JP3501890B2 - 耐熱・潤滑性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱・潤滑性樹脂組成物

Info

Publication number
JP3501890B2
JP3501890B2 JP33346995A JP33346995A JP3501890B2 JP 3501890 B2 JP3501890 B2 JP 3501890B2 JP 33346995 A JP33346995 A JP 33346995A JP 33346995 A JP33346995 A JP 33346995A JP 3501890 B2 JP3501890 B2 JP 3501890B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
heat
group
resistant
chemical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33346995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08259765A (ja
Inventor
正樹 江上
英之 筒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP33346995A priority Critical patent/JP3501890B2/ja
Priority to US08/704,828 priority patent/US5726232A/en
Publication of JPH08259765A publication Critical patent/JPH08259765A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3501890B2 publication Critical patent/JP3501890B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加熱定着装置な
どに用いる対アルミニウム合金摺接用の摺動部材または
各種の摺動部材として用いられる耐熱・潤滑性樹脂組成
物及び耐熱性滑り軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合成樹脂製滑り軸受の用途分野が
拡大するにつれて、高温雰囲気下で良好な摩擦摩耗特性
を発揮するような耐熱性の合成樹脂製滑り軸受が強く要
望されるようになってきた。
【0003】また、軸受の摺動相手材として、比較的軟
質のアルミニウム合金等が使用されることがあるが、そ
の場合においても軸受には摺動相手材を傷つけない特性
が要求される。上記特性の要求される滑り軸受の具体例
としては、複写機やレーザービームプリンタ等の加熱定
着装置用の軸受がある。ここで、そのような滑り軸受の
一般的な使用状態を説明すると、以下の通りである。
【0004】すなわち、帯電画像を用いて原画像の情報
を記録物質たる転写材に伝達する機構を有する複写機ま
たはレーザービームプリンタ等は、電子写真装置として
総称されるが、装置内の加熱定着部には、図3に例示す
るように、転写材上にそのトナー像を加熱定着させる加
熱ローラ10と、転写材を加熱ローラ10に押圧して回
転駆動する加圧ローラ11が装着されている。
【0005】前者の加熱ローラ10は、アルミニウム合
金で形成されたものが多く、ヒータ12で約150〜2
30℃の温度に加熱される。後者の加圧ローラ11は、
シリコーンゴム等で被覆された鉄材からなり、このもの
も加熱ローラ10からの伝熱によって約70〜150℃
にまで加熱される。
【0006】また、図4に示すものは、上記の加熱定着
装置とは別の機構を有する加熱定着装置であり、金属製
加熱ローラに代えて、耐熱性合成樹脂フィルムに離型剤
をコーティングした無端環状の定着フィルム15を用
い、この定着フィルム15を介してセラミックヒータ1
6を加圧ローラ11に圧接して熱伝導効率を高めたもの
である。この場合、加圧ローラ11は、セラミックヒー
タ16に極めて接近しているので、前記した金属製加熱
ローラ10を用いた定着装置のものよりいっそう高温に
なる。
【0007】このように高温状態で使用される各ローラ
の端部は、合成樹脂製の滑り軸受13、14(図4の装
置では14に相当する略同形状の軸受)で支持される
が、その材料としては、耐熱性が良く、機械的強度の優
れた熱可塑性合成樹脂であるポリフェニレンサルファイ
ド(以下、PPSと略称する)樹脂が用いられている。
この場合には、PPS樹脂に対して、たとえば黒鉛、四
フッ化エチレン樹脂、潤滑油、金属酸化物、芳香族ポリ
アミド樹脂等の潤滑剤を添加して、自己潤滑性を高める
ようにすることが多い。
【0008】しかし、上記した従来のPPS樹脂系の耐
熱・潤滑性組成物は、高温、高負荷条件の下では低摩擦
係数を維持できず、また耐摩耗性を充分に発揮できない
という問題点がある。
【0009】また、PPS樹脂に対して、これより耐熱
性のある合成樹脂粉末および四フッ化エチレン樹脂を添
加した樹脂組成物も開発されており、PPS樹脂に芳香
族ポリエステル樹脂および四フッ化エチレン樹脂を配合
した組成物が、特開昭57−167348号公報や特開
昭63−175065号公報に開示されている。これら
の組成物は、常温では良好な耐摩耗性を示すものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、PPS樹脂に
