JPH10237000A - 誘電率異方性値が負の液晶性化合物、この液晶性化合物を含有する液晶組成物、及びこの液晶組成物を用いた液晶表示素子 - Google Patents

誘電率異方性値が負の液晶性化合物、この液晶性化合物を含有する液晶組成物、及びこの液晶組成物を用いた液晶表示素子

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JPH10237000A
JPH10237000A JP5704697A JP5704697A JPH10237000A JP H10237000 A JPH10237000 A JP H10237000A JP 5704697 A JP5704697 A JP 5704697A JP 5704697 A JP5704697 A JP 5704697A JP H10237000 A JPH10237000 A JP H10237000A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶対値の大きな負の誘電率異方性値を持ち、
かつ低粘性で、制御された光学異方性値、高い比抵抗値
及び高い電圧保持率を有し、熱や紫外線照射に対しても
安定である液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及
び該液晶組成物を用いて作成した液晶表示素子を提供す
ることにある。 【解決手段】 骨格構造中に−C(CF32G−で表さ
れる基及び/又は−GC(CF32−で表される基を有
する液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及び該液
晶組成物を用いて作成した液晶表示素子(Gは酸素原
子、水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置換され
ていてもよいイミノ基、1個以上の水素原子が炭素数1
〜10のアルキル基で置換されていてもよいシリレン
基、硫黄原子又は−SO−を表し、また、この化合物を
構成する各原子はその同位体で置換されていてもよ
い。)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として液晶表示素
子、例えば垂直配向方式、IPS=インプレインスイッ
チング、TFT=薄膜トランジスタ、TN=捻れネマテ
ィック、又はSTN=超捻れネマティック等の各種表示
方式、とりわけ垂直配向方式及びIPS用の液晶組成物
に好適な諸物性を発現せしめる新規な液晶性化合物、及
びこれを用いた好適な諸物性を有する液晶組成物、並び
にこの液晶組成物を用いた液晶表示素子に関する。な
お、本願において、液晶性化合物なる用語は、液晶相を
示す化合物および液晶相を示さないが液晶組成物の構成
成分として有用である化合物の総称として用いられる。
【0002】
【背景技術】従来、様々な液晶表示方式が提案されてき
た。それらの一例として、次のような表示方式が挙げら
れる(液晶の最新技術、工業調査会編(1983))。誘電率
異方性値が正の液晶組成物を利用する方式として、T
N、STN、又はTNをベースにしたAM=能動マトリ
ックス(TFT又はMIM=金属・絶縁膜・金属等)等
の方式がある。また、誘電率異方性値が負の液晶組成物
を利用する方式として、ECB=電界制御複屈折効果
(HAN=ハイブリッド分子配列又はDAP=垂直分子
配列等)、DS=動的散乱、GH=ゲストホスト、又は
PC=相転移等の方式がある。これらの方式の内、現在
実用化されているものの主流は誘電率異方性値が正の液
晶組成物を利用する方式である。これに比べると、誘電
率異方性値が負の液晶組成物を利用する方式について
は、実用化の程度が遅れている。このことと関連して、
誘電率異方性値が負の液晶組成物やこれに用いる化合物
自体の開発も、誘電率異方性値が正の液晶組成物やこれ
に用いる化合物の開発と比較すると、十分ではない状況
にある。
【0003】このような状況の中、最近特に、液晶表示
の欠点の一つである視角の狭さを改善するための試みが
盛んに行われるようになってきた。その方式の一つが、
IPSである(R.Kiefer et al, JAPAN DISPLAY'92,547
(1992)、M.Oh-e et al, ASIADISPLAY'95,577(1995)、特
表平5−505247号公報、特開平7−128647
号公報等)。IPSの特徴の一つは、従来の液晶パネル
では上下の基板上にそれぞれ電極が設けられていたのに
対し、本方式の液晶パネルでは片側の基板上にのみくし
歯形電極を設けられている点である。そして本方式のも
う一つの特徴は、誘電率異方性値の正負に関係無く、液
晶組成物を利用できる点である。また、視角の狭さを改
善するための試みのもう一つの例として、液晶分子の垂
直配向を利用して視角の改善を図った方式が挙げられる
(特開平2−176625号公報等)。本方式の特徴の
一つは、誘電率異方性が負の液晶組成物を使用すること
である。このような背景から、誘電率異方性値が負であ
る液晶性化合物並びに液晶組成物が強く要望されるよう
になってきた。
【0004】ところで、全ての表示方式において、用い
られる液晶組成物は、適切な誘電率異方性値のみなら
ず、その他の特性、例えば屈折率異方性値(△n)、弾
性定数比K33/K11(K33:ベンド弾性定数、K11:ス
プレイ弾性定数)の値等の諸物性値も最適な値に調整す
る必要があり、更にまた液晶相が適当な温度範囲にある
こと、及び低温に於いても低粘度であること等が要求さ
れる。従来より公知の液晶性化合物の中で、単独でこれ
らの条件を全て満たす化合物はなかった。従って、通常
液晶相として使用することができる組成物を得るために
は、数種類から二十数種類の液晶相を有する化合物及び
必要により更に数種類の液晶相を有しない化合物を混合
して調製されている。従って、個々の液晶性化合物は、
他の液晶性化合物との相溶性が良好なこと、低温環境下
での使用の要求から低温域での相溶性が良好であること
等の特性も要求されている。
【0005】しかしながら、前記の通り従来の表示方式
は誘電率異方性値が正である液晶性化合物を含有する液
晶組成物を用いたものが主流であったため、誘電率異方
性値が負である化合物や組成物についてはその開発が十
分であるとは言えなかった。このため、このように多様
化する方式やそれに伴う様々な特性への対応が不十分で
あった。例えば、 ・誘電率異方性値が負であっても、その絶対値が小さ
い、 ・弾性定数が大きいため駆動電圧を下げることができな
い、 ・相溶性が悪いので多量に用いることができない、 ・屈折率異方性値の自由な設定が困難である、 ・粘度が大きい、 ・化学的・物理的安定性が悪い 等と言う問題があった。
【0006】本発明以前に−C(CF32O−又は−O
C(CF32−基を有する化合物については既に報告が
なされている(特開平3−236355号)。しかし、
ここに開示される化合物
【0007】
【化7】
【0008】(式中、W1及びW2はフッ素又は炭素数1
〜10のフルオロアルキル基を表し、W3は−NO2、−
NH2又は−NHCO−W4−COOH(W4はエチレン
性不飽和結合を有する2価の有機基を表し、lは1又は
2、mは1〜4の整数、nは0〜4の整数を表す;原報
中の略号は、本願明細書に記載の略号と重なるため、誤
解を避けるために変更した。)には液晶性は存在せず、
又これらの化合物が液晶用途に使用できる旨の記述も存
在しない。即ち、例えば適切な誘電率異方性値や屈折率
異方性値、小さな弾性定数、良好な相溶性、低い粘度、
高い化学的・物理的安定性等に関する記述は無い。特
に、ここには−C(CF32O−又は−OC(CF32
−基を有する化合物を、誘電率異方性値が負である液晶
性化合物へと誘導する発想は存在しない。又、この他に
も−C(CF32O−又は−OC(CF32−基を有す
る化合物についての報告(特開平4−261411号、
特開平5−158236号等)が為されているが、前記
の例と同様に、液晶に関する記述は無く、これらの化合
物を誘電率異方性が負である化合物へと誘導する発想も
存在しない。このように、本発明の化合物は先行技術か
らは容易に着想できないものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特開
平2−176625号公報に記載されているような垂直
配向方式、IPS、ECB(HAN又はDAP等)、D
S、GH又はPC等、誘電率異方性値が負である化合物
や組成物を用いる各種表示方式に使用できるのみなら
ず、TN、STN、又はTNをベースにしたAM(TF
T又はMIM)等、誘電率異方性値が正である化合物や
組成物を用いる各種表示方式用の液晶組成物の諸特性の
調整にも使用することが出来る、前記の問題点を解決し
た新規な液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及び
該液晶組成物を用いて作成した液晶表示素子を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決する手段】本発明者らは上記課題の解決の
ため鋭意研究の結果、請求項1〜4に記載の化合物が絶
対値の大きな負の誘電率異方性値を有するのみならず、
適切な屈折率異方性値を有し、弾性定数が小さく、相溶
性がよく、粘度が低く、化学的・物理的安定性が高いこ
と、並びに請求項1〜4に記載の化合物を液晶組成物中
に用いることで、弾性定数が小さく、誘電率異方性値及
び屈折率異方性値の適切な設定ができ、粘度が低く、化
学的・物理的安定性に優れた液晶組成物、とりわけ絶対
値の大きな負の誘電率異方性値を有する液晶組成物が得
られること、及び該組成物を用いて液晶表示素子が得ら
れることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0011】すなわち本発明は、下記の〔1〕〜〔1
4〕の構成を有する。 〔1〕骨格構造中に−C(CF32G−で表される基及
び/又は−GC(CF32−で表される基を有する液晶
性化合物(Gは酸素原子、水素原子が炭素数1〜10の
アルキル基で置換されていてもよいイミノ基、1個以上
の水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置換されて
いてもよいシリレン基、硫黄原子又は−SO−を表し、
また、この化合物を構成する各原子はその同位体で置換
されていてもよい。)。 〔2〕−C(CF32G−で表される基が−C(C
32O−であり、−GC(CF32−で表される基が
−OC(CF32−である、第〔1〕項に記載の液晶性
化合物。
【0012】〔3〕 一般式(1)
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R1及びY1は各々独立して炭素数
1〜20のアルキル基、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、シアン酸基、イソシアノ基又はイソチオシアン酸
