JP3499901B2 - 液晶組成物 - Google Patents

液晶組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶材料として有用なエ
ステル誘導体に関し、さらにこのエステル誘導体を含有
する液晶組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、時計、電卓をはじめワ
ープロ、テレビ等に広く利用されている。これらの液晶
表示装置の中で特に多く使用されているのは、液晶材料
の光学的異方性および誘電異方性を利用したTN型(ね
じれネマティック型)液晶表示装置である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在TN型などの液晶
表示装置に用いられている液晶材料に要求される特性と
しては、液晶温度範囲が広いこと、電気光学的な応答速
度が速いこと、視野角範囲が広いこと、駆動電圧が低い
こと、化学的および光学的に安定であることなどが挙げ
られる。
【0004】広視野角、高コントラストを得るために
は、液晶層のリターデーション△n・d(△nは液晶材
料の複屈折、dは液晶層の厚み)を最適化する必要があ
る。しかし、実際に使用されている液晶表示装置では液
晶層の厚みをある範囲に設定してしまうため、液晶材料
の複屈折Δnの最適化が必要となっていた。
【0005】また、高速化のために低粘度の液晶材料が
望まれている。電圧印加時の立ち上がり時間τonと電圧
遮断時の立ち下がり時間τoff は τon=ηiid2 (ε0 ΔεV2 −Kπ2-1 τoff =ηiid2 /π2 K で与えられる。ここで、ηiiは粘度パラメータ、dは液
晶層の厚み、ε0 は真空中の誘電率、Δεは誘電率の異
方性、Vは印加電圧、K=K11+(K33−2K22)/4
である。よって、応答速度をより速くするためには液晶
材料が低粘度であること、つまり低粘度の液晶化合物が
不可欠となっていた。
【0006】さらに駆動電圧はしきい値電圧Vthの値に
依存し、しきい値電圧Vthを小さくすることにより、よ
り低い電圧で液晶表示装置を駆動することができる。よ
って、しきい値電圧Vthを小さくする液晶材料が必要と
なっていた。
【0007】以上のような特性を全て満足する単一の液
晶化合物は未だに見い出されていない。そのためにいろ
いろな特性をもった数種の液晶化合物を混合したり、あ
るいは非液晶化合物を混合したりして実用に供している
のが現状である。
【0008】そこで本発明の目的は、液晶組成物に混合
することによって、その粘度、複屈折Δn、およびしき
い値電圧Vthを小さくすることのできるエステル誘導体
を提供することである。
【0009】また、本発明の他の目的は、低粘度、低し
きい値電圧Vth、および適切な複屈折Δnを有する液
晶組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のエステル誘導体
は一般式(I)で表されるものである。
【0011】
【化3】
【0012】(式中Rは炭素原子数が1〜10のアルキ
ル基を表し、Xはハロゲン原子、シアノ基、またはトリ
フルオロメチル基を表し、YおよびZはそれぞれハロゲ
ン原子または水素原子を表す。ただし、Yが水素原子で
あり、かつZが水素原子であるとき、Xはフッ素原子を
除くハロゲン原子、またはトリフルオロメチル基を表
す。)
【0013】また、本発明の液晶組成物は、一般式
(I)で表されるエステル誘導体を少なくとも一種含有
するものである。
【0014】さらに本発明の液晶組成物は、下記一般式
(II)で表されるエステル誘導体を少なくとも一種含
有するものである。
【0015】
【化4】
【0016】(式中Rは炭素原子数が1〜10のアルキ
ル基を表す。)
【0017】一般式(I)で表されるエステル誘導体の
製造方法について説明する。化5はその一例を示したも
のである。まずアルキルカルボン酸(a)に塩化チオニ
ル、五酸化リン等のハロゲン化剤を作用させて酸塩化物
(b)を製造する。次に酸塩化物(b)と置換フェノー
ル(c)とをピリジン等の不活性有機溶媒中で反応させ
た後、反応混合物を水洗、乾燥、再結晶することにより
一般式(I)で表されるエステル誘導体を得ることがで
きる。
【0018】
【化5】
【0019】(式中Rは炭素原子数が1〜10のアルキ
ル基を表し、Xはハロゲン原子、シアノ基、またはトリ
フルオロメチル基を表し、YおよびZはそれぞれハロゲ
ン原子または水素原子を表す。ただし、Yが水素原子で
あり、かつZが水素原子であるとき、Xはフッ素原子を
除くハロゲン原子、またはトリフルオロメチル基を表
す。)
【0020】一般式(II)で表されるエステル誘導体
は、アルキルカルボン酸と4−フルオロフェノールとを
使用することにより、化5に示される方法と同様の方法
で製造することができる。
【0021】一般式(I)および一般式(II)で表さ
れるエステル誘導体はそれぞれ多くの液晶化合物と混合
し液晶組成物を製造することができる。混合可能な液晶
化合物としてはエステル系、シクロヘキシルフェニル
系、ビフェニル系、ピリミジン系、ジオキサン系、トラ
ン系などが挙げられる。
【0022】
【実施例】実施例に基づいて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0023】(実施例1)ヘキシルカルボン酸13.0
gに塩化チオニル11.8gを加え、還流下で2時間反
応させ、反応終了後減圧下で塩化チオニルを留去し、そ
の後20mmHgで減圧蒸留し、ヘキシルカルボン酸塩
化物11.8gを得た。これをトルエン50mlに溶解
し、3,4−ジフルオロフェノール10.4gとピリジ
ン300gを加え40℃で3時間反応させた。反応終了
後100mlの水を加えて有機層を分離し、希塩酸次い
で希アルカリ水溶液の順で洗浄し、さらに飽和食塩水で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。
