベローズとこのベローズが対向する相手側摺動面
との間に、コ状断面を有していてこのベローズの一部に
嵌合・保持されるリング状のベローズガイドを取着した
ことを特徴とするものである。

［作用］ 上記構成の本発明のアキュムレータは、荷重の大きさに
応じてハウジング内の気室の容積が変動し、これに伴い
金属ベローズが軸方向に伸び縮みする。このベローズは
、ベローズガイドによって相手側摺動面に対する径方向
の相対位置が規制されるから、軸方向にまっすぐかつス
ムーズに伸縮できる。上記ベローズガイドは断面がコ字
形をなしており、ベローズの一部をかかえ込むようにし
て充分確実に保持させておくことができるから、ベロー
ズが伸縮してもベローズガイドが外れてしまうことなく
所定のガイド機能が維持される。

［実施例］ 以下に本発明の一実施例につき第１図ないし第８図を参
照して説明する。第１図に示された車両用懸架装置１は
、主アキュムレータ２と副アキュムレータ３を備えてい
る。主アキュムレータ２は、円筒状の金属製ハウジング
５と、このハウジング５に挿入された中空のロッド６を
備えて構成されている。ハウジング５の内部には、図示
下端側が開口する内筒７がハウジング５と同心状に固定
されている。またハウジング５の図示上端側には滑り軸
受９やシール材１０およびｆｉｌｌ等が設けられている
。ハウジング５の図示下端には、車輪側の部材（図示せ
ず）に連結するための連結部１２が設けられている。

そしてハウジング５の内周面と内筒７の外周面との間の
隙間を利用して、円筒状の金属ベローズ１５が収容され
ている。ベローズ１５の材質としては、例えばステンレ
ス鋼等の鉄系金属を使用すればよいが、場合によっては
黄銅、燐青銅等の薄板を用いてもよい。ベローズ１５は
ハウジング５および内筒７と同心状に設けられており、
ハウジング５の軸方向にストロークＳ１にわたって伸縮
自在である。ベローズ１５の一端すなわち図示上端は、
ハウジング５側の部材５ａに気密に固定されている。ベ
ローズ１５の他端はベローズキャップ１６によって気密
に閉塞されている。ベローズ１５の内部空間には油が満
たされていて油室１７として使われる。ベローズ１５の
外面とハウジング５の内面との間に位置する気室１８に
は、窒素等の高圧の不活性ガスが封入される。また、必
要に応じて気室１８の内部に気室容量調整用の液体が適
宜量入れられる。

ロッド６の外端側には、車体への固定部分に設けられる
マウントインシュレータ２０や、ラバーバンパ２１およ
びカバー２２等が取着されている。

ロッド６の内端側に設けられた減衰力発生機構２４は、
ピストン状の仕切り部材２５と、回転弁２６によって開
口量を変化させることの可能な可変オリフィスを備えた
流通部２７と、回転弁２６を所定の角度ずつ回転駆動す
るためのステッピングモータ２８等を備えて構成されて
いる。モータ２８のリード線２９は、ロッド６の内側に
設けられたバイブ３０の内側を通って、ロッド６の外部
に引出されている。

また、油室１７は、内筒７の内側において上記仕切り部
材２５によって第１の油室１７ａと第２の油室１７ｂと
に仕切られており、これら２つの油室１７ａ、１７ｂは
互いに流通部２７を介して連通可能としである。またロ
ッド６の内部に、ロッド６の軸方向に沿う油路３２が設
けられている。

この油路３２は、回転弁２６が開弁方向に回転させられ
た時に油室１７と連通し、回転弁２６が閉弁方向に回転
した時には油室１７との連通が断たれるようになってい
る。上記油路３２は、配管３３を介して油を出し入れ可
能な油圧ユニット３４に接続されるとともに、配管３５
を介して副アキュムレータ３の下記油室４２に接続され
ている。

副アキュムレータ３は、円筒状の金属製ハウジング３７
と、このハウジング３７の内部にこれと同心状に設けら
れた金属製のベローズ３８および内筒３９等を備えて構
成されている。ベローズ３８の一端（図示上端側）はハ
ウジング３７側の部材３７ａに気密に固定されており、
ベローズ３８の他端はベローズキャップ４０によって気
密に閉塞されている。ベローズ３８はハウジング３７の
軸方向にストロークＳ２にわたって伸縮自在である。ベ
ローズ３８の内部には油が満たされた油室４２が設けら
れている。ベローズ３８の外周面とハウジング３７の内
面との間に設けられた気室４３には、窒素等の高圧の不
活性ガスが封入される。また、必要に応じて気室４３の
内部に気室容量調整用の液体が適宜量入れられる。

そして上記金属ベローズ１５．３８の外面側すなわち気
室１ｇ、４３側に、合成樹脂製のリング状のベローズガ
イド４５．４６が取着されている。

すなわちベローズ１５．３８の軸方向中間部には第２図
ないし第４図に示されるような第１のベローズガイド４
５が取着され、ベローズキャップ１６．４０の近傍には
第５図に示した第２のベローズガイド４６が取着される
。