基を表し、前記のアルキル基中の相隣接しない1個以上
のメチレン基は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡
C−、1個以上の水素原子が炭素数1〜10のアルキル
基で置換されていてもよいシリレン基、又はビニレン基
で置換されていてもよく、又これらのアルキル基中の1
個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原子で置換され
ていてもよく、又これらのアルキル基は光学活性であっ
てもよく、X1、X2、X3及びX4は各々独立して単結
合、−(CH22−、−CH=CH−、−C≡C−、−
COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−
(CH24−、−(CH23O−、−O(CH23−、
−CH=CHCH2CH2−、−CH2CH=CHCH
2−、−CH2CH2CH=CH−、CH=CHCH=C
H−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CHCH2
O−、−OCH2CH=CH−、−CF=CF−、−C
2CF2−、−CF2CH2−、−(CF22−、−(C
24−、−(CH22COO−、−OCO(CH22
−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−
CH=CHC≡C−、−C≡CCH=CH−、−C(C
32G−又は−GC(CF32−で表される基(Gは
酸素原子、水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置
換されていてもよいイミノ基、1個以上の水素原子が炭
素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいシリ
レン基、硫黄原子又は−SO−を表し、また、この化合
物を構成する各原子はその同位体で置換されていてもよ
い。)であるが、これらX1、X2、X3及びX4の内少な
くとも1個は−C(CF32G−で表される基、又は−
GC(CF32−で表される基であり、環A1、環A2
環A3、環A4及び環A5は各々独立してトランス−シク
ロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキサ−1−エン
−1,4−ジイル、1,4−フェニレン、又はビシクロ
〔1.1.1〕ペンタン−1,3−ジイルを表し、これ
らの環を構成する炭素原子は窒素原子、酸素原子又は硫
黄原子で置換されていてもよく、環上の水素原子はハロ
ゲン原子又はシアノ基で置換されていてもよく、a1
2、a3、a4及びa5は各々独立して0又は1を表す
が、a1+a2+a3+a4+a5≧1であり、また、この
化合物を構成する各原子はその同位体で置換されていて
もよい。)で表される第〔1〕項に記載の液晶性化合
物。
【0015】〔4〕 一般式(1)
【0016】
【化9】
【0017】(式中、R1及びY1は各々独立して炭素数
1〜20のアルキル基、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、シアン酸基、イソシアノ基又はイソチオシアン酸
基を表し、前記のアルキル基中の相隣接しない1個以上
のメチレン基は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡
C−、1個以上の水素原子が炭素数1〜10のアルキル
基で置換されていてもよいシリレン基、又はビニレン基
で置換されていてもよく、又これらのアルキル基中の1
個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原子で置換され
ていてもよく、又これらのアルキル基は光学活性であっ
てもよく。X1、X2、X3及びX4は各々独立して単結
合、−(CH22−、−CH=CH−、−C≡C−、−
COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−
(CH24−、−(CH23O−、−O(CH23−、
−CH=CHCH2CH2−、−CH2CH=CHCH
2−、−CH2CH2CH=CH−、−CH=CHCH=
CH−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CHCH
2O−、−OCH2CH=CH−、−CF=CF−、−C
2CF2−、−CF2CH2−、−(CF22−、−(C
24−、−(CH22COO−、−OCO(CH22
−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−
CH=CHC≡C−、−C≡CCH=CH−、−C(C
32O−又は−OC(CF32−で表される基である
が、これらX1、X2、X3及びX4の内少なくとも1個は
−C(CF32O−又は−OC(CF32−で表される
基であり、環A1、環A2、環A3、環A4及び環A5は各
々独立してトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイ
ル、シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、1,4
−フェニレン、又はビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−
1,3−ジイルを表し、これらの環を構成する炭素原子
は窒素原子、酸素原子又は硫黄原子で置換されていても
よく、環上の水素原子はハロゲン原子又はシアノ基で置
換されていてもよく、a1、a2、a3、a4及びa5は各
々独立して0又は1を表すが、a1+a2+a3+a4+a
5≧1であり、また、この化合物を構成する各原子はそ
の同位体で置換されていてもよい。)で表される第
〔1〕項に記載の液晶性化合物。
【0018】〔5〕 第〔1〕〜〔4〕項の何れか1項
に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有すること
を特徴とする、少なくとも2成分からなる液晶組成物。 〔6〕 第一成分として、第〔1〕〜〔4〕項の何れか
1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
分として、一般式(2)、(3)及び(4)からなる化
合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有す
ることを特徴とする液晶組成物。
【0019】
【化10】
【0020】(式中、R2は炭素数1〜10のアルキル
基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個以上の
メチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換されて
いてもよく、また、このアルキル基中の1個以上の水素
原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Y2はフッ
素原子、塩素原子、−OCF3、−OCF2H、−C
3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2H又は−
OCF2CFHCF3を表し、L1及びL2は各々独立して
水素原子又はフッ素原子を表し、Z1及びZ2は各々独立
して−(CH22−、−(CH24−、−COO−、−
CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−又は単結合を
表し、Q1はトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイ
ル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、又は水素原
子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニ
レンを表し、環Q2はトランス−シクロヘキサン−1,
4−ジイル、又は水素原子がフッ素原子で置換されてい
てもよい1,4−フェニレンを表し、また、これらの化
合物を構成する原子はその同位体で置換されていてもよ
い。)
【0021】〔7〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔4〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、一般式(5)及び(6)か
らなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種
類含有することを特徴とする液晶組成物。
【0022】
【化11】
【0023】(式中、R3及びR4は各々独立して炭素数
1〜10のアルキル基を表し、このアルキル基中の相隣
接しない1個以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=
CH−で置換されていてもよく、また、このアルキル基
中の1個以上の水素原子はフッ素原子で置換されていて
もよく、Y3はシアノ基又は−C≡C−CNを表し、環
3はトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、
1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジ
イル又はピリミジン−2,5−ジイルを表し、環Q4
トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジ
ン−2,5−ジイル、又は水素原子がフッ素原子で置換
されていてもよい1,4−フェニレンを表し、環Q5
トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル又は1,4
−フェニレンを表し、Z3は−(CH22−、−COO
−又は単結合を表し、L3、L4及びL5は各々独立して
水素原子又はフッ素原子を表し、b、c及びdは各々独
立して0又は1を表し、また、これらの化合物を構成す
る原子はその同位体で置換されていてもよい。)
【0024】〔8〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔4〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(2)、(3)
及び(4)からなる化合物群から選択される化合物を少
なくとも1種類含有し、第三成分として、一般式
(7)、(8)及び(9)からなる化合物群から選択さ
れる化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とす
る液晶組成物。
【0025】
【化12】
【0026】(式中、R5及びR6は各々独立して炭素数
1〜10のアルキル基を表し、このアルキル基中の相隣
接しない1個以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=
