JP3503494B2 - 車両用変速機の油温推定装置 - Google Patents
車両用変速機の油温推定装置Info
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Description
ウジング内に充填されている潤滑油の油温を推定する油
温推定装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】エンジン等の車両走行用駆動源の回転を
変速して車輪に伝達する車両用変速機の一種に、(a) 平
行な2軸間にギヤ比が異なる複数の変速ギヤ対が配設さ
れるとともに、それ等の変速ギヤ対に対応して複数の噛
合クラッチが設けられた2軸噛合式の変速機構と、(b)
前記噛合クラッチのクラッチハブスリーブを移動させて
前記変速機構の変速段を切り換える油圧シリンダ等の変
速アクチュエータとを有し、(c) 運転者のシフト操作を
スイッチで検出して変速アクチュエータを作動させるこ
とにより変速機構の変速段を切り換えるようにしたもの
が提案されている。また、このような変速機と車両走行
用駆動源との間には、油圧シリンダ等のアクチュエータ
によって自動的に係合、開放される自動クラッチが設け
られているのが普通で、上記変速時には自動的に開放さ
れるようになっている。自動クラッチはまた、上記変速
機構が運転者の手動操作で機械的に切り換えられる車両
にも搭載され、運転者のクラッチ操作を不要として変速
時の運転操作の容易化を図ったものもある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記2軸噛
合式の変速機構は、一般にハウジング内に充填された潤
滑油によって潤滑されるようになっているが、例えば−
20℃〜−30℃といった極低温時には粘性が高くなる
ため、変速段の切換えがスムーズにいかない可能性があ
る。変速段の切換えがスムーズにいかないと、変速遅れ
によって運転者に違和感を生じさせたりする問題が生じ
る。 【0004】これに対し、ハウジング内に温度センサを
設けて潤滑油の油温を検出し、極低温時には変速アクチ
ュエータのシフト力を高くすることにより、潤滑油の粘
性の増加に拘らず変速段の切換えがスムーズに行われる
ようにすることが考えられるが、温度センサを設ける分
だけコストが高くなる。また、極低温時でも変速段の切
換えがスムーズに行われるように、変速アクチュエータ
のシフト力を予め大きめに設定しておくことが考えられ
るが、油圧ポンプ等のエネルギーロスが大きいととも
に、噛合クラッチのスプライン等の摩耗が促進されて耐
久性(寿命)が低下する。 【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、温度センサを用いる
ことなく変速機内の潤滑油の油温を推定する油温推定装
置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、走行用駆動源と車輪との間の動力伝
達経路に配設された変速機のハウジング内に充填されて
いる潤滑油の油温を推定する装置であって、(a) 前記走
行用駆動源の始動時における所定の測定温度を前記潤滑
油の初期温度に設定する初期温度設定手段と、(b) 前記
ハウジング内に存在する噛合歯車の摩擦熱に関連する所
定の物理量の、前記走行用駆動源の始動時から現時点ま
でにおける積算値、をパラメータとして予め定められた
前記潤滑油の上昇温度との関係から、その物理量の実際
の積算値を求めてその潤滑油の上昇温度を算出する上昇
温度演算手段と、(c) 前記初期温度と前記上昇温度とを
加算して現在油温を算出する現在油温算出手段とを有す
ることを特徴とする。 【0007】第2発明は、第1発明の車両用変速機の油
温推定装置において、前記上昇温度演算手段は、前記物
理量の積算値として前記変速機の総出力を求め、その総
出力をパラメータとして予め定められた関係から前記潤
滑油の上昇温度を算出するものであることを特徴とす
る。 【0008】 第3発明は、第1発明の車両用変速機の
油温推定装置において、前記上昇温度演算手段は、前記
物理量の積算値として前記車両の走行距離を求め、その
走行距離をパラメータとして予め定められた関係から前
記潤滑油の上昇温度を算出するものであることを特徴と
する。この第3発明は、請求項1に記載の発明に相当す
る。 【0009】 【発明の効果】すなわち本発明は、極低温時の変速機の
ハウジング内の潤滑油の油温は主としてハウジング内の
噛合歯車の摩擦熱によって上昇させられることに着目し
て為されたもので、その摩擦熱に関連する所定の物理量
の積算値をパラメータとして予め定められた関係から潤
滑油の上昇温度を算出するようにしたのであり、具体的