四フッ化エチレン樹脂および芳香族ポリエステル樹脂を
混合した組成物は、例えば200℃程度の高温でアルミ
ニウム合金(通常、Mgを含むAl合金)に対して摺動
させると、摺動相手材を傷つけると共に、前記組成物も
摩耗するという問題点がある。
【0011】このような組成物に対して炭素繊維を配合
すると、耐摩耗性はかなり向上するが、アルミニウム合
金のような軟質金属の摺動相手材を損傷させ、その損傷
に伴って発生した金属粉により、さらに摩擦・摩耗特性
は悪化する恐れがある。
【0012】また、主成分の合成樹脂に対して、四フッ
化エチレン樹脂とアルカリ金属またはアルカリ土類金属
のリン酸塩などを添加した樹脂組成物が、特開平2−2
19849号、特開平3−212442号に開示されて
いる。
【0013】このような樹脂組成物は、ステンレス鋼程
度の硬度のものに対して、室温で摺動させる場合には比
較的良好な摩擦摩耗特性を示すが、前記したように高温
(約200℃)で軟質のアルミニウム合金を摺動相手材
とする場合においては、相手材を傷つけ、樹脂組成物自
体も摩耗し、未だ充分に満足できる結果を得るものでな
かった。
【0014】そこで、この発明の課題は、上記した問題
点を解決し、耐熱・潤滑性樹脂組成物を、従来のPPS
系の潤滑性樹脂組成物よりもいっそう優れた低摩擦特
性、耐摩耗性を具備し、特に軟質合金であるアルミニウ
ム合金に対する非攻撃性をも具備した高性能の耐熱・潤
滑性樹脂組成物とし、またはこれを用いた耐熱性滑り軸
受とすることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、ポリフェニレンサルファイド
樹脂、下記の化3の式で表わされる繰り返し単位からな
る熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、
ポリシアノアリールエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂およびポリエーテルスルフ
ォン樹脂から選ばれる一種以上の耐熱・熱可塑性樹脂3
5〜74重量%、四フッ化エチレン樹脂10〜45重量
%およびリン酸リチウム16〜30重量%を含有する対
アルミニウム合金摺接用の耐熱・潤滑性樹脂組成物とし
たのである。
【0016】
【化3】
【0017】(式中、Xは直接結合、炭素数1〜10の
炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カ
ルボニル基、チオ基およびスルホン基からなる群より選
ばれた基を表わし、R1 〜R4 は水素、炭素数1〜5の
低級アルキル基、炭素数1〜5の低級アルコキシ基、塩
素または臭素を表わし、互いに同じであっても異なって
いてもよい。Yは下記の化4に示した群より選ばれる一
種以上の4価の基を表わす。)
【0018】
【化4】
【0019】または、ポリフェニレンサルファイド樹
脂、上記の化3の式で表わされる繰り返し単位からなる
熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポ
リシアノアリールエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂およびポリエーテルスルフ
ォン樹脂から選ばれる一種以上の耐熱・熱可塑性樹脂3
5〜80重量%、四フッ化エチレン樹脂10〜45重量
%、リン酸リチウム8〜30重量%および芳香族ポリア
ミド繊維2〜20重量%を必須成分としてなる耐熱・潤
滑性樹脂組成物としたのである。
【0020】または、上記いずれかの耐熱・潤滑性樹脂
組成物を成形してなる耐熱性滑り軸受としたのである。
【0021】この発明の耐熱・潤滑性樹脂組成物は、耐
熱性に優れた所定の樹脂を主要成分とし、摺動性に優れ
た四フッ化エチレン樹脂およびリン酸リチウムをそれぞ
れ所定量配合することによって、所要の耐熱性を有する
と共に良好な潤滑性を示す転移膜を相手材上に形成し、
特に軟質のアルミニウム合金であってもその表面を傷つ
けることがなく、良好な潤滑特性を示す。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明の耐熱・潤滑性樹脂組成
物を、特にアルミニウム合金製の摺動部材に用いる場
合、アルミニウム合金は、通常、その組成中アルミニウ
ムを主成分とする一般的なアルミニウム合金であればよ
く、特にその組成を限定したものではない。しかしなが
ら、この発明において特に良好な結果が期待できるアル
ミニウム合金を例示すると、Al−Mg系合金(JI
S:A5056)やAl−Mg−Si系合金(JIS:
A6063)を挙げることができる。
【0023】この発明に用いるPPS樹脂としては、下
記の一般式化5で示されるような種々の繰り返し単位か
らなる重合体が挙げられる。
【0024】
【化5】
【0025】これらのうち、特に典型的なものは下記の
化6で示される繰り返し単位からなるものであり、米国
フィリップス・ペトローリアム社から「ライトン」の商
標で市販され、その製造方法は米国特許第3,354,
129号(対応特許特公昭45−3368号)に開示さ
れている。
【0026】
【化6】
【0027】それによると、ライトンはN−メチルピロ
リドン溶媒中、160〜250℃、加圧条件下にp−ジ
クロルベンゼンと二硫化ソーダとを反応させることによ
って製造される。この場合、樹脂中に交差結合が全くな
いものから部分的交差結合を有するものに至るまで各種
重合度のものを後熱処理工程にかけて自由に製造するこ