CH−で置換されていてもよく、また、このアルキル基
中の1個以上の水素原子はフッ素原子で置換されていて
もよく、環Q6、環Q7及び環Q8は各々独立して、トラ
ンス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジン−
2,5−ジイル、又は水素原子がフッ素原子で置換され
ていてもよい1,4−フェニレンを表し、Z4及びZ5
各々独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH22
−、−CH=CH−又は単結合を表し、また、これらの
化合物を構成する原子はその同位体で置換されていても
よい。)
【0027】
〔9〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔4〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(10)、(1
1)及び(12)からなる化合物群から選択される化合
物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組
成物。
【0028】
【化13】
【0029】(式中、R7及びR8は各々独立して炭素数
1〜10のアルキル基を表し、このアルキル基中の相隣
接しない1個以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=
CH−で置換されていてもよく、また、このアルキル基
中の1個以上の水素原子はフッ素原子で置換されていて
もよく、環Q9及び環Q10は各々独立して、トランス−
シクロヘキサン−1,4−ジイル又は1,4−フェニレ
ンを表し、L6及びL7は各々独立して水素原子又はフッ
素原子を表すが同時に水素原子を表すことはなく、Z6
及びZ7は各々独立して、−(CH22−、−COO−
又は単結合を表し、また、これらの化合物を構成する原
子はその同位体で置換されていてもよい。)
【0030】〔10〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔4〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(7)、(8)
及び(9)からなる化合物群から選択される化合物を少
なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式
(10)、(11)及び(12)からなる化合物群から
選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特
徴とする液晶組成物。 〔11〕 第一成分として、第〔1〕〜〔4〕項の何れ
か1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二
成分として、前記一般式(5)及び(6)からなる化合
物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、
第三成分として、前記一般式(7)、(8)及び(9)
からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1
種類含有することを特徴とする液晶組成物。
【0031】〔12〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔4〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(2)、(3)
及び(4)からなる化合物群から選択される化合物を少
なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式
(5)及び(6)からなる化合物群から選択される化合
物を少なくとも1種類含有し、第四成分として、前記一
般式(7)、(8)及び(9)からなる化合物群から選
択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴
とする液晶組成物。 〔13〕 第〔5〕〜〔12〕項の何れか1項に記載の
液晶組成物に加えて、更に1種類以上の光学活性化合物
を含有することを特徴とする液晶組成物。 〔14〕 第〔5〕〜〔13〕項の何れか1項に記載の
液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
【0032】第
〔9〕項及び第〔10〕項の発明は、N
型(Δεが負)の液晶組成物に関する発明である。N型
の液晶組成物は、例えば特開平2−176625号公報
に記載されているような垂直配向方式や、IPS等、種
々の表示方式で駆動できる。また、第〔6〕、〔7〕、
〔8〕、〔11〕及び〔12〕項の発明はP型(Δεが
正)の液晶組成物に関する発明であるが、このようなP
型液晶組成物の成分としてN型の化合物を使用すること
もできる。このことによって、誘電率異方性値を液晶組
成物の使用目的に応じて自由に設定できるのみならず、
その他の特性、例えば液晶組成物の屈折率異方性値や弾
性定数のコントロール等も可能となる。
【0033】骨格構造中に−C(CF32G−で表され
る基及び/又は−GC(CF32−で表される基を有す
る本発明の化合物の好ましい態様を以下に示す。骨格構
造中に−C(CF32G−で表される基及び/又は−G
C(CF32−で表される基を有する本発明の化合物に
おいて、Gは酸素原子、水素原子が炭素数1〜10のア
ルキル基で置換されていてもよいイミノ基、1個以上の
水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置換されてい
てもよいシリレン基、硫黄原子、又は−SO−を表し、
また、この化合物を構成する各原子はその同位体で置換
されていてもよい。具体的には、以下に示す基が挙げら
れる。−C(CF32O−、−OC(CF32−、−C
(CF32NH−、−NHC(CF32−、−C(CF
32N(CH3)−、−N(CH3)C(CF32−、−
C(CF32N(C25)−、−N(C25)C(CF
32−、−C(CF32S−、−SC(CF32−、−
C(CF32SO−、−SOC(CF32−、−C(C
32SiH2−、−SiH2C(CF32−、−C(C
32Si(CH32−、及び−Si(CH32C(C
32−。
【0034】一般式(1)で表される本発明の化合物の
好ましい態様を以下に示す。一般式(1)で表される化
合物のR1及びY1は各々独立して炭素数1〜20のアル
キル基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シアン酸
基、イソシアノ基、又はイソチオシアン酸基であり、前
記のアルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基
は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、1個以
上の水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置換され
ていてもよいシリレン基、又はビニレン基で置換されて
いてもよく、又これらのアルキル基中の1個以上の水素
原子はフッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよ
く、又これらのアルキル基は光学活性であってもよい。
【0035】一般式(1)においてR1及びY1で表され
るアルキル基として、具体的には、炭素原子と水素原子
のみから構成される飽和アルキル基、ハロアルキル基、
アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルケニル基、ハロ
アルケニル基、アルケニルオキシ基、ハロアルケニルオ
キシ基、アルキニル基、ハロアルキニル基、アルキニル
オキシ基、ハロアルキニルオキシ基、アルコキシアルキ
ル基、ハロアルコキシアルキル基、アルコキシアルコキ
シ基、ハロアルコキシアルコキシ基、アルカノイル基、
ハロアルカノイル基、アルカノイルオキシ基、ハロアル
カノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基、及びハロ
アルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0036】R1及びY1の例としてより具体的には、以
下の基又は原子を示すことができる。−CH3、−C2
5、−C37、−C49、−C511、−C613、−C7
15、−C817、−C919、−C1021、−CF
2、−CF2H、−CF3、−CH2CH2F、−CH2
HF2、−CH2CF3、−CF2CH3、−CF2CF
2H、−CFHCF3、−CF2CF3、−(CH22CH
2F、−(CH22CHF2、−(CH22CF3、−C
2CF2CH3、−CH2CF2CF3、−CF225
−C37、−CF2CFHCF3、−(CH23CH
2F、−(CH24CH2F、−(CH25CH2F、−
CF237、−CH2CF225、−(CH22CF2
CH3、−CF249、−CH2CF2CH3、−(C
22CF225、−(CH23CF2CH3
【0037】−OCH3、−OC25、−OC37、−
OC49、−OC511、−OC61 3、−OC715
−OC817、−OC919、−OC1021、−OCFH
2、−OCF2H、−OCF3、−OCH2CH2F、−O
CH2CHF2、−OCH2CF3、−OCF2CH3、−O
CF2CF2H、−OCFHCF3、−OCF2CF3、−
O(CH22CH2F、−O(CH22CHF2、−O
(CH22CF3、−OCH2CF2CH3、−OCH2
2CF3、−OCF225、−OC37、−OCF2
FHCF3、−O(CH23CH2F、−O(CH24
2F、−O(CH25CH2F、−OCF237、−
OCH2CF225、−O(CH22CF2CH3、−O
CF249、−OCH2CF2CH3、−O(CH22
225、−O(CH23CF2CH3
【0038】−CH=CH2、−CH=CHCH3、−C
H=CHC25、−CH=CHC37、−CH=CHC
49、−CH2CH=CHCH3、−CH2CH=CHC2
5、−CH2CH=CHC37、−CH2CH=CHC4
9、−(CH22CH=CHCH3、−(CH22CH
=CHC25、−(CH22CH=CHC37、−(C
22CH=CHC49、−CH2CH=CH2、−(C
22CH=CH2、−(CH23CH=CH2、−(C
24CH=CH2、−(CH25CH=CH2、−CH
=CHCH=CH2、−CH=CHCH2CH=CH2
−CH=CH(CH22CH=CH2、−CH=CH
(CH23CH=CH2、−CH2CH=CH(CH22
CH=CH2、−(CH22CH=CH(CH22CH
=CH2
【0039】−CF=CF2、−CH=CF2、−CH=
CHF、−CH2CF=CF2、−CH2CH=CFH、
−(CH22CH=CF2、−(CH22CH=CH