には走行用駆動源の始動時における所定の測定温度、例
えばエンジン冷却水温や外気温度(吸入空気温度)など
既存の車載温度センサ等で測定できる温度を潤滑油の初
期温度に設定し、その初期温度に上記物理量の積算値に
基づいて算出される上昇温度を加算して現在油温を求め
るようにしたのである。これにより、その現在油温に基
づいて例えば変速機のシフト力を制御するなど、変速機
に関する種々のシステムにおいて潤滑油の温度特性を考
慮した制御を行うことが可能になる。しかも、専用の温
度センサを用いる必要がないため装置が安価に構成され
るとともに、極低温時の潤滑油の潤滑性能(特に粘性;
以下同じ)を前提として各部の制御を行う場合に比較し
て耐久性が向上するなどの利点がある。 【0010】なお、低温時の潤滑油の温度は、上記噛合
歯車の摩擦熱の他に潤滑油の攪拌でも上昇するが、攪拌
の温度上昇に対する影響は摩擦熱に比較して小さいた
め、推定した現在油温が実際の油温から著しく相違する
ことはなく、潤滑油の潤滑性能を推定する分には何ら不
都合はない。但し、上記所定の物理量の積算値をパラメ
ータとして潤滑油の上昇温度との関係を実験などにより
求める際に、攪拌による温度上昇分が含まれることを妨
げるものではない。 【0011】第2発明は、上記噛合歯車の摩擦熱は、そ
の噛合歯車のトルクロスと回転数との積すなわち出力に
比例することから、変速機の出力を前記物理量とし、走
行用駆動源の始動時から現時点までにおける変速機の総
出力を前記物理量の積算値として潤滑油の上昇温度を求
めるもので、高い精度で上昇温度を算出できる。 【0012】これに対し、車両の走行距離を物理量の積
算値として潤滑油の上昇温度を求める第3発明は、ニュ
ートラルのような動力の非伝達時には摩擦が生じないこ
とから油温は上昇しないため、実際に動力伝達が行われ
る車両走行時だけを考慮し、実質的に噛合歯車の総回転
数を物理量の積算値として潤滑油の上昇温度を求めるも
ので、第2発明に比較して一層簡単に上昇温度を求める
ことができる。トルクを反映していないことから、上昇
温度を推定する精度は低下するが、変速機のシフト力の
制御など、潤滑油の潤滑性能を考慮した制御を行う上に
おいては必ずしも潤滑油温を高い精度で求める必要はな
く、潤滑油の潤滑性能を反映した各種の制御に利用する
ことができる。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の油温推定装置は、変速機
の変速段を切り換える際の油圧シリンダ等によるシフト
力を制御する場合に好適に用いられるが、変速機に関す
る種々のシステムにおいて潤滑油の温度特性を考慮した
制御を行う場合に好適に利用される。 【0014】車両用駆動源は、ガソリンエンジンやディ
ーゼルエンジンは勿論、電動モータ等の他の駆動源であ
っても良い。変速機は、平行な2軸間にギヤ比が異なる
複数の変速ギヤ対が配設されるとともに、それ等の変速
ギヤ対に対応して複数の噛合クラッチが設けられた2軸
噛合式のものが好適に用いられるが、遊星歯車等による
他の形式の変速機構を有するものでも良く、前後進を切
り換えるだけの変速機であっても良い。また、運転者の
手動操作で機械的に変速段が切り換えられるものでも良
いし、予め定められた変速条件に従って或いは運転者の
変速意思をスイッチ等で検出することにより、アクチュ
エータによって自動的に変速段が切り換えられるもので
も良い。車両用駆動源と変速機との間には、例えば摩擦
係合式クラッチや電磁クラッチ等の自動クラッチが配設
されるが、トルクコンバータ等の流体継手などが設けら
れても良い。 【0015】初期温度設定手段は、例えばエンジン冷却
水温や外気温度(吸入空気温度)など既存の車載温度セ
ンサで測定できる温度を潤滑油の初期温度に設定するよ
うに構成されるが、外部から温度情報が得られる場合は
その温度情報を利用して初期温度を設定することもでき
る。長時間停車した後であれば、エンジン冷却水温も吸
入空気温度も略同じであるが、走行用駆動源を停止した
後余り時間が経過していない時に再度走行用駆動源が始
動された場合には、エンジン冷却水温の方が高く、実際
の潤滑油の油温もエンジン冷却水温に近いと思われるた
め、この点でエンジン冷却水温(駆動源の温度)を潤滑
油の初期温度とすることが望ましい。しかし、低温時に
おける潤滑油の粘性増加に起因する不都合を防止するこ
とが目的であれば、実際の油温と略同じかそれよりも低
ければ良く、実際の油温が吸入空気温度よりも低いこと
はあり得ないため、この意味で吸入空気温度を初期温度
とすることが望ましい。なお、駆動源の停止後の経過時
間を計測し、予め設定された冷却特性マップ等から駆動