とができるので、目的の溶融ブレンドに適正な溶融粘度
特性を有するものを任意に選択使用することが可能であ
る。また、上記したライトン以外のPPS樹脂であって
架橋構造をとらない直鎖状PPS樹脂を採用してもよ
い。
【0028】この発明に用いる熱可塑性ポリイミド樹脂
は、前記した化3に示される構造を有するものであっ
て、ジアミン成分として下記の化7で示されるエーテル
ジアミンを使用し、これと一種以上のテトラカルボン酸
二無水物とを反応させて得られるポリアミド酸を脱水環
化して得られる。そのうち特に典型的なもの(R1 〜R
4 が全て水素原子であるもの)は、三井東圧化学社から
「AURAM」の商標で市販されており、その製造方法
は特開昭61−143478号公報、特開昭62−68
817号公報、特開昭62−86021号公報に記載さ
れているように周知である。
【0029】
【化7】
【0030】この熱可塑性ポリイミド樹脂は、ポリイミ
ド樹脂固有の耐熱性を保ちながら熱可塑性を示すので、
圧縮成形、射出成形または押出成形その他の溶融成形方
法によって比較的容易に成形することができる。
【0031】また、前記化7の式で示されるジアミンの
具体例として、以下に示すものが挙げられる。すなわ
ち、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メ
タン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2−〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(3
−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3
−メチルフェニル〕プロパン、2−〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパン、2,
2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジ
メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−
ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−
ビス(3−アミノフェノキシ)−3−メチルビフェニ
ル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3
´−ジメチルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,5−ジメチルビフェニル、4,4′
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′,5,5′
テトラメチルビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン等が挙げられ、こ
れらは単独または二種以上混合して用いられる。
【0032】また、上記熱可塑性ポリイミド樹脂の溶融
流動性をそこなわない範囲で他のジアミンを混合して用
いることもできる。混合して用いることとのできるジメ
チルアミンとしては、たとえば、m−アミノベンジルア
ミン、p−アミノベンジルアミン、3,3′−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,
3′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4′−ジア
ミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′
−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノベ
ンゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフェノン、
4,4′−ジアミノベンゾフェノン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4′−ビス(4−
アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−
アミノフェノキシ)ケトン、ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン等が挙げられ、こ
れらのジアミンは通常30%以下好ましくは5%以下混
合して用いることができる。
【0033】なお、この発明で特に好ましく用いられる
熱可塑性ポリイミド樹脂は、前記ジアミンとテトラカル
ボン酸二無水物とを有機溶媒中で反応させ脱水閉環して
得られる。この方法で用いられるテトラカルボン酸二無
水物は、下記の化8の式(式中Yは前記した化4の場合
と同じ)で表わされるテトラカルボン酸二無水物であ
る。
【0034】
【化8】
【0035】すなわち、上記化8の式で表わされるテト
ラカルボン酸二無水物の具体例としては、たとえば、エ
チレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンカルボ
ン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3´,
4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