F、−(CH23CH=CF2、−(CH23CH=C
HF、−(CH24CH=CF2、−(CH24CH=
CHF、−(CH25CH=CF2、−(CH25CH
=CHF、−CH=CHCH2CH2F、−CH=CHC
2CH2Cl、−CH=CHCH2CHF2、−CH=C
HCH2CF3、−CH=CH(CH22CH2F、−C
H=CH(CH22CHF2、−CH=CH(CH22
CF3、−CH=CH(CH23CH2F、−CH=CH
(CH23CHF2、−CH=CH(CH23CF3、−
CH=CH(CH24CH2F、−CH=CH(CH2
4CHF2、−CH=CH(CH24CF3、−CH2CH
=CH(CH22CH2F、−CH2CH=CHCH2
2F、−(CH22CH=CH(CH22CH2F、−
(CH22CH=CHCH2CH2F、−CH=CHCH
2CH=CF2、−CH=CH(CH22CH=CF2
−CH=CH(CH22CF=CF2、−CH=CH
(CH23CHFCH3
【0040】−OCH2CH=CHCH3、−OCH2
H=CHC25、−OCH2CH=CHC37、−OC
2CH=CHC49、−O(CH22CH=CHC
3、−O(CH22CH=CHC25、−O(CH2
2CH=CHC37、−O(CH22CH=CHC
49、−OCH2CH=CH2、−O(CH22CH=C
2、−O(CH23CH=CH2、−O(CH24CH
=CH2、−O(CH25CH=CH2、−OCH2CH
=CH(CH22CH=CH2、−O(CH22CH=
CH(CH22CH=CH2
【0041】−OCH2CF=CF2、−OCH2CH=
CF2、−OCH2CF=CHF、−O(CH22CH=
CF2、−O(CH22CH=CHF、−O(CH23
CH=CF2、−O(CH23CH=CHF、−O(C
24CH=CF2、−O(CH24CH=CHF、−
O(CH25CH=CF2、−O(CH25CH=CH
F、−OCH2CH=CHCH2CH2F、−O(CH2
2CH=CH(CH22CH2F、−O(CH22CH=
CHCH2CH2F、
【0042】−C≡CH、−C≡CCH3、−C≡CC2
5、−C≡CC37、−C≡CC49、−CH2C≡C
H、−CH2C≡CCH3、−CH2C≡CC25、−C
2C≡CC37、−CH2C≡CC49、−(CH22
C≡CH、−(CH22C≡CCH3、−(CH22
≡CC25、−(CH22C≡CC37、−(CH22
C≡CC49、−(CH23C≡CH、−(CH23
≡CCH3、−(CH23C≡CC25、−(CH23
C≡CC37、−(CH23C≡CC49、−C≡CC
3、−C≡CC25、−C≡CC37、−CH2C≡C
CF3、−(CH22C≡CCF3
【0043】−OCH2C≡CH、−OCH2C≡CCH
3、−OCH2C≡CC25、−OCH2C≡CC37
−OCH2C≡CC49、−O(CH22C≡CH、−
O(CH22C≡CCH3、−O(CH22C≡CC2
5、−O(CH22C≡CC37、−O(CH22C≡
CC49、−O(CH23C≡CH、−O(CH23
≡CCH3、−O(CH23C≡CC25、−O(C
23C≡CC37、−O(CH23C≡CC49
【0044】−OCH2C≡CCF3、−O(CH22
≡CCF3、−CH2OCH3、−CH2OC25、−CH
2OC37、−CH2OC49、−CH2OC511、−
(CH22OCH3、−(CH22OC25、−(C
22OC37、−(CH22OC49、−(CH22
OC511、−(CH23OCH3、−(CH23OC2
5、−(CH23OC37、−(CH23OC49
−(CH23OC511、−(CH24OCH3
【0045】−CF2OCH3、−CF2OC25、−C
2OC37、−CF2OC49、−CF2OC511、−
CH2OCF3、−CH2OC25、−OCH2OCH3
−OCH2OC25、−OCH2OC37、−OCH2
49、−OCH2OC511、−O(CH22OC
3、−O(CH22OC25、−O(CH22OC3
7、−O(CH22OC49、−O(CH22OC
511、−O(CH23OCH3、−O(CH23OC2
5、−O(CH23OC37、−O(CH23OC4
9、−O(CH23OC511、−O(CH24OC
3
【0046】−OCH2OCF3、−OCH2OC25
−COCF3、−COCHF2、−COC25、−COC
37、−COCH2CF3、−OCOCH3、−OCOC2
5、−OCOC37、−OCOC511、−OCOC7
15、−OCOCF3、−OCOCHF2、−OCOC2
5、−OCOC37、−OCOCH2CF3、−COO
CH3、−COOC25、−COOC37、−COOC4
9、−COOC511、−COOCH(CH3)C
613、−COOCH2F、−COOCH2CF3、−CO
O(CH22CF3、−COO(CH23CF3、−CO
O(CH24CH2F、
【0047】水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シア
ン酸基、イソシアノ基、及びイソチオシアン酸基。
【0048】一般式(1)で表される化合物の化学的・
物理的安定性に特に注目する場合、R1及びY1は、炭素
原子と水素原子のみから構成される飽和アルキル基、ハ
ロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アル
コキシアルキル基、ハロアルコキシアルキル基、アルコ
キシアルコキシ基、ハロアルコキシアルコキシ基、アル
カノイル基、ハロアルカノイル基、アルカノイルオキシ
基、ハロアルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、ハロアルコキシカルボニル基、水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基、シアン酸基、又はイソシアノ基等であ
ることが好ましい。
【0049】一般式(1)で表される化合物の負の誘電
率異方性値の絶対値をより大きくしたい場合、R1及び
1は、炭素原子と水素原子のみから構成される飽和ア
ルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオ
キシ基、アルキニル基、アルキニルオキシ基、アルコキ
シアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルカノイル
基、アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基、
又は水素原子等の極性の低い置換基であることが好まし
い。
【0050】一般式(1)で表される化合物のX1
2、X3及びX4の内、最低限一つは−C(CF32
−で表される基又は−GC(CF32−で表される基で
ある。具体的には、以下に示す基が挙げられる。−C
(CF32O−、−OC(CF32−、−C(CF32
NH−、−NHC(CF32−、−C(CF32N(C
3)−、−N(CH3)C(CF32−、−C(C
32N(C25)−、−N(C25)C(CF3
2−、−C(CF32S−、−SC(CF32−、−C
(CF32SO−、−SOC(CF32−、−C(CF
32SiH2−、−SiH2C(CF32−、−C(CF
32Si(CH32−、及び−Si(CH32C(CF
32−。
【0051】上記以外で好ましいものとして以下に示す
基が挙げられる。単結合、−(CH22−、−CH=C
H−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH2
O−、−OCH2−、−(CH24−、−(CH23
−、−O(CH23−、−CH=CHCH2CH2−、−
CH2CH=CHCH2−、−CH2CH2CH=CH−、
−CH=CHCH=CH−、−CF2O−、−OCF
2−、−CH=CHCH2O−、−OCH2CH=CH
−、−CF=CF−、−CH2CF2−、−CF2CH
2−、−(CF22−、−(CF24−、−(CH22
COO−、−OCO(CH22−、−CH=CHCOO
−、−OCOCH=CH−、−CH=CHC≡C−、及
び−C≡CCH=CH−。
【0052】一般式(1)で表される化合物の化学的・
物理的安定性に特に注目する場合、X1、X2、X3及び
4に好ましい基は、−C(CF32G−又は−GC
(CF32−で表される基(例えば−C(CF32O−
又は−OC(CF32−)であるが、それら以外の基
で、X1、X2、X3及びX4に好ましいものとして以下に
示す基が挙げられる。単結合、−(CH22−、−CO
O−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−(C
24−、−(CH23O−、−O(CH23−、−C
2O−、−OCF2−、−CH2CF2−、−CF2CH2
−、−(CF22−、−(CF24−、−(CH22
OO−、及び−OCO(CH22−。
【0053】一般式(1)で表される化合物の負の誘電
率異方性値の絶対値をより大きくしたい場合、X1
2、X3及びX4に好ましい基は、−C(CF32G−
又は−GC(CF32−で表される基(例えば−C(C
32O−又は−OC(CF32−)であるが、それら
以外の基で、X1、X2、X3及びX4に好ましいものとし
て以下に示す基が挙げられる。単結合、−(CH2
2−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH
2−、−(CH24−、−(CH23O−、−O(C
23−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CF
2−、−CF2CH2−、−(CF22−、−(CF24
−、−(CH22COO−、及び−OCO(CH2
2−。
【0054】一般式(1)で表される化合物の環A1
環A2、環A3、環A4及び環A5としては、ビシクロ
〔1.1.1〕ペンタン−1,3−ジイル、トランス−
シクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキサ−1−
エン−1,4−ジイル、及び1,4−フェニレンが挙げ
られ、これらの環を構成する炭素原子は窒素原子、酸素
原子又は硫黄原子で置換されていてもよく、環上の水素
原子はハロゲン原子又はシアノ基で置換されていてもよ
い。
【0055】具体的には、1−シアノ−トランス−シク
ロヘキサン−1,4−ジイル、2,2−ジフルオロ−ト
ランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、2−フルオ
ロシクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、2,3−
ジフルオロベンゼン−1,4−ジイル、及び2,2−ジ
クロロビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−1,3−ジイ
ルが挙げられる。更に、環上の水素原子がフッ素原子、
塩素原子又はシアノ基で置換されていてもよい環とし
て、以下に示す環も挙げられる。ビシクロ〔1.1.