源の再始動時の油温を求めるようにしても良い。 【0016】上昇温度演算手段は、ハウジング内に存在
する噛合歯車の摩擦熱に関連する所定の物理量の積算
値、例えば変速機の総出力や車両の走行距離などをパラ
メータとして、潤滑油の種類や油量などに応じて予め実
験などによって求められた関係、すなわち演算式やデー
タマップなどから上昇温度を算出するように構成され
る。油量については、推定油温が実際の油温より高くな
ることを回避するため、最大油量の場合に基づいて上記
関係を求めることが望ましい。推定した現在油温が実際
の油温より低い場合、その現在油温(推定値)から想定
される潤滑性能よりも実際の潤滑性能は高く、現在油温
(推定値)に基づいて各種の制御を行っても潤滑性能の
相違に起因して問題が生じることはない。なお、単一の
ハウジング内に変速機および差動歯車装置が配設された
トランスアクスルなどにも本発明は適用され、その場合
は変速機よりも差動歯車装置の摩擦が油温上昇に大きく
影響するため、差動歯車装置を搭載した状態で上記関係
を求めることが望ましい。 【0017】潤滑油の温度上昇は、放熱量によっても異
なるため、総出力や走行距離の他に外気温などをパラメ
ータとして上昇温度を求めるようにしても良い。また、
走行距離をパラメータとして上昇温度を求める第3発明
の場合、実際の油温は速度や加速度(トルク)によって
異なるが、低温時における潤滑油の粘性増加に起因する
不都合を防止することが目的であれば、実際の油温と略
同じかそれよりも低ければ良く、例えば20km/h〜
30km/h程度の比較的低速の定常走行時の油温上昇
データを実験などにより求めるようにすれば良い。走行
距離の他に平均車速(或いは走行時間)や加速度などを
パラメータとして上昇温度を求めるようにしても良い。 【0018】変速機の総出力をパラメータとして上昇温
度を求める第2発明の場合、変速機のトルクおよび回転
数を逐次検出してそれ等を掛算することにより出力を求
め、それを逐次加算或いは積分して総出力を求めること
になる。変速機のトルクは、トルクセンサなどで検出す
ることもできるが、エンジン等の走行用駆動源のトルク
を駆動源用コントローラなどから取り込んで変速機の変
速比を掛算して求めるようにしても良いし、車両重量お
よび車速変化などから求めることもできる。走行用駆動
源からそのまま変速機に動力伝達される場合、すなわち
エアコン等の補機類への動力伝達が小さくエネルギーロ
スも少なくて無視できる場合は、走行用駆動源の総出力
(トルク×回転数)を変速機の総出力と見做すこともで
きる。また、補機類を最大に作動させた状態で走行用駆
動源の総出力をパラメータとして油温上昇データを実験
などにより求め、その走行用駆動源の総出力をパラメー
タとして上昇温度を算出するようにしても良いし、走行
用駆動源の総出力および補機類の作動状態をパラメータ
として油温上昇データを求め、それ等に基づいて上昇温
度を算出するようにしても良い。このように変速機に対
して所定の関係を有する部分の総出力をパラメータとし
て上昇温度を算出する場合も第2発明に含まれる。 【0019】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明が適用された車両用駆
動装置10の概略構成を説明する骨子図で、FF(フロ
ントエンジン・フロントドライブ)車両用のものであ
り、走行用駆動源としてのエンジン12、自動クラッチ
14、変速機16、差動歯車装置18を備えている。自
動クラッチ14は、例えば図2に示す乾式単板式の摩擦
クラッチで、エンジン12のクランクシャフト20に取
り付けられたフライホイール22、クラッチ出力軸24
に配設されたクラッチディスク26、クラッチハウジン
グ28に配設されたプレッシャプレート30、プレッシ
ャプレート30をフライホイール22側へ付勢すること
によりクラッチディスク26を挟圧して動力伝達するダ
イヤフラムスプリング32、クラッチレリーズシリンダ
34によりレリーズフォーク36を介して図の左方向へ
移動させられることにより、ダイヤフラムスプリング3
2の内端部を図の左方向へ変位させてクラッチを開放
(遮断)するレリーズスリーブ38を有して構成されて
いる。クラッチレリーズシリンダ34は、図4に示す油
圧ポンプ94およびクラッチソレノイドバルブ98を有
する油圧回路に接続されており、油圧PO の制御や回路
の切換えによって作動状態が制御される。 【0020】変速機16は差動歯車装置18と共に共通
のハウジング40内に配設されてトランスアクスルを構
成しており、そのハウジング40内に所定量だけ充填さ
れた潤滑油に浸漬され、差動歯車装置18と共に潤滑さ
れるようになっている。変速機16は、(a) 平行な一対
の入力軸42、出力軸44間にギヤ比が異なる複数の変