2,2´,3,3´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2´,3,3´−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二
無水物、3,4,9,10−ベリレンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラ
カルボン酸二無水物、4,4´−(p−フェニレンジオ
キシ)ジフタル酸二無水物、4,4´−(m−フェニレ
ンジオキシ)ジフタル酸二無水物等が挙げられる。そし
て、これらテトラカルボン酸二無水物は単独または2種
以上混合して用いる。
【0036】この発明に用いる芳香族ポリエーテルケト
ン樹脂(以下、PEKと略記する。)は、下記の化9の
式で示した繰り返し単位の一つからなる重合体、または
そのような繰り返し単位と共に、例えば下記の化10に
示した繰り返し単位をPEK本来の特性を失わないよう
に共存させた重合体である。
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】そのようなPEKの市販品としては、下記
の化11で表わされるビクトレックス(VICTREX)社製:
PEEK、下記の化12の式で表わされるビクトレック
ス(VICTREX)社製:PEK、または下記の化13の式で
表わされるBASF社製:Ultrapekが挙げられ
る。これらは、特開昭54−90296号公報などに記
載された周知の方法により、必要に応じて製造すること
もできる。
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】次に、この発明に用いるポリシアノアリー
ルエーテル樹脂(以下、PENと略記する。)は、下記
の化14で表わされる繰り返し単位からなる化合物、ま
たはこの繰り返し単位と共に、下記の化15の式で表わ
される繰り返し単位とが、PEN本来の特性を損なわな
いように、約20モル%以下の比率で共存した重合体で
ある。
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】このようなPENは、p−クロルフェノー
ルを溶媒とする0.2g/dl濃度溶液の60℃におけ
る還元粘度(ηsp/C)が0.3g/dl以上のもの
が好ましい。これらは、出光興産社からポリエーテルニ
トリル(ID300)として市販されている。なお、P
ENの製造方法は、特開昭63−3059号公報の実施
例においても開示されている。
【0047】この発明に用いるポリアミドイミド樹脂
(以下、PAIと略記する。)は、下記の化16の式で
示されるものであり、イミド結合の一部がその開環前駆
体としてのアミド酸結合の状態で留まっているものも含
み、R1 は少なくとも1つのベンゼン環を含む芳香族基
であり、そのうちの2価は2個のカルボニル基がR1
ベンゼン環内の隣接する炭素原子に結合しているもので
ある。
【0048】
【化16】
【0049】(式中、R1 は少なくとも一つのベンゼン
環を含む3価の芳香族基、R2 は2価の有機基、R3
水素、メチル基またはフェニル基を表わす。) なお、化16式中の望ましいR1 を例示すると、下記の
化17に示す通りである。
【0050】
【化17】
【0051】また、化16式中の望ましいR2 を例示す
ると、−(CH3 m −、(式中、mは4〜12の飽和
脂肪族炭化水素基)、および下記の化18に示すものが
ある。
【0052】
【化18】
【0053】(化18に示した基の一般式中、Yは、1
〜3の整数、X4 は1〜6個の炭素原子を有する脂肪族
炭化水素基もしくは芳香族基である。) このようなPAIの製造方法は、米国特許第36259
11号、特公昭50−33120号公報などの特許公報
類に開示されており、周知であるが、例えば下記の化1
9で表わされるような芳香族トリカルボン酸無水物また
はその誘導体と、H2 N−R2 −NH2 、OCN−R2
−NCO、(式中、R2 は、前記した化16または化1
7で説明したものに同じ。)で表わされる有機ジアミン
またはその誘導体とを、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルホルムアミドまたはN−メチルピロリドンなどの極性
有機溶媒の中で、所定温度で所要時間反応させてポリア
ミド酸を生成させ、これを加熱等の方法でイミド化状態
に転化する方法がある。
【0054】
【化19】
【0055】この方法で製造されるPAIとしては、下
記の化20の式で示されるものがあり、その市販品とし
て米国アモコ社製:トーロン(登録商標)が挙げられ
る。
【0056】
【化20】
【0057】以上述べたようなPEK、PENまたはP
AIは、耐熱・潤滑性組成物中に所定量配合すれば、こ
れらの耐熱樹脂の特性を充分に発揮する。
【0058】また、この発明において、耐熱・潤滑性樹
脂組成物に添加されるポリエーテルイミド樹脂は、下記
の化21で表わされる繰り返し単位を有する重合体が挙
げられる。その市販品としては、ゼネラルエレクトリッ
ク社製:ULTEMが挙げられる。
【0059】
【化21】
【0060】また、この発明において、耐熱・潤滑性樹
脂組成物に添加されるポリエーテルスルフォン樹脂とし
ては、下記の化22で表わされるような繰り返し単位を
有する重合体が挙げられる。その市販品としては、BA
SF社製:Ultrason、Amoco社製:RAD
EL、住友化学工業社製:VICTREX PESなど
が挙げられる。
【0061】
【化22】
【0062】以上のようなこの発明に用いる耐熱性樹脂
は、2種以上を組み合わせて用いることもできる。好ま