1〕ペンタン−1,3−ジイル、トランス−シクロヘキ
サン−1,4−ジイル、シクロヘキサ−1−エン−1,
4−ジイル、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン
−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリ
ジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピ
リダジン−3,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,
5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイル、1,
3−オキサチアン−2,5−ジイル、及びビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−1,4−ジイル基。
【0056】一般式(1)で表される化合物の化学的・
物理的安定性に特に注目する場合、環A1、環A2、環A
3、環A4及び環A5に好ましい環として以下に示す環が
挙げられる。1−シアノ−トランス−シクロヘキサン−
1,4−ジイル、2,2−ジフルオロ−トランス−シク
ロヘキサン−1,4−ジイル、2−フルオロシクロヘキ
サ−1−エン−1,4−ジイル基、2,3−ジフルオロ
ベンゼン−1,4−ジイル、及び2,2−ジクロロビシ
クロ〔1.1.1〕ペンタン−1,3−ジイル。環上の
水素原子がフッ素原子、塩素原子又はシアノ基で置換さ
れていてもよい環として、ビシクロ〔1.1.1〕ペン
タン−1,3−ジイル、トランス−シクロヘキサン−
1,4−ジイル、シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジ
イル、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−
2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、テトラ
ヒドロピラン−2,5−ジイル、1、3−ジチアン−
2,5−ジイル、2,3−ジフルオロベンゼン−1,4
−ジイル、及び1,3−オキサチアン−2,5−ジイル
が挙げられる。
【0057】一般式(1)で表される化合物の負の誘電
率異方性値の絶対値をより大きくしたい場合、環A1
環A2、環A3、環A4及び環A5に好ましい環として以下
に示す環が挙げられる。1−シアノ−トランス−シクロ
ヘキサン−1,4−ジイル、2,2−ジフルオロ−トラ
ンス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、2−フルオロ
シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、2,3−ジ
フルオロベンゼン−1,4−ジイル、及び2,2−ジク
ロロビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−1,3−ジイ
ル。環上の水素原子がフッ素原子、塩素原子又はシアノ
基で置換されていてもよい環として、トランス−シクロ
ヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキサ−1−エン−
1,4−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、及びテ
トラヒドロピラン−2,5−ジイルを挙げることができ
る。
【0058】請求項1〜4に記載の本発明の化合物は絶
対値の大きな負の誘電率異方性値を有する。このため、
本発明の化合物を主として用いることにより、誘電率異
方性値が負の液晶組成物を調整することができる。この
液晶組成物は、とりわけ特開平2−176625号公報
に記載されているような垂直配向方式や、IPS等をは
じめとする、誘電率異方性値が負の液晶組成物を使用す
る素子の作成に有用なものである。また、他の液晶化合
物や組成物に本発明の化合物を混合使用することで、誘
電率異方性値の適切な設定を行うことができるため、他
の液晶性化合物や組成物の適用範囲を広げることができ
る。請求項1〜4に記載の本発明の化合物は小さい弾性
定数を有し、また、該定数の温度依存性も小さい。従っ
て、本発明の化合物を使用することで駆動電圧の低い新
規液晶組成物を調整することができる。
【0059】請求項1〜4に記載の本発明の化合物は他
の液晶性化合物との良好な相溶性を有している。このた
め、本発明の化合物を液晶組成物に配合したとき、化合
物の析出などの問題が起こり難い。また本発明の化合物
を液晶組成物に多量に配合することができ、その結果本
発明の化合物の有する優れた特性を液晶組成物に強く反
映させることができる。
【0060】請求項1〜4に記載の本発明の化合物は、
その構造を適切に設計することで所望の大きさの屈折率
異方性値を得ることができる。即ち、特に高い屈折率異
方性値を必要とする場合は、芳香族環等の共鳴構造を持
つ部位を多く含む環を選択すればよい。低い屈折率異方
性値を必要とする場合はトランス−シクロヘキサン−
1,4−ジイル環等の共鳴構造を持たない部位を多く含
む環を選択すればよい。より詳しく説明すれば、一般式
(1)で表される本発明の化合物は、R1、Y1、X1
2、X3、X4、環A1、環A2、環A3、環A4、環A5
1、a2、a3、a4及びa5を適切に選択することで所
望の大きさの屈折率異方性値を得ることができる。更に
詳しく説明すれば、環A1、環A2、環A3、環A4及び環
5 を適切に選択することで屈折率異方性値を調整する
ことができる。即ち、特に高い屈折率異方性値を必要と
する場合は、芳香族環等の共鳴構造を持つ部位を多く含
む環を選択すればよい。低い屈折率異方性値を必要とす
る場合はトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル環
等の共鳴構造を持たない部位を多く含む環を選択すれば
よい。屈折率異方性値を自由に選択することで、液晶パ
ネルの設計の自由度が大きくなる。
【0061】請求項1〜4に記載の本発明の化合物は何
れも低い粘性を有し、液晶組成物に多量に使用しても、
液晶組成物全体の粘度を著しく上昇させることはない。
また、粘度の温度依存性、特に低温での温度依存性が極
めて小さい。この優れた粘性を有する液晶性化合物を使
用することで高速応答性を有する液晶組成物を調整する
ことができる。請求項1〜4に記載の本発明の化合物は
何れも化学的・物理的に安定で、これを使用した液晶組
成物の比抵抗値、電圧保持率は高い。紫外線、加熱とい
った外的要因に対する安定性が高く実用液晶組成物の構
成要素として十分な化学的・物理的安定性を持つ。
【0062】請求項1〜4に記載の本発明の化合物は環
の数を適切に選択することでその相転移温度を調整する
ことができる。即ち、特に高い透明点を必要とする場合
には4環以上の化合物を、中庸な透明点を必要とする場
合は3環の化合物を、特に低い透明点を必要とするとき
は2環の化合物を選択すればよい。更に詳しく説明すれ
ば、一般式(1)で表される本発明の化合物は、a1
2、a3、a4及びa5を適切に選択することでその相転
移温度を調整することができる。即ち、特に高い透明点
を必要とする場合にはa1+a2+a3+a4+a5≧4で
ある4環以上の化合物を、中庸な透明点を必要とする場
合はa1+a2+a3+a4+a5=3である3環の化合物
を、特に低い透明点を必要とするときはa1+a2+a3
+a4+a5=2である2環の化合物を選択すればよい。
【0063】このように、請求項1〜4に記載の本発明
の化合物は、電気光学表示材料として好適な諸物性を有
する。本発明の化合物を使用することで良好な特性を持
つ新規液晶組成物を調整することができる。また、用途
に応じてその構造を適切に設計することにより、目的の
特性を持つ液晶性化合物、それを用いた液晶組成物や液
晶表示素子を得ることもできる。例えば、本発明の化合
物は大きな負の誘電率異方性値を表すことを特徴とする
が、誘電率異方性値が負の液晶組成物のみに使用するこ
とができるにとどまらず、正の誘電率異方性値を持つ組
成物に添加してその誘電率異方性値や、その他の特性を
調整することもできる。より詳しく説明すれば、本発明
の化合物やこれを用いた液晶組成物は誘電率異方性値が
負である化合物や組成物を用いる各種表示方式(例え
ば、特開平2−176625号公報に記載されているよ
うな垂直配向方式、IPS、ECB(HAN又はDAP
等)、DS、GH又はPC等)、とりわけ特開平2−1
76625号公報に記載されているような垂直配向方式
や、IPSに使用できる。しかし、それらの方式に使用
できるのみならず、誘電率異方性値が正である化合物や
組成物を用いる各種表示方式(例えば、TN、STN、
又はTNをベースにしたAM(TFT又はMIM)等)
用の液晶組成物の諸特性(例えば、誘電率異方性値、弾
性定数、屈折率異方性値、粘度、又は化学的・物理的安
定性)の改善や調整にも使用することができる。
【0064】以下、本発明の液晶組成物に関して説明す
る。本発明に係る液晶組成物は、請求項1〜4の何れか
に記載の化合物の少なくとも1種類を0.1〜99.9
重量%の割合で含有することが、優良な特性を発現せし
めるために好ましい。更に詳しくは、本発明で提供され
る液晶組成物は、請求項1〜4の何れかに記載の化合物
を少なくとも1種類含有する第一成分に加え、液晶組成
物の目的に応じて一般式(2)〜(12)で表される化
合物群から選択される化合物を適当な割合で混合するこ
とにより完成する。本発明の液晶組成物に用いられる一
般式(2)〜(4)で表される化合物として、好ましく
は以下の化合物を挙げることができる。(R2及びY2
前記と同一の意味を表す。)
【0065】
【化14】
【0066】
【化15】
【0067】
【化16】
【0068】一般式(2)〜(4)で表される化合物は
誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安定性や化学
的安定性が非常に優れており、特に電圧保持率の高い、
あるいは比抵抗値の大きいといった高信頼性が要求され
るTFT用の液晶組成物を調製する場合には、好ましい
化合物である。TFT用の液晶組成物を調整する場合、
一般式(2)〜(4)で表される化合物の使用量は、液
晶組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量%の範
囲で使用できるが、好ましくは10〜97重量%、より
好ましくは40〜95重量%である。また、一般式
(7)〜(9)で表される化合物を、粘度調整の目的で
更に含有してもよい。STN又はTN用の液晶組成物を
調製する場合も一般式(2)〜(4)で表される化合物
を使用することができる。その場合50重量%以下の使
用量が好ましい。
【0069】本発明の液晶組成物に用いられる一般式
(5)〜(6)で表される化合物として、好ましくは以
下の化合物を挙げることができる。(R3、Y3及びR4
は前記と同一の意味を表す。)
【0070】
【化17】
【0071】
【化18】
【0072】一般式(5)〜(6)で表される化合物は
誘電率異方性値が正でその値が大きく、特に液晶組成物
のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。また、
屈折率異方性値の調整、透明点を高くする等のネマチッ
クレンジを広げる目的にも使用される。更に、STN又
はTN用の液晶組成物のV−T曲線の急峻性を改良する
目的にも使用される。
【0073】一般式(5)〜(6)で表される化合物
は、特にSTN及びTN用の液晶組成物を調製する場合
には、好ましい化合物である。一般式(5)〜(6)で
表される化合物の使用量を増加させると、液晶組成物の
しきい値電圧が小さくなり、粘度が上昇する。従って、
液晶組成物の粘度が要求特性を満足する限り、多量に使