速ギヤ対46a〜46eが配設されるとともに、それ等
の変速ギヤ対46a〜46eに対応して複数の噛合クラ
ッチ48a〜48eが設けられた2軸噛合式の変速機構
と、(b) それ等の噛合クラッチ48a〜48eの3つの
クラッチハブスリーブ50a、50b、50cの何れか
を選択的に移動させて変速段を切り換えるシフト・セレ
クトシャフト52とを備えており、前進5段の変速段が
成立させられるようになっている。入力軸42および出
力軸44には更に後進ギヤ対54が配設され、図示しい
なカウンタシャフトに配設された後進用アイドル歯車と
噛み合わされることにより後進変速段が成立させられる
ようになっている。なお、入力軸42は、スプライン嵌
合55によって前記自動クラッチ14のクラッチ出力軸
24に連結されているとともに、出力軸44には出力歯
車56が配設されて差動歯車装置18のリングギヤ58
と噛み合わされている。 【0021】上記噛合クラッチ48a〜48eは何れも
シンクロメッシュタイプで、図3に噛合クラッチ48a
について具体的に例示するように、キースプリング60
によってクラッチハブスリーブ50aに係合させられた
シフティングキー62と、所定の遊びを有する状態でシ
フティングキー62と共に回転させられるれるシンクロ
ナイザリング64と、変速ギヤ対46aの入力歯車66
に設けられたコーン部68とを備えている。クラッチハ
ブスリーブ50aの内周面にはスプライン歯70が設け
られて入力軸42とスプライン嵌合され、入力軸42と
常に一体的に回転させられるようになっており、そのク
ラッチハブスリーブ50aが図の右方向へ移動させられ
ると、シフティングキー62を介してシンクロナイザリ
ング64がコーン部68に押圧されてテーパ嵌合させら
れ、それ等の間の摩擦によって入力歯車66に動力伝達
が行われるようになる。クラッチハブスリーブ50aが
更に右方向へ移動させられると、スプライン歯70は、
シンクロナイザリング64に設けられたスプライン歯7
2、更には入力歯車66に設けられたスプライン歯74
と噛み合わされ、これにより入力軸42と入力歯車66
とが一体的に連結されて、変速ギヤ対46aを介して動
力伝達が行われる。図3の(a) 、(b) は噛合クラッチ4
8aが遮断された状態で、図3の(c) 、(d) は噛合クラ
ッチ48aが連結された状態である。なお、図3の(a)
、(c) は、軸心を含む一平面の断面図で、(b) 、(d)
は(a) 、(c) の状態を外周側から見たクラッチハブスリ
ーブ50aの円筒部分を除く展開図である。 【0022】他の噛合クラッチ48b〜48eも上記噛
合クラッチ48aと実質的に同じ構成であるが、クラッ
チハブスリーブ50bは噛合クラッチ48bおよび48
cに共通のもので、クラッチハブスリーブ50cは噛合
クラッチ48dおよび48eに共通のものである。シフ
ト・セレクトシャフト52は、軸心まわりの回動可能且
つ軸方向の移動可能に配設され、セレクトシリンダ76
(図4参照)により軸心まわりの3位置、すなわち前記
クラッチハブスリーブ50cと係合可能な第1セレクト
位置、クラッチハブスリーブ50bと係合可能な第2セ
レクト位置、およびクラッチハブスリーブ50aと係合
可能な第3セレクト位置に位置決めされる。また、シフ
トシリンダ78(図4参照)により軸方向の3位置、す
なわち噛合クラッチ48a〜48eが何れも遮断され且
つ後進変速段も成立しない中央の中立位置(図1の状
態)と、その軸方向における両側の第1シフト位置(図
1の右側)および第2シフト位置(図1の左側)とに位
置決めされる。 【0023】上記第1セレクト位置の第1シフト位置で
は、噛合クラッチ48eが連結されることにより変速比
e(=入力軸42の回転数NIN/出力軸44の回転数N
OUT)が最も大きい第1変速段が成立させられ、第1セ
レクト位置の第2シフト位置では、噛合クラッチ48d
が連結されることにより変速比が2番目に大きい第2変
速段が成立させられる。第2セレクト位置の第1シフト
位置では、噛合クラッチ48cが連結されることにより
変速比が3番目に大きい第3変速段が成立させられ、第
2セレクト位置の第2シフト位置では、噛合クラッチ4
8bが連結されることにより変速比が4番目に大きい第
4変速段が成立させられる。この第4変速段の変速比は
略1である。第3セレクト位置の第1シフト位置では、
噛合クラッチ48aが連結されることにより変速比が最
も小さい第5変速段が成立させられ、第3セレクト位置
の第2シフト位置では後進変速段が成立させられる。シ
フト・セレクトシャフト52を移動させるセレクトシリ
ンダ76およびシフトシリンダ78は変速アクチュエー
タとして機能しており、前記クラッチレリーズシリンダ