しい組合わせ例としては、PPSとPEK、TPIとP
EK、TPIとPEI、TPIとPES、PPSとPA
I、PAIとPEI、TPIとPEKとPEIが挙げら
れる。
【0063】次に、この発明に用いる四フッ化エチレン
樹脂(以下、PTFEと略記する)は、四フッ化エチレ
ン重合体であれば、特に限定することなく採用できる。
PTFEの種類としては、成形用の粉末であっても、い
わゆる固体潤滑剤用の微粉末であってもよく、市販品と
しては三井・デュポンフロロケミカル社製:テフロン7
J、TLP−10、旭硝子社製:アフロンG163、ダ
イキン工業社製:ポリフロンM15、ルブロンL5、ヘ
キスト社製:ホスタフロンTF9205などを例示する
ことができる。また、アルキルビニルエーテルで変性さ
れたPTFEを使用することもできる。
【0064】この発明において、PTFEの量を10〜
45重量%に限定する理由は、10重量%より少ないと
潤滑特性が悪く、45重量%を越えると著しく成形性が
損なわれるからであり、このような傾向からみて、より
好ましい配合割合は、15〜40重量%である。
【0065】この発明に用いるリン酸リチウムは、Li
3 PO4 または2Li3 PO4 ・H2 Oであってよい
が、無水物の方がプロセス中の脱水による発泡がない点
でより好ましい。
【0066】このようなリン酸リチウムは、通常、粉末
状のものを用いているが、このものは製法によって種々
の形態のものが得られ、特にそのような形状を限定する
ことなく採用できる。
【0067】なお、粉末状のリン酸リチウムは、均一に
分散させて均質な物性を得るために、好ましくは粒径
0.1〜400μmの範囲である。なぜなら、0.1μ
m未満の小径粉体を得ることは技術的、製造コスト面か
ら困難であり、400μmを越える大径では摩擦摩耗特
性が安定せずに好ましくないからである。このような傾
向から、より好ましくは粒径0.5〜100μmの範囲
の粉末状のリン酸リチウムである。
【0068】この発明においてリン酸リチウムの量を1
6〜30重量%に限定する理由は、16重量%未満の少
量では組成物の潤滑特性が悪く、30重量%を越えると
溶融粘度が高くなって成形性が悪化したり、所期の目的
と反対に耐摩耗性が悪化して好ましくないからである。
【0069】なお、芳香族ポリアミド繊維を併用する場
合のリン酸リチウムの配合割合は、その下限を8重量%
まで下げても良好な潤滑性が得られ、8重量%未満では
潤滑特性が悪くなる。
【0070】また、この発明に用いる芳香族ポリアミド
繊維は、化学構造がメタ系、パラ系のいずれであっても
よく、繊維長0.15〜3mm、アスペクト比10〜2
30のものを採用して好ましい結果を得ている。芳香族
ポリアミド繊維が前記した所定範囲未満の繊維長では、
耐摩耗性が不充分であって好ましくなく、上記範囲を越
える繊維長では組成物中に分散不良となって好ましくな
い。また、上記範囲未満のアスペクト比では、粉末形状
に近くなって耐摩耗性改善効果が不充分となり、上記範
囲を越えるアスぺクト比では組成物中の均一分散が困難
となって好ましくない。
【0071】この発明に用いることのできる市販の芳香
族ポリアミド繊維としては、デュポン・東レ・ケブラー
社製:ケブラー、ノーメックス、日本アラミド社製:ト
ワロン、帝人社製:テクノーラ、コーネックス等が挙げ
られる。
【0072】このような芳香族ポリアミド繊維の配合割
合を2〜20重量%に限定する理由は、この2重量%未
満では組成物の耐摩耗性を改善できず、かつ組成物の潤
滑性が悪く、20重量%を越えると組成物の耐摩耗性が
初期の目的とは逆に悪化するからである。
【0073】ここで、耐熱・熱可塑性樹脂に対して各種
の添加物を添加混合する方法は特に限定するものではな
く、広く用いられている通常の方法、たとえば主成分と
なる樹脂、その他の諸原料をそれぞれ個別に、または配
合後にヘンシェルミキサー、ボールミル、タンブラーミ
キサー等の混合機によって適宜乾式混合した後、溶融混
合性のよい射出成形機もしくは溶融押出成形機に供給す
るか、又は予め熱ロール、ニーダ、バンバリーミキサ
ー、溶融押出機などで溶融混合するなどの方法を利用す
ればよい。
【0074】さらに、この発明の組成物を成形するに
は、特に成形方法を限定するものではなく、圧縮成形、
押出成形、射出成形等の通常の方法、または組成物を溶
融混合した後、これをジェットミル、冷凍粉砕機等によ
って粉砕し、所望の粒径に分級するか、または分級しな
いままで、得られた粉末を用いた流動浸漬塗装、静電粉
体塗装などを行なうことも可能である。
【0075】また、得られた粉末を溶剤に分散させて、
スプレー塗装または浸漬塗装を行なうことも可能であ
る。
【0076】なお、この発明においては耐熱・熱可塑性
樹脂を主要成分とする潤滑性組成物に、各種の添加剤を
配合することもできる。例えば、組成物の潤滑性をさら
に改良するために、耐摩耗性の改良剤を配合してもよ
い。耐摩耗性改良剤の具体例としては、カーボン、グラ
ファイト、マイカ、タルク、ウォラストナイト、金属酸
化物の粉末、硫酸カルシウムなどのウィスカ、二硫化モ
リブデン、芳香族ポリエステル樹脂、リン酸塩、ステア
リン酸塩、溶融フッ素樹脂、超高分子量ポリエチレンな
どを例示することができる。
【0077】上記した材料から成形されるこの発明にお
ける耐熱性滑り軸受は、その形状を限定するものでな
く、加熱・加圧ローラの形状や、周辺装置、ハウジング
に合わせた形態を採用すればよい。例えば、図1に示す
ように、軸受は、単独材料で成形するのみならず、二色