用した方が低電圧駆動できるので有利である。一般式
(5)〜(6)で表される化合物の使用量は、STN又
はTN用の液晶組成物を調整する場合には0.1〜9
9.9重量%の範囲で使用できるが、好ましくは10〜
97重量%、より好ましくは40〜95重量%である。
【0074】本発明の液晶組成物に用いられる一般式
(7)〜(9)で表される化合物として好ましくは以下
の化合物を挙げることができる。(R5及びR6は前記と
同一の意味を表す。)
【0075】
【化19】
【0076】一般式(7)〜(9)で表される化合物
は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い化合物
である。一般式(7)で表される化合物は主として粘度
調整又は屈折率異方性値の調整の目的で使用される。ま
た、一般式(8)及び(9)で表される化合物は透明点
を高くする等のネマチックレンジを広げる目的又は屈折
率異方性値の調整の目的で使用される。一般式(7)〜
(9)で表される化合物の使用量を増加させると液晶組
成物のしきい値電圧が大きくなり、粘度が小さくなる。
従って、液晶組成物のしきい値電圧の要求値を満足して
いる限り、多量に使用することができる。一般式(7)
〜(9)で表される化合物の使用量は、TFT用の液晶
組成物を調製する場合には、好ましくは40重量%、よ
り好ましくは35重量%以下である。また、STN又は
TN用の液晶組成物を調整する場合には、好ましくは7
0重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。
【0077】本発明の液晶組成物で用いられる一般式
(10)〜(12)で表される化合物として好ましくは
以下の化合物を挙げることができる。(R7及びR8は前
記と同一の意味を表す。)
【0078】
【化20】
【0079】一般式(10)〜(12)で表される化合
物は、本発明の請求項1〜4に記載の化合物と同様、誘
電率異方性の値が負の化合物であり、N型の液晶組成物
のベース化合物として、あるいはP型の液晶組成物の誘
電率異方性の制御に用いられる。その他の用途として、
一般式(10)で表される化合物は2環化合物であり、
主としてしきい値電圧の調整、粘度調整又は屈折率異方
性値の調整の目的で使用される。一般式(11)で表さ
れる化合物は透明点を高くする等のネマチックレンジを
広げる目的又は屈折率異方性値の調整の目的で使用され
る。一般式(12)で表される化合物はネマチックレン
ジを広げる目的の他、しきい値電圧を小さくする目的及
び屈折率異方性値を大きくする目的で使用される。
【0080】一般式(10)〜(12)で表される化合
物は主としてN型の液晶組成物に使用され、その使用量
を増加させると液晶組成物のしきい値電圧が小さくなる
が、粘度が大きくなる。従って、液晶組成物のしきい値
電圧の要求値を満足している限り、少量使用することが
望ましい。しかしながら負の誘電率異方性の絶対値が5
以下であるので、40重量%より少なくなると低電圧駆
動が出来なくなる場合がある。一般式(10)〜(1
2)で表される化合物の使用量は、N型のTFT用の液
晶組成物を調製する場合には40重量%以上が好まし
く、より好ましくは50〜95重量%である。また、弾
性定数をコントロールし、液晶組成物の電圧−透過率曲
線(V−Tカーブ)を制御する目的で、一般式(10)
〜(12)で表される化合物をP型の組成物に混合する
場合もある。この場合の一般式(10)〜(12)で表
される化合物使用量は30重量%以下が好ましい。
【0081】また、本発明の液晶組成物には、OCB
(Optically Compensated Bi
refringence)用液晶組成物等の特別な場合
を除き、通常、液晶組成物のらせん構造を誘起して必要
なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse tw
ist)を防ぐ目的で、光学活性化合物を添加する。本
発明は、このような目的で使用される公知の光学活性化
合物が何れも使用できるが、好ましい化合物として以下
の光学活性化合物を挙げることができる。
【0082】
【化21】
【0083】本発明の液晶組成物では、通常、これらの
光学活性化合物を添加して、ねじれのピッチを調整す
る。ねじれのピッチは、TFT用及びTN用の液晶組成
物であれば40〜200μmの範囲に調整するのが好ま
しい。STN用の液晶組成物であれば6〜20μmの範
囲に調整するのが好ましい。また、双安定TN(Bis
table TN)用の場合は、1.5〜4μmの範囲
に調整するのが好ましい。また、ピッチの温度依存性を
調整する目的で、2種類以上の光学活性化合物を添加し
てもよい。
【0084】本発明の液晶組成物は、メロシアニン系、
スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノ
フタロン系、アントラキノン系、又はテトラジン系等の
二色性色素を添加してGH用の液晶組成物としても使用
できる。あるいは、ネマチック液晶をマイクロカプセル
化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分
子を作製したポリマーネットワーク液晶表示素子(PN
LCD)に代表されるポリマー分散型液晶表示素子(P
DLCD)用の液晶組成物としても使用できる。その
他、DS用の液晶組成物としても使用できる。
【0085】本発明の液晶組成物は、慣用な方法で調製
される。一般には、種々の成分を高い温度で互いに溶解
させる方法がとられている。
【0086】請求項1〜4に記載の本発明の化合物は公
知の有機合成化学的手法により容易に製造できる。その
製造方法の一例を反応式1に示す。
【0087】
【化22】
【0088】以下に、上記の合成経路について説明す
る。式で表される化合物は、sec−ブチルリチウム
と反応させてリチオ化した後、式で表される化合物と
反応させて式で表される化合物へと誘導される。式
で表される化合物は、酸触媒の存在下、脱水して式
表される化合物へと誘導される。式で表される化合物
は、パラジウムカーボンの存在下、水素添加して式
表される化合物へと誘導される。式で表される化合物
はsec−ブチルリチウムと反応させてリチオ化した
後、ヘキサフルオロアセトンと反応させて、式で表さ
れる化合物へと誘導される。式で表される化合物は、
トリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させて、式
で表される化合物へと誘導される。式で表される化
合物は、式で表される化合物と反応させて、式で表
される目的の化合物へと誘導される。
【0089】
【実施例】以下、実施例により本発明の化合物の製造法
及び使用例について更に詳細に説明する。なお、本発明
は実施例により何等制限を受けるものではない。実施例
の説明において、Nは規定濃度(グラム当量/l)、M
はモル濃度(mol/l)を表し、液晶性化合物のΔε
(誘電率異方性値)は、下記の母液晶A85wt%と当
該化合物15wt%とからなる組成物からの外挿値(2
5℃において測定)を表し、Δn(屈折率異方性値)
は、下記の母液晶B85wt%と当該化合物15wt%
とからなる組成物の実測値(25℃において測定)を表
す。 母液晶Aの組成
【0090】
【化23】
【0091】上記の一般式で表され、両末端のアルキル
基(R9、R10)が異なる5種類のエステル化合物を、
下記の割合で混合し母液晶Aとした。
【0092】母液晶Bの組成
【0093】
【化24】
【0094】上記の一般式で表され、末端のアルキル基
(R11、R12)が異なる4種類の化合物を、下記の割合
で混合し母液晶Bとした。
【0095】実施例1 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−
エチルフェノキシ)−2−(2,3−ジフルオロ−4−
(トランス−4−n−プロピルシクロヘキシル)フェニ
ル)プロパン()の合成 第1段 1−(2,3−ジフルオロフェニル)−4−n−プロピ
ルシクロヘキサノール()の合成 1,2−ジフルオロベンゼン()(114.1g、
1.00mol)及びTHF(テトラヒドロフラン)
(500ml)の混合物に、−78℃で1.56Mのs
ec−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.00mo
l、641ml)を30分で滴下し、そのまま1時間反
応させた。同温度で反応液に4−n−プロピルシクロヘ
キサノン()(210.3g、1.5mol)のTH
F(500ml)溶液を30分で滴下し、その後徐々に
昇温し、室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液
を約半分の体積になるまで減圧濃縮した後、水(800
ml)を加え、次いでジエチルエーテル(1000m
l)で抽出した。得られた有機層を水(800ml)で
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧
下で溶媒を留去し、1−(2,3−ジフルオロフェニ
ル)−4−n−プロピルシクロヘキサノール()を含
む粗製物を得た。
【0096】第2段 1−(2,3−ジフルオロフェニル)−4−n−プロピ
ルシクロヘキセン()の合成 第1段で得られた1−(2,3−ジフルオロフェニル)
−4−n−プロピルシクロヘキサノール()を含む粗
製物、パラトルエンスルホン酸一水和物(6.77g、
0.0356mol)及びトルエン(800ml)の混
合物を還流下、水を留去しながら2時間反応させた。反
応終了後、室温まで冷却し、1Nの炭酸水素ナトリウム
水溶液(600ml)を加え、次いでトルエン(500
ml)で抽出した。得られた有機層を水(600ml)
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減
圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/
1)で精製して、1−(2,3−ジフルオロフェニル)
−4−n−プロピルシクロヘキセン()(103.7
g、0.439mol;()からの収率44%)を得
た。MS/236(M+)。
【0097】第3段 1−(2,3−ジフルオロフェニル)−4−n−プロピ
ルシクロヘキサン()の合成 第2段で得られた1−(2,3−ジフルオロフェニル)
−4−n−プロピルシクロヘキセン()(103.6
g、0.438mol)、5%パラジウムカーボン
(5.18g)及びエタノール(500ml)の混合物
を撹拌下、常温、常圧で5時間水素添加した。反応終了
後、濾過によりパラジウムカーボンを除去し、減圧下で
濾液から溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:トルエン)で精製して、1−
(2,3−ジフルオロフェニル)−4−n−プロピルシ
クロヘキサン()(92.78g、0.389mo
l;収率89%)を得た。MS/238(M+)。
【0098】第4段 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(2,
3−ジフルオロ−4−(トランス−4−n−プロピルシ
クロヘキシル)フェニル)プロパン−2−オール(
の合成 第3段で得られた1−(2,3−ジフルオロフェニル)
−4−n−プロピルシクロヘキサン()(92.60
g、0.389mol)のTHF(テトラヒドロフラ
ン)(500ml)の溶液に、−78℃で1.56Mの
sec−ブチルリチウムのヘキサン溶液(274ml、
0.427mol)を30分で滴下し、そのまま1時間
反応させた。同温度で、反応液にヘキサフルオロアセト
ン(70.96g、0.427mol)のTHF(25
0ml)溶液を滴下し、1時間反応させた。反応終了
後、反応液を室温にまで昇温し、1Nの炭酸水素ナトリ
ウム水溶液(200ml)を加えた後、反応液を約半分
の体積になるまで減圧濃縮した。濃縮液に水(200m