34と共に共通の油圧回路に接続され、前記油圧ポンプ
94による油圧POの制御やセレクトソレノイドバルブ
102、シフトソレノイドバルブ104(図4参照)に
よる回路の切換えによってそれぞれ作動状態や作動速度
(変速速度)などが制御される。 【0024】前記差動歯車装置18は傘歯車式のもの
で、一対のサイドギヤ80R、80Lにはそれぞれドラ
イブシャフト82R、82Lがスプライン嵌合などによ
って連結され、左右の前輪(駆動輪)84R、84Lを
回転駆動する。 【0025】図4は、本実施例の車両用駆動装置10の
制御系統を説明するブロック線図で、エンジン用ECU
(Electronic Control Unit)114、変速機用ECU1
16、ABS(Antilock Brake System)用ECU118
を備えているとともに、それ等の間で必要な情報をやり
取りする。これ等のECU114、116、118は、
何れもマイクロコンピュータを含んで構成されており、
RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶さ
れたプログラムに従って信号処理を行う。エンジン用E
CU114には、イグニッションスイッチ120、エン
ジン回転数(N E )センサ122、車速(V)センサ1
24、スロットル弁開度(θTH)センサ126、吸入空
気量(Q)センサ128、吸入空気温(TA )センサ1
30、エンジン冷却水温(TW )センサ132が接続さ
れ、それぞれイグニッションスイッチ120の操作位
置、エンジン回転数NE 、車速V(出力軸44の回転数
NOU T に対応)、スロットル弁開度θTH、吸入空気量
Q、吸入空気温(外気温)TA、エンジン冷却水温TW
を表す信号が供給されるようになっており、それ等の信
号に従ってスタータ(電動モータ)134を回転駆動し
てエンジン12を始動したり、燃料噴射弁136の燃料
噴射量や噴射時期を制御したり、イグナイタ138によ
り点火プラグの点火時期を制御したりする。イグニッシ
ョンスイッチ120は、「ON」および「スタート」位
置を備えており、「スタート」位置へ操作されることに
よりエンジン用ECU114はスタータ134を作動さ
せてエンジン12を始動する。 【0026】変速機用ECU116には、シフトポジシ
ョン(PSH)センサ140、マニュアルシフトスイッチ
142、ブレーキスイッチ144、入力回転数(NIN:
入力軸42の回転数)センサ146、ギヤ位置(PG )
センサ148、クラッチストローク(SCL)センサ15
0、油圧(PO )センサ110などが接続され、それぞ
れシフトレバーの操作位置であるシフトポジション
PSH、マニュアルシフトによるアップダウン(±)、ブ
レーキのON、OFF、入力回転数NIN、変速機16の
変速段であるギヤ位置PG 、自動クラッチ14のストロ
ークすなわちクラッチレリーズシリンダ34のストロー
クSCL、前記油圧回路の油圧PO を表す信号が供給され
るようになっている。シフトレバーは、例えば図5に示
すように「R(リバース)」、「N(ニュートラ
ル)」、「D(ドライブ)」の3つのレンジを備えてお
り、シフトポジション(PSH)センサ140はその操作
位置を検出するものである一方、「D」レンジではシフ
トレバーを上下(車両の前後方向)へ操作することが可
能で、マニュアルシフトスイッチ142はその時の上方
(車両前方)への操作をダウン(−)信号として検出
し、下方(車両後方)への操作をアップ(+)信号とし
て検出する。そして、それ等の信号や、前記エンジン制
御用ECU114、ABS用ECU118から必要な信
号を取り込むことにより、前記油圧ポンプ94の作動を
制御したり、クラッチソレノイドバルブ98、セレクト
ソレノイドバルブ102、シフトソレノイドバルブ10
4を切換え制御したりすることにより、セレクトシリン
ダ76およびシフトシリンダ78の作動状態を切り換え
て変速機16の変速制御を行うとともに、クラッチレリ
ーズシリンダ34の作動状態を切り換えて変速時に自動
クラッチ14の遮断、接続制御などを行う。 【0027】ABS用ECU118には、4本の車輪に
それぞれ配設された車輪速(NW )センサ152から車
輪速NW を表す信号が供給され、それ等の車輪速NW を
比較することによりスリップの有無を検出し、ブレーキ
油圧制御弁154を制御して各車輪のブレーキ油圧を制
御することによりスリップの発生を抑制する。 【0028】上記変速機用ECU116について更に具
体的に説明すると、図6に示すように変速制御部16
0、クラッチ制御部162、および油温推定部164の
各機能を備えている。変速制御部160は、例えば車速
Vおよびスロットル弁開度θTHをパラメータとして予め