第１のベローズガイド４５は、円環状をなす上下一対の
リングプレート部４８．４９と、このリングプレート部
４８．４９の外周部の円周方向に間隔的に設けられた複
数箇所の摺動案内部５０とからなる。互いに隣合う摺動
案内部５０．５０間には、気室１８，４３内に注入され
る気室容量調整用の液体が流動できるように隙間５１が
あけられている。このベローズガイド４５は、第６図に
示されるように、リングプレート部４８．４９間にベロ
ーズ１５．３８の山を嵌合させることによってベローズ
１５．３８に保持される。

このベローズガイド４５をベローズ１５．３８に取付け
るには、例えばベローズガイド４５の周方向の一部にカ
ット部すなわち切れ目（図示せず）を設けておき、この
カット部を境にベローズガイド４５を弾性的に拡径させ
ることによってベローズ１５．３８に対する取付けを行
なう。この場合、ベローズガイド４５の内径をベローズ
１５．３８の外径よりも小さくしておき、弾性変形分で
締付ける。なお、ベローズ１５．３８に取付けたのちに
上記カット部を接着剤あるいは溶着またはクリップ等に
より固定してもよい。ベローズガイド４５に上記カット
部を設けない場合には、ベローズガイド４５を加熱・軟
化させ、径を広げた状態にするとともにベローズ１５．
３８に嵌合させてか、ら冷却してもよい。ただしこの場
合は、ベローズガイド４５の材質が例えば４ふっ化エチ
レンのように加熱により軟化するものに限る。

ベローズガイド４５の外周部と相手側摺動面５１との間
には僅かなりリアランス、すなわちベローズ１５．３８
が軸方向に円滑に摺動できる程度の必要最少限のクリア
ランスＣが確保されている。

ベローズ１５．３８を製造するに当って、軸方向に複数
のベローズ要素１５ａ、１５ｂ　（第８図参照）を溶接
によってつなぎ合わせるようにした場合、溶接接続部５
６の外側を覆うようにしてベローズガイド４５を嵌合さ
せるとよい。こうすれば、ベローズ１５．３８の内側の
圧力が外側の圧力よりも大きくなるような差圧が作用し
たりベローズ１５．３８を軸方向に引き伸ばす力が作用
しても、リングプレート部４８．４９によってベローズ
１５が軸方向に伸びることを阻止できるので、溶接接続
部５６の内側に過大な応力が生じることを防止できるた
め、溶接接続部５６の変形や破壊を防止できる。

第２のベローズガイド４６も上下一対のリングプレート
部６０．６１と、円周方向に間隔的に設けられた摺動案
内部６２とからなり、第７図に示されるように断面が略
コ字形をなしているが、図示下側のリングプレート部６
１の内径の方が、図示上側のリングプレート部６０の内
径よりも大きい。そしてこのベローズガイド４６はベロ
ーズキャップ１６．４０とベローズ１５．３８の端６３
とにわたって嵌合させられる。ベローズキャップ１６．
４０とベローズ１５．３８の端６３とは溶接されており
、この溶接接続部６５の外側を覆うようにしてベローズ
ガイド４６が嵌合させられるから、ベローズ１５．３８
の内側の圧力が外側の圧力よりも大きくなるような差圧
が作用したりベローズ１５．３８を軸方向に引き伸ばす
力ｐ（作用しても、溶接接続部６５の内側に大きな応力
が作用することを防止できる。

ベローズガイド４５．４６の材質としては、金属ベロー
ズｉ５．３８の材料よりも摩擦係数が小さくかつ耐熱性
、耐油性、耐摩耗性に優れたものが適する。次表に、使
用可能な合成樹脂材の例を示す。表中のＱ印は可または
適、ｘ印は不可または不適、Δ印は中程度を表わしてい
る。実際の使用に際しては、使用条件に応じて材質を選
択する。

上記構成の車両用懸架装置１は、ロッド６が主アキュム
レータ２のハウジング５に対して軸方向に移動すると、
ピストン状の仕切り部材２５が油室１７内を移動するた
め、流通部２７を通じて第１の油室１７ａと第２の油室
１７ｂとの間に油が流れ、オリフィス開口量に応じた減
衰力が得られる。そして、ロッド６の押込み量に対応し
て気室１８の容積が変動する。すなわち、ハウジング５
に対するロッド６の挿入量が大きい場合には、気室１８
の容積が減少してガスの反発力が高まるとともに、ベロ
ーズ１５が伸びる。逆にロッド６の挿入量が小さい場合
には、気室１８の容積が拡大してガスの反発力が下がる
とともにベローズ１５が縮む。こうして気室１８内のガ
スの反発力がばねとしての機能を発揮する。