次にこの有機層を濾過し、濾液から溶媒を減圧留去し
た。得られた反応生成物をエタノールから再結晶し、1
mmHgで減圧蒸留を行い、化6で表されるヘキシルカ
ルボン酸−(3,4−ジフルオロ)−フェニルエステル
14.5gを得た。この化合物の融点は−30.0℃で
あった。また、この化合物の赤外線吸収スペクトルを図
1に示す。
【0024】
【化6】
【0025】(実施例2)3,4−ジフルオロフェノー
ル10.4gの代わりにp−トリフルオロメチルフェノ
ール13.0gを使用する以外は実施例1と同様の方法
で化7で表されるヘキシルカルボン酸−(4−トリフル
オロメチル)−フェニルエステル16gを得た。この化
合物の融点は2.6℃であった。また、この化合物の赤
外線吸収スペクトルを図2に示す。
【0026】
【化7】
【0027】(実施例3)3,4−ジフルオロフェノー
ル10.4gの代わりにp−クロロフェノール10.2
gを使用する以外は実施例1と同様の方法で化8で表さ
れるヘキシルカルボン酸−(4−クロロ)−フェニルエ
ステル14gを得た。この化合物の融点は13.0℃で
あった。また、この化合物の赤外線吸収スペクトルを図
3に示す。
【0028】
【化8】
【0029】(実施例4)3,4−ジフルオロフェノー
ル10.4gの代わりに2,4−ジクロロフェノール1
3.0gを使用する以外は実施例1と同様の方法で化9
で表されるヘキシルカルボン酸−(2,4−ジクロロ)
−フェニルエステル16gを得た。この化合物の融点は
−8.2℃であった。また、この化合物の赤外線吸収ス
ペクトルを図4に示す。
【0030】
【化9】
【0031】(実施例5)3,4−ジフルオロフェノー
ル10.4gの代わりにp−フルオロフェノール9.0
gを使用する以外は実施例1と同様の方法で化10で表
されるヘキシルカルボン酸−(4−フルオロ)−フェニ
ルエステル13gを得た。この化合物の融点は−9.1
℃であった。また、この化合物の赤外線吸収スペクトル
を図5に示す。
【0032】
【化10】
【0033】(実施例6)化11に示される化合物を混
合した液晶組成物90重量部に、実施例1で製造した本
発明のエステル誘導体を10重量部加え液晶組成物を作
製した。その液晶組成物の特性を表1に示す。ここで、
化11に示される化合物のみからなる液晶組成物の特性
はN−I点72℃、Δn0.138、粘度27.9c
p、Vth1.68Vであった。
【0034】
【化11】
【0035】
【表1】
【0036】(実施例7〜10)実施例6と同様に化1
1に示される化合物を混合した液晶組成物90重量部
に、実施例2〜5で製造したエステル誘導体をそれぞれ
10重量部ずつ加え、液晶組成物を作製した。その液晶
組成物の特性を表1に示す。
【0037】表1から明らかなように、本発明のエステ
ル誘導体は、粘度を小さくするとともに、複屈折Δnと
しきい値電圧Vthも小さくすることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明のエステル誘導体は、液晶組成物
に混合することによって、液晶組成物の粘度を小さく
し、また複屈折Δnとしきい値電圧Vthも小さくするこ
とができる。そのため本発明のエステル誘導体を含有す
る液晶組成物は液晶材料として優れた特性を有し、また
この液晶組成物を搭載した液晶表示装置は良好な表示特
性を有する。さらに、本発明のエステル誘導体は種々の
化合物との相互溶解性が大きく、液晶組成物の構成物質
として多くの液晶材料と組み合わせて使用することがで
き、液晶組成物の特性改良に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエステル誘導体の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。
【図2】本発明のエステル誘導体の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。
【図3】本発明のエステル誘導体の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。
【図4】本発明のエステル誘導体の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。
【図5】本発明のエステル誘導体の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 行成 俊郎 山梨県南都留郡河口湖町船津6663番地の 2 河口湖精密株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−329572(JP,A) 特開 平6−203690(JP,A) 特開 平5−93051(JP,A) 特開 昭61−89288(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 43/12,69/63 C09K 19/52 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるエステル誘導体
    を少なくとも一種含有する液晶組成物。 【化1】 (式中Rは炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、X
    はハロゲン原子、またはトリフルオロメチル基を表し、
    YおよびZはそれぞれハロゲン原子または水素原子を表
    す。ただし、Yが水素原子であり、かつZが水素原子で
    あるとき、Xはフッ素原子を除くハロゲン原子、または
    トリフルオロメチル基を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で表されるエステル
    誘導体を少なくとも一種含有する液晶組成物。 【化2】 (式中Rは炭素原子数が1〜10のアルキル基を表
    す。)
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