設定された変速マップに従って変速機16の5つの前進
変速段を自動的に切り換えるとともに、マニュアルシフ
トスイッチ142からのアップダウン信号に従って変速
段をアップダウンさせる。クラッチ制御部162は、変
速制御部160から変速信号或いはクラッチを遮断すべ
き信号が供給されることにより、変速機16の変速時に
自動クラッチ14を遮断する。また、油温推定部164
は、温度センサを用いることなくハウジング40内の潤
滑油の現在油温T* を算出するもので、潤滑油の粘性が
高くなる所定温度TS 以下、例えば−10℃以下の時に
は、その現在温度T* の情報を変速制御部160に出力
する。潤滑油の粘性が高くなると、前記クラッチハブス
リーブ50a〜50cの移動抵抗が大きくなって変速時
間が長くなるため、変速制御部160では、温度情報T
* に応じて例えば前記油圧回路の油圧PO を高くするこ
とにより、セレクトシリンダ76およびシフトシリンダ
78のシフト力(駆動力)を高くし、クラッチハブスリ
ーブ50a〜50cを速やかに移動させて変速時間が長
くなることを防止する。 【0029】上記油温推定部164は本発明の油温推定
装置に相当するもので、例えば図7のフローチャートに
従って現在油温T* を算出する。ステップS1では、イ
グニッションスイッチ120が「スタート」位置へ操作
されてエンジン12が始動されたか否かを、例えばエン
ジン用ECU114からエンジン12に対する各種制御
信号の出力状態に基づいて判断し、エンジン12が始動
されるとステップS2を実行する。ステップS2では、
吸入空気温センサ130によって検出される吸入空気温
TA すなわち外気温度が予め設定された前記所定温度T
S (例えば−10℃)以下か否かを判断し、TA ≦TS
であればステップS3以下を実行するが、TA >TS の
場合は現在油温T* を算出するための一連の信号処理を
終了する。吸入空気温TA は、エンジン用ECU114
から読み込めば良い。 【0030】ステップS3では、先ず、その時の吸入空
気温TA を前記ハウジング40内の潤滑油の初期温度T
ini に設定する。エンジン12を停止したのち再始動す
るまでの時間が短い場合は、実際の油温の方が吸入空気
温TA よりも高いが、油温推定部164は、低温時にお
ける潤滑油の粘性増加に起因する不都合を防止するため
に設けられたものであるため、設定した初期温度Tini
が実際の油温より低くても差し支えない。変速機用EC
U116による一連の信号処理のうちステップS3を実
行する部分は初期温度設定手段として機能している。 【0031】ステップS4では、エンジン12の始動時
(t=0)すなわちステップS1の判断がYESになっ
てから現時点(t=t0 )までのエンジントルクT
E (t)、出力軸44の回転数NOUT (t)、および変
速機16の変速比e(t)から、次式(1) に従って変速
機16の総出力Wを算出する。エンジントルクTE に変
速比eを掛算することにより、変速機16の出力軸44
のトルクが求められ、そのトルクに出力軸回転数NOUT
を掛算することにより変速機16の出力が求められる。
そして、出力を時間tで積分した総出力Wは、差動歯車
装置18の総出力と一致するとともに、変速機16およ
び差動歯車装置18の噛合歯車の摩擦に伴って発生する
摩擦熱に比例する。変速機16の出力は、ハウジング4
0内に存在する噛合歯車の摩擦熱に関連する所定の物理
量で、総出力Wは、エンジン12の始動時から現時点t
0 までにおける所定の物理量の積算値に相当する。 【数1】 【0032】上記エンジントルクTE は、エンジン用E
CU114によるエンジン制御で使用されるもので、そ
のエンジン用ECU114から読み込めば良い。エンジ
ン用ECU114は、例えばクランク軸20等に設けら
れるトルクセンサによってエンジントルクTE を実測す
るものでも良いが、エンジン12のスロットル弁開度θ
THおよび燃料噴射量などをパラメータとして予め定めら
れた演算式やデータマップなどからエンジントルクTE
を算出するものでも良い。また、出力軸回転数N
OUT は、回転数センサによって直接測定することもでき
るが、前記車速センサ124によって測定される車速V
から求めることもできる。 【0033】そして、次のステップS5では、上記総出
力Wをパラメータとして予めROM等の記憶手段に記憶
された次式(2) の関係に従って潤滑油の上昇温度ΔT1
を算出する。(2) 式の関係式f1(W)は、総出力Wと上
昇温度ΔT1 との関係を表す演算式やデータマップなど
で、例えばハウジング40内に作動油が通常の使用範囲
内で最大量充填され且つ変速機16と共に差動歯車装置
18が搭載された状態で、総出力Wを種々変更しながら