成形の手法を採用して軸受部1と固定用金属部2とから
なる複合材としてもよい。
【0078】また、図2に示すように、この発明の耐熱
性滑り軸受は、軸受部3と、PPS、ポリアミドイミド
(PAI)、ポリイミド(PI)等の耐熱性及び断熱性
に優れた合成樹脂、またはこれらに無機充填剤もしくは
有機充填剤等を添加した樹脂部4とからなるように二色
成形された軸受であってもよい。
【0079】このような軸受は、成形時のひずみを除い
て高温使用時の寸法安定性を確保するために、100〜
320℃でのそれぞれの樹脂に適合した温度条件で0.
5〜24時間程度のアニール熱処理をしておくことが望
ましい。
【0080】
【実施例】この発明の実施例および比較例に用いた諸原
材料を一括して示すと次の通りである。なお、括弧内に
示した番号は以下の表中の原材料の番号に一致し、表中
の成分の配合割合は、全て重量%である。
【0081】(1)PPS樹脂(東ソーサスティール社
製:PPS#160)、 (2)PPS樹脂(クレハ化学社製 KPS−W20
5) 、 (3)熱可塑性ポリイミド樹脂〔TPI〕(三井東圧化
学社製:AURAM#450) (4)ポリエーテルケトン樹脂〔PEK−1〕(BAS
F社製:Ultrapek−A1000) (5)ポリエーテルケトン樹脂〔PEK−2〕(VIC
TREX社製:PEEK150P) (6)ポリシアノアリールエーテル樹脂〔PEN〕(出
光石油化学工業社製:PEN ID300HF) (7)ポリアミドイミド樹脂〔PAI〕(テイジン・ア
モコエンジニアリングプラスチックス社製:トーロン4
000TF) (8)ポリエーテルイミド樹脂〔PEI〕(ゼネラルエ
レクトリック社製:ULTEM 1000) (9)ポリエーテルサルフォン樹脂〔PES〕(BAS
F社製:Ultrason E) (10)四フッ化エチレン樹脂〔PTFE(A)〕(三
井デュポン・フロロケミカル社製:テフロン7J、成形
用) (11)四フッ化エチレン樹脂〔PTFE(B)〕(喜
多村社製:KTL610、潤滑用) (12)リン酸リチウム:Li2 PO4 (和光純薬工業
社製:試薬) (13)リン酸カルシウム:Ca3 (PO4 2 (和光
純薬工業社製:試薬) (14)リン酸マグネシウム:Mg3 (PO4 2 (和
光純薬工業社製:試薬) (15)リン酸アルミニウム:AlPO4 (和光純薬工
業社製:試薬) (16)パラ系芳香族ポリアミド繊維〔P−芳香族PA
繊維〕(日本アラミド社製:トワロン 1010カット
ファイバー繊維長0.25mm) (17)メタ系芳香族ポリアミド繊維〔m−芳香族PA
繊維〕(帝人社製:コーネックスカットファイバー 2
de、繊維長1mm) (18)カーボンブラック(ライオン社製:ケッチェン
EC−X) 、 (19)グラファイト(ロンザ社製:KS−6) 〔実施例1〜15〕表1に示す配合割合(重量%)で諸
原材料をヘンシェルミキサーで充分混合し、二軸溶融押
出機に供給し、シリンダー温度:300〜410℃、回
転数:100rpmの溶融混合条件で押出して造粒し、
得られたペレットを樹脂温度300℃、射出圧力800
kgf/cm2 、金型温度140〜200℃の射出成形
条件下で外径28mm、内径20mm、幅5mmのリン
グ状試験片を成形した。この試験片を用いて以下に示す
高温ラジアル摩擦摩耗試験を行なった。
【0082】[高温ラジアル摩擦摩耗試験]アルミニウ
ム合金A5056(表面粗さ3.2S)製の回転軸を相
手材とし、この相手材の外周にリング状試験片を嵌め、
これを相手材周面に対して3.5kgf/cm2 の圧力
で押圧し、前記回転軸は表面温度を200℃に制御する
と共に、これにトルクメータを取り付けて、周速2.8
m/分で50時間連続回転させた。
【0083】この後、試験片の摩耗量としての摩耗係数
×10-10 cm 3/(kgf・m)と、回転軸のトルク
(kgf・cm)を測定し、かつ摺動相手材であるアル
ミニウム合金表面の損傷度を観察した。損傷度の評価に
ついては、損傷しない(○印)、やや損傷する(△印)
または損傷する(×印)の三段階評価で表わし、結果は
表3にまとめて示した。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】[比較例1〜8]表2に示した配合割合で
原材料を配合したこと以外は、実施例と全く同様にして
試験片を作り、前記した高温ラジアル摩擦摩耗試験を行
ない、摩耗係数、回転軸のトルク、摺動相手材の損傷度
を求めて結果を表3中に併記した。
【0088】表3に示す結果から明らかなように、比較
例1〜8は、摩耗量が多く、また比較例1、8では回転
トルクが大きかった。また、比較例1、5、6および8
では摺動アルミニウム合金製摺動相手材を損傷した。
【0089】また、リン酸塩として、リン酸カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウムをそれぞ
れ配合した比較例5〜7は、ほぼ同じ割合でリン酸リチ
ウムを配合した実施例6に比べて摩耗量がが著しく劣っ
ていることがわかる。
【0090】これに対して、全ての条件を満足する実施
例1〜15は、摩耗量、回転トルクがともに低く、しか
も相手材のアルミニウム合金(A5056)を損傷しな
かった。そして、実施例3〜15については、リン酸リ
チウムに加えて所定の割合で芳香族ポリアミド繊維を配
合して、ほぼ同様の良好な回転トルク、磨耗量およびア
ルミニウム合金相手材の非損傷性が得られた。
【0091】なお、実施例8の体積抵抗値を測定したと
ころ、7×103 Ωcmであり半導電性を示した。