l)を加え、トルエン(400ml)で抽出した。得ら
れた有機層を水(300ml)で洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:
トルエン)、次いで再結晶(ヘキサン:トルエン=1:
1)で精製して、1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロ−2−(2,3−ジフルオロ−4−(トランス−4
−n−プロピルシクロヘキシル)フェニル)プロパン−
2−オール()(44.46g、0.110mol;
収率28%)を得た。MS/404(M+)。
【0099】第5段 トリフルオロメタンスルホン酸=1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロ−2−(2,3−ジフルオロ−4−
(トランス−4−n−プロピルシクロヘキシル)フェニ
ル)プロパン−2−イルエステル()の合成 第4段で得られた1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロ−2−(2,3−ジフルオロ−4−(トランス−4
−n−プロピルシクロヘキシル))プロパン−2−オー
ル()(44.31g、0.110mol)、塩化メ
チレン(200ml)及びピリジン(40ml)の混合
物を0℃に冷却し、同温度に保ちつつ、トリフルオロメ
タンスルホン酸無水物(34.01g、0.121mo
l)の塩化メチレン(50ml)溶液を滴下した。反応
液の温度を徐々に室温まで上げ、同温度で3時間反応さ
せた。反応終了後、氷冷下、水(100ml)を加え、
塩化メチレン(100ml)で抽出した。得られた有機
層を、0.5Nの炭酸水素ナトリウム(100ml)、
0.5Nの希塩酸(200ml)、及び水(200m
l)で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せた。減圧下で溶媒を留去し、残渣として、トリフルオ
ロメタンスルホン酸=1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロ−2−(2,3−ジフルオロ−4−(トランス
−4−n−プロピルシクロヘキシル)フェニル)プロパ
ン−2−イルエステル()(51.96g、0.09
69mol;収率88%)を得た。MS/536
(M+)。
【0100】第6段 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−
エチルフェノキシ)−2−(2,3−ジフルオロ−4−
(トランス−4−n−プロピルシクロヘキシル)フェニ
ル)プロパン()の合成 4−エチルフェノール()(17.03g、0.10
6mol)のエタノール(40ml)溶液に、氷冷下、
水酸化カリウム(6.26g、0.112mol)の水
(3ml)及びエタノール(8ml)の混合溶媒溶液を
滴下した。反応液を湯水浴で加熱し、減圧下溶媒を留去
させ、反応物を乾固させた。残渣にDMF(N,N−ジ
メチルホルムアミド)(40ml)を加え、次いで第5
段で得られた、トリフルオロメタンスルホン酸=1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(2,3−
ジフルオロ)−4−(トランス−4−n−プロピルシク
ロヘキシル)プロパン−2−イルエステル()(5
1.83g、0.0966mol)のDMF(120m
l)溶液を滴下した。反応液を加熱して、60〜70℃
で3時間反応させた。反応終了後、反応液を約半分の体
積になるまで減圧濃縮した後、水(100ml)を加
え、次いでトルエン(200ml)で抽出した。得られ
た有機層を水(100ml)で洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘ
キサン)、次いで再結晶(ヘキサン)で精製して、1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−エチ
ルフェノキシ)−2−(2,3−ジフルオロ−4−(ト
ランス−4−n−プロピルシクロヘキシル)フェニル)
プロパン()(24.62g、0.0484mol;
収率50%)を得た。MS/508(M+)、Δε=−
7.8、Δn=0.141。
【0101】実施例1の方法に準じて、以下の化合物の
合成ができる。
【0102】
【化25】
【0103】
【化26】
【0104】
【化27】
【0105】
【化28】
【0106】
【化29】
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、絶
対値の大きな負の誘電率異方性値を持ち、かつ低粘性
で、制御された光学異方性値、高い比抵抗値及び高い電
圧保持率を有し、熱や紫外線照射に対しても安定である
液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及び該液晶組
成物を用いて作成した液晶表示素子を提供することが可
能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 19/42 C09K 19/42 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨格構造中に−C(CF32G−で表さ
    れる基及び/又は−GC(CF32−で表される基を有
    する液晶性化合物(Gは酸素原子、水素原子が炭素数1
    〜10のアルキル基で置換されていてもよいイミノ基、
    1個以上の水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置
    換されていてもよいシリレン基、硫黄原子又は−SO−
    を表し、また、この化合物を構成する各原子はその同位
    体で置換されていてもよい。)。
  2. 【請求項2】 −C(CF32G−で表される基が−C
    (CF32O−であり、−GC(CF32−で表される
    基が−OC(CF32−である、請求項1に記載の液晶
    性化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びY1は各々独立して炭素数1〜20のア
    ルキル基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シアン
    酸基、イソシアノ基又はイソチオシアン酸基を表し、前
    記のアルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基
    は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、1個以
    上の水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置換され
    ていてもよいシリレン基、又はビニレン基で置換されて
    いてもよく、又これらのアルキル基中の1個以上の水素
    原子はフッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよ
    く、又これらのアルキル基は光学活性であってもよく、
    1、X2、X3及びX4は各々独立して単結合、−(CH
    22−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−
    OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−(CH2
    4−、−(CH23O−、−O(CH23−、−CH=
    CHCH2CH2−、−CH2CH=CHCH2−、−CH
    2CH2CH=CH−、CH=CHCH=CH−、−CF
    2O−、−OCF2−、−CH=CHCH2O−、−OC
    2CH=CH−、−CF=CF−、−CH2CF2−、
    −CF2CH2−、−(CF22−、−(CF24−、−
    (CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=
    CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH=CHC
    ≡C−、−C≡CCH=CH−、−C(CF32G−で
    表される基、又は−GC(CF32−で表される基(G
    は酸素原子、水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で
    置換されていてもよいイミノ基、1個以上の水素原子が
    炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいシ
    リレン基、硫黄原子又は−SO−を表し、また、この化
    合物を構成する各原子はその同位体で置換されていても
    よい。)であるが、これらX1、X2、X3及びX4の内少
    なくとも1個は−C(CF32G−で表される基又は−
    GC(CF32−で表される基であり、環A1、環A2
    環A3、環A4及び環A5は各々独立してトランス−シク
    ロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキサ−1−エン
    −1,4−ジイル、1,4−フェニレン、又はビシクロ
    〔1.1.1〕ペンタン−1,3−ジイルを表し、これ
    らの環を構成する炭素原子は窒素原子、酸素原子又は硫
    黄原子で置換されていてもよく、環上の水素原子はハロ
    ゲン原子又はシアノ基で置換されていてもよく、a1
    2、a3、a4及びa5は各々独立して0又は1を表す
    が、 a1+a2+a3+a4+a5≧1であり、また、この化合
    物を構成する各原子はその同位体で置換されていてもよ
    い。)で表される請求項1に記載の液晶性化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(1) 【化2】 (式中、R1及びY1は各々独立して炭素数1〜20のア
    ルキル基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シアン
    酸基、イソシアノ基又はイソチオシアン酸基を表し、前
    記のアルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基
    は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、1個以
    上の水素原子が炭素数1〜10のアルキル基で置換され
    ていてもよいシリレン基、又はビニレン基で置換されて
    いてもよく、又これらのアルキル基中の1個以上の水素
    原子はフッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよ
    く、又これらのアルキル基は光学活性であってもよく、
    1、X2、X3及びX4は各々独立して単結合、−(CH
    22−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−
    OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−(CH2
    4−、−(CH23O−、−O(CH23−、−CH=
    CHCH2CH2−、−CH2CH=CHCH2−、−CH
    2CH2CH=CH−、−CH=CHCH=CH−、−C
    2O−、−OCF2−、−CH=CHCH2O−、−O
    CH2CH=CH−、−CF=CF−、−CH2CF
    2−、−CF2CH2−、−(CF22−、−(CF24
    −、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−
    CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH=
    CHC≡C−、−C≡CCH=CH−、−C(CF32
    O−又は−OC(CF32−で表される基であるが、こ
    れらX1、X2、X3及びX4の内少なくとも1個は−C
    (CF32O−又は−OC(CF32−で表される基で
    あり、環A1、環A2、環A3、環A4及び環A5は各々独
    立してトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、シ
    クロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、1,4−フェ
    ニレン、又はビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−1,3
    −ジイルを表し、これらの環を構成する炭素原子は窒素
    原子、酸素原子又は硫黄原子で置換されていてもよく、
    環上の水素原子はハロゲン原子又はシアノ基で置換され
    ていてもよく、a1、a2、a3、a4及びa5は各々独立
    して0又は1を表すが、 a1+a2+a3+a4+a5≧1であり、また、この化合
    物を構成する各原子はその同位体で置換されていてもよ
    い。)で表される請求項1に記載の液晶性化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載の液晶
    性化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とす
    る、少なくとも2成分からなる液晶組成物。
  6. 【請求項6】 第一成分として、請求項1〜4の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、一般式(2)、(3)及び(4)からなる化
    合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有す
    ることを特徴とする液晶組成物。 【化3】 (式中、R2は炭素数1〜10のアルキル基を表し、こ
    のアルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基は
    酸素原子又は−CH=CH−で置換されていてもよく、
    また、このアルキル基中の1個以上の水素原子はフッ素
    原子で置換されていてもよく、Y2はフッ素原子、塩素
    原子、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、
    −CFH2、−OCF2CF2H又は−OCF2CFHCF
    3を表し、L1及びL2は各々独立して水素原子又はフッ
    素原子を表し、Z1及びZ2は各々独立して−(CH22
    −、−(CH24−、−COO−、−CF2O−、−O
    CF2−、−CH=CH−又は単結合を表し、環Q1はト
    ランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、1,3−ジ
    オキサン−2,5−ジイル、又は水素原子がフッ素原子
    で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表し、環
    2はトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、又
    は水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4
    −フェニレンを表し、また、これらの化合物を構成する
    各原子はその同位体で置換されていてもよい。)
  7. 【請求項7】 第一成分として、請求項1〜4の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、一般式(5)及び(6)からなる化合物群か
    ら選択される化合物を少なくとも1種類含有することを
    特徴とする液晶組成物。 【化4】 (式中、R3及びR4は各々独立して炭素数1〜10のア
    ルキル基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個
    以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換
    されていてもよく、また、このアルキル基中の1個以上
    の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Y3
    はシアノ基又は−C≡C−CNを表し、環Q3はトラン
    ス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、1,4−フェニ
    レン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル又はピリミ
    ジン−2,5−ジイルを表し、環Q4はトランス−シク
    ロヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジ
    イル、又は水素原子がフッ素原子で置換されていてもよ
    い1,4−フェニレンを表し、環Q5はトランス−シク
    ロヘキサン−1,4−ジイル又は1,4−フェニレンを
    表し、Z3は−(CH22−、−COO−又は単結合を
    表し、L3、L4及びL5は各々独立して水素原子又はフ
    ッ素原子を表し、b、c及びdは各々独立して0又は1
    を表し、また、これらの化合物を構成する原子はその同
    位体で置換されていてもよい。)
  8. 【請求項8】 第一成分として、請求項1〜4の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、前記一般式(2)、(3)及び(4)からな
    る化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含
    有し、第三成分として、一般式(7)、(8)及び
    (9)からなる化合物群から選択される化合物を少なく
    とも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。 【化5】 (式中、R5及びR6は各々独立して炭素数1〜10のア
    ルキル基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個
    以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換
    されていてもよく、また、このアルキル基中の1個以上
    の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、環Q
    6、環Q7及び環Q8は各々独立して、トランス−シクロ
    ヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイ
    ル、又は水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい
    1,4−フェニレンを表し、Z4及びZ5は各々独立し
    て、−C≡C−、−COO−、−(CH22−、−CH
    =CH−又は単結合を表し、また、これらの化合物を構
    成する原子はその同位体で置換されていてもよい。)
  9. 【請求項9】 第一成分として、請求項1〜4の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、一般式(10)、(11)及び(12)から
    なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
    含有することを特徴とする液晶組成物。 【化6】 (式中、R7及びR8は各々独立して炭素数1〜10のア
    ルキル基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個
    以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換
    されていてもよく、また、このアルキル基中の1個以上
    の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、環Q
    9及び環Q10は各々独立して、トランス−シクロヘキサ
    ン−1,4−ジイル又は1,4−フェニレンを表し、L
    6及びL7は各々独立して水素原子又はフッ素原子を表す
    が同時に水素原子を表すことはなく、Z6及びZ7は各々
    独立して、−(CH22−、−COO−又は単結合を表
    し、また、これらの化合物を構成する原子はその同位体
    で置換されていてもよい。)
  10. 【請求項10】 第一成分として、請求項1〜4の何れ
    か1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二
    成分として、前記一般式(7)、(8)及び(9)から
    なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
    含有し、第三成分として、前記一般式(10)、(1
    1)及び(12)からなる化合物群から選択される化合
    物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組
    成物。
  11. 【請求項11】 第一成分として、請求項1〜4の何れ
    か1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二
    成分として、前記一般式(5)及び(6)からなる化合
    物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、
    第三成分として、前記一般式(7)、(8)及び(9)
    からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1
    種類含有することを特徴とする液晶組成物。
  12. 【請求項12】 第一成分として、請求項1〜4の何れ
    か1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二
    成分として、前記一般式(2)、(3)及び(4)から
    なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
    含有し、第三成分として、前記一般式(5)及び(6)
    からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1
    種類含有し、第四成分として、前記一般式(7)、
    (8)及び(9)からなる化合物群から選択される化合
    物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組
    成物。
  13. 【請求項13】 請求項5〜12の何れか1項に記載の
    液晶組成物に加えて、更に1種類以上の光学活性化合物
    を含有することを特徴とする液晶組成物。
  14. 【請求項14】 請求項5〜13の何れか1項に記載の
    液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
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