上昇温度ΔT1 を測定することによって求められ、一定
の係数αを用いて近似的にα・Wで表すこともできる。
但し、本実施例の油温推定部164は、低温時における
潤滑油の粘性増加に起因する不都合を防止するために設
けられたものであるため、演算式(2) は、算出した上昇
温度ΔT 1 が実際の上昇温度と略同じかそれよりも低い
温度になるように定められる。なお、総出力Wを種々変
更しながら上昇温度ΔT1 を実際に測定して関係式f
1(W)を設定した場合は、噛合歯車の摩擦熱だけでなく
潤滑油の攪拌による温度上昇等も加味されるため、高い
精度が得られる。変速機用ECU116による一連の信
号処理のうちステップS4およびS5を実行する部分は
上昇温度演算手段として機能するもので、この場合は第
2発明の一実施態様に相当する。 ΔT1 =f1(W) ・・・(2) 【0034】ステップS6では、次式(3) のように上記
初期温度Tini と上昇温度ΔT1 とを加算することによ
り現在油温T* を算出するとともに、前記変速制御部1
60およびクラッチ制御部162に出力する。変速機用
ECU116による一連の信号処理のうちステップS6
を実行する部分は現在油温算出手段として機能してい
る。 T* =Tini +ΔT1 ・・・(3) 【0035】ステップS7では、上記ステップS6で求
めた現在油温T* が前記所定温度T S 以下か否かを判断
し、T* ≦TS であればステップS8を実行するが、T
* >TS の場合は現在油温T* を算出するための一連の
信号処理を終了する。ステップS8では、エンジン12
が停止したか否かを、例えばエンジン用ECU114か
らエンジン12に対する各種制御信号の出力状態に基づ
いて判断し、エンジン12が停止するまでステップS4
以下を繰り返し実行して現在油温T* を逐次算出する。 【0036】このように本実施例の車両用駆動装置10
においては、エンジン12の始動時の吸入空気温TA を
ハウジング40内の潤滑油の初期温度Tini とし、エン
ジン始動時から現時点までの変速機16や差動歯車装置
18の総出力Wを前記(1) 式に従って算出するととも
に、その総出力Wをパラメータとして予め定められた
(2) 式の関係から上昇温度ΔT1 を求め、それ等を加算
して現在油温T* を算出する。そして、その現在油温T
* に基づいて変速機16のシフト力を制御するため、潤
滑油の粘性が高くなる−20℃〜−30℃程度の極低温
時においても良好な変速制御が行われるようになる。 【0037】また、本実施例ではハウジング40内の潤
滑油の油温を測定する専用の温度センサが不要であるた
め、装置が安価に構成されるとともに、極低温時の潤滑
油の潤滑性能を前提として各部の制御を行う場合に比較
して耐久性が向上するなどの利点がある。例えば前記図
3の噛合クラッチ48aについて具体的に説明すると、
クラッチハブスリーブ50aが潤滑油の粘性増加に拘ら
ずスムーズに移動するように、前記油圧回路の油圧PO
を高圧に設定すると、スプライン歯70、72、74の
摩耗が促進されて寿命が短くなるなどの不都合がある。 【0038】また、本実施例では変速機16や差動歯車
装置18の総出力Wをパラメータとして上昇温度ΔT1
を求めるようになっており、噛合歯車の摩擦熱は、その
噛合歯車のトルクロスと回転数との積すなわち出力に比
例することから、高い精度で上昇温度ΔT1 、更には現
在油温T* を算出できる。 【0039】図8は、第3発明の一実施態様を説明する
図で、前記図7のフローチャートにおいてステップS4
およびS5の代わりにステップR4およびR5を実施す
ることを意味する。ステップR4では、エンジン始動時
からの走行距離Kを逐次積算し、ステップR5では、そ
の走行距離Kをパラメータとして予めROM等の記憶手
段に記憶された次式(4) の関係から上昇温度ΔT2 を求
め、前記ステップS6では、次式(5) に示すように上昇
温度ΔT2 を前記初期温度Tini に加算して現在油温T
* を算出する。変速機用ECU116による一連の信号
処理のうちステップR4およびR5を実行する部分は上
昇温度演算手段として機能する。 ΔT2 =f2(K) ・・・(4) T* =Tini +ΔT2 ・・・(5) 【0040】上記走行距離Kは、例えば車速センサ12
4によって検出される車速Vを読み込んで積分すること
により求めることができるが、既存の走行距離計から取
り込むようにしても良い。また、(4) 式の関係式f
2(K)は、走行距離Kと上昇温度ΔT2 との関係を表す
演算式やデータマップなどで、例えばハウジング40内
に作動油が通常の使用範囲内で最大量充填され且つ変速
機16と共に差動歯車装置18が搭載された状態で、2