【0092】
【効果】この発明の耐熱・潤滑性樹脂組成物は、以上説
明したように、所定の耐熱・熱可塑性樹脂を主要成分と
して、四フッ化エチレン樹脂と、リン酸リチウムと、芳
香族ポリアミド繊維を所定量添加した組成物としたの
で、従来の耐熱・潤滑性樹脂組成物よりもいっそう優れ
た低摩擦特性と耐摩耗性があり、特に高温の摺動条件で
アルミニウム合金等の軟質合金に対する非攻撃性を具備
するという高性能の耐熱・潤滑性樹脂組成物となる利点
がある。またこれを成形した滑り軸受は、上記した優れ
た特性を有する耐熱性滑り軸受となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す斜視図
【図2】他の実施例を示す斜視図
【図3】加熱・定着装置における軸受の使用状態を説明
する断面図
【図4】他の加熱・定着装置における軸受の使用状態を
説明する断面図
【符号の説明】
1、3 軸受部 2 固定用金属部 4 樹脂部 10 加熱ローラ 11 加圧ローラ 12 ヒータ 13、14 合成樹脂製のラジアル軸受 15 定着フィルム 16 セラミックヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 101/00 C08L 101/00 F16C 29/02 F16C 29/02 (56)参考文献 特開 平2−219849(JP,A) 特開 平3−212442(JP,A) 特開 平3−223397(JP,A) 特開 平4−15228(JP,A) 特開 平4−149259(JP,A) 特開 平4−236299(JP,A) 特開 平4−277319(JP,A) 特開 平5−78687(JP,A) 特開 平5−112723(JP,A) 特開 平6−220321(JP,A) 特開 平6−240273(JP,A) 特開 平7−234602(JP,A) 特開 平9−118824(JP,A) 特開 昭63−280922(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/18 C08L 71/10 - 71/12 C08L 79/08 C08L 81/02 C08L 101/00 - 101/16 F16C 29/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンサルファイド樹脂、下記
    の化1の式で表わされる繰り返し単位からなる熱可塑性
    ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリシアノ
    アリールエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエ
    ーテルイミド樹脂およびポリエーテルスルフォン樹脂か
    ら選ばれる一種以上の耐熱・熱可塑性樹脂35〜74重
    量%、四フッ化エチレン樹脂10〜45重量%およびリ
    ン酸リチウム16〜30重量%を含有する(但し、炭酸
    塩を含有するものを除く。)対アルミニウム合金摺接用
    の耐熱・潤滑性樹脂組成物。 【化1】 (式中、Xは直接結合、炭素数1〜10の炭化水素基、
    六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、
    チオ基およびスルホン基からなる群より選ばれた基を表
    わし、R1 〜R4 は水素、炭素数1〜5の低級アルキル
    基、炭素数1〜5の低級アルコキシ基、塩素または臭素
    を表わし、互いに同じであっても異なっていてもよい。
    Yは下記の化2に示した群より選ばれる一種以上の4価
    の基を表わす。) 【化2】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の耐熱・熱可塑性樹脂3
    5〜80重量%、四フッ化エチレン樹脂10〜45重量
    %、リン酸リチウム8〜30重量%および繊維長0.1
    5〜3mmの芳香族ポリアミド繊維2〜20重量%を必
    須成分として添加してなる(但し、炭酸塩を含有するも
    のを除く。)対アルミニウム合金摺接用の耐熱・潤滑性
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の耐熱・潤滑性
    樹脂組成物を成形してなる対アルミニウム合金摺接用の
    耐熱性滑り軸受。
JP33346995A 1994-12-26 1995-12-21 耐熱・潤滑性樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3501890B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33346995A JP3501890B2 (ja) 1994-12-26 1995-12-21 耐熱・潤滑性樹脂組成物
US08/704,828 US5726232A (en) 1995-12-21 1996-08-28 Heat resistant lubricative resin composition

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-322077 1994-12-26
JP32207794 1994-12-26