更に、減衰力発生機構２４の回転弁２６を開弁させれば
、油室１７が油路３２を通じて副アキュムレータ３の油
室４２と連通するため、２つの油室１７，４２間で油が
流動可能な状態になる。このため、ロッド６の押込み量
に対応する体積変動分は２つの気室１８，４３が同時に
圧縮されることによって吸収されるため、ばね定数が下
がる。

回転弁２６を閉じる方向に回転させれば、油室１７は副
アキュムレータ３の油室４２と遮断される。このため、
ロッド６の押込み量に対応する体積変動分が１つの気室
１８のみによって吸収されるようになるから、ばね定数
が上がる。また、油圧ユニット３４によって油室１７内
に油を補給すればロッド６の突出量が大きくなり、車高
が上がる。逆に油室１７内の油の一部を排出すればロッ
ド６の突出量が減ることにより車高が下がる。

上記のように、荷重の大きさに応じてハウジング５．３
７内の気室１８，４３の容積が変動し、これに伴いベロ
ーズ１５．３８が輪方向に伸び縮みする。各ベローズ１
５．３８のベローズキャップ１６．４０側の端部とベロ
ーズ１５．３８の軸方向中間部分には、それぞれハウジ
ング５，３７０内壁面に対して必要最小限のクリアラン
スＣで近接する低摩擦のベローズガイド４５．４６が設
けられているため、ベローズ１５．３８はハウジング５
，３７内において軸方向にまっすぐかつスムーズに伸縮
できる。このため、ベローズ１５゜３８が伸縮する際に
ハウジング５，３７とベローズ１５．３８とが擦れて異
音を発生したり、ベローズ１５．３８が局部的に擦れて
偏摩耗を生じるなどの不具合を防止できる。この効果を
更に高めるために、ベローズガイド４５をベローズ１５
゜３８の軸方向に２箇所以上設けてもよい。

なお本発明は、前記実施例で述べたような副アキュムレ
ータ３や車高調整用の油圧ユニット３４をもたない懸架
装置にも同様に適用できる。また、懸架装置以外の油圧
装置用アキュムレータにも同様に適用できる。また前記
実施例ではベローズの内側を油室として使うようにして
いるが、これとは逆にベローズの内側を気室として使う
とともにベローズの外側を油室として使うアキュムレー
タにも同様に適用できる。

［発明の効果］ 本発明によれば、金属ベローズが伸縮する際にベローズ
がハウジング内で傾いたり曲がることなくまっすぐにか
つ円滑に伸縮することができる。

このためベローズが相手側摺動面と擦れ合って異音を発
生したりベローズが偏摩耗を生じるなどの不具合を防止
できる。そして本発明のベローズガイドはベローズに確
実に取付けておくことができるため、ベローズが伸縮す
る際に、流体の抵抗や相手側摺動面との摺動抵抗あるい
は外部からの振動等を受けても、ベローズガイドが脱落
したり位置がずれることがなくなり、所定のガイド機能
を維持できる。またこのベローズガイドをベローズ要素
の溶接接続部を覆うように設けた場合には、ベローズの
内面側と外面側の差圧あるいはベローズを軸方向に引伸
ばす力が加わった時等に溶接接続部に過大な応力が生じ
ることを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第８図は本発明の一実施例を示し、第１図
は懸架装置の縦断面図、第２図はベローズガイドの平面
図、第３図は第２図中の■−■線に沿う断面図、第４図
は第２図中のＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図、第５図は第２
のベローズガイドの断面図、第６図は第１のベローズガ
イドの取付は状態を示す拡大断面図、第７図は第２のベ
ローズガイドの取付は状態を示す拡大断面図、第８図は
ベローズガイドを溶接接続部に設けた場合の断面図、第
９図は先行技術を示すベローズガイドの断面図である。 １・・・車両用懸架装置、２，３・・・アキュムレータ
、５・・・ハウジング、６・・・ロッド、１５・・・金
属ベローズ、１７・・・油室、１８・・・気室、３７・
・・ハウジング、３８・・・金属ベローズ、４２１０．
油室、４３・・・気室、４５．４６・・・ベローズガイ
ド。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）円筒状のハウジングと、このハウジング内にこれ
   と同心状に収容されかつハウジングの軸方向に伸縮する
   金属ベローズとを備えていて、このベローズによって油
   室と気室とが仕切られるアキュムレータにおいて、 上記ベローズとこのベローズが対向する相手側摺動面と
   の間に、コ状断面を有していてこのベローズの一部に嵌
   合・保持されるリング状のベローズガイドを取着したこ
   とを特徴とするアキュムレータ。
2. （２）上記ベローズは複数のベローズ要素を溶接によっ
   て軸方向につないだものであって、その溶接接続部を包
   囲するようにして上記ベローズガイドが取着されている
   請求項１記載のアキュムレータ。
3. （３）上記ベローズはベローズ要素とこのベローズ要素
   の端に設けられたベローズキャップを備えて構成されて
   おり、このベローズキャップの周縁部とベローズ要素の
   端を挟み込むようにして上記ベローズガイドが設けられ
   ている請求項１記載のアキュムレータ。