0km/h〜30km/h程度の比較的低速の定常走行
(走行負荷一定)を行うことによって求められ、一定の
係数βを用いて近似的にβ・Kで表すこともできる。図
9は、一定の車速で走行した場合の油温の実測値で、定
常走行であれば油温は時間に対して略直線的に上昇する
ことが判る。実際の油温の上昇は速度や加速度(トル
ク)によって異なるが、比較的低速の定常走行時のデー
タに基づいて関係式f2(K)を設定すれば、上昇温度Δ
T2 は実際の油温と略同じかそれよりも低くなるのが普
通であり、低温時における潤滑油の粘性増加に起因する
不都合を防止することが目的であれば何ら問題はない。 【0041】すなわち本実施例は、ニュートラルのよう
な動力の非伝達時には摩擦が生じないことから油温は上
昇しないため、実際に動力伝達が行われる車両走行時だ
けを考慮し、ハウジング40内の噛合歯車の総回転数に
対応する走行距離Kをパラメータとして上昇温度ΔT2
を求めるようにしたのであるが、トルクを考慮しない分
だけ前記第1実施例に比較して簡単に上昇温度ΔT2 を
求めることができる。トルクを反映していないことか
ら、上昇温度ΔT2 、更には現在油温T* の推定精度は
低下するが、潤滑油の粘性増加を考慮して変速機16の
シフト力の制御を行う上では必ずしも潤滑油温を高い精
度で求める必要はないため、本実施例による現在油温T
* の推定手法でも何ら不都合はなく、前記実施例と同様
に潤滑油の粘性が高くなる−20℃〜−30℃程度の極
低温時においても良好な変速制御が行われる。 【0042】また、ハウジング40内の潤滑油の油温を
測定する専用の温度センサが不要であるため、装置が安
価に構成されるとともに、極低温時の潤滑油の潤滑性能
を前提として各部の制御を行う場合に比較して耐久性が
向上する点は、前記実施例と同様である。 【0043】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、例えばFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車
両や4輪駆動車両など種々の駆動形態の車両に適用され
得るなど、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変
更,改良を加えた態様で実施することができる。
定装置を備えている車両用駆動装置の概略構成を示す骨
子図である。 【図2】図1の車両用駆動装置の自動クラッチの一例を
説明する図である。 【図3】図1の車両用駆動装置の変速機の噛合クラッチ
を説明する図である。 【図4】図1の車両用駆動装置の制御系統を説明するブ
ロック線図である。 【図5】図1の車両用駆動装置におけるシフトレバーの
操作レンジを説明する図である。 【図6】図4の変速機用ECUが備えている機能を説明
するブロック線図である。 【図7】図6の油温推定部の具体的処理内容を説明する
フローチャートである。 【図8】第3発明の一実施例を説明する図で、図7のス
テップS4およびS5の代わりに設けられるステップを
示す図である。 【図9】車速一定で走行した場合の油温の時間変化を調
べた実測値を示す図である。 【符号の説明】 12:エンジン 16:変速機 40:ハウジング 116:変速機用ECU 164:油温推定部 TA :吸入空気温 Tini :初期温度 ΔT1 、ΔT2 :上昇温度 T* :現在油温 W:総出力 K:走行距離 ステップS3:初期油温設定手段 ステップS4、S5、R4、R5:上昇温度演算手段 ステップS6:現在油温算出手段
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 走行用駆動源と車輪との間の動力伝達経
路に配設された変速機のハウジング内に充填されている
潤滑油の油温を推定する装置であって、 前記走行用駆動源の始動時における所定の測定温度を前
記潤滑油の初期温度に設定する初期温度設定手段と、 前記ハウジング内に存在する噛合歯車の摩擦熱に関連す
る所定の物理量の、前記走行用駆動源の始動時から現時
点までにおける積算値、をパラメータとして予め定めら
れた前記潤滑油の上昇温度との関係から、該物理量の実
際の積算値を求めて該潤滑油の上昇温度を算出する上昇
温度演算手段と、 前記初期温度と前記上昇温度とを加算して現在油温を算
出する現在油温算出手段とを有し、且つ前記上昇温度演
算手段は、前記物理量の積算値として前記車両の走行距
離を求め、該走行距離をパラメータとして予め定められ
た関係から前記潤滑油の上昇温度を算出するものである
ことを特徴とする車両用変速機の油温推定装置。
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