JP33346995A JP3501890B2 (ja) 1994-12-26 1995-12-21 耐熱・潤滑性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08259765A JPH08259765A (ja) 1996-10-08
JP3501890B2 true JP3501890B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=26570685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33346995A Expired - Lifetime JP3501890B2 (ja) 1994-12-26 1995-12-21 耐熱・潤滑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3501890B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10143891A (ja) * 1996-11-01 1998-05-29 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 対物レンズ駆動装置
JP3716079B2 (ja) * 1997-07-09 2005-11-16 オイレス工業株式会社 ポリアセタール樹脂組成物
JP3060297B2 (ja) * 1998-02-10 2000-07-10 株式会社コスモ総合研究所 樹脂組成物、成形物及び樹脂組成物の製造方法
JP4554742B2 (ja) * 1998-09-29 2010-09-29 オイレス工業株式会社 摺動部材用樹脂組成物およびすべり軸受
JP2001124061A (ja) * 1999-10-28 2001-05-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 動圧気体軸受装置及びその製造方法
DE602004017860D1 (de) * 2003-06-06 2009-01-02 Akzo Nobel Coatings Int Bv Antihaftpulverbeschichtung
FR3039157B1 (fr) * 2015-07-22 2019-06-28 Arkema France Composition a base de polyarylene-ether-cetone (paek) stable a l'etat fondu et procede de stabilisation d'une telle composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08259765A (ja) 1996-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6513986B2 (en) Electrical pittingproof rolling bearing
US5726232A (en) Heat resistant lubricative resin composition
JP4052777B2 (ja) ベルト張力調整装置
US5962376A (en) Resin composition for sliding member and resin gear
JPS61162551A (ja) ポリエーテルイミド ベアリング組成物
JP3501890B2 (ja) 耐熱・潤滑性樹脂組成物
JP3891607B2 (ja) 耐熱・潤滑性樹脂組成物
AU2002355291B2 (en) Improved polyamide-imide molding resins and methods for their preparation
JPH0848887A (ja) 樹脂組成物
US20150126663A1 (en) Tribological aromatic polyimide compositions
JPH08231165A (ja) ガイドシュー
JP3618398B2 (ja) 耐熱・潤滑性樹脂組成物
JP4072314B2 (ja) 電食防止転がり軸受
JP3961103B2 (ja) 摺動材用樹脂組成物および樹脂製歯車
JP4732992B2 (ja) 転がり軸受
JPH09151313A (ja) 耐熱・潤滑性樹脂組成物
JP3901229B2 (ja) 耐熱・潤滑性樹脂組成物
JP3576235B2 (ja) 耐熱・潤滑性樹脂組成物
JP3465966B2 (ja) オイルシールリング
JP3153011B2 (ja) 複合摺動材
JPH10316842A (ja) 耐熱・潤滑性樹脂組成物
JP2007107721A (ja) 樹脂製歯車
JPH05117678A (ja) 耐熱性滑り軸受
JPH0741780A (ja) 耐熱・導電性滑り軸受
JP2525490B2 (ja) 軸受用プラスチック保持器

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031203

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101212

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101212

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131212

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term